第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度における世界経済は、米国ならびに欧州の景気は緩やかな拡大が続き、中国においても景気に回復の動きがみられました。また、我が国経済においても企業収益の改善や生産活動の増加等により景気は緩やかに回復しました。

当社グループの事業領域を取りまく環境は、国内市場は依然として市況が停滞しているものの、重点戦略国である中国は内需の増加等により持ち直しの傾向がみられました。一方で、米国の新政権による政策転換や欧州諸国の選挙など、欧米の政治動向に伴う影響、中国景気の再減速への懸念等もあり、先行きは不透明な状況が続いております。

このような状況の下、当社グループは中期経営計画に基づき、引き続き潤滑油、電池関連部材、環境関連商材等の市場拡大に努め、アジア経済圏における商圏拡大に取り組んでまいりました。

以上の結果、当連結会計年度の業績につきましては、化学品関連事業は、国内の需要が低迷した商品の影響もあり前年度を若干下回りましたが、石油製品関連事業は、国内取引は低調に推移したものの中国取引の回復により堅調に推移しました。また、機能材料関連事業は、輸入取引の減少や市況の低迷等により低調に推移し、合成樹脂・建材関連事業は、輸出取引は回復したものの国内需要の低迷等により前年度を下回りました。その結果、売上高は、1,347億6千4百万円前年度比0.2%減)と若干の減収になりました。

また、利益面については、営業利益は、売上総利益率の向上等により22億8千万円同7.9%増)となり、経常利益は、持分法による投資利益や受取配当金の増加等の影響もあり30億4千9百万円同14.0%増)となりました。これらの結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、22億9千7百万円同11.6%増)と増益になりました。

 

これをセグメント別に見ますと以下の通りとなっております。

 

なお、当連結会計年度より、当社グループの化学品・石油製品事業について専門性強化を図るため、当社は、化学品・石油製品本部を分割し、化学品本部と石油製品本部に組織変更を行いました。

当社グループは、従来報告セグメントを「化学品・石油製品関連事業」「機能材料関連事業」「合成樹脂・建材関連事業」に区分しておりましたが、上記組織構造の変更に伴い業績管理区分を変更したことにより、「化学品関連事業」「石油製品関連事業」「機能材料関連事業」「合成樹脂・建材関連事業」といたしました。

なお、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成したものを記載しております。

 

①化学品関連事業

有機中間原料は、トナー、電材関連原料及び潤滑油関連原料は堅調に推移したものの、医薬中間原料及び建築資材原料が低調に推移しました。また製紙薬剤関連原料は前年度実績を下回りましたものの、炭素製品は堅調に推移し、インキ用原料は前年度並みとなりました。一方、無機薬品関連は堅調に推移しました。

その結果、売上高は336億4千万円前年度比0.5%減)となりました。また、セグメント利益につきましては、4億1千5百万円同3.2%減となりました。

 

②石油製品関連事業

石油製品は、国内取引は低調に推移しましたが、貿易取引は中国への輸出が回復し堅調に推移しました。また、中国国内取引は建機、農機及び空調機等の主要対面業界に回復の兆しが見られ堅調に推移しました。

その結果、売上高は363億5千万円前年度比13.3%増)となりました。また、セグメント利益につきましては、9億6千4百万円同37.4%増となりました。

 

 

③機能材料関連事業

電池関連部材は、自動車向けの電池材料等が前年度実績を下回りましたが、ほぼ堅調に推移しました。また、難燃剤は主力製品の市況が回復し堅調に推移しました。一方、レアアースは、相場低迷及び取扱量の減少により低調に推移しました。

その結果、売上高は132億7千2百万円前年度比19.8%減)となりました。また、セグメント利益につきましては、市況回復等による利益率の改善で3億1千6百万円同23.9%増となりました。

 

④合成樹脂・建材関連事業

合成樹脂は、フィルム関連、アミューズメント関連及びフォーム製品関連の国内取引が低調に推移しました。また、建材は断熱材及び防水資材が前年度並みに推移しました。一方、金属製品はタービンロータ等の輸出取引が回復しました。

