第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第2四半期連結累計期間において、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の異常な変動等または、前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」について重要な変更はありません。

 

2【経営上の重要な契約等】

 当第2四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定または締結等はありません。

 

3【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)業績の状況

 当第2四半期連結累計期間における日本経済は、政府および日銀の各種政策による企業収益や所得環境の改善を背景として緩やかな回復基調で推移したものの、円高の進行による企業収益の悪化が懸念される状況が続いております。また、米国では緩やかな景気拡大が続きましたが、中国をはじめとする新興国における経済成長の鈍化や英国のEU離脱問題等を受け、世界経済の先行きは依然として不透明な状況が続いております。

 このような状況の下、当第2四半期連結累計期間の業績は、国内販売は1,790億2千万円(前年同期比+0.1%)、海外販売は前年同期と比較して円高が進行した影響等により1,718億3千万円(同△12.9%)となり、売上高は3,508億6千万円(同△6.7%)となりました。

 利益面につきましては、減収に伴い、売上総利益は446億7千万円(同△3.8%)となりました。営業利益は、数理計算上の差異の償却に伴う退職給付費用の増加等により72億4千万円(同△27.8%)となり、経常利益は74億8千万円(同△26.6%)、親会社株主に帰属する四半期純利益は46億7千万円(同△28.1%)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

① 機能素材

 機能素材につきましては、国内および海外ともに売上は減少しました。

 機能化学品事業は、塗料原料およびウレタン原料等につき、アセアンおよびメキシコにおいては売上が伸長したものの、ナフサ価格の下落や国内における自動車生産台数の低迷の影響を受け、主に国内での売上が減少したため、事業全体として売上は減少しました。

 スペシャリティケミカル事業は、電子業界向けフッ素ケミカルが国内および韓国向けを中心に堅調に推移したものの、樹脂添加剤等のビジネスが低調に推移したことから、事業全体として売上は微減となりました。

 この結果、売上高は741億2千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、50億7千万円(△6.4%)の減収となりました。これを受けて営業利益も18億5千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、2億4千万円(△11.6%)の減益となりました。

 

② 加工材料

 加工材料につきましては、国内および海外ともに売上は減少しました。

 カラー&プロセシング事業は、国内での包装材料用の合成樹脂等の売上は増加したものの、液晶テレビ反射板用材料および導電性材料、顔料・添加剤、情報印刷関連材料、光学反射防止シート等の売上が減少したことから、事業全体として売上は減少しました。

 OA・ゲーム機器業界への合成樹脂の販売を中心とするポリマーグローバルアカウント事業は、国内での売上は横ばい、グレーターチャイナでの売上は微減となったものの、アセアンでの売上が微増となったことから、事業全体として売上は前年並みとなりました。

 この結果、売上高は1,202億2千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、131億5千万円(△9.9%)の減収となりました。一方、営業利益は主に国内製造子会社における売上総利益率の改善により、26億5千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、7千万円(+2.8%)の増益となりました。

 

③ 電子

 電子につきましては、国内製造子会社の牽引により国内の売上は増加したものの、グレーターチャイナを中心として海外の売上が減少し、全体として売上は減少しました。

 電子化学品事業は、電子部品・半導体業界向け等の変性エポキシ樹脂関連の売上が増加し、事業全体として売上は増加しました。

 電子資材事業は、スマートフォン向け部材、タッチパネル用部材およびガラス薄型加工等の売上が減少したことから、事業全体として売上は減少しました。

 この結果、売上高は625億1千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、27億8千万円(△4.3%)の減収となりました。営業利益は、海外製造事業における稼働率の低下により、31億8千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、5億3千万円(△14.3%)の減益となりました。

 

④ 自動車・エネルギー

 自動車材料事業は、国内においては円高およびナフサ価格の下落による減収影響を受けたものの、樹脂ビジネスが伸長したことから、売上は微増となりました。一方、海外においては、全般的に販売は好調に推移したものの、円高の影響を受け売上が減少したため、事業全体として売上は減少しました。

 この結果、売上高は524億1千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、44億6千万円(△7.8%)の減収となりました。営業利益は、売上総利益の減少により、5億1千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、1億8千万円(△26.0%)の減益となりました。

 

