当第1四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
当第1四半期連結累計期間における世界経済は、米国では良好な雇用・所得環境を背景に個人消費は堅調に推移しましたが、通商政策や外交面での不透明感が増すなか、輸出や製造業における生産活動などに弱含みの傾向が見られました。欧州では、ユーロ圏においては堅調な個人消費等が下支えとなり緩やかながら回復基調が続きましたが、英国においてはEUからの離脱問題に対する先行き懸念が長引くなかで、企業の生産活動や対外受注が減少するなど力強さを欠きました。中国では、政府主導によるインフラ投資や税制優遇措置などの景気下支え策が行われているものの、足元では米国との貿易摩擦を背景に設備投資や輸出入が落ち込んだほか、地方経済の停滞感も鮮明になるなど、景気に減速傾向が見られました。その他の新興諸国では、総じて輸出における減速感が目立ち、通商問題や中国経済の動向が貿易を通じて各国に波及する形となりました。
一方、国内経済は、個人消費や雇用・所得環境が引き続き改善傾向にあったほか、企業の設備投資も依然として積極的ではあったものの、世界的な輸出環境の悪化を背景に製造業を中心に景況感の低下などが見られました。
このような環境において、当第1四半期連結累計期間の売上高は、非鉄金属や石油製品などの商品価格が前第1四半期連結累計期間に比べて低い水準にあったことや、鉄鋼事業において国内向け・輸出向けともに出荷が減少したことなどから、前第1四半期連結累計期間比5.0%減の472,424百万円となりました。一方、利益面では、営業利益はリサイクル原料事業や石油・化成品事業の増益などにより、前第1四半期連結累計期間比12.5%増の6,935百万円に、経常利益や親会社株主に帰属する四半期純利益は、戦略的投資先からの受取配当金や前期に損失であった持分法投資損益が利益に転じたことなどから、それぞれ前第1四半期連結累計期間比17.5%増の6,431百万円、16.0%増の4,140百万円となりました。
セグメント別の業績(売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高を含む。)は、次のとおりであります。
なお、当第1四半期連結会計期間より、2019年4月1日付の組織変更に伴い、事業セグメントの区分方法を見直し、報告セグメントを従来の「金属原料事業」「非鉄金属事業」から、「プライマリー原料事業」「リサイクル原料事業」に変更しております。これに伴い、前第1四半期連結累計期間との比較につきましては、変更後の区分方法に基づき行っております。
鉄鋼事業
鋼材需要は製造業分野では貿易摩擦の影響などにより中国をはじめ海外需要が減退したほか、建設土木分野ではオリンピック関連需要の一服や高力ボルトの調達難による工事の着工・進捗遅れなどがあり、当社の取扱数量も減少しました。また、鋼材価格も前第1四半期連結累計期間比では高い水準にあったものの、需要の低迷から、仕入価格上昇分の販売価格への転嫁が進みづらい状況となりました。これらの結果、当事業の売上高は前第1四半期連結累計期間比0.9%減の241,191百万円、セグメント利益は前第1四半期連結累計期間比9.9%減の3,979百万円となりました。
プライマリー原料事業
合金鉄価格が全般的に弱含みで推移したことや、ステンレス市況の停滞によるステンレス母材やクロム系合金鉄の取扱いの減少が売上高を下押ししました。一方、利益面ではSAMANCOR CHROME HOLDINGS PROPRIETARY LTD.からの持分法投資損益の損失幅が縮小したことや、為替が円高方向に振れたことから、前第1四半期連結累計期間の為替差損が差益に転じたことなどにより増益となりました。これらの結果、当事業の売上高は前第1四半期連結累計期間比23.8%減の60,313百万円、セグメント利益は1,567百万円(前第1四半期連結累計期間は、566百万円の損失)となりました。
リサイクル原料事業
ベースメタルの国際価格は米中貿易摩擦や各国の景気後退懸念などから、前第1四半期連結累計期間に比べると総じて低い水準で推移しましたが、新規に連結子会社となったPT. HANWA ROYAL METALSの売上高が加わったことなどにより増収となりました。また、利益面では主に銅スクラップ販売において、銅価格の下げ局面で仕入れコストの低減ができたことに加え、為替差益の発生も増益に寄与しました。これらの結果、当事業の売上高は前第1四半期連結累計期間比1.3%増の21,499百万円、セグメント利益は前第1四半期連結累計期間比58.3%増の998百万円となりました。
食品事業
主力品目であるサケ類やカニ類を中心に商品価格は前第1四半期連結累計期間に比べて高い水準で推移しましたが、エビ類の市況低迷や、一部魚種の水揚げ量の減少、また前第1四半期連結累計期間の為替差益が差損に転じたことなどが収益を下押ししました。これらの結果、当事業の売上高は前第1四半期連結累計期間比2.8%減の26,704百万円、セグメント利益は前第1四半期連結累計期間比61.2%減の225百万円となりました。
石油・化成品事業
産油国の協調減産が継続されたものの、米中貿易摩擦の影響による需要減衰観測の高まりから、原油・石油製品価格は、前第1四半期連結累計期間に比べると低い水準となりました。また、元売り業界の再編によるスポット取引市場の縮小などから取扱数量も減少しました。一方、利益面においては、PKS(パーム椰子殻)などバイオマス燃料販売の採算向上などが増益に寄与しました。これらの結果、当事業の売上高は前第1四半期連結累計期間比16.5%減の49,670百万円、セグメント利益は前第1四半期連結累計期間比48.7%増の700百万円となりました。
海外販売子会社
