(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府や日銀による経済政策や金融政策を背景に緩やかな景気の回復基調が続き、企業収益の改善などにより、設備投資の新規・更新需要は堅調に推移しました。また、建設・住宅分野では政府による住宅取得促進政策の効果などを背景に持家・貸家などを中心に新設住宅着工戸数に緩やかな回復の動きがみられました。
海外では、米国経済の緩やかな回復が続き、中国をはじめとしたアジア新興国経済における生産財需要は一部に持ち直しの動きがみられましたが、新興国の景気減速懸念や諸外国の政策動向による影響など不透明感が一層高まりました。
このような状況の中、3カ年の中期経営計画「YUASA LEGACY 350」の最終年度を迎え、アジア最大級の「産業とくらしの流通プラットフォーム」の構築を目指し、「グローバル強化」「国内成長分野の開拓」「プラットフォーム機能強化」に引き続きグループ一丸となって取り組むとともに、海外事業、環境エネルギー事業、国土強靭化対応事業の強化や経営基盤強化などの諸施策を推進いたしました。
海外事業では、米国における工作機械の商圏拡大による北米、中米での生産財販売体制の整備、生産の自動化などの提案力強化に取り組みました。また、アジアを中心とした海外では、環境エネルギー事業の拡大に向け、タイにエンジニアリング事業強化を目的とした新たな現地法人を設立し創エネ・省エネ支援事業を推進するとともに、マレーシアの現地法人を中心として建設機械の販売に注力いたしました。
環境エネルギー事業では、「創エネ+蓄エネ+省エネ」ノウハウを活用した、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)のパッケージ提案を進め、新エネルギー・省エネ機器の拡販に注力いたしました。
国土強靭化対応事業では、防災倉庫の拡販や「大規模地震対応模擬訓練」などを通じ、ハードとソフトの両面で、備蓄品のパッケージ提案を進めるなど、防災・減災・BCP(事業継続計画)に必要な商材開発やノウハウの提供に引き続き注力いたしました。
プラットフォーム機能強化として「ユアサ商事関東物流センター」の活用による物流サービスの向上と業務運営の効率化を進めました。
また、事業領域の拡大に向け、ロボ(AI)&IoT事業推進のため、ロボットエンジニアリング会社を設立しました。さらに、コア事業の強化に向け、M&Aにより新たに3社を完全子会社化し、収益力拡大とエンジニアリング機能強化によるグループ経営基盤と競争力の強化に取り組みました。
この結果、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度比1.0%増の4,463億35百万円となりました。利益面につきましては、営業利益が109億23百万円(前連結会計年度比5.5%増)、経常利益は117億4百万円(前連結会計年度比6.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は77億77百万円(前連結会計年度比8.2%増)となりました。自己資本当期純利益率(RОE)は12.9%(前連結会計年度は13.2%)、総資産経常利益率(RОA)は5.6%(前連結会計年度は5.4%)となりました。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(産業機器部門)
産業機器部門につきましては、自動車関連産業や航空機関連産業、半導体関連産業を中心に国内の工場稼働率に緩やかな回復傾向がみられ、切削工具、測定器具、制御機器などの需要が堅調に推移しました。
このような状況の中、コンプレッサや制御関連機器などの環境・省エネ、安全に配慮した取扱商品の拡充、マテハン関連機器、ロボット装置、工作機械周辺機器の販売強化とともに、在庫の充実など物流サービスの向上によるトレードビジネスの強化に取り組みました結果、売上高は646億55百万円(前連結会計年度比2.4%増)となりました。
(工業機械部門)
工業機械部門につきましては、国内において、ものづくり補助金などの政府による設備投資促進政策により、期末にかけ受注環境に持ち直しの傾向が続いたものの、来期の補助金を見据えた買い控えもみられました。海外では、米国の新たな政策の影響が懸念されるものの、メキシコ市場では設備投資需要は堅調に推移し、中国や東南アジア諸国においても一部に回復の動きがみられました。
このような状況の中、好調な半導体関連産業向けや、堅調な自動車関連産業・航空機関連産業向けの工作機械販売に注力するとともに、工場における「自動化」「環境・省エネ・省コスト」の提案営業力の強化や、北米を中心に海外市場の営業基盤強化などに取り組みました結果、売上高1,101億16百万円(前連結会計年度比5.7%減)となりました。
(住設・管材・空調部門)
住設・管材・空調部門につきましては、新設住宅着工戸数が緩やかに回復する中、マンションや戸建住宅のリフォーム需要も底堅く、住宅設備機器や管材・空調商品の販売は堅調に推移しました。一方、新エネルギー関連商品においては、太陽光発電システムの販売価格が引き続き下落したものの、蓄電池・パワーコンディショナ等、周辺機器の拡販に努めました。
