文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「人の企業である」「挑戦の企業である」「共存共栄の企業である」「社会的責任の企業である」を企業理念とし、また、生活文化提案企業として、人々の生活の質の向上に寄与し、豊かな夢のある社会の実現に貢献してまいります。
そして、これまでの株主・顧客・社員の三者共生の基本方針「共生トライアングル」を発展させ、社会との共生を図る新経営方針「共生NEXT100」を定め、グループを取り巻く社会のあらゆる課題に取り組むべく長期的視点でSDGs経営を推進し、持続可能な世界の実現を目指します。
新型コロナウイルス感染症は、依然として世界的な感染拡大が続いており、ワクチン接種が始まりましたが、新型コロナ変異種の拡大懸念もあり、しばらくは収束時期が見通せない状況が続くものと思われます。
当社グループは、当該感染症が収束した後も元の消費水準には戻らない、厳しい経営環境の継続を予測しており、繊維・アパレル業界における生き残りをかけ、強固な財務基盤や安定した収益体質の構築を目指し、経営スピードをあげ、様々な施策に取り組み、実施してまいりました。
そして、次の100年の新しい当社グループの未来に向けて、経営戦略として、企業に求められる社会的責任、事業戦略として、新たなる市場環境に対応し、企業の利益を追求する、という更なる企業価値向上を目指し、今舵をきっていかなければなりません。
このような状況の下、長期にわたる持続的な成長を目指すため、2024年3月期を最終年度とする中期経営計画「CHALLENGE NEXT 100」を新たに策定いたしました。
その基本戦略は、「アジア市場」「DX推進」「全社戦略」の3つとし、これまで当社グループが長年にわたり培ってきた強みである経営資源を有効活用し、戦略的な事業投資を行い、新たな成長機会を生み出すものになっております。
なお、セグメントごとの事業別戦略は、以下のとおりであります。
詳細につきましては、5月14日に公表しております中期経営計画「CHALLENGE NEXT 100」をご参照ください。
ファッション関連事業
・アジア市場重視
・DX活用による売上拡大
・サステナビリティ
繊維関連事業
・アパレル商材以外への取り組み強化
・チャイナプラスワン
・DX活用による売上拡大
不動産関連事業
・保有不動産の資産価値及び収益力向上
・イベントホールの稼働率向上
・地域社会との共生
今後におきましても、生活文化提案企業として、人々の生活の質の向上に寄与し、豊かな夢のある社会の実現に貢献することで、より一層の企業価値向上及び株主価値向上の実現に邁進してまいります。
そして、次の100年に向け、真のグローバル企業として、ファッション商社として、引き続き新たな挑戦をしてまいります。
当社グループの主たる経営指標としては、売上高経常利益率の向上を重要な経営指標とし、収益性、効率性の高い経営を目指しております。
なお、中期経営計画「CHALLENGE NEXT 100」において、2024年3月期に連結経常利益25億円を定量目標としております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、2021年3月31日現在において当社グループが判断したものであり、国内外の経済情勢等により影響を受ける可能性があり、事業等のリスクはこれらに限られるものではありません。
当社グループの主要なセグメントであるファッション関連事業、繊維関連事業は、衣料品を中心としたファッション性の高い商品を取り扱っております。当社グループは、ファッションブランドを中心に商品企画力を高めるとともに、高品質の商品を適正価格で顧客に提供することを経営方針のひとつとしております。しかしながら、当社グループの主なターゲットは、ファッション動向に敏感で消費意欲の高い顧客層であり、同業他社との競争が最も激しく、ファッショントレンドや消費者の嗜好の短期的な変化により、当社グループの業績に影響を受ける可能性があります。
当社グループの取り扱っている衣料品等は、気候変動の影響を受けやすい商品であるため、クイックレスポンス対応を含めた生産体制の整備に取り組んでおりますが、冷夏、暖冬のような天候不順や、風水害、震災などの自然災害によっては、当社グループの業績や財政状態に影響を受ける可能性があります。
国内外の主要販路である百貨店及び商業施設の営業時間短縮や営業自粛等により、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。また、感染拡大が今後も続いた場合、国内外の経済活動への影響や消費低迷による更なる景気の落ち込みにより、当社グループの業績や財政状態に大きな影響を受ける可能性があります。
