(1) 経営成績に関する説明
当第3四半期連結累計期間(平成28年4月1日~平成28年12月31日)におけるわが国経済は、政府や日銀による経済政策や金融政策を背景に緩やかな景気の回復基調が続き、補助金の効果などにより、設備投資の新規・更新需要に持ち直しの動きがみられました。また、建築・住宅分野でも政府による住宅取得促進政策の効果などを背景に持家・貸家などを中心に新設住宅着工戸数は引き続き底堅く推移しました。
海外経済では、米国経済の緩やかな回復が続き、中国をはじめとしたアジア新興国経済における生産財需要は一部に持ち直しの動きがみられましたが、新興国の景気減速懸念や米国の今後の政策動向による影響など不透明感が一層高まりました。
このような状況の中、3カ年の中期経営計画「YUASA LEGACY 350」の最終年度を迎え、アジア最大級の「産業とくらしの流通プラットフォーム」の構築を目指し、「グローバル強化」「国内成長分野の開拓」「プラットフォーム機能強化」に引き続きグループ一丸となって取り組むとともに、海外事業、環境エネルギー事業、国土強靭化対応事業の強化や経営基盤強化などの諸施策を推進いたしました。
海外事業では、米国における工作機械の商圏拡大による北米・中米での生産財販売体制の整備、提案力強化に取り組みました。また、アジアを中心とした海外での環境エネルギー事業の拡大に向け、タイにエンジニアリング事業強化を目的とした新たな現地法人を設立しました。
環境エネルギー事業では、「創エネ+蓄エネ+省エネ」ノウハウを活用した、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)のパッケージ提案を進め、新エネルギー・省エネ機器の拡販に注力いたしました。
国土強靭化対応事業では、防災倉庫の拡販や「大規模地震対応模擬訓練」などを通じ、ハードとソフトの両面で、防災・減災・BCP(事業継続計画)に必要な商材開発やノウハウの提供に引き続き注力いたしました。
プラットフォーム機能強化として「ユアサ商事関東物流センター」の活用による物流サービスの向上と業務運営の効率化を進めました。また、成長戦略に基づいた事業領域の拡大及びコア事業の強化に向け、M&Aにより新たに3社を完全子会社化し、収益力拡大とエンジニアリング機能強化によるグループ経営基盤と競争力の強化に取り組みました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比0.9%減の3,190億42百万円となりました。利益面につきましては、営業利益が62億32百万円(前年同四半期比10.1%減)、経常利益は69億13百万円(前年同四半期比7.6%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は44億99百万円(前年同四半期比11.9%減)となりました。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(産業機器部門)
産業機器部門につきましては、国内の工場稼働率に緩やかな持ち直しの動きが続き、自動車関連産業や航空機関連産業を中心に切削工具、測定器具、制御関連機器などの需要は引き続き底堅く推移しました。
このような状況の中、コンプレッサやロボット装置等の自動化関連機器、工場向けマテハン関連機器など環境・省エネ、安全に配慮した取扱商品の販売強化に取り組みました結果、売上高は468億48百万円(前年同四半期比1.7%増)となりました。
(工業機械部門)
工業機械部門につきましては、国内において、ものづくり補助金をはじめとした政府による設備投資促進政策により、期末にかけ受注環境に持ち直しの動きがみられました。海外では、メキシコやベトナムを中心とした市場では堅調な新規設備投資意欲がみられました。一方、中国や東南アジア諸国では一部に回復の動きがみられましたものの、設備投資の抑制傾向が続きました。
このような状況の中、堅調な自動車関連産業や航空機関連産業向けの工作機械販売に注力するとともに、工場における「自動化」「環境・省エネ・省コスト」の提案営業力の強化や、北米を中心に海外市場の営業基盤強化などに取り組みました結果、売上高789億93百万円(前年同四半期比5.4%減)となりました。
(住設・管材・空調部門)
住設・管材・空調部門につきましては、新設住宅着工戸数が緩やかな回復を続ける中、マンションや戸建住宅のリフォーム需要も底堅く、住宅設備機器や管材・空調商品の販売は堅調に推移しました。一方、新エネルギー関連商品においては、家庭用太陽光発電システムの販売価格に引き続き下落がみられましたものの、ZEH(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)のパッケージ提案に努めました。
このような状況の中、空調機器など省エネ性能の優れた商品の販売に注力し、新エネルギー関連商品では蓄電池・パワーコンディショナ等の周辺機器の拡販に取り組みました結果、売上高は959億44百万円(前年同四半期比4.9%増)となりました。
(建築・エクステリア部門)
建築エクステリア部門につきましては、新設住宅着工戸数の緩やかな回復により、マンション向けを中心とした金属建材製品は底堅く推移しましたが、公共事業の減少に伴い、鋼製フェンス・防護柵製品など土木道路関連資材は低調に推移しました。
このような状況の中、景観エクステリア商品や金属パネルなどの建築商材ならびに防災倉庫や耐震・免震材などのレジリエンス製品の拡販に努めました結果、売上高は334億99百万円(前年同四半期比1.1%増)となりました。
(建設機械部門)
建設機械部門につきましては、インフラ整備や災害復旧・復興工事などがあったものの、公共事業の減少によるレンタル業者の機械稼働率の低下などの影響を受け、油圧ショベルなどの新規設備投資は低調に推移しましたが、期末にかけ政府による経済政策の効果などにより回復の兆しがみられました。また、海外向け中古建設機械オークション事業は、商品の拡充など販売拡大に取り組みました。
