第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

「明光和親」= 事を処するに公正明朗、全社員が和を旨としてお互いに協調し、真に暖かみのある事業体をつくると共に、事業を通じて広く社会に貢献する。

「明光和親」という企業理念は、企業の経営は人の問題であり、人格を尊重し合い和やかな交わりを開くという考え方に基づくものです。当社グループは、この考え方を基に、それぞれが常に自己研鑽に努め、その能力を最大限に発揮することで会社全体をより強い個の集団とすること。それを基盤に、事業を通じて広く社会に貢献し、社員もまた良き恩恵を受けるような事業体の実現を理想として目指してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、連結経営の収益力向上のための基盤強化を重視し連結純利益を経営指標としており、新型コロナウイルスの影響による下振れから脱却し、収益の回復に努めてまいります。また、自己資本に対する経営の効率性を高めるため、ROE(連結自己資本当期純利益率)7%を維持できる収益基盤を作り、将来的に二桁の実現を目指してまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題

当社は、2023年3月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画を2020年11月に策定し推進中です。中期経営計画最終年度の目標達成に向けて、事業を基軸とした戦略を推進するとともに、成長に向けた新たな事業投資を実現し収益基盤の強化と拡張を行っていくことが、対処すべき課題と考えております。

①当社グループのあるべき姿

当社は、「明光和親」を企業理念とし、和・個・専という当社グループの「らしさ」により事業を通じて広く社会に貢献することとしており、当社の持つ経営資源を有効に活用しながら、パートナーと共に新たな領域や事業へ挑戦し中国やその他の地域で事業を展開してきていることが、当社グループの「強み」です。

この「強み」と「らしさ」を基盤として、事業・パートナー・地域・素材・技術などを「つなぎ・むすぶ」ことにより、価値を創出し続けることを目指しています。

②基本戦略

モビリティ・環境・生活の3つを注力領域とし、持続的成長と新たな価値を創出することで、あるべき姿を実現していきます。

注力領域

社会課題

テーマ

モビリティ

 安心・安全で快適な移動を実現

 CASE、車載用電池

環   境

 環境負荷の低いモノ・コトの提供

 エネルギー効率、リユース・リサイクル

生   活

 豊かで安心できる生活を実現

 便利さ、質の向上

 

③連結経営基盤の拡充

ガバナンス体制の強化や人材の活用・育成などにより、戦略の実行を支える連結経営基盤の一層の拡充を図ります。

 

中期経営計画の2年目に当たる2022年3月期は、新型コロナウイルスの感染拡大が続く中、従業員の健康・安全を第一にパートナー・取引先との関係維持に努めつつ、業績回復に注力した一年となりました。その結果、親会社株主に帰属する当期純利益は、中国取引が好調に推移し、国内取引についても概ね回復傾向になったことに加え、
投資先からの受取配当金の増加、政策保有株式の売却等もあり、計画を大きく上回ることができました。

現在、世界経済ならびに日本経済は、中国における一部地域のロックダウンの実施等、新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴う影響が継続していることに加え、ウクライナ情勢による影響等もあり、依然として先行き不透明な状態が続いておりますが、本中計の最終年度である2023年3月期については、引き続き着実に収益回復へ向けて
推進すると共に、連結経営基盤の一層の拡充を図って参ります。

 

 

2 【事業等のリスク】

 

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)信用リスク

当社グループは、広範な取引により国内外の取引先に対して信用を供与することにより販売を行っており、信用状況の悪化や経営破綻等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。定期的に取引先の信用状況を調査し、与信額が一定の基準を超過する取引先については経営会議にてさらなる信用供与の可否を審議することにより、信用リスクの低減を行っております。

 

(2)市場リスク

当社グループは、各種製品の素材・原料ならびに製品の取扱いを国内外で広範に行っており、商品の市況および需給バランスや為替相場に著しい変動が生じた場合、当該取引の売上高と損益に影響を与える可能性があります。商品市況ならびに関連業界の動向に関する情報の入手・分析により対応に努めると共に、為替変動リスクについては、先物為替予約等を行い、為替変動リスクを最小限に止めるよう対応しておりますが、市況および需給バランスが不安定な状況においては経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが保有する上場株式の市場価値が下落した場合、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、株式の保有意義の見直し等、リスクを軽減する施策を継続して実施しております。

