文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは、「食を通して人を幸せにするグローバルな生活関連企業を目指す」を経営ビジョンとして掲げており、人々の食生活の向上に資するべく、創業以来、食肉卸売業を中核として様々な機能を強化してまいりました。現時点で、新型コロナウイルス感染症の蔓延が続いておりますが、当該状況下においても生活に必要不可欠な食品を安定的に供給することが当社グループの果たすべき責務であると認識しております。
今後も感染防止策と安全対策に万全を期しながら、人々の豊かな食生活の実現に一層貢献するべく、グループ一丸となって食肉関連製品の安定供給と、多様化が加速する食への要望に的確に応えうる商品提供の実現に取り組んでまいります。
①経営環境
新型コロナウイルス感染症の収束が見通せず、またウクライナ情勢等による景気の悪化が懸念されるなど、今後も先行き不透明な経済状況が続くことが予想されます。食肉業界では、新型コロナウイルス感染症の拡大による生産制限や輸出入制限、さらには世界情勢の悪化により需給バランスが大きく変化し、食肉の調達価格が高騰することや調達自体が困難になることが懸念されます。また、引き続き販売競争の激化、人手不足による物流費や人件費の増加傾向、環境意識のさらなる高まり等への対応が求められます。
②中期経営計画
このような経営環境下、当社グループは中期経営計画(2020年4月1日から2023年3月31日)を2020年度より開始しております。本中期経営計画は、日本国内での新型コロナウイルス感染症蔓延前に策定したものでありますが、販売競争の激化や物流費・人件費の増加傾向、環境意識の高まり等の経営環境はコロナ禍においても普遍的なものが多く、基本戦略の内容につき現時点では大幅な変更は必要ないものと考えております。なお、コロナ禍による環境変化も踏まえ、本中期経営計画をベースに目標数値や投資の実行時期等を見直し、2023年3月期~2025年3月期までの3ヶ年の中期経営計画の策定を進めてまいりましたが、新型コロナウイルス感染症の拡大長期化やウクライナ情勢等により、経済状況や事業環境の前提が大きく変化し先行きが極めて不透明であることから、策定を進めてまいりました中期経営計画につきましては再検討する必要があると判断し、公表を延期することといたしました。今後、2024年3月期~2026年3月期までの3ヶ年の中期経営計画を、経済状況や事業環境の変化を見極めた上、策定・公表予定です。
事業に関するSWOT分析を踏まえた本中期経営計画(2020年4月1日から2023年3月31日)の基本戦略は次のとおりです。
◆事業に関するSWOT分析
◆中期経営計画基本戦略(ⅰ~ⅵ)
③対処すべき課題
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大に加え、世界情勢の悪化により、不確実性の高い事業環境が続く中、第84期は『「収益力強化」に向けた「体質改善」』のテーマのもと、社員一丸となり、以下の課題に取り組みます。
a.サステナビリティ経営の実践
「体質改善」への土台として、サステナビリティ経営を実践していきます。当社の重要課題でもある5つのテーマと10の課題に向けて各種施策を通じて目標達成に向けて取り組んでまいります。具体的には、当社の高度な衛生管理体制や、食肉のアウトパック機能を生かした賞味期限延長商品の開発により、食品ロス問題の解決に寄与してまいります。また、太陽光発電の活用や、営業車の排ガス抑制、エコフィードによる豚肉生産など環境へ配慮した取り組みも積極的に行ってまいります。
b.強固な事業基盤の構築と営業力の強化
変化し続ける消費者ニーズに対応するため、更なるマーケティング機能・商品開発機能の強化並びに販売力の強化を図り、当社ならではの商品・サービスの提供を実現し、収益力の向上に努めてまいります。また、今後大きな成長が見込める海外マーケットとして米国、中国での取り組みを強化してまいります。具体的には物流・加工・販売機能を有する当社事業モデルの海外展開、並びに和牛の輸出事業の強化など成長機会の創出に取り組んでまいります。
c.DX、業務プロセス改革及び物流改革
