(1) 経営成績の分析
当第2四半期連結累計期間におけるわが国経済は、政府や日銀による経済政策を背景に景気は緩やかな回復基調で推移しましたが、新興国経済の景気減速や円高の進行などにより先行き不透明感が一層強まり、設備投資においては、新規・更新需要に慎重な動きがみられました。一方、建築・住宅分野では政府による住宅取得促進政策の効果などを背景に持家・貸家などを中心に新設住宅着工戸数は引き続き底堅く推移しました。
海外経済では、米国を中心とした北米経済においては一部弱い動きが見られるものの景気の回復基調は継続している一方で、中国をはじめとしたアジア新興国経済においては景気減速や原油価格の変動などにより不透明感が高まり、生産財需要は低調に推移しました。
このような状況の中、3カ年の中期経営計画「YUASA LEGACY 350」の最終年度を迎え、アジア最大級の「産業とくらしの流通プラットフォーム」の構築を目指し、「グローバル強化」「国内成長分野の開拓」「プラットフォーム機能強化」に引き続きグループ一丸となって取り組むとともに、海外事業、環境エネルギー事業、国土強靭化対応事業の強化や経営基盤強化などの諸施策を推進いたしました。
海外事業では、米国における工作機械の商圏拡大による北米・中米での生産財販売体制を整備するとともに、タイにエンジニアリング事業強化を目的とした新たな現地法人を設立し、アジアを中心とした海外での環境エネルギー事業の拡大に向け取り組みました。
環境エネルギー事業では、「創エネ+蓄エネ+省エネ」ノウハウを活用した、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)のパッケージ提案を進めるなど、新エネルギー・省エネ機器の拡販に注力いたしました。
国土強靭化対応事業では、防災倉庫の拡販や「大規模地震対応模擬訓練」などを通じ、ハードとソフトの両面で、防災・減災・BCP(事業継続計画)に必要な商材開発やノウハウの提供に引き続き注力いたしました。
プラットフォーム機能強化として「ユアサ商事関東物流センター」の活用による物流サービスの向上と業務運営の効率化を進めました。また、成長戦略に基づいた事業領域の拡大、コア事業の強化を進め、グループ経営基盤と競争力の強化に取り組みました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比2.9%減の2,031億92百万円となりました。利益面につきましては、営業利益が35億75百万円(前年同四半期比18.4%減)、経常利益は39億49百万円(前年同四半期比16.7%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は27億3百万円(前年同四半期比17.7%減)となりました。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(産業機器部門)
産業機器部門につきましては、国内の工場稼働率に緩やかな持ち直しの動きがみられ、自動車関連産業や航空機関連産業を中心に切削工具、測定器具、制御関連機器などの需要は引き続き底堅く推移しました。
このような状況の中、コンプレッサやロボット装置等の自動化関連機器、工場向けマテハン関連機器など環境・省エネ、安全に配慮した取扱商品の拡販や搬送機器等の販売強化などに取り組みました結果、売上高は318億88百万円(前年同四半期比3.8%増)となりました。
(工業機械部門)
工業機械部門につきましては、当第2四半期における円高基調を受け、景気の停滞感が高まり、国内では工作機械の受注環境は弱含みで推移しました。一方海外では、中国をはじめとした新興国の景気減速により、設備投資の抑制傾向は続きましたが、メキシコやベトナムを中心とした市場では堅調な新規設備投資意欲がみられ、需要は底堅く推移しました。
このような状況の中、堅調な自動車関連産業や航空機関連産業向けの工作機械販売に注力するとともに、工場における「自動化」「環境・省エネ・省コスト」の提案営業力の強化や補助金制度の活用、北米を中心に海外市場の営業基盤強化などに取り組みました結果、売上高は486億70百万円(前年同四半期比9.5%減)となりました。
(住設・管材・空調部門)
住設・管材・空調部門につきましては、新設住宅着工戸数が緩やかな回復を続ける中、マンションや戸建住宅のリフォーム需要も底堅く、住宅設備機器や管材・空調商品の販売は堅調に推移しました。一方、新エネルギー関連商品においては、産業用太陽光発電システムの需要が引き続き減少するとともに、家庭用太陽光発電システムの販売価格も低下しました。
このような状況の中、空調機器など省エネ性能の優れた商品の販売に注力し、新エネルギー関連商品では蓄電池・パワーコンディショナ等の周辺機器の拡販に取り組みました結果、売上高は616億28百万円(前年同四半期比2.0%増)となりました。
(建築・エクステリア部門)
建築・エクステリア部門につきましては、新設住宅着工戸数の回復に伴い、住宅エクステリア関連製品やビル・マンション向けの金属建材製品は堅調に推移しましたが、公共事業は引き続き減少傾向にあり、鋼製フェンス・防護柵製品など、土木道路関連資材は低調に推移しました。
このような状況の中、大型引戸やシェルターなどの景観エクステリア商品や金属パネルなどの建築商材ならびに防災倉庫や免震材などのレジリエンス製品の拡販に努めました結果、売上高は212億21百万円(前年同四半期0.2%増)となりました。
(建設機械部門)
建設機械部門につきましては、インフラ整備や災害復旧・復興工事などがあったものの、公共事業の減少によるレンタル業者の機械稼働率の低下などの影響を受け、新規設備投資は低調に推移しましたが、期末にかけ政府による経済政策の効果などにより回復の兆しがみられました。また、海外向け中古建設機械オークション事業は、商品の拡充など販売拡大に取り組みました。
このような状況の中、国内では国土強靭化に対応した取扱商品の拡充や、ミニショベル・ローラーなどの土木・舗装機械、屋内作業向け高所作業車、小型機器などの拡販に努めるとともに、海外ではアジア新興国向け建設機械の販売に注力いたしました結果、売上高は170億92百万円(前年同四半期比0.5%減)となりました。
(エネルギー部門)
エネルギー部門につきましては、引き続き原油価格が低水準で推移するとともに、円高基調も加わり販売価格の低下がみられるなど、厳しい販売状況が続きました。
このような状況の中、一般石油製品・潤滑油を中心に新規開拓や新商材の販売に努めました結果、売上高は113億70百万円(前年同四半期比22.4%減)となりました。
(その他)
その他の部門につきましては、消費財事業では、消費マインドの低迷が続きましたが、季節・調理家電をはじめとしたプライベートブランド商品の拡販に注力いたしました結果、売上高は微増となりました。