このような状況の中、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)のパッケージ提案に努めるとともに、空調機器など省エネ性能の高効率機種の販売に注力いたしました結果、売上高は1,390億58百万円(前連結会計年度比8.7%増)となりました。
(建築・エクステリア部門)
建築・エクステリア部門につきましては、新設住宅着工戸数の緩やかな回復により、住宅エクステリア関連製品や都市部を中心にビル・マンション向けの金属建材製品は底堅く推移しました。一方、公共事業は引き続き減少傾向にあり、鋼製フェンス・防護柵など土木・道路関連資材は足踏み状態で推移しました。
このような状況の中、戸建住宅向け機能門柱や金属パネルなどの建築商材並びに防災倉庫や耐震・免震材などのレジリエンス製品の拡販に努めました結果、売上高490億2百万円(前連結会計年度比2.7%増)となりました。
(建設機械部門)
建設機械部門につきましては、公共事業の減少などによりレンタル業者の機械稼働率が低下し、油圧ショベルなどの新規設備投資が低調に推移しましたが、期の後半にかけ、政府の経済政策の効果などを背景に需要に回復の動きがみられました。また、海外向け中古建設機械オークション事業は、中古機械の流通量の減少などがみられましたが、商品の拡充に注力いたしました。
このような状況の中、国内では国土強靭化に対応した取扱商品の拡充や、ミニショベル・ローラーなどの土木・舗装機械、屋内作業向け高所作業車、小型機器などの拡販に努めるとともに、海外では、東南アジア向けに高所作業車などの建設機械の販売に注力いたしました結果、売上高は351億56百万円(前連結会計年度比1.1%増)となりました。
(エネルギー部門)
エネルギー部門につきましては、ガソリン価格等に一部回復傾向はみられたものの、依然として石油製品の価格は低水準で推移しました。
このような状況の中、一般石油製品・潤滑油の新規開拓・拡販や新商材の販売に努めました結果、売上高は263億3百万円(前連結会計年度比7.7%減)となりました。
(その他)
その他の部門につきましては、消費財事業では、主力のコタツなどの冬物季節家電の販売が低迷するなか、調理家電や照明機器などプライベートブランド商品の拡販に注力いたしました。
木材事業では、為替の変動に伴う競争の激化から、輸入木材は厳しい販売状況が続きました。このような状況の中、非住宅用向けにインドネシアからの合板の輸入販売やベトナム・中国からは木質梱包材の輸入販売に注力いたしました。
この結果、その他の部門の売上高は220億42百万円(前連結会計年度比5.2%減)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、332億39百万円となり、前連結会計年度末より28億2百万円の増加となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は、119億8百万円(前連結会計年度比27億93百万円の収入増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益116億52百万円及び仕入債務の増加額34億96百万円を計上した一方、法人税等の支払額を37億25百万円計上したことなどによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は、36億52百万円(前連結会計年度比30億63百万円の支出増)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出25億27百万円を計上したことなどによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は、55億1百万円(前連結会計年度比34億80百万円の支出減)となりました。これは主に借入金の返済による支出28億7百万円及び配当金の支払額25億36百万円を計上したことなどによります。
(1)販売実績
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期間 |
前連結会計年度 自 2015年4月1日 至 2016年3月31日 |
当連結会計年度 自 2016年4月1日 至 2017年3月31日 |
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セグメントの名称 |
金額 (百万円) |
前年同期比 (%) |
構成比率 (%) |
金額 (百万円) |
前年同期比 (%) |
構成比率 (%) |
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産業機器 |
63,169 |
2.5 |
14.3 |
64,655 |
2.4 |
14.5 |
|
工業機械 |
116,747 |
9.9 |
26.4 |
110,116 |
△5.7 |
24.7 |
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住設・管材・空調 |
127,901 |
0.1 |
28.9 |
