(単位:百万円)
(単位:百万円)
「連結財務諸表注記事項」参照
連結財務諸表注記事項
1. 報告企業
三菱商事株式会社(以下「当社」)は、日本国に所在する株式会社です。当社及び国内外の連結子会社(以下まとめて「連結会社」)は、国内外のネットワークを通じて、エネルギー、金属、機械、化学品、生活産業関連の多種多様な商品の売買や製造、資源開発、インフラ関連事業、金融・物流事業を行うほか、新エネルギー・環境分野等における新しいビジネスモデルや新技術の事業化、全産業を俯瞰する総合力を活かした各種サービスの提供等、広範な分野で多角的に事業を展開しています。連結会社の主な事業活動内容は、注記6にて開示しています。当社の連結財務諸表は、連結会社、並びに連結会社の関連会社及び共同支配の取決めに対する持分により構成されています。
2. 作成の基礎
当連結財務諸表は、「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和51年大蔵省令第28号)第1条の2に掲げる「指定国際会計基準特定会社」の要件をすべて満たすことから、同規則第93条の規定により、IFRSに準拠して作成しています。
連結財務諸表は、「注記3 重要な会計方針」に記載されている、公正価値で測定されている特定の資産及び負債を除き、取得原価を基礎として作成しています。
連結財務諸表は、当社の機能通貨である日本円で表示しています。日本円で表示しているすべての財務情報は、百万円未満を四捨五入しています。
当連結会計年度より新たに適用する主な基準書及び解釈指針は以下のとおりです。
(IFRS第15号「顧客との契約から生じる収益」)
連結会社は、当連結会計年度よりIFRS第15号を適用しており、経過措置として認められている方法のうち、適用による累積的影響を当連結会計年度期首の利益剰余金等の残高の修正として認識する方法を採用していますが、当該影響額に重要性はありません。なお、従前の会計基準においては、財の販売又はサービスの提供に関連する重要なリスクと経済価値に対するエクスポージャーを有している場合に、収益を総額で連結損益計算書に表示していましたが、IFRS第15号においては、約束の性質が、財又はサービスを自ら提供する履行義務である場合、つまり、財又はサービスに対する支配を顧客へ移転する前に企業が有する取引である場合に、本人として収益を対価の総額で連結損益計算書に表示しています。IFRS第15号を適用した結果、財又はサービスの提供に関連するリスクは限定的ではあるものの、当該財又はサービスに対する支配を顧客へ移転する前に連結会社が有する取引については、総額表示されることとなったため、従前の会計基準を適用した場合と比較し、当連結会計年度における連結損益計算書の「収益」及び「原価」がそれぞれ8.2兆円増加しています。「当期純利益」を含む当連結会計年度の連結財務諸表のその他の項目に重要な影響はありません。
会計方針の詳細は「注記3 重要な会計方針(18)収益」をご参照ください。
(IFRS第9号「金融商品」(平成26年7月改訂))
連結会社は、当連結会計年度よりIFRS第9号「金融商品」(平成26年7月改訂)を適用しており、適用に伴う累積的影響額は、基準上の経過措置に準拠して、当連結会計年度期首の利益剰余金の修正として認識していますが、当該影響額に重要性はありません。
なお、IFRS第9号の改訂に伴い、負債性金融商品をその他の包括利益を通じて公正価値で測定する分類が新設された結果、適用時点以前に純損益を通じて公正価値で測定していた負債性金融商品の一部である35,853百万円をその他の包括利益を通じて公正価値で測定するように分類変更しています。当該分類変更による連結損益計算書への影響額に重要性はありません。
会計方針の詳細は「注記3 重要な会計方針(3)金融商品」をご参照ください。
IFRSに準拠した連結財務諸表の作成において、経営者は、会計方針の適用並びに資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす判断、見積り及び仮定の設定を行う必要があります。実際の業績はこれらの見積りとは異なる場合があります。
見積り及びその基礎となる仮定は、継続して見直されます。会計上の見積りの改訂による影響は、その見積りが改訂された会計期間及び影響を受ける将来の会計期間において認識されます。
連結財務諸表上で認識する金額に重要な影響を与える会計方針の適用に際して行う判断に関する情報は、以下の注記に含まれています。
・金融商品の譲渡―注記34
・ジョイント・アレンジメント(共同支配の取決め)及び関連会社―注記39
当連結会計年度の連結財務諸表における重要な会計上の判断、見積り及び仮定の変更に関する情報は、以下の注記に含まれています。
・セグメント情報―注記6
・引当金―注記20
・ジョイント・アレンジメント(共同支配の取決め)及び関連会社―注記39
翌連結会計年度において重要な修正をもたらすリスクのある、仮定及び見積りの不確実性に関する情報は、以下の注記に含まれています。
・金融商品の公正価値-注記7、30
・金融資産の減損-注記8
・非金融資産の減損-注記12、13、14、15
・確定給付制度債務の測定-注記19
・引当金-注記20
・繰延税金資産の回収可能性-注記28
3. 重要な会計方針
当社は直接・間接に支配している会社を連結子会社としています。したがって、連結会社が議決権の過半数を所有する会社については原則として連結子会社としています。ただし、連結会社が議決権の過半数を所有していない場合でも、意思決定機関を実質的に支配していると判断した場合には、当該会社を連結子会社としています。また、連結会社が議決権の過半数を所有している場合でも、少数株主が当該会社の通常の事業活動における意思決定に対して重要な参加権を持つ場合においては、連結会社が支配を有しないため、持分法を適用しています。
当連結財務諸表には、支配を獲得した日から支配を喪失した日までの子会社の純損益及びその他の包括利益を含めています。子会社の財務諸表は、連結会社が採用する会計方針への調整を行っています。
連結会社間の内部取引及び債権債務は、相殺消去しています。
支配の喪失に至らない、子会社に対する持分の変動は、資本取引として会計処理しています。親会社持分及び非支配持分の帳簿価額は、子会社に対する相対的な持分の変動を反映するよう修正しています。非支配持分の金額と支払対価又は受領した対価との差額は、資本に直接認識し、親会社持分に配分しています。
