第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)会社の経営の基本方針

 当社グループは、「誠実と信用」「進取と創造」「人間尊重」の3つを経営理念としております。社会的存在としての企業にとり継続性は主要な命題のひとつと考えますが、「誠実と信用」の理念のもと、当社グループは「産業とくらし」分野における技術専門集団として、長年にわたり株主様や取引先様をはじめ多くのステークホルダーから厚い信頼をいただいております。

 創業以来350年を超える長い歴史と伝統をもつ当社グループは、「進取と創造」の理念のもと、経営環境の変化に臨機に対応し、常に積極果敢の経営を心掛けております。

 また、当社グループは「人間尊重」をあらゆる企業活動の基本と位置づけ、CS(顧客満足度)向上を最優先とする経営戦略を展開し、多くのお客様からご支持をいただいております。

 

(2)経営環境及び対処すべき課題

 今後の経済情勢につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、ロシア・ウクライナ情勢などの地政学リスクの影響や原油価格の高騰による影響など、国内・世界経済ともに不透明な経済環境が続くと思われます。一方、欧米を中心にアフターコロナを見据えた経済活動の正常化が進み、各国においても財政・金融政策などにより経済の回復が期待されます。特にAI/IoT・ロボット技術を用いた自動化や省人化、カーボンニュートラルを見据えた環境・省エネへの設備投資需要にはより一層の拡大が見込まれます。

 このような状況の中、中期経営計画「Growing Together 2023」の最終年度をむかえ、「成長事業戦略」「コア事業戦略」「経営基盤の強化」の諸施策を実行し、業界トップレベルの収益構造をもつ『つなぐ 複合専門商社グループ』への成長を目指してまいります。

 また、環境負荷削減の実現に向けたグローバルな経済活動が急速に広がり、企業には持続可能な社会の実現に向けた取り組みの必要性が求められている中、TCFDへの賛同を表明し事業活動を通じた「ESG」「SDGs」に向けた取り組みを強化してまいります。

 

1.「ユアサビジョン360」の概要

 創業360周年を迎える2026年のありたい姿として、業界トップレベルの収益構造を持つ複合専門商社グループへの成長を目指します。2026年3月期の定量計画としては、連結売上高6,000億円、連結経常利益200億円、経常利益率3.3%を目指します。

 

2.中期経営計画「Growing Together 2023」の進捗と今後の取り組みについて

 「成長事業戦略」「コア事業戦略」「経営基盤の強化」を基本方針として、「総合力」「チャレンジ」「コミュニケーション」をキーワードに、成長事業(=社会課題解決ビジネス)の発掘・育成を行うとともに、真の働き方改革による生産性向上を実現します。

 

(1)成長戦略の推進に向けて

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(2)サステナビリティ推進について

[サステナビリティ推進委員会によりESGアクションプランを推進します]

 当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を図るため、サステナビリティに関する方針及び活動計画等を取締役会に答申し、ESGの重要課題を含めたサステナビリティに資する経営の推進を図ることを目的としてサステナビリティ委員会を設置するとともに、総合企画部内のサステナビリティ推進室に専任担当者を配置しております。

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[E(環境)S(社会)G(ガバナンス)の各項目における諸施策を実行します]

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(3)デジタルトランスフォーメーション(DX)推進について

[DX推進により「コト売り」のデジタル商社を目指します]

●データを起点にしたビジネスを推進

データ活用に向けたデータ整理と収集の開始

「モノ売り」から「コト売り」への変革に向け、あらゆる顧客接点でデータを収集し、蓄積されたデータから顧客の感情や行動を分析し顧客視点の新しいビジネスモデルを構築するためのデータ整理・収集を開始しました。

●DX推進体制の強化

DX推進部を創設

DX戦略立案と、データを蓄積活用できるシステム構築のため、IT知識をもつ営業経験者とシステム構築経験者で構成されるDX推進部を2022年4月に新設しました。

DX人材育成の促進

デジタルと戦略の融合を目的として、全国より選出したDX推進メンバーを中心に経営戦略策定の基礎知識や各種分析手法の習熟に向けた研修を開始しております。

 