より強靭で柔軟な事業基盤を築くため、DXを活用した部門横断的な業務プロセス改革を推進してまいります。現行業務のあり方を見直し、業務の効率化を目指すとともに、経営判断の迅速化を目指して取り組んでまいります。物流改革では、2024年問題への対応や物流コスト抑制に着手しており、具体的には、外部物流会社と連携し、荷役業務の軽減・効率化を行い、コスト抑制やドライバー不足への対策と合わせて、環境負荷軽減にも貢献してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下のとおりであります。ただし、すべてのリスクを網羅したものではなく、現時点では予見出来ないまたは重要とみなされていないリスクの影響を将来的に受ける可能性があります。
なお、当社グループでは、「リスク管理規程」に従い、「リスク管理委員会」においてグループ全社的なリスク管理・推進に関わる課題・対応策を協議するとともに、リスク管理部門を中心に事業を取り巻くさまざまなリスクに対する的確な管理と顕在化したリスクへの対応等を可能とする体制を整えております。
以下、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
(1)食の安全について
当社グループは、人々の生活に必要不可欠な食品を取り扱っており、食品の安全性の確保が社会に対する責務であると認識しております。当社グループは、当該責務を果たすために食の安全性確保のための様々な取り組みを推進しておりますが、社会全般にわたる品質問題等、取り組みの範囲を超えた事象が発生するリスクがあります。また、食品衛生、安全衛生の両基準に従って、万全の注意をもって製品の製造をしておりますが、製品の欠陥が生ずるリスクを完全に回避できる保証はありません。
当該リスクが顕在化した場合、大規模な製品回収や製造物責任賠償の発生、社会的信用の失墜等により、多額の費用負担や販売量の減少等を招き、ひいては当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対し当社グループは、食品の「安全性」と「品質」を確保するために、現在57ヵ所の事業所が『SQF』(Safe Quality Food)を取得し、安全・安心な食品を提供する体制を構築しております。また、会社組織として品質保証本部を設け、グループ各所に当本部員を配置することで、当社グループの品質管理・保証を統括して管理する体制を整えております。なお当社グループは、食の安全・安心の確保について最重要取組課題の一つと認識しており、今後も品質管理・保証体制のさらなる強化を図ってまいります。
(2)食肉需給の変動について
当社グループの主要取扱商品である食肉につき、異常気象による家畜の生育遅れや家畜疾病発生により調達量が減少するリスクがございます。また、国内外の需給変化により食肉相場が大幅に変動するリスクがあります。
当該リスクが顕在化した場合、食肉の調達量の減少や調達価格の上昇、あるいは販売価格の低下により売上総利益の減少を招く可能性があります。
このようなリスクに対し当社グループでは、当社国内関連農場の地理的分散化、多数の国内協力生産者からの調達や複数国からの輸入により家畜疾病等による調達量減少リスクを分散化しております。また食肉相場の変動リスクに対しては、先の食肉需給の変動を見込んだ調達や、適正水準での在庫管理徹底、より付加価値の高い食肉製品の開発・販売の強化に取り組むことでリスク低減を図っております。
(3)新型コロナウイルス感染症等の拡大について
新型コロナウイルス感染症等が今後も発生し蔓延が長期化する場合には、景気の冷え込みによる消費者の低価格志向の高まり、外食需要の低迷、海外の需給バランス変化による輸入商材の大幅な価格変動、取引先の信用不安の高まり等のリスクが想定されます。また、当社グループ従業員に感染が確認された場合には、一部操業停止等により商品供給が停滞するリスクがございます。
当該リスクが顕在化した場合、相対的に高価な和牛や外食産業向け業務用製品の販売不振、商品調達コストの高騰、売上債権の貸し倒れ、操業停止に起因する販売機会の喪失等により、営業利益の減少を招く可能性がございます。
このようなリスクがある状況下においても、当社は生活に必要不可欠な食品を安定的に供給する責務があると認識しており、以下の対策を講じながら当該責務を果たしてまいります。
当社グループでは新型コロナウイルス感染症への対策として「新型コロナウイルス感染症対策本部」を設け、次の対策を講じております。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大以降、外食需要が低迷する一方で内食需要は高まりを見せており、当該内食需要を取り込むため、家庭内調理の傾向に沿った商品提案に注力してまいります。加えて、外出自粛以降広がりを見せている、ECサイト向け商品の販売も積極的に取り組んでまいります。
