第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1) 業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用・所得環境が改善するなかで緩やかな回復基調で推移しましたが、新興国経済の減速、米国の政策動向など海外情勢に対する懸念から、先行きの不透明な状況が続きました。

 このような状況の中、当社グループはグループ総合力を発揮し、収益力の強化、財務体質の改善等に取り組んでまいりました。

 以上の結果、当連結会計年度の売上高は889億74百万円(前年同期比5.4%減)、営業利益は17億67百万円(前年同期比8.6%減)、経常利益は18億63百万円(前年同期比2.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は、前期において特別損失に計上した損害賠償金がなくなったことなどにより、12億44百万円(前年同期比21.1%増)となりました。

 

 セグメント別の業績は次のとおりであります。

 

(電機関連事業)

 電機関連事業では、建築系の電機部品等の販売が伸び悩んだものの、生産設備関連におけるレーザ加工機、建築設備関連における空調冷熱設備の受渡しが順調に推移しました。また、高機能部品向け材料の販売も堅調に推移しました。

 以上の結果、売上高は224億1百万円(前年同期比2.3%減)、セグメント利益は9億79百万円(前年同期比10.1%減)となりました。

 

(機械関連事業)

 機械関連事業では、産業機械において冷菓、冷凍食品向けの食品機械設備等、農業施設において穀類等貯蔵施設工事、農産物加工設備等の受渡しがあったものの、全般的に物件の受渡しは低調な推移となりました。

 以上の結果、売上高は69億63百万円(前年同期比11.1%減)、セグメント損益は14百万円の損失(前年同期はセグメント利益35百万円)となりました。

 

(建材・燃料関連事業)

 建材事業では、首都圏における建築工事の着工遅れなどにより、建築資材の販売が伸び悩みました。震災復興関連工事向けの土木資材の受渡しは好調でしたが、工事案件の発注延期等の影響もあり、低調な推移となりました。

 燃料事業では、SS(サービスステーション)におけるガソリン販売は順調に推移しましたが、灯油の市場価格が低迷したことなどにより、収益面では厳しい状況が続きました。

 以上の結果、売上高は392億10百万円(前年同期比5.6%減)、セグメント利益は4億22百万円(前年同期比5.0%減)となりました。

 

(海運関連事業)

 連結子会社のナラサキスタックス㈱では、石炭の取扱いが順調であり、また、鋼材・木材・セメントなど建設資材の取扱量も回復傾向で推移しましたが、国際輸送は航路減少の影響により低調な推移となりました。

 以上の結果、売上高は163億35百万円(前年同期比1.7%減)、セグメント利益は3億89百万円(前年同期比5.8%減)となりました。

 

(建設機械関連事業)

 建設機械関連事業では、道路工事量の減少により物件の引合い・受注は低調でしたが、主力のコンクリートポンプ車の販売は、首都圏の都市再開発工事等による建設機械の需要に伴い堅調に推移しました。

 以上の結果、売上高は40億63百万円(前年同期比20.3%減)、セグメント利益は1億23百万円(前年同期比2.1%減)となりました。

 

 なお、上記金額には消費税等は含まれておりません。

(2) キャッシュ・フロー

 当連結会計年度末における現金及び現金同等物は61億78百万円(前年同期は63億9百万円)となり、前連結会計年度末に比べて1億31百万円減少しました。

 

 各キャッシュ・フローの状況と主な要因は次のとおりです。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動によるキャッシュ・フローは、9億5百万円の収入(前年同期は10億20百万円の収入)となりました。主な収入項目は、税金等調整前当期純利益18億49百万円、売上債権の減少額17億41百万円、減価償却費5億88百万円であり、主な支出項目は、仕入債務の減少額30億43百万円であります。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動によるキャッシュ・フローは、63百万円の収入(前年同期は3億97百万円の支出)となりました。主な要因は、有形固定資産の売却による収入3億19百万円、有形固定資産の取得による支出2億57百万円であります。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動によるキャッシュ・フローは、11億1百万円の支出(前年同期は5億87百万円の支出)となりました。主な要因は、借入金の純減少額7億18百万円、配当金の支払額2億12百万円であります。

