文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであり、その実現を保証するものではありません。
(1) 会社の経営の基本方針
当社グループの企業理念は「世界に通用する一流技術商品と有用な価値ある資源を国内外に販売し、豊かな社会に貢献すること」です。これからも当社グループのような伝統型企業がさらなる発展を遂げるために、新たなコア・コンピタンスを創造・育成することにより、会社の永続的な発展とさらなる飛躍を目指してまいります。このために、下記の経営基本方針をもって今後の事業を展開してまいります。
① コーポレート・ガバナンスを機能させるために、リスクマネジメントの徹底とコンプライアンスの強化を図ります。
② 経営資源の選択と集中により経営効率を高め収益の一層の拡大を図ります。
③ 高度の商品知識や技術力を持つ人材の育成に注力し、人的基盤の充実を図ります。
④ 自己資本の一層の充実を図り、財務基盤を強化し、新たな投資・事業拡大への即対応体制を強化します。
2022年5月、当社は上記企業理念のもと、長期ビジョン(10年後の目指す姿)として、「専門商社の枠組みを超えて、社会インフラを支える付加価値創出企業へ」を策定いたしました。そして、そのスタートとして、2025年3月期を最終年度とする3か年の中期経営計画「“Resilience”Rasa 2024~再生から飛躍へ~」を発表いたしました。
当中期経営計画においては、最終年度(2025年3月期)売上高320億円、営業利益23億円、経常利益25億円、当期純利益18億円を連結経営目標に掲げ、4つの重点施策を推し進めることにより、持続可能な社会の実現に寄与するとともに、グループ全体の持続的な成長を目指します。
重点施策
① グループ・ガバナンスの確立
② グループの連携強化によるシナジーの追求
③ 既存事業の収益基盤強化と新規事業機会の獲得
④ 事業を通じたサステナビリティへの取り組み
当社グループは、財務の健全性を念頭におきながら、自己資本を効率的に活用しつつ、株主価値の拡大を図ることを主眼に、目標とする経営指標を下記の通り掲げております。
① 自己資本当期純利益率(ROE)は9%以上
② 売上高営業利益率は6%以上
③ 自己資本比率は50%以上
(4) 経営環境及び会社の対処すべき課題
当社グループは、資源・金属素材関連、産機・建機関連、環境設備関連、プラント・設備工事関連、化成品関連、不動産賃貸関連の6事業体制で、収益のさらなる拡大を図ると共に、新商品の開発、開拓、グローバル化を積極的に推進し、新たな収益基盤の確立を目指してまいります。
① 資源・金属素材関連
ジルコンサンドを中心とした鉱産物を主に国内に安定的に供給してきましたが、これらの原料の用途が限定的であること、供給元の状況に左右されやすいこと、国内外の景気の影響を大きく受けること、価格面及び為替リスクがあることなどから、下記事項を中長期的な課題として取組んでまいります。
・ジルコンサンドの安定的な供給体制の確立と適正な在庫管理
パンデミックや国際紛争、国内外の景気の影響などにより、ジルコンサンドの世界的な需給バランスが乱れており、供給元や取引先各社とこれまで以上に緊密な連携を取り、安定的な供給体制の強化と適正な在庫管理に注力してまいります。
・新たな資源関連素材の開拓
取扱商品の拡大を目指し、チタン関連素材や二次電池関連の各種原材料など、新たな資源関連素材の開拓に取り組んでまいります。
② 産機・建機関連
民需関連の設備投資に対しては、環境負荷軽減への需要に対応してまいります。官需関連についても、SDGs17の目標のうち「つくる責任、つかう責任」(目標12)をコンセプトに、使用製品のライフサイクルを最大化することで環境の保全へ貢献してまいります。こうした方針を掲げ、産機・建機とも公共インフラの整備・長寿命化への貢献を図ってまいります。また、新たな試みを行っている下水汚泥ポンプの耐水化計画については、重要なテーマとして取り組みを継続しております。
・既存ポンプの応用と新材質の開発
主力のポンプについては、環境へのやさしさ・ランニングコストの改善を図るべく、用途に応じた材質開発を継続的に行い、またポンプ効率の改善を進めてまいります。
特に石炭火力発電については、重要な電源の一つではあるものの、2015年のパリ協定採択を機に漸次設備縮小の方向にあります。当社は石炭火力発電所で稼働するポンプの長寿命化を図ることで環境負荷の低減に貢献することが、課された大きな役割と考えております。
また、主力ポンプに関しては、改めて水力・地熱発電分野における可能性を追求してまいります。
下水道BCPについては、当社主力商品を応用し、津波、高潮、豪雨等の自然災害から下水道施設等を保護する目的で、多目的モバイルポンプユニット「BETSY」を供給しており、官庁への実績も増加しております。その用途範囲は極めて広く、下水道等の官庁に留まらずさらに民間企業への販売も促進してまいります。