子会社に対する支配を喪失した場合、(1)受領した対価の公正価値と残存する持分の公正価値との合計と、(2)子会社の資産(のれんを含む)及び負債、並びに非支配持分の従前の帳簿価額との差額を、純損益として計上しています。支配の喪失日において、残存する投資の公正価値は、IFRS第9号「金融商品」に従った事後の会計処理のための当初認識時の公正価値、又は、関連会社又はジョイント・ベンチャーに対する投資の当初認識時の原価とみなしています。
主要な連結子会社については、「第1 企業の概況 4.関係会社の状況」に記載しています。
企業結合(事業の取得)は「取得法」で会計処理をしています。支配取得時に引き渡した対価は、連結会社が移転した資産、取得企業に発生した被取得企業の従前の所有者に対する負債及び連結会社が発行した資本性金融商品の取得日(すなわち連結会社の支配獲得日)の公正価値の合計で測定しています。取得関連費用は発生時において純損益に認識しています。
取得日において、識別可能な資産及び負債は、以下を除き、取得日における公正価値で認識しています。
・繰延税金資産(又は繰延税金負債)及び従業員給付契約に関連する負債(又は資産)は、それぞれIAS第12号「法人所得税」及びIAS第19号「従業員給付」に従って認識し測定しています。
・IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」に従って売却目的に分類される資産又は処分グループは、当該基準書に従って測定しています。
・被取得企業の株式に基づく報酬取引に係る負債若しくは資本性金融商品、又は被取得企業の株式に基づく報酬取引の連結会社の株式に基づく報酬取引への置換えに係る負債若しくは資本性金融商品は、IFRS第2号「株式に基づく報酬」に従って測定しています。
のれんは、移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額、及び取得企業が取得以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計金額が、取得日における識別可能資産及び負債の正味価額を上回る場合にその超過額として測定しています。
取得日における識別可能資産及び負債の正味価額が、移転された対価、被取得企業の非支配持分の金額及び取得企業が取得以前に保有していた被取得企業の資本持分の公正価値の合計を上回る場合、その超過額はバーゲンパーチェス益として直ちに純損益に認識しています。
段階的に達成される企業結合の場合、連結会社が以前に保有していた被取得企業の資本持分は取得日の公正価値で再評価され、発生した利得又は損失は純損益に認識しています。取得日以前にその他の包括利益に計上されていた被取得企業の持分の金額は、その持分を処分した場合と同様の適切な方法で、純損益又はその他の包括利益に認識しています。
企業結合が発生した報告年度末までに企業結合の当初の会計処理が完了しない場合、連結会社は、未完了の項目については暫定的な金額で報告します。それらが判明していた場合には、取得日に認識された金額に影響を与えたと考えられる、取得日に存在していた事実や状況に関して得た新しい情報を反映するために、暫定的な金額を測定期間(最長で1年間)の間に修正するか、又は追加の資産又は負債を認識しています。
関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する投資については持分法を適用しています。関連会社とは、連結会社がその財務及び営業又は事業の方針の決定に対して重要な影響力を有しているものの、支配又は共同支配を有していない企業をいいます。連結会社が他の企業の議決権の20%以上50%以下を保有する場合、連結会社は当該他の企業に対して重要な影響力を有していると推定されます。保有する議決権が20%未満であっても、財務及び営業又は事業の方針の決定に重要な影響力を行使しうる会社も関連会社に含めています。反対に、議決権の20%以上を保有している場合でも、連結会社が重要な影響力を保持しないと判断した場合には持分法を適用していません。
ジョイント・ベンチャー(共同支配企業)とは、ジョイント・アレンジメント(共同支配の取決め、すなわち、複数の当事者が共同支配を有する取決め)のうち、共同支配を行う参加者が独立の事業体の純資産に対する権利を有するものをいいます。また、共同支配とは、契約上合意された支配の共有であり、参加者が取決めのリターンに重要な影響を及ぼす活動に関して、参加者の全会一致で決定し、当該活動を共同で営むことで成立します。
持分法の下では、当初、投資額は原価で測定し、それ以後は、関連会社及びジョイント・ベンチャーの純資産に対する連結会社の持分の取得後の変動に応じて投資額を変動させています。その際、関連会社及びジョイント・ベンチャーの純損益のうち連結会社の持分相当額は、連結会社の純損益に計上しています。また、関連会社及びジョイント・ベンチャーのその他の包括利益のうち連結会社の持分相当額は、連結会社のその他の包括利益に計上しています。関連会社及びジョイント・ベンチャーの損失に対する持分相当額が投資額(実質的に関連会社又はジョイント・ベンチャーに対する連結会社の正味投資の一部を構成する長期の持分を含みます)を超過するまで、当該持分相当額は純損益に計上し、さらなる超過額は連結会社が損失を負担する法的又は推定的義務を負う或いは企業が関連会社又は共同支配企業に代わって支払う範囲内で損失として計上しています。内部取引に係る利益は、事業の譲渡を除いて、関連会社及びジョイント・ベンチャーに対する持分比率に応じて相殺消去しています。
連結会社は投資先が関連会社又はジョイント・ベンチャーに該当した時点から持分法を適用しています。関連会社及びジョイント・ベンチャーの取得日に認識した資産、負債及び偶発負債の正味の公正価値に対する持分を取得対価が超える額はのれん相当額として認識し、投資の帳簿価額に含めています。
関連会社に対する重要な影響力又はジョイント・ベンチャーに対する共同支配を喪失し、持分法の適用を中止する場合には、残存する投資は処分日の公正価値で測定し、IFRS第9号「金融商品」に従って金融資産として会計処理しています。残存する投資の従前の帳簿価額と公正価値との差額は、当該投資の処分損益として計上しています。関連会社及びジョイント・ベンチャーが以前にその他の包括利益として認識していた金額は、あたかも関連する資産又は負債を直接処分したかのように、純損益への再組替を行うか否かを決定し会計処理しています。
ジョイント・オペレーション(共同支配事業)とは、ジョイント・アレンジメントのうち、共同支配を行う参加者が、契約上の取決めに関連する資産に対する権利及び負債に係る義務を有するものをいいます。ジョイント・オペレーションに係る投資については、共同支配の営業活動から生じる資産、負債、収益及び費用のうち、連結会社の持分相当額のみを認識しています。連結会社間の内部取引並びに債権債務は、持分比率に応じて相殺消去しています。