その結果、売上高は506億5千3百万円前年度比1.8%減)となりました。また、セグメント利益につきましては、4億9千7百万円同11.7%減となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は47億4千1百万円前期末と比べ35億8千9百万円の増加となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、38億1千7百万円(前連結会計年度比29億3千万円増)となっております。

これは、税金等調整前当期純利益31億6千1百万円のうち、非現金収支等を調整した後の資金の増加28億1千4百万円及びたな卸資産の減少等による26億6百万円の資金増に対し、売上債権の増加及び法人税等の支払により16億2百万円の資金減が生じたことによるものであります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における投資活動による資金の増加は、3億5千4百万円(前連結会計年度比4億3千2百万円増)となっております。

これは、投資有価証券及び固定資産の売却、並びに短期貸付金の回収による7億3千万円の資金増と、固定資産の取得及び短期貸付け等による3億7千6百万円の資金減が生じたことによるものであります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、5億5千8百万円(前連結会計年度比10億7千3百万円増)となっております。

これは、借入れによる4億2千8百万円の資金増と、借入金の返済や配当金の支払等による9億8千6百万円の資金減が生じたことによるものであります。

 

 

2 【成約及び販売の状況】

(1) 成約の状況

当連結会計年度における成約残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

成約残高(百万円)

前年同期比(%)

化学品関連事業

411

△14.1

石油製品関連事業

784

△59.2

機能材料関連事業

1,077

△19.2

合成樹脂・建材関連事業

4,789

+596.9

その他

合計

7,062

+59.8

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 商品販売実績

当連結会計年度における商品販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

商品販売実績(百万円)

前年同期比(%)

化学品関連事業

33,640

△0.5

石油製品関連事業

36,350

+13.3

機能材料関連事業

13,272

△19.8

合成樹脂・建材関連事業

50,653

△1.8

その他

847

△13.6

合計

134,764

△0.2

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

「明光和親」= 事を処するに公正明朗、全社員が和を旨としてお互いに協調し、真に暖かみのある事業体をつくると共に、事業を通じて広く社会に貢献する。

「明光和親」という社是は、企業の経営は人の問題であり、人格を尊重し合い、和やかな交わりを開く、という考え方に基づくものであります。当社グループは、この考え方を基に、それぞれが常に自己研鑽に努め、その能力を最大限に発揮することで、会社全体をより強い個の集団とすること、それを基盤に、事業を通じて広く社会に貢献し、社員もまた良き恩恵を受ける、このような事業体の実現を理想として目指してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標及び中長期的な会社の経営戦略

当社グループを取り巻く環境は急速に変化しており、前中期経営計画で掲げたビジョンである「自らの機能の強化と成長への挑戦によって、顧客により高い価値を提供する」をさらに進化させ推進することが必要であると考えております。そのため、当社は、上記の経営理念を踏まえ、平成29年4月から「事業の創出に挑戦し続け、パートナーと共に持続的発展を目指す」をビジョンとした3ヶ年の中期経営計画をスタートさせました。

本計画においては、ポートフォリオマネジメントの推進、事業推進力の強化、連結経営基盤の強化を図り、さらなる成長ステージへの飛躍を目指しております。

目標とする経営指標は、本計画の最終年度である平成32年3月期に、連結純利益25~30億円を目標としております。

 

(3) 会社の対処すべき課題

当連結会計年度は、平成26年度にスタートした3ヶ年の中期経営計画の最終年度であり、重点戦略に関わる諸施策を実施し事業基盤の強化を図りましたが、国内市場における競争環境の激化や中国経済の景気減速等を受けて収益の目標は計画を下回りました。

平成29年度から始まる3ヶ年の新中期経営計画においては、「事業の創出に挑戦し続け、パートナーと共に持続的発展を目指す」をビジョンに掲げております。当社の強みである優良取引先やサプライヤー、中国・ベトナムにおける情報網・拠点網と取引ノウハウの蓄積を活かし、アジア市場における需要拡大、取引先やパートナー企業の海外展開の加速を成長の機会として捉え、変化するビジネス環境に対応し成長に向けて事業を変革・推進するとともに、取引先・パートナーと当社の強みを組み合わせた事業投資の実現を図ります。