 

 

2【売上、成約及び仕入の状況】

 下記「(1) 売上、成約の状況」及び「(2) 仕入の状況」の金額には、消費税等は含まれておりません。

(1) 売上、成約の状況

セグメントの名称

当連結会計年度

成約高

(百万円)

前年同期比(%)

売上高

(百万円)

前年同期比(%)

成約残高

(百万円)

前年同期比(%)

電機関連事業

22,741

△1.1

22,401

△2.3

1,805

23.1

機械関連事業

9,103

7.5

6,963

△11.1

4,579

87.7

建材・燃料関連事業

40,457

0.6

39,210

△5.6

4,051

44.5

海運関連事業

16,335

△1.7

16,335

△1.7

建設機械関連事業

4,401

△2.0

4,063

△20.3

600

128.5

合計

93,038

0.3

88,974

△5.4

11,037

58.3

(注)「当連結会計年度売上高」は、外部顧客に対する売上高を用いております。

 

(2) 仕入の状況

セグメントの名称

当連結会計年度

金額(百万円)

前年同期比(%)

電機関連事業

19,312

△2.4

機械関連事業

5,874

△13.2

建材・燃料関連事業

37,045

△5.7

海運関連事業

14,096

△2.0

建設機械関連事業

3,683

△21.8

合計

80,011

△5.8

 

3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1)会社の経営方針

 当社グループは、「誠意をもって顧客の満足を得る仕事をする」を経営理念とし、各事業分野において蓄積された専門知識と企画力を基に、お客様のニーズに合った付加価値の高い商品とサービスを提供することにより、お客様の満足と信頼を通して豊かな社会づくりに貢献することを基本方針としております。

 

(2)経営戦略等

 当社グループは、「中期経営計画“ADVANCE to the NEXT STAGE”(2015年4月~2018年3月)」の最終年度を迎え、次期中期経営計画に向けての確固たる事業基盤を構築するための重要な年度と位置付け、グループ総合力を発揮し、収益基盤並びに財務基盤の強化に鋭意取り組んでまいります。

 

 なお、現中期経営計画の経営戦略は次の通りであります。

①現場力・連携力の強化によるグループ総合力の発揮

②コア事業の安定収益力強化

③アジア地域を中心としたグローバル市場の開拓と事業構築

④環境・エネルギー分野並びに先端技術分野への取組み強化

⑤東北復興への貢献並びに国内建設需要への対応強化

⑥連結経営における財務体質の改善

⑦コンプライアンス経営の徹底、コーポレートガバナンス体制の強化

 

(3)目標とする経営指標

 中期経営計画の最終年度における損益、経営指標の目標及び直近3年間の実績は以下の通りです。

 (単位:百万円)

 

27年3月期

実績

28年3月期

実績

29年3月期

実績

30年3月期

中計目標

売上高

100,968

94,007

88,974

115,000

営業利益

1,814

1,932

1,767

2,600

経常利益

1,823

1,912

1,863

2,500

親会社株主に帰属する当期純利益

1,387

1,027

1,244

1,500

自己資本比率

23.9%

24.1%

28.4%

30.0%

ROE

14.6%

9.7%

10.7%

10.0%

 

(4)経営環境

わが国経済は、アメリカの経済政策、EUの動向、中国経済の下振れ、アメリカの出口戦略に伴う新興国経済への影響など世界情勢の不透明感はあるものの、企業収益改善を受けて設備投資の増加が見込まれ、緩やかな景気回復の動きが続くものと予想されています。

 そうした中、当社グループを取り巻く事業環境は、人手不足・資材高騰・燃料価格上昇などの不確実な要素はあるものの、東京オリンピック・パラリンピック、首都圏再開発、インフラ整備、合理化・省力化、北海道新幹線の札幌延伸など、大型プロジェクトや公共事業が予定され、総じて明るいものであると認識しております。