139,058 |
8.7 |
31.1 |
|
建築・エクステリア |
47,720 |
△0.8 |
10.8 |
49,002 |
2.7 |
11.0 |
|
建設機械 |
34,775 |
3.7 |
7.9 |
35,156 |
1.1 |
7.9 |
|
エネルギー |
28,487 |
△28.2 |
6.4 |
26,303 |
△7.7 |
5.9 |
|
その他 |
23,241 |
△6.0 |
5.3 |
22,042 |
△5.2 |
4.9 |
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合計 |
442,042 |
0.1 |
100.0 |
446,335 |
1.0 |
100.0 |
(注) 販売実績の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)仕入実績
仕入実績の金額と販売実績の金額の差額は僅少であるため、記載を省略しております。
(3)受注実績
受注実績の金額と販売実績の金額の差額は僅少であるため、記載を省略しております。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「誠実と信用」「進取と創造」「人間尊重」の三つを経営理念としております。社会的存在としての企業にとり継続性は主要な命題のひとつと考えますが、「誠実と信用」の理念のもと、当社グループは「産業とくらし」分野における技術専門集団として、長年にわたり株主様や取引先様をはじめ多くのステークホルダーから厚い信頼をいただいております。
創業以来350年の長い歴史と伝統をもつ当社グループは、「進取と創造」の理念のもと、経営環境の変化に臨機に対応し、常に積極果敢の経営を心掛けております。
また、当社グループは「人間尊重」をあらゆる企業活動の基本と位置づけ、CS(顧客満足度)向上を最優先とする経営戦略を展開し、多くのお客様からご支持をいただいております。
(2)経営環境及び対処すべき課題
今後のわが国経済につきましては、国内において、引き続き政府・日銀による経済・金融政策などにより企業の設備投資や住宅投資等は堅調に推移するとともに、東京オリンピック・パラリンピック、リニア中央新幹線等のインフラ整備や老朽化した公共施設等の改修や補強などの公共投資など、緩やかな景気回復が続くものと見込まれます。また、今後の成長に向けた生産性向上のためにロボ(AI)&IoTなどの未来技術の急速な進化が見込まれるものと思われます。一方、海外においては中国や東南アジアの景気回復が期待されるものの、世界的な地政学リスクの高まりなど世界経済の不透明感は一層増大しております。このような環境変化を的確に捉え、ビジネスチャンスとして迅速な対応が求められるものと思われます。
このような社会の大きな転換点を迎えるにあたり、当社は9年後の創業360周年を見据えた「ユアサビジョン360」実現のための第1ステージとして、2017年4月からの3カ年を対象とする新中期経営計画「Growing Together 2020」を策定しスタートいたしました。
(ユアサビジョン360 9年後(創業360周年)のビジョン )
当社は、創業360周年を迎える9年後の2026年のあるべき姿を「ユアサビジョン360」とし、業界トップレベルの収益構造を持つ専門商社グループへの成長を目指してまいります。
「ユアサビジョン360」の定量目標としては、2026年3月期には連結売上高6,000億円、連結経常利益200億円、経常利益率3.3%以上の高収益企業を目指します。
「ユアサビジョン360」の達成までの道のりを3つのステージに分け、その第1ステージとなる新3カ年の中期経営計画「Growing Together 2020」では「コア事業の機能強化」と「成長事業の再強化」を推進してまいります。
第1ステージの最終年度となる2020年3月期の定量目標を売上高5,000億円、経常利益150億円、経営指標としては自己資本純利益率(RОE)12.2%、連結株主還元率33.0%といたしております。
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《新中期経営計画 「Growing Together 2020》 -「コア事業の機能強化」と「成長事業の再強化」- |
《ユアサビジョン360》(9年後(創業360周年)のビジョン) 業界トップレベルの収益構造を持つ専門商社グループへと成長する |
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2020年 定量目標 |
売上高:5,000億円・経常利益:150億円 経常利益率:3.0% |
2026年 定量目標 |
売上高:6,000億円・経常利益:200億円 経常利益率:3.3% |
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成長事業 戦略 |
売上高目標
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成長事業 戦略 |