当社製品拡販に直結する取引先商材の販売協力を積極的に進めることで、当社製品の付加価値を高めていけるよう取り組んでいきます。
・建機商品の新市場展開
脱炭素社会においては、電源構成上、自然エネルギーの割合が高まり、併せて送電網の普及も欠かせないため、送電網をはじめとした新たなインフラ整備需要に対応してまいります。
また海外市場においては外国勢との競争激化が進行していますが、小口径掘進機の需要再開拓をすべく取り組みを進めていきます。
・グループ各社との連携強化
旭テック株式会社との連携営業による実績も徐々にではありますが増えつつあります。京葉地区における相互の顧客に対する情報共有、官需営業推進の強化を継続してまいります。
また、当社の主力ポンプメーカーであり関連会社でもある大平洋機工株式会社との協業体制は特に重要と考え、グループ各社とともに業容拡大を目指してまいります。
・メンテナンスサービス体制の一層の充実
グループでの連携により、メンテナンス協力会社との関係強化に努め、稼動ポンプ診断サービスを通じて顧客需要を喚起し、グループでの販売、メンテナンス需要の拡大を目指してまいります。
③ 環境設備関連
水砕スラグ製造設備は、IGCC(石炭ガス化複合発電)プラントの大型案件が一巡し、製鉄所での設備改修計画も具体化まで長期化する可能性が高いため、新規市場の開拓が今後の課題です。一方、海外機械製品については、バイオマスエネルギー関連で受注は見込めるものの、収益の大きなウェイトを占める下水分野では新規計画の減少と競合他社との競争が激化する可能性が高く、既存商品に付加価値を与える新技術の開発に取り組んでまいります。
・当社独自の水砕スラグ製造設備「ラサ・システム」の新分野の開拓及び新技術の開発
製鉄所での高炉の付帯設備として稼動している水砕スラグ製造設備「ラサ・システム」から生じるスラグは、リサイクル材として評価されております。このシステムを応用し設備をコンパクト化させることにより、新規分野の開拓として非鉄金属業界への拡販を目指してまいります。また、新規分野において技術提携先と連携しながらシステムの負荷を軽減する高機能薬品の開発に取り組んでまいります。
・環境問題に取り組む海外主要機械メーカーとの提携
バイオマスガス発電の利用促進に向けて乾式メタン発酵が注目されています。ピストンポンプは発酵槽に圧入するポンプとしての実績を評価されているほか、下水分野でもCO2削減の観点から低含水率汚泥への対応が求められているため、既存商品の改良にドイツ高圧ポンプメーカーとの連携を強化してまいります。さらにボイラー制御に不可欠な高い制御性に加え、シンプルで信頼性の高い自動バイパス弁メーカーとの連携を強化し、次期商品として蒸気減温器の商品化を図り、新たな市場の創出と拡大を目指してまいります。
・海外市場の拡大
非鉄金属資源の豊富な東南アジアを中心に、水砕スラグ処理の応用技術を活用した設備及び機械類の輸出強化を目指してまいります。
④ プラント・設備工事関連
コロナ禍の影響により新規の設備投資の減少が見込まれますが、近隣事業所の定期修繕工事を確実に取り込み、短納期の内作工事案件等を受注しつつ、今後も客先との信頼関係を深めてまいります。また、既に取得運用しているISO9001、労働安全衛生マネジメントシステム(COHSMS)を活用し、品質と安全の取り組みを強化しながらさらに骨太の基盤構築に努めます。具体的には中期的な課題として下記事項を取り組んでまいります。
・国内製造設備の増改修・補修及び新設
主要顧客の京葉臨海コンビナートの新設、増改修、定期修繕の受注及びエネルギー関連、特に「火力発電」「バイオマス発電」関連への取り組みを強化してまいります。また、各種プラントによる脱炭素関連事業に対応し、設備改修及び設備建設の受注拡大を目指してまいります。
・官庁案件の受注拡大
2022年3月期において、初めて公共工事(下水道事業)の元請受注をいたしました。今後も継続して入札に参加し、事業拡大を図ります。
・人材育成への取り組み
品質と安全の取り組みを強化するため、継続的な教育を実施します。
仕事への意欲の向上を促進するため、新しい人事評価制度を策定いたします。
・グループ連携
現在でも営業活動やポンプメンテナンス工事などで連携をしておりますが、情報共有を含め、相互理解を強化させることでさらなるシナジー効果を図ってまいります。
⑤ 化成品関連
石油化学製品工場の海外移転などから、国内における生産量、消費量とも減少傾向にあるため、国内企業とその海外現地法人への関係強化が必要なことなどから、下記事項を中長期的課題として取り組んでまいります。
・国内取引の拡大
国内の一流メーカー及び特徴ある製品を持つメーカーとの関係強化を進め、販売先への水平展開を行い、売上、収益の拡大を目指してまいります。
