文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
新型コロナウイルスの急速な感染拡大の影響により、政府による緊急事態宣言が発令されるなか、国民の行動は大幅に制限される事態となったことにより、急激かつ大幅な経済活動の停滞となりました。国内では夏以降、自動車産業が牽引する形で穏やかな持ち直しの動きが見られたものの、変異株の更なる蔓延が全世界レベルで再燃しており、先行きは全く楽観視のできない状況が続いております。
今後の当社グループを取り巻く環境については、国内外における変異株の新たな脅威と、ワクチン接種による予防対策が拮抗する形で当面は極めて不安定な状態が続くものと予想されますが、当社グループの従業員、家族の健康と安全を守ることに万全を期し、取組み開始から3年目を迎えるRPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)を更に活用し、在宅やテレワーク等の働き方の多様化を定着させてまいります。
また、当社グループは経営理念である「お客様に第一に求められる企業」を念頭に、引き続き各事業場所において自前機能の強化充実と地域経済への貢献を明確なミッションと位置付け、引き続き加工機能の強化に向け帆を緩めることなく付加価値の一層の提供に邁進してまいります。
2019年度よりスタートした第9次中期経営計画では、「新たなる成長に向けた事業基盤の構築」をテーマとして掲げ、昨年度に総額36億円を投じ東北、東海、九州地区において新規事業の立ち上げを行いました。本年度においては、導入した最新鋭の生産設備による安全・短納期・安定した品質・高い生産性の基盤整備を完了させ、量産体制へとステージアップすることができました。経営インフラ面においては、サステナビリティ推進室を新設し、SDGs活動を本格的に開始しました。
今後は、変化の激しい市場ニーズに的確に応えていくため、ポスト・コロナに向けた投資を伴う成長戦略を継続して取り組んでまいります。また、当社グループの成長と持続的な社会への貢献を日々の企業活動を通じて実現することを当社グループの使命と再定義し、新たにSDGs推進チームを組成し、推進してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末日現在において当社グループが判断したものであります。
(1)鋼材価格変動による業績への影響について
当社グループは、鋼板、鋼管、ステンレス及びその他の一般鋼材を素材のまま、あるいは子会社、関連会社及び一般外注先で剪断加工もしくは切断加工して各得意先へ販売しております。当社グループの業績は、鋼材価格の変動に影響を受ける側面を有しており、鋼材価格の市況動向把握に日々努めておりますが、急激かつ大幅に鋼材価格が下落した場合には経営成績に影響を及ぼす可能性があります。併せて、これらの流通過程で発生し得る在庫過多、品切れ、調達難等のリスクについても、販売先の使用量及び仕入メーカーの生産量等の情報を迅速に分析し、合理的に対応するよう努めております。
(2)取引先について
当社グループの取引先は、国内での取引が大半を占めており、その内、自動車業界に属する割合が約6割となっております。そのため国内の鋼材需要の減少、自動車業界の海外生産シフトによる国内生産の減少等、当社グループを取り巻く国内の環境が悪化した場合、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(3)与信リスクについて
当社グループの国内及び海外の取引先に対する売掛債権等については信用リスクが存在します。「取引限度枠管理規程」に基づき慎重に与信管理を行っておりますが、取引先の信用状態が悪化し、多額の債務履行に問題が生じた場合には、当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。要注意先については、チェック頻度を上げてメリハリを効かせた管理を行っております。
(4)株価変動リスクについて
当社グループは、取引先を中心として株式を保有しており株価変動リスクが存在します。保有株式の株価のモニタリングを継続して行っておりますが、急激な株価の変動があった場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(5)金利変動リスクについて
当社グループの有利子負債の支払利息は、変動金利及び固定金利を組み合わせることによって、金利変動によるリスクの低減に努めております。当社グループの変動金利は全てTibor連動であり、ここ数年のTibor変動幅は小さく、当面大きな影響は出ないものと考えておりますが、急激な金利変動は、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(6)オペレーショナルリスクについて
当社グループは、コンプライアンス、安全衛生、内部統制、リスク管理を経営上の重要課題と位置付けており、それぞれの委員会活動の取り組みの見直し、活動の強化を図っております。業務運営において役員・社員の不正及び不法行為、事故発生の防止に万全を期すべく取り組んでおりますが、万一、重大な不正行為、事故が発生した場合には、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(7)自然災害その他リスクについて
地震・洪水等の自然災害や火災等の自己災害、感染症の流行、テロや戦争、その他要因により社会的混乱等が発生した場合、事業活動の停止や機会損失、復旧のための多額の費用負担等により、経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(8)新型コロナウイルス感染拡大によるリスクについて
