文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
(会社の経営の基本方針)
当社グループは、「協力一致、堅実運営、積極活動」の社是三原則を掲げ、商事会社として経済社会の流通機構の一翼を担い、以て社会の繁栄に寄与することを目的として協力一致して積極的に活動し、堅実に運営して企業を安定成長せしめ、株主及び取引先をはじめステークホルダーすべての信頼と期待に応え、相互繁栄を図るとともに役職員の生活の向上、幸福の増進を図ることを基本方針としております。
(中長期的な会社の経営戦略)
当社グループは、2019年4月から2022年3月までの3年間にわたる中期経営計画「FACE2021」において、「困難にも向き合いながらさらなる成長を促進し、新たな価値を創造し、会社の『品質』を向上させる。」をビジョンとし、営業と技術サービスの一体化、事業間交流による新たな価値の創造等、時流に適合した事業軸体制の進化により、収益力のさらなる向上を図ってまいります。
また、これまで以上にリスク管理の徹底を行うとともに、M&A、企業アライアンスの手段を検討する等、事業企画力の強化と経営資源の有効活用により、ダイナミックな経営を目指してまいります。
具体的に見ていきますと、10年後、20年後も存在価値を示し、持続的な成長を遂げていくためのビジョンとして「次世代型エンジニアリング商社」の実現を掲げ、「FACE2021」の3年間はその基礎固めの時期と位置づけております。
定性目標のうち、収益力のさらなる向上に向けた「時流に適合した事業軸の進化」は、2019年度は自動車事業の発足、2020年度はファーマ事業からヘルスケア事業へ領域拡大に向けてのスタートと、着実に進化していると認識しております。
「経営推進力の強化」と「会社の『品質』向上」を図る社内改革については、初年度の取り組みを経て、さらに加速させる必要性があると判断し、より具体的な推進かつスピードアップを目的として、①人財の育成、②エンジニアリングセンターの設立・運営、③グローバルITインフラの整備・強化の3つの全社横断プロジェクトを立ち上げ、各プロジェクトの責任者を定め、より強力に推進していく体制を敷きました。
当社グループが持続的に成長し社会に貢献できる企業となっていくために、今こそ創業の精神に基づき、社是三原則に掲げる「協力一致・堅実運営・積極活動」の精神と自由闊達な風土の継承に加え、環境や社会貢献を意識した「三方よし」の精神による事業活動やガバナンスの充実を、全社を挙げて取り組んでいかなければならない時期にあると考えております。
そこで、①人財の育成については、従業員一人一人のさらなる意識の醸成が不可欠です。そのためにも、まずはDJK(第一実業)マインドを実践・育成できる人財の教育を優先的に取り組みます。また、グループ全体で社員数の割合が多くなっているナショナルスタッフのさらなる戦力化を図るために、現地が主体的にナショナルスタッフ人財の育成ができるよう環境整備にも力を入れ、グローバルにDJKマインドに基づいた行動ができる人財育成を目指してまいります。
②エンジニアリングセンターの設立・運営については、現在、各事業本部内にエンジニアを擁し、取引先との技術的な協業や事業展開を行っておりますが、グループ会社の㈱第一メカテックやパートナー企業との連携も含め、将来的には、全社的な組織としてのエンジニア集団へと進化を果たし、エンジニアリング機能を向上させてまいりたいと考えております。
③グローバルITインフラの整備・強化については、グローバルベースでの情報共有を促進し、競争上の優位性を確立するためのIT活用を目的としてスタートいたしました。その後の新型コロナウイルス感染症による政府の緊急事態宣言を受け、国内全拠点で一斉に在宅勤務体制を可能とするためのシステム運用を開始し、大きな支障が出ることもなく業務を遂行できております。こうした急展開や大きな変化に対しての対応力・機動力の高さを生かしつつ、さらなるITの活用により、アフターコロナ社会における新しい仕事の進め方を確立し、取引先をはじめステークホルダーに対する新たな付加価値の提供を目指してまいります。
中期経営計画「FACE2021」
(単位:百万円)
注 表中の2022年3月期の数値は、2019年5月14日に開示しました3カ年の中期経営計画数値となります。
(3) 経営環境及び対処すべき課題
