第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

「明光和親」= 事を処するに公正明朗、全社員が和を旨としてお互いに協調し、真に暖かみのある事業体をつくると共に、事業を通じて広く社会に貢献する。

「明光和親」という社是は、企業の経営は人の問題であり、人格を尊重し合い和やかな交わりを開くという考え方に基づくものです。当社グループは、この考え方を基に、それぞれが常に自己研鑽に努め、その能力を最大限に発揮することで会社全体をより強い個の集団とすること。それを基盤に、事業を通じて広く社会に貢献し、社員もまた良き恩恵を受けるような事業体の実現を理想として目指してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、連結経営の収益力向上のための基盤強化を重視し連結純利益を経営指標としております。また、株主資本の最適活用を図るため、ROE(連結自己資本当期純利益率)等の経営指標も検討してまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

当社は、2017年度に3ヶ年中期経営計画「 Next Stage 2019」をスタート策し、事業の創出に挑戦し続け、パートナーと共に持続的発展を目指すことをビジョンに掲げ、実現のための3つの基本方針として、①ポートフォリオマネジメントの推進、②事業推進力の強化、③連結経営基盤の強化を定めました。

この基本方針に基づき、当社の強みである優良取引先やサプライヤー、中国・ベトナムにおける情報網・拠点網や取引ノウハウの蓄積を活かし、アジア市場における需要拡大、取引先やパートナー企業の海外展開の加速を成長の機会として捉え、変化するビジネス環境に対応し成長に向けて事業を変革・推進するとともに、取引先・パートナーと当社の強みを組み合わせた事業投資の実現を推進してまいりました。

当連結会計年度においても、基本方針に沿って事業の拡大に向けて、新たな事業投資やバリューチェーンの強化となる打ち手を検討推進しました。全社の戦略推進を担う「事業戦略会議」を軸に重点事業を継続的に推し進め、当社が強みとする中国での事業を拡大し、また、環境やモビリティ等の成長分野において新たな事業を創出すべく挑戦を試みました。

しかしながら、米中貿易摩擦により貿易取引への影響を受け、2020年2月以降は新型コロナウイルス感染症の拡大による世界経済の停滞により、今後の業績についても多大な影響が生じる可能性が極めて高くなっております。

このような状況の中、当社の情報網・拠点網を生かし、当社の重要戦略先である中国及び東南アジア諸国の情報収集に努め、早急な業績回復へ向けて諸施策を講じてまいります。

当社グループは、全てのステークホルダーの皆様の期待に応えるために、経営の健全性、透明性、効率性を確保する基盤として、コーポレート・ガバナンスの強化を最重要課題とし、引き続き実効性のあるコーポレート・ガバナンスの構築に努めてまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

 

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)商品市況リスク

当社グループは、各種製品の素材・原料ならびに石油製品の取扱いを広範に行っており、素材・原料の市況、原油価格および需給バランスに著しい変動が生じた場合、素材・原料の当該取引の売上高と損益に影響を与える可能性があます。また、将来において損失が発生する可能性が見込まれる場合は受注損失引当金の計上等により損益に影響を与える可能性があり、市況および需給バランスが安定化するまでの期間について当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、市況ならびに関連業界の動向に関する情報の入手・分析により対応に努めております。

 

(2)為替変動リスク

当社グループは、外貨建てによる輸出入を行っており、為替の変動により円換算後の価格に影響を与えるため、先物為替予約等を行い、為替変動リスクを最小限に止めるよう対応しておりますが、当社グループ経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループは、海外に現地法人を有しており、外貨建ての財務諸表を作成しております。そのため、連結財務諸表を作成する際に日本円に換算する為替レートの変動が、連結の経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)カントリーリスク

当社グループは、中国を始めとするアジア諸国との取引強化に努めております。取引に当たっては、各国の政治・経済の動向を把握し適切に対応しておりますが、現地の法規制の変更や政治要因等により予測不能な事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)株価変動リスク

当社グループは、取引先を中心に上場株式を保有しており、株価が下落した場合、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、コーポレートガバナンス・コードにしたがって制定したコーポレートガバナンス・ガイドラインに則り、保有する株式の保有意義を見直し縮減する等、リスクを軽減する施策を継続して実施しております。また、年金資産の一部を株式で運用しているため、株価が下落により年金資産の運用が悪化した場合、退職給付費用の増加により損益に影響を与える可能性があるため、リスクを最小限に止める資産運用に努めております。

 