(4)コーポレートガバナンスの強化

[プライム市場上場会社として、コーポレートガバナンス・コードに沿った対応を強化します]

① TCFD提言への賛同(新規)

TCFD提言に賛同し、気候変動に関する情報開示に向けた取り組みをスタート(2022年3月)

② 社外取締役の割合:3分の1以上(継続)

2021年より独立社外取締役比率37.5%を維持

③ 政策保有株式の縮減(継続)

意義や資本コスト等を踏まえた合理性について検証し、保有の合理性が認められなくなったと判断される銘柄については売却しております。

・2022年3月期の売却実績 16銘柄 991千株

売却の結果、2022年3月期末の政策保有株式が連結純資産に占める割合は6.83%となりました。

④ 取締役会の監督機能強化(継続)

ガバナンス諮問委員会の答申を受け、取締役会付議基準を見直し

 

(5)資本政策(株主還元方針)

 事業活動を通じて創出した利益を、財務基盤の健全性を維持しつつ、成長に向けた投資に充てることにより、1株当たり利益を増大させ、株主価値の向上を図ります。

[株主還元方針]

 連結株主還元率(配当・自己株式取得)は33%以上を目標とします。

[自己株式の取得]

 株主還元及び資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能にするため、1,700,000株を上限に、2022年5月16日から2023年5月12日までに総額40億円の自己株式を取得いたします。

 

●中期経営計画「Growing Together 2023」の詳細については、以下の当社ホームページ「IR・株主情報」に掲載しておりますので、併せてご参照ください。

 

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2【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

 当社グループでは、リスクに関する統括責任者(以下「リスク管理統括責任者」という)として経営管理部門管掌取締役を定め、想定されるリスクごとに、発生時における迅速かつ適切な情報伝達と緊急事態対応体制を整備しております。リスク管理統括責任者は、必要に応じてリスク管理の状況を取締役会に報告しており、リスクが顕在化した場合の、事業中断及び影響を最小限にとどめ、事業継続マネジメント体制の整備に努めております。

 

 特に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は、これらの想定されていたリスクが複合的に関係しており、当社グループは、従前より各種政策の見直しやリスク管理体制の徹底により、経営に与える影響を最小限に抑える方策を進めております。

 

(1) 景気変動リスク

 当社グループは産業設備関連投資や新設住宅着工戸数等の建設投資の動向と密接な関連性を有しております。当社グループは新領域及び海外などの新市場の拡大に注力いたしておりますが、上記経済動向に予想外の変動があった場合には経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(2) 株価変動リスク

 当社グループは取引先を中心とした市場性のある株式を保有しており、株価変動のリスクを負っております。これらの株式は中長期的な保有を目的としており、適宜、当社の「有価証券投資に関するガイドライン」に基づき保有株式の見直しを行っておりますが、株価変動が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(3) 金利変動リスク

 当社グループの有利子負債には、変動金利条件となっているものがあり、総資産に占める借入依存度は低いものの、今後の金利動向によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループでは、金利変動リスクを回避する目的で、有利子負債の変動金利から固定金利への転換等を行う場合があります。

 

(4) 信用リスク

 当社グループは、多様な営業活動を通じて国内外の取引先に対して信用供与を行っており、信用リスクを負っております。当社グループでは社内管理規程等に基づく与信管理を行い、リスクの軽減に努めておりますが、取引先の予想外の諸事情による債務不履行等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(5) 為替変動リスク

 当社グループは、外貨による輸出入取引において、為替予約を用いて為替レートの変動リスクの軽減に努めておりますが、為替レートの変動によって当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外現地法人を有しており、連結財務諸表作成の際の為替換算レートの変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(6) コンプライアンスリスク

 当社グループは、様々な事業領域で活動を行っており、事業活動に関連する法令・規制は、会社法、税法、汚職等腐敗行為防止のための諸法令、独占禁止法、外為法を含む貿易関連諸法や建築基準法や化学品規制などを含む各種業界法など広範囲にわたっております。これらの法令・規制を遵守するため、当社グループでは倫理方針、行動規範を定めるとともに、代表取締役社長の直轄組織である倫理・コンプライアンス委員会を設け、グループ全体のコンプライアンスの徹底及び指導を図っております。しかしながら、このような取組みによっても事業活動におけるコンプライアンスリスクを完全に排除することはできるものではなく、関係する法律や規制の大幅な変更、予期しない解釈の適用などが当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

