第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

「明光和親」= 事を処するに公正明朗、全社員が和を旨としてお互いに協調し、真に暖かみのある事業体をつくると共に、事業を通じて広く社会に貢献する。

「明光和親」という企業理念は、企業の経営は人の問題であり、人格を尊重し合い和やかな交わりを開くという考え方に基づくものです。当社グループは、この考え方を基に、それぞれが常に自己研鑽に努め、その能力を最大限に発揮することで会社全体をより強い個の集団とすること。それを基盤に、事業を通じて広く社会に貢献し、社員もまた良き恩恵を受けるような事業体の実現を理想として目指してまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社グループは、連結経営の収益力向上のための基盤強化を重視し連結純利益を経営指標としております。また、自己資本に対する経営の効率性を高めるため、ROE(連結自己資本当期純利益率)7%を維持できる収益基盤を作り、中長期において二桁の実現を目指してまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略と対処すべき課題
①サステナビリティに係るマテリアリティ

当社におけるサステナビリティへの取組みをさらに強化し企業価値向上と持続可能な社会への貢献を推進するために、「環境負荷の低減に向けた取組み強化」「新たな価値創造」「多様な個の育成と能力発揮できる環境整備」「ガバナンスの強化」を中長期的かつ優先的に取り組むマテリアリティ(重要課題)として特定いたしました。

詳細は当社ウェブサイトの「サステナビリティに係るマテリアリティ特定のお知らせ」をご参照ください。
https://www.meiwa.co.jp/news/
 

②中期経営計画

当社グループは、既存ビジネスがカーボンニュートラルへの取り組みやデジタル技術の進展などに大きく影響を受ける状況の中、既存事業の収益性・効率性の向上とともに、社会や市場、ビジネスの変化を捉え新たなビジネスを創出することで、企業価値の更なる向上と新たな価値の創出を目指すべく、2026年3月期を最終年度とする3ヶ年の中期経営計画を策定いたしました。

 

イ. ビジョン

当社は、「これまで を これから へ、新たな未来を切り拓く」を、10年先を見据えたビジョンといたしました。変化し続ける環境に適応しながら新たな価値を創造し続け、持続的な成長を実現いたします。

 

ロ.経営指標・定量目標

 

2023年度

2024年度

2025年度

連結純利益

22億円

24億円

26億円

ROE

7%以上を目標とし、中長期で二桁の実現を目指す

株主還元

財務健全性を維持しつつ、連結配当性向50%を基本として、

機動的な株主還元を行う

基盤・成長投資金額

35~45億円

 

 

ハ. 基本方針及び施策

当社は、企業価値の更なる向上及び新たな価値創造を実現するための基本方針を以下の通り定めました。

・あらゆることに変化を求め、挑戦し続ける
・新たな事業創出を通じ、人と会社を成長させる
・機能や強みに磨きをかけ、稼ぐ力を高める

この基本方針に則り次の5つの施策を実施いたします。

 

a.新たな領域での事業開発

新たな領域において、収益の柱となるような新規事業の創出を行うべく、投資パイプラインの強化や企業内起業家の育成・支援、そしてM&Aの推進やスタートアップとの共創といった施策によって事業開発を推進していきます。

 

b.既存事業の収益性・効率性の向上

既存事業においては、注力領域における事業の強化、資本の効率化推進、事業ポートフォリオの最適化等を施策とし、収益性と効率性を向上させていきます。

 

c.人材への投資強化

事業を生み出す人材の開発、専門性を持つ人材の育成・獲得、グローバルに活躍できる人材の育成強化、能力発揮を促進する働き方の改革、全社員をデジタル人材として育成を通じて多様な個の集団の形成と能力を発揮する環境の整備を行います。

 

d.デジタル化の推進

DXを推進する人材の育成・獲得やデジタル技術を活用した生産向上を行い業務の効率化や新たなビジネスの創出する体制を整備します。

 

e.連結経営の深化

 環境の変化を企業価値向上に繋げるコーポレート機能として、変化を捉え分析する体制の整備と施策立案力を更に高め、資本効率化に向けた財務施策を行います。

また、事業投資先における経営基盤の充実、リスクマネジメント機能の更なる向上を行い事業投資先へのガバナンスを強化します。

 

