文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「食を通して人を幸せにするグローバルな生活関連企業を目指す」を経営ビジョンとして、創業以来、食肉卸売業を中核として、様々な機能を強化してまいりました。
今後も、国民の食生活のさらなる向上に資するべく、食肉の安定供給の推進のため、国内海外の生産事業や調達基盤の整備・拡充と、産地から食卓までの一貫した食肉卸売事業の拡大を図り、一層多様化する食への要望に的確に応えるべく、食肉を原料にした食品群の取り扱いの拡大のため、グループ各社の機能を十分に活用し、迅速な対応を進めてまいります。
当社は、平成30年度を初年度とする3ヵ年計画を策定し、最終年度に連結売上高3,800億円、連結営業利益100億円の達成を目指しております。それらの実現に向けて、自己資本比率40%以上、ROE(自己資本当期純利益率)10%以上を重視すべき経営指標に定め、持続的な企業価値の向上に努めております。
当社は、平成30年度を初年度とする3ヵ年計画の基本戦略に基づき、攻め、守り、それらを支える機能強化の三点を柱とした、以下の戦略を実行します。
①総合食肉加工メーカーへの挑戦(攻め)
既存事業強化に加え、海外事業展開、製造・加工能力増強のための投資を行います。
・三井物産との協業による海外事業
・国内生産事業強化とグループ内情報共有による調達力の強化
・設備投資による食肉製造の競争力向上、高付加価値化
・チームスターゼンによる提案力・販売力強化と業務用チャネル開発
・設備投資による中食・調理済み商品製造能力増強と販売体制構築
②業務プロセス改革によるグループ競争力強化(守り)
グループ内業務プロセスの抜本的改革によりコストダウンを図ります。
・調達から販売までのグループ業務プロセスの棚卸
・グループ会社間情報共有・システム構築による効果的な受発注体制構築
・物流コスト・在庫の見える化とグループ最適物流体制構築
・最適グループ経営指標の構築と活用
③コーポレート機能強化
コーポレート機能強化により営業を支援するとともに、グループ競争力強化につなげます。
・グループ管理会計による業務支援体制構築
・投資案件・進捗管理体制の構築
・キャッシュフロー経営を意識した投資リサイクル促進
(4) 会社の対処すべき課題
第80期(平成30年4月1日~平成31年3月31日)は、『総合食肉加工メーカーへの挑戦』を主軸とする「中期経営
計画(3ヵ年計画、昨年10月発表)」の初年度となります。その達成に向け、『すべての業務を再点検して、お客
様満足をさらに高めよう』のテーマの下、グループ社員が一丸となり既存事業の強化に加え、以下の課題に取り組
みます。
①製造・加工能力の増強
お客さまの調理済み食品に対する需要の高まりに応え、当社主力加工食品の一つであるハンバーグの製造工場を
福島県本宮市に新設するなど、製造・加工能力を増強してまいります。
また、生産から販売に至る一連の業務を再点検し、グループ全体としての効率化を図るとともに、豚もも部位自
動除骨ロボット「ハムダス」等による機械化を進め、人手が不足する中においても、安定的に商品・サービスを提
供できる体制を構築してまいります。
②海外事業の積極展開
日本の食肉に対する海外での需要が高まっていることから、資本業務提携先である三井物産㈱とも協業し、アジ
ア圏を中心とした輸出を積極的に拡大いたします。
また、日本国内における輸入食肉のマーケット拡大を受け、海外における食肉調達網を一層充実してまいりま
す。
③安全・安心への取り組み
当社グループにおいては、食品の安全性と品質を確保する取り組みとして、国際規格『SQF(Safe Quality
Food)』を導入しており、55ヵ所の工場および営業所において認証を受けています。今後も、お客さまに安全・安
心な商品・サービスをお届けできるよう、不断の取り組みを続けてまいります。
④当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基本方針
会社法施行規則第118条第3号に定める「株式会社の財務及び事業の方針の決定を支配する者の在り方に関する基
本方針」の内容の概要は下記のとおりです。
イ 基本方針の内容の概要
当社取締役会は、当社株式に対する大規模な買付等が行われた場合でも、その目的等が当社の企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上に資するものであれば、当社の財務及び事業の方針の決定を支配する者として不適切であると考えるものではありません。また、支配権の移転を伴う買収提案に応じるかどうかの判断も、最終的には株主の皆様の意思に基づき行われるべきものと考えております。
