当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)会社の経営の基本方針
当社グループは、「誠実と信用」「進取と創造」「人間尊重」の3つを経営理念としております。社会的存在としての企業にとり継続性は主要な命題のひとつと考えますが、「誠実と信用」の理念のもと、当社グループは「産業とくらし」分野における技術専門集団として、長年にわたり株主様や取引先様をはじめ多くのステークホルダーから厚い信頼をいただいております。
創業以来350年を超える長い歴史と伝統をもつ当社グループは、「進取と創造」の理念のもと、経営環境の変化に臨機に対応し、常に積極果敢の経営を心掛けております。
また、当社グループは「人間尊重」をあらゆる企業活動の基本と位置づけ、CS(顧客満足度)向上を最優先とする経営戦略を展開し、多くのお客様からご支持をいただいております。
(2)経営環境及び対処すべき課題
今後の経済情勢につきましては、経済活動の正常化が進むものの、ウクライナ情勢などの地政学リスクやエネルギー価格の上昇による影響など、国内・世界経済ともに不透明な経済環境が続くと思われます。一方、脱炭素社会実現に向けた環境・省エネへの取組みは一層の拡大がみられるとともに、AI/IoT・ロボット技術を用いた自動化や省人化の進展が見込まれます。
このような状況の中、当社グループは創業360周年を迎える2026年を見据えた「ユアサビジョン360」実現の第3ステージとして、2023年4月から2026年3月までの3カ年を対象とする新中期経営計画「Growing Together 2026」をスタートいたしました。
「風土改革」「DX推進」「サステナビリティ推進」をベースとしてビジネス変革を推進し、モノづくり、すまいづくり、環境づくり、まちづくりの分野において既存取引ネットワークを発展させ、「モノ売り」と「コト売り」の両面においてマーケットアウト型のビジネスを展開することで、企業価値向上を実現してまいります。
また、当社グループは、350年以上受け継がれてきた経営基盤をさらに進化させるため、企業理念に基づいた「サステナビリティ宣言」を策定し、持続的な社会の構築に向け、積極的に貢献してまいります。
1.「ユアサビジョン360」の概要
創業360周年を迎える2026年に向け、提案型ビジネスを推進し、人・モノ・カネ・情報・データ・技術などあらゆるものを「つなぐ」ことで社会課題を解決していく『つなぐ 複合専門商社グループ』として企業価値向上を目指します。また、2026年3月期の定量計画としては、連結売上高5,760億円、連結経常利益200億円、連結経常利益率3.3%を目指します。
※連結売上高:収益認識基準適用前6,000億円
2.新中期経営計画「Growing Together 2026」の概要
「風土改革」「DX推進」「サステナビリティ推進」をベースとしてビジネス変革を推進し、モノづくり、すまいづくり、環境づくり、まちづくりの分野において既存取引ネットワークを発展させ、「モノ売り」と「コト売り」の両面においてマーケットアウト型のビジネスを展開することで、企業価値向上を実現します。
(1)基本方針
モノづくり、すまいづくり、環境づくり、まちづくりの分野において、お取引先様とともに「つなぐ」イノベーションにより社会課題を解決し、新たな市場を創り、国内&海外に展開することで、企業価値向上を実現します。
(2)ビジネス改革
①「つなぐ」イノベーションの常態化
人・モノ・カネ・情報・データ・技術などあらゆるものを「つなぐ」ことで社会課題を解決し、「モノ売り」と「コト売り」の両方を拡大させ、マーケットアウト型のビジネスモデルを確立します。
②成長戦略の推進
コア事業を拡大していくために注力する分野を、海外、グリーン、デジタル、レジリエンス&セキュリティ、新流通、シェアリングとし、既存事業で培ってきた商品やサービスを積極的に展開する事業として、介護・医療、食品、農業を新事業と位置づけ成長のためのドライバーとして積極的に推進します。
③既存取引先ネットワークの発展
主要仕入先約6,000社、主要販売先約20,000社からなるネットワークを、双方向かつ業界横断型のプラットフォームへ発展させ、国内及び海外で拡大いたします。
(3)変革を支える3つの施策
①風土改革
各種プロジェクトを通じ、人事制度・諸施策、働きやすい職場環境などについて従業員から意見を募り、「社員エンゲージメント向上」「『つなぐ』イノベーション」、「ビジネス変革の加速」を推進します。
②DX推進
「データ活用基盤構築」「DX人材育成」「業務プロセス改革」「イノベーションの創出」などを推進します。
③サステナビリティ推進
当社グループのCO2削減と社会課題解決ビジネスの推進に注力してまいります。
(4)投資・資本政策
①投資
3年間(2023年4月~2026年3月)の投資枠としてキャッシュ・フロー全体の約半分強にあたる212億円を成長投資に配分します。そのうち海外・デジタル・グリーンで合計60億円、その他の成長戦略とコア事業で合計40億円を予定しております。
②株主還元
自己株式の取得を含め株主還元率33%以上、DOE(株主資本配当率)3.5%以上を目標に掲げ、安定的な株主還元を継続してまいります。
●新中期経営計画「Growing Together 2026」の詳細については、以下の当社ホームページ「IR・株主情報」に掲載しておりますので、併せてご参照ください。
(1)サステナビリティ全般
当社グループのサステナビリティに関する考え方及び取り組みは、次のとおりです。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。
① ガバナンス
当社グループは、サステナビリティに資する経営の推進を図るため、サステナビリティ推進委員会を設置しています。当委員会は、気候変動を含むサステナビリティ全般のリスク及び機会、影響についての審議、リスク低減のための対応方針の検討を定期的に行い、取締役会に答申します。取締役会では、それらを事業戦略及びサステナビリティに関する重要事項として審議し、方針などを決定しています。
サステナビリティに関する各指標のモニタリングや目標管理、リスク管理を全社グループで進めるため、グループ会社を含む各事業部門・拠点にサステナビリティ推進担当者を配置し、グループ全体での管理を行っており、それらの進捗状況は、総合企画部内に設置したサステナビリティ推進室の専任担当者が事務局となり、サステナビリティ推進委員会へ報告しています。