 

(7) 情報システム・情報セキュリティに関するリスク

 当社グループは、情報共有や業務の効率化のため、情報システムを構築・運用しており、情報システム運営上の安全性確保のため、情報セキュリティ運用細則を定め、危機管理対応の徹底に取り組んでおりますが、外部からの予期せぬ不正アクセス、コンピュータウイルス侵入等による企業機密情報・個人情報の漏洩、さらには、自然災害、事故等による情報システム設備の損壊や通信回線のトラブルなどにより情報システムが不稼動となる可能性を完全に排除することはできません。このような場合は、システムに依存している業務の効率性の低下を招くほか、被害の規模によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(8) 製造物責任リスク

 当社グループは、生活家電の製造・販売事業を行っております。これら商品の品質管理には万全を期するとともに製造物責任保険も付保しておりますが、大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような商品の欠陥が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(9) カントリーリスク

 当社グループは、海外における取引や海外での事業活動を行っております。これら海外の取引相手国における政策変更、政治・経済等の環境変化により、債権または投融資の回収が困難になるようなリスクを有しております。想定し得るカントリーリスクについては、各種の情報に基づき慎重に対応し、貿易保険を付保するなど、リスクの管理・ヘッジに努めておりますが、特定の国または地域に関連して回収不能が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(10) 自然災害等リスク

 地震や大規模な水害などの自然災害や新型ウイルス等の感染症の流行の予期せぬ事態が発生した場合、事業所の機能停止、設備の損壊、電力等の供給停止等により、当社グループの事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業活動の継続のために、事業継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの導入、災害対策マニュアルの作成、耐震対策、防災訓練等の対策を講じておりますが、自然災害及び新型ウイルス等の感染症による被害を完全に回避できるものではなく、これらの被害が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。

 

(11) 気候変動リスク

 地球温暖化をはじめとした世界的な気候変動が顕在化している現在の環境下において、温室効果ガスの排出量削減を目的とした取り組みが世界的に進められておりますが、気候変動にともなう法的な規制強化や製品の供給規制等により、当社グループの事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。一方、当社グループは、すべての事業活動を通じ、地球環境の健全な維持と経済成長の調和を目指す「持続可能な発展」の実現に向け、地球環境に貢献する機器やシステムを国内外に販売・普及させる環境事業を推進し、社会問題の解決に取り組んでおります。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等を、当連結会計年度の期首から適用しております。そのため、以下の経営成績に関する説明は、売上高について前連結会計年度比(%)を記載せずに「収益認識会計基準」等を遡及適用していない前連結会計年度の実績値を記載しております。

 詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」をご参照ください。

①経営成績の状況

 当連結会計年度におけるわが国経済は、生産活動に持ち直しの動きがみられたものの、新型コロナウイルス感染症の収束が見通せない中、世界的な半導体の需給逼迫や地政学リスクの増大などにより、不透明な状況が続きました。

 工業分野では、設備投資需要の持ち直しの動きが加速し、工作機械などの受注環境は回復したものの、一部の部品におけるサプライチェーン(供給網)の崩壊や半導体関連部品の供給不足が長期間にわたり継続し、自動車関連産業を中心に減産などの影響がみられました。建設・住宅分野では、堅調な公共設備投資に加えマンションを中心に新設住宅着工戸数も増加しました。

 海外でも、ロックダウン(都市封鎖)やサプライチェーンの混乱により一部で工場の操業停止や、部品・資材の価格に上昇がみられたものの、米国を中心に景気の回復が続きました。また、タイ、ベトナム、インドネシアなど東南アジア諸国においても景気に持ち直しの動きがみられました。

 このような状況の中、当社グループは中期経営計画「Growing Together 2023」において『つなぐ 複合専門商社グループ』への進化を目指し、「成長事業戦略」「コア事業戦略」「経営基盤の強化」を基本方針に諸施策を実行するとともに、「ESG」「SDGs」の取り組みを強化しました。

