(1)業績
当連結会計年度における我が国経済は、政府の経済対策や企業の設備投資、北米や欧州の堅調な需要等により回復基調が底堅く続いておりましたが、資源価格の低迷や中国の景気減速、アジア新興国の経済鈍化が顕在化する等により、回復基調は足踏み状態となっております。
このような状況下におきまして、当社グループの連結業績は、主力の商用車業界は堅調に推移しましたが、建設機械業界の長引く低迷を受け、売上高は1,838億6千1百万円(前年同期比2.0%減)となりました。営業利益は日銀のマイナス金利政策の影響により退職給付債務が増加し2億5百万円を一括費用計上しましたが、ライフ営業事業の利益改善効果等で33億8百万円(前年同期比0.0%増)となりました。経常利益は前連結会計年度に為替差益1億5百万円を計上しておりましたが円高が進行したことにより為替差損1億6千8百万円を計上すること等により33億7千8百万円(前年同期比8.5%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は固定資産売却益を計上したこと等により23億3百万円(前年同期比0.1%増)となりました。
鉄鋼事業においては、主要取引業界である商用車業界は堅調に推移しましたが、建設機械業界の長引く低迷を受け、売上高は1,158億9百万円(前年同期比5.2%減)、営業利益は20億4千7百万円(前年同期比11.8%減)となりました。
非鉄金属事業においては、主要取引業界である商用車業界が堅調に推移したことに加え地金業界の再編等により、売上高は307億2千7百万円(前年同期比3.4%増)となりました。営業利益は中国の供給過剰の影響等を受け利益率が悪化したこと等により2億6千8百万円(前年同期比6.2%減)となりました。
電子材料事業においては、主力の車載機器向けプリント配線基板用積層板の販売が堅調に推移したこと等により、売上高は185億5千3百万円(前年同期比5.0%増)となりました。営業利益は競合他社との価格競争で利益率が悪化したこと等により3億3千4百万円(前年同期比7.8%減)となりました。
ライフ営業事業においては、自社商品の販路拡大やインバウンドの影響を受けたこと等により、売上高は87億7千9百万円(前年同期比12.4%増)、営業利益は利益改善の効果等により6億1千5百万円(前年同期比104.7%増)となりました。
機械・工具事業においては、国内は政府の補助金等の影響で堅調に推移しましたが、当社の主要輸出先であるアジア新興国の経済鈍化の影響等を受け、売上高は99億9千1百万円(前年同期比2.5%減)となりました。営業利益は利益改善の効果等により4千2百万円(前年同期比19.0%増)となりました。
(2)キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は前連結会計年度に比べ、5億1千3百万円減少し、21億1千3百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローにつきましては、税金等調整前当期純利益が34億1千8百万円、売上債権の減少額33億4百万円、たな卸資産の減少額11億2千4百万円、仕入債務の減少額25億1千4百万円、減価償却費8億2千5百万円、法人税等の支払額12億7千5百万円等により、49億6千9百万円の収入となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローにつきましては、有形固定資産の売却による収入3億4千5百万円がありましたが、有形固定資産の取得による支出12億9千9百万円等により、10億1千9百万円の支出となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローにつきましては、配当金の支払額5億1千7百万円、短期借入金の純減額65億8千万円等に対し長期借入金の純増額27億3千5百万円等により、44億1千4百万円の支出となりました。
(1)生産実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
生産高(百万円) |
前年同期比(%) |
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鉄鋼事業 |
740 |
△29.4 |
|
ライフ営業事業 |
700 |
5.8 |
|
合計 |
1,441 |
△15.8 |
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.当社の連結子会社(エヌケーテック㈱、日本洋食器㈱、植木フォーミング㈱)の生産実績であります。
3.平成27年4月30日付で、植木フォーミング株式会社を解散いたしました。
(2)販売実績
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
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セグメントの名称 |
販売高(百万円) |
前年同期比(%) |
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鉄鋼事業 |
115,809 |
△5.2 |
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非鉄金属事業 |
30,727 |
3.4 |
|
電子材料事業 |
18,553 |
5.0 |
|
ライフ営業事業 |
8,779 |
12.4 |
|