② 戦略
当社グループは、「誠実と信用」「進取と創造」「人間尊重」を企業理念として掲げ、350年以上受け継がれてきた経営基盤をさらに進化させるため、2021年10月に以下「サステナビリティ宣言」を発表しました。引き続き、地球環境との調和を機軸として、世界のいかなる国、地域においても双利共生の関係を重視し、企業活動を通じて、より人間らしい豊かな社会づくり、持続的な社会の構築に向け積極的に貢献してまいります。
(注) サステナビリティに関する取り組みの優先事項を特定するため、マテリアリティマトリックスを作成しています。重要性の高い事項については、事業環境及び当社の事業計画を踏まえ、随時見直しを行います。
③ リスク管理
当社グループは、気候変動を含むサステナビリティ全般のリスク管理について、リスク管理統括責任者や各委員会(倫理・コンプライアンス委員会、内部統制委員会、環境・レジリエンス委員会等)とサステナビリティ推進委員会との連携により、リスクの特定及び評価・管理を行っており、必要に応じてリスク管理状況を取締役会へ報告しています。また、関連する社内諸規則・通達等に基づき当社グループの事業活動上の様々なリスクの把握、情報収集、予防対策の立案、研修を行うなどリスクを横断的に管理しています。
④ 指標及び目標
中期経営計画「Growing Together 2026」において、環境・ダイバーシティ・働き方改革・人材育成に関する定量計画を設定しました。なお、CO2排出量以外は提出会社を対象とした指標です。
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2023年3月期実績 |
2024年3月期計画 |
2026年3月期計画 |
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CO2排出量(Scope1,2) (注)1 |
算定中 |
5,850t-CO2 (10%削減) |
4,550t-CO2 (30%削減) |
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女性管理職比率 |
1.9% |
2.0% |
3.0% |
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女性総合職比率 |
4.2% |
4.2% |
6.0% |
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女性総合職採用率 |
10.3% |
6.5% |
12.0% |
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男性育休および 育児目的休暇取得率 |
78.1% |
80.0% |
90.0% |
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有給休暇取得率 |
62.8% |
65.0% |
70.0% |
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平均労働時間 |
1,955時間 |
1,940時間 |
1,920時間 |
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マネジメント人材育成 ※研修プログラム受講人数(のべ) |
84名 |
250名 |
370名 |
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デジタル人材育成 ※当社独自プログラムの合格者 |
- |
IT人材:100名 (注)2 |
IT人材:600名 DX人材:40名 (注)2、3 |
(注)1 2023年3月期の当社グループ全体のCO2排出量見込を約6,500t-CO2としてKPIを設定しています。
2 IT人材…ITツールやデジタル技術を自らの業務に活かし、デジタル施策の実行ができる人材
3 DX人材…データ分析結果を利活用し、マーケティングと経営戦略に特化した知識により新たな企画立案を行い推進する人材
(2)「地球環境との調和」に向けた取り組み
① 気候変動対応への取り組み
当社グループは、すべての事業活動を通じ、地球環境の健全な維持と経済成長の調和を目指す「持続可能な発展」の実現に向け、環境方針を定めています。環境マネジメントの国際規格であるISO14001マルチ認証を活用し、環境パフォーマンスの改善に向けた組織活動、製品及びサービスにおける環境負荷の低減を行っています。
《環境マネジメント推進体制》
環境マネジメントの推進に向けて、当社グループは「環境マネジメント推進体制」を構築し、環境方針に基づき、PDCAサイクル(計画、実施・運用、点検、見直し)を図っています。代表取締役社長を最高責任者とし、「環境管理責任者」を設置し、環境管理委員会がグループ全体の環境マネジメント推進の運営を行っています。当社の各営業本部長、経営管理部門長、グループ企業代表が各組織内の環境管理委員と連携をとりながら環境マネジメントの実施・維持を行っています。
環境マネジメント推進体制の詳細については以下のウェブサイトをご参照ください。
https://www.yuasa.co.jp/csr/environment/activity1.html
《カーボンニュートラル体制》
脱炭素社会の実現に向け、当社グループのカーボンニュートラルを推進するとともに、これまで培った環境ソリューションのノウハウを活かし、サプライチェーン全体での環境負荷低減に努めています。
② TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)に沿った情報開示
《ガバナンス》
当社取締役会では、気候変動に関わる様々なリスク、機会、影響等に関して、事業戦略及びサステナビリティに関する重要事項として審議し、方針等を決定しています。2021年10月に代表取締役を委員長とする「サステナビリティ推進委員会」を設置し、社外取締役を含む取締役による議論を進めています。当委員会は年2回開催を目安とし、気候変動を含むサステナビリティに関する重要事項について、取締役会に諮問・提言します。
気候変動に関わる指標のモニタリングや目標管理、リスク管理を進めるため、グループ会社を含む各事業部門・拠点にサステナビリティ推進担当者を配置し、グループ全体での管理を行っています。それらの進捗状況は総合企画部内に設置したサステナビリティ推進室の専任担当者が事務局となり、サステナビリティ推進委員会へ報告しています。
