第2 【事業の状況】

(注1) 本報告書においては、第150期(2017年4月1日から2018年3月31日まで)を「前期」、第151期(2018年4月1日から2019年3月31日まで)を「当期」と記載しております。

(注2) 当有価証券報告書には、当社の中期経営計画等に関する様々な経営目標及び予測、並びにその他の将来に関する情報が開示されています。これらの経営目標及び将来予測、並びにその他の将来に関する情報は、将来の事象についての現時点における仮定及び予想、並びに当社が現時点で入手している情報や一定の前提に基づいているため、今後の四囲の状況等により変化を余儀なくされるものであり、これらの目標や予想の達成及び将来の業績を保証するものではありません。したがって、これらの情報に全面的に依拠されることは控えられ、また、当社がこれらの情報を逐次改訂する義務を負うものではないことをご認識いただくようお願い申し上げます。

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

中期経営計画

●「中期経営計画2020」の推進

当社は、2018年5月に、2020年度までの3か年を対象とする「中期経営計画2020」を策定しました。第四次産業革命などの産業構造の変化や全産業のボーダーレス化・複合化が加速する環境下において、経営基盤の強化を図りながら、成長戦略の推進を中心に据え、新たな価値創造への飽くなき挑戦に取り組んでいます

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 2018年度の進捗状況は、以下のとおりです。

① 成長戦略の推進

(1)既存事業のバリューアップ

「既存事業のバリューアップ」を目指し、各事業部門の既存事業において、成長ポテンシャルの追求・実現を図っています。2018年度は、例えば金属事業では、インドにおける自動車関連需要の取込みを目的として、同国において特殊鋼事業に参画しました。また、電力事業では、ベルギーやフランスにおいて洋上風力発電事業に参画し、事業ポートフォリオの更なる強化に取り組みました。これらのほか、農業関連事業では、ウクライナにおいて新たに農業資材直販事業に参画したり、ブラジルの農業資材問屋を完全子会社化したりするなど、当社グループが強みを持つ事業基盤の更なる強化を図りました。

引き続き、ビジネス環境の変化に対応しながら、既存事業の収益の柱の強化に積極的に取り組んでいきます。

(2)次世代新規ビジネス創出

加速度的にビジネス環境が変化する中で、大きな成長が見込まれる分野に経営資源を集中的に投下することとしています。具体的には、デジタルトランスフォーメーション(注)の加速によるビジネスの高度化やビジネスモデルの変革が期待できる 「テクノロジー×イノベーション」分野、高齢化等の影響により市場の急速な拡大が見込まれる「ヘルスケア」分野、人口増大、都市化の進展によるスマートシティ・都市開発及びインフラ整備事業等の成長が見込まれる「社会インフラ」の3分野に、3年合計で3,000億円程度の資金投下を計画しています。2018年度は、マレーシアにおけるヘルスケア事業等を中心に、これらの成長3分野に対し合計で約100億円の投資を実行しました。

また、当社のデジタルトランスフォーメーションを推進するため、2018年4月にDXセンターを設立し、当社グループ内にとどまらず、多様な外部パートナーとも連携して知見・経験を共有し、活かす体制を強化したほか、先進技術を当社グループの事業に迅速に取り込むべく、シリコンバレー、欧州、東アジアなど、国内外において新規事業開発体制の整備・拡充を進めました。

なお、2019年4月1日付で、全社デジタル戦略の企画・立案・推進を担当する責任者として、CDO(Chief Digital Officer)を設置しました。

引き続き、成長3分野に対する積極的な取組を推進し、次世代新規ビジネスの創出を図っていきます。

(注) IoT、ビッグデータ、AIといった革新的なデジタル技術の進化を背景に、さまざまなビジネス領域で最先端のICT技術を活用した既存事業の高度化・新規事業開発。

 

(3)プラットフォーム事業の活用

当社グループが有するさまざまな事業基盤や機能は、あらゆる「産業」「社会」「地域」に繋がる多くの「接点」を有しており、これが新たな価値を生み出す原動力になります。「顧客基盤」「通信・放送・ネットワーク」「リース・レンタル・シェアリング」「デジタルプラットフォーム」などの事業基盤や機能を活用しながら、事業と事業の掛合せや組織間の連携によって、新たな価値の創造に取り組んでいます。

2018年度は、三井住友フィナンシャルグループ(SMFG)との共同リース事業(一般リース、オートリース及び航空機リース事業)の再編が完了しました。具体的には、SMFGと当社が折半出資する三井住友ファイナンス&リース(SMFL)を共同リース事業のプラットフォームとし、SMFLから住友三井オートサービスやSMBC Aviation Capital Limitedに対し出資を行う形態に変更しました。本再編により、SMFLは不動産やインフラなど、より成長性の高い分野に事業を展開していくことで、プラットフォームとしての事業基盤や機能を強化すると同時に、新たな価値の創造に取り組んでいきます。

これらの成長戦略を推進するための仕組みとして、「新規事業開発支援」「フルポテンシャルプラン」「アセットサイクルマネジメント」「デジタルトランスフォーメーション」の4つの「事業支援機能」の拡充に取り組んでいます。

「新規事業開発支援」では、全社視点で次世代ビジネスを育成していく仕組みづくりに取り組んでいます。ヘルスケア、スマートシティ等の成長ポテンシャルの高い分野において、組織間連携を通じ、全社プロジェクトとして取り組む体制を強化しています。また、2018年度より、職掌や年次等の制限なく、社員個人が所属組織の枠組みを超えて、グローバルベースで新規ビジネスを提案できる社内起業制度「0→1チャレンジ2018(ゼロワンチャレンジ2018)」を開始しました。このような取組を通じ、世の中の大きな変化に対応しながら、全社的なビジネスモデルの変革を促進していきます。

「フルポテンシャルプラン」では、未だ所期の成果を上げるに至っていない改善余地のある事業会社や、更なる成長が見込まれる事業会社を対象に、事業価値最大化のための具体策を策定し、実行状況を重点的にモニタリングすることを通じ、全社ポートフォリオの更なる質の改善を図っています。

「アセットサイクルマネジメント」では、他人資本の活用により、各事業の資産効率を上げるための支援を行っています。2018年度は、国内金融機関2社と共同で設立したファンド運営会社を通じ、海外の洋上風力発電事業に投融資するファンドを設立しました。

「デジタルトランスフォーメーション」では、前述のとおり、2018年4月に設立したDXセンターを中心に、各分野の知見やプラットフォーム事業基盤にテクノロジーを掛け合わせることで、当社ビジネスモデルの変革に取り組んでいます。

引き続き、これら4つの「事業支援機能」の着実な拡充を図ることで、成長戦略を強力に推進していきます。

 

 

② 経営基盤の強化

(1)ガバナンスの高度化

各事業部門からの部門戦略とその進捗状況に関する報告や、市況変動リスク、カントリーリスク等の集中リスクに関わるポートフォリオ報告を充実させるなど、取締役会によるモニタリングの範囲を拡大し、経営の執行に対する取締役会のモニタリング機能を強化しています。また、グローバル連結ベースでのグループガバナンスの実効性の維持・向上のため、グループ標準ツールを活用しながら、連結子会社と対話することで内部統制の状況を可視化し、業務品質の向上に取り組んでいます。さらには、ガバナンス強化と中長期的な企業価値の向上を目的として、2018年度に役員報酬制度を改定し、総報酬に占める業績連動賞与と株式報酬の比率を拡大しました。経営層に対して、中長期的な企業価値向上と持続的な成長に向けた健全なインセンティブを与えるとともに、株主の皆様との一層の価値共有を進めていきます。

引き続き、ガバナンスの高度化に取り組み、持続的な成長の実現と、企業価値の向上を図ります。

(2)人材戦略高度化

「Diversity & Inclusion ~多様な力を競争力の源泉に~」を基本コンセプトに、各種人事施策を導入し、成長戦略を推進しています。グローバル連結ベースで、次世代新規ビジネスへの戦略的な人材投入、部門・組織を越えたローテーションを実施し、最適な人材を適時・適所に配置できる体制を整備しています。また、新たな価値創造にチャレンジする組織づくりを後押しすべく「中計推進チャレンジ評価制度」を導入したほか、一人ひとりが最大限に力を発揮できるよう、健康経営を推進するとともに、「テレワーク制度」や「スーパーフレックス制度」を導入するなどして、さまざまな働き方を支援しています。

引き続き、人材戦略の高度化を通じ、成長戦略の推進の実行を後押しする体制を整備していきます。

(3)財務健全の向上

経営基盤の更なる強化を目的として、財務健全性の向上に取り組んでいます。キャッシュ創出力の着実な高まりと資産入替えを引き続き積極的に進めていくことにより、1兆8,000億円のキャッシュ・インを計画しています。また、このキャッシュを原資として、投融資計画は1兆3,000億円としています。さらには、3年合計配当後フリーキャッシュ・フローを2,000億円以上確保し、有利子負債の返済に充当することで、財務健全性の向上をもう一段進めていきます。コア・リスクバッファーとリスクアセットのバランス(注1)については、引き続きその維持に努めていきます。

(注1) 「コア・リスクバッファー」とは、「資本金」、「剰余金」及び「在外営業活動体の換算差額」の和から「自己株式」を差し引いて得られる数値で、当社は、最大損失可能性額である「リスクアセット」を「コア・リスクバッファー」の範囲内に収めることを経営の基本としています。

