第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第1四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 経営成績に関する説明

 当第1四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年6月30日)におけるわが国経済は、政府や日銀による経済政策や金融政策を背景に緩やかな景気の回復基調が続きました。建設・住宅分野では、新設住宅着工戸数は減少したものの、都市部における再開発事業などの民間設備投資、国土強靭化計画による公共設備投資は引き続き堅調に推移しました。一方、工業分野では、米中貿易摩擦の影響により設備投資には慎重な動きがみられ、受注環境は減速傾向が強まり低調に推移しました。

 海外では、米中貿易摩擦の顕在化により、中国市場における設備投資需要は減速がみられたものの、米国の景気回復は続いており、インド・ベトナム・インドネシアなどのアジア新興国では緩やかな回復が続きました。

 このような状況の中、当期は「業界トップレベルの収益構造を持つ複合専門商社グループに成長する」ことを目指す「ユアサビジョン360」の第1ステージである3カ年の中期経営計画「Growing Together 2020」の最終年度となりました。「コア事業の機能強化」「成長事業の再強化」「経営基盤の強化」を基本方針とし、「グループ全体での総合力の発揮」を主眼におき、これまでの「モノ売り」から「コト売り」ができる企業グループへの進化を遂げるための諸施策に取り組みました。

 「コア事業の機能強化」としては、本年4月より地域ブロック制を導入し、タテ(営業本部組織)とヨコ(地域ブロック)、さらに国内外の機能子会社を加えた総合力発揮によるワンストップでのソリューション提供に注力するとともに、取引先とのネットワークを活用したコーディネーター機能のさらなる強化を図りました。

 「成長事業の再強化」では、グローバル成長を目指す「海外事業」、「ロボ(AI)&IoT事業」や電子商取引拡大に対応する「新流通事業」、「環境・エネルギーソリューション事業」、「レジリエンス&セキュリティ事業」の5分野を成長事業として、育成・強化に取り組みました。また、次なる成長事業の発掘・育成のために農業、介護・医療分野への新市場開拓に向けた諸施策を推進するとともに、これらの成長事業と新分野開拓により新たな事業基盤を構築してまいります。

 「経営基盤の強化」では、挑戦する企業風土の再醸成のため、新たな人事評価制度の導入や人材育成に取り組むとともに、生産性向上と業務の効率化に向けITを活用した「働き方改革」を推進いたしました。また、健康経営の取り組みにより「健康経営優良法人」(ホワイト500)に認定されました。

 この結果、当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比6.1%増の1,081億81百万円となりました。利益面につきましては、営業利益が18億8百万円(前年同四半期比5.0%増)、経常利益は20億62百万円(前年同四半期比5.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は14億6百万円(前年同四半期比7.6%増)となりました。

 セグメント別の状況は以下のとおりです。

 

(産業機器部門)

 産業機器部門につきましては、自動車関連産業や食品関連産業を中心に工場稼働率は底堅さを維持し、自動化・省力化機器、切削工具、測定器具、制御機器などの需要は堅調に推移しました。一方、半導体やスマートフォン関連産業は、中国市場を中心に需要の減速が継続しました。

 このような状況の中、当社ECサイト「Growing Navi」によるトレードビジネスの拡大強化や在庫拡充など物流サービスの向上、工場向けセキュリティ商品など新商品の拡販に取り組みました。また、コンプレッサや発電機、制御関連機器などの環境・省エネ、安全に配慮した取扱商品の拡充、マテハン関連機器、ロボット装置、工作機械周辺機器の販売強化に注力いたしました結果、売上高は154億64百万円(前年同四半期比7.2%減)となりました。

 

(工業機械部門)

 工業機械部門につきましては、国内では、自動車関連産業の一部で設備投資意欲に弱い動きがみられるとともに、半導体関連産業においても中国向けを中心に工作機械需要は減少し受注環境は低調に推移しました。海外では、米中貿易摩擦の影響により設備投資に慎重な動きがみられたものの、インド、ベトナム、インドネシアでは二輪車関連産業を中心に需要は堅調に推移しました。

 このような状況の中、省人化・自動化・無人化による生産性向上、コストダウンを図るための生産ラインのシステム提案営業、ロボットや工作機械の販売に加え、補助金を活用した設備更新の提案に注力いたしました。また、引き続き、東南アジアを中心とした海外市場の販売体制強化に取り組みました結果、売上高は268億78百万円(前年同四半期比4.2%増)となりました。

 

 

(住設・管材・空調部門)

 住設・管材・空調部門につきましては、マンション、戸建住宅のリフォーム需要向けの住宅設備機器や管材商品の販売が堅調に推移するとともに、学校関連施設向けの空調機器販売も伸長しました。また、新エネルギー関連商品においては、太陽光発電パネルの販売に持ち直しの動きがみられ、パワーコンディショナなどの周辺機器の需要も堅調に推移しました。

 このような状況の中、戸建住宅のリフォーム需要向け商材、バルブ・ポンプなどの非住宅分野の商品や省エネ性能の高い空調機器の販売に注力いたしました。また、新エネルギー関連商品においては、蓄電池・パワーコンディショナなどの周辺機器や自社開発した太陽光発電の出力制御ユニットなどの新商材の拡販に取り組むとともに、工場向けなどの自家消費型の太陽光発電の拡販に努めました結果、売上高は353億70百万円(前年同四半期比12.8%増)となりました。

