第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、政府及び日銀による経済対策や金融政策により緩やかな回復基調が継続しデフレ傾向からの脱却についてはひとまず成功したと評価される一方、政府が描く成長戦略の推進については未だ力強さを欠いております。米国ではトランプ政権が誕生し景気対策への期待から株高となり、またドル高・円安がわが国の株価にも好影響を与えている一方、同大統領による相次ぐ大統領令等、保護主義へ傾倒する可能性が指摘されており、欧州に於いても英国EU離脱交渉開始等、世界的な保護主義台頭への懸念から先行き不透明感が強まっており、わが国における個人消費も力強さを欠いております。
 食肉業界では、国産牛の出荷頭数の前年割れが続いており、市況は高値で推移しました。国産豚肉は局地的な豚の疾病の発生から生産量が伸び悩み、一時的な相場上昇がみられました。国産鶏肉は生産量が前年より増加し市況は安値で推移しましたが、年明け以降、生産量が落ち込み相場が上昇しました。輸入牛肉、輸入豚肉は、輸入量が前年より増加し市況は前年を下回り推移しました。輸入鶏肉は過剰在庫から市況は安値で推移しておりましたが、昨年末より輸入が減少したことから、市況は下げ止まりました。
 このような状況の中、当社グループの各部門が連携して営業力の更なる強化に取り組み、食肉および加工食品の新規・深耕拡売に努めた結果、売上高および営業利益ともに増加となりました。
 以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,139億43百万円(前期比3.5%増)、営業利益は55億62百万円(前期比42.1%増)、経常利益は65億99百万円(前期比18.7%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては45億78百万円(前期比20.6%増)となりました。
 

   事業部門別の営業概況は以下のとおりです。

<食肉関連事業>

食肉関連事業は、国産牛の出荷頭数が減少し、国産豚肉、国産鶏肉の生産量が伸びず市況が強含む一方で、輸入食肉は主要輸出国の生産量回復に伴い輸入量が増加し、相場は全般的に安値で推移しました。このような環境の中、当社グループは、安定した供給体制の下で販売拡大に努めた結果、売上高は3,106億23百万円(前期比3.4%増)となりました。
 また、部門別の業績は次のとおりであります。
 (食肉)
 国産牛肉は生産量の減少により相場が高値で推移する中、量販店や外食への積極的な販売を行った結果、売上高は前年を上回りました。 
 国産豚肉は、生産量が伸び悩み一時的な相場上昇もみられる中、安定的な集荷・生産体制の下で販売拡大を進めた結果、売上高は前年を上回りました。  
 国産鶏肉は、健康志向や国産豚肉の高値から需要が増加し、小売りでの引き合いが強く、取扱量は伸び、売上高は前年を上回りました。
 輸入牛肉は、輸入量が前年を上回り、相場は安値で推移しましたが、販売量を大きく伸ばし売上高は前年を上回りました。
  輸入豚肉は、輸入量が前年を上回り、相場が前年を下回りましたが、販売量の拡大により売上高は前年を上回りました。 
 輸入鶏肉は、価格優位性により加工原料としての需要を中心に販売量を拡大しましたが、過剰在庫から相場が前年を大きく下回り、売上高は前年割れとなりました。
 これらの結果、食肉部門の売上高は2,534億26百万円(前期比2.3%増)となりました。
 (加工食品)
 加工食品は、ハンバーグ、ローストビーフ、ローストポークを中心に量販店へ販売拡大し、外食、コンビニエンスストアへのメニュー提案強化を進めた結果、売上高は前年を大きく上回り424億68百万円(前期比12.0%増)となりました。

 

(ハム・ソーセージ)
 ハム・ソーセージは、業務提携先との連携を高め、効率生産と販売量拡大を進めましたが、売上高はほぼ前年並みの130億7百万円(前期比0.2%減)となりました。