今後の当社グループを取り巻く経営環境につきましては、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により極めて厳しい状況が続くと見込まれます。それに対する政府の経済対策は期待できるものの、一部の国・地域における地政学的リスクの顕在化、原油価格の下落、米国をはじめとした各国の保護主義の影響による世界経済の減速等が懸念され、当社グループを取り巻く経営環境は不透明かつ厳しい状況が続くことが予想されます。
このような厳しい情勢ではありますが、当社グループといたしましては、2019年4月から2022年3月までの3年間にわたる中期経営計画「FACE2021」において、「困難にも向き合いながらさらなる成長を促進し、新たな価値を創造し、会社の『品質』を向上させる。」をビジョンとし、営業と技術サービスの一体化、事業間交流による新たな価値の創造等、時流に適合した事業軸体制の進化により、収益力のさらなる向上を図ってまいります。
また、これまで以上にリスク管理の徹底を行うとともに、M&A、企業アライアンスの手段を検討する等、事業企画力の強化と経営資源の有効活用により、ダイナミックな経営を目指してまいります。
1.時流に適合した事業軸の進化と収益力のさらなる向上
① 自動車事業の飛躍的発展を目指す。
② 営業と技術サービスの一体化を進め、付加価値を向上させる。
③ 事業と事業との重なり(クロスポイント)から新たなバリューを見出す。
④ エリアの重要性も忘れず、グローバル規模で考え、自分の地域で活動する。
⑤ ナショナルスタッフのさらなる戦力化を図り、現地主体の運営を目指す。
2.経営推進力の強化
事業企画力の強化と経営資源の有効活用により、ダイナミックな経営を目指す。
(M&A、企業アライアンスの手段を検討)
① リスク管理機関の一つとしての「投資検討委員会」を機能させる。
② 先端技術検討機関としての「AI & IoT委員会」から成功事例を創出する。
③ ダイバーシティに対応した「人事制度改革」を実行する。
④ グループ会社の統括的支援組織を新設する。
3.会社の「品質」向上
① コンプライアンスを徹底しガバナンスを強化させる。
② ESG視点の活動を推進する。
具体的に見ていきますと、新型コロナウイルス感染症の影響により納期が延期となった案件が一部で発生しているものの、現時点において動きが全面停滞している事業はありません。既受注案件については納期の先送りも想定しておりますが、それが数カ月程度となるのか、さらに遅れるのかは不透明な状況です。
中国では景気刺激策を打ち始めていると報道されている一方で、影響が長引く可能性のある国々もあり、事業活動においては「ウィズコロナ」「アフターコロナ」の両視点で戦略を立てていく必要があると考えております。特に、欧米における影響の長期化と、急成長に備えて注力してきたインドに注視していく必要があると考えております。
また、取引先の事業が連鎖的に影響を受ける恐れもあるため、新規受注のみならず既受注案件に対しても、より一層ガバナンスを効かせてまいります。
一方で、こうした事態に伴う世の中の変化は、リスクとなる反面、次なる機会にもなり得ます。特に今後はIoTの浸透が急激に進み、デジタルトランスフォーメーション(DX)の動きも加速すると思われます。当社グループはこうした新たな動きに対し敏感かつ全方位的に、伸長する市場やプレーヤーを見つけつつ、選択と集中の判断のタイミングを逃すことのないよう取り組んでまいります。
今後とも、役職員が法令はもとより社会的規範を遵守するため「第一実業株式会社行動規範」に則り行動し、企業としての社会的責任を果たすとともに社会に貢献していくことにも注力してまいります。
有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、経営者が連結会社の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に重要な影響を与える可能性があると認識している主要なリスクは、以下の通りであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが数年以内に顕在化する可能性があると判断したリスクでありますが、ここに掲げられている項目に限定されるものではなく、予見が困難なリスクも存在します。そのため、記載内容と実際の結果が異なる場合があります。