 

(3)事業投資リスク

当社グループは、商圏の拡大やキャピタル・ゲイン獲得などを通じて、連結ベースの企業価値向上を図るため、複数の企業に対して事業投資を行っており、事業投資先の価値が著しく低下した場合、投下資金の回収不能、撤退時の追加損失等が発生し、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。事業投資管理体制を整備し、適切な管理を行うことでリスクを最小限に止めるよう努めております。

 

(4)カントリーリスク

当社グループは、中国を始めとするアジア諸国との取引強化に努めております。取引に当たっては、各国の政治・経済の動向を把握し適切に対応しておりますが、現地の法規制の変更や政治要因等により予測不能な事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)リーガルリスク

当社グループは、多種類の商品の輸出入ならびに国内販売を行っております。輸出については外為法や輸出貿易管理令等、輸入および国内販売については化審法や下請法等、多数の法規制の適用を受けており、海外においても同様の規制を受けております。そのため、コンプライアンス体制の強化に努め、規程の制定、体制の整備等により法規制の遵守に努めておりますが、関連する法規制による義務を履行できなかった場合、当社グループの事業活動に制約を受け、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これに関連して損害賠償請求等、重要な訴訟の対象となった場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、法規制の最新情報の入手と従業員への周知徹底に努めるとともに適宜弁護士と協議し対応を図っております。

 

(6)自然災害リスク

当社グループは、国内外の広範囲な地域にわたって事業活動を行っており、大規模な自然災害や感染症によるパンデミック等が発生した場合、営業活動の停滞や機会損失等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため自然災害等が発生した場合は、代表取締役社長を本部長とする緊急対策本部を設置し、迅速に状況を把握するとともに、適切な対応をはかることとしています。

 

(7)情報セキュリティリスク

当社グループは、会計データを始め事業に関する様々な情報を取り扱っているため、情報漏洩や流出が発生した場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、情報の取扱いに関する規程を定め情報管理体制の整備を図っているとともに、基幹システムのサーバーは外部の専門機関に運用管理を委託し情報管理の徹底に努めております。

 

 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を当連結会計年度の期首から適用しており、当該会計基準等を遡って適用した後の数値で前連結会計年度との比較・分析を行っております。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度は、欧米及び中国において景気は回復傾向にあり、我が国においては若干の持ち直しがみられました。しかし、依然として新型コロナウイルス感染症の蔓延に伴う経済への影響が継続していることに加え、ロシア・ウクライナ情勢によって生じる地政学的リスクの懸念等もあり、先行き不透明な状態が続いています。

このような状況の下、当連結会計年度の売上高は、1,430億2千5百万円前年同期の13.5%にあたる170億2千万円の増収営業利益は34億2百万円前年同期の51.9%にあたる11億6千1百万円の増益経常利益は34億1千万円前年同期の90.1%にあたる16億1千6百万円の増益となり、親会社株主に帰属する当期純利益については、24億7百万円前年同期の100.9%にあたる12億9百万円の増益となりました。

これらの結果、当連結会計年度の1株当たり当期純利益は57.65円、自己資本当期純利益率が6.9%となりました。

主な要因については、中国取引が好調に推移し、国内取引についても概ね回復傾向となったことによるものです。

売上高については、第一事業、第二事業、第三事業が好調に推移したことにより、自動車・電池材料事業が低調に推移したものの増収となりました。

・営業利益については、売上総利益が増加したことにより、販売費及び一般管理費の増加があったものの増益となりました。

経常利益については、営業利益の増加、投資先からの受取配当金の増加、持分法による投資損失の減少等により増益となりました。

親会社株主に帰属する当期純利益については、経常利益の大幅な増加に加え、政策保有株式の売却による特別利益の発生等により増益となりました。 

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

なお、セグメントごとの主な事業、事業内容及び主な取扱商品は次のとおりであります。

セグメントの名称

主な事業

事業内容及び主な取扱商品

第一事業

資源・環境ビジネス事業

樹脂・難燃剤事業

レアアース・レアメタル、環境関連

合成樹脂・難燃剤

第二事業

石油製品事業

潤滑油、ベースオイル、添加剤

海外事業開発

第三事業

高機能素材事業

機能建材事業

化学品原料、印刷材料、合成樹脂製品

機能建材

自動車・電池材料事業

自動車事業

電池材料事業

自動車部品関連

電池材料

 

