第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

 当第2四半期連結累計期間における日本経済は、企業収益が改善し、個人消費が緩やかに回復する一方、足下では中国の景気減速等を背景とした輸出の伸び悩みも見られます。また、米国では景気回復が続いているものの、中国をはじめとするアジア経済は減速基調を強めており、全体として先行きの不透明さが増しております。

 このような状況の下、当第2四半期連結累計期間の業績は、国内販売は1,787億9千万円(前年同期比△3.6%)、海外販売は1,972億7千万円(同+5.3%)となり、売上高は3,760億6千万円(同+0.9%)となりました。

 利益面につきましては、売上総利益は、主に海外子会社における売上高の伸長により、464億2千万円(同+4.4%)となりました。また、前第2四半期連結累計期間に台湾子会社において貸倒引当金を計上した影響もあり、営業利益は100億3千万円(同+26.1%)、経常利益は101億8千万円(同+11.9%)となりました。一方、親会社株主に帰属する四半期純利益は、前第2四半期連結累計期間と比較して税金費用が増加したこと等により、65億円(同△2.4%)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

① 機能素材

 機能素材につきましては、米州および中国等海外全体で売上は増加したものの、国内では減収となり、全体として売上は減少しました。

 機能化学品事業は、中国や米州において売上は増加したものの、国内においては自動車生産台数や住宅着工数の低迷を受けて塗料原料およびウレタン原料等の売上が減少したことから、事業全体として売上は減少しました。

 スペシャリティケミカル事業は、樹脂添加剤や半導体関連等の電子業界向けケミカルが堅調に推移したものの、加工油剤等が低調に推移したことにより、事業全体として売上は減少しました。

 この結果、売上高は792億円と前第2四半期連結累計期間に比べ、46億1千万円(△5.5%)の減収となりました。一方、営業利益は、海外での増収および利益率の改善等により、20億9千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、5千万円(+2.7%)の増益となりました。

 

② 加工材料

 加工材料につきましては、国内での売上は微減となったものの、北東アジアおよび東南アジアでの売上が増加し、欧米での売上も微増となったことから、全体として売上は増加しました。

 カラー&プロセシング事業は、液晶テレビ反射板用材料および導電性材料等の売上は減少したものの、顔料・添加剤、情報印刷関連材料、光学反射防止シートおよび合成樹脂等の売上が増加したことから、事業全体として売上は増加しました。

 OA・家電業界への合成樹脂の販売を中心とする事業は、国内での売上は減少したものの、北東アジアおよび東南アジアでの売上が増加したことにより、事業全体として売上は増加しました。

 この結果、売上高は1,333億8千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、93億7千万円(+7.6%)の増収となりました。営業利益は25億8千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、3億5千万円(+16.1%)の増益となりました。

 

③ 電子

 電子につきましては、欧米での売上は増加したものの、国内および北東アジアでの売上が減少し、全体として売上は減少しました。

 電子化学品事業は、液晶パネル製造用薬液等の売上が減少したものの、エポキシ樹脂関連の売上が増加したことから、事業全体として売上は増加しました。

 電子資材事業は、液晶関連部材の売上が減少したことから、事業全体として売上は減少しました。

 この結果、売上高は653億円と前第2四半期連結累計期間に比べ、103億6千万円(△13.7%)の減収となりました。一方、営業利益は、前第2四半期連結累計期間に台湾子会社において貸倒引当金を計上した影響等により、37億2千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、13億8千万円(+59.3%)の増益となりました。

 

④ 自動車・エネルギー

 自動車関連の事業は、国内においては自動車生産台数の減少の影響を受け売上は低調となりましたが、海外において米州、中国および東南アジアが全体的に好調に推移し、事業全体として売上は増加しました。

 この結果、売上高は568億7千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、49億3千万円(+9.5%)の増収となりました。一方、営業利益は、国内新規ビジネス立ち上げ時の費用負担発生等により、7億円と前第2四半期連結累計期間に比べ、3億4千万円(△33.0%)の減益となりました。