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(注2)基礎収益CF=基礎収益-持分法による投資損益+持分法投資先からの配当

       基礎収益=(売上総利益+販売費及び一般管理費(除く貸倒引当金繰入額)+利息収支+受取配当金)×(1-税率)+持分法による投資損益

 

③ 定量計画

(1)2018年度業績

2018年度の業績については、マダガスカルニッケル事業において減損損失を計上した一方、資源価格の上昇により豪州石炭事業が増益となったことに加え、北米鋼管事業が市況回復に伴い増益となったことや、電力EPC案件に係る建設工事が進捗したこと、不動産事業が堅調に推移したことなどにより、連結純利益(注)は3,200億円の計画に対し、3,205億円となりました。また、ROA及びROEについては、それぞれ4.1%及び12.0%となりました。

 

(2)2019年度業績見通し

2019年度の業績見通しについては、資源ビジネスは、主に一般炭などの資源価格下落の影響に加え、ボリビア銀・亜鉛・鉛事業の生産数量の減少などにより減益が予想されます。一方、非資源ビジネスは、リース事業や米国タイヤ事業などの再編効果による利益の押し上げに加え、不動産事業などの既存ビジネスが引き続き堅調に推移すると見込まれることから、2019年度の連結純利益の見通しを3,400億円としています。「中期経営計画2020」においては、3年間を通じてROA及びROEを、それぞれ4%以上及び10%以上と見込んでいます。

 

(注)「連結純利益」は、国際会計基準(IFRS)の「当期利益(親会社の所有者に帰属)」と同じ内容を示しています。

 

④ 配当方針

当社は、株主の皆様に対して長期にわたり安定した配当を行うことを基本方針としつつ、中長期的な利益成長による配当額の増加を目指して取り組んでいます。

2018年度からの3か年を対象とする「中期経営計画2020」においては、連結配当性向30%程度を目安に、基礎収益やキャッシュ・フローの状況等を勘案のうえ、配当額を決定することとしています。

2019年度の年間配当金予想額は、連結業績の見通し3,400億円を踏まえ、普通配当を1株当たり80円(中間40円、期末40円)とすることに加え、創立100周年の記念配当として1株当たり10円を中間配当に併せて実施することとし、合計90円(中間50円、期末40円)としています。

2019年は、当社の創立100周年に当たります。これを大きな節目と捉え、次の100年に向け、今後も社会とともに持続的に成長していくために、グループ一丸となり、「新たな価値創造への飽くなき挑戦」に取り組んでいきます。

 

マテリアリティ(重要課題)への取組

① 社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)

社会課題の解決に向けて企業の果たす役割への期待や、環境・社会・ガバナンス(ESG)の側面が企業の評価や投資行動につながる機運が高まる中、住友の事業精神、住友商事グループの経営理念(注1)を踏まえ、事業活動を通じて、自らの強みを生かして優先的に取り組むべき課題を、「社会とともに持続的に成長するための6つのマテリアリティ(重要課題)」として、以下のとおり特定しました。これを、事業戦略の策定や個々のビジネスの意思決定プロセスにおける重要な要素と位置付けています。

 

  ● グローバルに広がる顧客・パートナーとの信頼関係とビジネスノウハウを活用し、健全な事業活動を通じて豊か

    さと夢を実現するという企業使命を果たすことで、持続的な成長と以下の社会課題の解決を両立していきます。

 

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  ● また、上記の課題を解決するための基盤として、人間尊重や信用・確実といった経営姿勢と、活力に溢れ革新を

   生み出す企業風土のたゆまぬ維持向上に努めています。

 

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マテリアリティ(重要課題)の位置付けと特定プロセス等

   <マテリアリティ(重要課題)の位置付け>

 

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(注1)住友商事グループの経営理念については、「4 コーポレート・ガバナンスの状況等(1)コーポレート・ガバナンスの概要③住友商事コーポレートガバナンス原則」をご参照ください。

(注2)Sustainable Development Goalsの略称。2030年までの世界規模の課題が盛り込まれた17の目標。2015年に国連総会で全ての加盟国(193か国)により採択されました。

 

<特定プロセス>

特定に当たっては、まず国際的なガイドラインやSDGsを参照し、当社の事業と社会課題との関わりを整理・分析しました。そのうえで、住友の事業精神や当社グループの経営理念を踏まえて重要課題を抽出し、社内アンケートを実施したほか、社外ステークホルダーや有識者との意見交換を重ね、その結果を文章化しました。そして、CSR委員会(現サステナビリティ推進委員会)、経営会議及び取締役会での審議・決議を経て、特定しました。上記プロセスを経て特定したマテリアリティを事業において実践することが、当社グループがSDGsの達成に貢献していくことにつながると考えています。

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マテリアリティ(重要課題)の取組事例

   <ミャンマー携帯電話通信事業>

ミャンマーの通信事業では、日本品質のサービス提供により、同国の携帯電話普及率の向上に貢献し、多様なアクセスを生むネットワークを創出しています。携帯電話を利用した「快適で心躍る暮らしの基盤づくり」、未来の価値創造に欠かせない「多様なアクセスの構築」、そして、雇用の創出や、決済手段などの周辺事業への波及効果による「地域と産業の発展への貢献」を通じて、ミャンマーの社会とともに持続的な成長を目指します。

 

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   <福島県南相馬市太陽光発電事業>

2011年の東日本大震災により耕作や居住ができなくなった土地を開発し、一般家庭約3万世帯分の電力供給を可能とする2つの太陽光発電所を建設・運営することにより、震災復興及び地域の活性化に貢献しています。電力自給率を高めて、産業や暮らしの基盤を支えるとともに、南相馬市の目標である「2030年度までに再生可能エネルギー導入比率(注)100%」の実現にも寄与しています。また、発電所内の除草作業を地域の方々にお願いするとともに、地域振興イベント(相馬野馬追、菜の花迷路、復興花火等)への支援なども行っています。今後も南相馬市の更なる復興と発展に貢献していきます。

 

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④ステークホルダーとの対話(ESGへの取組)

当社は2017年10月に「ESGへの取組に関する意見交換会」、2018年10月に「ESG説明会」を開催しました。当社のマテリアリティをはじめ、事業を通じた社会課題の解決や非財務情報も統合した中長期の成長戦略のあり方、ESGリスクに対するガバナンス体制に関して機関投資家やアナリストと意見交換を行いました。主な質疑応答等については当社ホームページで開示しています。

今後も、ステークホルダーとの対話を通じて、当社の社会課題解決の取組及びそれらに関する情報発信の充実に努めていきます。

 

(注)年間の電力消費量に対する再生可能エネルギー発電量の比率

 

2 【事業等のリスク】

当社の事業その他に関するリスクとして投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる事項には以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する情報は、別段の記載がない限り、当連結会計年度末日(2019年3月31日)現在における当社の判断、目標、一定の前提または仮定に基づく予測等であり、将来そのとおりに実現する保証はありません。

(1) 期間損益変動のリスク

当社の過去の各四半期、半期または通期の実績が、将来の業績の傾向を直接間接に示唆するものとは一概に言えません。当社の業績は過去において、以下に掲げる要因を含む多くの要因によって、四半期毎、半期及び年度毎に変動しており、今後も変動すると考えられます。

① 当社の関与する市場における経済及びその他の状況の変化

② 製品及びサービスの原価、販売価格、売上高、並びに提供する製品及びサービス構成の変化

③ 顧客の需要、取引関係、取引先の業況、産業動向及びその他の要因の変化

④ 戦略的事業投資の成功及び不成功

⑤ 株式・不動産・その他の資産価格の変化及びそれらの売却・再評価

⑥ 金利・為替等の金融市場及び商品市場の動向

⑦ 当社の顧客の信用力の変化

従って、当社の過去の実績の比較は、将来の業績の傾向を直接間接に示唆するものではありません。

(2) 中期経営計画に基づく経営目標が達成できないリスク

当社は、グローバルなリーディングカンパニーを目指し、収益基盤の拡大と体質強化に継続的に取り組むため、中期経営計画を策定しています。

中期経営計画では、一定の定量目標及び定性目標を掲げ、進捗状況を逐次確認しながら目標達成に向け取り組んでおり、策定時において適切と考えられる情報収集及び分析等に基づき策定されております。しかしながら必要な情報を全て収集できるとは限らないこと等から、事業環境の変化その他様々な要因により目標を修正する可能性や目標を達成できない可能性もあります。また、当社は経営計画において、「リスクアセット」と「リスク・リターン」という「各事業が抱えるリスクに対する収益性」を把握する当社独自の指標を使用しております。これらは一定の統計的な前提、見積りや仮定を含む概念であり、財務諸表より算出された評価指標とも異なるため、必ずしも全ての投資家にとって有用な指標である訳ではありません。

(3) 事業環境が変化するリスク

当社は、日本を含む60か国以上の国々に拠点を置いて事業活動を展開しており、日本及び海外の幅広い産業分野において、様々な商業活動その他の取引を行っているため、日本の一般景気動向の影響のみならず、関係各国の経済状況や世界経済全体の影響も受けます。

当社が事業を展開する諸外国の一部においては、デフレーションや通貨価値の下落、流動性の危機に直面しているところ、或いはそうした事態が将来発生する懸念のあるところがあります。