⑤ 生活関連

 生活関連につきましては、国内での売上は増加したものの、グレーターチャイナ等、海外での売上が減少し、全体として売上は前年並みとなりました。

 ライフ&ヘルスケア製品事業は、食品素材分野においてトレハ®等の国内での売上は前年並みとなったものの、海外での売上は減少しました。スキンケア・トイレタリー分野はAA2G®の国内での主要顧客に対する売上は減少したものの、海外での主要顧客に対する売上が増加しました。医薬・医療分野では、原薬・中間体、医療材料ともに売上が増加しました。この結果、事業全体として売上は前年並みとなりました。

 化粧品・健康食品の販売を行うビューティケァ製品事業は、新商品の販売が好調であったことから、事業全体として売上は増加しました。

 この結果、売上高は412億6千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、3億2千万円(+0.8%)の増収となりました。営業利益は18億5千万円と前第2四半期連結累計期間に比べ、2億円(+12.1%)の増益となりました。

 

⑥ その他

 特記すべき事項はありません。

 

(2)財政状態の分析

 当第2四半期連結会計期間末の流動資産は、現金及び預金やたな卸資産が減少したため、前連結会計年度末に比べ、44億円減少の3,079億3千万円となりました。固定資産は、関係会社株式の売却を行ったものの、保有株式の時価上昇による投資有価証券の増加等により、前連結会計年度末に比べ、15億2千万円増加の2,012億7千万円となりました。この結果、総資産は前連結会計年度末に比べ、28億7千万円減少の5,092億円となりました。

 負債は、未払法人税等の減少等により、前連結会計年度末に比べ、11億円減少の2,318億2千万円となりました。

 純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益46億7千万円を計上したものの、為替換算調整勘定の減少等により、前連結会計年度末に比べ、17億7千万円減少の2,773億7千万円となりました。

 以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末の53.5%から0.1ポイント増加し、53.6%となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの状況

 当第2四半期連結累計期間における現金及び現金同等物(以下、「資金」という。)は、営業活動による資金の収入47億4千万円、投資活動による資金の支出52億円、財務活動による資金の支出23億2千万円に換算差額による資金の減少20億3千万円を加味した結果、前連結会計年度末と比べ48億1千万円(△11.2%)減少し、380億8千万円となりました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

  当第2四半期連結累計期間における営業活動による資金の増加額は、47億4千万円となりました。これは、運転資本の増加による資金の減少20億1千万円、法人税等の支払44億1千万円があったものの、税金等調整前四半期純利益70億8千万円、減価償却費45億9千万円の計上があったこと等によるものです。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

  当第2四半期連結累計期間における投資活動による資金の減少額は、52億円となりました。これは、有形および無形固定資産の取得による支出67億5千万円があったこと等によるものです。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

  当第2四半期連結累計期間における財務活動による資金の減少額は、23億2千万円となりました。これは、配当金の支払20億3千万円および自己株式の取得による支出11億円があったこと等によるものです。

 

(4)事業上及び財務上の対処すべき課題

 当第2四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

(財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針)

 当社は、以下のように財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めています。

① 基本方針の内容

 当社は、上場会社である以上、株主は原則として株式の自由な取引を通じて決まるものであり、株式会社の支配権の移転を伴う大規模買付行為の提案に応じるか否かも最終的には個々の株主の意思に基づき行われるべきものと考えております。かかる観点から、当社としては、企業価値向上に邁進することこそが本分であり、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者を当社自身の判断で定めるべきではないと考えております。

 しかし、ときに市場においては、企業価値向上のために誠実な取組みをしている当社の価値が正当に評価されない状況が生じることも考えられます。株式の大規模買付行為の中には、かかる状況に乗じ、その目的等から見て短期的利益だけを求め、当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損するものもあり得るところであります。

 当社は、このような当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損するような大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えます。

 