 

(5)対処すべき課題

 当社は、下記の項目を経営課題及び事業戦略と認識し、その取り組みを通じて「持続的成長」の実現と「企業価値」の向上を目指すとともに、「経営の透明性・公正性・健全性」の更なる充実を図ってまいります。

 ①収益基盤・事業基盤の強化

イ.グループとしての総合力の発揮

 グループ企業間や事業部門間での情報共有化を進め、連携・協業体制を一層強めることにより、グループとしての総合力を発揮し、収益拡大に努めてまいります。

 

ロ.コアビジネスの強化と経営資源の効率的配分

 電機関連事業に関しましては、今後の成長性・将来性を勘案し引き続き戦略部門と位置付けし経営資源を重点的に投入してまいります。また、その他の既存事業に関しましては、販売戦略・地域戦略を機動的に見直すなど効率性・採算性を一層追求することによりまして、コアビジネスの事業推進、収益力向上に努めてまいります。

 

ハ.新規事業への積極的な取り組み

 環境・エネルギー分野並びに先端技術分野に関しましては、当社グループの特性を活かして新たなビジネスに積極的に取り組み、将来の中核事業への育成を目指してまいります。また、海外展開に関しましては、現在、中国・上海とベトナム・ハノイに現地法人を置き営業展開しておりますが、当社が優位性を発揮できる分野・市場・地域に対しましては、今後とも積極的に進出を検討し海外ビジネス体制の整備を進めてまいります。

 

ニ.東北復興への貢献、国内建設需要への対応

 引き続き東北地区の震災復興事業に積極的に関与し貢献してまいります。また、国土強靭化計画に基づく防災・減災のためのインフラ整備、東京オリンピック・パラリンピック開催に向けてのインフラ・施設関連需要、合理化・省力化を目的とした設備投資など国内建設需要に対応すべく、体制整備を進めてまいります。

 

 ②財務基盤の強化

 連結経営体制を強化し、グループとしての収益力の向上と資金の効率的運用を通じて、営業活動によるキャッシュ・フローの増加を図るとともに、有利子負債を削減し、財務体質の一層の改善を進めてまいります。

 

 ③企業の社会的責任

イ.コンプライアンスの徹底

 法令遵守・企業倫理は企業が事業活動をおこなう上での礎であり、企業の社会的責任であるとの認識の下、グループ企業倫理行動基準の遵守徹底と社員教育によるコンプライアンス意識の定着化を図ってまいります。また、事業活動に際して適用される各種法制について社員一人一人が正しく理解するとともに、法令違反の発生を未然に防止するための監査・監視・牽制機能を整備することにより、コンプライアンス体制の一層の強化に取り組んでまいります。

 

ロ.リスクマネジメント体制の強化

 コンプライアンス・情報セキュリティ・大規模自然災害など当社を取り巻く様々なリスクを確実に捉え、評価し、コントロールするための事業リスクマネジメントの重要性はますます高まっており、リスク管理委員会を中心としたリスク管理体制を整備するとともに、コーポレート・ガバナンス体制の一層の充実を図ってまいります。

 

ハ.内部統制報告制度への対応

 「内部統制報告制度」に対応して、グループの財務報告の信頼性を確保すべく、適正に整備・運用・評価する

体制を構築してきましたが、より一層の体制強化に努めてまいります。

 

 なお、当社は平成26年7月に独占禁止法違反の疑いで公正取引委員会の立入調査を受け、平成28年2月に同委員会より排除措置命令を受けました。また、同命令に基づく行政処分として平成29年2月に国土交通省から建設業法に基づく30日間の営業停止処分を受けました。

 当社としましては、本件を厳粛かつ深刻に受け止め、入札手続きや同業他社との接触規制の厳格化、独占禁止法監査体制の整備、独占禁止法遵守マニュアルの制定、社員向け研修の強化など再発防止に向けてコンプライアンス体制の一層の強化に努めているところであります。