(その他)
 その他の取扱品につきましては、売上高は17億20百万円(前期比1.0%減)となりました。
<その他の事業>
 その他の事業につきましては、売上高は33億20百万円(前期比8.5%増)となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、158億85百万円となり、前連結会計年度末に比べ34億23百万円増加いたしました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において営業活動の結果、得た資金は18億76百万円(前年同期は133億65百万円の資金の増加)となりました。
  これは主に、税金等調整前当期純利益62億97百万円、たな卸資産の増加額40億46百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において投資活動の結果、使用した資金は17億61百万円(前年同期は13億49百万円の資金の減少)となりました。
  これは主に、固定資産の取得による支出18億28百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

当連結会計年度において財務活動の結果、得た資金は33億38百万円(前年同期は96億36百万円の資金の減少)となりました。
 これは主に、株式の発行による収入22億46百万円、自己株式の売却による収入21億13百万円や配当金の支払額7億31百万円によるものであります。

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

 至 平成29年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

食肉関連事業

97,514

104.7

その他の事業

2,191

117.0

合計

99,705

104.9

 

(注) 1 金額は生産価額によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(2) 商品仕入実績

当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

 至 平成29年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

食肉関連事業

187,462

106.1

その他の事業

2,233

95.7

合計

189,696

106.0

 

(注) 1 金額は仕入価額によっております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

(3) 受注状況

当社グループは受注生産を行っておりません。

 

(4) 販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成28年4月1日

 至 平成29年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

食肉関連事業

310,623

103.4

その他の事業

3,320

108.5

合計

313,943

103.5

 

(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2 セグメント間取引については、相殺消去しております。

 

 

3 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 会社の経営の基本方針

当社グループは、「食を通して人を幸せにする生活関連企業」を経営ビジョンとして、創業以来、食肉卸売業を中核として、様々な機能を強化してまいりました。
 今後も、国民の食生活のさらなる向上に資するべく、食肉の安定供給の推進のため、国内海外の生産事業や調達基盤の整備・拡充と、産地から食卓までの一貫した食肉卸売事業の拡大を図り、一層多様化する食への要望に的確に応えるべく、食肉を原料にした食品群の取り扱いの拡大のため、グループ各社の機能を十分に活用し、迅速な対応を進めてまいります。

 

(2) 目標とする経営指標

当社は、平成28年度を初年度とする3ヵ年計画を策定し、グループ各社の機能ごとに目標を明確にし、その達成にむけて取り組んでまいります。

 

(3) 中長期的な会社の経営戦略

当社は、平成28年度を初年度とする3ヵ年計画の基本方針に基づき、グループ全体の企業価値向上のため以下の課題に取り組んでおります。

・国産食肉調達事業・・・・・食肉加工工場の安定稼働に資する国内牛豚肥育生産事業への支援強化
・食肉及び加工食肉製品輸入事業・・・・海外産地との取り組みによるブランド食肉商品の開発輸入、加工食肉製品

                   の輸入強化

・食肉等卸売事業・・・・・少子高齢化に伴い増大するアウトパック需要への対応強化、商品開発力・提案力の強化、物流合理化のためのシステム化・センター化の推進

・食品製造事業・・・・商品開発力の強化、製造規模拡大
・海外市場開拓・・・・食肉需要が伸びているアジア地域を中心とした国産食肉輸出事業の強化、食肉の三国間貿易
           による新規市場開拓

 

(4) 会社の対処すべき課題

国内のマーケットは少子高齢化で縮小傾向である中、食料品に対する低価格志向が続き、消費者の節約志向は強まっております。
  一方、健康や調理時間短縮などの機能を訴求した商品に出費を惜しまない傾向にあり、より付加価値の付いた食品へのニーズが高まっております。
 このような環境下、今期第79期は「『営業の幅を広げ』そして『新しい取り組みを推進する』」というテーマで取り組む所存であります。

 ①食肉加工機能の強化

マーケットは単身世帯の増加や女性の社会進出が顕著となる中、販売チャネルやライフスタイルは大きく変化してきており、今後、家庭内での調理機会の減少や調理済み食品の需要の拡大が予想されます。
 上記のようなマーケットの変化に対応すべく、今後当社は従来の食肉の販売に加え、食肉加工・製造等の機能を更に強化・拡充して、お客様のニーズにお応えする所存であります。