(4)公的規制について
①アフリカ豚熱、豚熱、BSE(牛海綿状脳症)、口蹄疫、鳥インフルエンザをはじめとする家畜疾病の発生に伴い、輸入や移動の規制を受けた場合、需給バランスに大幅に影響し、相場が急激に変動するリスクや商品調達が制限されるリスクがございます。
②関税に係るセーフガード等の規制が発動された場合、相場が急激に変動するリスクや商品調達が制限されるリスクがございます。
③当社商品は品質表示関連の法規制の適用を受けており、将来において新たな規制が設けられた場合には、当該規制への追加対応が必要となるリスクがございます。
当該リスクが顕在化した場合、調達コストの増加や販売機会の喪失、新たな規制へ対応するための費用発生等により営業利益の減少を招く可能性がございます。
このようなリスクに対し、当社グループは、多数の国内協力生産者からの調達や複数国からの輸入によりリスクの分散を図っております。また、当社グループは会社組織として品質保証本部を設けており、品質管理と品質表示について常に厳重なるチェックを行うとともに、新たな公的規制に対しても適切かつ迅速に対応できる体制を整えております。
(5)自然災害や気候変動について
大地震、火災などの自然災害やそれに伴う大規模停電、大型の台風、豪雪などをはじめとする異常気象が発生し、生産設備や保管設備、出荷に使用される道路、港などのインフラストラクチャーが甚大な被害を受けた場合、その復旧までに生産、出荷が長期間に亘り滞るリスクがあります。それに付随して国内需給バランスが乱れ食肉相場が大幅に変動するリスクがございます。また、自然災害により、従業員や事務所・設備に対する被害が発生し当社グループの事業運営が困難になるリスクがございます。
当該リスクが顕在化した場合、出荷の滞りによる売上高の減少や相場の変動による売上総利益の変動、保管在庫の品質低下や当社設備の破損により一時的な損失を計上する等の影響を受ける可能性がございます。
このようなリスクに対し、当社グループでは、全国各地に食肉製品の製造・保管・販売拠点を有しており、当該リスクが顕在化した場合でも一定程度相互補完できる体制を整えております。
(6)海外進出について
当社グループは、北米、欧州、オセアニア、アジアなどの日本国外でも事業活動を行っており、今後も海外事業のさらなる強化を図ってまいります。しかしながら、海外での事業活動を拡大していく上で、当社グループは以下を含む様々な要因による制約を受けるリスクがございます。
当該リスクが顕在化した場合、当社グループの事業活動に様々な制限が生じ財政状態、経営成績の悪化を招く可能性がございます。
このようなリスクに対し当社グループは、新たに海外進出する際に、対象国に関する情報収集とメガトレンド分析等による情報整理に努め、リスクの程度を見極めながら意思決定を進めてまいります。また、万が一社会的混乱が発生した場合には、速やかに駐在社員及び家族の安全確認を行うとともに、現地政府及び日本国大使館の指示に従い、身の安全を図るよう指示・教育してまいります。
(7)コンプライアンスについて
役職員個人による法令違反を含むコンプライアンス上の問題が発生した場合、当社グループの社会的信用を失うリスクがあります。
当該リスクが顕在化した場合、当社グループの事業活動の広範囲に制約を受け、財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対し当社グループは、コンプライアンス委員会の設置をはじめ、コンプライアンス体制の整備を行うとともに、グループ共通のコンプライアンス規程、行動規範と行動指針を全役職員に周知するなど、コンプライアンス意識の醸成と向上を図っております。
(8)情報セキュリティについて
当社グループは、事業活動を行う上で多種多様の情報を取り扱っております。このような状況下、予期できない水準の自然災害、長期間の停電、コンピュータ・ウイルスの感染や不正アクセスなどにより、情報の漏えい、情報の破壊・改ざん・消失、情報への長期間のアクセス制限等が発生するリスクがございます。