 

⑤ 生活関連

 生活関連につきましては、国内および海外共に売上が増加し、全体として売上は増加しました。

 ライフ&ヘルスケア製品事業は、食品素材分野において自社製品であるトレハ®等は国内、海外ともに売上が増加しました。スキンケア・トイレタリー分野は自社製品であるAA2G®は、特に国内の主要顧客に対する売上が増加し、また、同分野での原料販売も好調に推移しました。医薬・医療分野では、原薬・中間体の売上は微減となりましたが、医療材料の売上が増加しました。以上の結果、事業全体として売上は増加しました。

 化粧品・健康食品の販売を行うビューティケァ製品事業は、従来商品の販売が低調であったことから、事業全体として売上は減少しました。

 この結果、売上高は409億4千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、40億円(+10.9%)の増収となりました。営業利益は16億4千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、3億2千万円(+24.8%)の増益となりました。

 

⑥ その他

 特記すべき事項はありません。

 

(2)財政状態の分析

 当第2四半期連結会計期間末の流動資産は、現金及び預金が増加したものの、たな卸資産が減少したため、前連結会計年度末に比べ、7億5千万円減少の3,290億9千万円となりました。固定資産は、保有株式の時価下落による投資有価証券の減少等により、前連結会計年度末に比べ、136億円減少の2,030億6千万円となりました。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ、143億6千万円減少の5,321億6千万円となりました。

 負債は、支払手形及び買掛金やその他有価証券評価差額金に係る繰延税金負債の減少等により、前連結会計年度末に比べ、82億8千万円減少の2,507億3千万円となりました。

 純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益65億円を計上したものの、その他有価証券評価差額金や、為替換算調整勘定の減少等により、前連結会計年度末に比べ、60億7千万円減少の2,814億2千万円となりました。

 以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の51.5%から0.3ポイント増加し、51.8%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動による資金の収入94億2千万円、投資活動による資金の支出53億8千万円、財務活動による資金の支出8億6千万円に換算差額による資金の減少3億1千万円を加味した結果、前連結会計年度末と比べ28億5千万円(+7.0%)増加し、433億7千万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

  当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加額は、94億2千万円となりました。これは、運転資本の増加による資金の減少11億2千万円、法人税等の支払22億8千万円があったものの、税金等調整前四半期純利益98億4千万円、減価償却費47億4千万円の計上があったこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

  当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少額は、53億8千万円となりました。これは、有形および無形固定資産の取得による支出46億6千万円があったこと等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

  当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少額は、8億6千万円となりました。これは、長期借入による収入14億8千万円があったものの、配当金の支払19億円があったこと等によるものです。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)

 当社は、以下のように財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めています。

① 基本方針の内容

 当社は、上場会社である以上、株主は原則として株式の自由な取引を通じて決まるものであり、株式会社の支配権の移転を伴う大規模買付行為の提案に応じるか否かも最終的には個々の株主の意思に基づき行われるべきものと考えております。かかる観点から、当社としては、企業価値向上に邁進することこそが本分であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者を当社自身の判断で定めるべきではないと考えております。

 しかし、ときに市場においては、企業価値向上のために誠実な取組みをしている当社の価値が正当に評価されない状況が生じることも考えられます。株式の大規模買付行為の中には、かかる状況に乗じ、その目的等から見て短期的利益だけを求め、当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損するものもあり得るところであります。

 当社は、このような当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損するような大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。

 