 ②機械化・省人化の推進

労働力不足への対応や、安全・安心な食品製造を行うため、特に工場部門の機械化・省人化、システム化を推進しております。
 今年1月には、子会社のスターゼンミートプロセッサー株式会社青森工場・三沢ポークセンターに豚もも部位自動除骨ロボット『ハムダス』を日本で初めて導入いたしました。
 今後も工場部門における機械化やロボット開発等について、機械メーカーと共同で研究を行い、開発導入を進めて参ります。

 ③安全・安心に対する取り組み

異物混入やアレルギー対応等の問題への消費者の関心は更に高まってきております。
 当社グループは食品の安全性と品質を確保する取り組みとして、国際規格『SQF(Safe Quality Food)』の導入を平成16年に開始しており、平成29年3月末時点で55箇所の事業所並びに工場がその認証を受けております。
 今後におきましても、お客様に安全・安心な商品とサービスをお届けできるよう、スターゼン本社のグループ品質保証部を中心に、グループ全体の品質管理を強化する取り組みを続けて参ります。

 ④当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針

会社法施行規則第118条第3号に定める「株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針」の内容の概要は下記のとおりです。

イ 基本方針の内容の概要

当社取締役会は、当社株式に対する大規模な買付等が行われた場合でも、その目的等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えるものではありません。また、支配権の移転を伴う買収提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。
 しかしながら、株式の大規模な買付等の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対して明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強制するおそれのあるもの、取締役会や株主の皆様が株式の大規模な買付等の内容等について検討し、あるいは取締役会が代替案を提示するために合理的に必要十分な時間や情報を提供することのないもの等、買付等の対象とされた会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
 そこで、当社取締役会は、当社株式に対して大規模な買付行為等が行われた場合に、株主の皆様が適切な判断をするために、必要な情報や時間を確保し、買付者等との交渉等が一定の合理的なルールに従って行われることが、企業価値ひいては株主共同の利益に合致すると考え、以下の内容の大規模買付時における情報提供と検討時間の確保等に関する一定のルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)を設定し、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって大規模買付行為がなされた場合の対応方針を含めた対抗策を講ずる必要があると考えます。

ロ 会社支配に関する基本方針の実現に資する取り組み

当社グループは、事業環境の変化への対応強化、顧客価値の創造及び企業価値向上を目指し、平成28年度を初年度とする3年間を対象とした中期経営計画を策定し、株主共同の利益の一層の向上を追求し、さらには財務体質の強化と内部留保の充実を考慮しつつ、株主利益を重視した配当政策を実施してまいります。

ハ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための取
     り組みの概要

当社は、会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるための取り組みとして、平成28年5月12日開催の当社取締役会において、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)」の継続を決議し、平成28年6月29日開催の第77回定時株主総会において、本プランの継続についてご承認を得ております。

本プランの対象となる当社株式の買付とは、特定株主グループ(注1)の議決権割合(注2)を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注3)の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(いずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除き、また市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)とします。

当社取締役会は、大規模買付行為の評価等の難易度に応じ、大規模買付者が当社取締役会に対し評価必要情報の提供を完了した後、対価を現金(円価)のみとする公開買付による当社全株式の買付の場合は最長60日間、その他の大規模買付行為の場合は最長90日間を当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)として設定します。従って、大規模買付行為は、かかる取締役会評価期間の経過後にのみ開始されるものとします。

大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、当社取締役会は、仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、当該買付提案についての反対意見を表明したり、代替案を提示することにより、株主の皆様を説得するに留め、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置は講じません。大規模買付者の買付提案に応じるか否かは、株主の皆様において、当該買付提案及び当社が提示する当該買付提案に対する意見、代替案等をご考慮の上、ご判断いただくことになります。
 但し、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合や、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が、結果として会社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと当社取締役会が判断する場合には、例外的に当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として必要かつ相当な範囲で、対抗措置の発動を決定することができるものとします。

上記のとおり例外的に対抗措置を発動することについて判断する場合には、その判断の客観性及び合理性を担保するため、当社取締役会は、対抗措置の発動に先立ち、独立委員会に対し対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は対抗措置発動の必要性、相当性を十分検討した上で上記の取締役会評価期間内に勧告を行うものとします。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置発動又は不発動について判断を行うものとします。