当該リスクが顕在化した場合、機密情報の漏えいなどにより社会的信用を失うことや、情報の完全性・可用性の喪失により事業活動の広範囲に制約を受けることで、当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重大な悪影響を及ぼす可能性があります。
このようなリスクに対し当社グループは、主に次のような対策を講じております。
(9)環境保護について
当社グループは事業活動を行う上で、事故・過失等による環境汚染やそれに対する損害賠償責任の発生、あるいは社会的な環境保護に関する追加要請を受けるリスクがあります。
当該リスクが顕在化した場合、環境の原状回復に係る費用負担や、損害賠償金の支払い、社会的追加要請に対する費用負担、もしくは社会的要請に応えられない場合の社会的信用の失墜等により、当社グループの利益減少を招く可能性があります。
このようなリスクに対し当社グループは、環境関連規制を遵守するとともに、近年社会的に強く要請されている環境に配慮した経営につき、一例として次のような取り組みを推進しております。
(10)為替について
当社グループは、原材料及び商品の一部の輸出入取引を外貨建で行っており、また、海外関係会社の財務諸表は外貨建で作成されております。従いまして、当社グループは外国為替相場の変動に係るリスクを有しております。
外国為替相場の変動は、当社グループの輸出入取引に係る収益費用及び外貨建債権債務の円換算額に影響を与え、海外関係会社の財務諸表の円貨への換算において当社グループの財政状態、経営成績に影響を与えます。
当社グループは、外国為替相場の変動による輸出入取引に係る影響を軽減するため、為替予約を行っておりますが、想定した範囲を超えた為替変動が起こった場合、軽減の効果が十分に得られない可能性があります。
(11)固定資産の収益性の低下について
当社グループが保有する固定資産は、投資時に想定していなかった、世界的な需給変動による調達コストの上昇や、人手不足による製造コストの上昇、国内市場の縮小による競争激化等の環境変化に起因する収益性の低下により、投資額の回収が見込めなくなるリスクがあります。
当該リスクが顕在化した場合、回収可能価額まで対象固定資産の帳簿価額を減額するとともに、減損損失を計上することとなります。
当該リスクに対し当社グループは、重要な投資を行う際に、関係各部門から集めた委員による投融資審査会を開催し、投資計画の前提条件を含めた妥当性を検証することでリスクを最小限に抑えるよう努めております。また投資後は、継続的な投資効果のモニタリングと計画実績の差異分析により、適切な改善策を講じてまいります。
(1)経営成績等の状況の概要
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。
当連結会計年度における我が国経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大による緊急事態宣言の発出やまん延防止等重点措置の適用により経済活動が制約を受け、厳しい状況が続きました。先行きについては、新たな変異株の感染拡大やウクライナ情勢等に起因する経済の悪化が懸念されるなど不透明な状況が続くことが予想されます。
食肉業界では、新型コロナウイルス感染症の影響により外食需要が低迷する一方で家庭内需要が堅調に推移しました。また、世界的な新型コロナウイルス感染症の拡大等により各商品の調達、販売環境が大きく変動するなど不確実性の高い事業環境が続いております。
このような状況の中、当社グループは「相場に左右されない収益力の強化」のテーマのもと、新たな取り組みとして7月に富士総合食品株式会社と業務提携契約を締結し、コロナ禍で需要が伸びているミールキット等、付加価値の高い商品の共同開発を進め、内食だけでなく外食や中食向けにも販路を拡大しております。また、全社的業務プロセス改革プロジェクト(Zeusプロジェクト)も順調に進捗しております。加えて、コロナ禍においても品質管理並びに衛生管理を徹底するとともに柔軟な勤務体制等の感染対策を講じ、社員の安全確保に配慮しつつお客様のご要望にお応えしてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度における売上高は381,432百万円(前期比9.2%増)、営業利益は6,905百万円(前期比3.3%増)、経常利益は9,165百万円(前期比6.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は、昨年度に連結子会社の吸収合併に伴う法人税等の負担減少があり、その反動等が当期に影響を及ぼしたことから、5,984百万円(前期比13.5%減)となりました。