投資企業とは、投資者に投資管理サービスを提供する目的で資金を得て、資本増価や投資収益又はその両方からのリターンのためだけに投資者から調達した資金を投資し、その投資のほとんどすべての測定及び業績評価を公正価値ベースで行うなどの要件を充足するものをいいます。
投資企業は、当該投資企業の子会社に対する持分も含め、原則として全ての投資をIFRS第9号「金融商品」に従って純損益を通じて公正価値で測定します。
ただし、連結会社の子会社が投資企業に該当する場合、連結会社による当該投資企業の連結に当たっては、当該投資企業が子会社に対する持分に適用した公正価値測定を、通常の連結処理に組替えています。
一方、連結会社の関連会社又は共同支配企業が投資企業に該当する場合には、連結会社による持分法の適用に当たって、当該投資企業が子会社に対する持分に適用した公正価値測定を維持しています。
当連結財務諸表の作成に当たり、現地法制度上又は株主間協定等で当社と異なる決算日が要請されていることにより決算日を統一することが実務上不可能であり、また、事業の特性やその他の実務上の要因によって当社の報告期間の末日をもって仮決算を行うことが実務上不可能な一部の子会社、関連会社及びジョイント・アレンジメントについては、12月31日又は12月31日の翌日から当社の決算日である3月31日までに終了する会計年度の財務諸表を用いています。これらの子会社、関連会社及びジョイント・アレンジメントの決算日と連結決算日との間に生じた重要な取引又は事象については、当連結財務諸表に反映しています。
財務諸表の外貨建項目については取引日の為替レートにより換算を行っており、貨幣性項目については決算日において同日の為替レートで換算替えを行っています。公正価値で測定された非貨幣性項目は、公正価値を算定した日の為替レートで換算替えを行っています。取得原価で測定された非貨幣性項目は、換算替えを行っていません。貨幣性項目の換算替えにより生じる差額は、連結損益計算書の「その他の損益-純額」に計上しています。
海外子会社や関連会社等の在外営業活動体の資産及び負債は、それぞれの決算日の為替レートにより、収益及び費用は、著しい変動のない限り期中平均レートにより円貨に換算しています。換算により生じる為替換算差額については、税効果考慮後の金額をその他の包括利益に計上し、「その他の資本の構成要素」に認識されます。
在外営業活動体を処分し支配を喪失した際には、為替換算差額の累積額は純損益に振り替えています。子会社に対する支配の喪失に至らない一部処分の場合には、為替換算差額の累積額の持分割合は非支配持分に再度配分されますが、純損益は認識しません。その他の重要な影響力又は共同支配を喪失するような一部処分の場合には、為替換算差額の処分比率に応じた額を純損益に組み替えます。
在外営業活動体の取得により生じたのれん及び公正価値修正は、報告期間末時点で当該活動体の資産及び負債として換算替えを行い、換算差額は「その他の資本の構成要素」に認識し資本に累積されます。
連結会社は平成27年1月1日以降に指定したヘッジ関係については、全てIFRS第9号「金融商品」(平成25年11月改訂)の要求事項に基づき処理しています。また、金融商品の分類及び測定並びに減損については、全てIFRS第9号「金融商品」(平成26年7月改訂)の要求事項に基づき処理しています。
連結会社は、営業債権及びその他の債権を、取引日に当初認識しています。その他の全ての金融資産は、連結会社が当該金融商品の契約当事者となった取引日に当初認識しています。
連結会社は、金融資産を公正価値により当初認識しています。純損益を通じて公正価値で測定するものではない金融資産の場合には、金融資産の取得に直接起因する取引コストを公正価値に加算しています。当初認識後は償却原価又は公正価値のいずれかにより測定しています。
金融資産は、以下の要件を両方満たす場合、実効金利法を用いて償却原価で測定しています。
・契約上のキャッシュ・フローを回収することを目的として保有している
・契約条件が、特定された日に元本及び利息の支払のみによるキャッシュ・フローを生じさせることを規定している
実効金利は、当該金融資産の予想残存期間(場合によっては、それより短い期間)を通じての、将来の現金受取額の見積額(手数料、取引コスト、その他のすべてのプレミアム及びディスカウントを含む)を、正味帳簿価額まで正確に割り引く利率です。償却原価で測定される金融資産の認識を中止した場合、資産の帳簿価額と受け取った対価又は受取可能な対価との差額は、純損益に認識しています。
③ 公正価値で測定される金融資産
償却原価で測定される金融資産以外の金融資産のうち、以下の要件をともに満たす負債性金融商品についてはその他包括利益を通じて公正価値で測定(FVTOCI)しています。
・契約上のキャッシュ・フローの回収と売却の両方を目的として保有している
・契約条件が、特定された日に元本及び利息の支払のみによるキャッシュ・フローを生じさせることを規定している
FVTOCIの負債性金融商品に係る公正価値の変動は、当該資産の認識を中止した場合に純損益に認識しています。
償却原価で測定される金融資産以外の金融資産で上記以外の金融資産については公正価値で測定し、その変動を原則として純損益として認識しています(FVTPL)。ただし、連結会社は、売買目的で保有していない資本性金融商品への投資の一部については、公正価値で測定し、その変動をその他の包括利益で認識(FVTOCI)する資本性金融資産として指定することを選択しています。売買目的で保有する場合とは、以下の場合を指します。
・主として短期間に売却を行う目的で取得したか又は発生した
・当初認識時において、まとめて管理され、かつ、最近における実際の短期的な利益獲得のパターンの証拠がある識別された金融商品のポートフォリオの一部である
・デリバティブである(金融保証契約又は指定された有効なヘッジ手段であるデリバティブを除く)
FVTOCIの資本性金融商品に係る公正価値の変動は、当該資産の認識を中止した場合にその他の包括利益から直接利益剰余金に振り替え、純損益では認識していません。FVTOCIの資本性金融資産に係る受取配当金については、配当を受領する権利が確立された時点で金融収益の一部として純損益に認識しています。