また、選択した対抗措置の内容によっては、法令及び定款の定めに従って株主総会で決議を求めること、あるいは独立委員会の勧告に基づいて株主総会の場で株主承認を求めることがあります。このように株主意思確認手続きをとった場合は、株主の皆様の意思を確認の上、対抗措置の発動、不発動の手続きが完了するまでは、大規模買付行為は開始できないものとします。

なお、本プランの有効期限は平成31年6月30日までに開催される当社第80回定時株主総会の終結の時までとします。ただし、①当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、②当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、その時点で廃止されるものとします。
 また、本プランの有効期間中であっても、当社取締役会は、企業価値ひいては株主共同の利益の向上の観点から随時見直しを行い、株主総会の承認を得て本プランの変更を行うことがあります。このように、当社取締役会が本プランについて継続、変更、廃止等の決定を行った場合には、当社取締役会は、その内容を速やかに開示します。
 なお、当社取締役会は、本プランの有効期間中であっても、本プランに関する法令、金融商品取引所規則等の新設または改廃が行われ、かかる新設または改廃を反映するのが適切である場合、誤字脱字等の理由により字句の修正を行うのが適切な場合等、株主の皆様に不利益を与えない場合には、必要に応じて独立委員会の承認を得た上で、本プランを修正し、又は変更する場合があります。

 

(注)1 特定株主グループとは、

(i)当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。以下同じとします。)及びその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づく共同保有者とみなされる者を含みます。以下同じとします。)又は、

(ii)当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付け等(同法第27条の2第1項に規定する買付け等をいい、取引所金融商品市場において行われるものを含みます。)を行う者及びその特別関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。)
を意味します。

(注)2 議決権割合とは、

(i)特定株主グループが、注1の(i)記載の場合は、当該保有者の株券等保有割合(金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。この場合においては、当該保有者の共同保有者の保有株券等の数(同項に規定する保有株券等の数をいいます。以下同じとします。)も加算するものとします。)又は、

(ii)特定株主グループが、注1の(ii)記載の場合は、当該大規模買付者及び当該特別関係者の株券等所有割合(同法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。)の合計をいいます。

    各議決権割合の算出に当たっては、総議決権の数(同法第27条の2第8項に規定するものをいいます。)及び発行済株式の総数(同法第27条の23第4項に規定するものをいいます。)は、有価証券報告書、四半期報告書及び自己株券買付状況報告書のうち直近に提出されたものを参照することができるものとします。

(注)3 株券等とは、

     金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等又は同法第27条の2第1項に規定する株券等のいずれかに該当するものを意味します。 

 

ニ 本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではないことについて

①買収防衛策に関する指針の要件を充足していること

本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しています。
 また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」及び東京証券取引所が平成27年6月1日に公表した「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5いわゆる買収防衛策」の内容も踏まえたものとなっております。

②株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること

本プランは、上記に記載したとおり、当社株式に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、又は株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続されるものです。

③株主意思を反映するものであること

本プランは、第77回定時株主総会での承認によりすでに発効継続されており、本プラン継続後、有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、株主の皆様のご意向が反映されます。

④独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示

本プランにおける対抗措置の発動は、上記に記載したとおり、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされております。また、その判断の概要については株主の皆様に適宜公表することとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に適うように本プランの透明な運用を担保するための手続も確保されております。

⑤デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと

本プランは、当社株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、本プランを廃止することが可能です。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。
 また、当社は、期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
 

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
 なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 災害や停電等による影響

大地震、火災、大規模停電等が発生した場合、当社グループの主な取扱商品である食肉の生産、処理加工、輸送に対して影響が及ぶ可能性があります。国内需給バランスが乱れ食肉相場の乱高下につながり、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、原発事故による放射能汚染若しくは同様の災害が発生した場合、食肉に及ぼす風評等による、販売量の減少や販売価格の下落等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(2) 食肉供給の変動

主要取扱商品である食肉の需給関係が、国際的な需要の変化・異常気象・自然災害による家畜の生育遅れや家畜疾病発生による供給量の減少、或いは消費の不振等を要因に大きく崩れ国内及び海外の食肉相場が変動することで、取扱量の減少、販売価格の下落などのリスクがあります。

 