さらに、当社の事業展開上重要な諸外国は、テロ攻撃の可能性や政情不安等の懸念があり、このような事態が発生した場合には経済情勢に変化が出てくる可能性があります。

従って、当社の事業展開上重要な地域における上記を含む経済情勢などの事業環境の変化が、当社の業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

(4) 競争関係に伴うリスク

当社が事業を遂行する市場は、熾烈な競合状況にあります。当社は、日本の他の総合商社のみならず、当該各事業に特化した国内外の企業とも競合しています。これらの競合他社が、財務、技術、マーケティング、販売網、情報、人材、取引先との強固な関係等の面で当社より優位にある、もしくは、日本の他の総合商社が当社と同様の戦略的経営計画を策定、実行することにより、当社がそれらの総合商社との差別化を図ることが困難となる可能性もあります。

このような熾烈な競合状況下において、当社が、以下に掲げる事項を行うことができない場合には、当社の事業展開にとって障害となる可能性があります。

① 市場動向を予測し、当該市場動向に対処することによって、顧客の変化するニーズに適時に応じること

② 販売先及び仕入先との関係を維持すること

③ 関係会社及び提携先との関係及び全世界的な地域ネットワークを維持すること

④ 当社の事業計画を遂行するために必要な資金を適切な条件で調達すること

⑤ 価格競争力を維持するために、常時変転している市場動向に合わせて、当社の原価構造を適時に調整すること

 

(5) 取引先の信用リスク

当社は取引先に対し、売掛債権、前渡金、貸付金、保証その他の形で信用供与を行っており、信用リスクを負っています。これら取引先には当社の投資先企業が含まれており、この場合には、信用リスクに加えて投資リスクが存在します。また、当社は、主としてヘッジを目的とするスワップ等のデリバティブも行っており、当該取引にも契約相手先の信用リスクが存在します。これら取引先、契約相手先が、支払不能、契約不履行等に陥る場合、当社の事業及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。

当社では、内部格付制度に基づく取引先等の信用力チェックや担保・保証等の取得、取引先の分散等により、かかるリスクの管理に努めており、また、上記の信用リスクが顕在化した場合に備えるため、取引先の信用力、担保価値その他一定の前提、見積り及び評価に基づいて貸倒引当金を設定しております。

しかしながら、こうした管理によりリスクを十分に回避できる保証はありません。また、一定の前提、見積り及び評価が正しいとは限らず、経済状況が悪化する場合や当社の前提、見積りまたは評価の基礎を成したその他の要素が変化する場合あるいはその他の予期せぬ要因により悪影響を被る場合等においては、実際に発生する損失が貸倒引当金を大きく超過する可能性があります。

(6) 投資等に係るリスク

当社は、戦略上の理由や事業機会の拡大を図っていくため、新会社の設立や既存の会社の買収等の投資を行っており、今後も行い続ける予定です。また、当社は、こうした投資先に対して、掛売り、貸付、保証等の信用供与を行う場合もあります。さらに、このような事業投資は多額の資本の裏付けを必要とするため、追加的な資金拠出を必要とする場合があります。当社はこれらの投資から期待通りの成果を上げられない可能性があり、また事業投資の多くは流動性が低いこと等の理由により、当社が望む時期もしくは方法により投資を回収できない場合があります。

当社は、当社外の他社とパートナーシップやジョイント・ベンチャーを設立したり戦略的なビジネス・アライアンスを組むことがあります。投資先の会社の経営や資産を当社が直接コントロールすることや、当該投資先に関わる重要な意思決定を当社自身が行うことは、他の株主やパートナーの同意がない限りできないか、または全くできない場合があります。このような場合や当該他社との戦略的アライアンス等を継続できない場合等においては、当社の事業に悪影響を与える可能性があります。

これらのリスクを出来る限り抑えるために、当社は、投資案件の実施にあたっては、原則として、案件毎の事業リスクを反映した投資基準をクリアーできることを条件付けています。加えて、全社的に大きなインパクトのある大型案件や重要案件については、投資の検討段階と実行段階のそれぞれにおいて、コーポレート部門メンバーを加えた各事業部門の投融資委員会及び全社投融資委員会を開催し、専門的見地から案件のリスク分析と取り進めの可否を検討することによって、適切に牽制を行っています。また、投資実施後においては事業計画との対比で業績を評価するなどのモニタリングを行い、投資リスクの管理に努めています。

(7) 鉱物資源、石油、ガス開発・生産事業に係るリスク

当社が各国で展開する鉱物資源、石油、ガス等の開発事業においては、以下に例示するような事項が起こるリスクがあり、これらが顕在化することにより、当社の業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。

① 開発事業において、計画を超えた開発費用の増加や工期の遅延が起こること

② 事業参画前には専門家を起用して十分な地質調査を実施しますが、それにもかかわらず事業開始後に埋蔵量が

   変動すること

③ 操業にかかわる技術的問題等に起因して、生産量が計画を下回り、あるいは生産コストが上昇すること

④ 許認可の取得・更新の遅延、税制の変更、事業資産の接収や権利の侵害等、事業所在国の政府にかかわる事

   由に起因して計画が実現しないこと

 

(8) 金利、外国為替、及び商品市況の変動について

当社は、事業資金を金融機関からの借入または社債・コマーシャルペーパーの発行等により調達しております。また、当社は取引先に対し、売掛債権、前渡金、貸付金、保証その他の形で信用を供与する場合があります。これらの取引により生ずる収益・費用及び資産・負債の公正価値は、金利変動の影響を受ける場合があります。また、当社が行う外貨建投資並びに外貨建取引により生ずる収益・費用及び外貨建債権・債務の円貨換算額、並びに外貨建で作成されている海外連結対象会社の財務諸表の円貨換算額は、外国為替レートの変動の影響を受ける場合があります。当社ではこれら金利変動、外国為替レートの変動によるリスクを回避するため、様々なデリバティブ等を活用していますが、これらによりリスクが十分に回避できる保証はありません。

当社は、世界の商品市場における参加者として、鉱物、金属、化学品、エネルギー及び農産物といった様々な商品の取引を行っているため、関連する商品価格の変動の影響を受ける可能性があります。当社は、商品の売り繋ぎや売り買い数量・時期等のマッチング、デリバティブ等の活用によって、商品価格の変動によるリスクを減少させるよう努めていますが、これらによりリスクが十分に回避できる保証はありません。

(9) 不動産等、固定資産の価値下落に係るリスク

当社は、日本及び海外において、オフィスビルや商業用施設、居住用不動産の開発、賃貸、保守・管理事業等の不動産事業を行っており、不動産市況が悪化した場合には、業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。

また、地価及び賃貸価格の下落が生じた場合には、当社が保有する賃貸用の土地及び建物、並びに開発用の土地及びその他の不動産の評価額について、減損処理を行う必要が生ずる可能性があります。

不動産の他、当社が所有する他の固定資産についても減損のリスクに晒されており、当社の業績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。

 

(10) 株式市場の変動に係るリスク

当社が保有する市場性のある有価証券は、日本企業が発行する株式への投資が大きな割合を占めており、日本の株式市場が今後低迷した場合には、有価証券の公正価値の変動によって、当社の業績及び財政状態が悪影響を受ける可能性があります。

(11) 退職給付債務に関するリスク

国内外の株式市場が今後低迷した場合等に、当社の年金資産の価値が減少し、追加的な年金資産の積み増しを要する等により、当社の業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

(12) リスク・エクスポージャーの集中リスク

当社の事業や投資活動の一部において、特定の市場、投資先または地域に対する集中度が高くなっているものがあります。そのため、これらの事業や投資活動から当社が期待した通りの成果が得られない場合、または、これらの市場もしくは地域における経済環境が悪化した場合には、当社の事業及び業績に重大な悪影響を与える可能性があります。例えば、インドネシアにおいては、大型発電事業、自動車金融事業、液化天然ガス(LNG)プロジェクト等、様々な事業を展開しており、リスク・エクスポージャーが集中しております。

(13) 資金の流動性に係るリスク

当社は、事業資金を金融機関からの借入または社債・コマーシャルペーパーの発行等により調達しております。金融市場の混乱や、金融機関が貸出を圧縮した場合、また、格付会社による当社の信用格付の大幅な引下げ等の事態が生じた場合、当社は、必要な資金を必要な時期に、希望する条件で調達できない等、資金調達が制約されるとともに、調達コストが増加する可能性があり、当社の業績及び財政状態に悪影響を与える可能性があります。

(14) 法的規制に係るリスク

当社の事業は、日本及び諸外国において、様々な分野にわたる広範な法律及び規制に服しています。これらの法律及び規制は、関税及びその他の租税、事業及び投資認可、輸出入活動(国家安全保障上の規制を含む)、独占禁止、不公正取引規制、為替管理、販売代理店保護、消費者保護、環境保護等の分野にわたります。

当社が事業を行う国によっては追加的または将来制定され得る関係の法律及び規制に服する可能性があり、また、比較的最近に法整備がなされた新興国においては、法令の欠如、法令の予期し得ない解釈並びに規制当局、司法機関及び行政機関の規制実務の変更によって、当社の法令遵守のための負担がより増加する可能性があります。

当社が現在または将来の法律及び規制を遵守できなかった場合には、罰則及び罰金が科せられるとともに、事業が制約され、信用の低下を被る可能性があるため、当社の事業展開、業績、財政状態及び信用に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。