なお、当連結会計年度の期首より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号2020年3月31日)を適用しております。詳細については、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 注記事項 (会計方針の変更)」をご参照ください。
事業部門別の営業概況は、次のとおりです。
<食肉関連事業>
食肉関連事業の売上高は378,704百万円(前期比9.3%増)となりました。
また、部門別の業績は次のとおりであります。
(食肉)
国内事業は、輸入鶏肉を中心に取扱量が減少したものの、豚肉を中心に販売が堅調だったことから、取扱量全体では前期を上回りました。売上高は、取扱量の増加に加え、国内相場の上昇により前期を上回りました。売上総利益は、品目ごとに明暗が分かれる結果となりましたが、全体では前期比微増となりました。
また、カテゴリー別の業績は次のとおりです。
国産食肉は、豚肉を中心に販売が堅調に推移したことから取扱量は前期を上回りました。売上高は、牛肉相場が昨年度に比較し期前半に高値推移したことで販売単価も上昇し前期を上回りました。売上総利益は需要に合わせた調達を徹底したことや豚肉の堅調な販売、国産牛肉で期後半に調達環境が改善したことなどから前期を上回りました。
輸入食肉は、不安定な調達環境の中、安定供給に努め、豚肉を中心に量販店向けの販売が好調に推移しましたが、需要に合わせた調達を徹底することで鶏肉の取扱量が減少し、全体の取扱量は前期比横ばいとなりました。売上高は豚肉の取扱量増加に加え、牛肉及び牛副生物の国内相場上昇により前期を上回りました。売上総利益は、牛副生物及び鶏肉で国内相場上昇や需要に合わせた調達の徹底により増益となりましたが、牛肉が調達コスト高により減益となり全体でも前期を下回りました。
輸出事業は、新型コロナウイルス感染症の影響で台湾向けが伸び悩んだものの、米国向けを中心に期を通じて好調に推移したこと等から輸出重量は前期を上回りました。売上高は国産牛肉の輸出単価上昇の影響から前期を大きく上回りました。
これらの結果、食肉部門の売上高は300,225百万円(前期比8.3%増)となり、売上総利益は前期比微増となりました。
(加工食品)
加工食品は、ハンバーグ商品の拡販に注力し、さらにスライス商品、ローストビーフ関連商品の販売が堅調に推移したことから、取扱量、売上高、売上総利益ともに前期を上回り、売上高は65,165百万円(前期比17.1%増)となりました。
(ハム・ソーセージ)
ハム・ソーセージは、市販用商品の販売は比較的堅調だったものの、外食向け業務用商品で苦戦を強いられ、全体では取扱量、売上高ともに前期を下回り、売上高は11,343百万円(前期比1.9%減)となりました。工場の業務改善による製造コストの安定化に努めたものの、取扱量減少の影響が大きく売上総利益も前期を下回りました。
(その他)
その他の取扱品につきましては、売上高は1,969百万円(前期比1.5%減)となりました。
<その他の事業>
その他の事業につきましては、売上高は2,728百万円(前期比6.1%減)となりました。
イ. 資産
当連結会計年度末の流動資産は、前連結会計年度末と比べて、10,004百万円増加し93,572百万円となりました。これは、主として現金及び預金が減少したものの、商品及び製品、前渡金が増加したことによります。
固定資産は、前連結会計年度末と比べて678百万円増加し48,829百万円となりました。これは、主として建物及び構築物が減少したものの、無形固定資産が増加したことによります。
この結果、総資産は、前連結会計年度末と比べて、10,701百万円増加し142,428百万円となりました。
ロ.負債
流動負債は、前連結会計年度末と比べて、12,218百万円増加し55,119百万円となりました。これは、主として短期借入金、未払金、1年内償還予定の社債が増加したことによります。
固定負債は、前連結会計年度末と比べて、6,393百万円減少し23,306百万円となりました。これは、主として社債が増加したものの、長期借入金が減少したことによります。
この結果、負債合計は、前連結会計年度末と比べて、5,825百万円増加し78,426百万円となりました。
