第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクの発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

(1) 経営成績の概況

当第1四半期連結累計期間における世界経済は、ウクライナ情勢の長期化に加え、インフレ圧力による影響も懸念される中、米国では金融引き締めの長期化による景気後退が懸念される状況下においても良好な雇用環境や底堅い個人消費により景気の回復傾向が継続し、また東南アジアでも輸出の低迷による景気後退の懸念があるものの、コロナ禍の活動規制の緩和に伴う個人消費の伸長などで景気回復が続いた一方で、中国ではゼロコロナ政策転換後には内需主導による回復の兆しがみられましたが、輸出の低迷などによる景気減速傾向が続きました。

わが国経済は、設備投資の増加基調が持続し、新型コロナウイルス感染症対策としての行動制限の解除に伴い、個人消費やインバウンド需要の回復も継続する一方で、資源価格や原材料費の高騰に円安の影響も受けた輸入コストの上昇、さらには賃金上昇に加えて物流コストも増加が続くなどインフレ圧力が高まり、厳しい状況が継続しました。

当社グループにおきましては、中期経営計画「神栄チャレンジプロジェクト2023」の最終年度にあたる2024年3月期を「環境変化にも適切に対応し安定的に連結経常利益10億円を創出できる企業・収益体質を構築する」ための基礎固めの総仕上げをする年度と位置付け、引き続き、すべてのセグメントがさらに収益を拡大しつつ、バランスの取れた事業ポートフォリオを構築することを目指し、また一時的な利益減少要因とはなるものの、ベースアップの実施や社員教育拡充など、今後の事業拡大に不可欠な重要課題として、人的資本への投資をはじめ、より一層の人的資本経営の推進に取組んでおります。

当期間における当社グループの売上高は、繊維関連が一部事業からの撤退を進めたことにより減少したものの、冷凍食品の売上が大きく伸長した食品関連および北米向け輸出が好調に推移した物資関連が増加したことで、全体では10,247百万円前年同期比5.3%増)となりました。

利益面では、食品関連における利益率の回復などにより増益となったことで営業利益は482百万円前年同期比194.3%増)、経常利益は567百万円前年同期比112.4%増と大幅に伸長しました。また、特別損失にフイルムコンデンサの取引に関する米国における民事訴訟に対応するための弁護士報酬や和解金などに係る訴訟関連損失を計上したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益は434百万円前年同期比107.7%増)と大幅な増益となりました。

 

セグメント別の経営成績は、次のとおりであります。

 

食品関連

食品業界の輸入食材を取り巻く環境は、国内において経済活動の正常化に向けた動きが進み、インバウンドの回復を含め、幅広い業態において食品需要に持ち直しの動きがみられるものの、外食産業での人手不足が回復の足かせとなっています。また海外仕入国での工場経費などの高騰や円安のほか、国内でも電力や物流費、人件費上昇などのコストアップとなる要因が継続しました。

このような状況の中、当社グループの冷凍食品分野では、強みである品質管理体制を活かした医療老健施設向けなど品質管理要求の高いルートへの販売に引き続き注力しながら、幅広い業態で回復傾向にある需要を取込むべく生産から物流管理にわたるサプライチェーンの安定化による強みを発揮したことに加え、前年度において仕入コストの急激な上昇に対する販売価格の調整を進めていたことにより、冷凍野菜・冷凍調理品・冷凍水産加工品のすべての商材で売上・利益ともに大幅に増加しました。

農産分野は、円安基調における仕入姿勢の慎重化の動きの中、主力のナッツ類や落花生製品の取扱量が伸長した一方で、生落花生などの取扱量が減少したことで、売上は減少しましたが利益は増加しました。

その結果、食品関連の売上高は8,106百万円前年同期比9.1%増)、セグメント利益は629百万円前年同期比148.6%増)となりました。

 