米国では自動車メーカー各社の減産により金属原料の取扱いが減少したほか、米中貿易摩擦の影響から中国での鋼材や台湾での非鉄金属類の販売が減少しました。また、インドネシアでは急速な地場取引の拡大を背景に、現地通貨建ての資金調達コストが増加したことや、タイでの非鉄金属事業における価格下落と取扱数量の減少なども利益を下押ししました。これらの結果、売上高は前第1四半期連結累計期間比2.4%減の68,377百万円、セグメント利益は59.7%減の165百万円となりました。
その他の事業
木材事業では住宅メーカー向けなどで販売を伸ばしたほか、EUとの経済連携協定(EPA)の発効により欧州製材の関税率が引き下げられたことなども寄与し、収益を押し上げました。また、機械事業では産業機械分野での収益に加えレジャー機械の完工収入なども利益に貢献しました。これらの結果、売上高は前第1四半期連結累計期間比10.7%増の21,258百万円、セグメント利益は前第1四半期連結累計期間比237.6%増(約3.3倍)の242百万円となりました。
② 財政状態の状況
当第1四半期連結会計期間末の総資産は、主に売上高の減少に伴う売上債権の減少などにより、前連結会計年度末比1.1%減の923,110百万円となりました。
負債は、主に仕入債務の減少などにより、前連結会計年度末比1.3%減の721,276百万円となりました。そのうち有利子負債は、前連結会計年度末比5.1%増の381,855百万円となり、当第1四半期連結会計期間末のネット負債倍率は、1.7倍(1.4倍※)となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益からの積み上げはあったものの、前連結会計年度の期末配当の支払いによる利益剰余金の処分やその他有価証券評価差額金の減少などにより、前連結会計年度末比0.3%減の201,834百万円に留まりました。この結果、当第1四半期連結会計期間末の自己資本比率は、自己資本の減少に比べ、負債の減少幅が大きかったことなどから、前連結会計年度末の20.2%(22.8%※)から20.3%(23.0%※)に上昇しました。
※ネット負債倍率及び自己資本比率の( )内の値は、2019年3月に実施した劣後特約付ローン(ハイブリッド
ローン)500億円について、格付上の資本性(50%)を考慮して算出しております。
当第1四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更又は新たに生じた課題はありません。
特記すべき事項はありません。
米国の経済は、対中通商協議の行方やFRBの政策動向に注意が必要ですが、民間部門における自律的な回復の動きが続く中で、当面緩やかな成長基調を維持していくものと思われます。欧州では、英国のEU離脱協議が難航するなか、個人消費や設備投資などに対するマインドが低下しており、景気の回復には当面緩慢な動きが続くものと思われます。また中国では、米国との通商問題の長期化が危惧されるなかで、設備投資や輸出入の減少に加え地方経済における金融システムなどが不安視されますが、当局による内需刺激策や金融政策の見直しなどに下支えされ、景気の基調は一定の均衡を保っていくと思われます。その他の新興諸国では、貿易摩擦や外需の牽引力の低下など、輸出を始めとする経済環境の変化に留意が必要と思われます。
国内経済は、世界的な貿易摩擦や消費税率の引上げによる影響など不透明な面もありますが、内需においては、雇用・所得環境の改善に伴い個人消費が底堅く推移するほか、オリンピック関連に続くインフラ整備や都市再開発など建設需要も比較的高い水準を維持するものと思われます。製造業においては、海外情勢の先行きには注意が必要であるものの、国内においては設備の老朽化や人手不足などを背景に設備投資の積極化などが見込まれます。
当社グループとしましては、このような事業環境のなかにおいて、各事業分野における需要動向を的確に把握し、取引先のニーズを反映した適切な販売・在庫政策を進めるとともに、新規取引先を積極的に開拓することにより、業績の維持・向上に注力していく所存です。
当社グループは持続可能な企業成長のために必要なレベルの流動性の確保と財務的な健全性・安定性維持を方針としており、資金調達にあたっては、主に長期借入金を利用すると共に、資金調達の多様化を図り、資本市場における社債並びにコマーシャル・ペーパー発行による調達も随時行っております。また、流動性維持のために、金融機関との間で総額120,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
社債につきましては、市場環境や財政状態の変化に対応した機動的な社債発行を可能にするため、発行登録制度を利用しており、当第1四半期連結会計期間末現在の国内公募普通社債発行登録枠の未使用枠は、50,000百万円であります。
長期借入金のうち、50,000百万円は劣後特約付きタームローン(ハイブリッドローン)であり、持続可能な企業成長のための資金確保と財務的な健全性の両立を目的として2019年3月に調達を行っております。本ハイブリッドローンは、資本と負債の中間的な性質を持ち、格付機関は残高の50%である250億円を資本と同等に扱っております。
有利子負債の大半は円建てでの調達によるものですが、資産側の通貨属性を考慮した上で負債の通貨を変換するために、適宜通貨金利スワップ、為替予約を締結することで、通貨属性を考慮した資産の内容に見合った調達を図っております。
また、国内子会社については、原則キャッシュ・マネジメント・サービスを導入しており、資金効率化と流動性確保を図っております。
当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等の特記すべき事項はありません。