しかしながら、株式の大規模な買付等の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対して明白な侵害をもたらすおそれのあるもの、株主の皆様に株式の売却を事実上強制するおそれのあるもの、取締役会や株主の皆様が株式の大規模な買付等の内容等について検討し、あるいは取締役会が代替案を提示するために合理的に必要十分な時間や情報を提供することのないもの等、買付等の対象とされた会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。
そこで、当社取締役会は、当社株式に対して大規模な買付行為等が行われた場合に、株主の皆様が適切な判断をするために、必要な情報や時間を確保し、買付者等との交渉等が一定の合理的なルールに従って行われることが、企業価値ひいては株主共同の利益に合致すると考え、以下の内容の大規模買付時における情報提供と検討時間の確保等に関する一定のルール(以下「大規模買付ルール」といいます。)を設定し、会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって大規模買付行為がなされた場合の対応方針を含めた対抗策を講ずる必要があると考えます。
ロ 会社支配に関する基本方針の実現に資する取り組み
当社グループは、事業環境の変化への対応強化、顧客価値の創造及び企業価値向上を目指し、平成30年度を初年度とする3年間を対象とした中期経営計画を策定し、株主共同の利益の一層の向上を追求し、さらには財務体質の強化と内部留保の充実を考慮しつつ、株主利益を重視した配当政策を実施してまいります。
ハ 基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止するための
取り組みの概要
当社は、会社支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務及び事業の方針の決定が支配されることを防止し、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるための取り組みとして、平成28年5月12日開催の当社取締役会において、「当社株式の大規模買付行為に関する対応策(以下「本プラン」といいます。)」の継続を決議し、平成28年6月29日開催の第77回定時株主総会において、本プランの継続についてご承認を得ております。
本プランの対象となる当社株式の買付とは、特定株主グループ(注1)の議決権割合(注2)を20%以上とすることを目的とする当社株券等(注3)の買付行為、又は結果として特定株主グループの議決権割合が20%以上となる当社株券等の買付行為(いずれについてもあらかじめ当社取締役会が同意したものを除き、また市場取引、公開買付け等の具体的な買付方法の如何を問いません。以下、かかる買付行為を「大規模買付行為」といい、かかる買付行為を行う者を「大規模買付者」といいます。)とします。
当社取締役会は、大規模買付行為の評価等の難易度に応じ、大規模買付者が当社取締役会に対し評価必要情報の提供を完了した後、対価を現金(円価)のみとする公開買付による当社全株式の買付の場合は最長60日間、その他の大規模買付行為の場合は最長90日間を当社取締役会による評価、検討、交渉、意見形成、代替案立案のための期間(以下「取締役会評価期間」といいます。)として設定します。従って、大規模買付行為は、かかる取締役会評価期間の経過後にのみ開始されるものとします。
大規模買付者が大規模買付ルールを遵守した場合には、当社取締役会は、仮に当該大規模買付行為に反対であったとしても、当該買付提案についての反対意見を表明したり、代替案を提示することにより、株主の皆様を説得するに留め、原則として当該大規模買付行為に対する対抗措置は講じません。大規模買付者の買付提案に応じるか否かは、株主の皆様において、当該買付提案及び当社が提示する当該買付提案に対する意見、代替案等をご考慮の上、ご判断いただくことになります。
但し、大規模買付者が大規模買付ルールを遵守しなかった場合や、大規模買付ルールが遵守されている場合であっても、当該大規模買付行為が、結果として会社に回復し難い損害をもたらすなど、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうと当社取締役会が判断する場合には、例外的に当社取締役会は、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を守ることを目的として必要かつ相当な範囲で、対抗措置の発動を決定することができるものとします。
上記のとおり例外的に対抗措置を発動することについて判断する場合には、その判断の客観性及び合理性を担保するため、当社取締役会は、対抗措置の発動に先立ち、独立委員会に対し対抗措置の発動の是非について諮問し、独立委員会は対抗措置発動の必要性、相当性を十分検討した上で上記の取締役会評価期間内に勧告を行うものとします。当社取締役会は、独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、対抗措置発動又は不発動について判断を行うものとします。