ハ.純資産
純資産合計は、前連結会計年度末と比べて、4,876百万円増加し64,001百万円となりました。
当期末における現金及び現金同等物は、前期末残高に比べ3,577百万円減少し、10,952百万円となりました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、棚卸資産の増加、前渡金の増加があるものの、税金等調整前当期純利益、減価償却費、売上債権の減少等により1,420百万円の収入となりました。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産の取得による支出、関係会社株式の取得による支出等により3,451百万円の支出となりました。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、社債の発行による収入、短期借入金の増加があるものの、長期借入金の返済による支出、配当金の支払等により1,590百万円の支出となりました。
③ 生産、受注及び販売の実績
当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 金額は生産価額によっております。
当連結会計年度における商品仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.金額は仕入価額によっております。
2.セグメント間取引については、相殺消去しております。
当社グループは受注生産を行っておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) セグメント間取引については、相殺消去しております。
経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。また、当社は生産肥育から食肉の処理加工、製造、販売に至るまでの事業を主に国内で行う「食肉関連事業」を中心に事業活動を展開しており、報告セグメントは「食肉関連事業」のみであるため、セグメントごとの記載を省略しております。
a. 概要及び売上高
3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要①財政状態及び経営成績の状況に記載のとおりであります。
b. 売上原価、販売費及び一般管理費
売上原価は前連結会計年度と比べて31,100百万円増加し、345,981百万円となりました。これは主に、前連結会計年度と比べ、一部輸入肉や加工食品の取扱重量が増加したことによります。
販売費及び一般管理費は前連結会計年度と比べて870百万円増加し、28,545百万円となりました。これは主に、運賃や電算費が増加したことによるものです。
c. 営業利益
営業利益は前連結会計年度と比べて219百万円増加し、6,905百万円となりました。これは主に、販売費及び一般管理費が増加したものの、加工食品の拡販に注力し販売が堅調に推移したことによるものです。
d. 営業外損益
営業外損益は前連結会計年度と比べ、営業外収益が86百万円増加し2,878百万円に、営業外費用が252百万円減少し617百万円となりました。
これは主に、営業外収益については、持分法による投資利益が減少したものの、補助金収入が増加したことによるものです。営業外費用については、前期に補助金返還に伴う損失があったことによります。
e. 特別損益
特別損益は前連結会計年度と比べ、特別利益が53百万円増加し54百万円に、特別損失が457百万円増加し731百万円となりました。
これは主に、特別利益については、投資有価証券売却益や固定資産売却益が増加したことによるものです。特別損失については、関係会社株式評価損が減少したものの、減損損失や投資有価証券評価損が増加したことによるものです。
f. 親会社株主に帰属する当期純利益
親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比べて937百万円減少し、5,984百万円となりました。1株当たり当期純利益は、前連結会計年度の354円91銭に対し、307円37銭となりました。
なお、当社は2021年4月1日を効力発生日として1株につき2株の割合で株式分割を行っております。前連結会計年度の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、「1株当たり当期純利益」を算定しております。
