当連結会計年度におけるわが国経済は、円安基調が定着する状況下、輸出の伸び悩みや足元の生産の弱含み傾向がみられるものの全体としては緩やかな回復基調にあります。一方で、実質所得の伸び悩みや消費の停滞、国内産業の空洞化、米国の金融引締め、中国をはじめ新興国の経済減速などの懸念により景気の不透明感が継続しています。
このような事業環境のもと、当社グループでは、ゴム・化学品・自動車部品・機械機器関連では高付加価値商品の取り扱いを拡大するとともに、地熱・海洋資源開発などの資源エネルギー分野、木質バイオマスなどの環境関連分野、医薬中間体・バイオなどのライフサイエンス分野に注力しました。また、経営資源のさらなる集中のため子会社アロマン㈱を売却する一方、Bestrade Precision社(シンガポール)を子会社化するなど、事業ポートフォリオの再編に努めグローバル展開を継続的に推進し、収益力の向上と営業基盤の強化に努めました。
この結果、当連結会計年度の売上高は60,672百万円(前連結会計年度比3.5%増)、営業利益は3,606百万円(同13.5%増)、経常利益は4,110百万円(同16.9%増)、当期純利益は2,794百万円(同40.9%増)となりました。
セグメントの業績は次のとおりであります。
ゴム関連商品では、主力の自動車・家電・情報機器向けの合成ゴムおよび副資材の国内販売が期前半は好調でした。期後半は円安による輸入商品の採算悪化や原料安による国内品との競合激化があった一方、高機能性ゴムなどの輸出が好調に推移しました。
化学品関連商品では、フィルム・電材輸出などが好調でしたが、各種ワックス・香料などの輸入商品は円安の影響もあり低調でした。
この結果、ゴム・化学品の売上高は23,598百万円(前連結会計年度比2.1%減)、セグメント利益(営業利益)は1,104百万円(同4.8%増)となりました。
産業資材関連商品では、自動車内装用部品の販売が採用車種の増加により好調に推移し、シート用高機能性部品・原材料の販売も伸長しました。
機械・資材関連商品では、主力の飼料加工用機械は低調でした。環境分野では大型木質バイオマス機器の売上が寄与したものの、全体では低調に推移しました。
科学機器関連商品では、官公庁や企業の研究機関向けに表面物性測定・金属判別機器を中心に各種分析機器や試験機の販売が堅調でした。
この結果、機械資材の売上高は17,697百万円(前連結会計年度比12.5%増)、セグメント利益(営業利益)は1,961百万円(同29.2%増)となりました。
Sanyo Corporation of Americaは、高吸水性樹脂、高機能フィルム、ゴム関連商品が好調でした。
三洋物産貿易(上海)有限公司は、ゴム関連商品や化学品が好調でしたが自動車用部品は低調に推移しました。
San-Thap International Co., Ltd.(タイ)は、ゴム関連商品や自動車用部品が好調に推移しました。
この結果、海外現地法人の売上高は12,353百万円(前連結会計年度比2.0%減)、セグメント利益(営業利益)は502百万円(同40.5%増)となりました。
コスモス商事㈱は、海洋・船舶、石油ガス、地熱、CO₂地中貯留関連分野が牽引し、掘削機材販売やレンタル事業が引き続き好調に推移しました。
㈱ケムインターは、化学品、液晶・半導体、機械・電子部品関連が好調でした。
この結果、国内子会社の売上高は6,788百万円(前連結会計年度比14.1%増)、セグメント利益(営業利益)は636百万円(同28.7%増)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、3,201百万円(前連結会計年度末比289百万円の減少)となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは、909百万円の収入(同1,197百万円の減少)となりました。これは主に、税金等調整前当期純利益の計上および売上債権の減少があった一方で、たな卸資産の増加や仕入債務・前受金の減少、法人税の支払いがあったこと等によるものです。
投資活動によるキャッシュ・フローは、196百万円の支出(同188百万円の増加)となりました。これは主に有形固定資産の取得、海外現地法人への増資および新規取得にかかる支出によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、 1,047百万円の支出(同964百万円の減少)となりました。これは配当金の支払いと短期借入金の返済による支出があったことによるものです。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 売上高(千円) | 前年同期比(%) |
ゴム・化学品 | 23,598,183 | △2.1 |
機械資材 | 17,697,020 | 12.5 |
海外現地法人 | 12,353,933 | △2.0 |
国内子会社 | 6,788,912 | 14.1 |
合計 | 60,438,049 | 3.5 |