(15) 訴訟等に関するリスク

当社は、現在、日本及び海外において訴訟等の係争案件に関わっています。また、事業遂行上、偶発的に発生する訴訟等やそれに至らない請求等を受ける可能性があります。

訴訟等に固有の不確実性に鑑み、現時点において、当社の関わる訴訟等の結果を予測することはできません。また、これらの訴訟等で当社が勝訴するという保証や将来においてそれらの訴訟等による悪影響を受けないという保証はありません。

 

(16) 役職員の法令及び社内規程の遵守違反及び情報セキュリティに係るリスク

当社は、多種多様な事業活動を様々な地域で行っており、またその規模自体も大きいため、日々の事業活動に対する管理は必然的に分散化する傾向にあります。そのため、当社は、法令及び社内規程の遵守を役職員に対し徹底するため、広範囲にわたる内部統制及び経営陣による監視を行っておりますが、役職員の不正及び不法行為を、完全に防止することができる保証はありません。役職員が不正及び不法行為を行った場合、当社は、事業活動上の制約、財政状態の悪化、信用の毀損等の悪影響を受ける他、訴訟等のリスクに晒される可能性があります。

当社は、情報セキュリティの重要性を認識しており、関連規程の整備や役職員への啓発、情報セキュリティを確保するための技術的な対策等を施し、情報資産を管理することに努めています。また、当社は事業活動の多くを情報システムの機能に依存していることから、情報システム運営の上でも安全性の確保に努めています。しかしながら、予期せぬ外部からのサイバー攻撃や不正アクセス、ウィルスやマルウェアの侵入、情報システムの機能不全等により、情報の漏洩・滅失・毀損、事業活動の一時的停止等、当社の事業活動が重大な悪影響を受ける可能性があります。

(17) 個々の事業分野または地域に固有のリスクの存在と当社のリスク管理システムについて

当社は、事業部門及び国内外の地域組織を通じて、広範かつ多様な事業を営むとともに、新しい分野に事業を拡大しています。従って、当社には、総合商社として直面する全体的リスク及び不確実性に加え、個々の事業分野または地域に固有のリスクが存在します。

当社のリスク管理システムは、多種多様なリスクに対応すべく、リスク計測手法、情報システムから社内規程及び組織構成に至るまで、様々な要素により構成されておりますが、各種リスクに対して十分に機能し得ない可能性があります。また、新しい事業活動、製品、サービスに関するリスクについては、全く経験がないかあるいは限定的な経験しか有しない可能性があります。

このような場合には、新しい事業活動、製品、サービスには、より複雑なリスク管理システムの導入や人的資源等の経営資源の投入が必要となる可能性があり、さらに人的資源等の経営資源が不足している場合には、事業運営に対する制約につながる可能性があります。

(18) 自然災害等のリスク

当社が事業活動を展開する国や地域において地震、津波、大雨、洪水などの自然災害、または新型インフルエンザ等の感染症が発生した場合に、当社の事業に悪影響を与える可能性があります。当社では地震災害等に備え、災害対策マニュアルや事業継続計画(BCP)の作成、社員の安否確認システムの構築、災害用物資の備蓄、防災訓練、建物・システムの耐震化及びデータのバック・アップ等の対策を講じておりますが、これによって災害による被害を十分に回避できる保証はありません。

 

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績等の概要

① 企業環境

当期の世界経済は、概ね堅調に推移しました。米国では個人消費や設備投資の増加により経済が拡大しました。欧州では景気回復の動きが緩慢なものとなりました。また、中国では安定成長が維持され、その影響を受けた中国以外のアジア各国でも経済の持ち直しの動きが続きました。国際商品市況では、原油の減産効果が薄れたため、下半期に原油価格が下落しました。また、通商問題の拡大及び長期化リスクが意識されたため、ニッケル、アルミ、銅などの商品価格の低迷が続きました。

国内経済は、低失業率にも支えられ個人消費が堅調に推移し、設備投資も引き続き回復に向かいました。また、輸出が概ね安定した一方で、上半期におけるエネルギー価格の上昇により輸入額が増加し、貿易赤字に転化しました。

② 事業の経過

中期経営計画「中期経営計画2020」の概要と成果については、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 中期経営計画」を参照願います。

 

③ 事業部門別の事業活動

金属事業部門

鋼材分野では、鋼材事業の一部を住友商事グローバルメタルズ及び住商メタレックスに移管しました。これにより、今まで以上に機動的にかつ多様な人材を生かして事業を遂行していきます。鋼管分野では、国内鋼管市場における事業環境の変化に対応し、持続的成長を図るため、メタルワンと国内鋼管事業の統合に合意しました。また、油井・ガス井用の機器システムを開発しているノルウェーの新興企業に出資しました。同社の開発した革新的な機器システムにより、油井・ガス井の生産性を高め、より安全かつ安定的な操業を可能にするソリューションを提供していきます。軽金属分野では、アルミ製錬事業の収益安定・強化を図るため、当社が出資するマレーシアのアルミ製錬事業会社を通じて、オーストラリアのアルミ原料生産事業に参画しました。

 

輸送機・建機事業部門

リース・船舶・航空宇宙分野では、三井住友フィナンシャルグループとの共同リース事業(一般リース、オートリース及び航空機リース事業)の再編が完了しました。また、革新的な物流・移動サービスの実現を目指し、エアモビリティによる輸送サービス(注1)を展開する米国の有力企業と業務提携しました。自動車分野では、住友三井オートサービスが、顧客の多様なニーズや課題に対応する商用車のファイナンス・リース事業に参画したほか、乗用車を毎月定額で利用し、一定期間後に別の新車に乗換えることができるサービスを展開する新会社を設立しました。建設機械分野では、顧客の幅広いニーズに応えながら、販売・レンタル事業を拡大したほか、車両・機械の運行管理の効率化や省力化を目的として、テレマティクス(注2)やIT精密農業(注3)を推進する事業に参画しました。

(注1)垂直離着陸できる電動小型航空機などを用いて、都市部における移動時間の短縮、山間部などにおける移動の利便性の向上、輸送の迅速化などを実現するサービス。

(注2)車両などの移動体に通信機器を搭載し、遠隔で運行状況等の情報を送受信する仕組み。

(注3)ICT等の先端技術を活用し、農作業の自動化・効率化や生産性の向上が可能となる農業。

 

インフラ事業部門

各国の社会・産業のニーズに応じたインフラ整備・拡充を通じて、地球環境との共生及び地域と産業の発展に貢献する取組みを推進しております。先進国では、環境配慮型インフラ整備を重点分野とし、再生可能エネルギー発電事業を推進しました。ベルギーやフランスにおいて洋上風力発電事業に参画したほか、国内では、山形県酒田市におけるバイオマス発電所や福島県南相馬市における太陽光発電所の第二期工事が竣工し、運転を開始しました。新興国では、モザンビークのガス焚き複合火力発電所の完工やベトナムの第三タンロン工業団地の操業開始など、増大するインフラ需要に応える取組みを着実に実行しました。また、新たな分野での取組みとして、サブサハラの分散型電源事業やミャンマーの港湾ターミナル運営事業に参画しました。

 

メディア・デジタル事業部門

ジュピターテレコム(ケーブルテレビ事業)、ジュピターショップチャンネル(テレビ通販事業)、SCSK(ITサービス事業)、ティーガイア(携帯電話販売事業)、ミャンマーでの通信事業等、既存事業の強化に注力するとともに、さまざまな新規事業に取組みました。メディア分野では、米国の有力パートナーと提携し、動画クリエイターの育成や動画広告の制作・配信等を行う新会社を設立しました。デジタルビジネス分野では、全社的なデジタルトランスフォーメーション(注1)の推進組織(DXセンター)を設置し、デジタル技術の活用による既存事業のバリューアップや新規事業の創出に取組みました。スマートプラットフォーム分野では、東南アジア最大級の通信事業会社と提携し、その傘下のデジタル広告事業(注2)会社に出資しました。

(注1)IoT、ビッグデータ、AIといった革新的なデジタル技術の進化を背景に、さまざまなビジネス領域で最先端のICT技術を活用した既存事業の高度化・新規事業開発。

(注2)携帯電話の顧客情報やモバイル・インターネット上での個人の行動パターン等を解析し、その人に合った電子広告を配信する事業。

 

生活・不動産事業部門

ライフスタイル・リテイル分野では、サミット(食品スーパー事業)やトモズ(ドラッグストア事業)などの既存事業のバリューアップに注力したほか、今後成長が見込まれるヘルスケア事業への取組みとして、マレーシアのマネージドケア事業者(注1)に出資しました。また、サミットと住商フーズが精肉・惣菜部門の強化・サービス向上を図るべく、神奈川県川崎市に食肉加工センターを共同で開設しました。不動産分野では、国内においては当社が用地取得から設計、建設、テナント誘致までを行う中規模オフィスビル「PREX」シリーズを展開したほか、都市型物流施設「SOSiLA」の開発や顧客のニーズに合わせた商業施設の開発(BTS事業(注2))などを推進しました。海外においては、米国不動産を投資対象とした私募ファンド第2号を組成し、運用を開始しました。