当社グループの主要な事業は、海外有名ファッションブランドの独占輸入契約やライセンス契約に基づくブランドビジネスであるため、契約更新の成否や契約条件の変更、契約ブランドの販売動向によっては、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、当社グループの業績は、主力ブランドである「DAKS」に対する依存度が高いため、「DAKS」の販売の成否に大きな影響を受ける可能性があります。
当社グループは、国内および海外の取引先に対する売掛債権等についての信用リスクを有しております。信用リスクの管理を行うため、当社の審査部門が取引先を業容面・資力面から評価し、信用限度の設定を行っております。また信用限度については、信用状態を定期的・継続的に把握し不良債権の発生が極力少なくなるよう努めております。しかしながら、特定の取引先の信用状態が悪化し当社グループに対する債務の履行に問題が生じた場合には、特定の取引先に対する債権の貸倒等により、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、取引先との安定的・長期的な取引関係の維持・強化を目的として取引先の株式を長期保有しております。これらの株式については価格変動リスクがあり、今後の株価の動向、出資先の業況によっては、投資有価証券評価損が発生し、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
なお、2021年3月末現在の投資有価証券の連結貸借対照表計上額は13,967百万円となっております。
当社グループのセグメントである不動産関連事業におきましては、当社グループ保有の固定資産の優良化、流動化を図っておりますが、今後、土地評価の変動、市況の変化、天災等の影響に伴い、減損処理の止むなきにいたるなど、保有固定資産の経済価値が変動する場合には、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループは、輸出入取引等に係る為替変動リスクに対して、実需の範囲内で成約時に為替予約を行い、為替リスクのヘッジを行っておりますが、今後予測を超えた為替レートの変動があれば、当社グループの業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループでは、保有する個人情報や機密事項に関する情報に関しては、社内管理体制を整備して厳重な管理を行っておりますが、事故や犯罪など予期せぬ事態によりこれらの情報が漏洩した場合、当社グループの社会的信用が低下し、業績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社及び連結子会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大により、経済活動が大きく減速し、景気は急速に悪化いたしました。また、政府が打ち出した各種政策の効果などもあって景気は緩やかに持ち直しの動きが見られたものの、新規感染者数の再拡大により、先行き不透明な状況が続いております。
当社グループを取り巻く繊維・アパレル業界におきましても、商業施設の一部休業や営業時間の短縮、外出自粛による消費低迷や購買志向の変化により、極めて厳しい状況が続いております。
このような経営環境の中で、当社グループは、「DAKS」ブランドを核としたビジネスを、アジアを中心に海外展開を拡大することに注力し、また、今後の先行き不透明な状況に対応するために、強固な財務基盤や安定した収益体質の構築を目指す事業構造改革に取り組んでまいりました。
売上高及び売上総利益
売上高は前連結会計年度に比べて6,189百万円(26.5%)減の17,167百万円となり、売上総利益は前連結会計年度に比べて892百万円(11.1%)減の7,163百万円となりました。
営業利益及び経常利益
前連結会計年度末より推し進めております事業構造改革の効果もあり、販売費及び一般管理費の合計額が前連結会計年度に比べて2,751百万円減少したことなどにより、営業利益は前連結会計年度より1,859百万円増加し1,956百万円となり、経常利益は前連結会計年度に比べて2,147百万円(385.9%)増の2,704百万円となりました。
税金等調整前当期純利益及び親会社株主に帰属する当期純利益
特別利益として投資有価証券売却益など1,029百万円計上、特別損失として使用権資産等の減損損失や早期退職による特別退職金など2,214百万円計上し、また前連結会計年度は特別利益として固定資産売却益を計上したことなどにより、税金等調整前当期純利益は前連結会計年度に比べて1,490百万円(49.5%)減の1,519百万円となり、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度に比べて1,857百万円(61.9%)減の1,142百万円となりました。