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

 なお、文中における将来に関する事項は、有価証券報告書提出日(平成29年6月29日)現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1)景気の変動

 国内外の経済環境が悪化し、製造業における設備投資が減退したり生産が減少した場合には、特に電機関連事業及び機械関連事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。また、貨物物流量が減少した場合には港湾荷役や輸送取扱いが減少し、海運関連事業の業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(2)原油価格・原材料価格動向

 当社グループでは多くの生産財を取扱っており、需給環境の変化により原油価格や原材料価格が高騰すると仕入価格や運送原価の上昇につながり、競争激化等によりこれらの影響を販売価格や運送収入に転嫁できない場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3)土木建築工事の動向

 当社グループでは土木・建築資材や建設機械等の販売及び工事請負を行っているために、予想を上回る公共事業の削減や建設市場の急激な縮小が生じた場合には、一層の競争激化を招き、建材関連事業などの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4)製品やサービスの欠陥・瑕疵

 当社グループは、提供する製品・サービスや請負工事などの品質について万全を期しておりますが、製品の欠陥・不具合や施工の瑕疵に起因する不測の事態が発生した場合には、費用負担が発生し、また製品・サービスの信頼低下を招くこととなり、結果として業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(5)人材確保

 当社グループの持続的成長を成し遂げるためには優秀な人材の確保と育成が必要であり、そのための採用体制・研修体系を整備しています。しかしながら、今後人材獲得競争が激化し、優秀な人材の獲得が困難となったり、高度な専門技術・知識や幅広い経験を有する人材が社外に流出した場合には、技術やノウハウの継承ができず、事業遂行にも支障を来たすこととなり、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6)市場(株価・金利・為替)

 当社グループでは、取引企業との関係強化の観点から有価証券を保有しており、株式相場が下落した場合には、評価損の計上や年金資産目減りに伴う退職給付費用の増加をもたらす可能性があります。また、事業活動に必要な資金につきましては金融機関からの借入等にて調達しており、金利固定化によるヘッジ策を相当程度講じてはいますが、金利上昇による金融費用増加は避けられません。更に、海外事業に関する外貨建て取引につきましても、為替予約などによりリスクヘッジしていますが、為替変動リスクを完全に回避することはできません。

 以上のとおり、当社グループは株価・金利・為替変動リスクに晒されており、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7)コンプライアンス

 当社グループは、事業活動を行うに際して、会社法・金融商品取引法・税法・外為法を含む貿易関連諸法、独占禁止法、知的財産法など各種法規制の適用を受けており、内部統制システムの整備や法令遵守の徹底を図っているところであります。しかしながら、新たな規制の導入や法令の変更があった場合には、事業活動への制約や法令遵守費用の発生の可能性があります。また、内部統制システムが有効に機能せず法規制に違反した場合には、社会的評価の低下を招き、結果として当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(8)情報システム・情報セキュリティ

 当社グループでは、事業遂行に関連して多くの機密情報を保持するとともに、情報共有や業務効率化のために情報システムを構築・運用しています。システム運営上の安全性確保やセキュリティ対策、社員教育などを継続的に実施していますが、予期せぬコンピュータウイルスや不正アクセス等により情報システム機能に支障が生じたり、機密情報が外部に流出した場合には、被害者に対する損害賠償やシステム復旧費用が発生し、社会的信用を低下させることとなり、業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

(9)販売先の信用

 当社グループの販売先は多種多様であり、その債権管理のため販売先の業況を定期的に把握するとともに、業態や資力等に応じた信用限度設定を行っております。また、必要に応じて担保・保証等の提供を受けるなどきめ細かい与信管理を行い、必要な貸倒引当金の検討並びに計上を実施しております。しかしながら、今後の動向によっては貸倒引当金の積増しを要する事態が生じ、その場合には業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(10)大規模自然災害

 当社グループでは、地震・津波・台風などの自然災害や感染症の爆発的な流行に起因して生じる不測の事態に備えて、被害を最小限に抑え、早期復旧による事業継続と組織としての社会的責任を遂行すべく、事業継続計画(BCP)を整備していますが、当社グループ及び取引先の事業活動に被害が生じた場合や社会インフラ機能が