(注1)民間の医療保険会社・医療機関と連携して、より良質で安価な医療の推進と個人の健康管理の向上を目指す仕組みづくりを行う医療関連サービス提供会社。

(注2)Build-To-Suitの略。テナントの要望に応じて商業施設等を開発するオーダーメイド型事業。

資源・化学品事業部門

資源・エネルギー及び化学品・エレクトロニクス製品の安定供給並びに地域の経済・産業の発展に貢献する取組みを、地球環境の保全に配慮しながら推進しました。資源・エネルギー分野では、ペルーの金・銅鉱山事業及びチリの銅鉱山事業に参画したほか、米国テキサス州におけるタイトオイル(注)の生産・開発権益を取得しました。また、米国メリーランド州で当社が参画しているLNGプロジェクトが商業運転を開始しました。ライフサイエンス分野では、インドやウクライナにおいて農薬・農業関連事業に参画するなど、同事業の海外展開を推進しました。また、国内においては、AIやドローン技術等の先端農業技術を活用した事業にも取組みました。農業人口減少等の社会課題の解決に貢献していきます。

(注)水平掘削・水圧破砕技術を用いてシェール(頁岩)層などから抽出した原油。

 

④ 業績

当期の収益は、前期に比べ5,119億円増加し、5兆3,392億円となりました。売上総利益は、電力EPC案件の建設進捗があったことに加え、資源価格の上昇により豪州石炭事業などで増益となった一方、米国タイヤ事業の再編に伴う減少があったことなどから、合計で前期に比べ333億円減少し、9,232億円となりました。販売費及び一般管理費は、前期に比べ841億円減少し、6,476億円となりました。有価証券損益は、前期に保有有価証券のIPO評価益やクオカードの売却益を計上したことによる反動などから、前期に比べ256億円減少し、22億円の利益となりました。持分法による投資損益は、ミャンマー通信事業が堅調に推移したことに加え、アジアバナナ事業が販売価格回復に伴い増益となった一方、マダガスカルニッケル事業における減損損失を計上したことなどにより、前期に比べ226億円減少し、1,271億円の利益となりました。これらの結果、親会社の所有者に帰属する当期利益は3,205億円となり、前期に比べ120億円の増益となりました。また、基礎収益(除く、減損損失)(注)は3,312億円となり、前期に比べ75億円の増益となりました。

(注)基礎収益=(売上総利益+販売費及び一般管理費(除く貸倒引当金繰入額)+利息収支+受取配当金)×(1-税率)

+持分法による投資損益

除く、減損損失(前期: インドネシア商業銀行 △151億円、 当期: マダガスカルニッケル事業 △104億円)

事業セグメント別の業績については、「(2) 財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」を参照願います。

 

⑤ 仕入、成約及び販売の実績

 当期において、特記事項はありません。

なお、販売の状況については上記「④業績」及び「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 4 セグメント情報」を

ご参照ください。

 

(2)財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析

① 概観

当社は、総合商社として、長年培ってきた「信用」、10万社に及ぶ取引先との関係である「グローバルリレーション」と全世界の店舗網と事業会社群から構成される「グローバルネットワーク」、また「知的資産」といった「ビジネス基盤」を活用し、「ビジネス創出力」、「ロジスティクス構築力」、「金融サービス提供力」、「IT活用力」、「リスク管理力」、「情報収集・分析力」といった機能を統合することにより、顧客の多様なニーズに応え、多角的な事業活動をグローバル連結ベースで展開しております。これらのビジネス基盤と機能を活用し、当社は多岐にわたる商品・製品の商取引全般に従事しております。当社は、これらの取引において、契約当事者もしくは代理人として活動しております。また、当社は、販売先及び仕入先に対するファイナンスの提供、都市及び産業インフラ整備プロジェクトの企画立案・調整及び管理運営、システムインテグレーションや技術開発におけるコンサルティング、輸送・物流など様々なサービスを提供しております。加えて、当社は、太陽光発電から情報通信産業まで幅広い産業分野への投資、資源開発、鉄鋼製品や繊維製品等の製造・加工、不動産の開発・管理、小売店舗運営など、多角的な事業活動を行っております。

当社は、2018年4月1日付で、事業部門の括りを事業分野や機能の面から戦略的に見直し、従来の5事業部門から6事業部門に再編するとともに、従来の「海外現地法人・海外支店」セグメントを各事業セグメントに含めることとしております。業種に基づくセグメントは次のとおりであります。

  金属事業部門                               メディア・デジタル事業部門

  輸送機・建機事業部門                       生活・不動産事業部門

  インフラ事業部門                           資源・化学品事業部門

それぞれの事業部門は、戦略目標の設定、経営管理、及びその結果に対する説明責任に関して、各々が自主性を発揮し、事業活動を行っております。また、各事業部門にはそれぞれ戦略策定・支援機能を担う業務部を置き、事業部門のマネジメントをサポートしております。ビジネス環境がますますグローバル化する今日、当社は、世界各地に存在する拠点、関係会社、顧客、サプライヤー、パートナー等のネットワークにより、世界各国で事業活動を営み、事業基盤を拡大しております。また、当社は、全ての事業部門と海外拠点に関する情報を収集・連結するためのインフラを構築し、これによりリスクを一元的に管理しております。

 

② 中期経営計画

中期経営計画「中期経営計画2020」の詳細は、「1 経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 中期経営計画」を参照願います。

 

③ 連結包括利益計算書における主要な項目

  以下は、連結包括利益計算書における主要な項目についての説明であります。

 

収益

  当社では、収益を、商品販売に係る収益とサービス及びその他の販売に係る収益に区分して表示しております。

  商品販売に係る収益としては、以下の取引に関連して発生する収益が含まれております。

・卸売、小売、製造・加工を通じた商品の販売

・不動産の開発販売

・長期請負工事契約に係る収益

 

サービス及びその他の販売に係る収益としては、以下の取引に関連して発生する収益が含まれております。

・ソフトウェアの開発に関連するサービス

・賃貸用不動産、船舶などの貸付金、ファイナンス・リース及びオペレーティング・リース

 

売上総利益

売上総利益は、以下により構成されております。

・当社が主たる契約当事者として関与する取引における総利益

・当社が代理人等として関与する取引における手数料

収益が総額で計上される場合、販売に直接寄与する第三者への費用または手数料は、商品販売に係る原価として計上され、売上総利益は、収益の総額から販売に係る原価を差引いた金額となります。当社はサービス及びその他の販売に係る収益の一部として手数料を計上しますが、この手数料は純額表示されるため、結果としてサービス及びその他の販売が売上総利益に占める比率は、収益合計に占める比率よりも大きくなっております。当期、サービス及びその他の販売が収益合計に占める比率は7.8%ですが、売上総利益に占める比率は16.6%となっております。

 

固定資産評価損

  棚卸資産、繰延税金資産及び生物資産を除く当社の非金融資産の帳簿価額については、期末日ごとに減損の兆候の有無を判断しております。減損の兆候が存在する場合は、当該資産の回収可能価額を見積り、のれん及び耐用年数を確定できない、または未だ使用可能ではない無形資産については、回収可能価額を毎年同じ時期に見積った上で、資産または資金生成単位の帳簿価額が回収可能価額を超過する場合には、減損損失を認識しております。また、減損損失の戻し入れを行った場合は当該戻し入れ金額も含めております。

 

固定資産売却損益

  当社は、資産のポートフォリオの戦略的かつ積極的な入替えを図っております。その結果、不動産の含み益を実現するために売却する場合や、価格の下落した不動産を売却する場合、売却損益を計上することになります。

 

受取配当金

  受取配当金には、当社の子会社及び持分法適用会社以外で、当社が株式を保有している会社からの配当金が計上されております。

 

有価証券損益

  当社は事業活動の一環として相応の規模の投資を行っております。これらの投資対象のうち、公正価値で測定し、その変動を当期利益で認識する金融資産(以下、FVTPLの金融資産)は公正価値で当初認識しております。当初認識後は公正価値の変動を当期利益で認識しております。また、償却原価で測定される金融資産は、公正価値(直接帰属する取引費用も含む)で当初認識しております。当初認識後、償却原価で測定される金融資産の帳簿価額については実効金利法を用いて算定し、帳簿価額の変動について、必要な場合には減損損失を認識しております。償却原価で測定される金融資産並びに子会社及び持分法適用会社への投資等を売却する際に、売却損益を認識しております。

 

持分法による投資損益

  投資戦略やビジネスチャンスの拡大に関連して、当社は、各セグメントで状況に応じ、新規または既存の会社の買収や出資、他の企業とのジョイント・ベンチャーの結成、または同業他社とのビジネス・アライアンスの組成を行っております。一般的に、当社は、出資比率が20%以上50%以下である会社の投資に対し、その持分利益や損失を計上しております。

 

FVTOCIの金融資産

  公正価値で測定し、その変動をその他の包括利益で認識する金融資産(以下、FVTOCIの金融資産)は、公正価値(直接帰属する取引費用も含む)で当初認識しております。当初認識後は公正価値で測定し、公正価値の変動をその他の包括利益で認識しております。

 

確定給付制度の再測定

  当社は、確定給付負債(資産)の純額の再測定を、その他の包括利益で認識しております。

 

在外営業活動体の換算差額

  在外営業活動体の資産・負債(取得により発生したのれん及び公正価値の調整を含む)については期末日の為替レート、収益及び費用については期中平均レートを用いて日本円に換算しており、在外営業活動体の財務諸表の換算から生じる為替換算差額はその他の包括利益で認識しております。当社のIFRS移行日以降、当該差額はその他の資本の構成要素である「在外営業活動体の換算差額」として表示しております。

 

