第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1)  業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、設備投資などに弱さもみられるものの、緩やかな回復基調が続きました。一方で、円高傾向が続き輸出や生産が伸び悩み、物価も下落基調となるなど浮揚感に乏しい状況となっています。また、中国をはじめ新興国の経済減速、米国の金融政策の動向英国のEU離脱問題など先行きの不透明感も継続しています。

このような事業環境のもと、当社グループでは、化成品・自動車部品・機械機器関連において高付加価値商品の取り扱いを拡大するとともに、今期期初策定の長期ビジョンに沿って㈱ソート、日本ルフト㈱を買収し新規投資案件を推進しました。また、Sanyo Trading (Thailand) Co., Ltd.を開設しグ-バル展開を継続するなど事業の拡大に努めました。

この結果、当連結会計年度の売上高は59,908百万円(前連結会計年度比1.3%減)、営業利益は4,052百万円(前連結会計年度比12.4%増)、経常利益は4,274百万円(前連結会計年度比4.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は2,757百万円(前連結会計年度比1.3%減)となりました。

 

セグメントの業績は次のとおりであります。

なお、第1四半期連結会計期間より、従来「ゴム・化学品」としていたセグメントの名称を「化成品」へ変更しております。セグメント名称変更によるセグメント情報に与える影響はありません。

①化成品

ゴム関連商品は、情報機器向けの輸出が低調でしたが、自動車向けを中心に合成ゴムおよび副資材の販売が堅調でした。化学品関連商品は、工業用フィルム・電材などの輸出や医薬関連商品が低調でしたが、染料や難燃剤の販売は好調でした。また、第2四半期に新たに連結子会社となった㈱ソートの業績が寄与しました。

この結果、化成品の売上高は24,483百万円(前連結会計年度比3.8%増)、セグメント利益(営業利益)は1,263百万円(前連結会計年度比14.4%増)となりました。

②機械資材

産業資材関連商品は、自動車内装用部品の販売が引き続き好調に推移し、シート用高機能性部品・原材料販売も伸長しました。機械・環境関連商品は、飼料・肥料用ペレットミルが堅調に推移し、バイオマス関連商品では熱電併給設備などの大型案件を受注しました。科学機器関連は、表面物性測定装置や半導体検査装置などの分析・試験機器の販売が好調、受注も堅調に推移しています。

この結果、機械資材の売上高は19,104百万円(前連結会計年度比8.0%増)、セグメント利益(営業利益)は2,211百万円(前連結会計年度比12.7%増)となりました。

③海外現地法人

Sanyo Corporation of Americaは、工業用フィルムは低調でしたが、ゴム・自動車用部品が堅調でした。三洋物産貿易(上海)有限公司は、ゴム・自動車用部品が好調に推移しました。San-Thap International Co., Ltd(タイ)は、自動車用部品が好調でしたが、タイバーツ安によるゴムなど輸入品の採算悪化により業績は低調でした。

この結果、大幅な円高による為替換算の影響もあり、海外現地法人の売上高は10,751百万円(前連結会計年度比13.0%減)、セグメント利益(営業利益)は366百万円(前連結会計年度比27.0%減)となりました。

④国内子会社

コスモス商事㈱は、海洋船舶、石油ガス関連は低調でしたが、地熱関連は機材販売・レンタル事業がともに堅調でした。㈱ケムインターは、韓国経済の低迷や円高の影響により、化学品は低調でしたが、電材関連は堅調でした。

この結果、国内子会社の売上高は5,294百万円(前連結会計年度比22.0%減)、セグメント利益(営業利益)は585百万円(前連結会計年度比8.1%減)となりました。

 

 

(2)  キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、3,712百万円(前連結会計年度末比511百万円の増加)となりました。

営業活動によるキャッシュ・フローは、2,997百万円の収入(前連結会計年度比2,088百万円の増加)となりました。売上債権の増加や法人税等の支払による支出の一方で、税金等調整前当期純利益の計上や前受金の増加があったこと等によるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは、1,201百万円の支出(前連結会計年度比1,005百万円の減少)となりました。これは主に連結子会社及び非連結子会社の株式取得にかかる支出によるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは、 1,220百万円の支出(前連結会計年度比173百万円の減少)となりました。これは主に短期借入金の返済と配当金の支払いによるものです。

 

2 【販売状況】

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

売上高(千円)

前年同期比(%)

化成品

24,483,379

3.8

機械資材

19,104,231

8.0

海外現地法人

10,751,446

△13.0

国内子会社

5,294,109

△22.0

合計

59,633,166

△1.3

 

