当第3四半期連結累計期間において、新たに発生した事業等のリスクはありません。
また、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについて重要な変更はありません。
文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループ(当社及び連結子会社)が判断したものであります。
第1四半期連結会計期間の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)等を適用しており、売上高について前年同期比増減率を記載しておりません。詳細については、「第4[経理の状況][注記事項](会計方針の変更)」をご参照ください。
① 経営成績の状況
当第3四半期連結累計期間における世界経済は、新型コロナウイルス感染症(以下「感染症」という。)の影響により一部で経済活動の抑制傾向が続いているものの、各種政策の効果もあり、引き続き持ち直しの動きが見られました。米国や欧州では変異株の感染拡大から主にサービス消費が下押しされる形となりましたが、供給制約緩和の動きなどから生産活動の回復が進んだほか、ブラックフライデーやクリスマス商戦などを背景に財消費も堅調に推移しました。中国では景気の回復基調は継続しているものの、環境規制や不動産開発規制などを背景に生産活動が低調に推移したことに加え、感染症の再拡大に伴う断続的な制限措置などにより消費も伸び悩みがみられるなど、回復テンポの鈍化が見られました。その他の新興諸国では緩やかな持ち直しの動きが見られるものの、防疫・医療体制の弱さから活動制限が継続しており、回復の遅れが目立ちました。
国内経済については、輸出や生産活動を中心に回復傾向が続いたことに加え、9月末に緊急事態宣言が解除されるなど、活動制限の緩和が進む中で消費活動でも持ち直しの動きが見られました。
このような環境において、当第3四半期連結累計期間では、経済活動が回復傾向にあるなかで鉄鋼事業を中心に取扱数量を伸ばしたほか、鋼材や非鉄金属などの商品価格が上昇基調にあったことも加わり、売上高は1,541,082百万円となりました。利益面では、営業利益は全ての事業セグメントで増益となったことで、前第3四半期連結累計期間比162.6%増の49,234百万円になりました。また、鉄鋼事業を中心に持分法による投資利益が増加したことや前期に海外連結子会社などで計上した為替差損が縮小したことなどから、経常利益は前第3四半期連結累計期間比175.9%増の49,478百万円に、親会社株主に帰属する四半期純利益は前第3四半期連結累計期間比170.4%増の33,177百万円となりました。
セグメント別の業績(売上高にはセグメント間の内部売上高又は振替高を含む。)は、次のとおりであります。
なお、第1四半期連結会計期間より、報告セグメントを従来の「プライマリー原料事業」「リサイクル原料事業」から、「プライマリーメタル事業」「リサイクルメタル事業」に名称変更しております。
また、2021年4月1日付の組織変更に伴い、事業セグメントの区分方法を見直し、「鉄鋼事業」の一部を「プライマリーメタル事業」に含めております。なお、前年同期比較につきましては、変更後の区分方法に基づき行っております。
鉄鋼事業
製造業分野、建築土木分野とも回復傾向が続いており、鋼材需要の増加を背景に取扱数量を伸ばしました。また、鋼材価格は原料価格の上昇などを反映して上げ基調が続き、紐付き、店売り分野で利幅を拡げました。これらの結果、当事業の売上高は722,527百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比148.4%増の28,451百万円となりました。
プライマリーメタル事業
鉄鋼・非鉄金属メーカーなどで操業の持ち直しが続くなか、ステンレス母材やマンガン系・クロム系合金鉄などの取扱いが増加したほか、電池需要の高まりなどからニッケル価格が上伸するなど各種商品価格が上昇基調にあったこともあり、利幅を拡大しました。これらの結果、当事業の売上高は143,043百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比80.0%増の5,863百万円となりました。
リサイクルメタル事業
製造業における生産活動の復調を背景にベースメタルの国際価格の上昇が続くなか、アルミニウム・銅スクラップなどの拡販が収益を押し上げました。また、ステンレススクラップなどの供給量が国内外で不足するなか、連結子会社の集荷・在庫機能なども活用し取扱数量を増やしました。これらの結果、当事業の売上高は97,003百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比984.3%増の4,118百万円となりました。
食品事業
営業自粛が続いた外食産業向けの加工品類の取扱いが低調に推移した一方、旺盛な中食・内食需要を背景に量販店向けの取扱数量を増やしたほか、商品価格の上昇局面で利幅を拡げました。また、連結子会社においては、米国子会社で量販店向け取引の増加やカニ類などの相場上昇を背景に採算の改善が続いたほか、国内子会社では取扱品目の拡大などを通じて収益を伸ばしました。これらの結果、当事業の売上高は91,619百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比73.5%増の2,968百万円となりました。
エネルギー・生活資材事業