中期経営計画の第1ステージである「Growing Together 2020」の進捗や事業環境の変化に応じて、第2ステージ(2020年~2023年)、第3ステージ(2023年~2026年)にて新たな成長事業の追加を含めたローリング(見直し)をすすめてまいります。 |
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経営指標 |
ROE:12.2%・連結株主還元率:33.0% (年間投資枠:当期純利益の1/3) |
経営指標 |
ROE:11.7%・連結株主還元率:33.0% (年間投資枠:当期純利益の1/3) |
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(Growing Together 2020の基本方針)
新中期経営計画「Growing Together 2020」の基本方針は、「コア事業の機能強化」「成長事業の再強化」「経営基盤の強化」の3つを定めております。
「コア事業の機能強化」では、既存機能の強化策としてエンジニアリング機能とロジスティック機能を強化しつつ、新機能の開発として情報発信機能を強化いたします。「成長事業の再強化」では、新たにロボ(AI)&IoT事業、新流通事業を加えて再強化してまいります。「経営基盤の強化」では、人材育成、情報インフラ、ROE、自己資本比率の向上など財務の健全性維持、内部統制機能強化を主眼に取り組んでまいります。
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《3つの基本方針》 ①コア事業の機能強化 ②成長事業の再強化 ③経営基盤の強化 |
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《ありたい姿》 お取引先様と「ともに」成長分野・事業を開拓し、「ともに」成長する |
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①コア事業の機能強化 ●既存機能の強化 ・《エンジニアリング機能》 自動化ライン対応力強化に向けたエンジニアリング機能強化 当社グループで対応できる工事種別のフルラインナップ化 ・《ロジスティック機能》 ITを活用したロジスティック機能の全国展開 ●新機能の開発 ・《情報発信機能》 業界トップレベルの商品検索サイトによる商品情報の発信 |
②成長事業の再強化 ●グローバル成長 ・《東南アジア&米国》生産財販売事業でのシェア拡大 ・《中国》自動化ライン対応力強化 ・《東南アジア》環境エンジニアリング事業強化 ・《東南アジア》建機販売事業強化 ●国内成長分野の開拓 ・《ロボ(AI)&IoT》(※1)SI機能を発揮 ・《環境・エネルギー》(※2)ZEH分野に注力 ・《レジリエンス&セキュリティ》 セキュリティ&社会インフラ分野に注力 ・《新流通》販売先様との電子商取引事業の拡大 (※1)システム・インテグレーション (※2)ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス |
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③経営基盤の強化 |
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●人材育成 :次期マネジメント人材の選抜・採用・育成強化 :あるべき「働き方改革」の実行、多様な人材活用(女性活躍推進) ●情報インフラ :業務の効率化と生産性向上のための情報インフラ整備 ●自己資本比率のさらなる充実 ●内部統制機能のさらなる強化 |
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当社グループは、2026年の創業360周年を見据えた「ユアサビジョン360」の実現のための第1ステージとして、「コア事業の機能強化」と「成長事業の再強化」を柱とする新中期経営計画「Growing Together 2020」を2017年3月に策定し、業界トップレベルの収益構造を持つ専門商社グループへと成長を目指して、企業価値・株主共同の利益の確保・向上を図ります。さらに、コーポレート・ガバナンスの一層の強化・充実、内部統制システムの運用強化、コンプライアンス及びリスク管理の徹底を図るとともに、長年培ってきた信頼関係をより一層強固なものに築き、さらなる企業価値の最大化に努めてまいります。
なお、当社は、いわゆる「買収防衛策」を現時点では導入しておりませんが、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容の概要は次のとおりであります。
1.基本方針の内容について
当社は、当社株式について大量取得を目的に買付けがなされる場合、または当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされる場合、それに応じるか否かの判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるものと考えております。
