第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第3四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。
 なお、重要事象等は存在しておりません。

 

2 【経営上の重要な契約等】

当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。

 

3 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 業績の状況

当第3四半期連結累計期間における日本経済は、雇用や所得環境の改善が継続し、個人消費が緩やかに持ち直すとともに、好調な輸出にも支えられ企業業績が改善し、設備投資も拡大したことから、回復基調が継続しました。

このような状況のもと、当社グループは中期経営計画「PLAN18」の基本方針である「成長戦略の推進」と「経営基盤の拡充」に取り組みました。都市ガス小売り自由化への対応については、9月より関西地区で電力会社向けに都市ガス増熱用LPガスの供給を開始しました。水素事業については、水素エネルギー社会の推進や産業分野での需要増加に対応するため、12月に山口リキッドハイドロジェン株式会社の液化水素製造能力を2倍に増強しました。

 

この結果、当第3四半期連結累計期間の業績は、売上高4,801億62百万円(前年同期比682億85百万円の増収)、営業利益160億46百万円(前年同期比43億78百万円の増益)、経常利益178億75百万円(前年同期比48億39百万円の増益)、親会社株主に帰属する四半期純利益107億60百万円(前年同期比28億44百万円の増益)となりました。

なお、当社グループの事業構造はエネルギー関連商品を主力としており、季節変動による影響を大きく受ける傾向にあります。LPガスの消費量は、気温や水温の影響を受けるため、販売量は夏季に減少し、冬季に増加します。このため当社グループは利益が下半期に偏る収益構造を有しています。

 

セグメントの概況は次のとおりです。

 

①総合エネルギー事業

総合エネルギー事業は、LPガスについては消費者戸数の増加と卸売部門の拡販により販売数量が増加しました。また、LPガス輸入価格が高く推移したことにより販売価格が上昇し、増収の要因となりました。

一方、利益面については、LPガス輸入価格が8月から上昇に転じたことで増益の要因となりました。また、 海外での「カセットこんろ・ボンベ」の収益性が低下したものの、ガス保安機器等の販売が好調に推移しました。

この結果、当事業分野の売上高は2,216億19百万円(前年同期比382億26百万円の増収)、営業利益は64億69百万円(前年同期比5億37百万円の増益)となりました。

 

 

②産業ガス・機械事業

産業ガス・機械事業は、エアセパレートガスについては、電子部品業界向けを中心に販売が堅調に推移しました。水素事業については、液化水素の販売数量が既存顧客向け需要増や新規顧客の獲得により増加するとともに、水素関連設備の販売も伸長しました。ヘリウムについては、ヘリウムコンテナ等の費用が減少しましたが、カタール断交の影響で物流コストが上昇し、販売数量も減少しました。機械設備については、防災ガス設備、半導体設備、プレス機、電子部品製造装置等の販売が伸長しました。

この結果、当事業分野の売上高は1,332億73百万円(前年同期比146億18百万円の増収)、営業利益は71億58百万円(前年同期比26億29百万円の増益)となりました。

 

③マテリアル事業

マテリアル事業は、チタン・ジルコン等の資源全般の市況が上昇したことに加え、韓国でスマートフォン向け 機能性フィルムの販売が大きく伸長し、収益が拡大しました。また、PET樹脂原料やバイオマス燃料、二次電池材料も販売が増加しました。

この結果、当事業分野の売上高は961億54百万円(前年同期比114億47百万円の増収)、営業利益は31億14百万円(前年同期比10億32百万円の増益)となりました。

 

④自然産業事業

自然産業事業は、病院・介護施設向けを中心に省力化ニーズに対応した冷凍野菜やコンビニ向けの食肉加工品の販売が好調に推移しました。また、大型畜産設備案件の受注により収益が増加しました。

この結果、当事業分野の売上高は230億19百万円(前年同期比34億95百万円の増収)、営業利益は10億79百万円(前年同期比1億71百万円の増益)となりました。

 

⑤その他

売上高は60億96百万円(前年同期比4億98百万円の増収)、営業利益は8億54百万円(前年同期比2億36百万円の増益)となりました。

 