(5)与信リスク

当社グループは、広範な取引により国内外の取引先に対して信用を供与することにより販売を行っており、与信リスクを負っております。与信リスクを低減するため、定期的に取引先の信用状況を調査し、与信額が一定の基準を超過する取引先については経営会議にてさらなる信用供与の可否を審議しておりますが、信用状況の悪化や経営破綻等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)リーガルリスク

当社グループは、多種類の商品の輸出入ならびに国内販売を行っております。輸出については外為法や輸出貿易管理令等、輸入および国内販売については化審法や下請法等、多数の法規制の適用を受けており、海外においても同様の規制を受けております。そのため、コンプライアンス体制の強化に努め、規程の制定、体制の整備等により法規制の遵守に努めておりますが、関連する法規制による義務を履行できなかった場合、当社グループの事業活動に制約を受け、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これに関連して損害賠償請求等、重要な訴訟の対象となった場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、法規制の最新情報の入手と従業員への周知徹底に努めるとともに適宜弁護士と協議し対応を図っております。

 

(7)情報管理リスク

当社グループは、会計データを始め事業に関する様々な情報を取り扱っているため、情報漏洩や流出が発生した場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、情報の取扱いに関する規程を定め情報管理体制の整備を図っているとともに、基幹システムのサーバーは外部の専門機関に運用管理を委託し情報管理の徹底に努めております。

 

(8)自然災害等のリスク

当社グループは、国内外の広範囲な地域にわたって事業活動を行っており、大規模な自然災害や感染症によるパンデミック等が発生した場合、営業活動の停滞や機会損失等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため自然災害等が発生した場合は、代表取締役社長を本部長とする緊急対策本部を設置し各施策を実行し、状況の迅速な把握に努め適切な対応をはかります。

 

(9)新型コロナウイルスについて

新型コロナウイルスの感染拡大により世界経済への影響が拡がっており、国内外の需要が減少した場合、全事業において売上高と損益に影響を与える可能性があります。また、自動車販売台数が減少し生産台数が減少した場合、自動車内装部材や電気自動車用途のリチウムイオン電池等の需要減少により、当社グループの自動車事業ならびに第一事業の売上高と損益に影響を与える可能性があります。今後の感染拡大による影響を踏まえ、安全維持を最優先として適切に事業活動を進めてまいります。

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度においては、米国の景気は底堅く推移し、欧州主要国の景気は足踏み状態、当社グループの重点国である中国においては成長率が低下したものの底堅く推移し、我が国経済においても緩やかな回復基調が続いておりました。しかしながら、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により景気は全世界的規模で急速に悪化しており、先行きが見通せない状態となっております。

このような状況の下、当社グループは当連結会計年度が最終年度である3ヶ年中期経営計画「Next Stage 2019」に基づき、ポートフォリオマネジメントを推し進め事業戦略を推進してまいりましたが、当連結会計年度の売上高は、1,370億3千6百万円前年同期の11.4%にあたる175億6千7百万円の減収となりました。営業利益は14億8千3百万円前年同期の43.7%にあたる11億5千2百万円の大幅な減益経常利益についても、17億1千8百万円前年同期の47.2%にあたる15億3千8百万円の大幅な減益となりました。また、特別利益で14億1百万円を認識し、親会社株主に帰属する当期純利益については、20億9千1百万円前年同期の7.7%にあたる1億7千5百万円の減益となりました。

これらの結果、当連結会計年度の1株当たり当期純利益は50.09円、自己資本当期純利益率が6.6%となりました。

なお、主な要因は以下のとおりであります。

・売上高については、第三事業および自動車事業が前年並みとなったものの、第一事業が大幅に減少し第二事業も減少となったため減収となりました。

・営業利益については、販売費及び一般管理費は減少したものの、主に第一事業の売上総利益が大幅に減少したことにより大幅な減益となりました。

・経常利益については、営業利益の減少ならびに自動車事業の持分法による投資利益が減少したこと等により大幅な減益となりました。

・親会社株主に帰属する当期純利益については、経常利益が大幅に減少したものの、政策保有株式の一部縮減による投資有価証券売却の特別利益が発生したこと等により前年同期並みとなりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