(注)1. 成約高と売上高の差額は僅少であるため、成約高の記載は省略しております。

2. 上記の金額には消費税等は含まれておりません。

3. セグメント間の取引は相殺消去しております。

 

3 【対処すべき課題】

当社を取り巻く環境については、中国をはじめとする新興国の景気減速、円高ドル安傾向の定着や企業の海外移転の継続などの不透明要因があります。

当社では、不透明な外部環境はリスク要因である一方、新しい事業機会をもたらすチャンスでもあると捉え、企業理念にある「進取の精神」に沿った成長を目指します。

将来に亘る継続的な成長を達成するの行動指針としては、4年後の20209月期を目途に設定した「VISION2020」を中期戦略として以下の6項目を推進してまいります。

 既存コアビジネスの深化

高付加価値商品への特化を一層進めるとともに、その関連分野でも取扱い商品群を広げ、収益基盤の強化と安定化を図ります。

 新規ビジネスの開拓

地熱・海洋資源開発機材や木質バイオマス関連機材を中心とする資源・環境分野、医薬中間体・原体、医療関連資材、バイオ関連分析機器などのライフサイエンス分野、工業用フィルムの海外展開などに注力します。

 グローバル展開の加速

自動車産業を中心に日系企業の進出が続くアセアン+インド、中国、北中米を主軸に置き、新規商材開拓など営業基盤の強化に努めてまいります。

 新規投資案件の推進

既存事業との相乗効果、成長性、グローバル展開を目指すM&Aなどの投資案件に積極的に取り組んでまいります。

 国内外の組織の強化・最適化

国内外での人材の積極的採用や社員教育・研修の充実を通じて組織の強化・人材の育成を図ります。

 経営管理の強化

内部統制システムをより充実させ財務報告の信頼性を高めるとともに、グループ全体のコンプライアンス体制ならびにリスク管理体制の強化を図ります。

 

 

4 【事業等のリスク】

 当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクは以下のようなものがあります。しかしながら、これらの事項が当社の事業上のリスクを必ずしも網羅するものではありません。

 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

①主要市場の経済動向について

当社グループは、広範な産業分野に対して商品を販売しておりますが、特に自動車、家電・情報機器関連向けが大きな割合を占めております。従って、これら業界の市況が悪化した場合には、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

②商品価格の変動について

当社グループの取扱商品には、需給バランスにより仕入価格が大きく変動するものが含まれており、変動に応じた販売価格の設定および適正在庫の管理に努めております。しかし、価格転嫁が十分にできない場合、あるいは在庫の価値が下落し評価損の計上を余儀なくされる場合には、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

③競合のリスクについて

当社グループは、多岐にわたる商品を取り扱っており、国内外の様々な企業と競合しております。これら競合相手の戦略変更や、新興国企業等価格競争力の強い競合相手の新規参入があった場合には、当社グループの優位性が維持できずに、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

④仕入先に係るリスクについて

当社グループは、国内外の数多くの取引先から商品を仕入れており、商品の安定確保のため、仕入先との良好な関係の維持・強化に努めております。しかし、これら仕入先の事業再編や業績悪化、代理店政策の見直し等により、商権を喪失・縮小した場合には、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤新規事業開拓に伴う投資について

当社グループは、新規事業の開拓に向けてM&A等に積極的に取り組んでおります。投資の決定に際しては、対象となる企業や事業につきまして財務、法務等の各側面からデュー・ディリジェンスを実施し、十分な精査、検討を行うことによってリスク回避を図っております。しかしながら、投資先企業・事業の価値が低下した場合には、のれんの減損処理等によって当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑥海外事業展開に伴うリスクについて

当社グループは、多くの輸出入取引、米国・アジアにおける事業拠点の設置等、幅広く海外活動を展開しており、今後更に注力していく所存であります。しかし、関係する各国・地域において、予期し得ない政治・経済情勢の悪化などのカントリーリスクが顕在化した場合には、取引の継続あるいは当社グループが計画通りの事業活動を行うことに支障をきたし、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑦債権管理について

当社グループの総資産に対する売上債権の割合は、当連結会計年度末現在42.0%(13,622百万円)と高い水準にあります。債権の管理につきましては、取引先別の業績・財務内容に応じた与信設定を行い、信用状態の継続的な把握をするなど、不良債権の発生が極力少なくなるよう努めております。また、不測の事態に備え、過去の実績率や個別の回収可能性等の見積りに基づき貸倒引当金を計上しておりますが、実際に回収不能となった債権額がこれを超過した場合には、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