新型コロナウイルス感染症の拡大が再び世界規模で進行し、日本国内においても外出自粛による急激な消費の落ち込み、幅広い業界において事業活動に制限をかけざるを得ない状況となっております。このような状況下、国内の鋼材需要家の事業活動にも影響が出ており、新型コロナウイルス感染症の流行が長期化する場合には当社グループの経営成績に影響を及ぼす可能性があります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
①財政状態及び経営成績の状況
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルスの急速な感染拡大の影響により、政府による緊急事態宣言が発令されるなか、国民の行動は大幅に制限される事態となったことにより、特に第1四半期は急激かつ大幅な経済活動の停滞となりました。国内では夏以降、自動車産業が牽引する形で穏やかな持ち直しの動きが見られたものの、変異株の更なる蔓延が全世界レベルで再燃しており、先行きは全く楽観視のできない状況が続いております。
このような状況下、当社グループは経営理念である「お客様に第一に求められる企業」を念頭にそれぞれの事業場所において自前機能の強化充実と地域経済への貢献を明確なミッションと位置付け、加工機能を強化してまいりました。加工拠点の拡充については、2019年8月に設立した、当社東海地区初となる鋼管加工工場である㈱カノークス鋼管東海が2020年5月より量産体制に入りました。また、㈱カノークス鋼管北上においては、最新鋭の三次元レーザー加工機と自動搬送システムを組み合わせた、無人操業も可能とする新たな加工体制を確立し、2021年2月より本格的な量産がスタートしております。
当社グループは従業員、家族の健康と安全の確保を最優先とし、新型コロナウイルスの感染防止策を徹底しながら事業活動を進めてまいりましたが、依然として厳しい経済環境の影響が大きく、当連結会計年度の当社グループの売上高は1,057億18百万円(前年同期比14.9%減)となりました。また利益面では、経費の圧縮を図ったものの売上高減少の影響が大きく、営業利益は8億32百万円(同45.4%減)、経常利益は10億10百万円(同38.7%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は6億27百万円(同44.4%減)となりました。
当社グループのセグメントの業績については、「第5 経理の状況 1.(1)連結財務諸表 注記事項」のとおり鉄鋼販売事業の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
②キャッシュ・フローの状況
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、税金等調整前当期純利益の計上、売上債権の減少、たな卸資産の減少等の資金増加要因が、仕入債務の減少、有形固定資産の取得、短期借入金と長期借入金の返済による支出等の資金減少要因を上回ったことで、当連結会計年度末残高は前連結会計年度末に比べ4億72百万円増加し、69億39百万円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益9億83百万円の計上や、売上債権の減少17億91百万円、たな卸資産の減少16億94百万円等による資金増加要因が、仕入債務の減少3億4百万円、法人税等の納付4億56百万円等による資金減少要因よりも上回ったため、42億8百万円の資金増加(前連結会計年度は55億76百万円の資金減少)となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有形固定資産の取得による支出5億27百万円により、5億55百万円の資金減少(前連結会計年度は17億4百万円の資金減少)となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、主に短期借入金の返済による支出26億円、社債の償還による支出10億円、長期借入金による収入10億円、配当金の支払による支出2億44百万円により、31億79百万円の資金減少(前連結会計年度は92億60百万円の資金増加)となりました。
③生産、受注及び販売の実績
a.生産実績
該当事項はありません。
b.受注実績
当連結会計年度における受注状況は、次のとおりであります。
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(単位:千円) |
|
セグメントの名称 |
受注高 |
受注残高 |
||
|
|
前年同期比(%) |
|
前年同期比(%) |
|
|
鉄鋼販売事業 |
110,127,680 |
90.57 |
29,808,278 |
117.36 |
(注)1.当社グループは、鉄鋼販売事業の単一セグメントとなっております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
c.販売実績
当連結会計年度における販売実績は、次のとおりであります。
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(単位:千円) |
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セグメントの名称 |
金額 |
||
|
|
品種 |
|
前年同期比(%) |
|
鉄鋼販売事業 |
鋼板 |
61,375,687 |
86.6 |
|
鋼管 |
19,135,208 |
83.6 |
|
|
条鋼 |
2,669,804 |
98.6 |
|
|
ステンレス等 |
21,987,132 |
81.3 |
|
|
その他 |
550,515 |
81.0 |
|
|
合計 |
105,718,346 |
85.1 |
|
(注)1.当社グループは、鉄鋼販売事業の単一セグメントとなっております。
2.最近2連結会計年度の主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は次のとおりであります。
|
相手先 |