 

①  第一事業

売上高は、247億8千万円前年同期の22.3%にあたる45億1千8百万円の増収セグメント利益につきましては、8億3千5百万円前年同期の256.6%にあたる6億円の増益なりました。

これは主に各取引が以下の通り推移した結果によるものです。

資源・環境ビジネス事業は、資源関連及び環境関連ともに需要が持ち直し好調に推移しました。

樹脂・難燃剤事業は、樹脂関連及び難燃剤関連ともに需要が持ち直し好調に推移しました。

 

②  第二事業

売上高は、484億6千9百万円前年同期の15.9%にあたる66億4千4百万円の増収セグメント利益につきましては、18億3千6百万円前年同期の50.8%にあたる6億1千8百万円の増益なりました。

これは主に各取引が以下の通り推移した結果によるものです。

国内向け添加剤及び中国向けベースオイルと添加剤は需要が持ち直し好調に推移し、国内の潤滑油は堅調に推移しました。

中国潤滑油事業は冷凍機油が好調に推移しましたが、建機純正オイルは低調に推移しました。

 

③  第三事業

売上高は、627億1千5百万円前年同期の8.7%にあたる50億2千5百万円の増収セグメント利益につきましては、11億5千7百万円前年同期の10.3%にあたる1億8百万円の増益なりました。

これは主に各取引が以下の通り推移した結果によるものです。

高機能素材事業は、加工フィルム、化学品原料、合成樹脂製品ともに好調に推移しました。

機能建材事業は、防水資材は需要回復基調となり堅調に推移しましたが、断熱材・内装材は引き続き建設需要の回復が遅れ、低調に推移しました。

 

④  自動車・電池材料事業

売上高は、54億2千4百万円前年同期の12.9%にあたる8億3百万円の減収セグメント損失が、4億3千8百万円前年同期から2億2千2百万円の増益(前年同期は6億6千1百万円の損失)なりました。

これは主に以下の通り推移した結果によるものです。

自動車事業は、持分法適用会社において損失を計上したことにより増益となりました。

電池材料事業は、自動車用などの電池材料販売が前年度並に推移しました。

 

 

(2)生産、受注及び販売の実績

 

①  受注実績

当連結会計年度における受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

第一事業

2,102

+4.3

第二事業

1,856

+58.6

第三事業

1,004

△18.1

自動車・電池材料事業

332

△53.5

その他

合計

5,295

+3.3

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

②  販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売実績(百万円)

前年同期比(%)

第一事業

24,780

+22.3

第二事業

48,469

+15.9

第三事業

62,715

+8.7

自動車・電池材料事業

5,424

△12.9

その他

1,635

合計

143,025

+13.5

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(3) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は、764億1千5百万円前連結会計年度末の9.1%にあたる63億6千8百万円の増加となりました。また、負債は404億4千8百万円前連結会計年度末の14.4%にあたる51億5百万円の増加、純資産は359億6千7百万円前連結会計年度末の3.6%にあたる12億6千3百万円の増加となりました。

この結果、自己資本比率は46.7%となりました。

その主要な原因は、以下のとおりであります。

・総資産については、主に需要が持ち直して業績が好調に推移したことにより、売上債権が前連結会計年度末の26.1%にあたる93億1千9百万円の増加となったことによるものであります。

・負債については、主に仕入債務と短期借入金の増加により、流動負債が前連結会計年度末の16.0%にあたる49億3千2百万円の増加となったことによるものであります。

・純資産については、主に円安による為替換算調整勘定が前連結会計年度末から14億6百万円の増加となったことによるものであります。

 