2 【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社グループは、企業理念である「明光和親」のもと、事を処するに公正明朗、全社員が和を旨としてお互いに強調し、真に暖かみのある事業体をつくると共に、事業を通じて広く社会に貢献するために、以下のとおりサステナビリティ基本方針を掲げ事業活動を行っています。

 

(サステナビリティ基本方針)
企業理念である「明光和親」の精神のもと、事業を通じて広く社会に貢献するため、社会・環境問題を初めとするサステナビリティを巡る課題への対応を経営における最重要課題の一つとして認識し、持続可能な社会の実現に向けてサステナビリティ活動に積極的に取り組む。

 

(1)ガバナンス

当社グループは、気候変動関連を含むサステナビリティを巡る課題をリスク及び収益機会として捉え、企業価値向上に向けて積極的かつ能動的に対応していくため、社長が推進責任者となり、2022年2月に社長の諮問機関として「サステナビリティ推進委員会」を設置し、専任部署として「サステナビリティ推進室」を設置しました。サステナビリティ推進委員会の委員長は、サステナビリティ推進室長である執行役員が務め、サステナビリティに係る方針、課題、施策を議論し、取締役会へ報告を行っています。また、重要事項については、取締役会にて決議を行うことにより、取締役会による監督が機能しております。

 

 

(2)戦略

① マテリアリティの特定

当社グループは、2022年度に環境及び社会に与える影響を踏まえた、持続的な成長のための重要課題(マテリアリティ)を特定し、取り組みの方向性について検討を行いました。マテリアリティの全項目及び特定プロセスについては、当社ウェブサイト(https://www.meiwa.co.jp/)に掲載しております。今後は、これらの課題の解決に貢献し、当社の中長期的なレジリエンスを高めるための具体的な取り組み及び進捗を測る指標と目標の検討を進めてまいります。

② 気候変動に係る戦略

当社グループは、気候変動に伴う様々なリスクと機会を事業戦略策定上の重要な観点の一つとして捉えております。気候変動の影響は、中長期的に顕在化する可能性があることから、短期だけではなく中長期的視野で検討を行っております。
シナリオ分析については、様々な事態を想定し得ることが重要と考え、「2℃未満」シナリオと「4℃」シナリオを用い分析を行いました。シナリオ分析結果におけるリスクと機会は、政策や技術等による社会変化によって生じる「移行」側面と、自然災害や気温上昇等によって生じる「物理」側面を考慮しています。

設定シナリオ

時間軸

2℃未満

移行

中期(2030年)

4℃

物理

長期(2050年)

 

注.IPCCによる気候変動予測シナリオ及びIEAによる移行シナリオに基づき分析を実施。

 

シナリオ分析においては、各々のリスクと機会から生じる当社グループ全体の収益及び事業継続に与える影響度を評価し、重要度の高いものを現時点で開示すべきリスクと機会として特定し、影響度について分析を行っております。分析の結果については、当社ウェブサイト(https://www.meiwa.co.jp/)に、2023年7月までに掲載する予定です。

③ 人的資本

(多様性の確保に向けた人材育成方針)

多様な視点や価値観をもった人材の個性・能力・知見を活かして組織を活性化し成長につなげるため、性別・国籍・入社経路に関わらず多様な人材を確保し、高度な専門性や総合力を最大限に発揮できる人材へ育成する。

(社内環境整備に関する方針)

属性にとらわれない適正・公正な評価制度、能力と将来性を重視した人材登用、個々人の働き方を促進し、多様な人材を活用するための社内環境の整備に努める。

 

 

(3)リスク管理

当社グループは、気候変動や人的資本に関連するものも含めたサステナビリティに係るリスクについて、外部環境の変化を踏まえ事業に与える影響度の高いリスクを識別・評価し、社長ならびに取締役会に報告しております。特定されたリスクは、リスク管理基本規程及び業務分掌規程等の諸規程に基づき、決定された責任部署がリスク対応を図り、リスク内容に応じて取締役会や経営会議等が監督・管理を行います。全社の取り組み状況については、サステナビリティ推進委員会が定期的に監視し、社長ならびに取締役会に報告を行い、適宜、事業戦略の見直しを図るなど、長期的な視点でサステナビリティに関するリスクへの対応を行ってまいります。