また、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、継続的に向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、株主に株式の売却を事実上強要するもの、株主が買付けの条件等について検討したり、当社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、買付者の提示した条件より有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものが存する可能性があります。当社は、このような大規模な買付行為等を行う者またはグループは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるとして、法令及び定款によって許容される範囲において当社グループの企業価値または株主共同の利益の確保・向上のための適切な措置を講じることを、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。
2.企業価値・株主共同の利益の確保・向上に向けた取り組みについて
(1)当社グループは、2026年の創業360周年を見据えた「ユアサビジョン360」の実現のための第1ステージとして、「コア事業の機能強化」「成長事業の再強化」「経営基盤の強化」の3つを基本方針とする新中期経営計画「Growing Together 2020」を2017年3月に策定し、業界トップレベルの収益構造を持つ専門商社グループへと成長を目指して、企業価値・株主共同の利益の確保・向上を図ります。
(2)当社は、株主、投資家の皆様から負託された責務として、当社の株式取引や異動の状況を注視し、当社株式を大量取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家等を中心とする委員会を設置し、当該買収提案の評価や買付者との交渉を行うとともに、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。
3.上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付者の事業内容及び将来の事業計画並びに過去の投資行動等から、当該買付行為または買収提案の当社企業価値・株主共同の利益への影響を慎重に判断する必要があると認識しておりますが、具体的な対抗措置が必要な場合は、それが①上記基本方針に沿い、②当社の株主の共同の利益を損なうものでなく、③当社の役員の地位の維持を目的とするものでないことを充足する必要かつ妥当な措置を講じるものとします。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社および当社グループが判断したものであります。
当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるリスクについて、主な事項を記載しております。なお、本項において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
(1) 景気変動リスク
当社グループは産業設備関連投資や新設住宅着工戸数等の建設投資の動向と密接な関連性を有しております。当社グループは新領域及び海外などの新市場の拡大に注力いたしておりますが、上記経済動向に予想外の変動があった場合には経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2) 株価変動リスク
当社グループは取引先を中心とした市場性のある株式を保有しており、株価変動のリスクを負っております。これらの株式は中長期的な保有を目的としており、適宜保有株式の見直しを行っておりますが、株価変動が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3) 金利変動リスク
当社グループの有利子負債には、変動金利条件となっているものがあり、今後の金利動向によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループでは、金利変動リスクを回避する目的で、有利子負債の変動金利から固定金利への転換や金利スワップ取引を利用する場合があります。
(4) 信用リスク
当社グループは、多様な営業活動を通じて国内外の取引先に対して信用供与を行っており、信用リスクを負っております。当社グループでは社内管理規程等に基づく与信管理を行い、リスクの軽減に努めておりますが、取引先の予想外の諸事情による債務不履行等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5) 為替変動リスク
当社グループは、外貨による輸出入取引において、為替予約を用いて為替レートの変動リスクの軽減に努めておりますが、為替レートの変動によって当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外現地法人を有しており、連結財務諸表作成の際の為替換算レートの変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6) コンプライアンスリスク