⑧為替変動の影響について

当社グループは、商社として欧米およびアジアを中心とした輸出入取引にも積極的な営業を推進しております。外貨建ての取引については先物為替予約等を行うことによりヘッジを行っておりますが、取引先との価格交渉等において為替変動の影響は避けられず、急激な為替変動が生じた場合には、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。また、海外連結子会社の財務諸表は現地通貨建てとなっており、円換算する際の為替レートによっては、為替換算調整勘定を通じて当社グループの純資産が減少するリスクを有しています。

 

⑨株式相場の変動について

当社グループは、事業上の関係緊密化を図るため金融機関や取引先の株式を保有しております。その多くは市場に流通する時価のある株式であり、今後の株式相場の変動によっては、当社グループの業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑩自然災害による影響について

当社グループは、地震、台風、洪水等による災害が発生した場合に備えて、BCP(事業継続計画)を策定し、その一環で安否確認システム導入等の対策を講じております。しかしながら、被害を完全に回避することは困難であり、更には仕入先や得意先が被害を受けることもあります。そのような場合、当社グループの各事業拠点における活動に支障をきたし、業績および財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑪コンプライアンス等に関するリスクについて

当社グループは、日本および諸外国で事業活動を行っており、関連する法的規制は広範囲にわたっております。これらの法的規制を遵守するために、当社ではコンプライアンス委員会を設けコンプライアンス体制の強化を図っております。しかしながら、このような対策を行っても事業活動におけるコンプライアンス等に関するリスクを完全に排除することはできません。関係する法的規制の大幅な変更、予期しない解釈の適用などが行われた場合には、当社グループの業績および財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 
(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収益・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に有価証券の評価、固定資産の評価、貸倒引当金、賞与引当金、退職給付に係る負債等であり、継続して評価を行っております。

なお、見積り及び判断・評価については、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づいて行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。

 

(2) 財政状態の分析

(資産)

流動資産は、当期より㈱ソートと日本ルフト㈱が新たに連結子会社となったことに伴う売掛債権や商品及び製品等の増加により前連結会計年度末に比べ1,457百万円増加し、26,290百万円となりました。

固定資産は、主に基幹システムの開発に係るソフトウェア仮勘定の増加や連結子会社株式取得に伴うのれんの増加により前連結会計年度末に比べ713百万円増加し、6,165百万円となりました。

(負債)

流動負債は、主に取引先からの前受金の増加により前連結会計年度末に比べ699百万円増加し、10,348百万円となりました。

固定負債は、退職給付に係る負債が増加した一方で、保有有価証券の評価差額の減少によって繰延税金負債が減少したことなどにより前連結会計年度末に比べ89百万円減少し、1,151百万円となりました。

(純資産)

純資産は、その他有価証券評価差額金や為替換算調整勘定の減少によるその他の包括利益累計額の減少の一方で、親会社株主に帰属する当期純利益の計上により株主資本が増加しました。

この結果、前連結会計年度末に比べ1,560百万円増加し、20,954百万円となりました。

 

(3) 経営成績の分析

(売上高)

売上高は59,908百万円となり、前連結会計年度に比べ763百万円の減少となりました。自動車用部品を中心に機械資材セグメントが伸びた一方で、大幅な円高による為替換算の影響で海外現地法人セグメントの売上高が減少したことや、業界不振により国内子会社セグメントの売上高が減少したことによるものです。

(営業利益)

売上高が減少する一方で、利益率の高い機械資材セグメントの売上高が増加したことにより、売上総利益は10,017百万円と前連結会計年度に比べ566百万円の増益となりました。販売費及び一般管理費は人件費の増加や連結子会社取得によるのれん償却費の増加により5,964百万円と前連結会計年度に比べ120百万円増加しました。この結果、営業利益は4,052百万円となり、前連結会計年度に比べ446百万円の増益となりました。

(税金等調整前当期純利益)

税金等調整前当期純利益は4,251百万円と前連結会計年度に比べ240百万円の増益となりました。当連結会計年度の特別損益は、特別利益に国庫補助金を計上する一方、固定資産圧縮損と和解金を特別損失に計上したことにより、22百万円の損失となりました。

(親会社株主に帰属する当期純利益)

これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は2,757百万円と前連結会計年度に比べ36百万円の減少となりました。

 
(4) キャッシュ・フローの分析

「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フローの状況」に記載しております。