当第3四半期累計において新たに発生した事業等のリスクは、次のとおりであります。
当第3四半期に、チリ銅・モリブデン事業において、足元の操業実績や中・長期の銅価格の動向を踏まえて、長期事業計画の見直しを行った結果、33,601百万円の減損損失を計上しました。
なお、前期の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
特記事項はありません。
(1) 業績の状況
企業環境
当第3四半期累計の世界経済は緩やかな成長が続きました。米国経済は成長が続いているものの、そのペースは
緩やかになっています。ユーロ圏では景気持ち直しの動きが続いていますが多くの国の成長は緩やかな成長に留ま
っています。中国は内需主導の成長へと転換しつつあり、アジア周縁国はその輸入減少の影響を受けています。
中南米ではインフレによる金融引締めの影響が残り、回復の動きは緩慢になっています。なお、国際商品市況は
価格調整が一巡し、商品ごとに強弱あるものの概ね堅調に推移しています。
国内経済は、個人消費が横ばいに推移していることに加え、輸出・生産面に円高や海外経済減速の影響がみられ
たため、足踏みの状態が続いています。企業収益は高水準を維持していますが、設備投資は総じて伸び悩みの状況
が続いています。
業績
当第3四半期累計の収益は、前年同期に比べ1,427億円増加し2兆8,549億円となりました。売上総利益は、前年同期に比べ645億円減少し6,109億円となりました。販売費及び一般管理費は、前年同期に比べ596億円減少し5,066億円となりました。その他の損益は、前年同期に比べ322億円減少し106億円の損失となりました。持分法による投資損益は、前年同期に比べ725億円増加し432億円となりました。これらの結果、親会社の所有者に帰属する四半期利益は1,115億円となり、前年同期と比較して502億円の増益となりました。
なお、親会社の所有者に帰属する四半期利益のセグメント別の状況は次のとおりです。
・金属事業部門では、海外スチールサービスセンター事業が堅調に推移した一方で、北米鋼管事業が減益となった
ことなどにより、前年同期に比べ66億円減益の80億円となりました。
・輸送機・建機事業部門では、米国建機レンタル事業やリース事業が堅調に推移したものの、自動車販売事業が新
興国市場低迷の影響を受けたことに加え、海運市況の低迷に伴い船舶事業が低調に推移したことなどにより、前
年同期に比べ92億円減益の316億円となりました。
・環境・インフラ事業部門では、海外発電事業が堅調に推移したことや、権益を一部譲渡したことによる一過性利
益があったことに加え、新規大型EPC案件の建設が進捗したことなどにより、前年同期に比べ56億円増益の186億
円となりました。
・メディア・生活関連事業部門では、国内主要事業会社の業績が堅調に推移したことや、資産入替に伴うバリュー
実現があったことなどから、前年同期に比べ147億円増益の565億円となりました。
・資源・化学品事業部門では、ボリビア銀・亜鉛・鉛事業で税引当を計上しましたが、減損損失の計上額が減少し
たことなどから、前年同期に比べ607億円増益の342億円の損失となりました。当期には、チリ銅・モリブデン事
業において336億円の減損損失の計上を行いました。なお、前年同期には、マダガスカルニッケル事業において
770億円の減損損失を計上したほか、南アフリカ鉄鉱石事業において174億円、チリ銅・モリブデン事業において
140億円の減損損失を計上しました。
・海外現地法人・海外支店では、北米鋼管事業が減益となったこと、また、前年同期に資産入替に伴うバリュー実
現があったことなどにより、前年同期に比べ162億円減益の199億円となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当第3四半期累計の営業活動によるキャッシュ・フローは、メディア・生活関連の主要事業を中心としたコアビジネスが順調に資金を創出したことなどから、前年同期の3,913億円のキャッシュ・インに対し、2,227億円のキャッシュ・インとなりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、インドネシアにおけるバツ・ヒジャウ銅金鉱山権益の売却などの資産入替による回収が約1,200億円あった一方で、米国オフィスビル取得や英国洋上風力発電事業への参画など、約1,700億円の投融資を行ったことなどから、前年同期の1,332億円のキャッシュ・アウトに対し、521億円のキャッシュ・アウトとなりました。
この結果、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加えたフリーキャッシュ・フローは、前年同期の2,581億円のキャッシュ・インに対し、1,706億円のキャッシュ・インとなりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは、借入金の返済や配当金の支払などにより、前年同期の3,812億円のキャッシュ・アウトに対し、2,264億円のキャッシュ・アウトとなりました。これらの結果、当第3四半期末の現金及び現金同等物は、前期末に比べ517億円減少し8,171億円となりました。
(3)事業上及び財務上の対処すべき課題
当第3四半期累計において、当社グループが対処すべき課題について重要な変更はありません。
(4)研究開発活動
特記事項はありません。
(5)経営戦略の現状と見通し
中期経営計画「Be the Best, Be the One 2017」の概要と進捗状況
当社の中期経営計画に関する以下の説明は、数々の判断、見積り、前提に基づき算出された今後の見通しに関するものです。なお、文中における将来に関する情報は、別段の記載がない限り、当四半期報告書提出日現在における当社の判断、目標、一定の前提または仮定に基づく予想等であり、将来そのとおりに実現する保証はありません。
①基本方針
当社は、2015年4月にスタートした、2015年度、2016年度及び2017年度を対象とする中期経営計画「Be the Best, Be the One 2017 (BBBO2017)」において、当社のビジネスを取り巻く諸環境の変化や、2014年度に発生した大型減損損失等で顕在化した経営課題を踏まえ、グループ一丸となって課題を克服し、「創立100周年(2019年度)に向けて目指す姿」実現への道筋をつけることをテーマに、経営改革の推進、成長戦略の推進、「個の力」と「組織の力」の強化、財務健全性の確保に取り組んでいます。
②定量計画
BBBO2017では、以下の数値を目標にします。
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年度/期間 |
当初計画 |
修正計画(注1) |