機械・工具事業 |
9,991 |
△2.5 |
|
合計 |
183,861 |
△2.0 |
(注)1.上記の金額には消費税等は含まれておりません。
2.セグメント間の取引については相殺消去しております。
(1)当社グループの現状の認識
今後の当社グループを取り巻く経営環境を展望すると、情報技術の発展やグローバル化の進展などにより、産業構造も含め、急速なスピードで事業環境の変化が進んでおります。そのなかで、当社は安定的に収益を向上させるべく、「多様なユーザーの要望に応えて、よりよい商品をより速く、安定価格にて提供する」ことを基本に、「国内事業の深堀」「海外市場への積極展開」「人材育成強化」「CSR重視」を目標として掲げております。
現在、鉄鋼、非鉄金属、電子材料、ライフ営業、機械・工具の各事業が、国内及び海外で営業を展開する中、国内に向けては、地域経済に密着した競争力の強化と全社的な情報共有による迅速なサービス体制の確立を目指し、一層の販路拡大に努めるとともに、営業開発部を基点に新商品販売等の取り組みを行っております。加えて、国内事業推進を効率的に支援するために、支店の新設及び拠点の統廃合、設備の更新を積極的に展開してまいります。
また、海外に向けては、アジア地域への販売体制強化戦略として平成16年4月に香港に現地法人を設立したのを皮切りに、現在までに現地法人をタイに2社、中国に2社、ベトナムに1社、韓国に1社、インドネシアに1社、アメリカに1社、インドに1社を設立、加えて国内取引先との合弁事業会社として、タイに3社、中国に1社の設立及び投資を行っております。
今後もグループ一丸となって、国内及び海外の販売強化による、販路のグローバル展開を推進していく所存です。
(2)当面の対処すべき課題の内容
「国内事業の深掘」「海外市場への積極展開」「人材育成強化」「CSR重視」の基本戦略に加え、グローバル化に伴う「情報セキュリティ強化」及び「内部統制の強化」を推進していくことであります。
①国内事業の深掘につきましては、地域経済に密着した競争力の強化と全社的情報共有によるサービス向上を推進していくことであります。
②海外市場への積極展開につきましては、中国、ASEANでの拠点網及び人員の強化を推進し国内外のネットワークを充実させることであります。
③人材育成強化につきましては、e-Learning、専門知識を高める研修、資格取得等による個人の能力アップを図り、会社としてダイバーシティの実践、発展に寄与することであります。
④CSR重視につきましては、企業の社会的責任を自覚し、法令遵守や環境配慮、安全衛生等を重視しながら、ステークホルダーの信頼につながる社会貢献を推進していくことであります。
⑤情報セキュリティ強化につきましては、経営のグローバル化に伴い生じる情報セキュリティ上のリスクに関して、その管理体制を強化していくことであります。
⑥内部統制の強化につきましては、多額な取引リスクの評価が必要な案件や投資案件について、与信投資委員会において様々な角度からの検討を行うことであります。
(3)対処方針
中長期的な会社の経営戦略を達成すべく、下記のような施策を展開し、かつ連携してまいります。
① 取引金額の多寡に比例する取引リスクの評価が必要な案件については、様々な角度からの検討を反映させるため、与信投資委員会にてリスクの把握と対策を検討。
② 鉄鋼事業では、ユーザー件数の拡大、新商品の拡販に加え、営業や物流拠点の新設及び統廃合、設備の新設・更新等による国内販売体制の強化、収益力強化の推進。併せて、中国・東南アジア・南アジア地域での営業拠点の充実及び市場開拓・拡販。
③ 非鉄金属事業では、国内販売体制の強化に加えて、非鉄合金地金等の輸入販売及び東南アジア地域での新規開拓・拡販。
④ 電子材料事業では、通信・情報、デジタル家電及び車載関連向けプリント配線基板用積層板について、国内販売強化はもとより、香港・タイ・深圳・韓国の現地法人を始めとした海外営業拠点の拡大を図り、販路をグローバルに展開。
⑤ ライフ営業事業では、従来からの家庭用品・業務用品・貴金属宝飾品に加え、オリジナルブランド商品開発、海外生産による低価格商品開発を行い、自社商品を中心とした国内販売を推進。通販・テレビショッピングの更なる販売強化、パーソナルカラオケ販売及び付随する曲配信事業の展開、直営アウトレット店の多店舗化による販路の拡大。併せて、北米地域での市場・新規開拓。
⑥ 機械・工具事業では、安全・環境対応・省力化及び合理化に係わる設備機械の国内販売強化、並びに中国・東南アジア地域向け販売の推進。
⑦ 営業開発部を中心とした、環境関連商品の開発・販売等の新たな市場の開拓及び展開。
⑧ 社員教育の推進による人材育成の強化並びに内部統制の推進によるリスク管理体制強化。
⑨ 情報システムの高度活用による効率経営及びグローバル化に対応するため、コンピュータシステムと通信ネットワークシステムに対する情報セキュリティ管理の強化。
⑩ 個人情報を含んだ情報資産を適切に管理するため、個人情報管理体制の構築と情報漏洩防止対策の強化。
(4)具体的な取組状況等
当連結会計年度においても、与信投資委員会は、与信管理及び投資案件について、様々な角度から検討を加え、有効に機能しております。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(1)連結業績の鉄鋼事業への依存について
当社グループの鉄鋼事業の売上高の比率は当連結会計年度で63.0%を占め、その得意先としては、商用車及び関連の自動車部品業界の割合が高く、その動向による影響は軽視できません。
セグメント売上高推移