連結会社は、償却原価で測定される金融資産及びその他包括利益を通じて公正価値で測定される負債性金融商品について、予想信用損失を見積り、損失評価引当金を認識及び測定しています。報告日時点で、ある金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大していない場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を報告日後12か月以内に生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失に基づいて算定しています。一方で、報告日時点で、ある金融商品に係る信用リスクが当初認識以降に著しく増大している場合には、当該金融商品に係る損失評価引当金を金融商品の予想存続期間にわたるすべての生じ得る債務不履行事象から生じる予想信用損失(全期間の予想信用損失)に基づいて算定しています。金融商品の信用リスクの著しい増大の有無については、外部・内部の信用格付けの変動や期日経過の情報等を用いて判断し、予想信用損失については、貨幣の時間価値、各信用格付けにおける過去の債務不履行事象の発生実績や、それらと相関の高い経済指標に関する合理的に利用可能な将来予測情報等を反映する方法で見積っています。報告日時点で信用減損の証拠がある金融資産については、投資格付、投資契約の内容、担保の状況、キャッシュ・フローに係る権利及び優位性、並びに発行体の状況を総合的に評価した上で個別に全期間の予想信用損失を見積り、当該金融商品に係る損失評価引当金を算定しています。信用減損の証拠については、発行者または債務者の重大な財政的困難や期日経過を含む契約違反等の事象を用いて判断しています。ただし、重大な金融要素を含んでいない営業債権及び契約資産については、信用リスクの当初認識時点からの著しい増大の有無にかかわらず、常に全期間の予想信用損失と等しい金額で損失評価引当金を算定しています。
連結会社は、金融資産から生じるキャッシュ・フローに対する契約上の権利が消滅した場合、又は金融資産を譲渡し、ほとんどすべてのリスクと経済価値が移転した時にのみ、金融資産の認識を中止しています。連結会社がリスクと経済価値のほとんどすべてを移転しないが保持もせず、譲渡された資産を支配し続ける場合には、連結会社は資産に対する留保持分及び関連して支払う可能性がある負債を認識しています。
現金同等物とは、3ヶ月以内に満期日が到来する、換金が容易で、かつ価値変動リスクが僅少な流動性の高い投資で、主に定期預金です。
連結会社は、連結会社が発行した負債証券及び劣後負債を、その発行日に当初認識しています。その他の金融負債はすべて、連結会社がその金融商品の契約の当事者になる取引日に認識しています。
連結会社は、契約上の義務が免責、取消又は失効となった時に、金融負債の認識を中止しています。
金融負債は公正価値から直接取引費用を控除して当初認識しています。当初認識後は、実効金利法を用いて償却原価で測定しています。実効金利は、当該金融負債の予想残存期間(場合によっては、それより短い期間)を通じての、将来の現金支払額の見積額(手数料、取引コスト、その他のすべてのプレミアム及びディスカウントを含む)を、正味帳簿価額まで正確に割り引く利率です。なお、当初認識時において、純損益を通じて公正価値で測定する金融負債として取消不能の指定を行ったものはありません。
・普通株式
当社が発行した資本性金融商品は、発行価額を「資本金」及び「資本剰余金」に計上し、直接発行費用(税効果考慮後)は「資本剰余金」から控除しています。
・自己株式
自己株式を取得した場合は、直接取引費用を含む税効果考慮後の支払対価を、資本の控除項目として認識しています。
連結会社は、主として金利変動リスクや為替変動リスクの軽減、たな卸資産や取引契約の商品相場変動リスクの回避を目的としてデリバティブ取引を利用しており、すべてのデリバティブ取引を公正価値で資産又は負債として計上しています。連結会社は、市場リスクを相殺する効果を有する取引の活用によってリスクを低減することができない場合には、ヘッジ会計の要件を満たす限り、これらのデリバティブや外貨建借入債務などのデリバティブ取引以外の金融商品を公正価値ヘッジ、キャッシュ・フロー・ヘッジ又は在外営業活動体に対する純投資のヘッジのヘッジ手段として指定し、ヘッジ会計を適用しています。
連結会社は、ヘッジ関係の開始時、四半期時及びヘッジ有効性の要求に影響を与える状況の重大な変化があった時に、ヘッジ手段の公正価値又はキャッシュ・フローの変動が、ヘッジされたリスクに起因する公正価値又はキャッシュ・フローの変動に対して高い相殺効果があるかどうかを確認することで、ヘッジの有効性を評価しています。なお、信用リスクがヘッジ関係に与える影響が僅少であることを確認しています。
・公正価値ヘッジ
公正価値ヘッジのヘッジ手段として指定されるデリバティブは、主として固定金利付金融資産・負債を変動金利付金融資産・負債に変換する金利スワップです。ヘッジ手段であるデリバティブ取引の公正価値の変動は、純損益として計上しており、ヘッジ対象である金融資産、金融負債及び確定契約の公正価値の変動額と相殺して連結損益計算書の「その他の損益-純額」として計上しています。
ヘッジ関係について有効性が認められなくなったものの、リスク管理目的に変更が無い場合は、ヘッジ関係が再び有効となるようヘッジ比率を再調整しています。また、ヘッジ関係についてリスク管理目的が変更された場合は、ヘッジ会計の適用を中止しています。ヘッジされたリスクに起因するヘッジ対象の帳簿価額に対する公正価値の修正額は、ヘッジ会計の中止日から償却して純損益に計上しています。
・キャッシュ・フロー・ヘッジ
キャッシュ・フロー・ヘッジのヘッジ手段として指定したデリバティブは、主として変動金利付金融負債を固定金利付金融負債に変換する金利スワップ、及び予定販売取引に係る機能通貨ベースのキャッシュ・フローの変動を相殺する為替予約です。また、商品スワップ及び先物契約も利用しており、キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定しています。キャッシュ・フロー・ヘッジとして指定したデリバティブの公正価値変動額の有効部分は、ヘッジ対象取引が実行され純損益に計上されるまで「その他の資本の構成要素」として繰り延べています。「その他の資本の構成要素」に計上されたデリバティブ関連の損益は、対応するヘッジ対象取引が純損益に認識された時点で純損益に振り替えています。ヘッジ対象が非金融資産又は非金融負債として認識される場合には、「その他の資本の構成要素」として認識されている金額は、非金融資産又は非金融負債の当初の帳簿価額の修正として振り替えています。非有効部分は、直ちに純損益に認識しています。