また、選択した対抗措置の内容によっては、法令及び定款の定めに従って株主総会で決議を求めること、あるいは独立委員会の勧告に基づいて株主総会の場で株主承認を求めることがあります。このように株主意思確認手続きをとった場合は、株主の皆様の意思を確認の上、対抗措置の発動、不発動の手続きが完了するまでは、大規模買付行為は開始できないものとします。
なお、本プランの有効期限は平成31年6月30日までに開催される当社第80回定時株主総会の終結の時までとします。ただし、①当社株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合、②当社取締役会により本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、その時点で廃止されるものとします。
また、本プランの有効期間中であっても、当社取締役会は、企業価値ひいては株主共同の利益の向上の観点から随時見直しを行い、株主総会の承認を得て本プランの変更を行うことがあります。このように、当社取締役会が本プランについて継続、変更、廃止等の決定を行った場合には、当社取締役会は、その内容を速やかに開示します。
なお、当社取締役会は、本プランの有効期間中であっても、本プランに関する法令、金融商品取引所規則等の新設または改廃が行われ、かかる新設または改廃を反映するのが適切である場合、誤字脱字等の理由により字句の修正を行うのが適切な場合等、株主の皆様に不利益を与えない場合には、必要に応じて独立委員会の承認を得た上で、本プランを修正し、又は変更する場合があります。
(注)1 特定株主グループとは、
(i)当社の株券等(金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等をいいます。)の保有者(同法第27条の23第3項に基づき保有者に含まれる者を含みます。以下同じとします。)及びその共同保有者(同法第27条の23第5項に規定する共同保有者をいい、同条第6項に基づく共同保有者とみなされる者を含みます。以下同じとします。)又は、
(ii)当社の株券等(同法第27条の2第1項に規定する株券等をいいます。)の買付け等(同法第27条の2第1項に規定する買付け等をいい、取引所金融商品市場において行われるものを含みます。)を行う者及びその特別関係者(同法第27条の2第7項に規定する特別関係者をいいます。)を意味します。
(注)2 議決権割合とは、
(i)特定株主グループが、注1の(i)記載の場合は、当該保有者の株券等保有割合(金融商品取引法第27条の23第4項に規定する株券等保有割合をいいます。この場合においては、当該保有者の共同保有者の保有株券等の数(同項に規定する保有株券等の数をいいます。以下同じとします。)も加算するものとします。)又は、
(ii)特定株主グループが、注1の(ii)記載の場合は、当該大規模買付者及び当該特別関係者の株券等所有割合(同法第27条の2第8項に規定する株券等所有割合をいいます。)の合計をいいます。
各議決権割合の算出に当たっては、総議決権の数(同法第27条の2第8項に規定するものをいいます。)
及び発行済株式の総数(同法第27条の23第4項に規定するものをいいます。)は、有価証券報告書、四半
期報告書及び自己株券買付状況報告書のうち直近に提出されたものを参照することができるものとしま
す。
(注)3 株券等とは、金融商品取引法第27条の23第1項に規定する株券等又は同法第27条の2第1項に規定する株
券等のいずれかに該当するものを意味します。
ニ 本プランが基本方針に沿い、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に合致し、当社の会社役員の地位の維持を
目的とするものではないことについて
①買収防衛策に関する指針の要件を充足していること
本プランは、経済産業省及び法務省が平成17年5月27日に発表した「企業価値・株主共同の利益の確保または向上のための買収防衛策に関する指針」の定める三原則(企業価値・株主共同の利益の確保・向上の原則、事前開示・株主意思の原則、必要性・相当性確保の原則)を充足しています。
また、経済産業省に設置された企業価値研究会が平成20年6月30日に発表した報告書「近時の諸環境の変化を踏まえた買収防衛策の在り方」及び東京証券取引所が平成27年6月1日に公表した「コーポレートガバナンス・コード」の「原則1-5いわゆる買収防衛策」の内容も踏まえたものとなっております。
②株主共同の利益の確保・向上の目的をもって継続されていること
本プランは、上記に記載したとおり、当社株式に対する大規模買付行為がなされた際に、当該大規模買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が判断し、あるいは当社取締役会が代替案を提示するために必要な情報や時間を確保し、又は株主の皆様のために買付者等と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を確保し、向上させるという目的をもって継続されるものです。