(注)1. 成約高と売上高の差額は僅少であるため、成約高の記載は省略しております。
2. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。
3. セグメント間の取引は相殺消去しております。
今後のわが国経済情勢につきましては、米国の金融引き締めや、中国を始め新興国の景気減速などの懸念要因はありますが、政府の経済政策などから、景気は引き続き回復基調を維持するものと思われます。また、中期的には2020年の東京オリンピックに向けた各種開発計画が浮上する一方で、企業の海外移転の動きも継続するものとみられます。
当社グループでは、これら不透明な外部環境に対応し、今後の経営の重点戦略として以下に注力する所存です。
①コアビジネスの収益基盤の強化と安定化
高付加価値商品への特化を一層進めるとともに、その関連分野でも取扱い製品群を広げ、収益基盤の強化と安定化を図ります。
②新規事業への展開
地熱・海洋資源開発機材などの資源エネルギー分野、木質バイオマス機材などの環境関連分野、医薬中間体、医療用原材料、バイオなどのライフサイエンス分野をさらに推進します。
③グローバル展開
自動車産業を中心に日系企業の進出が続くアセアン+インド、中国、北中米を主軸に置き、新規商材を開拓してまいります。
④投資案件への積極的取組み
既存事業との相乗効果、成長性、グローバル展開を目指す投資案件(M&Aを含む)に積極的に取り組んでまいります。
⑤マンパワーの強化と人材の育成
積極的採用や社員教育・研修の充実を通じてマンパワーの強化と人材育成を図ります。
⑥経営管理の強化
内部統制システムをより充実し財務報告の信頼性を高めるとともに、グループ全体のコンプライアンス体制ならびにリスク管理体制の徹底を図ります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
①主要市場の経済動向について
当社グループは、広範な産業分野に対して商品を販売しておりますが、特に自動車、家電・情報機器関連向けが大きな割合を占めております。従って、これら業界の市況が悪化した場合には、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
②商品価格の変動について
当社グループの取扱商品には、需給バランスにより仕入価格が大きく変動するものが含まれており、変動に応じた販売価格の設定および適正在庫の管理に努めております。しかし、価格転嫁が十分にできない場合、あるいは在庫の価値が下落し評価損の計上を余儀なくされる場合には、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
③競合のリスクについて
当社グループは、多岐にわたる商品を取り扱っており、国内外の様々な企業と競合しております。これら競合相手の戦略変更や、新興国企業等価格競争力の強い競合相手の新規参入があった場合には、当社グループの優位性が維持できずに、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
④仕入先に係るリスクについて
当社グループは、国内外の数多くの取引先から商品を仕入れており、商品の安定確保のため、仕入先との良好な関係の維持・強化に努めております。しかし、これら仕入先の事業再編や業績悪化、代理店政策の見直し等により、商権を喪失・縮小した場合には、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
⑤新規事業開拓に伴う投資について
当社グループは、新規事業の開拓に向けてM&A等に積極的に取り組んでおります。投資の決定に際しては、対象となる企業や事業につきまして財務、法務等の各側面からデュー・ディリジェンスを実施し、十分な精査、検討を行うことによってリスク回避を図っております。しかしながら、投資先企業・事業の価値が低下した場合には、のれんの減損処理等によって当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
⑥海外事業展開に伴うリスクについて
当社グループは、多くの輸出入取引、米国・アジアにおける事業拠点の設置等、幅広く海外活動を展開しており、今後更に注力していく所存であります。しかし、関係する各国・地域において、予期し得ない政治・経済情勢の悪化などのカントリーリスクが顕在化した場合には、取引の継続あるいは当社グループが計画通りの事業活動を行うことに支障をきたし、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
⑦債権管理について
当社グループの総資産に対する売上債権の割合は、当連結会計年度末現在43.2%(13,069百万円)と高い水準にあります。債権の管理につきましては、取引先別の業績・財務内容に応じた与信設定を行い、信用状態の継続的な把握をするなど、不良債権の発生が極力少なくなるよう努めております。また、不測の事態に備え、過去の実績率や個別の回収可能性等の見積りに基づき貸倒引当金を計上しておりますが、実際に回収不能となった債権額がこれを超過した場合には、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