(マクロ経済環境の変化によるリスク)
当社の主な事業は各種機械・器具・部品の販売及び各種機械・器具の賃貸等であり、国内販売ならびに輸出入を行っております。海外においては、2019年4月から2022年3月までの3年間にわたる中期経営計画「FACE2021」において、これまで推進してまいりました世界4軸体制による海外事業展開を加速させ、収益力の強化に取り組んでおります。従いまして、国内はもとより世界的な景気動向によっては、当社グループの業績が変動する可能性があります。中国、アジア地域、北中南米、欧州の政治動向又は経済動向は、当社グループの事業機会を拡大させる可能性がある一方で、各国に広がりつつある保護主義、中国や新興国経済の成長鈍化、米中貿易摩擦の影響による世界経済の減速懸念に加え、新型コロナウイルス感染症拡大の影響など、これらの地域の経済活動の停滞は当社グループの業績を悪化させる要因となる可能性もあります。とりわけ中国に偏りつつあったサプライチェーンの再編や、米国の政治動向により投資が左右されることは当社グループの業績に関わる重要度の高いリスクと認識しております。
(海外売上高比率増大に伴うリスク)
わが国企業は海外市場への進出や生産拠点の海外移転を進めております。これに対応し、当社グループも海外拠点の拡充等によりグローバル化を推進し、ビジネスチャンスの拡大を図っております。それに向けて、商社としてのコーディネート力を生かし、国内外の取引先へ日本又は海外の商品及びサービスの提供をサポートするべく、クロスボーダー取引の展開にも注力しております。当連結会計年度における連結売上高に占める海外売上高の割合は前期の49.9%から46.9%へと減少したものの、ほぼ半分となっております。今後も中期経営計画「FACE2021」の着実な実行により海外売上高比率は高まっていく傾向にあるものと予想されます。このため、国際的な金融環境、税制、為替レート動向、原油や原材料価格・輸送費用の動向、顧客企業の生産拠点への設備投資動向などが当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。また、海外での事業活動には予期できない政治体制・経済環境の変動、法律・規制の変更等による社会的混乱等のリスクが存在いたします。
(事業の展開に関わるリスク)
当社のビジネスモデルは機械メーカーの代理店業に特化したものから、技術革新に伴う取引先工場の生産支援、技術サポート等へとサービスの幅を広げております。それに伴い、モノ(商品)のみの取引からコト(役務)としての取引へと事業範囲が拡大しております。とりわけ、リチウムイオン・バッテリー(LIB)に関わる事業においては、その製造における材料工程、製造工程、検査工程などあらゆる装置・役務を取り扱っております。LIB市場については、内燃機関エンジン車の販売禁止が協議されている自動車業界やバッテリー機能の向上・効率化を志向する電子デバイス業界を中心に需要が増加しており、欧州をはじめ世界各国で設備投資が行われております。市場・事業に対するリスクとして、大型工事案件の増加による事故の発生、それに伴う法的責任や費用の発生、技術の陳腐化に伴う市場価値の下落などが想定されます。それに対し、当社ではエンジニアの採用とその人事評価制度の整備、ドイツにおける合弁会社の設立による欧州EV市場の攻略、契約締結に関わる法務・経営管理部門の強化などの、リスク回避とビジネスチャンス獲得に向けた市場への対応力、競争力を高める取り組みを行っております。しかしながら、上記を含めリスクを完全に排除することはできず、リスクが発生した場合には当社の業績及び財政状態へ影響を及ぼす可能性があります。
(金利・資金調達に関わるリスク)
当社は、取引銀行5行と貸出コミットメント契約を締結し、必要に応じて資金を調達しております。当連結会計年度における当社グループの有利子負債は、78億50百万円となっております。今後も運転資金の機動的かつ安定的な調達と金利コストの削減を目指してまいります。しかし、金融市場が不安定な場合や、当社グループの信用力の悪化により格付機関から当社に付与されている信用格付が引き下げられた場合等においては、当社グループにとって好ましい条件で適時に資金調達をできる保証はなく、当社グループの営業活動の制約要因となる可能性があるほか、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、今後の売上高及び金利動向によっては金融収支が悪化し、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性もあります。加えて、国内外の主要金融市場において大きな混乱が生じた場合には、資金調達コストが増大する可能性もあります。
