当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
(1) 財政状態及び経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間(2019年4月1日~2019年12月31日)におけるわが国経済は、米中貿易摩擦などによる世界経済の不透明感が一層強まる中、消費税増税や相次ぐ自然災害により国内の景況感も悪化したものの、政府や日銀による経済政策や金融政策を背景に緩やかな回復基調が続きました。建設・住宅分野では、新設住宅着工戸数は減少したものの、都市部における再開発事業などの民間設備投資、国土強靭化計画による公共設備投資は引き続き堅調に推移しました。一方、工業分野では、世界経済の減速懸念が高まり、設備投資には一層慎重な動きがみられ、受注環境は低調に推移しました。
海外では、中国市場における設備投資需要の減速が続くとともに、米国においても一部弱い動きがみられました。一方、インド・ベトナム・インドネシアなどのアジア新興国では緩やかな回復が継続しました。
このような状況の中、当期は3カ年の中期経営計画「Growing Together 2020」の最終年度を迎え、「コア事業の機能強化」「成長事業の再強化」「経営基盤の強化」を基本方針とし、「総合力の発揮」とこれまでの「モノ売り」から「コト売り」へのシフトに向けた諸施策に取り組みました。
「コア事業の機能強化」としては、地域ブロック制を導入し、タテ(商品戦略)とヨコ(地域戦略)での営業力強化や総合力発揮によるワンストップでのソリューション提供などに注力するとともに、コーディネーター機能の強化を図りました。また、中部圏のロジスティクス機能の強化を目的とし、中部物流センターを移転いたしました。
「成長事業の再強化」では、グローバル成長を目指す「海外事業」、「ロボ(AI)&IoT事業」や電子商取引拡大に対応する「新流通事業」、「環境・エネルギーソリューション事業」、「レジリエンス&セキュリティ事業」の5分野を成長事業として、育成・強化に取り組みました。2019年12月には、モノづくりの現場における熟練技術者の技を継承・拡張する、「匠の技AI工場」開発を目指し、AIベンチャー企業と業務提携をいたしました。また、次なる成長事業の発掘・育成のために農業、介護・医療分野への新市場開拓に向けた諸施策を推進するとともに、これらの成長事業と新分野開拓により新たな事業基盤を構築してまいります。
「経営基盤の強化」では、挑戦する企業風土の再醸成のため、新たな人事評価制度の導入や人材育成に取り組むとともに、生産性向上と業務の効率化に向けITを活用した「働き方改革」を推進いたしました。また、健康経営を推進し「健康経営優良法人」に認定されるとともに、子育てサポート企業として「くるみん認定」を取得いたしました。
この結果、当第3四半期連結累計期間の売上高は、前年同四半期比1.5%増の3,607億6百万円となりました。利益面につきましては、営業利益が85億29百万円(前年同四半期比0.8%増)、経常利益は92億90百万円(前年同四半期比1.5%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は64億48百万円(前年同四半期比5.8%増)となりました。
セグメント別の状況は以下のとおりです。
(産業機器部門)
産業機器部門につきましては、食品関連産業を中心に工場稼働率は引き続き底堅さを維持し、自動化・省力化機器、切削工具、測定器具、制御機器などの需要は堅調に推移しました。一方、第2四半期以降、好調を維持していた自動車関連産業の需要に急減速がみられるとともに、中国市場向けを中心に半導体やスマートフォン関連産業においても低調に推移しました。
このような状況の中、当社ECサイト「Growing Navi」によるトレードビジネスの商材・在庫アイテム拡充やロジスティクス機能強化による物流サービスの向上、工場向けセキュリティ商品など新商品の拡販に取り組みました。また、コンプレッサや発電機、制御関連機器などの環境・省エネ、安全に配慮した取扱商品の拡充、物流関連機器、ロボット装置、工作機械周辺機器の販売強化に注力いたしました結果、売上高は504億36百万円(前年同四半期比6.1%減)となりました。
(工業機械部門)
工業機械部門につきましては、国内では、自動車関連産業において設備投資意欲に慎重さが見られ、厳しい受注環境が続いたものの、一部、EV(電気自動車)、自動運転、安全対策関連は堅調に推移しました。また、低迷していた半導体関連産業は、5G(第5世代移動通信システム)関連の需要が増加しました。海外では、米中貿易摩擦の影響により設備投資に慎重な動きがみられたものの、インド、ベトナム、インドネシアでは二輪車関連産業を中心に需要は堅調に推移しました。