なお、セグメントごとの主な事業、事業内容及び主な取扱商品は次のとおりであります。

セグメントの名称

主な事業

事業内容及び主な取扱商品

第一事業

電池材料事業

資源・環境ビジネス事業

樹脂・難燃剤事業

医薬関連開発事業

電池材料

レアアース・レアメタル、環境関連

合成樹脂・難燃剤

原薬・医薬中間体

第二事業

石油製品事業

石油ビジネス開発事業

潤滑油、ベースオイル、添加剤

海外事業開発

第三事業

高機能素材事業

機能建材事業

化学品原料、印刷材料、合成樹脂加工品

機能建材

 

 

セグメントの名称

主な事業

事業内容及び主な取扱商品

自動車事業

自動車事業

自動車部品関連事業

 

 

①  第一事業

第一事業の売上高は、261億9千5百万円前年同期の32.3%にあたる125億5百万円の減収セグメント損失が、3億1千9百万円前年同期から12億3千2百万円の減益(前年同期は9億1千3百万円の利益)になりました。

これは主に各取引が以下の通り推移した結果によるものです。

・電池材料事業は、自動車用などの電池材料の需要の大幅な減少により取引が低調に推移した他、市況下落の影響により一部取引において受注損失引当金として損失計上を行いました。

・資源・環境ビジネス事業は、環境関連および資源関連共に低調に推移しました。

・樹脂・難燃剤事業は、難燃剤が好調に推移し、樹脂は前年同期並みに推移しました。

・医薬関連開発事業は、新規事業が実現しました。

 

②  第二事業

第二事業の売上高は、388億9千9百万円前年同期の8.3%にあたる35億3千7百万円の減収セグメント利益につきましては、10億6千1百万円前年同期の22.8%にあたる1億9千6百万円の増益なりました。

これは主に各取引が以下の通り推移した結果によるものです。

・石油製品事業は、国内の潤滑油及び添加剤が概ね前年同期並みに推移しましたが、中国向けベースオイル・添加剤は減少しました。また、中国潤滑油事業は冷凍機油がエアコンの生産が好調だったことから堅調に推移したものの、その他潤滑油は、低調となりました。

・石油ビジネス開発事業は、アジア域内での新規事業・取引の開拓が進みました。

 

③  第三事業

第三事業の売上高は、692億3千万円前年同期の2.0%にあたる14億4千1百万円の減収セグメント利益につきましては、10億1千8百万円前年同期の12.8%にあたる1億1千5百万円の増益なりました。

これは主に各取引が以下の通り推移した結果によるものです。

・高機能素材事業は、加工フィルム及び合成樹脂加工品は堅調に推移したものの、化学品原料が微減となった結果、前年同期並に推移しました。

・機能建材事業は、断熱材が首都圏の建設需要の増加により堅調に推移したものの、防水資材は天候不順及び一部商品の取り扱いを中止したため低調に推移しました。

 ・全体として、売上高は前年同期並みとなったものの、販売管理費の減少もありセグメント利益は好調に推移しました。

 

④  自動車事業

自動車事業の売上高は、23億5千7百万円前年同期の1.2%にあたる2千7百万円の減収セグメント損失が、6千万円前年同期から4億1千3百万円の減益(前年同期は3億5千2百万円の利益)になりました。

これは主に各取引が以下の通り推移した結果によるものです。

・持分法による投資利益が減少したことにより、減益となりました。

 

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 

①  受注実績

当連結会計年度における受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

第一事業

3,064

△23.9

第二事業

647

+16.8

第三事業

718

+9.6

自動車事業

54

+43.8

その他

合計

4,484

△15.0

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

②  販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売実績(百万円)

前年同期比(%)

第一事業

26,195

△32.3

第二事業

38,899

△8.3

第三事業

69,230

△2.0

自動車事業

2,357

△1.2

その他

353

△13.7

合計

137,036

△11.4

 

(注) 1.セグメント間取引については、相殺消去しております。

2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は、前年度末の9.0%にあたる65億2千2百万円減少の656億2千8百万円となりました。また、負債については、前年度末の10.9%にあたる42億2千6百万円減少の346億4千6百万円、純資産については、前年度末の6.9%にあたる22億9千5百万円減少の309億8千2百万円となりました。

この結果、自己資本比率は46.8%となりました。

その主要な原因は、以下のとおりであります。

流動資産が507億5千1百万円前年度末の7.5%にあたる40億8千7百万円の減少となっておりますが、これは、主に取引が低調に推移したことと、また前年度末が金融機関の休日であり、未決済の売上債権があったことからの反動により、売上債権が減少したことによるものであります。また同様の理由により、流動負債では仕入債務が前年度末に比べて減少しております。

