文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「人の企業である・挑戦の企業である・共存共栄の企業である・社会的責任の企業である」を企業理念に、人々の生活の質の向上に寄与し、豊かで夢のある社会の実現に貢献すべく事業に邁進し、経営理念である「共生トライアングル」を基に、株主・顧客・社員の3つのステークホルダーが共生し発展していくことを目指します。
当社グループの主たる経営指標としては、売上高経常利益率及び自己資本当期純利益率(ROE)の向上を重要な経営指標とし、収益性、効率性の高い経営を目指しております。
当社グループは、これまで利益重視、堅実経営、安定配当を旨として経営すると共に、大胆な事業構造の改革を推し進め、財務体質の強化を図ってまいりましたが、今般、構造改革に目途が立ち、さらに強固な財務基盤を確立するに至りました。
当社グループは、2020年、創業100周年を迎えるにあたり、次にあげる「5つの重点施策」を軸に、積極的経営路線に転換し、攻勢に出ることにより企業価値および株主価値の向上を目指して経営してまいります。
次の100年に向け、真のグローバル企業として、ファッション商社として、新たな挑戦をしてまいります。
<5つの重点施策>
① 海外部門の強化
創業125周年を迎えた「DAKS」を核としたブランドビジネスを、中国を含めアジアを中心にさらに拡大し、次の創業150周年を目指して、さらなる進化を遂げてまいります。
② 国内既存事業の確実な展開と体質の強化
既存事業の収益性を高め高効率な経営を実行します。高付加価値商材の開発、市場ニーズに適合した新製品の開発、顧客ファーストによるサービスの充実、新しい価値の創造に挑戦いたします。
③ 資産の有効活用
当社グループの持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を実現するため、低収益資産を売却し、得た資金を稼げる資産に再投資するなどの資産を有効活用し、さらなる高収益体質を目指します。
④ 新しい領域への挑戦
新規案件の開発を図ると共に、資産を有効活用し、既存事業とのシナジー効果が期待できる事業、さらには既存領域に捉われない新規事業を含め積極的にM&Aを実施し、業容の拡大を図ります。
⑤ 企業価値の向上と社会的責任
さまざまなステークホルダーの期待に応え、事業成長と一体となった企業価値の持続的な拡大に努めると共に、企業の社会的責任(CSR)に取り組みます。
<DAKSブランドについて>
当社グループは、保有する「DAKS」のブランド価値を極大化すべく様々な戦略を実施してまいります。
(創業125周年)
1894年に創業の「DAKS」は2019年に創業125周年を迎えました。世界各国で、ブランドステータス・イメージおよび知名度の向上を目的に、創業125周年を祝う様々なアニバーサリーイベントを実施しております。本年3月に東京・GINZA SIXで「The Story of DAKS ~DAKSが紡ぐ物語~」と題するイベントを開催。2019年秋冬コレクションのファッションショーを実施するなど、来場者に「DAKS」の歴史とブランドの神髄を広くPRいたしました。本年8月には英国・ロンドンにて創業125周年イベントを実施するほか、本年秋より、映画「タイタニック」のヒロインで一躍知られるようになり、アカデミー賞主演女優賞受賞の英国人女優ケイト・ウィンスレットさんをモデルに起用し、様々な媒体を通じて、世界へ「DAKS」ブランドの素晴らしさを伝えてまいります。
(販路)
「DAKS」はアジアにおいては、すでに日本・香港・マカオ・中国・台湾・韓国・タイ・ミャンマー等で店舗展開をしておりますが、さらなる新規出店を図ると共に、販路を順次拡大してまいります。さらに、2019年5月より、香港においてインターネットを用いたECビジネスも開始いたしました。
(新カテゴリー)
「DAKS」はアダルト世代に向けたブランドとして商品構成をなしておりますが、現在、20歳代から30歳代に対応した新しいカテゴリーの開発に着手しており、より幅広い世代に向け2020年春夏より、香港・中国・台湾にて一部販売をスタートし、2020年秋冬より本格的に事業展開していく予定です。
また、それに先立ち2019年秋冬より、既に韓国で展開している「DAKSの子供服」を、新たに香港、中国、台湾などで展開してまいります。一人っ子政策が廃止となった中国において子供服市場は拡大が見込まれるほか、アジアにおいて新しいカテゴリーとあわせニューファミリーに向けてトータル展開してまいります。
次期におきましても、当社グループを取り巻く繊維・アパレル市場は、衣料品に関する消費者の節約志向が依然として根強く、消費マインドも冷え込むなど、総じて厳しい状況が続くものと予想されますが、2020年に当社創業100周年を迎えるにあたり、先にあげた5つの重点施策を軸に、積極的経営路線に転換し企業価値の向上を目指します。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、2019年3月31日現在において当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
当社グループの主要なセグメントであるファッション関連事業、繊維関連事業は、衣料品を中心としたファッション性の高い商品を取り扱っております。当社グループは、ファッションブランドを中心に商品企画力を高めるとともに、高品質の商品を適正価格で顧客に提供することを経営方針の一つとしております。しかしながら、当社グループの主なターゲットは、ファッション動向に敏感で消費意欲の高い顧客層であり、同業他社との競争が最も激しく、ファッショントレンドや消費者の嗜好の短期的な変化により、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。
当社グループの取り扱っている衣料品等は、気候変動の影響を受けやすい商品であるため、クイックレスポンス対応を含めた生産体制の整備に取り組んでおりますが、冷夏、暖冬のような天候不順や、風水害、震災などの自然災害によっては、当社グループの業績や財政状態に影響を受ける可能性があります。