(与信リスク)
当連結会計年度末における当社グループの売上債権の合計額は427億44百万円と、総資産の38.3%を占めており、取引先の信用悪化や経営破綻等により損失が発生する信用リスクを負っております。また、得意先からの商品及びサービスの受注に伴い、各種機械・器具等の製造を各仕入先に対して発注しております。このため、取引権限やリスク管理に関する規程に則り、与信限度額・成約限度額について必要な承認手続きを行うこと、与信先の信用状態に応じて必要な担保・保証等の取り付けをすること、債権の流動化等のリスクヘッジを講じております。しかしながら、経済環境の悪化等による取引先の流動性危機、連鎖倒産、もしくは特定の大口与信先の経営不安等が発生し債権等が回収不能になった場合など、発生し得るリスクを完全に排除することはできず、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(中期経営計画に基づく事業展開リスク)
当社グループは、2019年度からの中期経営計画「FACE2021」において、「困難にも向き合いながらさらなる成長を促進し、新たな価値を創造し、会社の『品質』を向上させる。」とともに、「時流に適合した事業軸の進化と収益力のさらなる向上」を目指すことを基本方針としております。しかしながら、新型コロナウイルス感染症の影響を軽視することはできず、受注活動や納期等への影響が考えられます。また、取引先やさらにその先の取引企業の事業環境によっては、信用不安等が連鎖的に発生する可能性もあります。加えて、戦略的事業展開に要するコスト、事業の進捗状況に合わせた経営資源の有効配分の時機、規模等の適否によっては、収益機会の喪失及び財政的負担が増大し、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(IT・システムリスク)
当社グループの事業活動におけるシステム・ネットワークへの依存度は年々拡大しており、セキュリティの高度化、コンピュータシステムデータのバックアップなどによりシステムやデータの保護に努めておりますが、自然災害、コンピュータ・ウイルス、不正アクセス、電力供給の制約や大規模停電、故障や不具合等によりシステムあるいは通信ネットワークに重大な障害が発生した場合、取引先との受発注業務をはじめとした事業活動に支障をきたすほか、多額のコストや当社グループの評価に重大な影響を与え、業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(災害リスク)
地震、台風、火災、感染症の流行等の災害発生により、当社グループの事務所、工場、役職員などに対する被害が発生し、営業・生産活動に支障が生じる可能性があります。当社では、役職員の安否確認やBCP(事業継続計画)実行のために、これらの災害に対するリスク管理マニュアルの作成、安否確認システムの導入、防災訓練などの対策を講じてきております。しかしながら、これらによって災害による被害を完全に回避できる保証はなく、重大な被害が発生した場合には、当社グループの業績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。また、災害により当社グループの主要な取引先に重大な被害が発生した場合には、取引先の営業・生産活動の停滞が当社グループの業績を悪化させる要因となる可能性もあります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
当連結会計年度より、報告セグメントの区分を変更しており、前連結会計年度との比較・分析は変更後の区分に基づいて記載しております。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の経済対策や金融政策の効果により企業業績や雇用・所得環境等に引き続き改善の傾向が見られ、第3四半期までは緩やかな回復基調となりました。しかしながら、一部の国・地域における地政学的リスクの顕在化、中国や新興国経済の成長鈍化、米国の保護主義の影響による世界経済の減速懸念に加え、第4四半期での新型コロナウイルス感染症の世界的な拡大や原油価格の下落など、不安定な国際情勢を背景に依然として先行き不透明な状況で推移しました。