 

(4)指標及び目標

① 気候変動

当社グループは、社会課題である地球温暖化の抑制に向けて、GHG排出量の把握に努めております。

(GHG排出量)

 

2019年度

2020年度

2021年度

Scope1,2

(t-CO2)

144.0

139.4

135.5

 

注1.GHG排出量の算出は、WRI(世界資源研究所)とWBCSD(世界環境経済人協議会)が主導して開発されたGHGプロトコルを参照して算出しております。

注2.算出範囲は、単体及び連結子会社である十全株式会社を対象としており、当社グループの連結売上高の70%を占めております。

 

 今後もGHG排出量の捕捉範囲の拡大と精度向上に努め、当社グループの気候変動に関する戦略策定と併せて、将来的なGHG排出量の目標設定を検討してまいります。
 

② 人的資本

当社グループは、多様性の確保に向けた人材育成方針及び社内環境整備に関する方針に基づき、課題を明確化し実効性のある指標と目標について、選定の検討を進めております。具体的な目標と指標については、取締役会において決定次第、当社ウェブサイト(https://www.meiwa.co.jp/)に掲載する予定です。

なお、人的資本に係る主な指標についての当年度の実績は次のとおりであり、記載した指標以外も含めて、適切な指標と目標を決定してまいります。

方針

指標

2022年度実績

多様性の確保に向けた人材育成方針

新卒総合職女性採用比率

25.0%

管理職に占める女性比率

1.8%

新規学卒採用者の3年以内離職率

25.0%

社内環境整備

男性育児休暇取得率

80.0%

有給休暇取得率

59.8%

定期健康診断受診率

99.8%

 

注.当社連結子会社は業容が様々であり画一的な取り組みは適さないため、当社単体における実績を記載しております。

 

3 【事業等のリスク】

 

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりです。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものです。

 

(1)信用リスク

当社グループは、広範な取引により国内外の取引先に対して信用を供与することにより販売を行っており、信用状況の悪化や経営破綻等が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。定期的に取引先の信用状況を調査し、与信額が一定の基準を超過する取引先については経営会議にてさらなる信用供与の可否を審議することにより、信用リスクの低減を行っております。

 

(2)市場リスク

当社グループは、各種製品の素材・原料ならびに製品の取扱いを国内外で広範に行っており、商品の市況および需給バランスや為替相場に著しい変動が生じた場合、当該取引の売上高と損益に影響を与える可能性があります。商品市況ならびに関連業界の動向に関する情報の入手・分析により対応に努めると共に、為替変動リスクについては、先物為替予約等を行い、為替変動リスクを最小限に止めるよう対応しておりますが、市況および需給バランスが不安定な状況においては経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、当社グループが保有する上場株式の市場価値が下落した場合、経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、株式の保有意義の見直し等、リスクを軽減する施策を継続して実施しております。

 

(3)事業投資リスク

当社グループは、商圏の拡大やキャピタル・ゲイン獲得などを通じて、連結ベースの企業価値向上を図るため、複数の企業に対して事業投資を行っており、事業投資先の価値が著しく低下した場合、投下資金の回収不能、撤退時の追加損失等が発生し、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。事業投資管理体制を整備し、適切な管理を行うことでリスクを最小限に止めるよう努めております。

 

(4)カントリーリスク

当社グループは、中国を始めとするアジア諸国との取引強化に努めております。取引に当たっては、各国の政治・経済の動向を把握し適切に対応しておりますが、現地の法規制の変更や政治要因等により予測不能な事態が発生した場合、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)リーガルリスク

当社グループは、多種類の商品の輸出入ならびに国内販売を行っております。輸出については外為法や輸出貿易管理令等、輸入および国内販売については化審法や下請法等、多数の法規制の適用を受けており、海外においても同様の規制を受けております。そのため、コンプライアンス体制の強化に努め、規程の制定、体制の整備等により法規制の遵守に努めておりますが、関連する法規制による義務を履行できなかった場合、当社グループの事業活動に制約を受け、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、これに関連して損害賠償請求等、重要な訴訟の対象となった場合、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があるため、法規制の最新情報の入手と従業員への周知徹底に努めるとともに適宜弁護士と協議し対応を図っております。