世界的なエネルギー需要の高まりから原油・石油製品価格が上昇傾向にあったことに加え、PKS(パーム椰子殻)やウッドペレットの取扱数量を伸ばしたことで収益を押し上げたほか、生活資材分野では外出自粛下における日用品や生活雑貨類の需要増により取扱数量を伸ばしました。これらの結果、当事業の売上高は204,037百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比9.1%増の4,775百万円となりました。
海外販売子会社
東南アジア各国を中心に経済活動の抑制傾向が続いたものの、インドネシアおよびシンガポールにおいて徳信鋼鉄有限公司製の鋼材の取扱いを伸ばし、収益を拡大しました。また、米国の鉄鋼事業やリサイクルメタル事業が米国内の供給タイト化を背景に輸入材の取扱いを伸ばしたことなども収益に貢献しました。これらの結果、売上高は243,103百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比417.3%増の4,899百万円となりました。
その他の事業
木材事業では、住宅メーカー向けなどで販売先や取扱い品目を拡大したほか、米国に端を発する木材価格の高騰に伴い、輸入製材の販売を中心に収益を押し上げました。一方、機械事業では、産業機械分野の完工物件が前年同期に比べて少なかったことから減収・減益となりました。これらの結果、売上高は89,952百万円、セグメント利益は前第3四半期連結累計期間比402.4%増の2,279百万円となりました。
② 財政状態の状況
当第3四半期連結会計期間末の総資産は、主に売上高の増加に伴う売上債権の増加などにより、前連結会計年度末比34.5%増の1,108,760百万円となりました。
負債は、主に仕入債務や短期借入金の増加などにより、前連結会計年度末比39.0%増の879,738百万円となりました。そのうち有利子負債は、前連結会計年度末比37.1%増の413,584百万円となり、当第3四半期連結会計期間末のネット負債倍率は、1.7倍(1.4倍※)となりました。
純資産は、親会社株主に帰属する四半期純利益からの利益剰余金の積み上がりや為替換算調整勘定などの変動により、前連結会計年度末比19.4%増の229,021百万円となりました。この結果、当第3四半期連結会計期間末の自己資本比率は、前連結会計年度末の22.9%(26.0%※)から20.4%(22.6%※)に低下しました。
※ネット負債倍率及び自己資本比率の( )内の値は、2019年3月に実施した劣後特約付ローン(ハイブリッド
ローン)50,000百万円について、格付上の資本性(50%)を考慮して算出しております。
当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題について、重要な変更又は新たに生じた課題はありません。
特記すべき事項はありません。
米国や欧州においては引き続き変異株の影響を含めた感染症や供給抑制の状況に注意が必要ではありますが、当面は活動制限の緩和に伴う個人消費の回復をけん引役として、持ち直しの動きが続くものと思われます。なお、米国におけるテーパリング(資産買い入れ縮小)や政策金利引き上げに伴う金融市場の混乱や新興国への影響が懸念されるほか、欧州などの地政学的リスクに留意が必要です。中国では活動制限や投資抑制政策の緩和に加え、各種政策により電力不足が緩和されており、内需を中心に経済活動の持ち直しが進むことが期待されます。その他の新興諸国では先進国経済にけん引され持ち直しの動きが見られるものの、活動制限が長期化しており、内需を中心に回復の遅れが懸念されます。
国内経済は、感染症対策に万全を期し、経済社会活動を継続していくなかで個人消費やサービス業の持ち直しが期待される一方、変異株の感染拡大や供給抑制、原材料価格の高止まりによる影響が懸念されます。
当社グループとしましては、このような事業環境の中においても、各事業分野における需要動向を的確に把握し、取引先のニーズを反映した適切な販売・在庫政策を進めるとともに、国内外で新規取引先を積極的に開拓することにより、業績の維持・向上に注力していく所存です。
当社グループは持続可能な企業成長のために必要なレベルの流動性の確保と財務的な健全性・安定性維持を方針としており、資金調達にあたっては、主に長期借入金を利用すると共に、資金調達の多様化を図り、資本市場における社債並びにコマーシャル・ペーパー発行による調達も随時行っております。また、流動性維持のために、金融機関との間で総額120,000百万円のコミットメントライン契約を締結しております。
社債につきましては、市場環境や財政状態の変化に対応した機動的な社債発行を可能にするため、発行登録制度を利用しており、当第3四半期連結会計期間末現在の国内公募普通社債発行登録枠の未使用枠は、50,000百万円であります。
長期借入金のうち、50,000百万円は劣後特約付ローン(ハイブリッドローン)であり、持続可能な企業成長のための資金確保と財務的な健全性の両立を目的として2019年3月に調達を行っております。本ハイブリッドローンは、資本と負債の中間的な性質を持ち、格付機関は残高の50%である25,000百万円を資本と同等に扱っております。
有利子負債の5割程度は円建てでの調達によるものですが、資産側の通貨属性を考慮し、適宜外貨建て借入や、通貨金利スワップ、為替予約を締結することで、資産の内容に見合った調達を図っております。
また、連結ベースの資金管理体制については、国内子会社においては原則キャッシュ・マネジメント・サービスを導入しており、海外子会社に対しては第9次中期経営計画で掲げておりますように現地借入から親子ローンへの切替え促進を行っており、これらの取組によりグローバル財務マネジメントの強化を図っております。
当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等の特記すべき事項はありません。