これらの実現のため、以下の施策を実施してまいります。

①ポートフォリオマネジメントの推進

事業ステージを見極め、ダイナミックに事業ポートフォリオを見直し、成長事業に経営資源を振り向けていき  ます。

②事業推進力の強化

事業戦略の推進単位を本部主体に転換し、縦の戦略で営業・事業投資を行うことで、事業推進力の強化を図ります。

③連結経営基盤の強化

連結経営を支える新たな経営システムと組織・制度を構築します。

 

 

4 【事業等のリスク】

 

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項は、以下のとおりです。

①商品価格変動リスク

当社グループは、化学品、自動車、情報・通信機器、建築・建材等の業界動向や海外の経済動向が悪化した場合、及び原料や原油等の商品価格が下落した場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

②為替変動リスク

当社グループは、外貨建てによる輸出入を行っており、先物為替予約により為替変動によるリスクのヘッジを行っておりますが、著しい為替の変動があった場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループは、海外に現地法人および子会社を有しており、これらの会社は外貨建ての財務諸表を作成しております。そのため、連結財務諸表を作成する際の為替レートにより、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

③カントリーリスク

当社グループは、中国を始めとするアジア諸国との取引強化に努めております。

取引に当たっては、各国の政治・経済の動向を把握し適切に対応しておりますが、予測不能な法規制の変更や政治要因等により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

④与信リスク

当社グループは、取引先に対し信用を供与することにより販売を行っております。与信リスクを回避するために様々な施策を講じておりますが、取引先の信用状況の悪化や経営破綻等が発生した場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑤リーガルリスク

当社グループは、多種類の商品を取り扱っており、国内外の各種法令・規制の適用を受けております。そのため、コンプライアンス体制の強化に努めておりますが、関連する法令・規制の義務を実行できなかった場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、当社グループの国内外の事業活動が、これに関連して重要な訴訟等の対象となった場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑥情報管理リスク

当社グループは、情報の取扱に関する行動規範を定め、全社的情報管理体制の整備を図っておりますが、情報漏洩や流出が発生した場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑦株価変動リスク

当社グループは、取引先を中心に株式を保有しており、保有株式の見直し、整理等、リスク軽減を図っておりますが、株価が下落した場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

また、年金資産の一部を株式で運用しているため、株価が下落した場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

⑧自然災害リスク

当社グループは、国内外の広範囲な地域にわたって事業活動を行っており、大規模な自然災害や感染症等が発生した場合、営業活動の停滞や機会損失等により、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前連結会計年度末比43億9千9百万円増加636億2千4百万円となりました。

流動資産は、主に利益の資金化に伴い現預金が増加したことにより、前連結会計年度末比26億1千3百万円増加469億5千3百万円となりました。

固定資産は、主に保有する株式等の期末時価評価による投資有価証券の増加により、前連結会計年度末比17億8千5百万円増加166億7千万円となりました。

流動負債は、主に長期借入金を1年内返済予定長期借入金に振替えたことにより、前連結会計年度末比18億5百万円増加299億3千4百万円となりました。

固定負債は、主に長期借入金の減少により、前連結会計年度末比8億5千7百万円減少39億6千4百万円となりました。

また、純資産の部は前連結会計年度末比34億5千2百万円増加297億2千5百万円となりました。

この結果、自己資本比率は46.4%となりました。

 

(2) 経営成績

当連結会計年度は、売上高1,347億6千4百万円前年度比0.2%減)、営業利益22億8千万円(同7.9%増)、経常利益30億4千9百万円(同14.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益22億9千7百万円(同11.6%増)となりました。

また、1株当たり当期純利益は55.01円自己資本当期純利益率は8.3%となりました。

なお、経営成績の概況及びセグメント別の業績については、「1  業績等の概要」に記載しております。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は47億4千1百万円前期末と比べ35億8千9百万円の増加となりました。

各活動によるキャッシュ・フローの状況については、「1  業績等の概要」に記載しております。