 「成長事業戦略」では、社会課題の解決=成長事業と捉え、気候変動や感染症対策、省人化・自動化などの分野で新しい商品・サービスの開発に注力しました。「コア事業戦略」では、コア事業の深耕を進めるとともに、ワンストップで総合力を発揮できる『つなぐ 複合専門商社グループ』に向けた取り組みを強化・拡大しました。関東グランドフェアでは、サプライチェーン全体でサステナブルな社会を実現するために、社会課題を解決するイノベーションをご提案しました。また、2022年3月に開設したAIソリューションホームページでは、AIソリューションに関する情報をタイムリーに発信しております。お客様のモノづくり、すまいづくり、環境づくり、まちづくりの現場とAIをつなぎ、お客様の現場作業の高度化・効率化に向けた提案営業を推進しました。

 「経営基盤の強化」では、DXの推進による「モノ売り」から「コト売り」へのデジタル商社への変革を目指し、競争力強化に向けた諸施策に取り組みました。また、「ESG」「SDGs」に向けた取り組みとして、2022年3月に環境(E)、社会(S)、ガバナンス(G)の各項目の行動方針として、「取引方針」「人権方針」「ダイバーシティ方針」を制定しました。あわせて、TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)への賛同を表明し、持続可能な社会の構築に向け、積極的に貢献してまいります。

 これらの結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、4,627億25百万円(前連結会計年度4,321億85百万円)となりました。営業利益は118億80百万円(前連結会計年度比32.3%増)、経常利益は117億44百万円(前連結会計年度比17.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は80億58百万円(前連結会計年度比16.3%増)となりました。自己資本当期純利益率(RОE)は8.9%(前連結会計年度は8.1%)となりました。

 

 セグメント別の売上高の詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載しております。

 

②財政状態の状況

 当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて219億26百万円増加し、2,594億13百万円となりました。これは受取手形、売掛金及び契約資産が1,215億31百万円(前連結会計年度末 受取手形及び売掛金1,078億74百万円)となったことや電子記録債権が41億21百万円増加した一方で、投資有価証券が57億89百万円減少したことなどによります。

  当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて195億63百万円増加し、1,668億8百万円となりました。これは、電子記録債務が118億70百万円増加した一方で、繰延税金負債が11億84百万円減少したことなどによります。

  当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて23億63百万円増加し、926億5百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより利益剰余金が54億6百万円増加した一方で、その他有価証券評価差額金が25億36百万円減少したことなどによります。この結果、自己資本比率は、35.5%(前連結会計年度末は37.7%)となりました。

 

③キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、535億36百万円となり、前連結会計年度末より115億89百万円の増加となりました。

 当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は、102億13百万円(前連結会計年度比42億31百万円の収入増)となりました。これは主に売上債権の増加額175億99百万円及び税金等調整前当期純利益126億85百万円を計上した一方、仕入債務の増加額177億78百万円及び法人税等の支払額を25億48百万円計上したことなどによります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、投資活動の結果得られた資金は、47億76百万円(前連結会計年度比82億85百万円の収入増)となりました。これは主に投資有価証券の売却による収入28億99百万円及び有形固定資産の売却による収入26億4百万円を計上した一方、有形固定資産の取得による支出11億4百万円を計上したことなどによります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

 当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は、35億53百万円(前連結会計年度比1億59百万円の支出減)となりました。これは主に配当金の支払額26億52百万円を計上したことなどによります。

 

④販売、仕入及び受注の実績

a.販売実績

期間

前連結会計年度

自 2020年4月1日

至 2021年3月31日

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

セグメントの名称

金額

(百万円)

前年同期比

(%)

構成比率

(%)

金額

(百万円)

前年同期比

(%)

構成比率

(%)

産業機器

61,520

△12.2

14.2

74,115

16.0

工業機械

82,723

△32.4

19.1

102,258

22.1

住設・管材・空調

158,970

△2.1

36.8

162,038

35.0

建築・エクステリア

56,624

△2.8

13.1

48,734

10.5

建設機械

36,102

△3.1

8.4

33,528

7.2

エネルギー

15,555

△24.4

3.6

18,888

4.1

その他

20,687

1.8

4.8

23,161

5.1

合計

432,185

△12.0

100.0

462,725

100.0

(注)当連結会計年度期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、当連結会計年度の販売実績について前年同期比(%)を記載をしておりません。