⑧為替変動の影響について
当社グループは、商社として欧米およびアジアを中心とした輸出入取引にも積極的な営業を推進しております。外貨建ての取引については先物為替予約等を行うことによりヘッジを行っておりますが、取引先との価格交渉等において為替変動の影響は避けられず、急激な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。また、海外連結子会社の財務諸表は現地通貨建てとなっており、円換算する際の為替レートによっては、為替換算調整勘定を通じて当社グループの純資産が減少するリスクを有しています。
⑨株式相場の変動について
当社グループは、事業上の関係緊密化を図るため金融機関や取引先の株式を保有しております。その多くは市場に流通する時価のある株式であり、今後の株式相場の変動によっては、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
⑩自然災害による影響について
当社グループは、地震、台風、洪水等による災害が発生した場合に備えて、BCP(事業継続計画)を策定し、その一環で安否確認システム導入等の対策を講じております。しかしながら、被害を完全に回避することは困難であり、更には仕入先や得意先が被害を受けることもあります。そのような場合、当社グループの各事業拠点における活動に支障をきたし、業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。
⑪コンプライアンス等に関するリスクについて
当社グループは、日本および諸外国で事業活動を行っており、関連する法的規制は広範囲にわたっております。これらの法的規制を遵守するために、当社ではコンプライアンス委員会を設けコンプライアンス体制の強化を図っております。しかしながら、このような対策を行っても事業活動におけるコンプライアンス等に関するリスクを完全に排除することはできません。関係する法的規制の大幅な変更、予期しない解釈の適用などが行われた場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
金額が僅少であるため、記載を省略しております。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に有価証券の評価、固定資産の評価、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債等であり、継続して評価を行っております。
なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
(資産)
流動資産は、主に商品及び製品の積み増しにより、前連結会計年度末に比べ209百万円増加し、24,833百万円となりました。
固定資産は、主に保有有価証券の時価上昇ならびに、海外現地法人への増資および新規投資による投資有価証券の増加の結果、前連結会計年度末に比べ24百万円増加し、5,451百万円となりました。
(負債)
流動負債は、仕入債務や短期借入金、前受金の減少により前連結会計年度末に比べ2,235百万円減少し、9,649百万円となりました。
固定負債は、主に退職給付に係る負債が増加したことにより前連結会計年度末に比べ28百万円増加し、1,241百万円となりました。
(純資産)
純資産は、当期純利益の計上により株主資本が増加したことに加えて、その他有価証券評価差額金や為替換算調整勘定の増加により、その他の包括利益累計額が増加しました。
この結果、前連結会計年度末に比べ2,440百万円増加し、19,394百万円となりました。
(売上高)
売上高は60,672百万円となり、前連結会計年度に比べ2,053百万円の増収となりました。これは、自動車用部品が好調に推移した機械資材セグメントと、コスモス商事㈱の掘削機材等が寄与した国内子会社セグメントの伸長によるものです。
(営業利益)
売上高が増加する中、売上総利益は9,450百万円と前連結会計年度に比べ791百万円の増益となりました。また、販売費及び一般管理費は人件費の増加や売上増に伴う販売費の増加により5,844百万円と前連結会計年度に比べ363百万円増加しました。この結果、営業利益は3,606百万円となり、前連結会計年度に比べ427百万円の増益となりました。
(税金等調整前当期純利益)
税金等調整前当期純利益は4,011百万円と前連結会計年度に比べ531百万円の増益となりました。当連結会計年度の特別損益は、特別利益に国庫補助金を計上する一方、投資有価証券評価損や関係会社出資金評価損、減損損失等を計上したことにより、99百万円の損失となりました。
(当期純利益)
これらの結果、当期純利益は2,794百万円と前連結会計年度に比べ811百万円の増益となりました。
「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。