③株主意思を反映するものであること
本プランは、第77回定時株主総会での承認によりすでに発効継続されており、本プラン継続後、有効期間の満了前であっても、株主総会において本プランを廃止する旨の決議が行われた場合には、本プランはその時点で廃止されることになり、株主の皆様のご意向が反映されます。
④独立性の高い社外者の判断の重視と情報開示
本プランにおける対抗措置の発動は、上記に記載したとおり、当社の業務執行を行う経営陣から独立している委員で構成される独立委員会へ諮問し、同委員会の勧告を最大限尊重するものとされております。また、その判断の概要については株主の皆様に適宜公表することとされており、当社の企業価値ひいては株主共同の利益に適うように本プランの透明な運用を担保するための手続も確保されております。
⑤デッドハンド型やスローハンド型の買収防衛策ではないこと
本プランは、当社株主総会で選任された取締役で構成される取締役会により、本プランを廃止することが可能です。従って、本プランは、デッドハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の過半数を交替させてもなお、発動を阻止できない買収防衛策)ではありません。
また、当社は、期差任期制を採用していないため、本プランはスローハンド型買収防衛策(取締役会の構成員の交代を一度に行うことができないため、その発動を阻止するのに時間を要する買収防衛策)でもありません。
当社グループの経営成績、株価及び財務状況等に影響を及ぼす可能性のあるリスクには以下のようなものがあります。
なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1) 災害や停電等による影響
大地震、火災、大規模停電等が発生した場合、当社グループの主な取扱商品である食肉の生産、処理加工、輸送に対して影響が及ぶ可能性があります。国内需給バランスが乱れ食肉相場の乱高下につながり、当社グループの業績に大きな影響を及ぼす可能性があります。また、原発事故による放射能汚染若しくは同様の災害が発生した場合、食肉に及ぼす風評等による、販売量の減少や販売価格の下落等により、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(2) 食肉供給の変動
主要取扱商品である食肉の需給関係が、国際的な需要の変化・異常気象・自然災害による家畜の生育遅れや家畜疾病発生による供給量の減少、或いは消費の不振等を要因に大きく崩れ国内及び海外の食肉相場が変動することで、取扱量の減少、販売価格の下落などのリスクがあります。
(3) 公的規制
① BSE(牛海綿状脳症)、口蹄疫、新型インフルエンザをはじめとする家畜疾病の発生に伴い、輸入や移動の
規制を受けた場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。
② 関税に係るセーフガード等の規制が発動された場合、当社グループの事業活動が制限される可能性があります。
③ 当社商品は品質表示関連の法規制の適用を受けており、当社は品質管理と品質表示について、常に厳重なるチ
ェックを行っておりますが、新たな規制の施行により、当社グループの事業活動が制限される可能性がありま
す。
(4) 為替リスク
当社グループは、原材料及び商品の一部の輸出入取引を行っており、為替相場の変動が業績に影響を及ぼす可能性があります。
(5) 固定資産の減損リスク
当社グループが保有する固定資産は、経済情勢や市場環境が想定外に変化して期待される収益が得られない等、資産価値が下落した場合、減損損失を計上する可能性があります。
(6) 製品の欠陥
当社グループは、食品衛生、安全衛生の両基準に従って、万全の注意をもって各種の製品を製造しております。しかしながら、全ての製品において欠陥が無く、将来に製品回収が発生しないという保証はありません。大規模な製品回収や、製造物責任賠償につながるような製品の欠陥は、多額のコストがかかり、又当社グループの評価に重大な影響を与えて売上が減少し、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(7) 食の安全・安心に関するリスク
当社グループは、食品の「安全性」と「品質」を確保するために、現在55ヵ所の事業所が『SQF』(世界的に認められた食品の安全性と品質を確保する認証システム)を取得し、安全・安心な食品を供給する体制を構築しております。今後も安全性、品質確保の為、上記取り組みの強化を図ってまいりますが、社会全般にわたる品質問題等取り組みの範囲を超えた事象が発生した場合、当社グループの業績に悪影響を及ぼす可能性があります。
(8) コンプライアンスに関するリスク
当社グループはコンプライアンス委員会の設置をはじめ、コンプライアンス体制の整備を行うとともに、グループ共通の行動規範と行動指針を全役職員に周知するなど、コンプライアンス意識の醸成と向上のための取り組みを行っております。