このような状況の中で、中期経営計画の初年度において産業機械事業とエレクトロニクス事業から分離独立した新セグメント「自動車事業」を発足し、また、5G通信システムや自動車業界におけるCASE投資拡大などの需要を取り込み、第4四半期はじめまで業績はおおむね順調に推移しました。新型コロナウイルス感染症の影響により受注の減速が出始めたもののその影響は顕著ではなく、当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比べて4億15百万円減少の1,614億76百万円(前期比0.3%減)とほぼ横ばいとなりました。
売上原価は、84百万円減少の1,375億37百万円(前期比0.1%減)となりました。なお、売上総利益率は、産業機械関連事業の粗利率低下などにより、前期の15.0%から14.8%へと減少しました。この結果、売上総利益は3億30百万円減少の239億38百万円(前期比1.4%減)となりました。
販売費及び一般管理費は、人件費が増加したことなどにより、2億44百万円増加の169億40百万円(前期比1.5%増)となりました。
この結果、営業利益は5億75百万円減少の69億98百万円(前期比7.6%減)となり、営業利益率は前期の4.7%から4.3%へと減少しました。
営業外損益においては、営業外収益は、仕入割引が減少したことなどにより67百万円減少の8億28百万円(前期比7.5%減)となりました。営業外費用は、前期並みの4億円(前期比1.2%増)となりました。この結果、営業外損益は前期より71百万円減少の4億27百万円の収益となり、経常利益は6億46百万円減少の74億26百万円(前期比8.0%減)となりました。
特別損益においては、特別利益として投資有価証券売却益等84百万円を計上したものの、特別損失として投資有価証券評価損等3億21百万円を計上したため、差引き2億36百万円の損失となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、税金等調整前当期純利益71億89百万円から法人税等(法人税等調整額を含む)23億9百万円ならびに非支配株主に帰属する当期純利益3百万円を差引き、4億18百万円増加の48億76百万円(前期比9.4%増)となりました。
当連結会計年度における自己資本当期純利益率(ROE)は、前期の10.1%から10.4%へと増加しました。今後も、中期経営計画の基本方針に則り、更なる収益性の向上を目指し、自己資本の充実を図りつつ、ROEの維持・向上を目指してまいります。
海外向け大型肥料プラント用設備等の売上があり、また、リチウムイオン・バッテリー(LIB)製造設備等の販売が好調であったため、売上高は71億33百万円増加の428億35百万円(前期比20.0%増)、セグメント利益(営業利益)は3億59百万円増加の11億12百万円(前期比47.7%増)となりました。
本事業は、近年、LIB製造関連ビジネスが急成長しております。特に当連結会計年度は欧州の電池製造が加速する中で、韓国のCIS社とドイツに設立したLIB製造装置販売の合弁会社「DC ENERGY GMBH」における引き合いは順調であり、業界のニーズに対応できております。次世代エネルギーにおいてはバイナリー発電ビジネスが軌道に乗り始めているほか、高効率な薄膜軽量フレキシブル太陽光パネルの日本国内における独占販売代理店としての活動もスタートいたしました。また、日本の優れた技術や製品、サービスの提供を通じて発展途上国の温室効果ガスの削減など持続可能な開発に貢献し、その成果を二国間で分けあう「二国間クレジット制度」も積極的に活用しながら、脱炭素社会への実現に向けての取り組みを今後も強化してまいります。
プラスチックス製品・食品関連業界向けの成形機及び周辺機器、自動加工機等の売上が減少したため、売上高は70億9百万円減少の248億6百万円(前期比22.0%減)、セグメント利益(営業利益)は7億83百万円減少の4億54百万円(前期比63.3%減)となりました。