ヘッジ関係について有効性が認められなくなったものの、リスク管理目的に変更が無い場合は、ヘッジ関係が再び有効となるようヘッジ比率を再調整しています。また、ヘッジ関係についてリスク管理目的が変更された場合は、ヘッジ会計の適用を中止しています。「その他の資本の構成要素」に累積されている損益はヘッジ会計の中止時点では資本に残し、予定取引が純損益に認識される際に純損益に振り替えています。予定取引の発生がもはや見込まれない場合は、「その他の資本の構成要素」に累積されていた損益は直ちに純損益に振り替えています。
・在外営業活動体に対する純投資のヘッジ
連結会社は、在外営業活動体に対する純投資の為替変動リスクを回避するために、為替予約や外貨建借入債務などのデリバティブ取引以外の金融商品を活用しています。ヘッジ手段の公正価値変動額等の有効部分は、「その他の資本の構成要素」に含まれる「在外営業活動体の換算差額」に計上されています。
・ヘッジ活動以外に用いられるデリバティブ取引
連結会社は、商品先物市場におけるブローカー業務やトレーディング活動の一環として、商品デリバティブ契約や金融デリバティブ契約を締結しています。連結会社は、ブローカー業務及びトレーディング活動に係るデリバティブ取引とリスク管理目的で利用するデリバティブ取引とを明確に区分しています。また、連結会社は、内部統制上の方針として、デリバティブ取引に伴う潜在的な損失を管理するため厳格なポジションの限度枠を設定し、その準拠状況を確認するために定期的にポジションを監視しています。
ヘッジ指定されていない又はトレーディング目的で取得したデリバティブ取引の公正価値の変動は、純損益に計上しています。
連結会社が発行した金融保証契約負債は当初公正価値で測定され、FVTPLとして指定されない場合には、当初測定後は以下のいずれか大きい金額により測定しています。
・IFRS第9号「金融商品」(平成26年7月改訂版)に従って算定された損失評価引当金
・当初認識額から、該当があれば、収益認識の会計方針に従って認識された累積償却額を控除した金額
連結会社は、金融資産と金融負債について、認識している金額を相殺する法的に強制可能な権利を現在有しており、かつ純額で決済するか又は資産の実現と負債の決済を同時に実行する意図を有している場合に、金融資産と金融負債とを相殺し、純額を連結財政状態計算書に表示しています。
たな卸資産は移動平均法又は個別法に基づく取得原価又は正味実現可能価額のいずれか低い価額で計上しています。正味実現可能価額は、たな卸資産の見積販売価額から完成までに要するすべての費用及び販売に要する費用を控除した後の金額を示しています。
また、たな卸資産のうち、短期的な価格変動により利益を獲得する目的で取得したものについては、売却費用控除後の公正価値で測定しています。
生物資産は、公正価値が信頼性をもって測定できない場合を除き、売却費用控除後の公正価値で測定し、その変動を純損益として認識しています。売却費用には、輸送費用を含むその資産の販売に必要なすべての経費が含まれています。生物資産から収穫された農産物は、収穫時において公正価値から売却費用を控除した金額でたな卸資産に振り替えています。
① 認識及び測定
有形固定資産は、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で計上しています。
取得原価には、資産の取得に直接関連する費用、解体・除去及び土地の原状回復費用、並びに資産計上すべき借入コストが含まれています。有形固定資産の構成要素ごとに耐用年数が異なる場合は、それぞれ別個の有形固定資産項目として計上しています。
② 減価償却
土地は減価償却していません。その他の有形固定資産に係る減価償却費は償却可能価額をもとに算定しています。償却可能価額は、資産の取得価額又は取得価額に準じる額から残存価額を差し引いて算出しています。鉱物資源関連資産以外の有形固定資産の減価償却は、各資産の見積耐用年数に基づき、主として建物及び構築物は定額法、機械及び装置は定額法又は定率法、航空機及び船舶は定額法によって算出しています。
各資産の見積耐用年数は主として以下のとおりです。
建物及び構築物 2年から60年
機械及び装置 2年から45年
航空機及び船舶 2年から25年
石油・ガス及び鉱物に係る権益取得、探査、評価、開発及び産出活動に係る資産は、鉱物資源関連資産に区分しています。鉱物資源関連資産の減価償却は、主として確認埋蔵量及び推定埋蔵量に基づき、生産高比例法を用いて算出しています。
ファイナンス・リース資産の改良に伴う費用は、見積耐用年数又は当該資産のリース期間のいずれか短い期間で償却しています。この減価償却方法を採用した理由は、当該資産によって生み出される将来の経済的便益の費消パターンに最も近似していると考えられるためです。
減価償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改定しています。
③ 認識の中止
有形固定資産は、処分時、若しくは継続的な使用又は処分から将来の経済的便益が期待されなくなった時に、認識を中止しています。有形固定資産項目の認識の中止から生じる利得又は損失は、当該資産項目の認識中止時に純損益に含めています。
投資不動産とは、賃貸料収入又はキャピタル・ゲイン、若しくはその両方を得ることを目的として保有する不動産です。通常の営業過程で販売する不動産(販売用不動産)や、商品又はサービスの製造・販売、又はその他の管理目的で使用する不動産(有形固定資産)は含まれていません。連結会社は投資不動産に対して原価モデルを適用し、取得原価から減価償却累計額及び減損損失累計額を控除した額で測定しています。投資不動産の見積耐用年数は主として1年から60年であり、定額法によって減価償却を行っています。また、投資不動産を処分した場合、又は恒久的に使用を取り止め、処分による将来の経済的便益が見込まれなくなった場合には、認識を中止しています。投資不動産の認識の中止から生じる利得又は損失は、当該投資不動産の認識中止時に純損益に含めています。
新規の科学的又は技術的な知識及び理解を得る目的で実施される研究活動に関する支出は、発生時に費用として認識しています。
開発費用は、信頼をもって測定可能であり、製品又は工程が技術的及び商業的に実現可能であり、将来経済的便益を得られる可能性が高く、連結会社が開発を完成させ、当該資産を使用又は販売する意図及びそのための十分な資源を有している場合にのみ資産化しています。その他の開発費用は、発生時に費用として認識しています。
連結会社が取得したその他の無形資産で耐用年数の確定できるものについては、取得価額から償却累計額及び減損損失累計額を控除して測定しています。耐用年数の確定できない無形資産については償却せず、取得価額から減損損失累計額を控除して測定しています。
当初認識