(3) 公的規制

① BSE(牛海綿状脳症)、口蹄疫、新型インフルエンザをはじめとする家畜疾病の発生に伴い、輸入や移動の
     規制を受けた場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。

② 関税に係るセーフガード等の規制が発動された場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。

③ 当社商品は品質表示関連の法規制の適用を受けており、当社は品質管理と品質表示について、常に厳重なるチ
     ェックを行っておりますが、新たな規制の施行により、当社グループの事業活動が制限される可能性がありま
     す。

(4) 為替リスク

当社グループは、原材料及び商品の一部を海外から輸出入しており、為替相場の変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5) 固定資産の減損リスク

当社グループが保有する固定資産は、経済情勢や市場環境が想定外に変化して期待される収益が得られない等、資産価値が下落した場合、減損損失を計上する可能性があります。

(6) 製品の欠陥

当社グループは、食品衛生、安全衛生の両基準に従って、万全の注意をもって各種の製品を製造しております。しかしながら、全ての製品において欠陥が無く、将来に製品回収が発生しないという保証はありません。大規模な製品回収や、製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストがかかり、又当社グループの評価に重大な影響を与えて売上が減少し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(7) 食の安全・安心に関するリスク

当社グループは、食品の「安全性」と「品質」を確保するために、現在55箇所の事業所が『SQF』(世界的に認められた食品の安全性と品質を確保する認証システム)を取得し、安全・安心な食品を供給する体制を構築しております。今後も安全性、品質確保の為、上記取り組みの強化を図ってまいりますが、社会全般にわたる品質問題等取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(8) コンプライアンスに関するリスク

当社グループはコンプライアンス委員会の設置をはじめ、コンプライアンス体制の整備を行うとともに、グループ共通の行動規範と行動指針を全役職員に周知するなど、コンプライアンス意識の醸成と向上のための取り組みを行っております。
 しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

(1) 当社は、平成28年5月12日開催の取締役会において、三井物産株式会社(以下、「三井物産」といいます。)との間で資本業務提携並びに同社に対する第三者割当による新株式発行及び自己株式の処分(以下併せて、「本第三者割当」といいます。)を行うことについて決議し、同日付で三井物産との間で資本業務提携契約を締結いたしました。また、本第三者割当は、平成28年5月31日付で実施いたしました。

 

①資本業務提携
  イ 契約の相手会社の名称
    三井物産株式会社

 

  ロ 契約締結日
    平成28年5月12日

 

  ハ 目的及び理由

今般、当社の成長戦略と三井物産の中長期的な畜産事業戦略とが合致しており、より関係を強化することで互いに多大なシナジーが得られることを確認し、日本国内及び海外での食肉、加工食肉事業における原料調達から加工、販売に至る食肉バリューチェーンで協力関係を強化して、両社の更なる企業価値の向上を実現することを目的として、本資本業務提携を行うことを決定いたしました。
 具体的には、当社の海外事業強化におけるパートナーとして三井物産の持つ海外ネットワークを活用することで調達基盤の強化と新たな商品開発を期待できること、食肉事業の上流である飼料事業における協業によってブランド食肉の共同開発や生産性の向上が期待できること、物流、ITなど間接部門の協業による効率化を図ることで当社の食肉販売シェア拡大のスピードアップが可能となること、これらの状況を総合的に勘案し、本第三者割当が当社企業価値の向上に繋がるものであると判断いたしました。

 

②第三者割当による新株式の発行及び自己株式の処分
  イ 発行新株式数及び処分株式数      
       下記①及び②の合計による当社普通株式   1,333,300株
     ①発行新株式数     当社普通株式     707,000株
     ②処分株式数      当社普通株式     626,300株
  ロ 発行及び処分価額                 1株につき金3,191円
   ハ 払込金額及び処分価額の総額      4,254,560,300円
  ニ 増加する資本金の額                   1,128,018,500円
  ホ 割当及び処分方法              第三者割当の方法による
  ヘ 払込期日              平成28年5月31日
  ト 割当及び処分先            三井物産株式会社
  チ 割当及び処分株式数              1,333,300株
  リ 資金の使途         ①食肉処理加工設備増強
                  ②食肉加工品工場の効率化
                  ③牛・豚生産農場への投資
                   ④海外調達基盤の強化
  ヌ その他             前記各号については、金融商品取引法に基づく有価証券届出書の効力発生
                                      を条件とします。
 