当社グループは、様々な事業領域で活動を行っており、事業活動に関連する法令・規制は、会社法、税法、汚職等腐敗行為防止のための諸法令、独占禁止法、外為法を含む貿易関連諸法や建築基準法や化学品規制などを含む各種業界法など広範囲にわたっております。これらの法令・規制を遵守するため、当社グループでは倫理方針、行動規範を定めるとともに、代表取締役社長の直轄組織である倫理・コンプライアンス委員会を設け、グループ全体のコンプライアンスの徹底及び指導を図っております。しかしながら、このような取組みによっても事業活動におけるコンプライアンスリスクを完全に排除することはできるものではなく、関係する法律や規制の大幅な変更、予期しない解釈の適用などが当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7) 情報システム・情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、情報共有や業務の効率化のため、情報システムを構築・運用しており、情報システム運営上の安全性確保のため、情報セキュリティ運用細則を定め、危機管理対応の徹底に取り組んでおりますが、外部からの予期せぬ不正アクセス、コンピュータウイルス侵入等による企業機密情報・個人情報の漏洩、さらには、自然災害、事故等による情報システム設備の損壊や通信回線のトラブルなどにより情報システムが不稼動となる可能性を完全に排除することはできません。このような場合は、システムに依存している業務の効率性の低下を招くほか、被害の規模によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(8) 製造物責任リスク
当社グループは、生活家電の製造・販売事業を行っております。これら商品の品質管理には万全を期するとともに製造物責任保険も付保しておりますが、大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような商品の欠陥が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9) カントリーリスク
当社グループは、海外における取引や海外での事業活動を行っております。これら海外の取引相手国における政策変更、政治・経済等の環境変化により、債権または投融資の回収が困難になるようなリスクを有しております。想定し得るカントリーリスクについては、各種の情報に基づき慎重に対応し、貿易保険を付保するなど、リスクの管理・ヘッジに努めておりますが、特定の国または地域に関連して回収不能が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(10)自然災害等リスク
地震や大規模な水害などの自然災害や新型インフルエンザ等の感染症の流行の予期せぬ事態が発生した場合、事業所の機能停止、設備の損壊、電力等の供給停止等により、当社グループの事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業活動の継続のために、事業継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの導入、災害対策マニュアルの作成、耐震対策、防災訓練等の対策を講じておりますが、自然災害及び新型インフルエンザ等の感染症による被害を完全に回避できるものではなく、これらの被害が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
特記すべき事項はありません。
特記すべき事項はありません。
当該事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)重要な会計方針及び財政状態の分析
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて140億92百万円増加し、2,169億84百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金が18億68百万円、電子記録債権が23億96百万円、現金及び預金が27億93百万円それぞれ増加したことなどによります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて65億56百万円増加し、1,521億40百万円となりました。主な要因は、電子記録債務が129億49百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が77億76百万円、借入金が18億55百万円減少したことなどによります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて75億36百万円増加し、648億44百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより利益剰余金が52億61百万円増加したことなどによります。この結果、自己資本比率は、29.6%(前連結会計年度末は28.0%)となりました。
(2)当連結会計年度の経営成績の分析