子会社の取得により生じたのれんは、連結財政状態計算書上の「無形資産及びのれん」に計上しています。当初認識時におけるのれんの測定については、上記「(1)連結の基礎②企業結合」に記載しています。
当初認識後の測定
のれんは取得価額から減損損失累計額を控除して測定しています。持分法適用会社については、のれんの帳簿価額を投資の帳簿価額に含めています。
のれんは、関連する資金生成単位の中の事業を処分する場合に認識を中止し、純損益に計上しています。
のれん及び耐用年数の確定できない無形資産を除き、当該資産が使用可能な状態になった日から見積耐用年数にわたり、定額法によって償却しています。
各資産の見積耐用年数は主として以下のとおりです。
ソフトウエア 2年から15年
顧客関係 10年から28年
営業権 5年から23年
商標権 3年から36年
償却方法、見積耐用年数及び残存価額は、毎期末日に見直しを行い、必要に応じて改定しています。
契約上、資産の所有に伴う実質的なすべてのリスクと経済価値を借手に移転するリースは、ファイナンス・リースとして分類しています。ファイナンス・リース以外のリースは、オペレーティング・リースとして分類しています。
ファイナンス・リースに基づく借手からの受取額は、リースに係る純投資額を「営業債権及びその他の債権」として計上し、未獲得利益はリース期間にわたり純投資額に対して一定率で配分し、その帰属する年度に認識しています。オペレーティング・リースに係る受取リース料は、リース期間にわたり均等に認識しています。
ファイナンス・リースに係るリース資産及びリース負債は、最低支払リース料の現在価値又はリース開始時の公正価値のいずれか小さい方の金額で当初認識しています。当初認識後は、その資産に適用される会計方針に基づいて会計処理しています。リース料支払額は、リース負債の残高に対して一定率で配分し、金融費用及びリース負債の減額として会計処理しています。オペレーティング・リースに基づくリース料支払額は、リース期間にわたり定額法により費用として計上しています。
石油・ガスの探査及び評価活動には、以下の項目が含まれます。
・探査権の取得
・地勢的、地理的、地球化学及び地球物理学的研究による探査情報の収集
・探査向けの掘削、トレンチ作業、標本採取
・鉱物資源の採掘の技術的可能性及び経済的実行可能性の評価に関する活動
地質調査費用等の探査及び評価に係る支出は、発生時点で費用化しています。探査及び評価活動に係る支出のうち、利権鉱区取得費用、試掘井及び開発井の掘削・建設費用、及び関連生産設備は、有形固定資産又は無形資産として計上しています。資産計上した探査及び評価活動に係る支出は生産開始までの間、減価償却していません。資産化した探査及び評価活動に係る支出は、減損の兆候の有無を判定しています。資産化した支出について帳簿価額の回収可能性が損なわれたと判断される場合には、公正価値に基づき減損損失を認識しています。
資産計上した探査及び評価活動に係る支出について商業採算性が確認された場合は、その後に発生する開発費用は資産に計上し、生産高比例法により償却しています。
鉱物の探鉱費用は、鉱物の採掘活動の技術的可能性及び経済的実行可能性が確認されるまで発生時に費用認識しています。技術的可能性及び経済的実行可能性が確認された後に発生した採掘活動に関する費用については、資産に計上し、確認埋蔵量及び推定埋蔵量に基づき生産高比例法により償却しています。
生産期に発生した剥土費用は、発生した期間における変動生産費として、当該鉱業資産のたな卸資産の原価を構成しています。ただし、剥土活動の便益が資源へのアクセスを改善する限りにおいては、それらのコストは有形固定資産又は無形資産として計上しています。
資産計上した採掘活動に関する費用については、商業生産を開始できないか、資産計上した支出の回収可能性がないと判断した場合には、処分コスト控除後の公正価値に基づき減損損失を認識しています。
連結会社は、非流動資産又は処分グループの帳簿価額が継続的使用ではなく主に売却取引により回収される場合は、当該資産又は処分グループを売却目的保有に分類し、流動資産に振り替えています。これに該当するのは、資産又は処分グループが売却に関する通常又は慣例的な条件のみに従って現状のままで直ちに売却することが可能であり、その売却の可能性が非常に高い場合です。経営者は当該資産又は処分グループの売却計画の実行を確約している必要があり、売却が完了したものと認識されるための要件を売却目的保有に分類した日から1年以内に満たす予定でなければなりません。
売却目的保有に分類された非流動資産又は処分グループは、IFRS第5号「売却目的で保有する非流動資産及び非継続事業」以外の基準書に基づき測定が求められているものを除き、帳簿価額と売却費用控除後の公正価値のいずれか低い金額で測定しています。
意図した使用又は販売が可能になるまでに相当の期間を必要とする資産(適格資産)の取得、建設又は製造に直接起因して発生する借入コストは、その資産について実質的に意図した使用又は販売ができるまでは、当該資産の取得原価に含めています。
その他のすべての借入コストは、発生した期間に純損益に認識しています。
たな卸資産や繰延税金資産等を除く連結会社の非金融資産について、帳簿価額が回収できない可能性を示す事象や状況の変化が生じた場合に、減損の兆候があるものとして、当該資産の回収可能価額を見積っています。のれん及び耐用年数の確定できない無形資産については、少なくとも年1回又は減損の兆候がある場合はより頻繁に、減損テストを行っています。持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれんは、別個に認識されておらず、個別に減損テストを実施していませんが、持分法適用会社に対する投資の総額を単一の資産として減損の兆候を判定し、減損テストを行っています。なお、持分法適用会社に対する投資の帳簿価額の一部を構成するのれん以外の非金融資産については、持分法適用に伴う公正価値の修正を反映した投資先の資産、資金生成単位又はそのグループごとに減損テストを行っています。
減損の判定は資産、資金生成単位又はそのグループごとに実施しています。資産、資金生成単位又はそのグループの帳簿価額が回収可能価額を上回った場合に、減損損失を純損益として認識しています。
資産、資金生成単位又はそのグループの回収可能価額は、使用価値と売却費用控除後の公正価値のうち、いずれか高い金額としています。使用価値は、見積将来キャッシュ・フローを資産又は資金生成単位の固有のリスクを反映した税効果考慮前の割引率を用いて現在価値に割り引いて算出しています。
複数の資産が一体となってキャッシュ・インフローを生み出している場合には、他の資産又は資産グループのキャッシュ・インフローから概ね独立したキャッシュ・インフローを生み出す最小の単位を資金生成単位としています。
