文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
ここ数年、自動車、建築をはじめとした生産活動は、堅調さを持続してきましたが、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題等による世界経済の不安定化や、相次ぐ国内の自然災害、消費税増税による消費マインドの落ち込みが顕在化してきました。そこに全世界レベルの新型コロナウイルス感染症が追い打ちをかける形となり、当連結会計年度末に向け経済は急速に減速し、いまだ先行きが全く見通せない近年に類を見ない深刻な市民生活、経済状況が続いています。
今後の当社グループを取り巻く環境については、新型コロナウイルスとの戦いは長期化するものと思われ終息の予測は不可能であり、リーマンショックを上回る規模での収益の悪化が懸念されます。
このような環境にあるものの、当社グループは経営理念である「お客様に第一に求められる企業」を念頭に、引き続き各事業場所において地域貢献をミッションとし、加工機能の高度化に向け帆を緩めることなく付加価値の一層の提供に邁進してまいります。
本年度よりスタートした2021年度までの第9次中期経営計画は「新たなる成長に向けた事業基盤の構築」をテーマとして掲げ、本年度は総額36億円を投じ東北、東海、九州地区において新規事業を立ち上げ、量産スタートに向けた設備や統一システムの体制を整えました。また、経営インフラ強化を目指し、直轄組織である安全・コンプライアンス統括を設立し、4つの委員会(コンプライアンス委員会、安全衛生委員会、リスク管理委員会、内部統制委員会)を活性化させ、経営基盤の整備強化の形を整えて初年度を終えました。
今後は各事業場所での着実な量産体制に移行することは勿論のこと、最新鋭の設備を導入することにより徹底した省人省力化を図り、安全で、より競争力のある加工工場として機能を充実させお客様のニーズにしっかりと対応してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)鋼材価格変動による業績への影響について
当社グループは、鋼板、鋼管、ステンレス及びその他の一般鋼材を素材のまま、あるいは子会社、関連会社及び一般外注先で剪断加工もしくは切断加工して各得意先へ販売しております。当社グループの業績は、鋼材価格の変動に影響を受ける側面を有しており、鋼材価格の市況動向把握に日々努めておりますが、急激かつ大幅に鋼材価格が下落した場合には経営成績に影響を及ぼす可能性があります。併せて、これらの流通過程で発生し得る在庫過多、品切れ、調達難等のリスクについても、販売先の使用量及び仕入メーカーの生産量等の情報を迅速に分析し、合理的に対応するよう努めております。
(2)取引先について
当社グループの取引先は、国内での取引が大半を占めており、その内、自動車業界に属する割合が約6割となっております。そのため国内の鋼材需要の減少、自動車業界の海外生産シフトによる国内生産の減少等、当社グループを取り巻く国内の環境が悪化した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)与信リスクについて
当社グループの国内及び海外の取引先に対する売掛債権等については信用リスクが存在します。「取引限度枠管理規程」に基づき慎重に与信管理を行っておりますが、取引先の信用状態が悪化し、多額の債務履行に問題が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。当連結会計年度において与信管理手法の見直しを行い、要注意先のチェック頻度を上げてメリハリを効かせた管理ができる体制を整えました。
(4)株価変動リスクについて
当社グループは、取引先を中心として株式を保有しており株価変動リスクが存在します。保有株式の株価のモニタリングを継続して行っておりますが、急激な株価の変動があった場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)金利変動リスクについて
当社グループの有利子負債の支払利息は、変動金利及び固定金利を組み合わせることによって、金利変動によるリスクの低減に努めております。当社グループの変動金利は全てTibor連動であり、ここ数年のTibor変動幅は小さく、当面大きな影響は出ないものと考えておりますが、急激な金利変動は、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)オペレーショナルリスクについて
当社グループは、コンプライアンス、安全衛生、内部統制、リスク管理を経営上の重要課題と位置付けており、それぞれの委員会活動の取り組みの見直し、活動の強化を図っております。業務運営において役員・社員の不正及び不法行為、事故発生の防止に万全を期すべく取り組んでおりますが、万一、重大な不正行為、事故が発生した場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)自然災害その他リスクについて
地震・洪水等の自然災害や火災等の自己災害、感染症の流行、テロや戦争、その他要因により社会的混乱等が発生した場合、事業活動の停止や機会損失、復旧のための多額の費用負担等により、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)新型コロナウイルス感染拡大によるリスクについて