 

b.仕入実績

 仕入実績の金額と販売実績の金額の差額は僅少であるため、記載を省略しております。

 

c.受注実績

 受注実績の金額と販売実績の金額の差額は僅少であるため、記載を省略しております。

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容

 経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識・検討内容

 当連結会計年度の売上高は、4,627億25百万円(前連結会計年度4,321億85百万円)となりました。営業利益は118億80百万円(前連結会計年度比32.3%増)、経常利益は117億44百万円(前連結会計年度比17.3%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は80億58百万円(前連結会計年度比16.3%増)となりました。自己資本当期純利益率(RОE)は8.9%(前連結会計年度は8.1%)となりました。

 なお、売上高については「収益認識会計基準」等を遡及適用していない前連結会計年度の実績値を記載しております。

 

《産業機器部門》

 産業機器部門につきましては、半導体関連部品の不足などによる納期遅延などの影響があったものの、自動車関連産業や半導体関連産業を中心に工場稼働率が堅調に推移し、切削工具・測定機器などの需要に伸長がみられました。また、食品関連産業向けの物流機器などの需要も拡大しました。

 このような状況の中、当社ECサイト「Growing Navi」のキャンペーン実施やロジスティクス機能の強化に努めました。また、カーボンニュートラルに向けた取り組みとして、省エネ性能の高いコンプレッサーなど制御関連機器の販売促進や生産現場の自動化・合理化の提案を行い、ロボット装置・物流関連機器・工作機械周辺機器の販売に注力いたしました結果、売上高は741億15百万円(前連結会計年度615億20百万円)となりました。

 

《工業機械部門》

 工業機械部門につきましては、世界的な半導体不足による生産活動への影響や原材料費の上昇がみられたものの、半導体関連産業やバッテリー、モーターなどのEVを中心とした自動車関連産業が好調を維持し、工作機械受注は引き続き伸長しました。海外では、米国や東南アジアを中心に景気の回復傾向が継続しました。

 このような状況の中、当社が開発した多関節ロボットを使用したロボットシステム『RoboCombo』やクーラント装置向けマイクロファインバブル『バブパワー』などの販売に注力するとともに、各種補助金を利用した無人化・コストダウンシステムの提案に取り組みました。また、東南アジアを中心に現地資本企業の新規開拓や自動化需要への対応を進めました結果、売上高は1,022億58百万円(前連結会計年度827億23百万円)となりました。

 

《住設・管材・空調部門》

 住設・管材・空調部門につきましては、新設住宅着工戸数の増加や好調なリフォーム需要により、住宅設備機器の需要は堅調に推移しました。感染症対策として、換気に対する消費者ニーズは引き続き高く、一部、供給面での影響を受けたものの空調機器などの販売は底堅く推移しました。また、再生可能エネルギー分野では、カーボンニュートラルを見据えた蓄電池などの周辺機器の需要が増加しました。一方、半導体をはじめとする関連部品の供給不足や生産国における新型コロナウイルス感染症拡大による活動制限により、給湯器、住設機器、ポンプなどの納期に遅れがみられました。

 このような状況の中、非住宅向けのバルブ・空調機などの商品販売と、カーボンニュートラルに向けたシステム提案やエンジニアリング機能の強化に努めました結果、売上高は1,620億38百万円(前連結会計年度1,589億70百万円)となりました。

 

《建築・エクステリア部門》

 建築・エクステリア部門につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により、再開発事業の見直しや工事の遅延があったものの、景観エクステリア商材及び建築金物商材を中心に緩やかな持ち直しの動きがみられました。自然災害対策や交通事故防止対策などの公共設備投資は首都圏を中心に底堅く推移しました。また、ライフスタイルの変化により物置や宅配ボックスのニーズが高まり、販売が増加しました。

