当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
①経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、米国では良好な雇用・所得環境を背景に個人消費などが堅調に推移しましたが、通商問題や外交面での不透明感が続くなか、輸出や製造業における生産活動などに弱含みの傾向が見られました。欧州では、ユーロ圏においては製造業を中心に景況感の悪化が続いたほか、英国ではEUからの離脱問題などを背景に設備投資や消費者マインドが低下するなど力強さを欠きました。中国では、政府主導による景気下支え策が行われているものの、内需の回復に時間を要しているほか、米国との貿易摩擦の長期化を背景に設備投資や米国向け輸出が落ち込むなど減速傾向が続きました。その他の新興諸国では、通商問題や中国経済の動向などが貿易を通じて各国経済に波及する形となり、輸出などを中心に減速感が目立ちました。
一方、国内経済は、個人消費や雇用・所得環境などの家計部門は総じて堅調に推移しましたが、企業部門では輸出環境の低迷などを背景に製造業における生産活動の下振れや景況感のさらなる悪化などが見られました。
このような環境において、当第3四半期連結累計期間の売上高は、非鉄金属・合金鉄及び石油製品などの商品価格が前第3四半期連結累計期間に比べて低い水準にあったほか、取扱数量も総じて減少したことなどから、前第3四半期連結累計期間比8.7%減の1,423,294百万円となりました。利益面では、営業利益は鉄鋼事業やプライマリー原料事業の減益などにより、前第3四半期連結累計期間比4.3%減の20,417百万円に、経常利益は持分法による投資損失の増加や受取利息の減少などが加わり22.4%減の14,544百万円となりました。また、親会社株主に帰属する四半期純利益は投資有価証券売却益の発生や評価損の減少があったものの、12.4%減の9,929百万円となりました。
セグメント別の業績(売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高を含む。)は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、2019年4月1日付の組織変更に伴い、事業セグメントの区分方法を見直し、報告セグメントを従来の「金属原料事業」「非鉄金属事業」から、「プライマリー原料事業」「リサイクル原料事業」に変更しております。これに伴い、前第3四半期連結累計期間との比較につきましては、変更後の区分方法に基づき行っております。
鉄鋼事業
鋼材需要は製造業分野では自然災害による生産活動の一時的な停滞や米中貿易摩擦などの影響により国内外で需要が減退したほか、建設土木分野ではオリンピック関連需要の一巡に加え高力ボルトの調達難や人手不足による工事の着工・進捗遅れなどがあり、当社の取扱数量も減少しました。また、鋼材価格は前第3四半期連結累計期間に比べると高い水準にあったものの、需要の減退によりじり安傾向に転じたため、子会社を中心に利幅を確保しづらい状況が続きました。これらの結果、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間比3.3%減の740,634百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比5.5%減の11,279百万円となりました。
プライマリー原料事業
合金鉄価格が総じて弱含みで推移したほか、ステンレス需要の減速によるステンレス母材の取扱い減少に加え、シリコン系合金鉄や貴金属スクラップの取扱数量も減少したことが収益を下押ししました。また営業外損益においては、SAMANCOR CHROME HOLDINGS PROPRIETARY LTD.からの持分法投資損失の拡大や受取利息の減少などが利益を押し下げました。これらの結果、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間比18.7%減の191,758百万円、セグメント損益は40百万円の損失(前第3四半期連結累計期間は、3,841百万円の利益)となりました。
リサイクル原料事業
米中貿易摩擦や各国の景気後退懸念などからベースメタルの国際価格が前第3四半期連結累計期間に比べて軟調に推移したほか、アルミニウムやステンレススクラップの取扱数量が減少したことが収益の下押し要因になりました。これらの結果、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間比3.3%減の59,553百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比13.1%減の1,514百万円となりました。
食品事業
水産品の国内需要が停滞するなか、主力品目であるサケ類の商品価格が下落基調にあったほか、一部魚種の水揚げ量の減少や新規連結子会社である丸本本間水産㈱が利幅を確保できなかったことに加え、為替差益の減少も収益を下押ししました。これらの結果、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間比0.3%減の80,080百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比41.4%減の884百万円となりました。
石油・化成品事業
米中貿易摩擦や中東情勢の影響を受けて、原油・石油製品の価格は大きく変動しながらも、前第3四半期連結累計期間に比べると低い水準となりました。また、元売り業界の再編によるスポット取引市場の縮小などから当社の取扱数量も減少しました。一方、PKS(パーム椰子殻)をはじめとするバイオマス燃料の販売が安定的に収益を伸ばしたほか、船舶燃料におけるSOx(硫黄酸化物)規制の強化を見越した需給動向を捉えて利幅を拡大したことも利益に貢献しました。これらの結果、当事業の売上高は前第3四半期連結累計期間比20.7%減の151,456百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比73.8%増の2,832百万円となりました。
