第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 当社グループの経営方針、経営環境及び対処すべき課題等は、以下のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 経営方針

 当社グループは、2021年度からの新たな経営方針として、2023年度を最終年度とする「中期経営計画2023」を策定しております。

 当社グループの存在意義として「パーパス」を「食のビジネスを通じて持続可能な社会の実現に貢献する」と定めると共に、中期的に目指す在り姿である「ビジョン」を「次世代食品流通業への進化(サステナビリティ重点課題の解決)」と定めております。

 

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 この背景には、これまでに当社が果たしてきた役割を振り返り、震災や自然災害等、どのような局面においても、日本の食品供給、生活者の食卓を支える一端を担ってきたという自負が当社社員にあります。そのような認識を踏まえて、これからの時代における揺るぎない指針として、パーパスを「食のビジネスを通じて持続可能な社会の実現に貢献する」と定めております。

 また、パーパスの実現のためには、社会環境・事業環境の変化に柔軟に対応し、自己変革を進めることが必要と考えております。さまざまな試行錯誤を繰り返しながら、会社の形やプロセス、そして社員のマインドセットを変革し、これによっていかなる変化にも対応可能な、食のサプライチェーンを守り続ける存在となること、すなわち「次世代食品流通業への進化」をビジョンに定めております。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

(2) 経営戦略等

 パーパス及びビジョンの実現に向けて、「中期経営計画2023」において以下の取り組みを進めてまいります。

 

(「中期経営計画2023」の全体像)

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① 機能向上への取り組み

リテールサポート・商品開発・メーカーサポート・SCMの4つの機能向上を図ると共に、それらを強化するツールとなるデジタルの活用、また、これら全ての取り組みを支える経営基盤の変革に努めてまいります。

 

(リテールサポート)

 当社の様々な機能を磨きこみ、高度化していくことで取引先の課題解決と新たな価値創造の実現に取り組んでまいります。具体的には、当社が保有する出荷データの分析やパートナー企業との協業を通じ、夫々の地域における生活者の潜在的ニーズを反映した売場づくり、販促活動など、新たな機能の提供を行ってまいります。

 また、デジタル活用を推進し、徹底的な業務効率化や物流効率化を進め、競争力のある商品調達を通じ、取引先の売上拡大に貢献してまいります。

 

(商品開発)

 社会の価値観の変化を捉え、情報価値を創造する商品開発機能の強化を進めてまいります。具体的には、地域創生と日本食文化の輸出拡大に資する商品開発や環境配慮型包材への切り替え・食品ロス削減につながる商品開発を進めてまいります。

 

(メーカーサポート)

 これまで当社が培ってきたネットワークや流通インフラを活用し、メーカー各社の課題解決と新たな需要創造に繋げてまいります。具体的には、広告販促効果の最大化を狙った広告連動型売場づくりや、新たな営業機能代行サービスを開発し、メーカー各社の売上拡大、コスト最適化に貢献してまいります。

 

(SCM)

 当社の持つ全国に亘る物流網を活用した高度かつ効率的な物流機能を提供すると共に、物流の社会課題解決を通じて、持続可能な食のサプライチェーン構築を目指してまいります。この実現のためにデジタル技術の活用、他社とのオープンな物流網の構築を進めてまいります。

 また、自社の物流網を活用し、メーカー各社への物流機能を提供することで物流収益の拡大を図ってまいります。

 

(デジタル活用)

 デジタルを活用し、在庫情報や出荷情報に加え、様々な外部データを組み合わせた需要予測ソリューションを可能な限り多くの取引先へ横展開することで、業界全体の業務効率化を目指してまいります。

 また、当社が保有する多様な出荷データに、独自の属性やPOSなどの外部データを組み合わせた当社ならではのビッグデータを活用し、取引先の売上拡大に繋がる新たな付加価値の創出を図ってまいります。

 

(経営基盤の変革)

 経営の健全性・透明性・客観性の確保、及び少数株主保護機能を強化するべく、コーポレートガバナンスの更なる充実を図ってまいります。

 また、当社の戦略を持続的に支えていくために、「人財基盤の強化・育成」と「財務基盤の強化」を進めてまいります。

 人財育成においては、DXを推進する人財や、デジタル技術を駆使してデータ分析、業務改革、システム開発などができる「デジタル人財」の育成を図ってまいります。財務基盤強化においては、成長投資と株主還元をバランス良く実行し、資本の最適化を進めてまいります。

 