本事業は、合成樹脂等の射出成形を中心としたビジネスから、塗装や外観検査といったプロセス機器や自動化機能を加えた複合商材の充実を図り、業界の領域拡大も進んでおります。高い造形技術を持つ産業用3Dプリンターのビジネスもこのところ本格的な動きを見せており、引き合いの多さに今後の期待が高まっております。また、カテーテル製造装置をはじめとする医療機器、食品、物流資材、住設関連等、領域・分野を広く捉え、新たな市場や商材の開拓を積極化させております。当事業がエレクトロニクス、自動車の事業を生み出したように、新たな事業を創出する母体となるよう活動フィールドを広げてまいります。
IT及びデジタル関連機器製造会社向けの電子部品製造関連設備等の販売が減少したため、売上高は77億14百万円減少の408億75百万円(前期比15.9%減)、セグメント利益(営業利益)は4億74百万円減少の22億28百万円(前期比17.5%減)となりました。
本事業は、主力商材である電子部品実装機の販売に加え、前後工程を含めた設備の組み合わせや搬送ロボットを用いたオートメーション化など、工場全体のスマートファクトリーを指向するシステム販売が増加し、特に中国、東南アジアといったエリアを中心に好調を維持しております。また、中国に偏りつつあったサプライチェーンが見直され、生産拠点をベトナム、フィリピン、タイなどへ移転させる動きが出始めているほか、欧州では特に東欧にて受託製造サービス(EMS)が始まっております。当社グループの海外ネットワークを生かし、第5世代移動通信システム(5G)やデジタルトランスフォーメーション(DX)の動きにも追随しながら、各地域での受注獲得に注力してまいります。
自動車関連業界向けの自動組立ライン、塗装ライン、車載電子部品製造関連設備等の販売が増加したため、売上高は41億34百万円増加の357億46百万円(前年同期比13.1%増)となりましたが、セグメント利益(営業利益)は1百万円減少の14億91百万円(前年同期比0.1%減)となりました。
本事業は、エレクトロニクスと産業機械のクロスポイントから独立し、スムーズな立ち上がりとなりました。次世代型自動車に必要となる各製品をテーマに、新たな設備提案が軌道に乗り始めております。特に、内燃機関から電動化への劇的な変化を捉え、モーター・インバータに関するあらゆる設備を組み立てからモーターシミュレーター、検査装置等、生産ライン全体をパートナーメーカーと連携しながら提案する取り組みは、お客様より評価いただいております。競争力をさらに高めていくため、国内のみならず中国や東南アジア地域における商材・パートナーの開拓を進めながら、サプライチェーンの裾野が広い自動車産業での存在感を示してまいります。
錠剤外観検査装置やパッケージング用機器・装置等の売上が増加したため、売上高は4億80百万円増加の102億94百万円(前期比4.9%増)、セグメント利益(営業利益)は1億73百万円増加の11億28百万円(前期比18.2%増)となりました。
本事業は、錠剤外観検査機を中心に錠剤印刷機、包装機等の主力商材に加え、医療機器や液剤に関わる商材の拡大を図ってまいりました。新型コロナウイルス感染症の影響によりさらなる健康意識の高まりが見込まれる中、健康食品、予防医療、再生医療の領域まで幅広い分野でビジネスを拡大することを指向し、2020年4月より「ヘルスケア事業」に改称いたしました。組織内にエンジニアリング部を新設し、またグループ会社の第一実業ビスウィル㈱(メーカー機能)と㈱第一メカテック(サービス機能)との三位一体により、生産ラインを一括受注するビジネススタイルをさらに強化させていく計画です。事業領域とワンストップソリューションの拡大により、業績数値倍増を目指してまいります。
航空機地上支援機材及び空港施設関連機器等の売上が増加したため、売上高は25億12百万円増加の67億75百万円(前期比58.9%増)、セグメント利益(営業利益)は2億45百万円増加の5億34百万円(前期比85.0%増)となりました。
本事業は、東京オリンピック・パラリンピックの開催に向け、地上支援機材や空港施設用機器等の販売が非常に好調でした。大会の開催は延期となりましたが、当社グループの役割として高機能な機材・機器を滞りなく提供することができました。セグメントの売上高構成比はまだ低いものの、売上高営業利益率は約8%となり、存在感を示すまでに成長しております。防災分野においては非常時に出動する特殊車両や大型の救護車両等、商材の拡充も進んでおり、災害への備えという観点からも有用性のある商材開拓に努め、事業展開を図ってまいります。
