(1)業績
当連結会計年度におけるわが国経済は、個人消費に力強さは欠くものの、政府主導による経済政策等により穏やかながら回復へと推移しました。
当社グループを取り巻く環境では、国内粗鋼生産量が建設や自動車などの内需に支えられ、前年度と比較し0.9%の増加となりました。また国内自動車販売台数は、近年減少傾向が続いていましたが、前年度比で2.8%の増加となりました。
しかしながら、年間を通じての鋼材価格は下落基調が続いた影響を受け、当社グループの売上高は、平均販売単価下落によって前年度を下回り、1,063億30百万円(前年同期比2.6%減)となりました。一方、利益面では採算改善に努めた結果、営業利益は18億38百万円(同7.6%増)、経常利益は19億44百万円(同12.7%増)となりました。また、特別利益の計上により、親会社株主に帰属する当期純利益は14億54百万円(同26.4%増)となりました。
当社グループのセグメントの業績については、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項」のとおり鉄鋼販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(2)キャッシュ・フロー
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益の計上、たな卸資産の減少等による資金増加要因が、売上債権の増加、法人税等の納付、配当金の支払による支出等の資金減少要因を大きく上回ったため、当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ27億32百万円増加し、84億42百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、売上債権の増加7億65百万円、法人税等の納付6億20百万円等による資金減少はありましたが、税金等調整前当期純利益20億97百万円の計上(前年同期比3億63百万円増加)、たな卸資産の減少18億76百万円、仕入債務の増加2億27百万円、未払消費税等の増加1億39百万円等により、30億37百万円の資金増加(前連結会計年度は20億5百万円の資金増加)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、有形固定資産の取得による支出90百万円、投資有価証券の取得による支出20百万円等による資金減少はありましたが、投資有価証券の売却による収入1億60百万円等により、47百万円の資金増加(前連結会計年度は2億39百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に配当金の支払による支出3億52百万円により、3億53百万円の資金減少(前連結会計年度は4億35百万円の資金減少)となりました。
(1)生産実績
該当事項はありません。
(2)受注状況
当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
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(単位:千円) |
|
セグメントの名称 |
受注高 |
受注残高 |
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|
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前年同期比(%) |
|
前年同期比(%) |
|
|
鉄鋼販売事業 |
104,984,182 |
95.6 |
23,137,403 |
94.5 |
(注)1.当社グループは、鉄鋼販売事業の単一セグメントとなっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(3)販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
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(単位:千円) |
|
セグメントの名称 |
金額 |
||
|
|
品種 |
|
前年同期比(%) |
|
鉄鋼販売事業 |
鋼板 |
59,512,034 |
96.6 |
|
鋼管 |
19,186,967 |
93.8 |
|
|
条鋼 |
2,264,428 |
107.6 |
|
|
ステンレス等 |
24,919,203 |
101.5 |
|
|
その他 |
448,205 |
109.3 |
|
|
合計 |
106,330,837 |
97.4 |
|
(注)1.当社グループは、鉄鋼販売事業の単一セグメントとなっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
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相手先 |
前連結会計年度 (自 平成27年4月1日 至 平成28年3月31日) |
当連結会計年度 (自 平成28年4月1日 至 平成29年3月31日) |
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
フタバ産業㈱ |
14,600,064 |
13.4 |
14,128,079 |
13.3 |
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㈱三五 |
10,970,695 |
10.0 |
10,180,509 |
9.6 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
今後の景気の見通しにつきましては、物価上昇に伴う実質所得の低下による個人消費の下押しや円高を背景とした輸出の不振等の懸念事項がありますが、企業収益の改善に伴う設備投資の持ち直しなどから、総じて緩やかな回復が続くことが想定されます。
しかし、鉄鋼業界では世界的な生産能力の過剰問題への対応策が見出せない中、国内においてはますます販売競争が厳しくなり、更なる鉄鋼業界の再編が予測されます。
このような変化の時代を迎え、当社グループは、経営理念である「常にお客様から第一に求められる企業になる」ことを念頭に経営基盤の強化を図るとともに、企業価値の向上を目指してまいります。
当社グループでは「新たに稼ぐ力を構築する」という方針のもと、平成28年度より第8次中期経営計画を策定し、現在その計画を遂行中であります。これは既存事業の強化のみならず、新たな事業領域拡大を目指すこと、また、働き方改革や人事制度改革を通じた社内構造改革が中心となっております。
社員一同、鉄鋼業界の環境への理解と変革意識を基に、5年後、10年後の当社グループのあるべき将来の姿を描き、それを達成するための行動に努めてまいります。
企業価値を高め、お客様とともに持続的な発展を遂げることが、当社グループの対処すべき課題であり、その実現のために次のものが挙げられます。
① 収益構造の改革
お客様との関係を深化させ、新たなビジネスチャンスを発掘、創造する取組を推進します。具体的には、新分野への参入検討、更なる新規・深耕営業の推進、海外取引の強化、弾力的な仕入政策により拡販実行を図ります。また、関係会社の機能強化と連携の強化、低コスト構造維持のための全社的な業務効率化の取り組み等により収益構造の改革を図ります。
② 財務体質の改善・強化