② 地域での取り組み

 地域分散型社会へのシフトを前提として、地域最適化や地域コミュニティ活性化の取り組みは、単一産業だけでなく、複数の産業と協業しながら、その地域の特性に適合した形で展開していく必要があると考えております。食のサプライチェーンでは、生産事業である農業、それを加工する製造業、原料や商品を運送・保管する物流業、生活者に商品を販売する小売業など、多様なパートナーが協同で取り組んで初めて地域最適化が実現します。さらには、電力・通信・金融・交通サービスなど、生活に必要不可欠なモノ・サービス全てを融合した地域最適化こそが、究極の効率化を生むと考えております。

 当社グループは、これまで食のビジネスで培ってきたネットワークや多くの地域でリアルの営業・物流体制という経営資源インフラを保有しております。このような経営資源を最大限に活用して各地域において多様なパートナーシップを構築、食を起点とした地域コミュニティの活性化に貢献するとともに新たなビジネスチャンスの発掘を図ってまいります。

 

(3) 経営上の目標の達成状況を判断するための客観的な指標等

 「中期経営計画2023」の定量目標として経常利益220億円、自己資本利益率(ROE)8%以上を掲げました。機能向上の取り組み、地域での取り組みを通じ、新たな収益基盤を構築するとともに、成長領域への積極投資を行うことで、収益の拡大及び収益性の向上を実現してまいります。

 定量目標の達成状況については、「4.経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー状況の分析(4)経営上の目標の達成状況について」を参照ください。

 

(4) 経営環境、及び対処すべき事業上及び財務上の課題

 今後の経営環境につきましては、人流の本格的な回復により、国内の社会経済活動は徐々に正常化に向かうと思われます。一方で、エネルギー価格、原材料価格の高止まり、高水準の賃上げや労働力不足を背景にコストプッシュ型の食品価格の上昇が当面継続することで、消費の二極化が進む等、楽観視できない状況が続くことが予想されます。

 このような状況下、当社グループは、顧客に信頼され、選ばれ続ける存在であるために、より付加価値の高い機能とサービスの提供を図ってまいります。引き続き、生活者の皆様の「フードライフパートナー」として、「食のビジネスを通じた持続可能な社会の実現」に貢献すべく取り組んでまいります。

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループは、「三綱領」を企業理念とし、食のビジネスを通じて持続可能な社会の実現に貢献するとしたパーパスのもと、中長期的な企業価値の向上には、サステナビリティ重点課題の解決を同時に実現することが必要不可欠と認識し、社会課題の解決・社会的責任を重視したサステナビリティ経営を行っております。

なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであり、実際の結果とは様々な要因が異なる可能性があります。

 

サステナビリティ全般

 

(1) ガバナンス

当社は、事業活動を通じたサステナビリティ課題への取り組みを全社的に推進することを目的とし、2021年3月に経営会議(経営執行における意思決定機関)の諮問委員会として、「サステナビリティ委員会」を設置しております。

「サステナビリティ委員会」は、サステナビリティ課題全般への対応を主管し、また、「全社リスクマネジメント委員会」とも連携して、気候変動を中心としたサステナビリティ関連のリスクの把握及び管理、具体的な対応戦略の立案・推進を担っております。

2021年6月にCSO(Chief Sustainability Officer)を設置のうえ、これを代表取締役社長が兼任し、サステナビリティ経営に係る基本方針や重要事項について、「サステナビリティ委員会」での検討を経て経営会議にて審議・決定することとしております。同内容は取締役会に付議・報告(年2回)し、取締役会の監視・監督が図られる体制としております。

 

(2) リスク管理

当社グループの事業活動上、発生した場合に大きな影響を与える、あるいは、当社グループの事業戦略との関連性が高い気候変動を中心としたサステナビリティ関連のリスクに対して、「サステナビリティ委員会」にてリスクシナリオを設定・分析し、評価を行っております。そのうち、主要なリスクについては、全社リスクマネジメントプロセスに組み込み、全社リスクマネジメント委員会において、他の事業リスクとともに評価・管理しております。

 

(3) 戦略 及び 指標と目標

当社は「中期経営計画2023」の中で、当社の存在意義として、「食のビジネスを通じて持続可能な社会の実現に貢献する」というパーパスを掲げております。

このパーパスと企業理念である「三綱領」の考えのもと、社会課題の解決・社会的責任を重視したサステナビリティ経営を今後ますます加速して推進すべく、「4つのサステナビリティ重点課題と7つの2030 年目標」を設定しております。特にCO2の削減については、パリ協定の枠組みや日本政府の宣言にも沿う形で、当社も「2050年カーボンニュートラルの実現」を目標に掲げ、その通過点として2030年目標を実現したいと考えております。また、食品流通を担う企業として、引き続きサプライチェーン全体を視野に入れた食品廃棄物の削減にも注力し取り組んでおります。