 

(6)自然災害リスク

当社グループは、国内外の広範囲な地域にわたって事業活動を行っており、大規模な自然災害や感染症によるパンデミック等が発生した場合、営業活動の停滞や機会損失等により、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため自然災害等が発生した場合は、代表取締役社長を本部長とする緊急対策本部を設置し、迅速に状況を把握するとともに、適切な対応をはかることとしています。

 

(7)情報セキュリティリスク

当社グループは、会計データを始め事業に関する様々な情報を取り扱っているため、情報漏洩や流出が発生した場合、当社グループの経営成績や財政状態に影響を及ぼす可能性があります。そのため、情報の取扱いに関する規程を定め情報管理体制の整備を図っているとともに、基幹システムのサーバーは外部の専門機関に運用管理を委託し情報管理の徹底に努めております。

 

 

4 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度の売上高は、1,566億6千2百万円前年同期の9.5%にあたる136億3千7百万円の増収営業利益は36億5千5百万円前年同期の7.5%にあたる2億5千3百万円の増益経常利益は31億6千9百万円前年同期の7.1%にあたる2億4千1百万円の減益となり、親会社株主に帰属する当期純利益については、17億2千万円前年同期の28.5%にあたる6億8千6百万円の減益となりました。

これらの結果、当連結会計年度の1株当たり当期純利益は41.21円、自己資本当期純利益率が4.8%となりました。

なお、主な要因は以下のとおりであります。

・売上高については、第一事業、第二事業、第三事業が概ね好調に推移したため増収となりました。

・営業利益については、売上高の増加による売上総利益が増加したことにより、販売費及び一般管理費の増加があったものの増益となりました。

・経常利益については、営業利益の増加、投資先からの受取配当金の増加等があったものの、持分法による投資損失が大幅に増加したため減益となりました。

・法人税等については、過年度減損処理した政策保有株式の売却により無税化処理を行った前年度の反動等があったため増加しました。

・親会社株主に帰属する当期純利益については、上記要因の結果、減益となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

なお、当連結会計年度より、当社グループの第一事業及び第三事業の組織再編を行いました。第一事業は樹脂・難燃剤事業部の樹脂事業を第三事業に移管して難燃剤事業部に改称し、機能建材事業部を第三事業から編入致しました。第三事業は高機能素材事業部を三分割し、それぞれ高機能素材事業部、機能化学品事業部、第一事業から編入した樹脂事業と統合して合成樹脂事業部と致しました。

また、前連結会計年度のセグメント情報については、変更後の区分方法により作成したものを記載しております。

 

 

なお、セグメントごとの主な事業、事業内容及び主な取扱商品は次のとおりであります。

セグメントの名称

主な事業

主な取扱商品

第一事業

資源・環境ビジネス事業

難燃剤事業

機能建材事業

レアアース・レアメタル、環境関連、金属関連

難燃剤

断熱材、防水材、内装材

第二事業

石油製品事業

潤滑油、ベースオイル、添加剤

第三事業

高機能素材事業

機能化学品事業

合成樹脂事業

無機薬品事業

フィルム製品、印刷原材料

製紙薬剤、粘接着剤

合成樹脂原料、合成樹脂製品

無機薬品

自動車・電池材料事業

自動車事業

電池材料事業

自動車部品関連

電池材料

 

 

①  第一事業

売上高は、413億5千7百万円前年同期の14.6%にあたる52億8千2百万円の増収セグメント利益につきましては、15億8千3百万円前年同期の67.3%にあたる6億3千7百万円の増益なりました。

これは主に各取引が以下の通り推移した結果によるものです。

・資源・環境ビジネス事業は、資源関連、環境関連、金属関連ともに好調に推移しました。

・難燃剤事業は、需要が伸長し好調に推移しました。

・機能建材事業は、断熱材や防水材は需要が持ち直し好調に推移したものの、内装材は前年同期並に推移しました。

 