《戦略》
当社グループは、「モノづくり」「すまいづくり」「環境づくり」「まちづくり」の分野で複合専門商社として多様な商品・サービスを取り扱っており、気候変動に関する影響や事業環境の変化によるリスクや機会があります。
■気候変動によるリスクと機会
2022年度は重要と考えられる気候変動のリスクと機会の把握を行いました。事業部門の代表者や管理部門のサステナビリティ推進担当者と議論を行い、影響を受ける事業や分野について、変革やリスク管理を進めるとともに、今後の政策や規制、市場環境の変化に応じた移行期の事業機会を積極的に捉え、持続的な成長を目指していきます。
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区分 |
主な内容 |
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移行リスク |
政策・法規則 |
・炭素税の導入等、政府規制を起因とするコスト増 ・製品に対する環境規制強化によるコスト増 |
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技術 |
・低炭素技術による既存商品の需要減 |
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市場・評判 |
・脱炭素化に伴う原材料等の価格高騰やエネルギー価格上昇によるコスト増 ・対応遅れや情報開示不足による対外評価下落とサプライチェーンの競争力低下 |
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物理的リスク |
急性的 |
・大規模な自然災害による自社グループ拠点及びサプライチェーンの分断 |
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慢性的 |
・水不足や電力不足による生産活動の停滞 |
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機会 |
製品・サービス |
・エネルギー効率の高い製品の需要拡大 ・レジリエンス商品の需要拡大 ・資源循環に関する製品の需要拡大 |
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市場 |
・再生可能エネルギー需要の拡大 |
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■機会をとらえる取り組みの強化
社会全体での環境負荷低減に貢献していくため、取扱い製品・サービスの製造や使用時のCO2排出量の削減を進めることが重要です。当社グループでは2009年より、省エネコンサルティングの専門部隊を設置し、仕入先の製造工場等への省エネ機器や再生可能エネルギーの導入支援を行うとともに、販売先やそのお客様による製品使用時のCO2排出量の削減を進めるため、省エネ製品や脱炭素関連製品の提案・販売を推進してきました。現在は海外市場に対する省エネ・脱炭素に関する取り組みを強化しており、世界全体での環境負荷低減に貢献できるようカーボンニュートラルセミナーの開催や二国間クレジット制度(JCM)を活用した省エネ提案を推進しています。
また、甚大化する自然災害等、気候変動の物理的リスクに対応するビジネスとして、2012年よりレジリエンス&セキュリティ事業を展開しています。防災・減災・BCP(事業継続計画)をキーワードに、社会インフラの強靭化(レジリエンス)につながる商品・サービスの普及に取り組むとともに、深刻化する自然災害や感染症といった社会課題に対応すべく、新たなソリューション開発を推進しています。
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部門名・事業名 |
省エネや排出削減につながる主な対象商品・サービス |
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産業機器 |
コンプレッサ、発電機、電動シリンダ 等 |
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工業機械 |
省エネ型工作機械 各種 等 |
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住設・管材・空調 |
高効率空調設備、太陽光発電システム、蓄電池 等 |
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建築・エクステリア |
LED照明、屋上緑化 等 |
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建設機械 |
コンプレッサ、発動機 等 |
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グリーン |
再生可能エネルギーの導入支援、ソフトウェア販売 等 |
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レジリエンス&セキュリティ |
冠水検知通信システム・防災電源倉庫 等 |
今後はリスクと機会の重要度評価やシナリオ分析を行うとともに、機会をとらえた取り組みを強化し、持続的な成長を目指していきます。
《リスク管理》
当社グループは、気候変動を含むサステナビリティ全般のリスク管理はサステナビリティ推進委員会にて、評価を行い、リスクにCO2関する統括責任者と連携し、必要に応じてリスク管理の状況を取締役会に報告しています。
当社の事業は、主に国内の多様な産業分野にわたる大企業、中小・中堅企業との取引から成り立っており、気候変動に関するリスクは、法規制や政策の変化、顧客需要の変化、経済社会情勢の変化など多岐にわたります。
当社事業に関わるリスクについては、各事業部門において規制や市場環境の変化を評価し、対応しています。
また当社グループの国内拠点における物理的リスクの評価を行い、社内のBCP(事業継続計画)との整合性を踏まえたリスク管理を進めています。
《指標と目標》