しかしながら、役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合、当社グループの業績及び財政状態が影響を受ける可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、雇用・所得環境の改善が続く中で、個人消費の力強さは欠くものの、緩やかな回復基調が継続しています。海外経済は、アメリカで税制改革への期待感などから継続した回復傾向を見せているものの、各国の通商・金融政策への不確実性から先行き不透明な状況が続きました。
食肉業界では、国産牛肉・国産豚肉の相場高環境が続いており、比較的安価な国産鶏肉や輸入食肉への需要シフトが見られます。また人手不足による人件費や物流費の上昇もあり、厳しい事業環境となりました。
このような状況の中、当社グループは、平成30年度から始まる新中期経営計画の初年度へ向け、足掛かりとなる施策を打ってまいりました。具体的には、ローストビーフ・ローストポークの生産能力増強や国産牛肉生産基盤の拡大、ハンバーグ新工場(平成30年10月稼働予定)建設着工、首都圏エリアの食品加工機能強化を行ってまいりました。売上拡大を図るため、営業面においては引き続き積極的な拡販を行い、取扱量の増加に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は3,401億19百万円(前期比8.3%増)、営業利益は58億44百万円(前期比5.1%増)、経常利益は72億70百万円(前期比10.2%増)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては51億20百万円(前期比11.8%増)となりました。
事業部門別の営業概況は以下のとおりです。
<食肉関連事業>
食肉関連事業は、販売部門と調達部門が連携して営業力を強化したことや、加工食品の販売が拡大した結果、売上高は3,373億28百万円(前期比8.6%増)となりました。
また、部門別の業績は次のとおりであります。
(食肉)
国内事業においては、国産牛肉・国産豚肉相場が堅調に推移する中、効果的な販促活動を進めると同時に、前期にスターゼンミートプロセッサー㈱青森工場三沢ポークセンターで導入した豚もも部位自動除骨ロボット「ハムダス」の国内2号機をスターゼンミートプロセッサー㈱阿久根工場にて導入し、食肉加工工場の機械化・省人化も推進いたしました。
輸入食肉は従来の取引先向けの拡大、特に外食向けの供給が好調であったことにより、牛肉・豚肉・鶏肉のいずれも取扱量は大きく伸びました。
海外事業は、特に国産和牛の輸出に重点を置き、三井物産㈱との協業による新しい輸出先として台湾向けの拡大やシンガポールの現地法人への出資により大きく拡大しました。
これらの結果、食肉部門の売上高は2,730億48百万円(前期比7.7%増)となりました。
(加工食品)
加工食品は、ハンバーグ、ローストビーフ、ローストポークを中心に量販店への販売が拡大したことや、外食、コンビニエンスストアへのメニュー提案強化を進めたこと、ローマイヤ㈱栃木工場におけるローストビーフ・ローストポーク製造工場の増改築を行ったことで生産能力を拡充した結果、売上高は前年を上回り489億95百万円(前期比15.4%増)となりました。
(ハム・ソーセージ)
ハム・ソーセージは、業務提携先との連携を高め効率生産と販売量拡大を進めたことやギフト新商品の「Jローマイヤ」が伸長した結果、売上高は前年を上回り135億70百万円(前期比4.3%増)となりました。
(その他)
その他の取扱品につきましては、売上高は17億13百万円(前期比0.4%減)となりました。
<その他の事業>
その他の事業につきましては、売上高は27億90百万円(前期比15.9%減)となりました。
1) 資産
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べて、17億8百万円増加し785億83百万円となりました。
これは、主として現金及び預金が減少したものの、売掛金や前渡金が増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べて38億99百万円増加し443億84百万円となりました。これは、主として建
設仮勘定や投資有価証券が増加したことによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末と比べて、56億14百万円増加し1,230億円となりました。
2) 負債
流動負債は、前連結会計年度末と比べて、16億80百万円減少し465億円となりました。これは、主として買掛金や未払法人税等が増加したものの、1年内償還予定の社債が減少したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べて、27億37百万円増加し286億14百万円となりました。これは、主として社債や長期借入金が増加したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末と比べて、10億56百万円増加し751億15百万円となりました。