・海外取引の拡大
主要取引先の海外展開に伴い、海外駐在員事務所を情報拠点として、東南アジア、北米への販売強化を推進してまいります。
・グループ運営強化及び効率化
海外販売の拡大のため、グループでの運営強化及び販売コストなどの効率化に努めてまいります。
⑥ 不動産賃貸関連
保有不動産の有効活用により、安定的な賃料収入を得られております。残された課題として、上尾市の賃貸駐車場の有効活用を検討してまいります。
(5) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題
当社グループでは、前連結会計年度に判明した当社連結子会社である旭テック株式会社における不適切な会計処理事案を受け、社外の専門家を中心とした社内調査委員会を立ち上げ、2021年8月には調査報告書を受領し、その提言を真摯に受け止め、2021年9月に再発防止策を策定のうえ、2021年9月17日付「再発防止策の策定等に関するお知らせ」を公表いたしました。
再発防止策の公表後、当社ではグループガバナンス強化委員会を立ち上げ、グループ一丸となって再発防止策に集中的に取り組み、各種の施策を着実に実行に移すことで、ラサ商事グループとして内部管理体制の強化を推進してまいりました。
再発防止策の具体的な進捗状況につきましては、2022年4月28日付で公表いたしました「再発防止策の進捗状況に関するお知らせ」に記載のとおりでありますが、今後も本件事案を風化させることなく、引き続き、再発防止策の実施・モニタリングを通して、コンプライアンス重視の経営を推進し、皆様からの信頼回復に努めてまいります。
当社グループの事業その他に関するリスクについて、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性があると考えられる主な事項を記載しております。ただし、必ずしもそのようなリスク要因に該当しない事項についても、投資者の判断において重要であると考えられる事項については、積極的な情報開示の観点から開示しております。
本項においては、将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在における当社の判断に基づいたものであり、その実現を保証するものではありません。
当社グループが資源・金属素材関連及び化成品関連において取り扱う商品は、相場変動による商品価格リスクがあります。資源・金属素材関連においては、在庫として保有する期間を短縮させるとともに、商品によっては年間の販売量を事前に交渉するなどしてリスクの軽減を図っております。資源・金属素材関連及び化成品関連とも短期的に想定以上の相場変動が生じた場合等には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの外貨建てによる販売、仕入については、為替相場の変動によるリスクを負っておりますが、当該リスクを減少させるために原則として取引契約成立の都度、為替予約を行っております。したがって、短期的な為替変動が当社の業績に与える影響は軽微なものであると考えられますが、想定以上の為替変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループが産機・建機関連及び環境設備関連において取り扱う商品並びにプラント・設備工事関連は、製造業を主体とした顧客の工場や地方自治体等の運営する下水処理場等において主に使用又は施工されております。当該事業は機械や設備の販売及び工事施工のみならず、メンテナンス関連の需要も継続的にあること、また、製造業を主体とした民需においては、当社グループの顧客は幅広い業種に亘っていることから、競合激化はあるものの、一定の収益の安定性は確保できているものと考えております。しかしながら、全般的な経済動向や設備投資動向の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループが化成品関連において取り扱う商品は、自動車、建材、電気、電子分野などに幅広く素材を提供しており、国内外の経済動向の変化によっては、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当社グループの産機・建機関連、環境設備関連及びプラント・設備工事関連の業績は、販売先の設備投資予算の執行の関係により、売上高が第4四半期に偏重する傾向があり、利益についても第4四半期に偏重する構造となっております。