②  第二事業

売上高は、497億3千1百万円前年同期の2.6%にあたる12億6千2百万円の増収セグメント利益につきましては、16億3千7百万円前年同期の10.9%にあたる1億9千9百万円の減益なりました。

これは主に各取引が以下の通り推移した結果によるものです。

・国内向けベースオイル・添加剤は前年同期並に推移したものの、海外向けベースオイル・添加剤は需要が伸長し、好調に推移しました。

・中国潤滑油事業は、冷凍機油、建機純正オイルともに低調に推移しました。

 

③  第三事業

売上高は、577億6千1百万円前年同期の12.3%にあたる63億4千1百万円の増収セグメント利益につきましては、10億7千2百万円前年同期の2.5%にあたる2千6百万円の増益なりました。

これは主に各取引が以下の通り推移した結果によるものです。

・高機能素材事業は、印刷原材料は前年同期並に推移したものの、フィルム製品は低調に推移しました。

・機能化学品事業は、製紙薬剤、粘接着剤ともに前年同期並に推移しました。

・合成樹脂事業は、合成樹脂原料、合成樹脂製品ともに前年同期並に推移しました。

・無機薬品事業は、好調に推移しました。

 

 

④  自動車・電池材料事業

売上高は、60億2千4百万円前年同期の11.1%にあたる5億9千9百万円の増収セグメント損失が、14億8千9百万円前年同期から10億5千万円の減益(前年同期は4億3千8百万円の損失)なりました。

これは主に以下の通り推移した結果によるものです。

・自動車事業は、持分法適用会社において損失が大幅に増加したことにより、減益となりました。

・電池材料事業は、自動車用などの電池材料販売の売上が堅調に推移しました。

 

(2)生産、受注及び販売の実績

 

①  受注実績

当連結会計年度における受注残高をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

第一事業

2,896

+27.0

第二事業

1,559

△16.0

第三事業

430

△47.8

自動車・電池材料事業

520

+56.7

その他

合計

5,408

+2.1

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

②  販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

販売実績(百万円)

前年同期比(%)

第一事業

41,357

+14.6

第二事業

49,731

+2.6

第三事業

57,761

+12.3

自動車・電池材料事業

6,024

+11.1

その他

1,787

+9.3

合計

156,662

+9.5

 

(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

(3) 財政状態

当連結会計年度末の総資産は、807億2千5百万円前連結会計年度末の5.6%にあたる43億9百万円の増加となりました。また、負債は448億3百万円前連結会計年度末の10.8%にあたる43億5千4百万円の増加、純資産は359億2千2百万円前連結会計年度末の0.1%にあたる4千5百万円の減少となりました。

この結果、自己資本比率は43.9%となりました。

その主要な原因は、以下のとおりであります。

・総資産については、主に現金及び預金の増加により、流動資産が前連結会計年度末の7.2%にあたる42億4千1百万円の増加となったことによるものであります。

・負債については、主に仕入債務と短期借入金の増加により、流動負債が前連結会計年度末の13.2%にあたる47億2千9百万円の増加となったことによるものであります。

・純資産については、主に剰余金の配当を行ったことにより、利益剰余金が前連結会計年度末の5.4%にあたる12億8千5百万円の減少となったことによるものであります。

 

セグメントごとの財政状態は、次のとおりであります。

 

①  第一事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の1.1%にあたる1億9千3百万円増加の181億3千7百万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分が売上債権のほか、レアメタルや難燃剤等の棚卸資産であります。当連結会計年度末においては、資源・環境ビジネス事業、難燃剤事業、機能建材事業ともに好調に推移したことにより、棚卸資産が増加しております。一方で、一部の大口取引先に対する売上債権の回収期間短縮などにより、売上債権が減少しております。

 

②  第二事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の13.2%にあたる21億2千5百万円減少の139億6千2百万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分が売上債権のほか、石油製品等の棚卸資産であります。当連結会計年度末においては、中国潤滑油事業が低調に推移したことにより、売上債権が大きく減少しております。

 

③  第三事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の23.6%にあたる49億5千9百万円増加の260億5百万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分を売上債権が占めております。当連結会計年度末においては、無機薬品事業が好調に推移したことにより売上債権が増加するとともに、株式会社アケアの連結子会社化による資産の受入れにより、増加しております。