これらカーボンニュートラルの実現に向けた当社の挑戦は、同様にカーボンニュートラル実現を目指すお取引先様に当社が選ばれるための資格を得ることを意味しており、この分野における当社の取り組みは、食品流通におけるサプライチェーン全体でカーボンニュートラルの実現に繋がっていくものと確信しております。0102010_003.jpg

気候変動対応

 

当社グループは、気候変動をサステナビリティ重点課題の一つとして認識し、金融安定理事会の気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)提言に賛同しております。今後、2050年カーボンニュートラルに向けたGHG排出量の削減や、「食の安全・安心・安定供給」の実効性向上に向けたサプライチェーン全体の強靭な体制構築などに取り組むとともに、TCFDに沿った情報開示の拡充及びステークホルダーとの対話を深めてまいります。

 

(1) ガバナンス

気候変動に関するガバナンスは「サステナビリティ全般 (1) ガバナンス」に組み込まれております。(詳細は「サステナビリティ全般 (1) ガバナンス」をご参照ください

 

(2) 戦略

当社グループの事業に影響を及ぼす気候関連リスク・機会の特定にあたり、事業における気候関連リスク・機会を抽出し、それらの財務インパクトを定性的に評価しております。

なお、抽出した気候関連リスク・機会はシナリオベースでの評価であり、事前の対策及び準備により、リスクの軽減並びに機会の創出・拡大が図れるよう努めてまいります。

 

リスク・機会の

主要因

気候関連リスク・機会

リスク・機会発現までの期間

財務インパクト(利益ベース)

移行リスク

 

炭素価格の導入・引き上げ

 

炭素価格の導入による操業コストの増加

中期

炭素価格の導入による仕入原価の増加

中期

燃料価格の上昇

燃料価格の上昇による輸送・保管コストの増加

中期

燃料価格の上昇による仕入原価の増加

中期

電力価格の上昇

電力価格の変化による輸送・保管コストの増加

中期

電力価格の変化による仕入原価の増加

中期

化石資源需要の低下

化石資源の需要の変化による蓄冷剤コストの増加

中期

物理的リスク

 

気温上昇による感染症リスクの高まり

気温上昇による感染症リスクの高まりに起因する消費者の外食利用機会の低下

中期

風水災の頻発化・激甚化

風水災の頻発化・激甚化による事業拠点の被災

短期

風水災の頻発化・激甚化による農場や圃場の生産力低下

短期

風水災の頻発化・激甚化によるサプライチェーンの途絶

短期

機会

 

共同配送、モーダルシフトの取り組み進展

共同配送、モーダルシフトの取り組み進展による、輸送保管コストの低下

短期

再生材・バイオマス関連技術の開発進展

再生材・バイオマス関連技術の開発進展による、低環境負荷容器・包装製品の売上増加

短期

【リスク・機会発現までの期間】 ・短期:3年以内、・中期:3年超10年以内、・長期:10年超

【財務インパクト】 ・小:10億円以内、・中:10〜50億円、・大:50億円超

抽出・整理した気候関連リスク・機会について、財務インパクトの大きさや事業戦略との関連性を勘案し、当社として「重要度が高い」と評価した事項についてTCFDガイダンスに準拠したシナリオ分析を行っております。シナリオ分析結果については、以下の当社ホームページに掲載しております。
https://www.mitsubishi-shokuhin.com/sustainability/esg/environment/tcfd/

シナリオ分析結果を踏まえ、2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、Scope1及びScope2における削減ロードマップの策定とその実行に着手するとともに、Scope3(※)の把握や強靭なサプライチェーンの構築に向けて、取引先各層と積極的な連携を推進してまいります。また、「食の安全・安心・安定供給」の更なる実効性向上に向け、気候変動に伴う事業拠点の浸水リスク削減への検討など、オールハザードへの対応としなやかな物流体制の構築に取り組んでまいります。

※ Scope3 : Scope1,2以外の間接排出(事業者の活動に関連する他社の排出)

 

(3) リスク管理

気候変動に関するリスク管理は「サステナビリティ全般 (2) リスク管理」に組み込まれております。(詳細は「サステナビリティ全般 (2) リスク管理」をご参照ください)

 

(4) 指標と目標

当社グループは、気候関連リスク・機会を管理するための指標として、GHG排出量(Scope1,2)を定めております。自社の事業活動でのGHG排出量について、2016年度を基準として2030年に60%削減することを目標としております。

指標

2022年実績

2030年目標

GHG排出量

[千t-CO₂e]

42.8

Scope1 : 14.8

Scope2 : 28.0

36.1

(2016年度比60%削減)

これらの指標・目標に対する進捗を定期的にモニタリング・管理し、脱炭素社会の実現に向けた貢献をより確かなものにしてまいります。

 