厳しい受注環境が続くと見込まれる中、無人化・省力化を図るシステム商品やロボットの拡販に加えて、各種補助金活用による新技術・新商品の提案を行い、工場設備全般の受注に注力いたしました。また、引き続き、米国や東南アジアにおけるサービス機能の強化に取り組みました結果、これまでの受注残もあり売上高は902億73百万円(前年同四半期比2.0%減)となりました。
(住設・管材・空調部門)
住設・管材・空調部門につきましては、新設住宅着工戸数の減少や消費税増税の反動などにより、住宅設備機器の販売が減少しました。一方、非住宅分野の空調機器の販売については、新築・老朽化建築物のリニューアル需要などにより好調を維持しました。また、新エネルギー関連商品においては、FIT(固定価格買取制度)関連の需要には陰りがあるものの、自家消費向けおよびFIT期間満了後を見据えた蓄電池関連機器の需要が堅調に推移しました。
このような状況の中、戸建住宅のリフォーム向け商材、バルブ・ポンプなどの非住宅分野の商品や省エネ性能の高い空調機器の販売に注力いたしました。また、新エネルギー関連商品においては、蓄電池・パワーコンディショナなどの周辺機器や自社開発した太陽光発電の出力制御ユニットなどの新商材の拡販に取り組みました結果、売上高は1,183億81百万円(前年同四半期比9.5%増)となりました。
(建築・エクステリア部門)
建築・エクステリア部門につきましては、オリンピック・パラリンピック施設向けの需要に一服感がみられるものの、都市部を中心とした再開発事業などのビル・マンション・ホテル向けの金属建材需要及び商業・物流施設向けの景観エクステリア商材やインフラ関連需要は堅調に推移しました。また、災害復旧・復興需要や防災・減災需要により、フェンス・ガードレールなどのエクステリア商材の販売に伸長がみられました。
このような状況の中、国土強靭化計画のもと、ブロック塀倒壊問題に対するフェンスへの掛替工事提案、耐震・免震材などのレジリエンス製品の拡販に加え、宅配ボックスの販売にも注力いたしました結果、売上高は407億37百万円(前年同四半期比5.4%増)となりました。
(建設機械部門)
建設機械部門につきましては、インフラ整備、災害復旧・復興工事などの公共工事や都市部を中心とした再開発事業により建設機械需要が伸長しました。また、第3四半期以降、自然災害の影響により一部商品に部品供給が途絶えたことによる納期遅延がみられましたものの、当社主力のレンタル業者向け小型建設機械の設備投資需要は堅調に推移しました。
このような状況の中、国内では国土強靭化計画に対応した取扱商品の拡充や、ミニショベル、ローラーなどの土木・舗装機械、屋内作業向け高所作業車、小型機器などの拡販に努めるとともに、海外向けオークション事業の販売拡大に注力いたしました。海外では、東南アジア向けに油圧ショベル、高所作業車などの販売に注力いたしました結果、売上高は287億95百万円(前年同四半期比11.7%増)となりました。
(エネルギー部門)
エネルギー部門につきましては、石油元売事業者の再編の影響による市場環境の変化や、低燃費車の普及などにより石油製品の需要の減少が続きました。また、小売事業では台風等の自然災害や暖冬の影響を受け、ガソリン・灯油の販売量が減少しました。
このような状況の中、小売事業では、東海地方を中心に展開しているガソリンスタンドにおいて、ガソリンや軽油などの拡販に加え、タイヤ・車検・コーティングなどのカーケアサービスの強化に努めるとともに、卸売事業では一般石油製品・潤滑油の新規販売先の開拓や新商材の販売に注力いたしましたものの需要低迷が続き、売上高は156億44百万円(前年同四半期比12.3%減)となりました。
(その他)
その他部門につきましては、消費財事業では、冬物季節家電の販売が暖冬などの影響を受け低調に推移しましたが、生活家電を中心に新商品を投入するとともに、ECサイト事業拡大に努めました。木材事業では、フロア関連資材と住宅用輸入製材の販売は堅調に推移しました。一方、輸入合板及び梱包材は、市場で一部品薄になったものの、需要の回復までに至らず、厳しい販売状況となりました。
この結果、その他の部門の売上高は164億39百万円(前年同四半期比14.1%減)となりました。
(2) 財政状態に関する説明
当第3四半期連結会計期間末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて69億5百万円減少し、2,408億41百万円となりました。これは現金及び預金が44億61百万円、たな卸資産が36億55百万円それぞれ増加した一方で、受取手形及び売掛金が148億43百万円減少したことなどによります。