地震、洪水等の自然災害、事故やテロのような、当社グループが予測不可能な事により、インフラや下記の特定商品の依存先に壊滅的被害があった場合や当社グループの設備に被害が発生し、再構築の範囲が大規模となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの設備は、日常的及び定期的に保守管理、安全対策を実施しておりますが、不慮の事故による物的、人的被害が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
なお、新型コロナウイルスについては、事態収束時期の見通しは依然として不透明な状況です。当社グループでは「緊急対策本部」を設置して事業継続に向けた合理的判断を適宜行ってまいりましたが、問題の長期化は事業展開に一定の影響を及ぼす可能性があります。
(6) 特定商品の依存について
① ジルコンサンド
ジルコンサンドについては、その大半を世界有数のミネラルサンズの生産会社であるオーストラリアのアイルカ社から仕入れており、同社との間で日本における総販売代理店契約を締結しております。
当社グループは同社との安定的な取引関係を維持しておりますが、ジルコンサンドは鉱物資源であるため、同社において安定した採掘量が確保できなくなった場合、同社との関係に変更があった場合、又は同社の事業方針に変更があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
② ワーマンポンプ
ワーマンポンプについては、当社の関連会社である大平洋機工株式会社との間で総販売代理店契約を締結しております。当社グループは、同社に対して資本関係のみならず、部品の販売や役員を派遣するなど、強固な関係を構築しておりますが、同社との関係に変更があった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(7) 法的規制について
当社グループの各関連事業は、環境関連法令、貿易関連法令、その他多数の法令の規制を受けているため、今後、これらの規制の改廃や新たな法規制が設けられた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(8) 人材の確保について
当社グループの事業には、専門的な技量や経験を有する人材が不可欠であるため、高度な商品知識をもった人材や高度な技術力をもったエンジニア等の育成には常に注力しております。しかしながら、予定通りの人材の確保を行えなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による厳しい状況が緩和される中で全体としては持ち直しの動きが続きました。しかしながら、変異株による感染再拡大の懸念やウクライナ情勢等により、先行きは依然として不透明な状況にあります。
このような経済環境のもとで当社グループは、2020年3月期から2022年3月期までの3か年の新中期経営計画「Value Up Rasa 2021~企業価値の創造~」を掲げ、築き上げてきた経営基盤を更に強化し、社会インフラを支える付加価値創出企業として持続的な成長を目指してまいりました。
その結果、当連結会計年度の売上高は、主に資源・金属素材関連、プラント設備・工事関連が増収となったことを受けて313億29百万円となり、前連結会計年度と比べ46億1百万円(17.2%)の増収となりました。
利益につきましては、売上の増収等により、営業利益は25億51百万円となり、前連結会計年度と比べ3億60百万円(16.5%)の増益となりました。また、経常利益は28億12百万円となり、前連結会計年度と比べ4億18百万円(17.5%)の増益となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は20億14百万円となり、前連結会計年度と比べ4億69百万円(30.4%)の増益となりました。なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日。以下「収益認識会計基準」という。)等の適用により、売上高及び売上原価はそれぞれ8億65百万円増加しましたが、営業利益、経常利益及び税金等調整前当期純利益に影響はありません。
新中期経営計画の最終年度(2022年3月期)の経営目標対比では、売上高は計画350億円を36億70百万円下回る313億29百万円となりましたが、利益につきましては、営業利益が計画23億円を2億51百万円上回る25億51百万円、経常利益が計画25億円を3億12百万円上回る28億12百万円、親会社株主に帰属する当期純利益が計画17億30百万円を2億84百万円上回る20億14百万円となりました。
各年度の売上高目標は、プラント設備・工事関連事業における大型工事の完工が大きく貢献いたしましたが、資源・金属素材関連事業、化成品関連事業において、新型コロナウイルス感染症の影響などから、主要商品の需要が当初想定より落ち込み、計画を下回ったため未達成となりました。一方、利益目標においては、プラント・設備工事関連事業の貢献が大きく、さらに販売効率の改善や経費の抑制に努めたことから、各年度において概ね目標を達成することができました。
