第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当中間連結会計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態および経営成績の状況

当中間連結会計期間におけるわが国経済は、原材料や資源価格の高止まりなどにより一部景気に足踏みが見られるものの、雇用や所得環境の改善などを背景に緩やかな回復基調が続きました。しかしながら、欧米を始めとするインフレ懸念や中国の景気停滞の継続など、世界経済を見ると先行き不透明な状況が続いております。

こうした中、当社グループは、2025年3月期を最終年度とする中期経営計画“GSI CONNECT 2024”を推進しております。事業創造型商社としてサステナブルな社会づくりに貢献するというビジョンを掲げ、公表時とは著しく変化している事業環境に柔軟に対応しながら、最終目標である「過去最高純利益の更新」の達成に取り組んでおります。

当中間連結会計期間の業績につきましては、売上高は、前年同期比8,801百万円12.4%増収79,652百万円となり、売上総利益は、前年同期比294百万円3.6%増益8,566百万円、営業利益は、前年同期比83百万円4.8%増益1,805百万円となりました。経常利益は、金利上昇や為替の影響もあり、前年同期比124百万円6.9%減益1,678百万円、親会社株主に帰属する中間純利益は、前年同期比60百万円4.6%減益1,237百万円となり、前年同期を若干下回るものの、公表しております今期の連結業績予想に対しては順調に進捗しております。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

<ファイバー>

インナー用機能糸・生地の取引が、堅調な最終製品の需要を背景に受注が伸長したことなどから、売上高は前年同期比25.6%増収46,278百万円となり、営業利益は前年同期比28.3%増益336百万円となりました。

 

<アウター>

アパレル関連では、OEMや製品販売の取引が低調に推移し、売上高は前年同期比10.3%減収9,055百万円となったものの、欧米向けの生地の輸出取引が堅調に推移したことなどから、営業利益は前年同期比22.6%増益607百万円となりました。

 

<インナー>

ランジェリー関連が猛暑により苦戦するも、機能素材インナーの需要の高まりなどもあり、売上高は前年同期比2.6%増収6,809百万円となったものの、原材料価格の高騰などによるコストアップの影響もあり、営業利益は前年同期比52.1%減益123百万円となりました。

 

<セミコンダクター>

半導体市場は一部で回復基調が見られるものの、依然として全体的に調整局面が続く中、製造装置用部材などの継続的な需要により、売上高は前年同期比5.1%増収5,987百万円となり、営業利益は前年同期比6.3%増益328百万円となりました。

 

<ケミカル>

機能性樹脂・フィルムおよび塗料原料の取引は、国内外で堅調に推移するとともに利益率の改善も進みました。しかしながら、海外で一部関連資材の受注減があったことなどから、売上高は前年同期比0.9%減収6,669百万円となり、営業利益は前年同期比12.0%増益408百万円となりました。

 

<ホビー&ライフ>

ホビー関連の取引が国内外で堅調に推移していることに加え、化粧品原料の取引で新製品の投入や在庫不足の解消などもあり、売上高は前年同期比6.0%増収2,760百万円となり、営業利益は前年同期比3.9%増益293百万円となりました。

 

<マシナリー&イクイップメント>

資材関連の取引が堅調に推移したものの、大型機械装置の受注があった前年同期の水準には及ばず、売上高は前年同期比6.3%減収2,091百万円となり、営業利益は前年同期比63.7%減益22百万円となりました。

 

当中間連結会計期間末における総資産は、売上債権の増加などにより、前期末比3,718百万円増加79,055百万円となりました。

負債は、仕入債務の増加などにより、前期末比2,175百万円増加50,061百万円となりました。

純資産は、親会社株主に帰属する中間純利益による株主資本の増加や為替換算調整勘定の増加などにより、前期末比1,543百万円増加28,993百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは4,240百万円の収入(前年同期は4,296百万円の収入)となりました。主な要因は仕入債務の増加などによるものです。

投資活動によるキャッシュ・フローは246百万円の支出(前年同期は46百万円の支出)となりました。主な要因は有価証券の取得による支出などによるものです。

財務活動によるキャッシュ・フローは3,907百万円の支出(前年同期は4,132百万円の支出)となりました。主な要因は短期借入金の純増減額などによるものです。

これらに換算差額210百万円を加味した結果、当中間連結会計期間末における現金及び現金同等物の残高は前期末比296百万円増加10,642百万円となりました。

 

(3) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

当中間連結会計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題について重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(4) 研究開発活動

当中間連結会計期間における研究開発活動について、特記すべき事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当社は2024年9月9日付で三菱ケミカル株式会社(以下「三菱ケミカル」)と、三菱ケミカルが展開するトリアセテート繊維事業、並びに三菱ケミカルが保有する菱光サイジング株式会社の株式を、三菱ケミカルが新たに設立する株式会社(以下「対象会社」)に吸収分割により承継させた上で、当社が対象会社の全株式を取得し完全子会社化することに合意し、株式譲渡契約を締結いたしました。詳細につきましては、「第4経理の状況 1中間連結財務諸表 注記事項(追加情報)(取得による企業結合)」に記載しております。