 

人的資本関係

 

人事戦略の基本的な考え方

当社は、パーパスやビジョンを定め持続的な企業価値向上を図るとともに、次世代食品流通業への進化を遂げるために「中期経営計画2023」を策定しております。これらを実現するためには、当社グループの最大の財産である人財基盤の強化と、それぞれの社員が個性や能力、適性を活かしながら最大限活躍することが必要と考えております。

このため、当社は従来から、「明るく・楽しく・元気よく、そして前向きに」をスローガンとし、人財のWell-Beingを実現していくことが重要と考えており、その上で、事業環境の変化に柔軟に対応し新たな付加価値を生み出すためにチャレンジする企業文化への変革を目指しております。この変革を支えるために求める人財像を「次世代食品流通業へチャレンジする自律したプロ人財」と定め、チャレンジし続けることによる社員の持続的な成長と、エンゲージメントの向上による社員の活躍を促しております。

なお、当社グループの人事戦略は、経営会議の諮問機関である人財開発委員会で、経営戦略を実現するための採用から配置・登用、退職まで一貫した人事戦略を検討し、以下のとおり人財育成方針と社内環境整備方針を定め、それぞれ実行しております。また、各人事施策は、効果検証を行い必要に応じて見直しすることで、効果的な人財基盤の強化を図っております。

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(1) 人財育成の基本方針

当社では、チャレンジする企業文化への変革を目指し、2023年4月に年齢や勤続を基準とした人事制度から、職責や役割を基準とした人事制度へ改正いたしました。各組織のミッションを明示することで社員にチャレンジを促すとともに、キャリアやそれを実現するためのスキル等の選択肢を用意・提示し社員の成長を支援しております。

また、当社の主たる事業であるリテールサポート事業(卸売事業)においては、多様な商品を組み合わせ、地域・お客様ごとの購買環境や物流を考慮した最適な提案が求められており、そのためには経験の深さ・知識の広がりが必要となることから、日々のOJTや異動・配置を通じて、人財の育成に努めております。更に、お客様との幅広い接点を基盤に、商品開発や原材料のビジネス、海外サプライヤーや海外市場での取組み、データを活用したマーケティング等を強化しており、人財の早期育成や有望分野での人財活用や社員のキャリア支援のために、体系的な教育・研修(Off-JT)を整備しております。

なお、今後は将来を起点として各事業に必要な人財要件を明確にし、自律的なキャリアアップを図るための教育・研修施策を講じる予定であります。

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①チャレンジを促す仕組み

2023年4月に役割や職責を基準とした人事制度へ改正し、約700ポストの職務記述書を作成しております。職務記述書には各ポストのミッションや職務内容、必要なスキル・経験等を記載しており、社員が目指すキャリアとそれを実現するために身に付けるべきスキル・経験を明確にし、各事業に必要な人財の成長を支援しております。

また、管理職相当の専門職として「エキスパート職」を設けて、それぞれの専門領域での活躍を図っております。今後は、「三菱食品ビジネスカレッジ」の講師や社内の相談窓口としての活躍も予定しております。

非管理職層についても、役割を基準とした制度とし、30歳で役職に就くことが可能としており、年齢や性別、国籍等によらず優秀な社員を抜擢できる制度としております。

 

②自律的なキャリア形成の支援

体系的な教育・研修(Off-JT)として、本部長・支社長を対象に組織風土改革を目的とした「コーチングプログラム」や、次世代の経営幹部人財育成を目的とした「三菱食品経営塾」をはじめとした研修プログラムとともに、2022年度より自律的な学びを支援するために「三菱食品ビジネスカレッジ」を創設し、本人希望で参加を募る「手上げ式研修」や、「オンデマンド型自主学習ツール」、「通信教育制度」を設けております。今後、メニューの更なる充実と社員のだれもが教育を受けられる機会を提供することで、引き続き自律的な学びを支援してまいります。

また、2022年10月より「1on1」を開始し、上司・部下間のコミュニケーションを強化し、自律的なキャリア形成を支援し、社員一人ひとりの成長を促すとともに、組織力の向上・改善を図っております。

更に、従来から、新たな業務への主体的なチャレンジを促すために社内公募制度を設けており、2022年度より新たに会社で指定したポスト(役職)についても公募の対象としております。

 

③デジタル人財育成

事業環境が大きく変化する中で、業務効率化や新たな付加価値の創出により持続的な成長を支えるために、「中期経営計画2023」期間中に全社員がデジタルツールを活用して業務効率化できる「デジタル利活用人財」になるとともに、全社員の2割以上(950~1,000名)をデジタル人財として育成しデジタル人財基盤を構築することを目標としており、2022年度までに870名をデジタル人財と認定しております。

