また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
なお、「『税効果会計に係る会計基準』の一部改正」(企業会計基準第28号 2018年2月16日)等を第1四半期連結会計期間の期首から適用しており、財政状態の状況については、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。
また、前連結会計年度において、SAMANCOR CHROME HOLDINGS PROPRIETARY LTD.の株式を追加取得したことにより前第3四半期連結累計期間において暫定的な会計処理を行っておりましたが、前連結会計年度末に確定しております。この暫定的な会計処理の確定に伴い、取得原価の当初配分額に重要な見直しが反映された後の前第3四半期連結累計期間の数値との比較・分析を行っております。
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米国では通商政策や外交面での不透明感があるものの、良好な雇用・所得環境を背景に個人消費が堅調に推移するとともに、企業の生産活動や設備投資は拡大傾向を維持し、景気は総じて底堅く推移しました。また、欧州ではEU各国における政情面での不安定要素はありましたが、堅調な個人消費等が下支えとなり、実体経済面では緩やかながら拡大基調が続きました。一方、中国では米国との貿易摩擦や政府による過剰債務縮減方針の推進により、製造業において設備投資が抑制傾向に転じたことに加え足元では輸出入が前年実績を下回るなど、景気に減速傾向が見られました。その他の新興諸国では、米国における保護主義政策や中国経済の動向などに左右され、輸出における減速感や通貨安の一面はありましたが、民間消費や設備投資などの内需の下支えもあり、景気の実勢は概ね緩やかな伸びを維持しました。
一方、国内経済は、相次ぎ発生した自然災害による停滞局面や輸出における弱含みの傾向も見られましたが、所得や雇用状況の改善に伴い個人消費の持ち直しが続いたほか、堅調な企業収益を背景として設備投資も増加基調にあるなど概ね安定した推移となりました。
このような環境において、当第3四半期連結累計期間の売上高は、鋼材価格が前第3四半期連結累計期間に比べ高い水準にあったことに加え、金属原料事業における合金鉄やステンレス母材の拡販、海外販売子会社の売上高増などにより、前第3四半期連結累計期間比19.3%増の1,558,271百万円となりました。また、利益面では、営業利益は金属原料事業及び海外販売子会社の増益などにより、前第3四半期連結累計期間比13.5%増の21,334百万円になりましたが、支払利息の増加や外貨建資金の調達コストの一部が為替差損として生じたことなどにより、経常利益は前第3四半期連結累計期間比3.4%増の18,746百万円に留まりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は、特別損失として投資有価証券評価損などを計上したことも加わり、前第3四半期連結累計期間比7.5%減の11,331百万円となりました。
セグメント別の業績(売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高を含む。)は、次のとおりであります。
鉄鋼事業
鋼材需要が製造業分野、建設土木分野ともに堅調に推移したことに加え、供給面での制約もあり需給は引き締まった状態が続きました。一方、鋼材価格は、鉄鋼メーカーの値上げ方針や需給のタイト化を反映して高い水準を維持しましたが、上昇ペースが前第3四半期連結累計期間に比べて緩やかで、仕入れコストの取引価格への転嫁に時間を要したことなどにより、利幅は前第3四半期連結累計期間に比べて縮小しました。これらの結果、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間比14.0%増の766,121百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比22.3%減の11,938百万円となりました。
金属原料事業
ニッケルやシリコン系の合金鉄価格の上昇などにより販売価格が前第3四半期連結累計期間に比べ高い水準にあったことに加え、クロム系の合金鉄やステンレス母材の拡販が収益を押し上げました。これらの結果、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間比47.2%増の219,425百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比118.7%増の4,409百万円となりました。
非鉄金属事業
ベースメタルの国際価格は、米国における通商政策や中国景気の先行き懸念の影響などから足元では軟調な動きも見られましたが、おしなべて前年同期並みの水準を維持する中、アルミニウム・銅スクラップなどの販売増が収益を押し上げました。これらの結果、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間比4.0%増の74,447百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比27.3%増の1,174百万円となりました。
食品事業
水産品の国内需要は停滞したものの、主力品目であるサケ・カニ類を中心に商品価格が前第3四半期連結累計期間に比べ高い水準で推移したことに加え、鶏肉類の取扱量の増加が収益を押し上げました。また、利益面では、為替差益が生じたことも増益に寄与しました。これらの結果、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間比1.1%増の80,311百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比17.2%増の1,509百万円となりました。