キャッシュ・フロー・ヘッジ

  デリバティブを、認識済み資産・負債、または当期利益に影響を与え得る発生可能性の非常に高い予定取引に関連する特定のリスクに起因するキャッシュ・フローの変動をヘッジするためのヘッジ手段として指定した場合、デリバティブの公正価値の変動のうちヘッジ有効部分は、その他の包括利益で認識しております。

 

④ 重要な会計方針

  IFRSに基づく連結財務諸表の作成にあたり、期末時点の資産・負債の計上や偶発資産及び偶発債務の開示、並びに期中の収益費用の適正な計上を行うため、マネジメントによる見積りや前提が必要とされます。当社は、過去の実績、または、各状況下で最も合理的と判断される前提に基づき、一貫した見積りを実施しております。資産・負債及び収益費用を計上する上で客観的な判断材料が十分でない場合は、このような見積りが当社における判断の基礎となっております。従って、異なる前提条件の下においては、結果が異なる場合があります。以下、当社の財政状態や経営成績にとって重要であり、かつ相当程度の経営判断や見積りを必要とする重要な会計方針につき説明します。なお、当社の主な会計方針は、「第5 経理の状況 連結財務諸表注記 3 重要な会計方針」を参照願います。

 

収益の認識基準

  当社の収益の大部分は、(1)所有権の移転、引渡し、出荷、または顧客の検収に基づき収益を認識する、卸売、小売、製造・加工業に関連する商品販売に係る収益と、(2)役務の提供が完了した時点で収益を認識する、サービス及びその他の販売に係る収益とで構成されております。これらの個別の取引における収益の認識にあたっては、特に複雑な判断は必要ではなく、客観的に収益の認識時点を判断することができます。

  当社が技術提供、資材調達、建設工事を請負う電力発電所の建設事業や、顧客仕様のソフトウェアの開発請負事業などの長期請負工事契約については、一定の条件を満たす場合、収益と原価を一定期間にわたり履行義務が充足されることによって認識しております。履行義務が充足される進捗度は、工事契約等に必要な見積総原価に対する、現在までにかかった工事原価の割合に基づいて算定しております。当初の収益の見積り、完成までの進捗状況に変更が生じる可能性がある場合、見積りの見直しを行っております。

 

 

収益の本人代理人の判定

  当社は、通常の商取引において、仲介業者または代理人としての機能を果たす場合があります。このような取引における収益を報告するにあたり、収益を顧客から受け取る対価の総額(グロス)で認識するか、または顧客から受け取る対価の総額から第三者に対する手数料その他の支払額を差し引いた純額(ネット)で認識するかを判断しております。ただし、グロスまたはネット、いずれの方法で認識した場合でも、売上総利益及び当期利益に影響はありません。

  ある取引において当社が本人に該当し、その結果、当該取引に係る収益をグロスで認識するための判断要素として、次の指標を考慮しております。

 

  ・当社が、特定された財又はサービスを提供する約束の履行に対する主たる責任を有している。

  ・特定された財又はサービスが顧客に移転される前、又は顧客への支配の移転の後に、当社が在庫リスクを有している。

  ・特定された財又はサービスの価格の設定において当社に裁量権がある。

 

金融資産の減損

  当社は、償却原価で測定する金融資産、リース債権、契約資産及びその他の包括利益を通じて公正価値で測定する負債性金融資産に係る減損については、当該金融資産に係る予想信用損失に対して損失評価引当金を認識しております。

  当社は、信用リスクの変動及び予想信用損失の算定にあたっては、主に当社独自の信用格付けであるSumisho Credit Rating(SCR)を用いております。これには、債務者の過去の貸倒実績、現在の財務状態及び合理的に利用可能な将来予測情報等が含まれております。

 

公正価値で測定する金融資産

  当社は、有価証券やその他の投資等の金融資産を保有しており、FVTOCIの金融資産と、FVTPLの金融資産とに分類しております。当社は、投資先企業との取引関係の維持・強化による中長期的な収益の拡大などを目的として保有しており、公正価値の変動を業績評価指標としていない金融資産をFVTOCIの金融資産として分類し、公正価値の変動を獲得するために保有し、業績評価指標としている金融資産をFVTPLの金融資産として分類しております。当該金融資産の公正価値は、市場価格、割引将来キャッシュ・フローや純資産に基づく評価モデル等の評価方法により算定しております。

 

非流動資産の回収可能性

  当社では様々な非流動資産を保有しております。当社では、不動産や償却対象の無形資産などの非流動資産について、帳簿価額の回収可能性を損なうと考えられる企業環境の変化や経済事象が発生した場合には、減損テストを行っております。実際に減損の兆候があるかどうかの判定に際しては、様々な見積りや前提が必要となります。例えば、キャッシュ・フローが直接的に減損の懸念がある資産に関係して発生しているのかどうか、資産の残存耐用年数がキャッシュ・フローを生み出す期間として適切かどうか、生み出すキャッシュ・フローの額が適切かどうか、及び、残存価額が適切かどうか、などを考慮しなければなりません。また、のれん及び耐用年数を確定できない無形資産について、少なくとも年1回、更に減損の発生が予測される場合は、その都度、減損テストを実施しております。減損テスト時には、資産の回収可能価額を見積っております。資産または資金生成単位の回収可能価額は使用価値と売却費用控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としております。使用価値の算定において、見積将来キャッシュ・フローは、貨幣の時間的価値及び当該資産の固有のリスクを反映した税引前の割引率を用いて現在価値に割引いております。当社では、過去の経験や社内の事業計画、及び適切な割引率を基礎として将来キャッシュ・フローを見積っております。これらの見積りは、事業戦略の変更や、市場環境の変化により、重要な影響を受ける可能性があります。

 

繰延税金資産の回収可能性

  当社では、繰延税金資産の全部または一部について、回収が不確実となった場合に、マネジメントの判断により、減額しております。繰延税金資産の回収可能性の評価にあたっては、繰延税金資産計上の根拠となっている将来の一時差異の解消が見込まれる期間内、または、繰越欠損金の繰越可能期間内に、納税地において将来十分な課税所得を生み出せるかどうかを評価しなければなりません。当社では、有利・不利に関わらず、入手可能なすべての根拠・確証を用いてこの評価を実施しております。繰延税金資産の評価は、見積りと判断に基づいております。納税地での将来の課税所得に影響を与える当社の収益力に変化があった場合、現状の繰延税金資産の回収可能性の評価も変わる場合があります。

 

⑤ 営業活動の成果

  当期の親会社の所有者に帰属する当期利益は3,205億円となり、前期に比べ120億円の増益となりました。一過性損益については、マダガスカルニッケル事業で減損損失を計上したことなどから約80億円の損失となったことに加え、前期に米国税制改正の影響などによる約230億円の利益を計上したことの反動減から、前期に比べ約310億円の減益となりました。

  一過性を除く業績は約3,290億円となり、前期に比べ約440億円の増益となりました。そのうち、資源ビジネス(注1)は、主に資源価格の上昇により豪州石炭事業などで増益となりました。非資源ビジネス(注2)は、北米鋼管事業が市況回復に伴い増益となったことに加え、電力EPC案件に係る建設工事が進捗したことや、不動産事業が堅調に推移したことなどにより増益となりました。

 

(注1)資源ビジネスとは、「資源第一本部」「資源第二本部」「エネルギー本部」が行っているビジネスを指します。

(注2)非資源ビジネスとは、全社で行っているビジネスのうち、資源ビジネス以外のビジネスを指します。

 

  当期末の資産合計は、米国タイヤ事業の再編等に伴う減少があった一方で、円安に伴う増加や営業債権及び棚卸資産の増加があったことなどから、前期末に比べ1,459億円増加し7兆9,165億円となりました。

  資本のうち親会社の所有者に帰属する持分は、親会社の所有者に帰属する当期利益の積上げにより、前期末に比べ2,133億円増加し2兆7,715億円となりました。

  現預金ネット後の有利子負債は、前期末に比べ944億円減少し2兆4,271億円となりました。

  この結果、ネットのデット・エクイティ・レシオ(有利子負債(ネット)/親会社の所有者に帰属する持分合計)は、0.9倍となりました。

  営業活動によるキャッシュ・フローは、ビジネスの伸長に伴い運転資金が増加した一方で、コアビジネスが着実に資金を創出したことにより基礎収益キャッシュ・フロー(注3)が2,900億円のキャッシュ・インとなったことなどから、合計で2,689億円のキャッシュ・インとなりました。

  投資活動によるキャッシュ・フローは、米国タイヤ事業の再編やインドネシア商業銀行の売却など資産入替えによる回収が約2,400億円あった一方で、インド特殊鋼事業への参画やチリ銅鉱山事業(ケブラダ・ブランカ)の権益取得など、約3,000億円の投融資を行ったことなどから、513億円のキャッシュ・アウトとなりました。

  これらの結果、営業活動によるキャッシュ・フローに投資活動によるキャッシュ・フローを加えたフリーキャッシュ・フローは、2,176億円のキャッシュ・インとなりました。

  財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払などにより、2,332億円のキャッシュ・アウトとなりました。

  以上の結果、現金及び現金同等物の当期末残高は、前期末に比べ68億円減少し6,604億円となりました。

 

(注3)基礎収益キャッシュ・フロー=基礎収益-持分法による投資損益+持分法投資先からの配当

 