3) 純資産
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて、45億57百万円増加し478億85百万円となりました。
当期末における現金及び現金同等物は、前期末残高に比べ60億92百万円減少し、97億93百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュフローは、税金等調整前当期純利益の計上や、仕入債務の増加により11億63百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュフローは、固定資産や投資有価証券の取得により44億64百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュフローは、社債の償還による支出や配当金の支払により28億84百万円の支出となりました。
③生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
食肉関連事業 |
95,355 |
97.8 |
|
その他の事業 |
1,738 |
79.3 |
|
合計 |
97,094 |
97.4 |
(注) 1 金額は生産価額によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
食肉関連事業 |
209,536 |
111.8 |
|
その他の事業 |
2,399 |
107.5 |
|
合計 |
211,935 |
111.7 |
(注) 1 金額は仕入価額によっております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3 セグメント間取引については、相殺消去しております。
当社グループは受注生産を行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
|
セグメントの名称 |
当連結会計年度 (自 平成29年4月1日 至 平成30年3月31日) |
|
|
金額(百万円) |
前年同期比(%) |
|
|
食肉関連事業 |
337,328 |
108.6 |
|
その他の事業 |
2,790 |
84.1 |
|
合計 |
340,119 |
108.3 |
(注) 1 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
2 セグメント間取引については、相殺消去しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、当社は生産肥育から食肉の処理加工、製造、販売に至るまでの事業を主に国内で行う「食肉関連事業」を中心に事業活動を展開しており、報告セグメントは「食肉関連事業」のみであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。連結財務諸表作成において採用している重要な会計方針については第5[経理の状況]1[連結財務諸表等]の「連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載されているとおりであります。なお、これらの会計方針に基づく連結財務諸表上の資産・負債並びに収益・費用の額の決定に際しては、過去の実績や状況に応じ合理的と考えられる見積りや判断を要することがあります。
1) 概要及び売上高
3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。
2) 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は前連結会計年度と比べて240億56百万円増加し、3,095億25百万円となりました。これは主に、前連結会計年度と比べ、取扱重量が増加したことによります。
販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比べて18億36百万円増加し、247億49百万円となりました。これは主に、給与手当や運賃が増加したことによるものです。
3) 営業利益
営業利益は前連結会計年度と比べて2億81百万円増加し、58億44百万円となりました。これは主に、売上高の増加に伴い売上総利益が増加したことによるものです。
4) 営業外損益
営業外損益は前連結会計年度と比べ、営業外収益が3億99百万円増加し21億60百万円に、営業外費用が11百万円増加し7億34百万円となりました。
これは主に、営業外収益については、持分法による投資利益が増加したことによるものです。営業外費用については、不動産賃貸費用が減少したものの、貸倒引当金繰入額が増加したことによります。
5) 特別損益