なお、当社におけるデジタル人財は、「DX推進人財」「業務改革人財」「データ分析人財」「システム開発人財」に分類し、それぞれの分野で活躍しております。

 

【参考】デジタル人財の分類

DX推進人財

デジタル技術やデータを駆使し、新しいビジネスを創出できる人財

業務改革人財

業務やシステムを抜本的に見直し、RPA等を自ら構築し、業務プロセスやルール等の見直しによる効率化を推進する人財

データ分析人財

データ分析の知識・スキルを活用し、 課題解決に向けた仮説立案・検証を実行できる人財

システム開発人財

サービス企画や業務改革に伴って必要となるシステム機能の開発や、ツール・プロダクトを導入する人財

 

(2) 社内環境整備の基本方針

当社は、「明るく・楽しく・元気よく、そして前向きに」をスローガンに掲げWell-Beingを実現していくとともに、社員がエンゲージメントを高く持ち、安心して、長く働ける社内環境を整備し、変革に向けて自律的にチャレンジする組織風土を醸成することで、新たな付加価値の創出と生産性の向上を目指しております。

 

①社員エンゲージメント

当社は、2011年の発足以降、毎年、外部機関による「組織風土調査」を実施しております。調査では、社員が自発的に仕事に取り組む意欲を表す「社員エンゲージメント」と、働くための環境が整備されているかを表す「社員を活かす環境」等を測定し、全社及び各組織の強みと課題を人事施策へ反映するとともに、各組織における課題解決に向けて議論を促すことで、現場起点の改善も進めております。また、社長自らが現場を訪問し、自らの言葉で「パーパス」や「ビジョン」、「中期経営計画2023」の背景や趣旨を説明し対話を重ねることで、浸透を図るとともに社員エンゲージメントの向上を図っております。更に、社員エンゲージメントについては、中長期的な企業価値向上を支える重要指標と考え、2022年度より役員報酬決定時の指標に加えることで、社員エンゲージメント向上に対する経営陣のコミットメントを強化しております

【参考】2022年度組織風土調査結果

各設問5段階評価の内、上位2段階を肯定的回答とし、肯定的回答をした社員の割合は次のとおりであります。

・社員エンゲージメント肯定的回答率:58%(前年比△3ポイント)

・社員を活かす環境肯定的回答率:57%(前年比+1ポイント)

 

②健康経営

社長がCHO(Chief Health Officer)に就任し、経営陣をはじめ全社一丸となって健康経営に取り組んでおり、「健康経営優良法人」に4年連続で認定されております。

なお、当社は「社員が心身ともに健康で自発的に仕事に取り組むことで、能動的な組織風土を作り、業績にもプラスの影響を与える」と考え、健康の5つの要素(「肉体的健康」「精神的健康」「社会的健康」「主体的行動」「ワークとライフのコントロール」)を高め、自己効力感と健康意識の向上を図るために、健康カレンダーの発信やウォーキングイベントの実施、メンタルヘルスサポーターズレターの発信、卒煙プログラム等の取組みを行っております。

 

③働き方改革

働き方や価値観の多様化に合わせて、働く場所や働く時間の選択肢を増やし、生産性の向上と自律的な働き方を推進するため、2019年度よりテレワーク制度を、2020年度よりフレックスタイム制度を導入しております。特にコロナ禍において、出社と在宅勤務を組み合わせたハイブリッド勤務が定着し、Afterコロナにおいてもそれぞれの業務に応じた効率的な働き方として、ハイブリッド勤務を継続してまいります。

また、ワークライフバランスの実現のため、適切な労務管理により過重労働の防止に努めており、2022年度の全社平均総労働時間は年2,087時間となっております。今後は2030年度に全社平均総労働時間を1,800時間とすることを目標に、更なる業務効率化と生産性向上に努めてまいります。

 

④ダイバーシティ&インクルージョン

当社は、社員の多様性や個性を尊重し、それぞれの能力や適性を発揮し、最大限活躍できる職場環境づくりと、互いに認め合う組織風土の醸成を図っております。

その上で、当社は、中長期的に当社を支える人財と高度なスキルや専門性を有する人財の確保を目的として積極的に中途採用を実施しており、2022年度の採用者数に占める中途採用者の割合は22%となっております。今後も、各年度の中途採用比率は20%以上を目標として継続してまいります。

また、障がい者雇用においては、社会的責務を果たすべく、法定雇用率の常時達成に向けて、継続的な採用と定着支援を実施し、個々の特性を活かしながら、長期に活躍できる環境を提供しております。

なお、当社は、次代の社会を担う子どもの健全な育成の支援を継続しており、2016年に「子育てサポート企業」として、厚生労働大臣の認定(くるみん認定)を受けております。