海外販売子会社
シンガポールでの石油製品の取扱い減少やタイ・台湾などでの非鉄金属の価格低下、米国での金属原料類の取扱い減少のほか、インドネシアでは鋼材販売が停滞する一方で、地場取引比率の増加を背景に現地通貨建資金の調達コストが増加したことなども利益を押し下げました。これらの結果、売上高は前第3四半期連結累計期間比20.6%減の191,507百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比54.3%減の414百万円となりました。
その他の事業
木材事業では住宅メーカー向けなどで販売先や取扱い品目を拡大したほか、EUとの経済連携協定(EPA)の発効により欧州製材の関税率が引き下げられたことなども寄与し、収益を押し上げました。また、機械事業では産業機械分野及びレジャー施設分野での利益率の高い完成工事高の計上が収益に貢献しました。これらの結果、売上高は前第3四半期連結累計期間比6.8%増の65,043百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比154.2%増(約2.5倍)の1,276百万円となりました。
②財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、主に売上高の減少に伴う売上債権の減少などにより、前連結会計年度末比3.8%減の897,468百万円となりました。
負債は、主に仕入債務の減少などにより、前連結会計年度末比5.0%減の694,600百万円となりました。そのうち有利子負債は、前連結会計年度末比0.2%増の364,145百万円となり、当第3四半期連結会計期間末のネット負債倍率は、1.6倍(1.3倍※)となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益からの積み上げがあった一方で、配当金の支払いによる利益剰余金の処分や為替換算調整勘定の減少などにより、前連結会計年度末比0.2%増の202,868百万円となりました。この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末の20.2%(22.8%※)から21.2%(24.0%※)に上昇しました。
※ネット負債倍率及び自己資本比率の( )内の値は、2019年3月に実施した劣後特約付きタームローン(ハイブ
リッドローン)50,000百万円について、格付上の資本性(50%)を考慮して算出しております。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更又は新たに生じた課題はありません。
特記すべき事項はありません。
米国の経済は、堅調な雇用・所得環境を背景に個人消費が牽引するほか、緩和的な金融政策などに下支えされ当面は底堅い動きを維持する見通しですが、長引く通商問題による企業業績への影響や中東情勢に対する政策動向などに注意が必要です。欧州では、英国とEUとの新たな貿易交渉の先行きが不安視されるなか、企業の景況感や消費者マインドが低下しており、景気の基調は当面足踏み状態が続くと思われます。中国では、民間投資や輸出入などで弱い動きが続きますが、米国との通商協議が第1段階の合意に至ったことや当局による内需刺激策などに下支えされ、減速しながらも景気の基調は一定の均衡を保っていくと思われます。その他の新興諸国では、貿易摩擦や外需の牽引力低下など輸出をはじめとする経済環境の変化に引続き留意が必要です。
国内経済は、世界的な貿易摩擦や消費税率の引上げによる影響などが懸念されますが、雇用・所得環境の改善や設備投資の増加は依然として見込まれるほか、オリンピック関連に続くインフラ整備や都市再開発などの建設需要についても一定の水準が維持されていくと思われます。一方、製造業においては、輸出の低迷などを背景に生産活動が下振れ傾向にあるなど、今後の企業業績等への影響に注意を払っていく必要があると思われます。
当社グループとしましては、このような事業環境の中において、各事業分野における需要動向を的確に把握し、取引先のニーズを反映した適切な販売・在庫政策を進めるとともに、新規取引先を積極的に開拓することにより、業績の維持・向上に注力していく所存です。
当社グループは持続可能な企業成長のために必要なレベルの流動性の確保と財務的な健全性・安定性維持を方針としており、資金調達にあたっては、主に長期借入金を利用すると共に、資金調達の多様化を図り、資本市場における社債並びにコマーシャル・ペーパー発行による調達も随時行っております。また、流動性維持のために、金融機関との間で総額120,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
社債につきましては、市場環境や財政状態の変化に対応した機動的な社債発行を可能にするため、発行登録制度を利用しており、当第3四半期連結会計期間末現在の国内公募普通社債発行登録枠の未使用枠は、50,000百万円であります。
長期借入金のうち、50,000百万円は劣後特約付きタームローン(ハイブリッドローン)であり、持続可能な企業成長のための資金確保と財務的な健全性の両立を目的として2019年3月に調達を行っております。本ハイブリッドローンは、資本と負債の中間的な性質を持ち、格付機関は残高の50%である25,000百万円を資本と同等に扱っております。
有利子負債の大半は円建てでの調達によるものですが、資産側の通貨属性を考慮した上で負債の通貨を変換するために、適宜通貨金利スワップ、為替予約を締結することで、通貨属性を考慮した資産の内容に見合った調達を図っております。
また、国内子会社については、原則キャッシュ・マネジメント・サービスを導入しており、資金効率化と流動性確保を図っております。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等の特記すべき事項はありません。