セグメントごとの財政状態は、次のとおりであります。

 

①  第一事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の7.7%にあたる6億7千1百万円増加の94億2千7百万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分が売上債権のほか、レアメタルや難燃剤等の棚卸資産であります。当連結会計年度末においては、資源・環境ビジネス事業、樹脂・難燃剤事業ともに需要が持ち直し好調に推移したことにより、売上債権が増加しております。

 

②  第二事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の20.8%にあたる27億6千4百万円増加の160億8千7百万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分が売上債権のほか、石油製品等の棚卸資産であります。当連結会計年度末においては、需要が持ち直し主に国内向け潤滑油が堅調に推移し、また、中国潤滑油事業における冷凍機油が好調に推移したことにより、売上債権と棚卸資産が大きく増加しております。

 

③  第三事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の7.0%にあたる19億4千6百万円増加の295億6千2百万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分を売上債権が占めております。当連結会計年度末においては、高機能素材事業が好調に推移し、また、機能建材事業は防水資材が堅調に推移したことにより、売上債権が増加しております。

 

④  自動車・電池材料事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の2.2%にあたる1億9千3百万円増加の89億6千2百万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分が自動車事業の持分法適用会社に対する投資資産により占められております。当連結会計年度末においては、主に円安による為替換算調整勘定の増加により、自動車事業の持分法適用会社に対する投資資産が増加しております。

 

 

(4) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、52億5千5百万円前年度末の44.3%にあたる41億8千6百万円の減少となりました。

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期から78億円が減少し、33億6百万円の資金減となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の40.9%にあたる2億2千1百万円が増加し3億2千万円の資金減、財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の59.3%にあたる9億7千6百万円が増加し6億7千万円の資金減となりました。

その主要な原因は、以下のとおりであります。

・営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益35億8千9百万円から非現金収支等を調整した後の資金の増加42億6千1百万円及び主に仕入債務の増加による20億3千9百万円の資金増に対し、売上債権の増加による81億2千3百万円の資金減が生じたことによるものであります。

・投資活動によるキャッシュ・フローは、主に投資有価証券の売却による6億3百万円の資金増と、有価証券及び投資有価証券の取得による8億5千3百万円の資金減が生じたことによるものであります。

・財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入れによる20億3千1百万円の資金増と、配当金の支払による25億8千9百万円の資金減が生じたことによるものであります。

 

当社グループにおける資金の使途は、主に商品の仕入れや人件費の支払いのための運転資金のほか、税金及び配当金の支払いであり、これらの資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローから獲得した自己資金と金融機関からの借入金を充てております。

また、当社グループは、資金効率の向上と利息費用の低減のため、必要資金の一部をグループ・ファイナンスにより賄っております。

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

(a) 市場価格のない有価証券の評価

市場価格のない株式の評価については原価法によっておりますが、株式を発行する会社において財政状態の著しい悪化が認められる場合には、銘柄の実質的な評価額を1株当たり純資産額を基礎とした方法により見積り、連結財務諸表に反映させております。評価額の見積りにおいては、財政状態の悪化の程度及び将来的な回復可能性について勘案し、当社が入手可能な情報に基づいて算定しております。

当該見積りについては、将来の経済条件や株式発行会社の業績及び財政状態の変動により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(b) 棚卸資産の収益性

棚卸資産の評価については原価法によっておりますが、収益性が著しく低下した場合には、正味売却価額又はその他の合理的な方法により見積もられた評価額を連結財務諸表に反映させております。評価額の見積りにおいては、棚卸資産の状態や関連する市場の状況、当社の経営方針等のさまざまな要素について勘案し、当社が入手可能な情報あるいは決定した事実に基づいて算定しております。

当該見積りについては、将来の経済条件の変動や事業環境の変化により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

 