⑥ 事業セグメント

  当社は、2018年4月1日付で、事業部門の括りを事業分野や機能の面から戦略的に見直し、従来の5事業部門から

6事業部門に再編するとともに、従来の「海外現地法人・海外支店」セグメントを各事業セグメントに含めることとしております。これに伴い、前期のセグメント情報は組替えております。

 

  前期及び当期の売上総利益、当期利益(親会社の所有者に帰属)の事業セグメント別実績は以下のとおりであります。

 

事業セグメント別売上総利益の内訳

 

前期

(自2017年4月 1日

至2018年3月31日)

(億円)

当期

(自2018年4月 1日

至2019年3月31日)

(億円)

増減額

(億円)

増減率

(%)

金属

1,260

1,452

192

15.3

輸送機・建機

2,800

1,581

△1,220

△43.5

インフラ

815

1,143

329

40.3

メディア・デジタル

846

929

82

9.7

生活・不動産

1,963

2,107

144

7.3

資源・化学品

1,813

1,903

90

5.0

9,497

9,115

△382

△4.0

消去又は全社

67

117

50

73.4

連結

9,565

9,232

△333

△3.5

 

事業セグメント別当期利益(親会社の所有者に帰属)の内訳

 

前期

(自2017年4月 1日

至2018年3月31日)

(億円)

当期

(自2018年4月 1日

至2019年3月31日)

(億円)

増減額

(億円)

増減率

(%)

金属

354

405

50

14.2

輸送機・建機

708

520

△188

△26.6

インフラ

357

644

287

80.3

メディア・デジタル

590

475

△115

△19.6

生活・不動産

345

421

76

21.9

資源・化学品

785

685

△101

△12.8

3,140

3,148

9

0.3

消去又は全社

△54

57

111

連結

3,085

3,205

120

3.9

 

金属事業部門

  当期の売上総利益は1,452億円となり、前期の1,260億円から192億円(15.3%)増加しました。当期利益(親会社の所有者に帰属)は、405億円となり、前期の354億円から50億円(14.2%)増加しました。これは、前期に米国税制改正に伴う一過性利益を計上したことによる反動減があったものの、北米鋼管事業が市況回復に伴い増益となったことに加え、海外スチールサービスセンター事業が堅調に推移したことなどによるものです。

輸送機・建機事業部門

  当期の売上総利益は1,581億円となり、前期の2,800億円から1,220億円(43.5%)減少しました。これは、米国タイヤ事業の再編に伴う減少があったことなどによるものです。当期利益(親会社の所有者に帰属)は、520億円となり、前期の708億円から188億円(26.6%)減少しました。これは、建機販売及び建機レンタル事業が堅調に推移した一方、前期に米国税制改正に伴う一過性利益を計上したことによる反動減などによるものです。

インフラ事業部門

  当期の売上総利益は1,143億円となり、前期の815億円から329億円(40.3%)増加しました。当期利益(親会社の所有者に帰属)は、644億円となり、前期の357億円から287億円(80.3%)増加しました。これは、大型EPC案件の建設進捗に加え、発電事業が堅調に推移したことなどによるものです。

メディア・デジタル事業部門

  当期の売上総利益は929億円となり、前期の846億円から82億円(9.7%)増加しました。当期利益(親会社の所有者に帰属)は、475億円となり、前期の590億円から115億円(19.6%)減少しました。これは、国内主要事業会社やミャンマー通信事業などが堅調に推移した一方、前期に保有有価証券のIPO評価益やクオカードの売却益を計上したことによる反動などによるものです。

生活・不動産事業部門

  当期の売上総利益は2,107億円となり、前期の1,963億円から144億円(7.3%)増加しました。当期利益(親会社の所有者に帰属)は、421億円となり、前期の345億円から76億円(21.9%)増加しました。これは、欧米州青果物生産・卸売事業の業績が低迷したものの、不動産事業が堅調に推移したことに加え、アジアバナナ事業が販売価格回復に伴い増益となったことなどによるものです。

資源・化学品事業部門

  当期の売上総利益は1,903億円となり、前期の1,813億円から90億円(5.0%)増加しました。当期利益(親会社の所有者に帰属)は、685億円となり、前期の785億円から101億円(12.8%)減少しました。これは、資源価格の上昇により豪州石炭事業などで増益となった一方、マダガスカルニッケル事業における減損損失を計上したことなどによるものです。

 

⑦ 資金調達と流動性

当社の財務運営は財務健全性の維持・向上を基本方針とし、低利かつ中長期にわたり、安定的な資金調達を行うこと、及び十分な流動性の保持を図ることとしております。当社グループ内での資金管理については、グループファイナンスを整備し、資金調達を当社及び金融子会社、海外現地法人に集中した上で、キャッシュ・マネジメント・システムを通じて、当社グループ内で資金を効率的に活用する体制を整えております。

当社は総額3兆980億円の社債及び借入金を有しており、このうち短期の借入金は、前期比390億円増加の2,365億円で、内訳は短期借入金(主として銀行借入金)2,172億円、コマーシャルペーパー193億円となっております。

一年以内に期限の到来する社債及び長期借入金4,459億円を含めた当期の社債及び長期借入金は、前期比1,449億円減少の2兆8,615億円となっております。このうち、銀行及び保険会社からの長期借入残高は、前期比1,727億円減少の2兆4,300億円、社債残高は前期比278億円増加の4,315億円となっております。

  当社の銀行からの借入の多くは、日本の商慣行上の規定に基づいております。当社は、このような規定が当社の営業活動や財務活動の柔軟性を制限しないと確信しておりますが、いくつかの借入契約においては、財務比率や純資産の最低比率の維持が求められております。さらに、主に政府系金融機関との契約においては、当社が増資や社債の発行等により資金を調達した際に、当該金融機関から、当該借入金の期限前返済を求められる可能性があり、また、一部の契約では当社の剰余金の配当等について当該金融機関の事前承認を請求される可能性があります。当社は、このような請求を受けたことはなく、今後も受けることはないと判断しております。

  詳細は、「2 事業等のリスク(13) 資金の流動性に係るリスク」を参照願います。

  資金調達については、各金融機関との良好な関係に基づく銀行借入等の間接金融を中心に、コマーシャルペーパーや社債等の直接金融との適切なバランスに留意し、調達期間の長期化を通じた償還期日の分散等による安定的な調達構造を構築しております。また、外貨建ての資金調達については、従来の銀行借入や通貨スワップ、金融子会社、海外現地法人におけるコマーシャルペーパー、ユーロMTN等に加え、2017年9月に米ドル建て無担保普通社債を発行し、資金調達ソースの多様化に取り組んでおります。

なお、当社は、資本市場での直接調達を目的として、以下の資金調達プログラムを設定しており、当期末時点での当社の長期及び短期の信用格付は、ムーディーズでBaa1/P-2(見通し安定的)、スタンダード&プアーズでA-/A-2(見通し安定的)、格付投資情報センターでA+/a-1(見通し安定的)となっております。

 

・2,000億円の国内公募普通社債発行登録枠

・国内における1兆円のコマーシャルペーパー発行枠

・米州住友商事により設定された、1,500百万米ドルのコマーシャルペーパープログラム

・当社、英国のSumitomo Corporation Capital Europe(以下、「SCCE」という。)、米州住友商事及びシンガポールのSumitomo Corporation Capital Asiaが共同で設定した3,000百万米ドルのユーロMTNプログラム

・SCCEが設定した1,500百万米ドルのユーロコマーシャルペーパープログラム

 

  保有流動性については、金融市場の混乱等、複数の有事シナリオを想定し、当期末時点で現預金と国内外の主要な金融機関との総額1,260百万米ドル、及び4,250億円を上限とする以下の長期コミットメントラインを中心に、当社及び当社子会社における資金需要や1年内に期日が到来する借入や社債の償還資金等を補完する十分な流動性を確保しております。なお、当有価証券報告書の提出日までに、これらのコミットメントラインに基づく借入はありません。また、これらのコミットメントラインには、借入の実行を制限する重大なコベナンツ、格付トリガー条項などは付されておりません。なお、これらのコミットメントラインのほかに、当社は、コミットメントベースでない借入枠を有しております。

・米国及び欧州の大手銀行によるシンジケート団との間で締結した、1,060百万米ドルのマルチ・カレンシー(円・米ドル・ユーロ建)/マルチ・ボロワー(住友商事及び英国、米国、シンガポールにおける当社子会社への融資)型長期コミットメントライン

・大手米銀との間に締結した、米州住友商事への100百万米ドルの長期コミットメントライン

・大手欧銀との間に締結した、SCCEへの100百万米ドルのマルチ・カレンシー(円・米ドル・ユーロ・ポンド建)型長期コミットメントライン

・大手邦銀のシンジケート団による3,100億円の長期コミットメントライン(内、1,000億円はマルチ・カレンシー型)

・有力地方銀行のシンジケート団による1,150億円の長期コミットメントライン

 

資金調達の内訳

 

前期

(2018年3月31日)

(億円)

当期

(2019年3月31日)

(億円)

短期

1,975

2,365

 

借入金(主に銀行より調達)

1,682

2,172

 

コマーシャルペーパー

293

193

長期(一年以内期限到来分を含む)

30,064

28,615

 

担保付

 

 

 

 

借入金

2,331

1,901

 

無担保

 

 

 

 

借入金

23,696

22,398

 

 

社債

4,037

4,315

有利子負債合計(グロス)