木材事業では、新設住宅着工戸数は引き続き堅調に推移したものの、為替の変動により、輸入木材の販売は厳しい状況で推移しましたが、東南アジアからの特殊合板や住宅用部材である針葉樹製材をはじめとした欧州材の輸入販売に注力をいたしました。この結果、その他の部門の売上高は113億20百万円(前年同四半期比0.5%減)となりました。
(2) 財政状態の分析
①資産、負債及び純資産の状況
当第2四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて100億86百万円減少し、1,928億5百万円となりました。これは、のれんが20億54百万円増加した一方、受取手形及び売掛金が135億4百万円減少したことなどによります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて108億95百万円減少し、1,346億88百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が95億94百万円、借入金が9億67百万円それぞれ減少したことなどによります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて8億8百万円増加し、581億16百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより利益剰余金が11億80百万円増加したことなどによります。
この結果、自己資本比率は、29.8%(前連結会計年度末は28.0%)となりました。
②キャッシュ・フローの状況
当第2四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べ3億54百万円減少し、300億82百万円となりました。
当第2四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動による資金の増加は、56億53百万円(前年同四半期比29億48百万円の増加)となりました。これは、主に税金等調整前四半期純利益を40億82百万円を計上した一方、法人税等の支払額を19億93百万円を計上したことなどによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動による資金の減少は、32億52百万円(前年同四半期比31億18百万円の減少)となりました。これは、主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出24億47百万円及び無形固定資産の取得による支出6億4百万円を計上したことなどによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動による資金の減少は、25億56百万円(前年同四半期比3億45百万円の増加)となりました。これは、主に配当金の支払額15億42百万円及び長期借入金の返済による支出9億45百万円を計上したことなどによります。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第2四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は、いわゆる「買収防衛策」を現時点では導入しておりませんが、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容の概要は次のとおりであります。
1.基本方針の内容について
当社は、当社株式について大量取得を目的に買付けがなされる場合、または当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされる場合、それに応じるか否かの判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるものと考えております。
また、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、継続的に向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、株主が買付けの条件等について検討したり、当社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、買付者の提示した条件より有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものが存すると考えられます。当社は、このような大規模な買付行為等を行う者またはグループは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるとして、法令及び定款によって許容される範囲において当社グループの企業価値または株主共同の利益の確保・向上のための適切な措置を講じることを、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。
2.企業価値・株主共同の利益の確保・向上に向けた取り組みについて
(1)当社グループは、中期経営計画「YUASA LEGACY 350」のもと、「グローバル強化」「国内成長分野の開拓」「プラットフォーム機能強化」の3つの軸を拡大し、グループ経営基盤の強化に取り組むとともにコーポレート・ガバナンスを強化充実させ、企業価値・株主共同の利益の確保・向上を図ります。
(2)当社は、株主、投資家の皆様から負託された責務として、当社の株式取引や異動の状況を注視し、当社株式を大量取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家等を中心とする委員会を設置し、当該買収提案の評価や買付者との交渉を行うとともに、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。
3.上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付者の事業内容及び将来の事業計画並びに過去の投資行動等から、当該買付行為または買収提案の当社企業価値・株主共同の利益への影響を慎重に判断する必要があると認識しておりますが、具体的な対抗措置が必要な場合は、それが①上記基本方針に沿い、②当社の株主共同の利益を損なうものでなく、③当社の役員の地位の維持を目的とするものでないことを充足する必要かつ妥当な措置を講じるものとします。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。