(注)  記載金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 財政状態の分析

当第3四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ252億79百万円増加4,599億69百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が92億59百万円、投資有価証券が90億26百万円、有形固定資産が32億25百万円、商品及び製品が20億15百万円それぞれ増加となったこと等によるものです。

当第3四半期連結会計期間末の負債は、前連結会計年度末と比べ89億13百万円増加2,987億23百万円となりました。これは、前受金等の流動負債「その他」が51億2百万円、未払法人税等が39億44百万円、賞与引当金が23億33百万円それぞれ減少となったものの、長期借入金が73億6百万円、短期借入金が67億68百万円、支払手形及び買掛金が51億50百万円それぞれ増加となったこと等によるものです。なお、当第3四半期連結会計期間末のリース債務を含めた有利子負債額は、前連結会計年度末と比べ88億76百万円増加の1,441億63百万円となりました。

当第3四半期連結会計期間末の純資産は、前連結会計年度末と比べ163億66百万円増加1,612億46百万円となりました。これは、利益剰余金が87億89百万円、その他有価証券評価差額金が63億70百万円それぞれ増加となったこと等によるものです。

 

 

(3) 事業上及び財務上の対処すべき課題

当第3四半期連結累計期間において、当社グループの事業上及び財務上の対処すべき課題に重要な変更及び新たに生じた課題はありません。

 

なお、当社は財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針を定めており、その内容等(会社法施行規則第118条第3号に掲げる事項)の概要は次のとおりであります。

 

①当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針(概要)

当社取締役会は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者は、当社グループの企業価値の向上・株主共同の利益の実現に資する者が望ましいと考えますが、最終的には株主の皆様の判断に委ねられるべきと考えます。

また、当社は金融商品取引所に株式を上場している者として、市場における当社株式の自由な取引を尊重し、特定の者による当社株式等の大規模買付行為であっても、当社グループの企業価値の向上ひいては株主共同の利益の実現に資するものである限り、否定的な見解を有するものではありません。

ただし、当社グループの企業価値・株主共同の利益を損なう又は損なう恐れの強い株式等の大規模買付行為を行う者は、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として適切でないと考えております。このため、当社取締役会は、株主の皆様から負託された者の責務として、不適切な株式等の大規模買付提案に対する一定の備えを設けるとともに、株式等の大規模買付提案について株主の皆様が判断をされるために必要な時間や情報の確保、株式等の大規模買付提案者との交渉などを行う必要があると考えます。

 

②基本方針の実現に資する取り組み

当社は上記基本方針の実現に資する取り組みとして、平成31年3月期を最終年度とする中期経営計画「PLAN18」にグループを挙げて取り組みます。具体的には、「成長戦略の推進」と「経営基盤の拡充」を「PLAN18」の基本方針として、LPガス事業の流通改革・消費者戸数の拡大などへの投資や資源事業などの成長分野に経営資源を投入するとともに、この成長戦略を支える強靭な経営基盤の構築を目指します。

また、以下5つの基本戦略を掲げております。

(a) エネルギー流通革命

LPガスを川上から川下まで一貫して全国で事業展開している強みを活かし、流通改革の実施、保安体制の強化などにより、事業のさらなる拡充に努めるとともに、消費者戸数の拡大に取り組むことで、エネルギー生活総合サービス事業の基盤拡大を図ります。

(b) 水素エネルギー社会の推進

水素がエネルギーとして利用される社会の早期実現を支えるために、液化水素を核としたサプライチェーンの構築に取り組みます。

(c) 海外事業強化

海外売上高比率の拡大を目的として、事業セグメントを超えた組織横断的視点で事業展開を図るために、新たに海外事業本部を発足しました。ASEAN域内の関税撤廃を視野に入れ、特に東南アジアでの事業拡大に努めます。

(d) 新規事業立ち上げ

当社グループの企業理念である「世の中に必要な人間となれ、世の中に必要なものこそ栄える」に基づき、BtoC事業を展開する中で、顧客のニーズを捉えた新規事業に取り組みます。

(e) コンプライアンス遵守

当社グループ全体でコンプライアンス遵守に努めることで、企業としての社会的責任を果たすとともに、顧客、取引先などの多様なステークホルダーからの信頼を高め、地域社会や地球環境に貢献します。

 