 

 

3【事業等のリスク】

 当社グループは、持続可能な事業活動を行う上での環境変化に対応するため、全社リスクマネジメント委員会を設置し、当社グループが負担するリスクを定期的に把握、識別、評価、コントロール、及びモニタリングする全社リスクマネジメントプロセスを構築し、整備・運用をしております。全社リスクマネジメント委員会においては、リスク対策の実行状況と有効性を確認した上で個々のリスクの評価を行い、その結果は取締役会に報告しております。

 

[リスク管理PDCAサイクルイメージ]

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 当社グループの事業等のリスクについて、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある主な事項には、以下のようなものがあると認識しております(主に上図「リスク評価結果」左上の領域)。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 食品の安全性について

 当社グループは食の安全・安心を確保すべく、商品鮮度管理の徹底や、自社開発商品における製造工場の審査・指導等を実施し品質管理体制強化に取り組むと共に、法令を遵守した適切な食品表示に努めておりますが、外的要因により安全性・品質確保等に問題が生じ、食品の生産・流通に支障を来した場合には、当社グループの事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 法的規制について

 当社グループは事業を遂行する上で、食品の安全に関する法令、独占禁止法、下請法、労働関係法令等、各種の法的規制を受けております。当社グループといたしましては、教育・啓発を推進し、法令遵守の徹底に努めておりますが、法令に違反する事由が生じた場合には、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。また、これらの法的規制が強化された場合には、当社グループの事業活動に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 基幹システムのシステムダウンについて

 当社グループは基幹システムの安定的な稼働を維持するためのメンテナンス、コンピューターウイルス対策、バックアップシステムの確保等、システムの安全及び安定稼働の確保に努めておりますが、想定外の自然災害の他、予測不能のウイルスの侵入やハッカー行為によりシステムダウンが一定期間以上に及び、業務処理が滞ることとなった場合には、当社グループの事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 自然災害・火災、感染症等について

 当社グループは全国に多数の営業・物流拠点を設置し事業を展開しており、大規模な自然災害・火災や新型ウイルス等の感染症が拡大した場合等に、物流やサービスの提供等に支障が生じる可能性があります。当社グループといたしましては、食の安全・安心・安定供給を支える企業として、事業の早期復旧及び継続を図るためのBCP(事業継続計画)を策定・整備し万全を期しておりますが、大規模かつ広域に亘る災害・火災等が発生し復旧が長期化した場合、又は新型ウイルス等の感染症が拡大し従業員の感染による操業停止やサプライチェーンが停滞した場合には、当社グループの事業活動や業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5) 債権の回収不能について

 当社グループは営業取引を通じて、取引先に対し信用供与を行っております。当社グループといたしましては、債権の回収遅延・不能による損失発生を予防すべく与信管理体制の充実を図っておりますが、不測の事態により取引先の信用不安が生じ、債権の回収が困難となった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 投資効果の未実現について

 当社グループは事業基盤・機能の強化や収益性の向上等に向けた物流センターへの設備投資、IT・デジタル技術活用に係るシステム投資等を継続的に行っております。投資の決定に際しては、リスク・リターンについて十分な検討・審議を行い、また、投資実行後のモニタリングも行っておりますが、事業環境の変化等により、将来に亘って期待した収益・効果が得られない状況に至り、減損損失を計上する必要が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 事業環境について

 当社グループは食品卸売事業を主たる事業としており、安全保障を含めた政治・経済環境(原材料価格・燃料価格の変動等)、景気動向・社会構造・消費動向の変化、及び同業他社や異業種との競争状況の変化等が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8) 気候変動について

 当社グループは食のビジネスを通じて持続可能なサプライチェーンの構築に取り組んでおりますが、気候変動の影響や脱炭素社会への移行(温室効果ガス排出に関する規制等)の影響で、輸送・保管コストや商品調達・仕入コストに変動が生じた場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9) 販売先の変化について

 当社グループの販売先については業態を超えた競争が激化し、取引卸の集約や帳合変更の動きが活発化するとともに、再編等が行われることが予想されます。当社グループといたしましては、販売先との取組関係を強化し、取引の発展に努めておりますが、販売先の政策変更、再編等により、当該取引が縮小・解消された場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 上記に挙げるリスクにとどまらず、事業環境の変化に応じて当社グループが負担するリスクの把握とその対応策の見直しを定期的に行うとともに、リスク発生の可能性を十分認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

 

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況、分析、検討内容は次のとおりであります。

 なお、文中の将来に関する事項は、有価証券報告書提出日現在において当社グループが判断したものであります。

 