新型コロナウイルス感染症の拡大が世界規模で進行し、日本国内においても外出自粛による急激な消費の落ち込み、幅広い業界において事業活動に制限をかけざるを得ない状況となっております。このような状況下、当社グループの主要取引業界である自動車業界をはじめ、国内の鋼材需要家の事業活動にも影響が出てきており、新型コロナウイルス感染症の流行が長期化する場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、年度の前半は、雇用・所得環境改善に伴う設備投資の拡大や個人消費の持ち直しが見られたものの、年度の後半になると、米中貿易摩擦や英国のEU離脱問題等による世界経済の不安定化や、相次ぐ国内の自然災害、消費税増税による消費マインドの落ち込みへの懸念に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大により急速に先行き不透明な状況が続いております。
このような状況下、当社グループは経営理念である「お客様に第一に求められる企業」を念頭にそれぞれの事業場所において地域経済への貢献を明確なミッションと位置付け、加工機能を強化してより付加価値のあるサービスの向上に取り組んで参りました。
以上の結果、当連結会計年度の当社グループの売上高は、前期と比較して微減の1,241億76百万円となり、販売数量は減少したものの単価の上昇によりほぼ前期並みとなりました。また、減価償却費をはじめとする販売費及び一般管理費の増加により、営業利益は15億25百万円(同15.3%減)、経常利益は16億47百万円(同14.6%減)、株式時価下落の影響を受け、投資有価証券評価損による特別損失37百万円を計上したこと等により、親会社株主に帰属する当期純利益は11億28百万円(同23.5%減)の結果となりました。
当社グループのセグメントの業績については、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項」のとおり鉄鋼販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、仕入債務の減少、有形固定資産の取得、自己株式の取得による支出等の資金減少要因よりも、税金等調整前当期純利益の計上、短期借入金と長期借入金による収入等の資金増加要因が上回ったことで、当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ19億79百万円増加し、64億67百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益16億9百万円(前年同期比4億11百万円減少)の計上や、売上債権の減少36億9百万円、たな卸資産の減少4億5百万円となったものの、仕入債務の減少109億23百万円、法人税等の納付6億48百万円等による資金減少要因が上回ったため、55億76百万円の資金減少(前連結会計年度は19億89百万円の資金減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出16億95百万円により、17億4百万円の資金減少(前連結会計年度は8億94百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金による収入62億円、長期借入金による収入38億円、自己株式の取得による支出2億74百万円、配当金の支払による支出3億72百万円により、92億60百万円の資金増加(前連結会計年度は9億38百万円の資金減少)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
|
(単位:千円) |
|
セグメントの名称 |
受注高 |
受注残高 |
||
|
|
前年同期比(%) |
|
前年同期比(%) |
|
|
鉄鋼販売事業 |
121,597,946 |
97.16 |
25,398,944 |
90.78 |
(注)1.当社グループは、鉄鋼販売事業の単一セグメントとなっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
|
(単位:千円) |
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セグメントの名称 |
金額 |
||
|
|
品種 |
|
前年同期比(%) |
|
鉄鋼販売事業 |
鋼板 |
70,864,762 |
101.2 |
|
鋼管 |
22,878,301 |
99.2 |
|
|
条鋼 |
2,708,367 |
79.2 |
|
|
ステンレス等 |
27,045,532 |
100.1 |
|
|
その他 |
680,026 |
106.0 |
|
|
合計 |
124,176,988 |
100.0 |
|
(注)1.当社グループは、鉄鋼販売事業の単一セグメントとなっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2018年4月1日 至 2019年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
||
|
|
金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
フタバ産業㈱ |
15,162,791 |
12.2 |
15,420,436 |
12.4 |
|
㈱三五 |