2030年度までに当社グループ全体のカーボンニュートラルを目指すとともに、サプライチェーン全体での環境負荷低減に努めています。当社グループのカーボンニュートラルに向けた第一ステップとして、中期経営計画の最終年度である2026年3月期までにCO2排出量30%削減(2023年3月期比)を目指します。
2022年より国内外のグループ各社で排出量の算定をはじめ、排出削減に向けた各種施策を開始しています。また、事業を通じたサプライチェーン全体の排出削減を進めるため、Scope3についても算定を開始しています。
■当社グループのCO2排出量(2022年3月期)単位:t-CO2
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Scope1,2 |
Scope3 |
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ユアサ商事(単体) |
2,892 |
算定中 |
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国内・海外グループ会社 |
- |
- |
(注) Scope3に関しては、カテゴリー1(取扱い製品の製造時の排出量)、3(Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー活動)、7(自社社員の出勤にかかる排出量)について算定中です。また、2023年3月期のデータは統合報告書に掲載予定です。
統合報告書については以下のウェブサイトをご参照ください。
なお、統合報告書の更新は2023年9月頃を予定しています。
https://www.yuasa.co.jp/ir/library/corporate_report.html
(3)「良品奉仕の事業活動」に向けた取り組み
当社グループ「取引方針」の遵守
当社グループは、創業から続く「良品奉仕」の精神に基づき、公正かつ堅実・誠実な商取引を行ってきました。様々なステークホルダーとともに、地球環境との調和をはじめとするサステナビリティを重視した経営をより推進するため、「ユアサ商事グループ取引方針」を策定しています。お取引先様とともに本方針に取り組んでいくため、定期的な確認を実施していきます。
(4)「人間尊重の経営」に向けた取り組み
① 人財力強化に向けた風土改革
当社グループは、「総合力」「チャレンジ」「コミュニケーション」をキーワードに、「つなぐ」イノベーションにより社会課題を解決し、新たな市場創出と成長戦略の推進を目指しています。そのために、ビジネス変革は欠かせないものであり、その変革を加速させるため、「つなぐ」イノベーションが常態化する企業風土を醸成していきます。
働く社員のゆとりと豊かさを実現し、安全で働きやすい環境を確保するとともに、人格や個性を最大限に尊重し、自由闊達で創造性の発揮できる風土を実現するため、風土改革を推進しています。
② 「働きがい」と「働きやすさ」の向上
2023年3月より2026年3月までの3年間、働きがい・働きやすさを向上させていくための全社員参加型プロジェクト「YUASA PRIDE プロジェクト」を開始しました。
《働きがい向上に向けた具体的な取り組み》
■人材育成
当社グループは人材育成のひとつとして、マネジメント人材の育成が重要であると考えています。その上で、マネジメントの定義を「組織運営」「事業創造」「お取引先様の経営課題解決」とし、研修体系を見直していきます。
具体的には、ビジネススクールや資格取得支援などのマネジメントスキル研修、本部研修や業界資格取得支援などの専門スキル研修、DX研修などのデジタルスキル研修、海外研修生制度や語学研修などのグローバルスキル研修を実施していきます。
《働きやすさ向上に向けた具体的な取り組み》
■ダイバーシティと働き方改革
当社グループは「人間尊重」の精神に基づき、社員の個性と権利を尊重し、起業家精神と革新的な発想を重んじて事業活動を継続してきました。今後はこれまで以上に、性別・年齢・国籍・障がいの有無・様々なライフスタイル・価値観等、多様なバックグラウンドを持つ社員が、互いの価値観を尊重し、協力する風土を醸成していきます。
また、社員の健康や効率的な業務推進を目指し、労働時間の削減など、労働環境整備の推進にも取り組んでいきます。
■健康経営
2018年8月に健康宣言を制定し、社員の安全と心身の健康維持・増進に取り組んでおり、2019年より経済産業省より健康経営優良法人として認定されています。今後も、健康経営優良法人認定企業として、社員の健康維持・増進をより一層支援します。2022年4月より開始した主な取り組みは、以下のとおりです。
・WPC(Wellness Promotion Center)の拡充
2022年11月より常勤保健師を配置し、面談室・保健室を増設しました。
・当社の健康増進・維持への取り組み
(ⅰ) 定期健康診断およびストレスチェックの受診率向上
受診率目標 100%
(ⅱ) 定期健康診断で高リスクと診断された社員の受診率向上
受診率目標 100%
(ⅲ) 社員の健康意識向上への取り組み
健康管理アプリへの登録率目標100%
(ⅳ) 受動喫煙対策への取り組み
全事業所内の完全禁煙または分煙化
《指標と目標》
③ 当社グループ「人権方針」の遵守
当社グループの事業活動において、人権の尊重は重要な要素の一つと考え、「ユアサ商事グループ人権方針」を策定しています。本人権方針を実践するとともに、サプライヤーをはじめとするビジネスパートナーに対しても、人権を尊重し、侵害しないよう求めていきます。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。なお、本項において将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。
当社グループでは、リスクに関する統括責任者(以下「リスク管理統括責任者」という)として経営管理部門管掌取締役を定め、想定されるリスクごとに、発生時における迅速かつ適切な情報伝達と緊急事態対応体制を整備しております。リスク管理統括責任者は、必要に応じてリスク管理の状況を取締役会に報告しており、リスクが顕在化した場合の、事業中断及び影響を最小限にとどめ、事業継続マネジメント体制の整備に努めております。
特に、新型コロナウイルス感染症拡大の影響は、これらの想定されていたリスクが複合的に関係しており、当社グループは、従前より各種政策の見直しやリスク管理体制の徹底により、経営に与える影響を最小限に抑える方策を進めております。
(1) 景気変動リスク