のれんを含む資金生成単位については、のれんが内部報告目的で管理される最小の単位で設定しており、事業セグメントより小さい単位となっています。資金生成単位に関連して減損損失を認識した場合、まず当該資金生成単位に含まれるのれんの帳簿価額を減額し、残額がある場合には資金生成単位内のその他の資産の帳簿価額を比例的に減額しています。
過去に認識した減損は、減損の戻入の兆候があり、回収可能価額の決定に使用した見積りが変化した場合に回収可能価額まで戻し入れています。ただし、のれんに関連する減損は戻し入れていません。なお、減損損失の戻入額は、過去の期間において減損損失を認識しなかった場合の減損損失戻入時点における帳簿価額を上限としています。
連結会社は、確定給付型制度及び確定拠出型制度を採用しています。
確定給付型制度に関連する債務は、当該制度に係る給付債務から年金資産の公正価値を差し引いた純額として、連結財政状態計算書に計上しています。この計算による資産計上額は、利用可能な制度からの返還及び将来掛金の減額の現在価値を加えた額を上限としています。給付債務は、制度ごとに、将来における見積給付額のうち従業員が既に提供したサービスの対価に相当する額の割引現在価値として算定しています。給付債務及び年金資産は、毎期再測定しており、給付債務の算定に当たっては年金数理人を用いています。
年金制度の改定による従業員の過去勤務に係る給付債務の増減は、純損益で認識しています。
連結会社は、確定給付型制度の給付債務及び年金資産についての再測定による債務の増減を、その他の包括利益で認識し、「その他の資本の構成要素」への累積額は即時に「利益剰余金」に振り替えています。
確定拠出型年金制度は、雇用主が一定額の掛金を退職後給付の原資として拠出し、その拠出額以上の債務を負わない退職後給付制度です。確定拠出型年金制度の拠出債務は、従業員がサービスを提供した期間に費用として純損益で認識しています。
引当金は、連結会社が、過去の事象の結果として現在の法的又は推定的債務を有しており、当該債務を決済する必要が生じる可能性が高く、かつ債務の金額が信頼性をもって見積ることができる場合に認識します。
引当金として認識する金額は、当該債務をとりまくリスクや不確実性を考慮した最善の見積りによるものであり、時間価値に重要性がある場合には割引計算を行って算出しています。
・資産除去債務
連結会社は、資産除去債務を毎期レビューし、閉鎖日、法規制、割引率、将来の見積費用の変更を含めた変動を反映するように引当金の額を調整しています。現地の状況や要請に従い算定された将来の予測される費用の現在価値を負債として認識するとともに、負債に対応する金額を「有形固定資産」及び「投資不動産」の一部として認識し、その資産の経済的耐用年数にわたって減価償却しています。時の経過による割引の振り戻しによる負債の増価は、「金融費用」に計上しています。割引率は、貨幣の時間的価値の市場評価を反映した税効果考慮前の割引率を適用しています。
連結会社は、株式に基づく報酬費用を権利付与日の公正価値に基づき算定しており、当社取締役(社外役員は除く)、執行役員及び従業員のうち理事の職にある者が対価としてサービスを提供する期間にわたって定額法で費用計上し、対応する金額を資本として計上しています。ストックオプションの公正価値は、ブラック・ショールズのオプション価格モデルにて算定しています。
① 収益の認識方法(5ステップアプローチ)
連結会社は、IFRS第15号の適用に伴い、以下の5ステップアプローチに基づき、収益を認識しています。
ステップ1:顧客との契約を識別する
ステップ2:契約における履行義務を識別する
ステップ3:取引価格を算定する
ステップ4:取引価格を契約における履行義務に配分する
ステップ5:企業が履行義務の充足時に収益を認識する
連結会社は、顧客との契約に含まれる別個の財又はサービスを識別し、これを取引単位として履行義務を識別しています。
履行義務の識別にあたっては、本人か代理人かの検討を行い、自らの約束の性質が、特定された財又はサービスを自ら提供する履行義務である場合には、本人として収益を対価の総額で連結損益計算書に表示しており、特定された財又はサービスが他の当事者によって提供されるように手配する履行義務である場合には、代理人として収益を手数料又は報酬の額若しくは対価の純額で連結損益計算書に表示しています。なお、本人と判断する指標として以下の3点を考慮しています。
・連結会社が、特定された財又はサービスを提供する約束の履行に対する主たる責任を有している。
・特定された財又はサービスが顧客に移転される前、又は顧客への支配の移転の後に、連結会社が在庫リスクを
有している。
・特定された財又はサービスの価格の設定において、連結会社に裁量権がある。
取引価格は、約束した財又はサービスの顧客への移転と交換に連結会社が権利を得ると見込んでいる対価の金額であり、収益の認識時点において対価の金額が未確定である場合には、契約で定められた一定の算式などに基づいて合理的に対価を見積っています。不確実性が高い、又は合理的な見積りが困難な場合には、取引価格には含めていません。不確実性が低減し、かつ合理的な見積りが可能となる時点で取引価格を見直しています。また、契約開始時において顧客が支払う時点と財又はサービスを顧客に移転する時点との間が1年以内と見込まれる場合については、便法を使用し、金融要素の調整は行っていません。
なお、顧客との契約獲得のための増分コスト及び直接関連する履行コストの内、回収可能であると見込まれる部分について資産として認識しています。ただし、契約獲得のための増分コストから認識する資産の償却期間が1年以内の場合については、実務上の便法を利用して費用処理しています。
② 主な取引における収益の認識
一時点での収益の認識
連結会社は、金属、機械、化学品、一般消費財など、多岐にわたる製品及び商品を取り扱っていますが、製品及び商品の販売については、受渡時点において、顧客が当該製品や商品に対する支配を獲得、履行義務が充足されると判断し、収益を認識しています。
また、連結会社は、サービス関連事業も行っています。サービス関連事業には物流、情報通信、技術支援など、様々なサービスの提供が含まれています。サービス関連事業に係る収益は、サービスの提供を完了し、履行義務が充足された時点で認識しています。
一定期間にわたる収益の認識
連結会社は、フランチャイズ契約に基づく役務の提供などのサービス関連事業及び工事請負契約を締結しています。財又はサービスに対する支配を契約期間にわたって顧客へ移転する場合には、履行義務の進捗度の測定方法であるアウトプット法又はインプット法のいずれかより、企業の履行を忠実に描写する方法を使って進捗を測定し収益を認識しています。