低下した場合には、当社グループの業績や財務状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

5【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 特記すべき事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1) 重要な会計方針及び見積り

 当社の連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。その作成に当たっては、経営者による会計方針の選択・適用、資産・負債及び収益・費用の報告金額及び開示に影響を与える見積りを必要とします。経営者はこれらの見積りについて、過去の実績等を勘案し合理的に判断しておりますが、見積りは不確実性を伴うため、実際の結果と異なる場合があります。

 当社の連結財務諸表で採用している重要な会計方針は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表 (1)連結財務諸表 注記事項 連結財務諸表作成のための基本となる重要な事項」に記載しておりますが、特に以下の会計方針が連結財務諸表における重要な見積りの判断に大きな影響を及ぼすと考えております。

 

①貸倒引当金

 当社グループでは、債権の貸倒による損失に備えるため、一般の債権については過去の貸倒実績率により、貸倒懸念債権等の特定の債権については個別に債権の回収状況、債務者の財務内容及び担保価値などから回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。

 将来において、債務者の財務内容の悪化や担保価値の下落等により、引当金の追加計上が必要となる可能性があります。

 

②投資の減損

 当社グループは、長期的な取引関係の維持のために特定の取引先及び金融機関の株式等を保有しております。

 市場価格のある有価証券については、個別銘柄毎に時価を把握するとともに、発行体外部信用格付や公表財務諸表ベースでの各種財務比率の検討による信用リスクの定量評価を行い、時価が著しく下落した銘柄については回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損損失を計上しております。

 また、市場価格のない有価証券については、純資産額の下落幅、投資先の財政状態及び将来の業績見通し等を総合的に勘案し、時価の下落が一時的であり、回復する見込みがあると認められる場合を除き、減損損失を計上しております。

将来の株式市場の低迷または投資先の財政状態の悪化により、追加の減損処理又は新たな減損処理が必要となる可能性があります。

 

③固定資産の減損

 当社グループは、収益性が著しく低下した資産又は資産グループについて、割引前キャッシュ・フローを見積りその総額が帳簿価額を下回る場合には、帳簿価額を回収可能価額まで減額し、減少額を減損損失として計上しております。減損の兆候の認識及び測定に当たっては慎重に検討を行っておりますが、資産又は資産グループの市場価格の下落や経営環境の悪化等により、追加の減損処理又は新たな減損処理が必要となる可能性があります。

 

④退職給付費用及び退職給付債務

 従業員に対する退職給付費用及び退職給付債務を数理計算上で設定される前提条件に基づき算出しております。これらの前提条件には、割引率、年金資産の長期期待運用収益率等の要素が含まれており、実際の結果がこれらの前提条件と異なる場合、又は前提条件が変更された場合、その影響は累積され、将来の会計期間にわたって認識されるため、将来の退職給付費用及び退職給付債務に影響を及ぼす可能性があります。

 

⑤繰延税金資産

 当社グループは、繰延税金資産の回収可能性の評価に際し、将来の課税所得を合理的に見積っております。繰延税金資産の回収可能性は将来の課税所得の見積りに依存するので、経営環境の変化等により課税所得の見積りが減少した場合や、税制改正により税率の変更等が生じた場合には、繰延税金資産の計上額が減額され、税金費用が計上される可能性があります。

 

(2) 当連結会計年度の財政状態の分析

 当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末に比べて13億32百万円減少し、436億59百万円となりました。主な要因は、受取手形及び売掛金の減少17億41百万円、投資有価証券の増加3億26百万円であります。

 負債は、前連結会計年度末に比べて29億36百万円減少し、309億24百万円となりました。主な要因は、支払手形及び買掛金の減少30億43百万円であります。

 純資産は、前連結会計年度末に比べて16億3百万円増加し、127億35百万円となりました。主な要因は、親会社株主に帰属する当期純利益の計上等による利益剰余金の増加10億32百万円であります。