 

④  自動車・電池材料事業

当連結会計年度末におけるセグメント資産は、前年度末の7.7%にあたる6億9千3百万円減少の82億6千9百万円となりました。

当セグメントに帰属する資産の内容は、その大部分が自動車事業の持分法適用会社に対する投資資産により占められております。当連結会計年度末においては、持分法適用会社における大幅な損失計上により、自動車事業の持分法適用会社に対する投資資産が減少しております。

 

 

(4) キャッシュ・フロー

当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、83億5千2百万円前年度末の58.9%にあたる30億9千7百万円の増加となりました。

当連結会計年度における営業活動によるキャッシュ・フローは、前年同期から73億7千2百万円が増加し、40億6千5百万円の資金増となりました。また、投資活動によるキャッシュ・フローは、前年同期から11億2千5百万円が増加し8億4百万円の資金増、財務活動によるキャッシュ・フローは、前年同期の157.2%にあたる10億5千3百万円が減少し17億2千3百万円の資金減となりました。

その主要な原因は、以下のとおりであります。

・営業活動によるキャッシュ・フローは、税金等調整前当期純利益32億6百万円から非現金収支等を調整した後の資金の増加44億2千8百万円及び主に仕入債務の増加による17億3千1百万円の資金増に対し、売上債権及び棚卸資産の増加による10億8千1百万円と法人税等の支払による11億3千6百万円の資金減が生じたことによるものであります。

・投資活動によるキャッシュ・フローは、主に有価証券の償還による5億円と連結の範囲の変更を伴う子会社株式の取得による4億7千7百万円の資金増が生じたことによるものであります。

・財務活動によるキャッシュ・フローは、主に借入れによる13億8千8百万円の資金増と、配当金の支払による30億3千万円の資金減が生じたことによるものであります。

 

当社グループにおける資金の使途は、主に商品の仕入れや人件費の支払いのための運転資金のほか、税金及び配当金の支払いであり、これらの資金需要に対して、営業活動によるキャッシュ・フローから獲得した自己資金と金融機関からの借入金を充てております。

また、当社グループは、資金効率の向上と利息費用の低減のため、必要資金の一部をグループ・ファイナンスにより賄っております。

 

(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成に当たって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

(a) 市場価格のない有価証券の評価

市場価格のない株式の評価については原価法によっておりますが、株式を発行する会社において財政状態の著しい悪化が認められる場合には、銘柄の実質的な評価額を1株当たり純資産額を基礎とした方法により見積り、連結財務諸表に反映させております。評価額の見積りにおいては、財政状態の悪化の程度及び将来的な回復可能性について勘案し、当社が入手可能な情報に基づいて算定しております。

当該見積りについては、将来の経済条件や株式発行会社の業績及び財政状態の変動により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(b) 棚卸資産の収益性

棚卸資産の評価については原価法によっておりますが、収益性が著しく低下した場合には、正味売却価額又はその他の合理的な方法により見積もられた評価額を連結財務諸表に反映させております。評価額の見積りにおいては、棚卸資産の状態や関連する市場の状況、当社の経営方針等のさまざまな要素について勘案し、当社が入手可能な情報あるいは決定した事実に基づいて算定しております。

当該見積りについては、将来の経済条件の変動や事業環境の変化により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

 

(c) 減損会計における将来キャッシュ・フロー

有形固定資産及び無形固定資産については、資産又は資産グループから発生する将来キャッシュ・フローの総額が帳簿価額を下回ると判定された場合には減損を認識し、回収可能価額を連結財務諸表に反映させております。回収可能価額の算定においては、将来キャッシュ・フローの見積期間や割引率、市場の成長率について仮定を用いており、これらは現在までの資産又は資産グループの稼働実績や使用状況、今後の運用方針、期待可能な経済効果等に基づく経営者の最善の見積りと判断によって決定しております。

当該見積り及び当該仮定については、将来の経済条件の変動や事業環境の変化、資産等の用途の変更、事業戦略の変更等により見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(d) 貸倒引当金の算定