前連結会計年度 (自 2019年4月1日 至 2020年3月31日) |
当連結会計年度 (自 2020年4月1日 至 2021年3月31日) |
||
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金額(千円) |
割合(%) |
金額(千円) |
割合(%) |
|
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フタバ産業㈱ |
15,420,436 |
12.4 |
13,665,344 |
12.9 |
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㈱三五 |
11,801,313 |
9.5 |
10,321,212 |
9.8 |
3.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
①財政状態の分析
(資産の部)
当連結会計年度末における流動資産は463億25百万円となり、前連結会計年度末に比べ29億99百万円減少しました。これは主に現金及び預金の増加4億72百万円、売上債権(受取手形及び売掛金、電子記録債権)の減少17億91百万円、商品の減少16億94百万円によるものであります。固定資産は129億43百万円となり、前連結会計年度末に比べ21億42百万円増加しました。これは主に加工設備の増強等による有形固定資産の増加3億31百万円、投資有価証券の時価の上昇による増加14億70百万円によるものであります。
この結果、総資産は592億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ8億63百万円減少しました。
(負債の部)
当連結会計年度末における流動負債は269億66百万円となり、前連結会計年度末に比べ25億72百万円減少しました。これは主に短期借入金の減少26億円によるものであります。また、固定負債は82億33百万円となり、前連結会計年度末に比べ30百万円減少しました。
(純資産の部)
当連結会計年度末における純資産は240億75百万円となり、前連結会計年度末に比べ17億38百万円増加しました。これは主に親会社株主に帰属する当期純利益の計上6億27百万円、その他有価証券評価差額金の増加10億96百万円によるものであります。
当連結会計年度末においては、自己資本比率が前連結会計年度と比較して3.5ポイント上昇して40.6%となり、財務体質を強化することができました。1株当たり純資産額においても、前連結会計年度末に比べ175円44銭の増加となりました。今後は成長戦略に基づく投資を通じて安定的な収益確保を推進し、それを株主還元及び財務基盤の強化へつなげていくことが当社グループにおける課題であります。
②経営成績の分析
当連結会計年度の売上高は、新型コロナウイルス感染症による厳しい経済環境の影響が大きく、前連結会計年度と比較して184億58百万円減少の1,057億18百万円、売上総利益は、前連結会計年度と比較して8億47百万円減少の53億62百万円となりました。
販売費及び一般管理費は、経費の圧縮を図り、前連結会計年度と比較し1億54百万円減少しております。これを控除した営業利益は、前連結会計年度と比較して6億93百万円減少し、8億32百万円となりました。
営業外損益は、1億78百万円の収益(純額)となり、経常利益は、前連結会計年度と比較して6億37百万円減少の10億10百万円となりました。
特別損益は、関係会社株式売却損が発生し、親会社株主に帰属する当期純利益は6億27百万円と前連結会計年度と比較して5億円減少しました。
当連結会計年度においては、鋼材需要の捕捉に努めたものの、新型コロナウイルス感染症拡大による急速な世界経済の減速と先行き不透明な経済環境の影響のため、減収減益となりました。第9次中期経営計画のテーマである「新たなる成長に向けて事業基盤の構築」という方針のもと、従来のトレードによる収益に加え、当社自らが加工機能を持った自立型収益モデルの構築を進めてまいりました。今後はこれらの基盤を最大限活用しお客様のニーズに応えるべく、当社グループ一丸となって力を発揮してまいります。
③キャッシュ・フローの状況の分析・検討内容並びに資本の財源及び資金の流動性に係る情報
キャッシュ・フローの増減分析は、「(1)経営成績等の状況の概要 ②キャッシュ・フローの状況」に記載のとおりであります。
当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。
短期運転資金は自己資金及び金融機関からの短期借入を基本としており、設備投資や長期運転資金の調達につきましては、金融機関からの長期借入を基本としております。
なお、現時点で資金は十分な水準で推移しており、資金繰りに問題はないと判断しております。
④重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
新型コロナウイルス感染症の急速かつ世界的な広がりに伴い、依然として経済活動が停滞しているため、当社の今後の業績も影響を受けるものと考えております。また、ワクチンの普及による新型コロナウイルス感染症の沈静化が期待される一方で変異株の流行が懸念されるなど、今後の収束時期の予測は困難であり、先行きが見通し難い状況にあります。
このような不確実な経営環境下においては、経済活動の水準がコロナ前の水準に戻るまでには時間を要すると考えられますが、当社は足元の受注状況及び当社と関連性の高い業界団体の予測値等を参考にした上で、2021年度の日本経済は持ち直しの動きが続き、安定的に推移すると仮定しております。
この連結財務諸表の作成にあたっては、以上の前提を基に繰延税金資産の回収可能性の評価、固定資産の減損損失の有無等の会計上の見積りを検証しておりますが、提出日現在では連結財務諸表に与える重大な影響金額を計上する発生可能性は低いと認識しております。
該当事項はありません。
該当事項はありません。