  (1) 経営成績

 当連結会計年度(2022年4月1日~2023年3月31日)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症による行動制限の緩和に伴う人流回復等により、消費の回復傾向が見られた一方で、エネルギー価格、原材料価格の高騰、急激な円安の進行や物価の上昇等により、先行き不透明な状況で推移いたしました。

 食品流通業界においては、人流回復等により経済活動が再開し、主に外食産業を中心に消費の回復傾向が見られた一方で、エネルギー価格、原材料価格の高騰等の影響により、断続的に食品価格が上昇し、生活防衛意識が更に高まることで、消費者心理の悪化が懸念される状況が続きました。

 このような状況下、当社グループは、食のサプライチェーンを支えるという使命のもと、より付加価値の高い機能とサービスの提供を図ってまいりました。

 この結果、当連結会計年度の売上高は、家庭内食品需要の落ち込みや取引の見直し等による減少はあったものの、人流回復等によって一部の業態で回復基調が見られたことにより、1兆9,967億80百万円(前年同期比2.1%増加)となりました。営業利益は採算管理強化による利益率の改善や業務用取引の復調に加え、当連結会計年度の期首より株式会社ケー・シー・エスを新規連結したこと等により234億33百万円(前年同期比23.1%増加)、経常利益は251億99百万円(前年同期比23.7%増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は171億26百万円(前年同期比22.8%増加)となりました。

 

 セグメントの業績は、次のとおりであります。

 

① 加工食品事業

 売上高は、家庭内食品需要の落ち込みや取引の見直し等により減少いたしました。利益面につきましては、取引の見直しに伴う採算性の向上等により、前年同期を上回りました。

 以上の結果、売上高は6,592億30百万円(前年同期比1.6%減少)、営業利益は57億61百万円(前年同期比22.8%増加)となりました。

 

② 低温食品事業

 売上高は、業務用商材を中心に外食、ディスカウントストア等との取引が伸長し、増加いたしました。利益面につきましては、業務用商材の復調に伴う売上総利益の増加に加え、当連結会計年度の期首より株式会社ケー・シー・エスを新規連結したこと等により、前年同期を上回りました。

 以上の結果、売上高は5,794億88百万円(前年同期比6.9%増加)、営業利益は123億60百万円(前年同期比34.4%増加)となりました。

 

③ 酒類事業

 売上高は、家飲み需要の落ち込みにより、スーパーマーケット等との取引が減少したものの、業務用商材の復調等により、増加いたしました。利益面につきましては、品種別構成比の変化に伴い利益率が低下したこと等により、前年同期を下回りました。

 以上の結果、売上高は4,831億98百万円(前年同期比2.6%増加)、営業利益は36億80百万円(前年同期比1.7%減少)となりました。

 

④ 菓子事業

 売上高は、コンビニエンスストアの取引が回復したこと等により増加いたしました。利益面につきましては、10月以降の売上高回復に伴う売上総利益の増加や採算性の向上等により、前年同期を上回りました。

 以上の結果、売上高は2,724億71百万円(前年同期比1.1%増加)、営業利益は31億33百万円(前年同期比4.3%増加)となりました。

 

⑤ その他

 その他には、物流事業等が含まれており、売上高は23億91百万円、営業利益は88百万円となりました。

 

  (2) 生産、受注及び販売の実績

① 仕入実績

 当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

加工食品事業

752,151

△0.1

低温食品事業

1,020,427

11.7

酒類事業

482,227

3.0

菓子事業

293,588

2.2

その他の事業

22,303

6.5

合計

2,570,697

5.2

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.仕入実績は、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等における代理人としての取引についても、取扱高の金額で集計しております。

 

② 販売実績

 当連結会計年度における販売実績を事業の部門ごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

(百万円)

前年同期比(%)

加工食品事業

796,784

0.1

低温食品事業

1,085,411

12.7

酒類事業

501,462

2.9

菓子事業

312,780

1.5

その他の事業

23,396

6.6

合計

2,719,835

5.6

 (注)1.セグメント間の取引については相殺消去しております。

2.販売実績は、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等における代理人としての取引についても、取扱高の金額で集計しております。

3.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。

 

相手先

前連結会計年度

(自  2021年4月1日

至  2022年3月31日)

当連結会計年度

(自  2022年4月1日

至  2023年3月31日)

金額(百万円)

割合(%)

金額(百万円)

割合(%)

株式会社ローソン

682,036

26.5

789,443

29.0

 

 

  (3) 財政状態及びキャッシュ・フロー

① 重要な会計方針及び見積り

 当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められる会計基準に基づいて作成されております。

 当社グループは、連結財務諸表の作成に際し、決算日における資産・負債の報告数値及び偶発債務の開示、並びに収益・費用の報告数値に影響を与える見積り及び判断を行う必要があります。当社グループは、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる様々な要因に基づき、見積り及び判断を行っておりますが、実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。また、会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の内、重要なものにつきましては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項」をご参照ください。