負債合計は、前連結会計年度末に比べて98億8百万円減少し、1,608億20百万円となりました。これは、電子記録債務が23億22百万円増加した一方で、支払手形及び買掛金が117億48百万円減少したことなどによります。
純資産合計は、前連結会計年度末に比べて29億2百万円増加し、800億21百万円となりました。これは、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上などにより利益剰余金が31億12百万円増加したことなどによります。
この結果、自己資本比率は、33.1%(前連結会計年度末は30.9%)となりました。
(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期連結累計期間において、事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。
なお、当社は、いわゆる「買収防衛策」を現時点では導入しておりませんが、財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容の概要は次のとおりであります。
1.基本方針の内容について
当社は、当社株式について大量取得を目的に買付けがなされる場合、または当社の支配権の移転を伴う買付提案がなされる場合、それに応じるか否かの判断は、最終的には当社の株主全体の意思に基づき行われるものと考えております。
また、当社は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社の企業価値の源泉を理解し、様々なステークホルダーとの信頼関係を維持し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を中長期的に確保し、継続的に向上させていくことを可能とする者である必要があると考えております。
当社株式の大規模な買付行為や買付提案の中には、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、株主が買付けの条件等について検討したり、当社の取締役会が代替案を提案するための十分な時間や情報を提供しないもの、買付者の提示した条件より有利な条件をもたらすために買付者との交渉を必要とするもの等、企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものが存すると考えられます。当社は、このような大規模な買付行為等を行う者またはグループは、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であるとして、法令及び定款によって許容される範囲において当社グループの企業価値または株主共同の利益の確保・向上のための適切な措置を講じることを、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針といたします。
2.企業価値・株主共同の利益の確保・向上に向けた取り組みについて
(1)当社グループは、2026年の創業360周年を見据えた「ユアサビジョン360」の実現のための第1ステージとして、「コア事業の機能強化」「成長事業の再強化」「経営基盤の強化」の3つを基本方針とする中期経営計画「Growing Together 2020」を2017年3月に策定し、業界トップレベルの収益構造を持つ複合専門商社グループへと成長を目指して、企業価値・株主共同の利益の確保・向上に取り組んでおります。
(2)当社は、株主、投資家の皆様から負託された責務として、当社の株式取引や異動の状況を注視し、当社株式を大量取得しようとする者が出現した場合には、社外の専門家等を中心とする委員会を設置し、当該買収提案の評価や買付者との交渉を行うとともに、当社の企業価値・株主共同の利益に資さない場合には、具体的な対抗措置の要否及び内容等を速やかに決定し、実行する体制を整えます。
3.上記取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由
当社の株式の大量取得を目的とする買付けについては、当該買付者の事業内容及び将来の事業計画並びに過去の投資行動等から、当該買付行為または買収提案の当社企業価値・株主共同の利益への影響を慎重に判断する必要があると認識しておりますが、具体的な対抗措置が必要な場合は、それが①上記基本方針に沿い、②当社の株主の共同の利益を損なうものでなく、③当社の役員の地位の維持を目的とするものでないことを充足する必要かつ妥当な措置を講じるものとします。
(4) 研究開発活動
特記事項はありません。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。