② 基本方針の実現に資する取組み

 当社は、上記の基本方針を実現するため、平成24年4月からスタートした3ヵ年の中期経営計画「Change-S2014」を掲げ、企業価値向上に邁進してまいりました。「Change-S2014」は、「“CHANGE”の加速」と位置付け、基本戦略に「事業と運営の質の向上を加速して(Speed up)、重点分野のバリューチェーンにおいてナガセグループの総合力を発揮し(Step up)、独自のソリューションをグローバルに展開することにより、持続的に成長する(Sustainable growth)」を掲げております。上記の基本戦略の実行に向けて、従来製品群別に4つに分類していた事業セグメントを、バリューチェーンでの位置付けと、主たる担当業界によって再編成しております。当社の取り扱う製品群でもバリューチェーンの川上に位置する「機能素材」セグメント、次の段階にポジションを置く「加工材料」セグメント、主たる担当業界で機能を発揮する「電子」セグメント、「自動車・エネルギー」セグメント、「生活関連」セグメントの5つを新たなセグメンテーションとしております。各事業セグメントにおいては、「グローバル化の推進」と「高付加価値事業の創造」をキーワードに「“CHANGE”の加速」を推進しております。さらに各セグメントの機能と、グループの持つ技術基盤を組み合わせた総合力によって「バイオ」、「環境・エネルギー」、「エレクトロニクス」関連の重点分野を中心に、当社グループの特徴を生かした事業の強化、創出を目指しております。

 また、外部環境の変化および当社グループの事業構造の深化に対応するため、運営基盤の強化を図っております。

 「Change-S2014」は、平成27年3月期をもって3ヵ年の期間が終了いたしましたが、平成28年3月期は、「成長へのチャレンジ」と「それを支える経営基盤の強化」をベースとして策定した長期経営方針のもと、「Change-S2014」の方針を継続し、企業価値向上に向け邁進しております。

 以上のとおり、経営の効率性とともにその透明性をも高め、株主、顧客、取引先、社員、地域社会等のステークホルダーの皆様との円滑な関係を構築し、企業価値の向上へ向けて邁進してまいります。

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組み

 前記の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を、平成25年5月20日開催の当社取締役会及び平成25年6月26日開催の第98回定時株主総会の決議に基づき更新しております。なお、本プランの有効期間は、平成28年に開催される当社定時株主総会の終了時点までとなっております。

 本プランは、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し向上させることを目的として、大規模買付行為が行われる場合に、大規模買付者に対し、事前に当該大規模買付行為等に関する情報の提供を求め、当社が、当該買付け等についての情報収集・検討等を行う期間を確保した上で、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提示したり、大規模買付者との交渉等を行っていくための手続を定めています。

 かかる手続が遵守されなかった場合には、取締役会決議もしくは株主総会の承認により新株予約権無償割当て等の対抗措置を講じることがあります。当該対抗措置の発動により、結果的に手続を遵守しない大規模買付者に、経済的損害を含む何らかの不利益を発生させる可能性があります。他方、手続が遵守されている場合は、原則として対抗措置は講じませんが、当該大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に反すると認められる場合には、新株予約権無償割当て等の対抗措置を講じることがあります。

 なお、本プランの具体的内容は、平成25年5月20日付のニュースリリース「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の更新について」

(http://www.nagase.co.jp/assetfiles/tekijikaiji/20130520.pdf)をご参照ください。

 

④ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

  ②に記載した当社の「長期経営方針」および中期経営計画「Change-S2014」は、当社企業価値及び株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではございません。

  ③に記載した本プランは、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入しております。また、対抗措置発動等の運用に際して、取締役会の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために実質的な判断を客観的に行う諮問機関として、独立委員会を設置しております。取締役会の判断は、独立委員会の勧告を最大限尊重し、また、対抗措置の発動に際し、状況により、株主意思を確認することとしており、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

 

(5)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、23億4千万円であります。研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

なお、当第2四半期連結累計期間におけるセグメントごとの研究開発費は次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

機能素材

280

加工材料

450

電子

512

自動車・エネルギー

67

生活関連

954

全社(共通)(注)

77

合計

2,342

(注)全社(共通)は特定のセグメントに関連付けられない基礎研究等に関する費用です。