 

② 財政状態

イ.資産

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べ423億25百万円増加し7,075億3百万円となりました。流動資産については、前連結会計年度末に比べ389億97百万円増加し5,538億39百万円(構成比78.3%)、固定資産については、前連結会計年度末に比べ33億28百万円増加し1,536億63百万円(構成比21.7%)となりました。

 流動資産の増加の主な要因は、売掛金が増加したことによるものであります。

ロ.負債

 当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べ299億99百万円増加し5,248億86百万円(構成比74.2%)となりました。流動負債については、前連結会計年度末に比べ269億円増加し4,934億30百万円(構成比69.7%)、固定負債については、前連結会計年度末に比べ30億98百万円増加し314億56百万円(構成比4.4%)となりました。

 流動負債の増加の主な要因は、買掛金が増加したことによるものであります。

ハ.純資産

 当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べ123億25百万円増加し1,826億17百万円(構成比25.8%)となりました。

 増加の主な要因は、利益剰余金が増加したことによるものであります。

 この結果、1株当たり純資産額は、前連結会計年度末に比べ295円27銭増加し4,203円59銭となりました。また、自己資本比率は、前連結会計年度末の25.6%から25.8%となりました。

 

 ③ キャッシュ・フロー

 

前連結会計年度

(自 2021年4月1日

至 2022年3月31日)

(百万円)

当連結会計年度

(自 2022年4月1日

至 2023年3月31日)

(百万円)

営業活動によるキャッシュ・フロー

19,284

24,505

投資活動によるキャッシュ・フロー

△11,831

△11,239

財務活動によるキャッシュ・フロー

△39,649

△5,735

現金及び現金同等物に係る換算差額

23

31

現金及び現金同等物の増減額(△は減少)

△32,172

7,562

現金及び現金同等物の期末残高

63,963

71,525

 

当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末に比べ75億62百万円増加し、当連結会計年度末には715億25百万円となりました。

イ.営業活動によるキャッシュ・フロー

 営業活動の結果得られた資金は、245億5百万円となりました。主たる要因は、税金等調整前当期純利益249億73百万円等によるものであります。

ロ.投資活動によるキャッシュ・フロー

 投資活動の結果使用した資金は、112億39百万円となりました。主たる要因は、有形固定資産の取得による支出63億38百万円等によるものであります。

 

ハ.財務活動によるキャッシュ・フロー

 財務活動の結果使用した資金は、57億35百万円となりました。主たる要因は、配当金の支払額39億18百万円、リース債務の返済による支出13億13百万円等によるものであります。

 

  キャッシュ・フロー関連指標の推移は、次のとおりであります。

 

2020年度

2021年度

2022年度

自己資本比率(%)

28.8

25.6

25.8

時価ベースの自己資本比率(%)

25.8

19.7

20.0

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(%)

40.2

46.7

33.6

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

127.1

116.2

166.9

(注) 自己資本比率           :自己資本/総資産

時価ベースの自己資本比率     :株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ :キャッシュ・フロー/利払い

※各指標は、いずれも連結ベースの財務数値により算出しております。

※株式時価総額は、期末株価終値×期末発行済株式数(自己株式控除後)により算出しております。

※キャッシュ・フローは、連結キャッシュ・フロー計算書に計上されている営業キャッシュ・フローを使用しております。有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としております。また、利払いについては、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

④ 資本の財源及び資金の流動性

 当社グループは、現在、運転資金及び設備投資等の資金需要に対しましては、自己資金を充当することを基本としております。当連結会計年度末につきましては、三菱商事金融子会社との貸付運用等による短期貸付金を含めた手元資金(現金及び現金同等物)を715億25百万円保有しておりますので、充分な流動性を確保していると考えております。

 また、健全な財務状況を維持することにより、将来当社グループの成長のために多額な資金需要が生じた場合には、外部からの資金調達は可能であると考えております。

 

  (4) 経営上の目標の達成状況について

 当社グループは、「中期経営計画2023」の定量目標として経常利益220億円、自己資本利益率(ROE)8%以上を掲げました。

 「中期経営計画2023」(2021年4月~2024年3月)の2年目である2022年度につきましては、採算管理強化による利益率の改善や業務用取引の復調に加え、子会社の新規連結等により、経常利益は251億99百万円、ROEは9.7%まで上昇いたしました。この結果、「中期経営計画2023」の定量目標を1年前倒しで達成いたしました。

 

5【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 特に記載すべき事項はありません。