当社グループは産業設備関連投資や新設住宅着工戸数等の建設投資の動向と密接な関連性を有しております。当社グループは新領域及び海外などの新市場の拡大に注力いたしておりますが、上記経済動向に予想外の変動があった場合には経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(2) 株価変動リスク
当社グループは取引先を中心とした市場性のある株式を保有しており、株価変動のリスクを負っております。これらの株式は中長期的な保有を目的としており、適宜、当社の「有価証券投資に関するガイドライン」に基づき保有株式の見直しを行っておりますが、株価変動が当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(3) 金利変動リスク
当社グループの有利子負債には、変動金利条件となっているものがあり、総資産に占める借入依存度は低いものの、今後の金利動向によっては当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。当社グループでは、金利変動リスクを回避する目的で、有利子負債の変動金利から固定金利への転換等を行う場合があります。
(4) 信用リスク
当社グループは、多様な営業活動を通じて国内外の取引先に対して信用供与を行っており、信用リスクを負っております。当社グループでは社内管理規程等に基づく与信管理を行い、リスクの軽減に努めておりますが、取引先の予想外の諸事情による債務不履行等が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5) 為替変動リスク
当社グループは、外貨による輸出入取引において、為替予約を用いて為替レートの変動リスクの軽減に努めておりますが、為替レートの変動によって当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。また、当社グループは海外現地法人を有しており、連結財務諸表作成の際の為替換算レートの変動によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6) コンプライアンスリスク
当社グループは、様々な事業領域で活動を行っており、事業活動に関連する法令・規制は、会社法、税法、汚職等腐敗行為防止のための諸法令、独占禁止法、外為法を含む貿易関連諸法や建築基準法や化学品規制などを含む各種業界法など広範囲にわたっております。これらの法令・規制を遵守するため、当社グループでは倫理方針、行動規範を定めるとともに、代表取締役社長の直轄組織である倫理・コンプライアンス委員会を設け、グループ全体のコンプライアンスの徹底及び指導を図っております。しかしながら、このような取り組みによっても事業活動におけるコンプライアンスリスクを完全に排除することはできるものではなく、関係する法律や規制の大幅な変更、予期しない解釈の適用などが当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7) 情報システム・情報セキュリティに関するリスク
当社グループは、情報共有や業務の効率化のため、情報システムを構築・運用しており、情報システム運営上の安全性確保のため、情報セキュリティ運用細則を定め、危機管理対応の徹底に取り組んでおりますが、外部からの予期せぬ不正アクセス、コンピュータウイルス侵入等による企業機密情報・個人情報の漏洩、さらには、自然災害、事故等による情報システム設備の損壊や通信回線のトラブルなどにより情報システムが不稼動となる可能性を完全に排除することはできません。このような場合は、システムに依存している業務の効率性の低下を招くほか、被害の規模によっては、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(8) 製造物責任リスク
当社グループは、生活家電の製造・販売事業を行っております。これら商品の品質管理には万全を期するとともに製造物責任保険も付保しておりますが、大規模なリコールや製造物責任賠償につながるような商品の欠陥が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(9) カントリーリスク
当社グループは、海外における取引や海外での事業活動を行っております。これら海外の取引相手国における政策変更、政治・経済等の環境変化により、債権または投融資の回収が困難になるようなリスクを有しております。想定し得るカントリーリスクについては、各種の情報に基づき慎重に対応し、貿易保険を付保するなど、リスクの管理・ヘッジに努めておりますが、特定の国または地域に関連して回収不能が発生した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(10) 自然災害等リスク
地震や大規模な水害などの自然災害や新型ウイルス等の感染症の流行の予期せぬ事態が発生した場合、事業所の機能停止、設備の損壊、電力等の供給停止等により、当社グループの事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。当社グループは、事業活動の継続のために、事業継続計画(BCP)の策定、安否確認システムの導入、災害対策マニュアルの作成、耐震対策、防災訓練等の対策を講じておりますが、自然災害及び新型ウイルス等の感染症による被害を完全に回避できるものではなく、これらの被害が発生した場合は、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(11) 気候変動リスク
地球温暖化をはじめとした世界的な気候変動が顕在化している現在の環境下において、温室効果ガスの排出量削減を目的とした取り組みが世界的に進められておりますが、気候変動にともなう法的な規制強化や製品の供給規制等により、当社グループの事業活動の継続に影響を及ぼす可能性があります。一方、当社グループは、すべての事業活動を通じ、地球環境の健全な維持と経済成長の調和を目指す「持続可能な発展」の実現に向け、地球環境に貢献する機器やシステムを国内外に販売・普及させる環境事業を推進し、社会問題の解決に取り組んでおります。
(1)経営成績等の状況の概要
①経営成績の状況
当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)におけるわが国経済は、コロナ禍からの経済活動の正常化が進み、景気に持ち直しの動きがみられましたが、ウクライナ情勢の長期化、原材料費・エネルギー価格の高騰や円安の進行など先行きが不透明な状況が続きました。