上記の製品及び商品の販売又はサービス関連事業においては、財又はサービスが他の当事者によって提供されるように手配する履行義務である場合には、契約上の売先又は買先の代理人となり、当該履行義務の充足時に一時点で、又は履行義務の充足に応じて一定期間にわたって収益を純額で認識しています。
公的機関(国や地方公共団体)が行っている公共サービスに民間企業の参入を認め、民間企業の資金及びノウハウを活用して公共サービスを行うために公的機関と民間企業との間で締結する契約をサービス・コンセッション契約といいます。
サービス・コンセッション契約については、建設サービスに係る収益及び費用と、運営サービスに係る収益及び費用とを区分して会計処理しています。金額が個別に識別可能なときには、受領した又は受領する対価は、引き渡されたサービスの相対的な公正価値を参照して配分しています。
サービス・コンセッション契約において公共サービス提供の対価(最低報酬金額を含む)が事前に確定している場合には、連結会社は、公共施設(インフラストラクチャー)の建設サービスに係る収益を原則として工事進行基準により認識し、その対価を金融資産として計上しています。連結会社は、当該金融資産についてIFRS第9号「金融商品」に従って会計処理し、受取利息を実効金利法に基づいて算定の上、純損益に認識しています。
政府補助金は、補助金交付のための付帯条件を満たし、補助金を受け取る合理的な保証があるまで認識していません。政府補助金は、補助金により補償が意図される関連コストが費用として認識される期間にわたって、規則的に純損益に認識しています。連結会社が非流動資産を購入、建設又はその他の方法で取得しなければならないことを主要な条件とする政府補助金については、連結財政状態計算書において関連する資産の取得原価を減額することで認識し、耐用年数にわたって規則的かつ合理的な基準により純損益に振り替えています。
税金費用は、当期税金と繰延税金から構成されています。これらは、企業結合に関連するもの、及び直接資本の部又はその他の包括利益に認識する項目を除き、純損益に認識しています。
繰延税金は、会計上と税務上の資産及び負債の差額である一時差異に対して認識しています。
子会社、関連会社及びジョイント・アレンジメントに係る将来加算一時差異については繰延税金負債を認識しています。ただし、一時差異の解消時期をコントロールでき、かつ予測可能な将来において一時差異が解消しない可能性が高い場合には認識していません。子会社、関連会社及びジョイント・アレンジメントに係る将来減算一時差異から発生する繰延税金資産は、一時差異からの便益を利用するのに十分な課税所得があり、かつ予測可能な将来において実現する可能性が高い範囲でのみ認識しています。
繰延税金資産及び負債は、連結会計年度末日に制定又は実質的に制定されている法律に基づき、一時差異が解消される際に適用されると予測される税率を用いて測定しています。
繰延税金資産は、税務上の繰越欠損金、税額控除及び将来減算一時差異のうち、将来課税所得を減算できる可能性が高いものに限り認識しています。繰延税金資産の回収可能性は毎連結会計年度末日に見直し、税務便益の実現が見込めないと判断される部分について減額しています。
連結会社は、法人所得税の不確実な税務ポジションについて、税法上の解釈に基づき税務ポジションが発生する可能性が高い場合には、合理的な見積額を資産又は負債として認識しています。
当社及び国内の100%出資子会社は、1つの連結納税グループとして法人税の申告・納付を行う連結納税制度を適用しています。
特定の資産・負債は、公正価値によって計上することが求められています。当該資産・負債の公正価値は、市場価格等の市場の情報や、マーケット・アプローチ、インカム・アプローチ、コスト・アプローチなどの算出手順に基づき、決定されています。公正価値の測定に使用されるインプットは、以下の3つのレベルがあります。
測定日における連結会社がアクセスできる同一の資産又は負債に関する活発な市場(十分な売買頻度と取引量が継続的に確保されている市場)における相場価格(無調整)。
レベル1に含まれる相場価格以外のインプットのうち、資産又は負債について直接又は間接に観察可能なインプット。例えば、活発な市場における類似の資産又は負債に関する相場価格、活発でない市場における同一又は類似の資産又は負債に関する相場価格、資産又は負債に関する相場価格以外の観察可能なインプット、及び相関その他の手法により、観察可能な市場データによって主に算出又は裏付けられたインプットを含んでいます。
資産又は負債に関する観察可能でないインプット。なお、連結会社は、連結会社自身のデータを含め、入手可能な最良の情報に基づき、インプットを算定しています。
4. 未適用の新たな基準書及び解釈指針
連結財務諸表の承認日までに公表されている主な基準書及び解釈指針の新設又は改訂は次のとおりです。連結会社は平成31年3月31日現在これらを適用していません。
IFRS第16号の適用に伴い、借手のリースは単一の会計モデルにより、原則としてすべてのリースについて、原資産を使用する権利を表す使用権資産とリース料を支払う債務を表すリース負債を認識することが要求されます。また、使用権資産とリース負債の認識後は、連結損益計算書において使用権資産の減価償却費及びリース負債に係る利息費用を認識することとなります。
本基準の適用にあたり、連結会社はその適用による累積的影響を適用開始日に認識する方法を採用する予定です。本基準の適用により、解約不能なリース契約に基づき発生する将来最低支払リース料に加え、解約可能なリース契約のうち解約オプションを行使しないことが合理的に確実である期間に対応する支払リース料等についても使用権資産とリース負債を認識することにより、令和元年度期首の連結財政状態計算書における資産負債残高がそれぞれ約1.2兆円増加すると見込んでいます。また、リース負債の認識後は、リース料の支払いによるリース負債の減少は「財務活動によるキャッシュ・フロー」に区分されることにより、連結キャッシュ・フロー計算書において、「営業活動によるキャッシュ・フロー」が約2,500億円増加し、「財務活動によるキャッシュ・フロー」が同額減少すると見込んでいます。なお、連結損益計算書に与える影響に重要性はありません。
IFRS第16号を除く適用による影響は検討中であるため、現時点では合理的に見積もることはできません。
5. 企業結合及び共同支配事業の取得
前連結会計年度及び当連結会計年度において、重要な企業結合及び共同支配事業の取得は生じていません。