更なる安定した経営基盤確立と営業キャッシュ・フローの最大化を目指し、長期在庫を重点とした適正な在庫管理、立替資金の圧縮、資産回転率の改善を図ります。また、獲得した資金を有効に活用し、財務体質の基盤の改善を図ります。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)鋼材価格変動による業績への影響について
当社グループは、鋼板、鋼管、ステンレス及びその他の一般鋼材を素材のまま、あるいは子会社、関連会社及び一般外注先で剪断加工もしくは切断加工して各得意先へ販売しております。当社グループの業績は、鋼材価格の変動に影響を受ける側面を有しており、急激かつ大幅に鋼材価格が変動した場合には経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
また、これらの流通過程で発生し得る品切れ、調達難、在庫過多等のリスクについても、販売先の使用量及び仕入メーカーの生産量等の情報を迅速に分析し、合理的に対応するよう努めております。
(2)取引先について
当社グループの取引先は、自動車業界に属する割合が約6割となっており、国内での取引が大半を占めております。そのため国内需要の減少や自動車業界の海外シフトにより国内生産が落ち込み、鋼材需要の低迷により、当社グループを取り巻く環境が悪化した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)与信リスクについて
当社グループが行う取引から生じる国内及び海外の取引先に対する売掛債権等については信用リスクが存在します。「取引限度枠管理規程」に基づき慎重に与信管理を行っておりますが、取引先の信用状態が悪化し、当社グループに対する債務の履行に問題が生じた場合には、当社グループの経営成績及び財務状態に影響を与える可能性があります。
(4)株価変動リスクについて
当社グループは、取引先を中心として株式を保有しており、これらは株価変動リスクを有しております。今後の株価動向によっては、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)金利変動リスクについて
当社グループは、変動金利及び固定金利を組み合わせることによって、金利変動によるリスク軽減に努めておりますが、急激な金利変動は、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)主要取引先との関係について
当社グループは、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項 [関連当事者情報]」に記載していますように、共通の利益を図るために、良好な関係を維持しつつ、更に取引を増加させるよう努めますが、今後、何らかの要因によりそれらの取引先との取引が出来なくなった場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)オペレーショナルリスクについて
当社グループは、コーポレート・ガバナンス、コンプライアンス及びリスク管理を経営上の重要課題と位置づけており、内部統制システム整備の基本方針を定め、同システムの継続的な充実・強化を図っております。業務運営においては役員・社員の不正及び不法行為の防止に万全を期しておりますが、万一、かかる不正行為が発生した場合、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)自然災害その他リスクについて
地震・洪水等の自然災害や火災等の事故災害、感染症の流行、テロや戦争、その他要因により社会的混乱等が発生した場合、事業活動の停止や機会損失、復旧のための多額の費用負担等により、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
該当事項はありません。
該当事項はありません。
文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末と比較して18億45百万円増加し、539億56百万円となりました。流動資産は16億31百万円増加の446億55百万円、固定資産は2億21百万円増加の92億67百万円となっております。
流動資産増加の主な要因は、現金及び預金の増加27億32百万円、売上債権(受取手形及び売掛金、電子記録債権)の増加7億65百万円、商品の減少18億76百万円等によるものであります。
固定資産増加の主な要因は、投資有価証券の増加4億69百万円、退職給付に係る資産の減少2億14百万円等によるものであります。
(負債の部)
当連結会計年度末の負債は、前連結会計年度末と比較して5億59百万円増加し、329億49百万円となりました。流動負債は5億1百万円増加の266億73百万円、固定負債は57百万円増加の62億75百万円となっております。
流動負債増加の主な要因は、仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の増加2億27百万円、未払消費税の増加1億38百万円等によるものであります。
固定負債増加の主な要因は、繰延税金負債の増加51百万円等によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末の純資産は、前連結会計年度末と比較して12億86百万円増加し、210億7百万円となりました。増加の主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益14億54百万円の計上、配当金の支払3億52百万円、その他有価証券評価差額金の増加3億円、退職給付に係る調整累計額の減少1億15百万円等によるものであります。
当連結会計年度末においては、自己資本比率が38.9%となり、前連結会計年度と比較して1.1ポイントの改善となりました。また、1株当たり純資産額は120円56銭増加となりました。
適正な在庫管理等による資産回転率の改善を図り、更なる財務体質の強化を築くことが、当社グループにおける課題であります。
(2)経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して28億45百万円減少し、1,063億30百万円となりました。これは売上数量は増加したものの平均販売単価の下落の影響が大きいことによるものであります。売上総利益は、粗利益率の改善により3億16百万円増加の59億99百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、前連結会計年度と比較して1億87百万円増加しております。これを控除した営業利益は1億29百万円増加し、18億38百万円となりました。
営業外損益は、1億5百万円の収益(純額)となり、この結果、経常利益は2億19百万円増加の19億44百万円となりました。
特別損益は、1億52百万円の利益(純額)となり、この結果、親会社株主に帰属する当期純利益は14億54百万円と前連結会計年度と比較して3億3百万円増加しました。
当連結会計年度においては、売上高はやや減少したものの、採算改善に努めた結果、各利益金額は前連結会計年度より増加しました。収益構造の改革に向けて、新たな事業領域の拡大、更なる新規・深耕営業の推進等への対応が当社グループにおける課題であります。
(3)キャッシュ・フローの分析
キャッシュ・フローの増減分析は、「1[業績等の概要] (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。