工業分野では、自動車関連産業においてEV関連を中心に堅調な設備投資需要が続きました。一方で、半導体関連産業では期の後半にかけてPC・スマートフォン向けの半導体需要の充足感から設備投資計画の見直しなどの影響がみられました。建設・住宅分野では、公共設備投資やマンションを中心とした新築着工戸数は堅調に推移しました。
海外では、部品・資材の価格や人件費の上昇がみられましたが、米国やタイ、ベトナム、インドネシアなど東南アジア諸国の景気は緩やかな持ち直しが続きました。中国では「ゼロ・コロナ」政策は終了したものの、経済成長は伸び悩みました。
このような状況の中、当社グループは「ユアサビジョン360」の第2ステージである中期経営計画「Growing Together 2023」の最終年度にあたり、『つなぐ 複合専門商社グループ』への進化を目指し、「成長事業戦略」「コア事業戦略」「経営基盤の強化」を基本方針に諸施策を実行しました。
「成長事業戦略」では、社会課題の解決=成長事業と捉え、建設現場の品質確保と省力化(生産性向上)を図るための「MR(Mixed Reality)によるコンクリート締固め管理システム」、サプライチェーンリスクを可視化する災害危機管理システム「リスクセイバー」、災害時に非常用電源として利用可能な「V2H(Vehicle to Home)機器搭載 宅配ボックス付門柱」、建設現場におけるCO2排出量の正確かつリアルタイムな可視化を実現するクラウドサービス「zeroboard construction(ゼロボード コンストラクション)」や画像認識による仮設資材の数量管理システムなど自社及び共同での新しい商品・サービスの開発・実用化に注力し、気候変動対策、自動化・省人化などの提案を行いました。
「コア事業戦略」では、ワンストップで総合力を発揮できる『つなぐ 複合専門商社グループ』に向け、AIを活用した取り組みを強化・拡大しております。お客様の「モノづくり」「すまいづくり」「環境づくり」「まちづくり」の現場とAIをつなぎ、お客様の現場作業の高度化・効率化に向けた提案営業を推進しました。
「経営基盤の強化」では、株主還元及び資本効率の向上と経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行を可能とするため、自己株式の取得を進めました。また、グループ会社を集約し、総合力・チャレンジ・コミュニケーションを推進できるオフィス環境の整備による風土改革とさらなる企業価値向上の実現、ならびに経済・社会環境の変化への柔軟な対応を可能とすることを目的として、東京都港区に新本社建設用地の取得を決定しました。
「ESG」「SDGs」に向けた取り組みとして、ユアサ商事グループ「サステナビリティ宣言」に基づき、2030年までに当社グループ全体のカーボンニュートラルを目指すとともに、ESGやCO2排出量などの気候変動に係る情報開示を積極的に行い、事業活動を通じた持続的な社会の構築に向け貢献してまいります。その一環として、マレーシアでマングローブの植樹をメインとする環境保全活動「ユアサ商事の森プロジェクト」を開始するとともに、国内では当社グループの森林整備活動が「J-クレジット制度」の認証を取得しました。
これらの結果、当社グループの当連結会計年度の売上高は、5,048億6百万円(前連結会計年度比 9.1%増)となりました。営業利益は145億99百万円(前連結会計年度比22.9%増)、経常利益は153億82百万円(前連結会計年度比31.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は100億79百万円(前連結会計年度比25.1%増)となりました。
セグメント別の売上高の詳細については、「(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容」に記載しております。
当連結会計年度において、当社の連結子会社であるユアサクオビス株式会社は、同社を存続会社として、当社の連結子会社である東洋産業株式会社を吸収合併しております。これに伴い、従来「建築・エクステリア」のセグメントに区分しておりました東洋産業株式会社の事業を、「住設・管材・空調」の報告セグメントに含めて記載する方法に変更しております。なお、前連結会計年度のセグメント情報については変更後の区分により作成したものを記載しております。
②財政状態の状況
当連結会計年度末における資産合計は、前連結会計年度末に比べて118億4百万円増加し、2,712億18百万円となりました。これは電子記録債権が73億57百万円、棚卸資産が23億32百万円増加した一方で、現金及び預金が12億95百万円減少したことなどによります。
当連結会計年度末における負債合計は、前連結会計年度末に比べて91億69百万円増加し、1,759億77百万円となりました。これは、電子記録債務が56億28百万円、未払法人税等が28億11百万円、支払手形及び買掛金が25億72百万円増加した一方で、繰延税金負債が24億21百万円減少したことなどによります。
当連結会計年度末における純資産合計は、前連結会計年度末に比べて26億35百万円増加し、952億40百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上などにより利益剰余金が71億17百万円増加した一方で、自己株式の取得等により36億9百万円減少したことなどによります。この結果、自己資本比率は、34.9%(前連結会計年度末は35.5%)となりました。
③キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、523億95百万円となり、前連結会計年度末より11億40百万円の減少となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、営業活動の結果得られた資金は、83億38百万円(前連結会計年度比18億75百万円の収入減)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益152億47百万円、仕入債務の増加額79億60百万円を計上した一方、売上債権の増加額69億20百万円を計上したことなどによります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、投資活動の結果使用した資金は、28億45百万円(前連結会計年度比76億22百万円の支出増)となりました。これは有形固定資産の取得による支出23億61百万円を計上したことなどによります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