石油・化成品事業
原油価格は、足元では下落傾向は見られたものの産油国による協調減産の影響などから総じて高い水準が続いた中、国内においても元売会社の製油所トラブルや定期補修などが重なり、石油製品の価格も前第3四半期連結累計期間に比べ高い水準が続いたことが収益を押し上げました。これらの結果、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間比10.3%増の191,005百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比9.0%増の1,629百万円となりました。
海外販売子会社
シンガポールにおける舶用石油や非鉄金属スクラップの価格上昇や取扱い増に加え、インドネシアでの鋼材販売の増加が収益を押し上げました。また、北米での鉄鋼事業の採算が改善傾向にあったことも利益の増加に寄与しました。これらの結果、売上高は前第3四半期連結累計期間比48.1%増の241,137百万円、セグメント利益は47.8%増の906百万円となりました。
その他の事業
木材事業において住宅メーカー向けなどで販売を伸ばした一方、利益面では㈱阪和アルファビジネスからの持分法による投資利益などが貢献しました。これらの結果、売上高は前第3四半期連結累計期間比6.3%増の60,875百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比横ばいの502百万円となりました。
②財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前渡金やたな卸資産の増加などにより、前連結会計年度末比10.7%増の952,042百万円となりました。
負債は、主に短期借入金や前受金の増加などにより、前連結会計年度末比14.4%増の751,306百万円となりました。そのうち、有利子負債は、前連結会計年度末比19.8%増の389,891百万円となり、当第3四半期連結会計期間末のネット負債倍率は、1.9倍となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益からの積み上げはあったものの、配当の支払いによる利益剰余金の処分やその他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末比1.5%減の200,735百万円となりました。この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末の21.8%から19.5%に低下しました。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更又は新たに生じた課題はありません。
特記すべき事項はありません。
米国の経済は、トランプ政権による保護主義的な通商政策に加え、FRBの政策動向に注意が必要ですが、民間部門における自律的な回復の動きが続く中で、緩やかな成長基調を維持していくものと思われます。欧州では、英国のEU離脱問題や各国における政情不安など先行きに対する不透明感が増しており、実体経済面への影響について今後注視していく必要があると思われます。また中国では、米国との通商問題の長期化が危惧されるなかで、設備投資意欲の低下や輸出の減少などが懸念されますが、当局による金融緩和策や財政政策に下支えされ、景気の基調は一定の均衡を保っていくと思われます。その他の新興諸国では、引き続き緩やかな成長が続くと予想されますが、貿易摩擦や外需の牽引力の低下など、輸出を始めとする経済環境の変化には留意が必要です。
国内経済は、世界的な貿易摩擦による影響など不透明な面もありますが、内需においては、雇用・所得環境の改善に伴い個人消費が底堅く推移するほか、オリンピック関連やインフラ整備・都市再開発など建設需要が高い水準を維持していくものと思われます。製造業でも引き続き生産活動が堅調に推移していくことに加え、研究開発投資や合理化・省力化投資など設備投資の積極化も期待されます。
当社グループとしましては、このような事業環境のなかにおいて、各事業分野における需要動向を的確に把握し、取引先のニーズを反映した適切な販売・在庫政策を進めるとともに、新規取引先を積極的に開拓することにより、業績の維持・向上に注力していく所存です。
当社グループは、運転資金及び投融資資金につきましては、銀行借入による調達を主としておりますが、安定的かつ機動的な流動性確保のため、資金調達ソースの多様化を図り、資本市場における社債並びにコマーシャル・ペーパー発行による調達も随時行っております。また、金融機関との間で総額80,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
銀行借入につきましては、運転資金の調達には、主に長期借入金を利用することで安定的な資金を確保するとともに、日常の資金需要の変動については短期借入金により対応しております。当第3四半期連結会計期間末現在の短期借入金残高は141,522百万円であり、主な通貨は日本円であります。長期借入金残高は1年以内の返済予定額25,270百万円を含めて176,740百万円であります。
社債につきましては、主に運転資金の調達を目的に利用しており、当第3四半期連結会計期間末現在の社債発行残高は、普通社債60,166百万円であります。当社は市場環境や財政状態の変化に対応した機動的な社債発行を可能にするため、発行登録制度を利用しており、当第3四半期連結会計期間末現在の国内公募普通社債発行登録枠の未使用枠は、20,000百万円であります。
当社グループは総合的な企業価値の向上と持続的な企業成長を標榜しており、事業の拡大に必要な資金需要に対応した効率的な資金調達を図り、健全な財務バランスを追求していく方針であります。