また、1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の68円52銭から42円38銭減少の26円14銭となりました。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
国内事業は、「DAKS」「LEONARD」のブランド価値向上のため、顧客ファースト、商品クオリティを追求し、経営効率を重視する販売戦略を推し進めております。当連結会計年度におきましては、当該ブランドを百貨店などに販売する国内子会社では、新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う二度にわたる緊急事態宣言下の店舗休業や外出自粛などによる個人消費の落ち込みにより、大幅な減収となりました。
また、「DAKS」「LEONARD」ブランドを中国・香港・マカオ・台北・韓国などのアジアを中心に展開しております海外事業は、当該感染症の影響は限定的でしたが、地政学的リスクなどの要因により前連結会計年度末に香港の店舗を一部撤退したこともあり、大幅な減収となりました。
損益面におきましては、当該感染症の拡大に伴う消費低迷に対応し、前連結会計年度末に計上した棚卸資産の評価替えの一部戻入れなどが売上総利益の増加要因となったこと、また、国内外の店舗の収益性を精査し、不採算店舗の撤退を速やかに実行したことにより、人件費や支払家賃などの固定経費が大幅に削減できたことなどにより、営業利益が黒字となりました。
以上の結果、当事業全体の売上高は前期比31.9%減の7,587百万円、セグメント利益(営業利益)は1,451百万円(前期は568百万円のセグメント損失)となりました。
繊維関連事業
アパレル企業向けのOEM事業は、依然として厳しい市況が続き受注競争が加速する中、販売面におきましては企画提案力の強化、付加価値の高い商品開発に注力し、また、生産面におきましては、更なる品質向上を目指し、商品の安定供給に努めることで、重点得意先との取組拡大を目指しております。
当連結会計年度におきましては、新型コロナウイルス感染症の拡大などにより、取引先であるアパレル各社の仕入計画の見直しによる受注減などにより減収となりましたが、物流の効率化、経費の削減などの収益性の向上に努め、また、回収不安が見込まれた債権額の減少に伴い、引当金を一部取り崩したことにより、減収増益となりました。
以上の結果、当事業全体の売上高は前期比21.5%減の8,401百万円、セグメント利益(営業利益)は前期比35.0%増の412百万円となりました。
不動産関連事業
大阪の賃貸ビルをメインとして東京・横浜・神戸などの不動産賃貸事業は、稼働率は安定的に推移しておりますが、新型コロナウイルス感染症の拡大により、イベントホール事業において、一定期間の営業自粛を行ったことが大きく影響し、減収減益となりました。
以上の結果、当事業全体の売上高は前期比23.2%減の1,899百万円、セグメント利益(営業利益)は前期比4.7%減の598百万円となりました。
(注)上記のセグメント売上高には合計720百万円のセグメント間の内部売上高又は振替高が含まれております。
生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
生産金額は僅少であるため記載を省略しております。
該当事項はありません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去前の数値であります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
① 流動資産
流動資産は、前連結会計年度末に比べて2,046百万円(10.2%)増加し、22,131百万円となりました。
これは、現金及び預金が2,712百万円増加した一方で、商品及び製品が458百万円減少、受取手形及び売掛金が379百万円減少したことなどによるものであります。
② 固定資産
固定資産は、前連結会計年度末に比べて1,592百万円(5.7%)増加し、29,516百万円となりました。
これは、投資有価証券が3,313百万円増加した一方で、使用権資産が1,834百万円減少したことなどによるものであります。
③ 流動負債
流動負債は、前連結会計年度末に比べて517百万円(6.6%)減少し、7,308百万円となりました。
これは、支払手形及び買掛金が712百万円減少、未払金が303百万円減少した一方で、未払費用が351百万円増加したことなどによるものであります。
④ 固定負債
固定負債は、前連結会計年度末に比べて664百万円(12.4%)増加し、6,009百万円となりました。