売上高は47百万円増加の1億42百万円(前期比50.3%増)、セグメント損益(営業損益)は25百万円減少の21百万円の損失となりました。
今後も、中期経営計画の基本方針であります「時流に適合した事業軸の進化と収益力のさらなる向上」、「経営推進力の強化」及び「会社の『品質』向上」を念頭に、事業拡大と収益力強化をより一層図ってまいります。
注 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
注 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度末の総資産は、10億74百万円減少の1,114億86百万円(前期比1.0%減)となりました。流動資産は7億85百万円減少の970億33百万円(前期比0.8%減)、固定資産は2億89百万円減少の144億53百万円(前期比2.0%減)となりました。
流動資産の減少は、現金及び預金の増加があったものの、債権回収に伴う受取手形及び売掛金の減少が主な要因であります。固定資産の減少は、有形及び無形固定資産の減価償却による減少に加えて、時価評価による投資有価証券の減少が主な要因であります。
負債の合計は38億11百万円減少の630億40百万円(前期比5.7%減)となりました。流動負債は32億96百万円減少の620億25百万円(前期比5.0%減)、固定負債は5億14百万円減少の10億14百万円(前期比33.6%減)となりました。
流動負債の減少は、前受金の増加があったものの、債務支払いに伴う支払手形及び買掛金の減少が主な要因であります。固定負債の減少は、長期借入金の返済が主な要因であります。
純資産の合計は27億36百万円増加の484億46百万円(前期比6.0%増)となりました。配当金の支払いがあったものの、親会社株主に帰属する当期純利益48億76百万円を計上したことが主な要因であります。この結果、自己資本比率は前期の40.5%から43.4%へと増加しました。
有利子負債は、前期比48百万円増加の78億50百万円(前期比0.6%増)となりました。内訳は短期借入金74億27百万円(1年内返済予定の長期借入金を含む)、長期借入金75百万円、その他3億47百万円であります。長期借入金は太陽光発電事業資産取得及びバイナリー発電装置の製造販売権取得に対応するものであります。なお、当連結会計年度末における有利子負債比率(DER)は0.16倍となり、前期の0.17倍から減少しております。
今後も、中期経営計画「FACE2021」のビジョンと基本方針に沿って、実施計画を着実に実践しながら、当社グループ全体の資金をグローバルレベルで有効に活用することにより、財務体質の更なる強化を図ってまいります。
当連結会計年度におけるキャッシュ・フローは、22億70百万円の増加となり、当連結会計年度末の現金及び現金同等物は231億37百万円となりました。
営業活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、営業活動によるキャッシュ・フローは、50億6百万円の増加(前期比10億65百万円減)となりました。これは主に、仕入債務の減少があったものの、税金等調整前当期純利益の計上があったことによるものであります。
投資活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、投資活動によるキャッシュ・フローは、9億10百万円の減少(前期比13百万円増)となりました。これは主に、投資有価証券の売却収入があったものの、投資有価証券の取得支出や無形固定資産の取得支出があったことによるものであります。
財務活動によるキャッシュ・フロー
当連結会計年度において、財務活動によるキャッシュ・フローは、16億25百万円の減少(前期比2億76百万円増)となりました。これは主に、借入金の返済や配当金の支払いがあったことによるものであります。
当社グループの主要な資金は、商品やサービスの購入のために費やされており、他には販売費及び一般管理費、設備ならびに新規事業分野への投資、M&Aやアライアンスにも活用しております。これらの資金需要について、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資本ならびに銀行その他の金融機関からの短期・長期借入による資金調達にて対応していくこととしております。