当社グループは、顧客等の財務内容や債権の回収状況に基づいた信用リスクの評価を定期的に実施しており、回収不能の懸念が生じた売上債権又は貸付金等に対して必要な貸倒引当金を設定しております。発生した回収不能リスクは、これを回収不能見込額として顧客ごとの支払能力と担保・保証等の背景を総合的に考慮し算定しておりますが、その過程において、顧客の信用リスクの程度や債権回収の滞留状況等に基づく回収不能の蓋然性評価に応じた一定の設定率等の仮定を用いております。

当社は、債権の残高や回収の状況、顧客の財務状況及び将来の見通し等について定期的にモニタリングする信用管理体制によって充分な情報を収集しており、回収不能見込額の算定において用いた仮定は合理的かつ妥当であると判断しております。ただし、顧客の信用リスクは将来の経済条件や事業環境の変動をはじめ、当社が予見不能かつ干渉不能なあらゆる要因から影響を受ける可能性があり、当該会計処理に基づき設定された貸倒引当金は不確実性を有しております。従って、これらの要因・条件等が将来において変動することで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(e) 引当金の算定

当社グループは、将来において当社グループに損失を生じさせる事象が発生した場合、高い確率で現実化する可能性があり、かつその金額を合理的に見積もることが可能な場合において、引当金を計上しております。

当社グループが計上する重要な引当金の内容及び計上基準については、「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  (連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項)  4.会計方針に関する事項  (3) 重要な引当金の計上基準」に記載のとおりであります。

引当金の見積りについては、当社が入手可能な情報に基づき、債務に関するリスク及び不確実性を考慮して算定しておりますが、将来において前提条件に変化が生じることで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

(f) 退職給付債務の算定

当社グループにおいて確定給付制度を採用している会社は、退職給付債務及び関連する勤務費用について年金数理計算に基づき算定しております。年金数理計算においては、割引率、長期期待運用収益率及び予想昇給率等の計算基礎に仮定を用いており、これらは当社が入手可能な情報及び年金数理人の助言に基づく合理的な見積りと経営判断によって決定しております。

年金数理計算に用いるこれらの仮定は、多くの場合、統計的手法や蓄積された内部情報等に基づいて導出しており、その性質上、一定の判断が伴います。すなわち、当該会計処理は当社グループの連結財務諸表に対して、必ずしも確定した事実を反映させるものではありません。従って、将来の経済条件や社会情勢の変動、あるいは制度加入者数の増減等の結果が、当社による予測と異なることで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

なお、当連結会計年度末の退職給付債務の算定に用いた主要な数理計算上の仮定は「第5  経理の状況  1 連結財務諸表等  (1) 連結財務諸表  注記事項  (退職給付関係) (8) 数理計算上の計算基礎に関する事項」に記載のとおりであります。

 

 

(g) 繰延税金資産の回収可能性

繰延税金資産の回収可能性は、将来の税金負担額を軽減する効果について検討して判断しております。当該判断は、収益力に基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性、タックス・プランニングに基づく一時差異等加減算前課税所得の十分性及び将来加算一時差異の十分性のいずれかの条件の充足の程度に基づいております。これら条件についての十分性は、当社グループにおいて決定した経営計画に対して、達成状況や計画の修正、その他新たに入手された情報等の事後的な要素を考慮に入れた最新の見積りを基礎として検討しております。当該検討については、少なくとも四半期に1回以上実施しております。

繰延税金資産の回収可能性については、当社グループの収益力及びタックス・プランニングの実行可能性について公正妥当な評価が要求されますが、その性質上、経営者による一定の判断が伴います。当社は、当該回収可能性の検討について、入手可能な客観的証拠及び合理的な説明による裏付けに基づいたものであり、十分に妥当性があるものと判断しております。ただし、当該回収可能性は将来の経済条件や当社グループの業績の変動、税務ポジションの変化、その他の当社が予見不能なあらゆる要因に影響を受けることから不確実性を有しております。従って、これらの要因・条件等が将来において変動することで当該見積りの見直しが必要となった場合、翌連結会計年度以降の連結財務諸表に重要な影響を与える可能性があります。

 

5 【経営上の重要な契約等】

当連結会計年度において、経営上の重要な契約等は行われておりません。

 

6 【研究開発活動】

特記すべき事項はありません。