これは、繰延税金負債が1,197百万円増加した一方で、リース債務が289百万円減少、退職給付に係る負債が203百万円減少したことなどによるものであります。
⑤ 純資産
純資産は、前連結会計年度末に比べて3,491百万円(10.0%)増加し、38,330百万円となりました。
これは、その他有価証券評価差額金が2,612百万円増加、純資産から控除している為替換算調整勘定が581百万円減少したことなどによるものであります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて2,712百万円増加(前連結会計年度は4,071百万円の増加)し、当連結会計年度末には17,108百万円(前連結会計年度末における現金及び現金同等物は、14,395百万円)となりました。
当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益の計上額が1,519百万円、減損損失が1,785百万円、減価償却費の計上額が741百万円、たな卸資産の減少額が457百万円、売上債権の減少額が415百万円となった一方で、仕入債務の減少額が714百万円、投資有価証券売却益が586百万円、法人税等の支払額が523百万円あったことなどにより、2,502百万円の収入(前連結会計年度は2,857百万円の収入)となりました。
当連結会計年度における投資活動によるキャッシュ・フローは、投資有価証券の売却による収入が1,000百万円、有形固定資産の売却による収入が272百万円あったことなどにより、1,127百万円の収入(前連結会計年度は3,019百万円の収入)となりました。
当連結会計年度における財務活動によるキャッシュ・フローは、配当金の支払額が872百万円、リース債務の返済による支出が180百万円あったことなどにより、1,061百万円の支出(前連結会計年度は1,746百万円の支出)となりました。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性については、主として営業活動によるキャッシュ・フロー及び金融機関からの借入を資金の源泉としております。また、設備投資ならびに事業投資等の長期資金需要につきましては、自己資金はもとより、金融機関からの借入等、金利コストの最小化を図れるような調達方法を検討しております。
当社グループは、売上高経常利益率を重要な指標として位置づけており、当連結会計年度の売上高経常利益率は15.8%(前連結会計年度比13.4%増)となりました。
引き続き当該指標について改善されるよう取り組み、2024年3月期に連結経常利益25億円を目指しております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。重要な会計方針については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しております。連結財務諸表の作成にあたっては、過去の実績や状況に応じ合理的だと考えられる様々な要因に基づき見積り及び判断を行っております。当社グループは特に下記の会計方針が重要な見積り及び判断に大きな影響を及ぼすと考えております。
なお、新型コロナウイルス感染症拡大による会計上の見積りへの影響については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」に記載しております。
① たな卸資産
当社グループは、たな卸資産の評価基準に原価法(貸借対照表価額は収益性の低下に基づく簿価切下げの方法により算定)を採用しております。商品及び製品については、それぞれの販売可能性について推定される将来需要及び市場状況を踏まえて、販売見込額まで減額しています。当該商品及び製品に関する実際の販売価格が、販売見込額を下回った場合には追加の損失が発生する場合があります。
② 固定資産の減損
当社グループは、有形固定資産、商標権等の固定資産を保有しております。有形固定資産及び商標権等のうち、減損の兆候が認められる資産又は資産グループについては、回収可能価額(当該資産又は資産グループから得られる割引後将来キャッシュ・フローの総額もしくは当該資産又は資産グループの正味売却価額のいずれか高い方の金額)が帳簿価額を下回った場合、帳簿価額を回収可能価額まで減損し、減損した当該金額を減損損失として計上することとなります。そのため、当該資産又は資産グループが属する事業の経営環境の著しい変化や収益状況の悪化等により、見積額の前提とした条件や仮定に変更が生じ減少した場合には減損損失が発生する可能性があります。
(注) 上記の技術受入契約においては、それぞれ売上高に対して一定率のロイヤリティーを支払っております。
該当事項はありません。