(2) 当社は、平成29年1月13日開催の取締役会において、平成29年4月1日を効力発生日として、当社の食品製造本部が営む事業を会社分割し、新たに設立するスターゼン食品株式会社に承継することを決議したのち、平成29年2月8日付で吸収分割契約を締結しました。

   本分割の概要は、以下のとおりです。

 

 

 ① 会社分割の目的

当社の食品製造部門では、豊富な経験により培われたノウハウを活かし、商品開発から量産供給に至るまで、お客様のニーズにあった商品を提案することにより付加価値の高い商品の製造・供給を目指しております。
 今般、同事業を新設する承継会社に移管・一元化することで、意思決定の迅速化と経営効率の向上を図り、お客様のニーズに機動的に対応し、更なる付加価値の提供を目指してまいります。

 

 ② 会社分割の方法

   当社を分割会社とし、スターゼン食品株式会社を承継会社とする吸収分割です。

 ③ 吸収分割に係る割当ての内容

承継会社であるスターゼン食品株式会社は、当社の完全子会社であるため、本会社分割による株式割り当て、その他の金銭等の交付はありません。

 

 ④ 吸収分割の効力発生日

  平成29年4月1日

 

 ⑤ 承継資産・負債の状況

承継会社であるスターゼン食品株式会社は、効力発生日において、分割会社である当社との間で締結する吸収分割契約に基づき、対象事業を遂行する上で必要と判断される資産、負債、契約上の地位その他権利義務(ただし、従業員との労働契約及びこれに付随する権利義務を除く)を承継いたします。なお、当社は承継会社が承継する債務を重畳的に引き受けます。

 

 

⑥ 吸収分割承継会社となる会社の概要

商号

スターゼン食品株式会社

本店の所在地

東京都港区港南二丁目5番7号

代表者の氏名

代表取締役社長 松本 理

資本金の額

100百万円

事業の内容

ハンバーグ、ハンバーガーパティをはじめとした食肉加工品の製造・販売等

 

 

6 【研究開発活動】

当社グループは、経営ビジョン「食を通して人を幸せにするグローバルな生活関連企業を目指す」を基本に、生肉、ハム・ソーセージ、デリカテッセン、加工食肉等、多岐にわたる食肉関連商品を対象に研究開発に取り組んでおります。
 また、少子高齢化により、国内のマーケットが縮小傾向である中、食料品に対する低価格志向が続き、消費者の節約志向は強まっております。一方、健康や調理時間短縮などの機能を訴求した商品に出費を惜しまない傾向にあり、より付加価値の付いた食品へのニーズが高まっております。
 当社グループでは、このような市場の変化とニーズに対応し、お客様に安全な商品を安心して美味しく召し上がっていただくことを基本コンセプトとした商品の開発に取り組んでまいりました。
 その取り組みとして、スターゼン㈱食品製造本部ではハンバーグを始めとした多様な食肉加工品の開発と商品化を行い、ローマイヤ㈱においてはブランドイメージの向上を目指し、ローストビーフ・ローストポークなど新商品・新技術の開発に取り組んでおります。
 また、労働力不足への対応や安全・安心な食品製造を行うため工場部門の機械化・省人化を推進しております。子会社のスターゼンミートプロセッサー㈱青森工場・三沢ポークセンターに豚もも部位の自動除骨ロボット『ハムダス』を日本で初めて導入いたしました。
 さらに、当社グループは食品の安全性と品質を確保する取組みとして、国際規格『SQF(Safe Quality Food)』の導入を平成16年に開始しており、平成29年3月末時点で55箇所の事業所並びに工場がその認証を受けております。さらに仕入先の協力工場の製造管理、衛生管理を行い、商品の品質確保に取り組んでおります。
 今後におきましても、お客様にご満足いただける商品を提供してまいります。
 以上の結果、当連結会計年度の研究開発費の総額は44百万円となっており、セグメントごとの内訳は食肉関連事業39百万円、その他の事業4百万円であります。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表作成において採用している重要な会計方針については第5[経理の状況]1[連結財務諸表等]の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。なお、これらの会計方針に基づく連結財務諸表上の資産・負債並びに収益・費用の額の決定に際しては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる見積りや判断を要することがあります。