また、中期経営計画の目標とする経営指標について、自己資本当期純利益率は目標の9%以上に対して10.9%、売上高営業利益率は目標の6%以上に対して8.1%、自己資本比率は目標の50%以上に対して61.0%と、全ての指標において目標を上回ることができました。
セグメント別の状況は、次のとおりです。
資源・金属素材関連では、自動車の減産、中国での電力制限や環境規制など不安定要素はあったものの、世界的な資源価格の上昇に伴い当社取り扱い原料の相場価格も上昇したことから、関連部門の売上高は76億70百万円となり、前連結会計年度と比べ25億13百万円(48.7%)の増収となりました。また、売上高の増加により、セグメント利益は3億58百万円となり前連結会計年度と比べ3億43百万円(2,204.9%)の増益となりました。
産機・建機関連では、民間設備稼働状況が安定的に推移し、官庁のメンテナンス需要も高まった為、各種ポンプ関係の販売・整備は堅調な内容となりました。また、前期軟調であったシールド掘進機も販売・レンタルともに底堅く推移し、関連部門の売上高は82億14百万円となり、前連結会計年度と比べ1億15百万円(1.4%)の増収となりました。また、売上増収からセグメント利益は8億84百万円となり、前連結会計年度と比べ21百万円(2.5%)の増益となりました。
環境設備関連では、民間向けポンプの販売は好調に推移したものの官庁向けポンプ及び水砕スラグ製造設備の大型案件が一巡したことから、関連部門の売上高は16億87百万円となり、前連結会計年度と比べ3億51百万円(△17.2%)の減収となりました。セグメント利益は2億56百万円となり、前連結会計年度と比べ83百万円(△24.7%)の減益となりました。
プラント・設備工事関連では、大型工事の完工と収益認識会計基準を適用したことによる増収要因があり、関連部門の売上高は72億8百万円となり、前連結会計年度と比べ10億33百万円(16.7%)の増収となりました。また、売上増収からセグメント利益は7億21百万円となり、前連結会計年度と比べ36百万円(5.3%)の増益となりました。
化成品関連では、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けましたが、経済活動の再開に伴い事業環境の復調気運の高まりにより、自動車、電線、建材、潤滑剤の各分野での受注が回復し、関連部門の売上高は63億44百万円となり、前連結会計年度と比べ12億83百万円(25.4%)の増収となりました。また、売上増収からセグメント利益は1億41百万円となり、前連結会計年度と比べ50百万円(56.1%)の増益となりました。なお、収益認識会計基準等の適用により売上高は8億65百万円増加しましたが、セグメント利益に影響はありません。
不動産賃貸関連では、前期までの新型コロナウイルス感染拡大による一時的な賃料引き下げがなくなり、下期にはテナントビルの一部空室も解消されたことから、関連部門の売上高は3億62百万円となり、前連結会計年度と比べ5百万円(1.7%)の増収となりました。また、管理業務委託費や修繕費が増加したことから、セグメント利益は1億87百万円となり、前連結会計年度と比べ7百万円(△3.8%)の減益となりました。
当連結会計年度の受注及び販売の実績は、次のとおりであります。
当連結会計年度の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.不動産賃貸関連は、全て賃貸によるもののため、記載しておりません。
2.当連結会計年度において、受注残高に著しい変動がありました。これは、プラント・設備工事関連事業において、収益認識会計基準等を適用したことによるものです。
当連結会計年度の販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 販売実績の合計額は、セグメント間の内部取引調整前のものであります。
当連結会計年度末の総資産は313億87百万円となり、前連結会計年度に比べ68百万円の減少となりました。
(流動資産)
流動資産は187億2百万円となり、前連結会計年度に比べ58百万円の減少となりました。
これは主に、商品及び製品で4億88百万円の増加等があった一方で、現金及び預金で2億31百万円の減少等があったことによるものです。
(固定資産)
固定資産は126億84百万円となり、前連結会計年度に比べ10百万円の減少となりました。
これは主に、投資有価証券で1億7百万円、保険積立金で61百万円増加等があった一方で、繰延税金資産で59百万円、ソフトウェアで45百万円減少等があったことによるものです。
(流動負債)