特別損益は前連結会計年度と比べ、特別利益が4億14百万円減少し5百万円に、特別損失が6億7百万円減少し1億14百万円となりました。
これは主に、特別利益については、事業譲渡益が減少したことによるものです。特別損失については、減損損失が減少したことによるものです。
6) 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて5億41百万円増加し、51億20百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の493円21銭に対し、542円44銭となりました。
1) キャッシュ・フロー
3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
2) 資金需要
当社グループの運転資金需要のうち主なものは、売掛金、棚卸資産及び買掛金の増減によるものであります。
3) 有利子負債
平成30年3月31日現在の有利子負債の状況は以下のとおりであります。
|
|
年度別要支払額(百万円) |
|||||
|
合計 |
1年以内 |
1年超2年以内 |
2年超3年以内 |
3年超4年以内 |
4年超 |
|
|
短期借入金 |
11,015 |
11,015 |
― |
― |
― |
― |
|
長期借入金 |
23,816 |
6,945 |
5,605 |
4,292 |
3,093 |
3,879 |
|
社 債 |
3,100 |
― |
― |
1,000 |
― |
2,100 |
|
転換社債型新株予約権付社債 |
3,769 |
― |
3,769 |
― |
― |
― |
4) 偶発債務
当社グループの第三者に対する保証は、関連会社等の借入金等に対する債務保証であります。
保証した借入金の債務不履行が保証契約期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。
平成30年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計は34億52百万円であります。
5) 財務政策
当社グループは現在、運転資金及び設備投資資金等の資金需要につき、手元流動性または借入や社債による資金調達により対応することとしております。
また、グループ全体の資金効率を高めるため、平成15年3月以降、主要子会社にCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、資金集中及び配分を行い、余剰資金の発生を抑制しております。合わせて、平成29年1月、三井住友銀行をアレンジャーとして金額100億円(期間3年)のシンジケーション方式によるコミットメントラインを11の金融機関と締結いたしました。これにより中長期的な流動性を補完し、より安定的かつ効率的な資金運用及び調達を可能にしております。
該当事項はありません。
当社グループは、経営ビジョン「食を通して人を幸せにするグローバルな生活関連企業を目指す」を基本に、生肉、ハム・ソーセージ、デリカテッセン、加工食肉等、多岐にわたる食肉関連商品を対象に研究開発に取り組んでおります。
また、少子高齢化により、国内のマーケットが縮小傾向である中、食料品に対する低価格志向が続き、消費者の節約志向は強まっております。一方、健康や調理時間短縮などの機能を訴求した商品に出費を惜しまない傾向にあり、より付加価値の付いた食品へのニーズが高まっております。
当社グループでは、このような市場の変化とニーズに対応し、お客様に安全な商品を安心して美味しく召し上がっていただくことを基本コンセプトとした商品の開発に取り組んでまいりました。
その取り組みとして、スターゼン食品㈱ではハンバーグを始めとした多様な食肉加工品の開発と商品化を行い、ローマイヤ㈱においてはブランドイメージの向上を目指し、ローストビーフ・ローストポークなど新商品・新技術の開発に取り組んでおります。
また、労働力不足への対応や安全・安心な食品製造を行うため工場部門の機械化・省人化を推進しております。昨年1月に国内初となる豚もも部位自動除骨ロボット「ハムダス」を子会社のスターゼンミートプロセッサー㈱青森工場三沢ポークセンターに導入しました。1年間の稼働を経て、除骨処理スピードの向上、人員削減効果、従業員の業務負担軽減、衛生面での改善等が確認できたため、本年1月に国内2台目となる「ハムダス」を同子会社の阿久根工場に導入しました。
さらに、当社グループは食品の安全性と品質を確保する取組みとして、国際規格『SQF(Safe Quality Food)』の導入を平成16年に開始しており、平成30年3月末時点で55ヵ所の事業所並びに工場がその認証を受けております。さらに仕入先の協力工場の製造管理、衛生管理を行い、商品の品質確保に取り組んでおります。
今後におきましても、お客様にご満足いただける商品を提供してまいります。
以上の結果、当連結会計年度の研究開発費の総額は63百万円となっており、セグメントごとの内訳は食肉関連事業52百万円、その他の事業10百万円であります。