当連結会計年度において、財務活動の結果使用した資金は、68億90百万円(前連結会計年度比33億37百万円の支出増)となりました。これは主に自己株式の取得による支出37億41百万円、配当金の支払額29億62百万円を計上したことなどによります。
④販売、仕入及び受注の実績
a.販売実績
|
期間 |
前連結会計年度 自 2021年4月1日 至 2022年3月31日 |
当連結会計年度 自 2022年4月1日 至 2023年3月31日 |
||||
|
セグメントの名称 |
金額 (百万円) |
前年同期比 (%) |
構成比率 (%) |
金額 (百万円) |
前年同期比 (%) |
構成比率 (%) |
|
産業機器 |
74,115 |
- |
16.0 |
77,440 |
4.5 |
15.3 |
|
工業機械 |
102,258 |
- |
22.1 |
118,515 |
15.9 |
23.5 |
|
住設・管材・空調 |
164,212 |
- |
35.5 |
177,915 |
8.3 |
35.3 |
|
建築・エクステリア |
46,560 |
- |
10.1 |
51,638 |
10.9 |
10.2 |
|
建設機械 |
33,528 |
- |
7.2 |
36,533 |
9.0 |
7.2 |
|
エネルギー |
18,888 |
- |
4.1 |
19,109 |
1.2 |
3.8 |
|
その他 |
23,161 |
- |
5.0 |
23,654 |
2.1 |
4.7 |
|
合計 |
462,725 |
- |
100.0 |
504,806 |
9.1 |
100.0 |
(注)前連結会計年度期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用しており、前連結会計年度の販売実績について前年同期比(%)を記載をしておりません。
b.仕入実績
仕入実績の金額と販売実績の金額の差額は僅少であるため、記載を省略しております。
c.受注実績
受注実績の金額と販売実績の金額の差額は僅少であるため、記載を省略しております。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識・検討内容
当連結会計年度の売上高は、5,048億6百万円(前連結会計年度比 9.1%増)となりました。営業利益は145億99百万円(前連結会計年度比22.9%増)、経常利益は153億82百万円(前連結会計年度比31.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は100億79百万円(前連結会計年度比25.1%増)となりました。
《産業機器部門》
産業機器部門につきましては、自動車関連産業の一部では車載半導体不足の影響が続いたものの、工場稼働率は堅調に推移し、制御関連機器を中心に販売が伸長しました。
このような状況の中、在庫・物流機能を拡充するとともに、カーボンニュートラルへの関心の高まりに対応した省エネ商材の拡販に努めました。また、スマートファクトリーの実現に向けた生産現場の自動化・合理化やローカル5Gを活用した新商材の提案営業に注力した結果、売上高は774億40百万円(前連結会計年度比4.5%増)となりました。
《工業機械部門》
工業機械部門につきましては、自動車関連産業ではEV用モーターなど関連部品が好調に推移し、建機・農機、航空機関連産業にも回復の兆しがみられ、ロボットなど省人化・省力化需要も堅調に推移しました。また、環境意識の高まりにより、カーボンニュートラル商品の需要も増加しました。海外では東南アジア諸国を中心に、景気は緩やかに回復しており、原材料費などの高騰の影響があったものの、生産設備の大型案件が増加しました。
このような状況の中、多関節ロボットを使用したロボットシステム「Robo Combo」などの当社が開発した商品・システムの販売に注力するとともに、各種補助金を活用した無人化・コストダウン・安定加工、カーボンニュートラルへの対応に向けた省エネ推進や工場内環境改善のシステム提案に取り組んだ結果、売上高は1,185億15百万円(前連結会計年度比15.9%増)となりました。
《住設・管材・空調部門》
住設・管材・空調部門につきましては、持家の新築着工戸数は弱含みで推移する中、分譲住宅やリフォームの需要は堅調に推移しました。水廻りを中心とした住宅設備機器、バルブ、ポンプなどの管材商品の一部には納期遅れなどがみられましたが、底堅い動きとなりました。また、省エネに対するニーズは高く、空調関連機器の販売も伸長しました。再生可能エネルギー分野では、エネルギーコストの上昇やカーボンニュートラルを見据えた需要が増加し、太陽光パネル、蓄電池などの販売は堅調に推移しました。
このような状況の中、非住宅向けの管材、空調機器などの商品販売と、カーボンニュートラルに向けたシステム提案やエンジニアリング機能の強化に努めた結果、売上高は1,779億15百万円(前連結会計年度比8.3%増)となりました。
《建築・エクステリア部門》
建築・エクステリア部門につきましては、物流施設やマンション建設が増加し、エクステリア商材及び建築金物商材が首都圏・東海圏を中心に堅調に推移するとともに、物置や宅配ボックスのニーズは引き続き高く、販売が増加しました。また、公共設備投資では自然災害対策や交通事故対策関連商品が堅調に推移しました。
このような状況の中、転倒リスクのあるコンクリート塀に代わるアルミ目隠しフェンス、ゲリラ豪雨被害対策として冠水センサー付き車止め、止水板などのレジリエンス製品やセキュリティ向上・省人化を図る車番認証ゲートの提案・拡販に注力した結果、売上高は516億38百万円(前連結会計年度比10.9%増)となりました。
《建設機械部門》
建設機械部門につきましては、インフラ整備、防災・減災工事などの公共工事とともに、民間設備投資も堅調に推移しました。レンタル会社の建設機械需要や土木系商材の需要は底堅い動きとなりましたが、引き続き資材・エネルギー価格の高騰、建設技能者不足の影響がみられました。