② 基本方針の実現に資する取組み

 当社は、上記の基本方針を実現するため、創業200年の節目を迎える2032年度(平成44年度)に向けた「長期経営方針」及び平成28年4月からスタートした5ヶ年の中期経営計画「ACE-2020」を掲げ、企業価値向上に邁進しております。「長期経営方針」は、注力領域への経営資源の投下と、日本に依存したビジネス運営からの脱却を通じ、これまでの事業の延長だけでは成し得ない飛躍的成長を目指した「成長に向けたチャレンジ」とその「成長に向けたチャレンジ」を成功に導くために事業の拡大とグローバル化に寄与する経営基盤の構築を目指した「成長を支える経営基盤の強化」を骨子としております。また長期経営方針の目標実現のために、平成28年度からの17年間を3つのStageに分け、平成28年度から平成32年度までの5ヶ年をStage1:「変革期」と位置付け、中期経営計画「ACE-2020」をスタートしております(「ACE-2020」の“ACE”は、Accountability(主体性)、Commitment(必達)、Efficiency(効率性)を表します。)。中期経営計画「ACE-2020」は、商社中心の考え方から、商社をグループ機能のひとつと考え、製造、研究、海外ネットワーク、物流、投資の各機能を最大限活用し、グループ一丸となって世界へ新たな価値を創造し、提供することを目指しており、「収益構造の変革」と「企業風土の変革」の2つの変革を骨子としております。「収益構造の変革」の実現に向けた重点施策として「ポートフォリオの最適化」と「収益基盤の拡大・強化」を掲げ、「企業風土の変革」の実現に向けた重点施策として「マインドセットの徹底」と「経営基盤の強化」を掲げております。なお、収益拡大の手段として成長投資1,000億円を設定しており、営業活動によるキャッシュ・フローを上回る財源は、主に有利子負債での調達を基本とし、運転資金の効率化及び資産の入替により強固な財務体質と長期的な安定配当は堅持することとしております。以上のとおり、経営の効率性とともにその透明性をも高め、株主、顧客、取引先、社員、地域社会等のステークホルダーの皆様との円滑な関係を構築し、企業価値の向上へ向けて邁進してまいります。

 

③ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための

  取組み

 前記の基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)(以下「本プラン」といいます。)を、平成28年5月23日開催の当社取締役会及び平成28年6月29日開催の第101回定時株主総会の決議に基づき更新しております。なお、本プランの有効期間は、平成31年に開催される当社定時株主総会の終了時点までとなっております。

 本プランは、当社の企業価値及び株主共同の利益を確保し向上させることを目的として、大規模買付行為が行われる場合に、大規模買付者に対し、事前に当該大規模買付行為等に関する情報の提供を求め、当社が、当該買付け等についての情報収集・検討等を行う期間を確保した上で、株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提示したり、大規模買付者との交渉等を行っていくための手続を定めています。

 かかる手続が遵守されなかった場合には、取締役会決議もしくは株主総会の承認により対抗措置(新株予約権無償割当て)を講じることがあります。当該対抗措置の発動により、結果的に手続を遵守しない大規模買付者に、経済的損害を含む何らかの不利益を発生させる可能性があります。他方、手続が遵守されている場合は、原則として対抗措置は講じませんが、当該大規模買付行為が当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上に反すると認められる場合には、対抗措置(新株予約権無償割当て)を講じることがあります。

 なお、本プランの具体的内容は、平成28年5月23日付のニュースリリース「当社株式の大規模買付行為に関する対応方針(買収防衛策)の更新について」

(http://www.nagase.co.jp/assetfiles/tekijikaiji/20160523.pdf)をご参照ください。

 

④ 具体的取組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

  ②に記載した当社の「長期経営方針」及び中期経営計画「ACE-2020」は、当社企業価値及び株主共同の利益を継続的かつ持続的に向上させるための具体的方策として策定されたものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではございません。

 ③に記載した本プランは、基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みとして、当社の企業価値及び株主共同の利益の確保・向上の目的をもって導入しております。また、対抗措置発動等の運用に際して、取締役会の恣意的判断を排除し、株主の皆様のために実質的な判断を客観的に行う諮問機関として、独立委員会を設置しております。取締役会の判断は、独立委員会の勧告を最大限尊重し、また、対抗措置の発動に際し、状況により、株主意思を確認することとしており、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないと考えております。

 

(5)研究開発活動

 当第2四半期連結累計期間の研究開発費の総額は、24億9千万円であります。研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

なお、当第2四半期連結累計期間におけるセグメントごとの研究開発費は次のとおりです。

セグメントの名称

金額(百万円)

機能素材

263

加工材料

439

電子

657

自動車・エネルギー

55

生活関連

1,017

全社(共通)(注)

59

合計

2,492

(注)全社(共通)は特定のセグメントに関連付けられない基礎研究等に関する費用です。