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第89期 |
第90期 |
第91期 |
第92期 |
第93期 |
|||||
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鉄鋼(百万円) |
115,397 |
108,201 |
117,127 |
122,147 |
115,809 |
|||||
|
構成比/増減率(%) |
70.6 |
9.4 |
67.6 |
△6.2 |
65.7 |
8.3 |
65.1 |
4.3 |
63.0 |
△5.2 |
(2)製品及び原材料に係る商品市況の変動による影響について
当社グループの鉄鋼事業・非鉄金属事業及び電子材料事業における主要製品及び使用される原材料は国内及び海外の商品市況により価格変動が発生します。基本的にはユーザー及びメーカーとの協議によりリスクヘッジするシステムで対応するとともにコスト削減等の対応も行っておりますが、価格変動による影響は軽視できません。また、これらの流通過程で発生しうる調達難、在庫過多等のリスクについてもユーザーの使用量及びメーカーの生産量等の情報を迅速に分析し、合理的に対応するよう努めております。
(3)外国為替レートの変動リスクについて
当社グループの事業には外国通貨による輸出・輸入取引があり、今後も引き続き海外進出が拡大することから、これらの割合も高まっていくものと予想されます。外貨建ての取引は、為替レートの変動リスクを内包しており、円換算後の価値は当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。これらに対し、当社グループは、個々の取引ごとに為替予約をしてリスクヘッジを行い、採算を確定させるように努めております。
(4)株価変動リスクについて
当社グループは、取引先を中心として株式を保有しており、これらは株価の変動リスクを有しております。これらのリスクに対しては、随時取引上のメリット、配当利回り等を考慮し、株式を整理するなどのリスク軽減施策を講じておりますが、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(5)金利変動リスクについて
当社グループは、金利スワップを用いるなど借入金に係る金利の変動によるリスクの軽減に努めておりますが、急激な金利の変動は当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(6)信用リスクについて
当社グループの取引には、国内及び海外の取引先に対する売上債権等についての信用リスクが存在しております。「信用限度管理規定」に基づき、また多額な取引については「与信投資委員会」での検討を踏まえた上で慎重に与信管理を行っておりますが、取引先の信用状態が悪化し、当社グループに対する債務の履行に問題が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(7)事業投資リスクについて
当社グループは、新たな事業展開及び既存事業の拡充・強化を図る為、国内及び海外で新会社の設立や既存の会社への投資等を行っております。これらの投資については、社内諸規定に基づき、また「与信投資委員会」での検討を踏まえた上で審査を実施するなど慎重を期しておりますが、投資先企業の企業価値が低下した場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
特記事項はありません。
特記事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態の分析
①流動資産
当連結会計年度末における流動資産の残高につきましては、前連結会計年度末に比べて54億1千2百万円減少し748億7千9百万円となりました。その要因の主なものは、受取手形及び売掛金が36億1千8百万円減少したこと、また、商品及び製品が12億7千5百万円減少したこと等によるものであります。
②固定資産
当連結会計年度末における固定資産の残高につきましては、前連結会計年度末に比べて30億1千5百万円減少し268億3千万円となりました。その要因の主なものは、投資有価証券が31億4千8百万円減少したこと等によるものであります。
③流動負債
当連結会計年度末における流動負債の残高につきましては、前連結会計年度末に比べて83億4千1百万円減少し517億1千7百万円となりました。その要因の主なものは、支払手形及び買掛金が27億4千5百万円減少したこと、また、短期借入金が54億4千1百万円減少したこと等によるものであります。
④固定負債
当連結会計年度末における固定負債の残高につきましては、前連結会計年度末に比べて4億4千6百万円増加し139億1千9百万円となりました。その要因の主なものは、長期借入金が14億9千2百万円増加したこと、また、繰延税金負債が12億9千万円減少したこと等によるものであります。
⑤純資産
当連結会計年度末における純資産の残高につきましては、前連結会計年度末に比べて5億3千3百万円減少し360億7千3百万円となりました。その要因の主なものは、利益剰余金が17億8千3百万円増加したこと、その他の包括利益累計額においてその他有価証券評価差額金が20億9千3百万円減少したこと等によるものであります。
(2)経営成績の分析
「1[業績等の概要] (1)業績」をご参照下さい。
(3)キャッシュ・フローの状況の分析
「1[業績等の概要] (2)キャッシュ・フローの状況」をご参照下さい。