また、当社の利益配分に関する基本方針につきましては、安定的な配当により株主の皆様へ還元すると同時に、成長戦略を支えるための投資等に活用し、企業価値の最大化を図ることで株主の皆様のご期待に応えてまいります。

当社はこれらの取り組みを着実に実行し、「世の中に必要とされる企業」であり続けることにより、当社グループの企業価値の向上、ひいては株主共同の利益の実現に資することができるものと考えております。

 

 

③基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取り組み(概要)

当社は、平成29年6月28日開催の第74回定時株主総会において株主の皆様のご承認をいただき、「当社株式等の大規模買付行為に関する対応策(買収防衛策)」を継続いたしました。概要は以下のとおりです。

(a) 独立委員会の設置

取締役会の恣意的な判断を排し、判断及び対応の客観性及び合理性を担保することを目的として、取締役会から独立した諮問機関である独立委員会を設置しております。

(b) 対象となる大規模買付行為

当社が発行する株式等について、保有者の株式等保有割合が20%以上となる買付行為を対象とします。

(c) 必要情報の提供

当社取締役会は、大規模買付者より、大規模買付行為に対する株主の皆様のご判断のために必要かつ十分な情報の提供を受けます。また、提出を受けた全ての情報を独立委員会に提供します。

(d) 取締役会評価期間

当社取締役会は、必要情報の提供が十分になされたと認めた場合、もしくは必要情報が十分に揃わない場合であっても回答期限に到達した場合には、速やかに開示します。また、60日間又は90日間の評価期間(最大30日間の延長が可能)を設定し、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の観点から、買付者等による大規模買付等の内容の検討を行います。

(e) 対抗措置の発動を勧告する場合

独立委員会は、取締役会評価期間内に当社取締役会に対して、対抗措置の発動の是非に関する勧告を行います。

ⅰ) 対抗措置の発動に関する独立委員会の勧告

独立委員会は、大規模買付者が手続きを遵守しなかった場合、又は大規模買付行為が当社の企業価値・株主共同の利益を著しく損なうと認められる場合には、当社取締役会に対して、対抗措置の発動を勧告します。

ⅱ) 対抗措置の不発動を勧告する場合

ⅰ)に定める場合を除き、独立委員会は、対抗措置の不発動を勧告します。

(f) 取締役会の決議

当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重し、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の観点から、速やかに対抗措置の発動又は不発動の決議を行います。

(g) 対抗措置の具体的内容

大規模買付者のみが行使できない新株予約権を、株主へ無償で割当てることを対抗措置とします。

(h) 有効期間、変更及び廃止

本買収防衛策の有効期間は、平成32年6月開催予定の定時株主総会終結の時までです。ただし、有効期間の満了前であっても、当社の株主総会において変更又は廃止の決議がなされた場合には、その時点で変更又は廃止されます。また、当社取締役会により廃止の決議がなされた場合には、その時点で廃止されるものとします。

 

(i) 買収防衛策の手続き

買収防衛策の手続きに関するフローの概要は以下のとおりです。

 


 

本買収防衛策の詳細については、当社ウェブサイト(http://www.iwatani.co.jp/)をご覧ください。

 

④具体的取り組みに対する当社取締役会の判断及びその理由

当社の中期経営計画等の各施策及び買収防衛策の導入は、当社の企業価値・株主共同の利益の確保・向上の目的を持って実施されているものであり、基本方針に沿うものです。

また、買収防衛策は、導入において株主総会の承認を受けていること、取締役会から独立した独立委員会が対抗措置の発動の是非を勧告すること、対抗措置の発動要件が合理的・客観的であり取締役会による恣意的な発動を防ぐ仕組みとなっていること、並びに、株主総会又は取締役会により廃止できることなどにより、合理性が担保されており、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

(4) 研究開発活動

当第3四半期連結累計期間における当社グループ全体の研究開発費は13億23百万円であります。

なお、当第3四半期連結累計期間において、当社グループの研究開発活動の状況に重要な変更はありません。

 

(5) 経営成績に重要な影響を与える要因及び経営戦略の現状

前連結会計年度末以降、当四半期報告書提出日現在において、当社グループの経営成績に重要な影響を与える要因について新たな発生又は消滅はありません。また、経営戦略の現状についても重要な変更又は著しい変化はありません。