当社グループの主要な事業は、海外有名ファッションブランドの独占輸入契約やライセンス契約に基づくブランドビジネスであるため、契約更新の成否や契約条件の変更、契約ブランドの販売動向によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループの業績は、主力ブランドである「DAKS」に対する依存度が高いため、「DAKS」の販売の成否に大きな影響を受ける可能性があります。
当社グループは、国内および海外の取引先に対する売掛債権等についての信用リスクを有しております。信用リスクの管理を行うため、当社の審査部門が取引先を業容面・資力面から評価し、信用限度の設定を行っております。また信用限度については、信用状態を定期的・継続的に把握し不良債権の発生が極力少なくなるよう努めております。しかしながら、特定の取引先の信用状態が悪化し当社グループに対する債務の履行に問題が生じた場合には、特定の取引先に対する債権の貸倒等により、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、取引先との安定的・長期的な取引関係の維持・強化を目的として取引先の株式を長期保有しております。これらの株式については価格変動リスクがあり、今後の株価の動向、出資先の業況によっては、投資有価証券評価損が発生し、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2019年3月末現在の投資有価証券の連結貸借対照表計上額は14,355百万円となっております。
当社グループのセグメントである不動産関連事業におきましては、当社グループ保有の固定資産の優良化、流動化を図っておりますが、今後、土地評価の変動、市況の変化、天災等の影響に伴い、減損処理の止むなきにいたるなど、保有固定資産の経済価値が変動する場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、輸出入取引等に係る為替変動リスクに対して、実需の範囲内で成約時に為替予約を行い、為替リスクのヘッジを行っておりますが、今後予測を超えた為替レートの変動があれば、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、保有する個人情報や機密事項に関する情報に関しては、社内管理体制を整備して厳重な管理を行っておりますが、事故や犯罪など予期せぬ事態によりこれらの情報が漏洩した場合、当社グループの社会的信用が低下し、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 平成30年2月16日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用環境の改善を背景に、緩やかな景気回復基調が続く一方、海外経済の不確実性や為替・株式市場の不安定さへの懸念、また豪雨、台風、地震といった自然災害が発生するなど、景気の先行きは不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く繊維・アパレル業界におきましては、高額商材を中心としたインバウンド需要は増加傾向にあり、個人消費も緩やかに改善しているものの、消費者の衣料品に関する購買行動の多様化と依然として根強い節約志向により、総じて厳しい状況が続いております。
このような状況の下、当社グループは、主力ブランドである「DAKS」のブランド価値の更なる向上に取り組み収益拡大を図る一方で、徹底した経営の効率化を継続して推し進めてまいりました。
売上高及び売上総利益
売上高は前連結会計年度に比べて1,100百万円(3.9%)減の27,351百万円となり、売上総利益は前連結会計年度に比べて1,009百万円(8.7%)減の10,588百万円となりました。
営業利益及び経常利益
販売費及び一般管理費の合計額が前連結会計年度に比べて733百万円減少したことなどにより、営業利益は前連結会計年度に比べて275百万円(12.7%)減の1,894百万円となりました。
経常利益につきましては、営業利益が減少したものの、受取配当金が前連結会計年度に比べて55百万円増加、また前連結会計年度の営業外費用に計上しておりました為替差損41百万円が、当連結会計年度は営業外収益の為替差益7百万円に転じたことなどにより、前連結会計年度に比べて233百万円(8.8%)減の2,416百万円となりました。
税金等調整前当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
減損損失が前連結会計年度に比べて56百万円減少、前連結会計年度に計上しておりました店舗閉鎖損失41百万円の特別損失がなくなった一方で、投資有価証券評価損48百万円の特別損失が発生したことなどにより、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べて212百万円(8.3%)減の2,352百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、法人税、住民税及び事業税が前連結会計年度に比べて106百万円減少した一方で、同調整額が前連結会計年度に比べて38百万円増加したことなどにより、前連結会計年度に比べて144百万円(7.9%)減の1,683百万円となりました。
また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の40円40銭から2円63銭減の37円77銭となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
なお、当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
国内事業は、百貨店などの衣料品販売が引き続き苦戦している中、ブランド価値の向上のための顧客ファースト、商品クオリティの追求を最優先し、経営効率を重視する事業構造改革を進めてまいりました。当連結会計年度におきましても、「DAKS」「LEONARD」ブランドを百貨店に販売する国内販売会社では、前期よりの地方から都心への経営資源の集中をすすめ、不採算店からの撤退による減収、家賃・人件費などの徹底した経費削減の効果もありましたが、将来を見すえた在庫処分や評価減の実施も影響し、減収減益となりました。