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利益計画 |
連結純利益 (注2) |
2017年度 |
3,000億円以上 |
2,200億円以上 |
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ROA |
2017年度 |
3.0%以上 |
2.5%以上 |
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リスク・リターン (注3) |
2017年度 |
10.0%以上 |
9.0%以上 |
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ROE |
2017年度 |
10.0%程度 |
9.0%程度 |
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財務方針
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コア・リスクバッファーと リスクアセットのバランス (注4) |
2017年度末 までに |
バランス回復 |
バランス回復 |
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フリーキャッシュ・フロー |
3年合計 |
+2,000億円 |
+7,000億円 |
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配当後フリーキャッシュ・フロー |
3年合計 |
黒字確保 |
+5,000億円 |
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投資計画 |
3年合計 |
1兆2,000億円 |
1兆円 |
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(注1) 昨今の事業環境の悪化等を踏まえ、2016年5月に定量計画を修正しました。
(注2) 「連結純利益」は、国際会計基準(IFRS)の「当期利益(親会社の所有者に帰属)」と同じ内容を示しています。
(注3) 「リスク・リターン」とは、事業が抱えるリスクに対する収益性をみる指標です。「当該事業で得られる連結純利益(税引後)で捉えた収益(リターン)」を、「当該事業のリスクが現実のものとなった場合に生じうる最大損失可能性額(リスクアセット)」で除して、算出します。
(注4) 「リスクアセット」とは、最大損失可能性額のことであり、売掛金、棚卸資産、固定資産及び株式・出資金等を含む資産に、その潜在的な損失リスクに応じ当社が独自に設定したリスクウェイトを乗じ、さらにデリバティブ、契約及び偶発債務に係る潜在的な損失可能性額を加えることにより算出されております。この最大損失可能性額は、各ビジネスに係る資産の市場価値の変動性に基づき統計的に測定されるものであり、全般的な経済環境や業界の傾向等を考慮した数々の主観的な判断、見積り及び前提に基づいて測定されております。「コア・リスクバッファー」とは、「資本金」、「剰余金」及び「在外営業活動体の換算差額」の和から「自己株式」を差引いて得られる数値で、当社は、最大損失可能性額である「リスクアセット」を「コア・リスクバッファー」の範囲内に収めることを経営の基本としています。
■ 2015年度業績
2015年度の業績については、非資源ビジネスは概ね堅調に推移したものの、資源価格下落の影響により、資源ビジネスや鋼管事業の業績が悪化したことに加え、資源上流案件を中心に複数の案件において計1,951億円の減損損失を計上した結果、連結純利益は745億円となりました。
■ 2016年度業績見通し
2016年度の業績見通しについては、2017年3月期 第2四半期決算発表時(2016年11月)に公表しました連結業績予想から修正しておりません。
連結純利益の通期予想1,300億円に対する当第3四半期累計実績は86%の進捗率となっております。第4四半期には、一部の事業で減損損失発生の可能性があるものの、基礎収益は当第3四半期に引き続き、資源ビジネスやメディア・生活関連の主要事業を中心に堅調に推移すると見込まれることから、通期予想1,300億円は達成可能とみております。
(6)資本の財源及び資金の流動性についての分析
当社は、一般的に、営業活動によるキャッシュ・フローや、銀行借入、資本市場における社債発行、及びコマーシャルペーパーの発行等により、資金調達を行っております。当社の財務運営の方針・目的は、中長期にわたり、安定的かつ低利な資金調達を行うこと、及び十分な流動性を保持することです。
当社は総額3兆4,547億円の社債及び借入金を有しており、このうち短期の借入金は、前期末比207億円増加の2,140億円で、内訳は短期借入金(主として銀行借入金)1,865億円、コマーシャルペーパー275億円となっております。
また、流動性については、従来より金融市場の混乱等、いくつかの有事シナリオを想定の上、必要な流動性額の保持につとめており、当第3四半期末時点においても十分な流動性を保持しております。
当社は、当第3四半期末時点で、総額1,200百万米ドル及び4,450億円を上限とする即時に借入可能な複数のコミットメントラインを締結しておりますが、当第3四半期末時点で、これらのコミットメントラインに基づく借入はありません。また、これらのコミットメントラインには、借入の実行を制限する重大なコベナンツ、格付トリガー条項などは付されておりません。なお、これらのコミットメントラインのほかに、当社は、コミットメントベースでない借入枠を有しております。
当社は、資本市場での直接調達を目的として、国内外で複数の資金調達プログラムを設定しております。当第3
四半期末時点での当社の長期及び短期の信用格付は、ムーディーズでBaa1/P-2(見通しネガティブ)、スタンダード&プアーズでA-/A-2(見通しネガティブ)、格付投資情報センターでA+/a-1(見通し安定的)となっております。
当第3四半期末の資産合計は、資産入替による減少があった一方で、円安の影響による増加があったことなどから、前期末に比べ736億円増加し7兆8,914億円となりました。
資本のうち親会社の所有者に帰属する持分は、親会社の所有者に帰属する四半期利益の積み上げがあったことなどにより、前期末に比べ772億円増加し2兆3,287億円となりました。
現預金ネット後の有利子負債は、前期末に比べ1,463億円減少し2兆6,240億円となりました。この結果、ネットのデット・エクイティ・レシオ(有利子負債(ネット)/親会社の所有者に帰属する持分)は、1.1倍となりました。
(7)主要な設備の状況
当第3四半期累計において、賃貸事業を目的として、米国のオフィスビルを新たに取得しております。