a. キャッシュ・フローの状況の分析
3[経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析](1) 経営成績等の状況の概要②キャッシュ・フローの状況に記載のとおりであります。
b. 資金需要
当社グループの資金需要のうち主なものは、運転資金及び設備資金等であります。
c. 有利子負債
2022年3月31日現在の有利子負債の状況は以下のとおりであります。
d. 偶発債務
当社グループの第三者に対する保証は、関連会社等の借入金等に対する債務保証であります。
保証した借入金の債務不履行が保証契約期間内に発生した場合、当社グループが代わりに弁済する義務があります。2022年3月31日現在、当社グループの債務保証に基づく将来における潜在的な要支払額の合計は5,711百万円であります。
e. 財務政策
当社グループは、運転資金及び設備資金等の資金需要について、内部資金または借入や社債による資金調達により対応することとしております。
また、グループ全体の資金効率を高めるため、2003年3月以降、主要子会社にCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入し、資金集中及び配分を行い、余剰資金の発生を抑制しております。合わせて、2020年1月、株式会社三井住友銀行をアレンジャーとして金額10,000百万円(期間3年)のシンジケーション方式によるコミットメントライン契約を10の金融機関と締結いたしました。これにより中長期的に手元流動性を補完し、より安定的かつ効率的な資金運用及び調達を可能にしております(借入実行残高-百万円、借入未実行残高10,000百万円)。
③ 重要な会計方針及び見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。
該当事項はありません。
当社グループは、経営ビジョン「食を通して人を幸せにするグローバルな生活関連企業を目指す」を基本に、繁殖・肥育事業に関する基礎研究から、ハム・ソーセージや加工食肉などの食肉関連商品に至るまで、精力的に研究開発活動を行っております。
(受精卵移植事業に関する基礎研究)
新型コロナウィルス感染症の影響により全世界の物流機能が低下し、畜産物に欠かせない飼料穀物や粗飼料が大幅な値上げとなりました。これにより国内酪農家及び畜産農家の生産コストが高騰し、また、ウクライナ情勢等に伴う原油価格の高騰や小麦、コーンを中心とした穀物価格の高騰により畜産農家の経営を圧迫しております。
当社では、鹿児島の受精卵研究所にて製造される受精卵を活用し、酪農事業と肉用牛事業が融合した乳肉一貫生産の確立を図り、酪農家の収益拡大と肉用牛肥育農家の子牛確保を目的に持続可能な循環生産の構築を進めております。
また、酪農家への受精卵移植数拡大の課題である受胎率の向上に向け、移植時の凍結ストロー使用により牛の状態に合わせた適時移植が可能となり、受胎率向上や受精卵輸送の多様化を研究・推進しております。さらには、安定移植先確保を目的として、凍結ストロー、凍結液の改善と培地組合せによる受胎率向上による酪農業との協業を強化してまいります。
(食肉関連商品に関する研究開発)
新型コロナウイルス感染症及びウクライナ情勢等に伴い原油価格や様々な原料価格が高騰する中、各取引先においても製品価格の値上げや配合変更で対応しております。このような状況の中、食料品に対する低価格志向が続き、消費者の節約志向は高まっております。
このような市場の変化とニーズに対応し、お客様に安全な商品を安心して美味しく召し上がっていただくことを基本コンセプトとした商品の開発に取り組んでまいりました。
その取り組みとして、食肉と比較して価格的優位性があるハンバーグの需要の高まりから当社製造本部ではハンバーグを中心とした開発を継続しております。
連結子会社であるローマイヤ株式会社においては、既存ブランドイメージの強化とともに新たな自社ブランドの確立を目指し、自社ブランド製品のリニューアルに向けた研究及び新商品開発を進めております。
近年、肉代替商品として注目されている素材にお肉を一切使用せず、大豆を使用することでお肉のような食感、味、香りを実現するための「ゼロミートシリーズ」の開発強化にも継続して進めてまいります。
当連結会計年度の当社グループ全体の研究開発費は