流動負債は86億22百万円となり、前連結会計年度に比べ15億37百万円の減少となりました。
これは主に、電子記録債務で7億95百万円の増加があった一方、1年内返済予定の長期借入金で3億94百万円、未成工事受入金で13億58百万円の減少等があったことによるものです。
(固定負債)
固定負債は36億7百万円となり、前連結会計年度に比べ20百万円の減少となりました。
これは主に、長期借入金で87百万円の減少等があったことによるものです。
(純資産)
純資産は191億56百万円となり、前連結会計年度に比べ14億88百万円の増加となりました。
これは主に、剰余金の配当で4億79百万円、その他有価証券評価差額金で23百万円の減少等があった一方で、親会社株主に帰属する当期純利益で20億14百万円を計上したことによるものです。
当連結会計年度末の現金及び現金同等物(以下「資金」という。)の残高は44億43百万円となり、前連結会計年度に比べ2億31百万円減少しました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因については、次のとおりです。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動の結果獲得した資金は8億86百万円(前連結会計年度は8億87百万円の獲得)となりました。
これは主に、税金等調整前当期純利益28億80百万円、棚卸資産の減少額11億88百万円、仕入債務の増加額8億35百万円による資金の増加があった一方で、契約負債の減少額13億4百万円、法人税等の支払額8億98百万円等があったことよるものです。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動の結果使用した資金は5百万円(前連結会計年度は4億15百万円の支出)となりました。
これは主に、保険積立金の積立による支出2億76百万円があった一方で、保険積立金の払戻による収入2億15百万円等があったことによるものです。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動の結果使用した資金は11億13百万円(前連結会計年度は73百万円の支出)となりました。
これは主に、短期借入金の純増減額1億40百万円による資金の減少、長期借入金の返済による支出4億82百万円、配当金の支払いによる支出4億79百万円等があったことによるものです。
資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりです。
当社グループの資金需要の主なものは、商品の仕入や設備投資であります。これらの資金需要については、営業活動によるキャッシュ・フローの収入及び金融機関の借入にて対応することとしており、資金の流動性を安定的に確保しております。
当社グループの連結財務諸表は、我が国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。
(工事損失引当金)
当連結会計年度末の手持工事のうち、工事原価総額等が工事収益総額を超過する可能性が高く、かつ、その金額を合理的に見積もることができる場合には、将来の損失に備えるため、その損失見込額を工事損失引当金として計上しております。工事原価総額等の見積りにあたっては、プラント・設備工事関連事業の進捗状況を踏まえた最新の情報に基づいて行っておりますが、当初想定されていなかった事象の発生などにより見積りと実績が乖離した場合には、将来の損益は見積り金額と異なる可能性があります。
(プラント・設備工事関連の収益認識)
プラント・設備工事関連事業は、石油精製、石油化学、ガス関連、クリーンルーム関連、各種工事関連、都市部大型空調設備関連等の多種多様な分野のプラント及び関連設備工事に係る設計、施工及びメンテナンス工事を主たる事業としております。
プラント・設備工事等の契約に関しては、履行義務を充足するにつれて、一定の期間にわたり収益を認識しております。履行義務の充足に係る進捗率の見積りの方法は、見積総原価に対する実際原価の割合(インプット法)で算出しております。なお、履行義務の充足に係る進捗率の合理的な見積りが出来ない工事については、原価回収基準を適用しております。また、期間がごく短い工事については、原価回収基準は適用せず、履行義務を充足した時点で収益を認識しております。
見積総原価の算定にあたっては、プラント・設備工事関連事業の進捗状況を踏まえた最新の情報に基づいて行っておりますが、当初想定されていなかった事象の発生などにより見積りと実績が乖離した場合には、将来の損益は見積り金額と異なる可能性があります。
(注)2024年1月1日から1年毎の更新かつ最大2年間の延長条項があります。
記載すべき重要な研究開発活動はありません。