このような状況の中、国内では国土強靭化に対応した取扱商品の拡充や、ミニショベル・ローラーなどの土木・舗装機械、屋内作業向け高所作業車、小型機器などの拡販に努めるとともに、海外では東南アジア諸国向け建設機械の販売に注力いたしました結果、売上高は269億60百万円(前年同四半期比0.7%増)となりました。
(エネルギー部門)
エネルギー部門につきましては、ガソリン、軽油の需要が停滞する中、原油価格の上昇や為替の影響などにより石油製品価格は上昇したものの、価格競争の激化などにより厳しい販売状況が続きました。
このような状況の中、一般石油製品・潤滑油の新規開拓・拡販や新商材の販売に努めました結果、売上高は186億8百万円(前年同四半期比14.4%減)となりました。
(その他)
その他の部門につきましては、消費財事業では、季節家電・調理家電・照明等のプライベートブランド商品の拡販に注力いたしましたが、消費マインドの低迷から季節家電を中心に販売が低迷しました。
木材事業では、住宅着工戸数の増加など市況が緩やかに回復したものの、厳しい販売状況が続きましたが、インドネシアからの輸入合板や価格競争力のあるベトナムからの木質梱包材の拡販に注力をいたしました。この結果、その他の部門の売上高は181億88百万円(前年同四半期比4.7%減)となりました。
(2) 財政状態に関する説明
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて110億4百万円増加し、2,138億95百万円となりました。これは、たな卸資産が32億19百万円、現金及び預金が24億16百万円及びのれんが21億7百万円それぞれ増加したことなどによります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて84億73百万円増加し、1,540億57百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が65億96百万円増加した一方で、未払法人税等が21億8百万円減少したことなどによります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて25億30百万円増加し、598億38百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより利益剰余金が19億83百万円増加したことなどによります。
この結果、自己資本比率は、27.7%(前連結会計年度末は28.0%)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は、いわゆる「買収防衛策」を現時点では導入しておりませんが、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容の概要は次のとおりであります。
1.基本方針の内容について
当社は、当社株式について大量取得を目的に買付けがなされる場合、または当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされる場合、それに応じるか否かの判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるものと考えております。
また、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、継続的に向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、株主が買付けの条件等について検討したり、当社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、買付者の提示した条件より有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものが存すると考えられます。当社は、このような大規模な買付行為等を行う者またはグループは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるとして、法令及び定款によって許容される範囲において当社グループの企業価値または株主共同の利益の確保・向上のための適切な措置を講じることを、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。
2.企業価値・株主共同の利益の確保・向上に向けた取り組みについて
(1)当社グループは、中期経営計画「YUASA LEGACY 350」のもと、「グローバル強化」「国内成長分野の開拓」「プラットフォーム機能強化」の3つの軸を拡大し、グループ経営基盤の強化に取り組むとともにコーポレート・ガバナンスを強化充実させ、企業価値・株主共同の利益の確保・向上を図ります。
(2)当社は、株主、投資家の皆様から負託された責務として、当社の株式取引や異動の状況を注視し、当社株式を大量取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家等を中心とする委員会を設置し、当該買収提案の評価や買付者との交渉を行うとともに、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。
3.上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付者の事業内容及び将来の事業計画並びに過去の投資行動等から、当該買付行為または買収提案の当社企業価値・株主共同の利益への影響を慎重に判断する必要があると認識しておりますが、具体的な対抗措置が必要な場合は、それが①上記基本方針に沿い、②当社の株主共同の利益を損なうものでなく、③当社の役員の地位の維持を目的とするものでないことを充足する必要かつ妥当な措置を講じるものとします。
(4) 研究開発活動
該当事項はありません。