このような状況の中、工事現場の安全対策を重視した商品の拡充、高所作業車や新たな輸入商品として油圧ショベルやキャリアダンプの拡販に注力しました。また、中古建機オークション事業をはじめ、コンテナハウス製造や建設機械の整備・レンタル機能の拡充に努めた結果、売上高は365億33百万円(前連結会計年度比9.0%増)となりました。
《エネルギー部門》
エネルギー部門につきましては、経済活動の正常化が進み、需要に回復がみられましたが、ウクライナ情勢の長期化による影響からガソリン・軽油などの石油製品価格は依然として高値で推移しました。
このような状況の中、東海地方を中心に展開しているガソリンスタンドの小売事業では、洗車、車検、コーティングなどのカーケアサービスの強化に努めました。また、京浜地区における船舶用燃料の販売強化に取り組みました結果、売上高は191億9百万円(前連結会計年度比1.2%増)となりました。
《その他》
その他部門につきましては、消費財事業では、原材料費の高騰や円安の影響がみられたものの、季節家電の新商品開発と拡販に努めました。ネット販売事業におきましては、多様化する顧客ニーズに対応し、SNS等を活用した販売サイト運営に注力しました。木材事業では、新設住宅着工戸数が低調に推移したことにより国内需要が低迷するとともに円安の進行により厳しい販売状況が続きましたが、新規仕入先の開拓や国産材を活用した商品開発及び拡販に努めました。
この結果、売上高は236億54百万円(前連結会計年度比2.1%増)となりました。
当社グループは創業360周年を迎える2026年を見据えた「ユアサビジョン360」実現の第3ステージとして、2023年4月から2026年3月までの3カ年を対象とする新中期経営計画「Growing Together 2026」をスタートさせました。当連結会計年度の経営成績等を踏まえた、具体的な施策等は「第2 事業の状況 1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」に記載のとおりであります。
②当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの分析
当連結会計年度の財政状態及びキャッシュ・フローの分析につきましては、「(1)経営成績等の状況の概要 ②財政状態の状況」及び「(1)経営成績等の状況の概要 ③キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
なお、中期経営計画に定める定量目標の進捗状況は下記のとおりであります。
|
指標 |
2023年3月期実績 |
2023年3月期(計画値) |
2026年3月期(目標) |
|
売上高 |
5,238億75百万円 |
5,450億円 |
6,000億円 |
|
経常利益 |
153億82百万円 |
164億円 |
200億円 |
|
経常利益率 |
3.0% |
3.0% |
3.3% |
(注)2022年3月期の期首より「収益認識に関する会計基準」等を適用しておりますが、上記の売上高は「収益認識に関する会計基準」等を適用しない場合の売上高を記載しております。
③当社グループの資本財源及び資金の流動性
当社グループの資本財源及び資金の流動性については、運転資金、設備投資等の資金需要に対して、短期借入金及び自己資金を充当することを基本方針としております。
また、当社グループ内でキャッシュ・マネジメント・システムを活用したグループファイナンスを行うことで、連結ベースでの資金の効率化に努め、資金管理体制の充実を図っております。
当連結会計年度末の「現金及び現金同等物」の残高は、前連結会計年度末より11億40百万円減少し、523億95百万円となっており、充分な流動性を確保していると考えております。
なお、将来当社グループの成長のために多額の資金需要が生じた場合には借入金の増額も検討いたしますが、財務の健全性を維持しつつ、事業活動を通じて創出した利益を成長分野へ投資することにより、1株当たり当期純利益を増大させ、株主価値の向上を図ってまいります。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定のうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりであります。
当連結会計年度において、新たに締結した重要な契約は次のとおりであります。
(固定資産の取得)
当社は、2022年12月16日開催の取締役会において、下記の通り固定資産を取得することについて決議し、2022年12月21日に売買契約を締結いたしました。
1.取得の理由
当社グループのさらなる事業拡大を見据えた新本社建設を目的に、本取得を決定いたしました。
2.取得資産の内容
|
資産の名称及び所在地 |
取得価額 |
現況 |
|
土地:1,759.87㎡ 東京都港区新橋5丁目9番(地番) |
29,500百万円 |
事務所 他 |
※土地のみの取得であり、既存建物解体後に明け渡しを受けるものです。
3.相手先の概要
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(1) |
名称 |
ATF特定目的会社 |
|
|
(2) |
所在地 |
東京都千代田区平河町一丁目6番15号 シルスフィア会計事務所内 |
|
|
(3) |
代表者の役職・氏名 |
取締役 稲葉 孝史 |
|
|
(4) |
事業内容 |
(1)資産の流動化に関する法律に基づく資産流動化計画に従った特定資産の譲受並びにその管理及び処分にかかる業務 (2)その他前記特定資産の流動化にかかる業務に付帯する業務 |
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|
(5) |
資本金 |
10万円 |
|
|
(6) |
設立年月日 |
2021年2月10日 |
|
|
(7) |
大株主及び持株比率 |
都市再開発ホールディングス一般社団法人 100% |
|
|
(8) |
提出会社と当該会社の関係 |
資本関係 |
該当事項はありません。 |
|
人的関係 |
該当事項はありません。 |
||
|
取引関係 |
該当事項はありません。 |
||
|
関連当事者への該当状況 |
該当事項はありません。 |
||
4.取得の日程
|
(1) |
取締役会決議日 |
2022年12月16日 |
|
(2) |
契約締結日 |
2022年12月21日 |
|
(3) |
物件引渡日 |
2023年4月12日 |
特記すべき事項はありません。