11,689,837 |
9.4 |
11,801,313 |
9.5 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は493億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ20億59百万円減少しました。これは主に現金及び預金の増加19億79百万円、売上債権(受取手形及び売掛金、電子記録債権)の減少36億9百万円、商品の減少4億5百万円であります。固定資産は108億1百万円となり、前期末に比べ6億79百万円増加しました。これは主に加工設備の増強による有形固定資産の増加15億75百万円、投資有価証券の時価の下落8億98百万円によるものであります。
この結果、総資産は601億39百万円となり、前連結会計年度末に比べ13億86百万円減少しました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は295億38百万円となり、前連結会計年度末に比べ34億8百万円減少しました。これは主に仕入債務(支払手形及び買掛金、電子記録債務)の減少109億23百万円、短期借入金の増加62億円によるものであります。また、固定負債は82億64百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億50百万円増加しました。これは主に長期借入金の増加34億4百万円によるものであります。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は223億37百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億28百万円減少しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上11億28百万円、配当金の支払3億72百万円、自己株式の取得2億74百万円、その他有価証券評価差額金の減少6億12百万円によるものであります。
当連結会計年度末においては、自己資本比率が37.1%となり、前連結会計年度と比較して0.6ポイント上昇しました。1株当たり純資産額においても、前連結会計年度末に比べ52円74銭の増加となりました。
また、設備投資を中心とした総額100億円の資金調達をおこなっており、今後、有利子負債の圧縮を進めるとともに、自己資本の充実を図ることにより、更なる財務体質の強化を築くことが、当社グループにおける課題であります。
②経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して微減の1,241億76百万円となりました。これは販売単価は上昇したものの、売上数量が減少したことによるものであります。売上総利益は、売上数量の減少が影響し、1億3百万円減少の62億10百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、減価償却費をはじめとしたコスト増により前連結会計年度と比較し1億73百万円増加しております。これを控除した営業利益は2億76百万円減少し、15億25百万円となりました。
営業外損益は、1億21百万円の収益(純額)となりました。この結果、経常利益は2億81百万円減少の16億47百万円となりました。
特別損益は、投資有価証券評価損が発生したため、親会社株主に帰属する当期純利益は11億28百万円と前連結会計年度と比較して3億47百万円減少しました。
当連結会計年度においては、鋼材需要や価格市況を適切に捉えることに努めたものの、新型コロナウイルス感染症拡大による急速な世界経済の減速影響を受け、減収減益となりました。第9次中期経営計画のテーマである「新たなる成長に向けて事業基盤の構築」という方針のもと、従来のトレードによる収益に加え、当社自らが加工機能を持った自立型収益モデル構築を目指していきます。これを着実に作り上げ、市場に更なる付加価値の提供へ向けた対応が当社グループにおける課題であります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの増減分析は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、現時点で資金は十分な水準で推移しており、資金繰りに問題はないと判断しております。
④新型コロナウイルス感染症拡大に伴う会計上の見積りについて
新型コロナウイルス感染症の急速かつ世界的な広がりに伴い、経済活動の停滞は避けられず、当社の今後の業績も影響を受けるものと考えております。また、依然として治療方法等も確立されていないことから、今後の収束時期の予測が困難であり、更なる感染拡大への懸念をも有しております。
このような不確実な経営環境下でありますが、当社は足元の受注状況及び当社と関連性の高い業界団体の予測値等を参考にした上で、2020年度前半は新型コロナウイルスの影響から業績が下振れ、後半よりその影響が小さくなり、お客様の生産活動及び鋼材需要が徐々に回復すると考えます。更に2021年度以降は、安定的に推移すると仮定しております。
この前提を基に繰延税金資産の回収可能性の評価、固定資産の減損損失の有無等の会計上の見積りを検証した結果、現時点では連結財務諸表に重大な影響を及ぼす可能性は低いと認識しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。