固定資産が148億7千7百万円前年度末の14.1%にあたる24億3千5百万円の減少となっておりますが、これは、主に保有する株式の市場価格の下落と政策保有株式の売却に伴う投資有価証券の減少によるものであります。

 

セグメントごとの財政状態は、次のとおりであります。

 

①  第一事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の7.7%にあたる8億7千7百万円減少の105億8千万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分が売上債権のほか、レアメタルや難燃剤等のたな卸資産であります。資産が減少した主な要因は、次のとおりであります。

・主に電池材料の販売が低調であったことにより、売上債権が減少しております。

・保有株式の売却及び減損、並びに難燃剤製造設備の減価償却により、固定資産が減少しております。

・たな卸資産は、取引が低調であったことによる縮減と翌期以降の供給に備えた積み増しとにより、前年度末並みであります。

 

②  第二事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の20.9%にあたる28億7千3百万円減少の108億8千6百万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分を売上債権が占めております。当連結会計年度末においては、主に期末に近づき中国国内取引の鈍化と円高が重なったことにより、売上債権が前年度末から大きく減少しております。

 

③  第三事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の3.5%にあたる9億7千5百万円減少の271億7千9百万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分を売上債権が占めております。当連結会計年度末においては、主に機能建材事業において、天候不順による工事遅延や一部商品の取扱い中止により取引が低調であったこと、また前年度末が金融機関の休日であるため、未決済の売上債権があったことからの反動により、売上債権が減少しております。

 

④  自動車事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の3.4%にあたる2億9千6百万円減少の84億9千万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分が持分法適用会社に対する投資資産により占められております。当連結会計年度末においては、主に持分法適用会社における保有株式の価格下落や円高に伴うその他の包括利益の減少により、投資有価証券が減少しております。

 

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、69億8千5百万円前年度末の58.4%にあたる25億7千5百万円の増加となりました。

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期から34億1千4百万円が増加し、29億6千8百万円の資金増となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期から20億4千3百万円が増加し18億7千万円の資金増、財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の77.5%にあたる9億8千3百万円が減少し22億5千2百万円の資金減となりました。

その主要な原因は、以下のとおりであります。

・営業活動によるキャッシュ・フローは、前年度の期末に近づき主に中国国内の潤滑油販売が好調であったことと、また金融機関の休日であったため増加していた売上債権が回収されたこと等により、当連結会計年度末は資金の増加となりました。内訳は、税金等調整前当期純利益30億8千万円から非現金収支等を調整した後の資金の増加20億2千7百万円及び主に売上債権の減少や利息及び配当金の受取による72億3千9百万円の資金増に対し、たな卸資産の増加、仕入債務の減少、法人税等の支払等による62億9千8百万円の資金減が生じたことによるものであります。

・投資活動によるキャッシュ・フローは、主に政策保有株式の売却に伴う収入により、資金の増加となりました。内訳は、主に投資有価証券の売却等による25億1千9百万円の資金増と、固定資産の取得等による6億4千9百万円の資金減が生じたことによるものであります。

・財務活動によるキャッシュ・フローは、主に前期の期末配当及び中間配当の支払等により、資金の減少となりました。内訳は、主に借入れによる2億8百万円の資金増と、配当金の支払や借入金の返済等による24億6千万円の資金減が生じたことによるものであります。

 

当社グループにおける資金の使途は、主に商品の仕入れや人件費の支払いのための運転資金のほか、税金及び配当金の支払いであり、これらの資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローから獲得した自己資金と金融機関からの借入金を充てております。

当社グループは、資金効率の向上と利息費用の低減のため、必要資金の一部をグループ・ファイナンスにより賄っており、当連結会計年度末の有利子負債が圧縮されております。

 

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

(a) 時価のない有価証券の評価

時価のない株式の評価については原価法によっておりますが、株式を発行する会社において財政状態の著しい悪化が認められる場合には、銘柄の実質的な評価額を1株当たり純資産額を基礎とした方法により見積もり、連結財務諸表に反映させております。評価額の見積りにおいては、財政状態の悪化の程度及び将来的な回復可能性について勘案し、当社が入手可能な情報に基づいて算定しております。

当該見積りについては、将来の経済条件や株式発行会社の業績及び財政状態の変動により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(b) たな卸資産の収益性

たな卸資産の評価については原価法によっておりますが、収益性が著しく低下した場合には、正味売却価額又はその他の合理的な方法により見積もられた評価額を連結財務諸表に反映させております。評価額の見積りにおいては、たな卸資産の状態や関連する市場の状況、当社の経営方針等のさまざまな要素について勘案し、当社が入手可能な情報あるいは決定した事実に基づいて算定しております。