32,039

30,980

現金及び現金同等物並びに定期預金

6,823

6,709

有利子負債合計(ネット)

25,215

24,271

資産合計

77,706

79,165

親会社の所有者に帰属する持分合計

25,582

27,715

親会社所有者帰属持分合計比率(%)

32.9

35.0

 

 

 

 

 

デット・エクイティ・レシオ(グロス)(倍)

1.3

1.1

デット・エクイティ・レシオ(ネット)(倍)

1.0

0.9

 

  当期末時点での当社の期限別の支払債務は、以下のとおりです。

期限別内訳

 

社債及び借入金

 

(億円)

解約不能

オペレーティング・

リース

(億円)

2019年度

6,823

394

2020年度

3,883

358

2021年度

2,867

316

2022年度

3,521

296

2023年度

2,368

284

2024年度以降

11,516

1,576

合計

30,980

3,224

 

  当社は、資金供与に関する契約(貸付契約、出資契約)及び設備使用契約等を締結しており、当期末における契約残高は、1兆1,110億円です。

  当期末時点では、資本的支出に対する重要な契約はありません。

  上述の契約に加えて、当社のビジネスに関連して、当社は、顧客の債務に対する保証などの様々な偶発債務を負っています。また、当社は、訴訟による偶発債務の影響を受ける可能性があります。これらの偶発債務に関する詳細は、「⑧ 偶発債務」及び「⑨ 訴訟等」を参照願います。当社は、現状においては、それらの偶発債務がもたらす資金需要が重大なものとはならないと判断しておりますが、仮に予想に反して、当社が保証を行っている債務に重大な不履行が生じた場合、また、訴訟の結果が、当社に大きく不利なものであった場合には、新たに、大きな資金調達が必要となる可能性があります。

当社は、主に、ワーキング・キャピタル、新規や既存ビジネスへの投資や債務の返済のために、将来にわたり継続的な資金調達を行う必要があります。当社は、成長戦略として買収、株式取得または貸付による投資を行っており、当期は、有形固定資産及び投資不動産の取得に1,363億円、また、その他の投資の取得に1,706億円の投資を行いました。当社は、現在、全てのセグメントにおいて、既存のコア・ビジネス及び周辺分野を中心に追加投資を検討しております。

  しかしながら、これらの投資は、現在、予備調査段階のものや、今後の様々な条件により、その実施が左右されるものであり、結果的に実現されない可能性もあります。また当社は、手許の現金、現在の借入枠や営業活動によるキャッシュ・インで当面必要とされる資金需要を十分に満たせると考えておりますが、それは保証されている訳ではありません。当社の営業活動によるキャッシュ・インが想定より少なかった場合、当社は、追加借入の実施、他の資金調達手段の検討、または投資計画の修正を行う可能性があります。

⑧ 偶発債務

  当社の取引に関連して、顧客の債務に対する保証履行のような偶発債務を負うことがあります。当社は、世界各国のサプライヤーや顧客と多種多様な営業活動を行うことにより、営業債権及び保証等に係る信用リスクを分散させており、これらに関し重大な追加損失は発生しないものと見込んでおります。

  当社の当期末における保証に対する偶発債務の残高(最長期限2044年)は1,280億円で、このうち関連会社の債務に対する保証が805億円、第三者の債務に対する保証が475億円です。これらの保証は主に関連会社、サプライヤー、及び顧客の信用を補完するために行っているものであります。

⑨ 訴訟等

  当社は、事業遂行上偶発的に発生する訴訟や訴訟に至らない請求等を受けておりますが、当社の経営上、重要な影響を及ぼすものはありません。

 

⑩ 未適用の新たな基準書及び解釈指針

  連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書及び解釈指針の新設または改訂は次のとおりであり、2019年3月31日現在において当社はこれらを適用しておりません。

基準書

基準名

強制適用時期

(以降開始年度)

当社適用年度

新設・改訂の概要

IFRS第3号

企業結合

2020年1月1日

2021年3月期

事業の定義の明確化

IFRS第9号

金融商品

2019年1月1日

2020年3月期

負の補償の要素を伴う特定の金融資産の会計処理の改訂

IFRS第10号

連結財務諸表

未定

未定

投資者とその関連会社または共同支配企業との間の資産の売却または拠出の会計処理

IFRS第16号

リース

2019年1月1日

2020年3月期

リース会計処理の改訂

IFRS第17号

保険契約

2021年1月1日

2022年3月期

保険契約の会計処理の改訂

IAS第1号

財務諸表の表示

2020年1月1日

2021年3月期

重要性の定義の明確化

IAS第8号

会計方針、会計上の見積りの変更及び誤謬

2020年1月1日

2021年3月期

重要性の定義の明確化

IAS第19号

従業員給付

2019年1月1日

2020年3月期

制度改訂、縮小又は清算が生じた場合の会計処理の明確化

IAS第28号

関連会社及び共同支配企業に対する投資

未定

未定

投資者とその関連会社または共同支配企業との間の資産の売却または拠出の会計処理

IAS第28号

関連会社及び共同支配企業に対する投資

2019年1月1日

2020年3月期

関連会社または共同支配企業に対する長期持分の会計処理の明確化

IFRIC第23

 

法人所得税務処理に

関する不確実性

2019年1月1日

2020年3月期

税務処理に関する不確実性がある状況における法人所得税の会計処理の明確化

  当社は、IFRS第16号「リース」の経過措置に従って、本基準の適用開始の累積的影響を適用開始日に認識する方法(修正遡及アプローチ)を採用する予定です。

  この結果、2020年3月期の期首時点で、総資産がおよそ4,000億円増加し、利益剰余金がおよそ200億円減少する予定です。

 

  IAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」の改訂により、主にチリ銅・モリブデン鉱山事業における長期持分の会計処理に影響がでる見込みです。この結果、2020年3月期の期首時点で、営業債権及びその他の債権及び利益剰余金の残高がおよそ300億円減少する予定です。

 

⑪ 市場リスクに関する定量的・定性的情報

  当社のビジネスは、金利、外国為替レート、商品価格、株価の変動リスクを伴い、これらのリスクマネジメントを行うため、為替予約取引、通貨スワップ・オプション取引、金利スワップ・先物・オプション取引、商品先物・先渡・スワップ・オプション取引等のデリバティブを利用しております。また、後述のリスク管理体制の下、予め決められたポジション限度・損失限度枠内で、トレーディング目的のデリバティブ取引も限定的に実施しております。

金利変動リスク

  当社は、事業活動の中で様々な金利変動リスクに晒されております。コーポレート部門の財務・経理・リスクマネジメント担当役員が管掌する部署では、当社のビジネスに伴う金利変動リスクをモニタリングしております。特に、金利の変動は借入コストに影響を与えます。これは、当社の借入の大部分が変動金利であり、また、都度借換えを行う短期借入金があるためです。

  しかしながら、金利変動が借入コストに与える影響は、金利変動の影響を受ける資産からの収益により相殺されます。また、当社は、金利変動リスクをミニマイズするために資産・負債の金利を調整・マッチングさせるよう、金利スワップ等のデリバティブ取引を利用しております。

為替変動リスク

  当社は、グローバルなビジネス活動を行っており、各拠点の外貨建による売買取引、ファイナンス及び投資によって、為替変動リスクに晒されている場合があります。これらのうち、永続性の高い投資等を除いた取引については、為替変動リスクを軽減するために、各拠点において外貨借入・外貨預金等に加えて、第三者との間で、為替予約取引・通貨スワップ取引・通貨オプション取引等のデリバティブ取引を必要に応じ行っております。

商品市況変動リスク

  当社は、貴金属、非鉄金属、燃料、及び農産物等の現物取引、並びに鉱物、石油、及びガス開発プロジェクトへの投資を行っており、関連する商品価格の変動リスクに晒されております。当社は、商品の売り繋ぎや売り買い数量・時期等のマッチング、デリバティブ等の活用によって、商品価格の変動によるリスクを減少させるよう努めております。また、予め決められたポジション限度・損失限度枠内で、トレーディング目的のデリバティブ取引も限定的に実施しております。

株価変動リスク

  当社は、戦略的な目的で金融機関や顧客・サプライヤーが発行する株式等への投資を行っておりますが、これらの株式投資には株価変動リスクが伴います。これらの株式投資に関しては、継続的なヘッジ手段を講じておりません。当社が保有する市場性のある株式の当期末における公正価値は、3,091億円であります。

リスク管理体制

  デリバティブや市場リスクを伴う取引を行う営業部は、取引規模に応じてマネジメントの承認を事前に取得しなければなりません。マネジメントは、場合によってはデリバティブについて専門的知識を有するスタッフのサポートを得て、案件の要否を判断し、当該申請における、取引の目的、利用市場、取引相手先、与信限度、取引限度、損失限度を明確にします。

  財務・経理・リスクマネジメント担当役員が管掌する部署は、取引の実施・モニタリングに際して、以下の機能を提供しております。

・金融商品及び市況商品のデリバティブに関する口座開設、取引確認、代金決済と引渡し、帳簿記録の保管等のバックオフィス業務

・ポジション残高の照合

・ポジションのモニタリングと全社ベースでの関連取引のリスク分析・計測、シニアマネジメントへの定期的な報告

  当社の子会社が市況商品取引を行う際には、上記のリスク管理体制に沿うことを要求しております。

 

4 【経営上の重要な契約等】

特記事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

特記事項はありません。