(2) 経営成績の分析

① 概要及び売上高

第2[事業の状況]1[業績等の概要](1)業績に記載のとおりであります。

② 売上原価、販売費及び一般管理費

売上原価は前連結会計年度と比べて70億6百万円増加し、2,854億68百万円となりました。これは主に、前連結会計年度と比べ、食肉の相場高により仕入高が増加したことによるものであります。
 販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比べて18億86百万円増加し、229億12百万円となりました。これは主に、運賃や給与手当が増加したことによるものです。

③ 営業利益

営業利益は前連結会計年度と比べて16億48百万円増加し、55億62百万円となりました。これは主に、売上高の増加に伴い売上総利益が増加したことによるものです。

④ 営業外損益

営業外損益は前連結会計年度と比べ、営業外収益が6億13百万円減少17億60百万円に、営業外費用が3百万円減少7億23百万円となりました。

⑤ 特別損益

特別損益は前連結会計年度と比べ、特別利益が1億58百万円減少4億20百万円に、特別損失が4億24百万円増加7億21百万円となりました。

これは主に、特別利益については、事業譲渡益が増加したものの、補助金収入が減少したことによるものです。特別損失については、減損損失が増加したことによるものであります。

⑥ 親会社株主に帰属する当期純利益

親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて7億82百万円増加し、45億78百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の472円51銭に対し、493円21銭となりました。

(3) 財政状態の分析

① 資産

当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べて、120億59百万円増加し768億75百万円となりました。これは、主として商品及び製品、現金及び預金や受取手形及び売掛金が増加したことによります。
 固定資産は、前連結会計年度末と比べて8億98百万円増加し404億84百万円となりました。これは、主として建物及び構築物が減少したものの、投資有価証券やのれんが増加したことによります。
 この結果、総資産は、前連結会計年度末と比べて、129億40百万円増加し1,173億86百万円となりました。

② 負債

流動負債は、前連結会計年度末と比べて、75億44百万円増加し481億81百万円となりました。これは、主として1年内償還予定の社債、未払金や支払手形及び買掛金が増加したことによります。
 固定負債は、前連結会計年度末と比べて、30億17百万円減少し258億77百万円となりました。これは、主として社債が減少したことによります。
 この結果、負債合計は、前連結会計年度末と比べて、45億26百万円増加し740億59百万円となりました。

③ 純資産

純資産合計は、前連結会計年度末と比べて、84億13百万円増加し433億27百万円となりました。

 

(4) 流動性及び資金の源泉

① キャッシュ・フロー

第2[事業の状況]1[業績等の概要](2)キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。

② 資金需要

当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売掛金、棚卸資産及び買掛金の増減によるものであります。

③ 有利子負債

 平成29年3月31日現在の有利子負債の状況は以下のとおりであります。

 

年度別要支払額(百万円)

合計

1年以内

1年超2年以内

2年超3年以内

3年超4年以内

4年超

短期借入金

11,502

11,502

長期借入金

23,747

7,518

5,773

4,371

3,051

3,032

社  債

4,400

3,400

1,000

転換社債型新株予約権付社債

3,998

3,998

 

 

④ 偶発債務

当社グループの第三者に対する保証は、関連会社等の借入金等に対する債務保証であります。
 保証した借入金の債務不履行が保証契約期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。
 平成29年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計は34億21百万円であります。

⑤ 財務政策

当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金等の資金需要につき、手元流動性または借入や社債による資金調達により対応することとしております。
 また、グループ全体の資金効率を高めるため、平成15年3月以降、主要子会社にCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、資金集中及び配分を行い、余剰運転資金の発生を抑制しております。合わせて、平成29年1月、三井住友銀行をアレンジャーとして金額100億円(期間3年)のシンジケーション方式によるコミットメントラインを11の金融機関と締結いたしました。これにより中長期的な流動性を補完し、より安定的かつ効率的な資金運用及び調達を可能にしております。