当該見積りについては、将来の経済条件の変動や事業環境の変化により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(c) 減損会計における将来キャッシュ・フロー

有形固定資産及び無形固定資産については、資産又は資産グループから発生する将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ると判定された場合には減損を認識し、回収可能価額を連結財務諸表に反映させております。回収可能価額の算定においては、将来キャッシュ・フローの見積期間や割引率、市場の成長率について仮定を用いており、これらは現在までの資産又は資産グループの稼働実績や使用状況、今後の運用方針、期待可能な経済効果等に基づく経営者の最善の見積りと判断によって決定しております。

当該見積り及び当該仮定については、将来の経済条件の変動や事業環境の変化、資産等の用途の変更、事業戦略の変更等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(d) 貸倒引当金の算定

当社グループは、顧客等の財務内容や債権の回収状況に基づいた信用リスクの評価を定期的に実施しており、回収不能の懸念が生じた売上債権又は貸付金等に対して必要な貸倒引当金を設定しております。発生した回収不能リスクは、これを回収不能見込額として顧客ごとの支払能力と担保・保証等の背景を総合的に考慮し算定しておりますが、その過程において、顧客の信用リスクの程度や債権回収の滞留状況等に基づく回収不能の蓋然性評価に応じた一定の設定率等の仮定を用いております。

当社は、債権の残高や回収の状況、顧客の財務状況及び将来の見通し等について定期的にモニタリングする信用管理体制によって充分な情報を収集しており、回収不能見込額の算定において用いた仮定は合理的かつ妥当であると判断しております。ただし、顧客の信用リスクは将来の経済条件や事業環境の変動をはじめ、当社が予見不能かつ干渉不能なあらゆる要因から影響を受ける可能性があり、当該会計処理に基づき設定された貸倒引当金は不確実性を有しております。従って、これらの要因・条件等が将来において変動することで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

 

(e) 引当金の算定

当社グループは、将来において当社グループに損失を生じさせる事象が発生した場合、高い確率で現実化する可能性があり、かつその金額を合理的に見積もることが可能な場合において、引当金を計上しております。

当社グループが計上する重要な引当金の内容及び計上基準については、「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)  4.会計方針に関する事項  (3) 重要な引当金の計上基準」に記載のとおりであります。

引当金の見積りについては、当社が入手可能な情報に基づき、債務に関するリスク及び不確実性を考慮して算定しておりますが、将来において前提条件に変化が生じることで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(f) 退職給付債務の算定

当社グループにおいて確定給付制度を採用している会社は、退職給付債務及び関連する勤務費用について年金数理計算に基づき算定しております。年金数理計算においては、割引率、長期期待運用収益率及び予想昇給率等の計算基礎に仮定を用いており、これらは当社が入手可能な情報及び年金数理人の助言に基づく合理的な見積りと経営判断によって決定しております。

年金数理計算に用いるこれらの仮定は、多くの場合、統計的手法や蓄積された内部情報等に基づいて導出しており、その性質上、一定の判断が伴います。すなわち、当該会計処理は当社グループの連結財務諸表に対して、必ずしも確定した事実を反映させるものではありません。従って、将来の経済条件や社会情勢の変動、あるいは制度加入者数の増減等の結果が、当社による予測と異なることで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  (退職給付関係) (8) 数理計算上の計算基礎に関する事項」に記載のとおりであります。

 

(g) 繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果について検討して判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかの条件の充足の程度に基づいております。これら条件についての十分性は、当社グループにおいて決定した経営計画に対して、達成状況や計画の修正、その他新たに入手された情報等の事後的な要素を考慮に入れた最新の見積りを基礎として検討しております。当該検討については、少なくとも四半期に1回以上実施しております。

繰延税金資産の回収可能性については、当社グループの収益力及びタックス・プランニングの実行可能性について公正妥当な評価が要求されますが、その性質上、経営者による一定の判断が伴います。当社は、当該回収可能性の検討について、入手可能な客観的証拠及び合理的な説明による裏付けに基づいたものであり、十分に妥当性があるものと判断しております。ただし、当該回収可能性は将来の経済条件や当社グループの業績の変動、税務ポジションの変化、その他の当社が予見不能なあらゆる要因に影響を受けることから不確実性を有しております。従って、これらの要因・条件等が将来において変動することで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

 

4 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。

 

5 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。