当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。
文中の将来に関する事項は、当中間連結会計期間の末日現在において判断したものであります。
(1)財政状態及び経営成績の状況
当中間連結会計期間におけるわが国経済は、所得情勢には実質賃金の改善に足踏みがみられるものの、個人消費、設備投資、生産活動、雇用情勢には総じて持ち直しの動きがみられ、緩やかに回復しています。
消費者心理は、消費者物価の上昇に賃金の伸びが追いつかず、生活防衛意識を反映し、節約志向が継続しています。
水産物流通業界におきましては、需要動向については、外食・宿泊・インバウンド関連需要は回復しているものの、内食関連需要は物価高騰も影響し総じて伸び悩んでいます。
このような環境にあって、当社グループは、販売力・調達力の強化、顧客起点志向の追求、地域に対応したソリューションの提供、業務の効率化、諸経費の削減などに注力し事業活動を展開しています。
また、2024年度から2026年度までの3カ年を対象とした『OUGグループ中期経営計画2024』に従い、継続してバリューチェーンの最適化を意識したグループ役職員の個々の行動変容を通じ、1.「鮮魚事業の強化」、2.「商品力の強化」、3.「関東マーケットの深耕・拡大」、4.「海外事業の拡大」、5.「サステナブルな事業活動」の事業テーマにグループ一体となって取り組んでいます。
この結果、当中間連結会計期間の財政状態及び経営成績は以下のとおりとなりました。
a.財政状態
当中間連結会計期間末における総資産は、前連結会計年度末と比べて1,017百万円増加し、92,168百万円となりました。増加の主な要因は、棚卸資産の増加5,322百万円によるものであります。
負債は、前連結会計年度末と比べて281百万円減少し、59,875百万円となりました。減少の主な要因は、支払手形及び買掛金の減少1,217百万円によるものであります。
純資産は、前連結会計年度末と比べて1,298百万円増加し、32,292百万円(自己資本比率35.0%)となりました。増加の主な要因は、利益剰余金の増加1,453百万円によるものであります。
b.経営成績
当中間連結会計期間の経営成績は、売上高は165,497百万円(前年同期比102.9%)となりました。損益面では、売上総利益は14,472百万円(前年同期比106.3%)となり、営業利益1,641百万円(前年同期比118.1%)、経常利益1,896百万円(前年同期比111.8%)、親会社株主に帰属する中間純利益1,849百万円(前年同期比183.1%)となりました。
セグメントごとの経営成績は次のとおりであります。
<水産物荷受事業>
中央卸売市場を核とする集荷販売機能をもつ水産物荷受事業は、販売数量・販売単価が共に増加・上昇したことに加え、一部商材の調達コストが低下したこと等により売上総利益率は上昇し、売上高101,389百万円(前年同期比103.4%)、セグメント利益1,523百万円(前年同期比202.9%)となりました。
<市場外水産物卸売事業>
全国各地を網羅する販売拠点を活かした幅広い流通網をもつ市場外水産物卸売事業は、外食・宿泊・インバウンド関連需要が好調に推移する中、物流費、人件費の増加はありましたが、商品調達コストの上昇を販売価格へ転嫁したことにより売上総利益率は上昇し、売上高64,432百万円(前年同期比101.9%)、セグメント利益633百万円(前年同期比155.5%)となりました。
<養殖事業>
九州、四国にて、ハマチ、ブリ、マグロの養殖を展開する養殖事業は、販売数量が大幅に増加したことにより増収となりましたが、養殖ブリの全国在池量が多く販売単価が低下したことに加え、餌料の高騰、酷暑による成育遅れ等による生産原価の上昇もあり、売上高4,152百万円(前年同期比122.2%)、セグメント損失523百万円(前年同期はセグメント利益153百万円)となりました。
<食品加工事業>
消費地にある食品加工センターでの水産加工、量販店向けの米飯加工、カット野菜加工、飲食事業者向けの加工・調理サービスなどを行う食品加工事業は、連結子会社1社の解散により減収となり、また、一部原材料の調達コスト上昇の影響により、売上高1,887百万円(前年同期比92.5%)、セグメント損失64百万円(前年同期はセグメント損失57百万円)となりました。
<物流事業>
物流センターにおいて、搬入された水産物等を量販店等の配送先別に仕分け・配送を行う物流事業は、運送原価の上昇がありましたが、配送収入・センターフィの増加により増収となり、売上高890百万円(前年同期比108.2%)、セグメント損失0百万円(前年同期はセグメント損失5百万円)となりました。
<その他>
グループの水産物流通を補完するリース事業等その他は、売上高2,135百万円(前年同期比90.3%)、セグメント利益18百万円(前年同期比68.7%)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当中間連結会計期間における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比べて163百万円増加し、2,588百万円となりました。
当中間連結会計期間における各キャッシュ・フローの状況は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは1,699百万円の支出(前年同期は1,221百万円の支出)となりました。これは主に、売上債権の減少3,663百万円(前年同期は4,154百万円の増加)がありましたが、棚卸資産の増加5,322百万円(前年同期は3,622百万円の増加)、仕入債務の減少1,055百万円(前年同期は5,514百万円の増加)があったことによるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは346百万円の収入(前年同期は661百万円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の売却による収入1,342百万円(前年同期は1百万円の収入)によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは1,516百万円の収入(前年同期は2,756百万円の収入)となりました。これは主に、配当金の支払401百万円(前年同期は374百万円の支払)がありましたが、借入金の増加による純収入1,920百万円(前年同期は3,131百万円の純収入)があったことによるものであります。
(3)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。
(4)経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等
当中間連結会計期間において、当社グループが定めている経営方針・経営戦略等及び経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等について重要な変更はありません。
(5)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更はありません。
(6)研究開発活動
該当事項はありません。
当中間連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。