 このような状況の中、冠水センサー付きボラード(車止め)や止水板、転倒リスクのあるコンクリート組立塀に代わるアルミパネルフェンスなどの国土強靭化基本計画に沿ったレジリエンス製品の拡販に注力いたしました結果、売上高は487億34百万円(前連結会計年度566億24百万円)となりました。

 

 

《建設機械部門》

 建設機械部門につきましては、建設技能者不足などにより工事の遅延や民間設備投資の見直しがみられ、一部で需要は低迷しました。一方、インフラ整備、災害復旧、防災・減災工事など公共工事は堅調に推移し、レンタル会社の建設機械需要や土木系商材の需要も底堅い動きとなりましたが、半導体不足の影響により一部の建設機械で納期に遅れがみられました。

 このような状況の中、工事現場の安全対策を重視した取扱商品の拡充や、当社主力のレンタル会社向けの小型建設機械、土木仮設資材などの販売を強化いたしました。また、中古建機オークション事業をはじめ、コンテナハウス製造や建設機械の整備・レンタル機能の拡充に注力いたしました結果、売上高は335億28百万円(前連結会計年度361億2百万円)となりました。

 

《エネルギー部門》

 エネルギー部門につきましては、緊急事態宣言発令などの影響があったものの経済活動の回復傾向がみられましたが、低燃費車の普及などにより石油製品出荷数量はわずかながら減少傾向が続きました。一方、原油価格の高騰により、ガソリン・軽油などの石油製品価格に影響がありました。

 このような状況の中、東海地方を中心に展開しているガソリンスタンドの小売事業では、洗車、車検、コーティングなどのカーケアサービスの強化に努めました。また、京浜地区における船舶用燃料の販売強化を図りました結果、売上高は188億88百万円(前連結会計年度155億55百万円)となりました。

 

《その他》

 その他部門につきましては、消費財事業では、新型コロナウイルス感染症拡大による巣ごもり需要の反動と、生産国におけるロックダウンの影響で輸入が遅れるなど季節家電は厳しい販売状況となりました。一方、ネット販売事業におきましては、多様化する消費者ニーズに対応し堅調に推移しました。木材事業では、ウッドショックによる影響が長期化するとともに生産コストの上昇がみられるなど厳しい販売状況が続く中、調達チャネルの拡充に向けた新たな仕入先の開拓などにも取り組むとともに、国産材の販売に注力しました。

 この結果、その他の部門の売上高は231億61百万円(前連結会計年度206億87百万円)となりました。

 

 当社グループは創業360周年を迎える2026年を見据えた「ユアサビジョン360」実現の第2ステージとして、2020年4月から2023年3月までの3カ年を対象とする中期経営計画「Growing Together 2023」をスタートさせました。当連結会計年度の経営成績等を踏まえた、具体的な施策等は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。

 

②当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの分析

 当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの状態につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要  ②財政状態の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要  ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。

 なお、中期経営計画に定める定量目標の進捗状況は下記のとおりであります。

指標

2022年3月期

2023年3月期(目標)

2026年3月期(目標)

売上高

4,801億93百万円

5,450億円

6,000億円

経常利益

117億44百万円

164億円

200億円

経常利益率

2.4%

3.0%

3.3%

(注)2022年3月期の期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用しておりますが、上記の売上高は「収益認識に関する会計基準」等を適用しない場合の売上高を記載しております。

 

③当社グループの資本財源及び資金の流動性

 当社グループの資本財源及び資金の流動性については、運転資金、設備投資等の資金需要に対して、短期借入金及び自己資金を充当することを基本方針としております。

 また、当社グループ内でキャッシュ・マネジメント・システムを活用したグループファイナンスを行うことで、連結ベースでの資金の効率化に努め、資金管理体制の充実を図っております。

 当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末より115億89百万円増加し、535億36百万円となっており、充分な流動性を確保していると考えております。

 なお、将来当社グループの成長のために多額の資金需要が生じた場合には借入金の増額も検討いたしますが、財務の健全性を維持しつつ、事業活動を通じて創出した利益を成長分野へ投資することにより、1株当たり当期純利益を増大させ、株主価値の向上を図ってまいります。

 

④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。

 

4【経営上の重要な契約等】

 特記すべき事項はありません。

 

5【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。