海外事業は、香港・マカオ・台北における「DAKS」ブランドを中心とした小売販売では政治経済情勢による消費マインド低下の影響や大型店舗の出退店などにより減収となり、広大な中国市場への「DAKS」ブランド展開においては、新規店舗の出店も順調にすすみましたが、上海ファッションショーを開催し広告宣伝費増となり減益となりました。
また英国におきましては、DAKS125周年を記念した大々的なプロモーション費用などの広告宣伝費などの経費増もあり、結果として減収減益となりました。
以上の結果、当事業全体の売上高は前期比9.9%減の13,540百万円、セグメント利益(営業利益)は前期比20.7%減の1,177百万円となりました。
繊維関連事業
アパレル企業向けのOEM事業は、厳しい市況が続く中、新規取引先の開拓、既存取引先との取組を強化し、付加価値の高い商品開発に注力、また、生産面におきましては更なる品質向上を目指し、商品の安定供給に努めております。当連結会計年度においては、重点得意先の新ブランドとの取組による受注増などにより増収となりましたが、物流コスト等の増加や為替の影響などもあり、減益となりました。
以上の結果、当事業全体の売上高は前期比3.3%増の12,451百万円、セグメント利益(営業利益)は前期比2.5%減の439百万円となりました。
不動産関連事業
大阪の賃貸ビルをメインとして東京・横浜・神戸などの不動産に係る賃貸事業は、稼働率は向上してまいりましたが、内装工事業等の減少があり、当事業全体の売上高は前期比4.8%減の2,364百万円、セグメント利益(営業利益)は前期比18.6%増の681百万円となりました。
(注)上記のセグメント売上高には合計1,005百万円のセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
生産金額は僅少であるため記載を省略しております。
該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去前の数値であります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
① 流動資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて996百万円(5.1%)減少し、18,436百万円となりました。
これは、現金及び預金が563百万円減少、商品及び製品が523百万円減少し、受取手形及び売掛金が304百万円増加したことなどによるものであります。
② 固定資産
固定資産は、前連結会計年度末に比べて4,370百万円(12.5%)減少し、30,539百万円となりました。
これは、投資有価証券が4,171百万円減少、建物及び構築物が279百万円減少したことなどによるものであります。
③ 流動負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて2,537百万円(25.2%)減少し、7,518百万円となりました。
これは、短期借入金が1,480百万円減少、未払法人税等が338百万円減少、1年内返済予定の長期借入金が320百万円減少したことなどによるものであります。
④ 固定負債
固定負債は、前連結会計年度末に比べて1,008百万円(15.6%)減少し、5,457百万円となりました。
これは、繰延税金負債が1,036百万円減少したことなどによるものであります。
⑤ 純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べて1,821百万円(4.8%)減少し、36,000百万円となりました。
これは、その他有価証券評価差額金が2,309百万円減少、純資産から控除している為替換算調整勘定が99百万円増加し、利益剰余金が1,004百万円増加したことなどによるものであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて563百万円減少(前連結会計年度は1,817百万円の増加)し、当連結会計年度末には10,323百万円(前連結会計年度末における現金及び現金同等物は、10,886百万円)となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上額が2,352百万円、減価償却費の計上額が616百万円、たな卸資産の減少額が534百万円となった一方で、法人税等の支払額が970百万円、売上債権の増加額が308百万円、仕入債務の減少額が219百万円あったことなどにより、2,171百万円の収入(前連結会計年度は4,096百万円の収入)となりました。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入が902百万円となった一方で、有形固定資産の取得による支出が571百万円あったことなどにより、232百万円の収入(前連結会計年度は197百万円の支出)となりました。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、短期借入金の純減少額が1,480百万円、配当金の支払額が677百万円、長期借入金の返済による支出が320百万円あったことなどにより、2,984百万円の支出(前連結会計年度は2,074百万円の支出)となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。また、設備投資並びに事業投資等の長期資金需要につきましては、自己資金はもとより、金融機関からの借入等、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討しております。
当社グループは、売上高経常利益率及び自己資本当期純利益率(ROE)を重要な指標として位置づけております。
当連結会計年度の売上高経常利益率は8.8%(前連結会計年度比0.5%減)、ROEは4.6%(前連結会計年度比0.4%減)となりました。引き続きこれらの指標について改善されるよう取り組んでまいります。
(注) 上記の技術受入契約においては、それぞれ売上高に対して一定率のロイヤリティーを支払っております。
該当事項はありません。