物資関連

輸出事業を取り巻く環境は、半導体などの原材料不足や国際物流の回復など、世界経済のコロナ禍からの活動再開によって外需が回復する影響が相対的に大きくなりました。

このような状況の中、当社グループの機械機器・金属製品分野では、北米向け等のハードウエアの取扱いが大幅に伸長し、中国向け大型建設機械の取扱いも好調に推移したことから売上・利益ともに増加しました。

また、防災関連分野では、現地における調査のための役務提供を継続したことにより、売上は増加しましたが、前年同期にあった役務提供のための計測機器類の輸出という特殊要因がなかったことから、利益は大幅に減少しました。

国内における住宅建設関連については、集合住宅着工数に伸長の動きがみられた中で、当社グループの建築金物・資材分野では、建築金物の取扱いが伸長した一方で、輸入ガラスの取扱いが減少したことで、売上は若干減少しましたが、価格調整により利益率が改善したことで、利益は増加しました。

その結果、物資関連の売上高は965百万円前年同期比9.4%増)、セグメント利益は122百万円前年同期比20.3%減)となりました。

 

繊維関連

繊維業界では、行動制限のない大型連休等による外出需要の拡大や気温の上昇が消費者の衣料品に対する購買意欲に影響を与えましたが、原材料費等の高騰や為替の影響もあり仕入コストが上昇し、市場では熾烈な販売競争が繰り広げられました。

当社グループでは、テレビショッピング向け事業で企画提案を進め、新たなブランドを誕生させました。しかしながら、その他の事業から撤退することを決定しており、撤退する事業の取引を順次解消していることから、売上は大幅に減少し、利益も撤退に係る経費負担もあり悪化しました。

 

その結果、繊維関連の売上高は246百万円前年同期比48.1%減)、セグメント利益は26百万円の損失前年同期は16百万円の損失)となりました。

 

電子関連

電子部品業界は、半導体不足の緩和による自動車業界の改善が期待されるものの回復には時間がかかるとみられ、各種電子機器の巣ごもり特需からの反動に加え、半導体関連投資の減速や産業機器関連の需要の一服などによる調整局面が続きました。

当社グループのセンサ機器分野では、ホコリセンサは民生用途・車載用途ともに減少し、湿度センサも産業用途が堅調に推移したものの民生用途が減少したことで、全体として売上・利益ともに減少しました。

計測・試験機器分野では、輸送や梱包に係る各種試験機は減少したものの、湿度計測機器の拡販に加え、温湿度計測サービスや計測機器の保守・校正サービスが増加したことで、売上・利益ともに増加しました。

コンデンサ分野では、新エネルギー用途・音響用途が伸長したものの、照明用途などが低調に推移したことで、売上は横ばいとなりましたが、海外現地法人が生産する製品の販売価格調整が寄与し始めたことで利益は増加しました。

その結果、電子関連の売上高は929百万円前年同期比1.5%減)、セグメント利益は59百万円前年同期比4.7%増)となりました。

 

※ セグメント利益は、報告セグメントに帰属しない一般管理費等配賦前の経常利益の金額に基づいております。

 

(2) 財政状態の概況

当第1四半期連結会計期間末の資産は25,738百万円であり、前連結会計年度末に比べて1,578百万円の増加となりました。これは売上債権が706百万円、投資有価証券が時価の上昇に伴い496百万円、棚卸資産が363百万円増加したことなどによるものであります。

また、負債は20,433百万円であり、前連結会計年度末に比べて925百万円の増加となりました。これは長短借入金が907百万円増加したことなどによるものであります。

一方、純資産は5,304百万円であり、前連結会計年度末に比べて652百万円の増加となりました。これは利益剰余金が配当金の支払いにより162百万円減少したものの、親会社株主に帰属する四半期純利益の計上により434百万円増加したことに加え、その他有価証券評価差額金などのその他の包括利益累計額が380百万円増加したことなどによるものであります。

 

(3) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間の研究開発費の総額は43百万円であります。なお、当第1四半期連結累計期間において当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等は行われておりません。