 

(建築・エクステリア部門)

 建築・エクステリア部門につきましては、建設技能者不足などによる工期の遅れがみられたものの、オリンピック・パラリンピック施設整備や都市部を中心とした再開発事業などビル・マンション・ホテル向けの金属建材需要及び商業・物流施設向けの景観エクステリア商材やインフラ関連需要は堅調に推移しました。また、自然災害や自動車事故などの社会問題への対応により、フェンス・ガードレールなどのエクステリア商材の販売にも伸長がみられました。

 このような状況の中、ブロック塀倒壊問題に対するフェンスへの掛替工事提案、耐震・免震材などのレジリエンス製品の拡販に加え、宅配ボックスの販売にも注力いたしました結果、売上高は128億30百万円(前年同四半期比11.4%増)となりました。

 

(建設機械部門)

 建設機械部門につきましては、インフラ整備、災害復旧・復興工事などの公共工事や都市部を中心とした再開発事業により建設機械需要が伸長し、当社主力のレンタル業者向け小型建設機械の設備投資需要も堅調に推移しました。また、消費税増税を見据えた需要もみられました。

 このような状況の中、国内では国土強靭化計画に対応した取扱商品の拡充や、ミニショベル、ローラーなどの土木・舗装機械、屋内作業向け高所作業車、小型機器などの拡販に努めるとともに、海外向けオークション事業の販売拡大に注力いたしました。海外では、東南アジア向けに、油圧ショベル、高所作業車などの販売に注力いたしました結果、売上高は70億44百万円(前年同四半期比24.9%増)となりました。

 

(エネルギー部門)

 エネルギー部門につきましては、低燃費車の普及などにより石油製品の需要減少が継続する中、石油元売事業者の再編の影響により市場環境の変化が続きました。

 このような状況の中、卸売事業では一般石油製品・潤滑油の新規販売先の開拓や新商材の販売に注力いたしました。小売事業ではガソリンなどの拡販に加え、タイヤ・車検・コーティングなどのカーケアサービスの強化に努めました結果、売上高は52億68百万円(前年同四半期比4.2%減)となりました。

 

(その他)

 その他部門につきましては、消費材事業では、白物家電の拡販やECサイト事業の強化により、販売は順調に推移した一方、天候不順の影響により扇風機などの季節家電の需要は低調に推移しました。

 木材事業では、フロア関連資材の出荷は堅調に推移したものの、国内における輸入合板・梱包材市場は、価格の下落が継続し厳しい販売状況となりました。この結果、その他部門の売上高は53億25百万円(前年同四半期比3.6%減)となりました。

 

(2) 財政状態に関する説明

 当第1四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて187億6百万円減少し、2,290億41百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が220億2百万円減少した一方で、たな卸資産が28億88百万円増加したことなどによります。

 負債合計は、前連結会計年度末に比べて179億87百万円減少し、1,526億41百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が167億66百万円減少したことなどによります。

 純資産合計は、前連結会計年度末に比べて7億18百万円減少し、764億円となりました。これは、利益剰余金が3億69百万円、その他有価証券評価差額金が2億9百万円それぞれ減少したことなどによります。

 この結果、自己資本比率は、33.2%(前連結会計年度末は30.9%)となりました。

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第1四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 なお、当社は、いわゆる「買収防衛策」を現時点では導入しておりませんが、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容の概要は次のとおりであります。

1.基本方針の内容について

 当社は、当社株式について大量取得を目的に買付けがなされる場合、または当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされる場合、それに応じるか否かの判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるものと考えております。

 また、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、継続的に向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。

 当社株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、株主が買付けの条件等について検討したり、当社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、買付者の提示した条件より有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものが存すると考えられます。当社は、このような大規模な買付行為等を行う者またはグループは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるとして、法令及び定款によって許容される範囲において当社グループの企業価値または株主共同の利益の確保・向上のための適切な措置を講じることを、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。

2.企業価値・株主共同の利益の確保・向上に向けた取り組みについて

(1)当社グループは、2026年の創業360周年を見据えた「ユアサビジョン360」の実現のための第1ステージとして、「コア事業の機能強化」「成長事業の再強化」「経営基盤の強化」の3つを基本方針とする中期経営計画「Growing Together 2020」を2017年3月に策定し、業界トップレベルの収益構造を持つ複合専門商社グループへと成長を目指して、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に取り組んでおります。

(2)当社は、株主、投資家の皆様から負託された責務として、当社の株式取引や異動の状況を注視し、当社株式を大量取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家等を中心とする委員会を設置し、当該買収提案の評価や買付者との交渉を行うとともに、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。

3.上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

 当社の株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付者の事業内容及び将来の事業計画並びに過去の投資行動等から、当該買付行為または買収提案の当社企業価値・株主共同の利益への影響を慎重に判断する必要があると認識しておりますが、具体的な対抗措置が必要な場合は、それが①上記基本方針に沿い、②当社の株主の共同の利益を損なうものでなく、③当社の役員の地位の維持を目的とするものでないことを充足する必要かつ妥当な措置を講じるものとします。

 

(4) 研究開発活動

 該当事項はありません。

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。