資金の流動性については、取引銀行5行と100億円の貸出コミットメント契約を締結し、機動的かつ安定的な調達手段を確保しております。世界情勢の急激な変化等による資金需要に対応するため、手元流動性を売上高のおおむね1ヶ月分相当に維持することなどにより、流動性リスクを管理しております。
株主還元については、株主に対する利益還元を経営の重要政策の一つとして位置づけており、業績に応じた適正な配当を実施することを基本方針としております。今後とも、投資家等との対話を通じて適切な資本コストの把握に努め、事業投資や株主還元に生かしてまいります。
(5) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成にあたり、決算日における資産及び負債の金額、報告期間における収益及び費用の金額に影響を与える様々な見積りを行う必要があります。見積りは、過去の経験や新型コロナウイルス感染症の影響を含むその時点の状況として妥当と考えられるさまざまな要素に基づき行っており、他の情報源からは得られない資産及び負債の帳簿価額について当社グループの判断の基礎となっております。ただし、前提条件や事業環境などに変化が見られた場合には、見積りと将来の実績が異なる可能性があります。
当社グループの経営成績等に対して重大な影響を与え得る会計上の見積り及び判断が必要となる項目は以下の通りです。
当社グループは、評価損を判断する基準は合理的なものであると考えておりますが、市場の変化や、予測できない経済及びビジネス上の前提条件の変化によって個々の投資に関する状況の変化があった場合には、投資有価証券の評価額は影響を受ける可能性があります。
当社グループでは、取引の完了後に発生が想定される保守・調整等の費用を「アフターサービス引当金」として計上しております。アフターサービス引当金の算定には得意先との取決め等に基づき、仕入先と事前に協議を行い、当社グループが費用負担するべき部材の摩耗や高頻度での調整作業が必要な設備についての追加での見積りを入手しております。個別の設備ごとにこの見積算定処理を行い、引当金の前提条件と算定方法は適切であり、計上は妥当と判断しておりますが、これらの前提条件には管理不能な不確実性が含まれているため、前提条件と実際の結果が異なる場合、又は、前提条件に変更がある場合には、当社グループの経営成績等に影響を及ぼす可能性があります。
特記事項はありません。
当社グループは、各種機械・器具・部品の販売等を行っておりますが、一部商品につきましては、子会社が開発・設計・製造を行っております。第一実業ビスウィル㈱は外観検査装置・錠剤印刷機を開発・設計・製造しております。
当連結会計年度における当社グループの研究開発費の総額は
各セグメントの研究開発活動を示すと、次のとおりであります。
プラント・エネルギー事業
該当事項はありません。
産業機械事業
AI外観検査装置の開発を協力企業と共同で進めておりました。当連結会計年度における研究開発費の金額は
エレクトロニクス事業
該当事項はありません。
自動車事業
該当事項はありません。
ファーマ事業
電子部品向け外観検査システムでは、外観検査装置において従来主流のチップコンデンサに研究開発を続けてきたAI技術を搭載したモデルの開発を完了し、納入実績を作ることができました。展示会にも出展し、お客様よりAIの可能性に期待する声を多数いただいております。
医薬品向け外観検査システムでは、錠剤印刷機においてユーザの使い勝手向上の要望に応えるため、カートリッジヘッド搭載モデルを市場に投入しております。印刷ヘッドは容易に交換可能で、メンテナンス性を大幅に向上させました。
また、当社の外観検査システム全ラインナップの心臓部となる画像処理システムにおいては、新モデルV-IPU 8100型の開発が完了しました。V-IPU 8100型は、最新のCPUを採用するとともに最新のAIライブラリにも対応しております。当連結会計年度における研究開発費の金額は
航空事業
該当事項はありません。
その他
ストロベリー栽培に特化した育苗装置の開発を協力企業と共同で進めており、装置の更なる性能向上を目指し研究開発を継続しております。当連結会計年度における研究開発費の金額は