(c) 減損会計における将来キャッシュ・フロー

有形固定資産及び無形固定資産については、資産又は資産グループから発生する将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ると判定された場合には減損を認識し、回収可能価額を連結財務諸表に反映させております。回収可能価額の算定においては、将来キャッシュ・フローの見積期間や割引率、市場の成長率について仮定を用いており、これらは現在までの資産又は資産グループの稼働実績や使用状況、今後の運用方針、期待可能な経済効果等に基づく経営者の最善の見積りと判断によって決定しております。

当該見積り及び当該仮定については、将来の経済条件の変動や事業環境の変化、資産等の用途の変更、事業戦略の変更等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(d) 貸倒引当金の算定

当社グループは、顧客等の財務内容や債権の回収状況に基づいた信用リスクの評価を定期的に実施しており、回収不能の懸念が生じた売上債権又は貸付金等に対して必要な貸倒引当金を設定しております。発生した回収不能リスクは、これを回収不能見込額として顧客ごとの支払能力と担保・保証等の背景を総合的に考慮し算定しておりますが、その過程において、顧客の信用リスクの程度や債権回収の滞留状況等に基づく回収不能の蓋然性評価に応じた一定の設定率等の仮定を用いております。

当社は、債権の残高や回収の状況、顧客の財務状況及び将来の見通し等について定期的にモニタリングする信用管理体制によって充分な情報を収集しており、回収不能見込額の算定において用いた仮定は合理的かつ妥当であると判断しております。ただし、顧客の信用リスクは将来の経済条件や事業環境の変動をはじめ、当社が予見不能かつ干渉不能なあらゆる要因から影響を受ける可能性があり、当該会計処理に基づき設定された貸倒引当金は不確実性を有しております。従って、これらの要因・条件等が将来において変動することで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(e) 引当金の算定

当社グループは、将来において当社グループに損失を生じさせる事象が発生した場合、高い確率で現実化する可能性があり、かつその金額を合理的に見積もることが可能な場合において、引当金を計上しております。

当社グループが計上する重要な引当金の内容及び計上基準については、「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)  4.会計方針に関する事項  (3) 重要な引当金の計上基準」に記載のとおりであります。

引当金の見積りについては、当社が入手可能な情報に基づき、債務に関するリスク及び不確実性を考慮して算定しておりますが、将来において前提条件に変化が生じることで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(f) 退職給付債務の算定

当社グループにおいて確定給付制度を採用している会社は、退職給付債務及び関連する勤務費用について年金数理計算に基づき算定しております。年金数理計算においては、割引率、長期期待運用収益率及び予想昇給率等の計算基礎に仮定を用いており、これらは当社が入手可能な情報及び年金数理人の助言に基づく合理的な見積りと経営判断によって決定しております。

年金数理計算に用いるこれらの仮定は、多くの場合、統計的手法や蓄積された内部情報等に基づいて導出しており、その性質上、一定の判断が伴います。すなわち、当該会計処理は当社グループの連結財務諸表に対して、必ずしも確定した事実を反映させるものではありません。従って、将来の経済条件や社会情勢の変動、あるいは制度加入者数の増減等の結果が、当社による予測と異なることで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  (退職給付関係) (8) 数理計算上の計算基礎に関する事項」に記載のとおりであります。

 

 

(g) 繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果について検討して判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかの条件の充足の程度に基づいております。これら条件についての十分性は、当社グループにおいて決定した経営計画に対して、達成状況や計画の修正、その他新たに入手された情報等の事後的な要素を考慮に入れた最新の見積りを基礎として検討しております。当該検討については、少なくとも四半期に1回以上実施しております。

繰延税金資産の回収可能性については、当社グループの収益力及びタックス・プランニングの実行可能性について公正妥当な評価が要求されますが、その性質上、経営者による一定の判断が伴います。当社は、当該回収可能性の検討について、入手可能な客観的証拠及び合理的な説明による裏付けに基づいたものであり、十分に妥当性があるものと判断しております。ただし、当該回収可能性は将来の経済条件や当社グループの業績の変動、税務ポジションの変化、その他の当社が予見不能なあらゆる要因に影響を受けることから不確実性を有しております。従って、これらの要因・条件等が将来において変動することで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。

 

5 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。