当連結会計年度は、政府や日銀による経済政策や金融政策を背景に緩やかな景気の回復基調が続き、企業収益の改善などにより、設備投資の新規・更新需要は堅調に推移しました。また、建設・住宅分野では政府による住宅取得促進政策の効果などを背景に持家・貸家などを中心に新設住宅着工戸数に緩やかな回復の動きがみられました。海外では、米国経済の緩やかな回復が続き、中国をはじめとしたアジア新興国経済における生産財需要は一部に持ち直しの動きがみられ、売上高は、前連結会計年度比1.0%増の4,463億35百万円となりました。
産業機器部門につきましては、自動車関連産業や航空機関連産業、半導体関連産業を中心に国内の工場稼働率に緩やかな回復傾向がみられ、切削工具、測定器具、制御機器などの需要が堅調に推移したことから前連結会計年度比14億86百万円(前連結会計年度比2.4%増)の増収、工業機械部門につきましては、国内において、ものづくり補助金などの政府による設備投資促進政策により、期末にかけ受注環境に持ち直しの傾向が続いたものの、来期の補助金を見据えた買い控えもみられました。海外では、米国の新たな政策の影響が懸念されるものの、メキシコ市場では設備投資需要は堅調に推移し、中国や東南アジア諸国においても一部に回復の動きが見られ、同比66億31百万円(同比5.7%減)の減収となりました。
住設・管材・空調部門では、新設住宅着工戸数が緩やかに回復する中、マンションや戸建住宅のリフォーム需要も底堅く、住宅設備機器や管材・空調商品の販売は堅調に推移し、同比111億57百万円(同比8.7%増)の増収となりました。建築・エクステリア部門は、新設住宅着工戸数の緩やかな回復により、住宅エクステリア関連製品や都市部を中心にビル・マンション向けの金属建材製品は底堅く推移した一方、公共事業は引き続き減少傾向にあり、鋼製フェンス・防護柵など土木・道路関連資材は足踏み状態で推移し同比12億82百万円(同比2.7%増)の増収となりました。 建設機械部門につきましては、公共事業の減少などによりレンタル業者の機械稼働率が低下し、油圧ショベルなどの新規設備投資が低調に推移しましたが、期の後半にかけ、政府の経済政策の効果などを背景に需要に回復の動きがみられ、同比3億81百万円(同比1.1%増)の増収となりました。
一方、エネルギー部門につきましては、ガソリン価格等に一部回復傾向はみられたものの、依然として石油製品の価格は低水準で推移し同比21億83百万円(同比7.7%減)の減収となりました。その他の部門においても、消費財事業では、主力のコタツなどの冬物季節家電の販売が低迷し、木材事業では、為替の変動に伴う競争の激化から、輸入木材は厳しい販売状況が続き同比11億98百万円(同比5.2%減)の減収となりました。
売上総利益は、426億55百万円と同比21億15百万円(同比5.2%増)の増益となり、営業利益は、109億23百万円と同比5億65百万円(同比5.5%増)の増益となりました。
経常利益は、117億4百万円と同比6億65百万円(同比6.0%増)の増益となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、77億77百万円と同比5億87百万円(同比8.2%増)の増益となりました。
(3)経営成績に重要な影響を与える要因について
経営成績に重要な影響を与える要因につきましては、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。
(4)戦略的現状と見通し
戦略的現状と見通しにつきましては、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社グループの資金状況については、当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、332億39百万円となり、前連結会計年度末より28億2百万円の増加となりました。
営業活動の結果得られた資金は、119億8百万円(前連結会計年度比27億93百万円の収入増)となりました。これは主に税金等調整前当期純利益116億52百万円及び仕入債務の増加額34億96百万円を計上した一方、法人税等の支払額を37億25百万円計上したことなどによります。
投資活動の結果使用した資金は、36億52百万円(前連結会計年度比30億63百万円の支出増)となりました。これは主に連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による支出25億27百万円を計上したことなどによります。
財務活動の結果使用した資金は、55億1百万円(前連結会計年度比34億80百万円の支出減)となりました。これは主に借入金の返済による支出28億7百万円及び配当金の支払額25億36百万円を計上したことなどによります。
財政政策といたしましては、調達手段の選択等において常に適切な財務比率と資金効率をバランス良く維持し、財務体質のより一層の健全化を図ることとしております。
(6)経営者の問題認識と今後の方針について
経営者の問題認識と今後の方針につきましては、「第2 事業の状況 3 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。