以上の結果、自己資本比率は前連結会計年度末に比べて4.3ポイント増加し、28.4%となりました。

 

(3) 当連結会計年度の経営成績の分析

①売上高

 売上高は前連結会計年度と比較し5.4%減の889億74百万円となりました。

 電機関連事業では、建築系の電機部品等の販売が伸び悩んだものの、生産設備関連におけるレーザ加工機、建築設備関連における空調冷熱設備の受渡しが順調に推移しました。また、高機能部品向け材料の販売も堅調に推移しました。

 以上の結果、売上高は224億1百万円(前年同期比2.3%減)となりました。

 機械関連事業では、産業機械において冷菓、冷凍食品向けの食品機械設備等、農業施設において穀類等貯蔵施設工事、農産物加工設備等の受渡しがあったものの、全般的に物件の受渡しは低調な推移となりました。

 以上の結果、売上高は69億63百万円(前年同期比11.1%減)となりました。

 建材・燃料関連事業では、建材事業は首都圏における建築工事の着工遅れなどにより、建築資材の販売が伸び悩みました。震災復興関連工事向けの土木資材の受渡しは好調でしたが、工事案件の発注延期等の影響もあり、低調な推移となりました。燃料事業はSS(サービスステーション)におけるガソリン販売は順調に推移しましたが、灯油の市場価格が低迷したことなどにより、収益面では厳しい状況が続きました。

 以上の結果、売上高は392億10百万円(前年同期比5.6%減)となりました。

 海運関連事業では、連結子会社のナラサキスタックス㈱において、石炭の取扱いが順調であり、また、鋼材・木材・セメントなど建設資材の取扱量も回復傾向で推移しましたが、国際輸送は航路減少の影響により低調な推移となりました。

 以上の結果、売上高は163億35百万円(前年同期比1.7%減)となりました。

 建設機械関連事業では、道路工事量の減少により物件の引合い・受注は低調でしたが、主力のコンクリートポンプ車の販売は、首都圏の都市再開発工事等による建設機械の需要に伴い堅調に推移しました。

 以上の結果、売上高は40億63百万円(前年同期比20.3%減)となりました。

 

②営業利益

 売上総利益は前連結会計年度と比較し0.4%増の91億40百万円(売上総利益率は前連結会計年度と比較し0.6ポイント増の10.3%)となり、販売費及び一般管理費は人件費等の増加により前連結会計年度と比較し2.8%増の73億73百万円となりました。

 以上の結果、営業利益は前連結会計年度と比較し8.6%減の17億67百万円となりました。

 

③経常利益

 営業外収益は連結子会社において厚生年金基金解散損失戻入益86百万円を計上したことにより前連結会計年度と比較し62.6%増の2億76百万円となり、営業外費用はほぼ前連結会計年度並みの1億80百万円となりました。

 以上の結果、経常利益は前連結会計年度と比較し2.6%減の18億63百万円となりました。

 

④親会社株主に帰属する当期純利益

 特別損失は当社において固定資産の減損損失33百万円の計上はありましたが、前連結会計年度に連結子会社において計上した損害賠償金等がなくなったことにより、親会社株主に帰属する当期純利益は前連結会計年度と比較し21.1%増の12億44百万円となりました。

(4)経営成績に重要な影響を与える要因について

 当社グループの経営成績に需要な影響を与える要因については、「第2 事業の状況 4 事業等のリスク」に記載のとおりであります。

 

(5)資本の財源及び資金の流動性についての分析

①資金調達

 当社グループの財務運営の方針及び目的は、効率的な営業活動を心掛けるとともに、資産の効率的な活用及び有利子負債の削減に努め、財務体質の改善・強化を図ることであります。当社グループでは、主に営業活動によるキャッシュ・フローを資金の源泉としております。また、連結子会社のナラサキスタックス㈱は、財務体質の改善及び資金調達手段の多様化を図るため、売上債権流動化による資金調達を実施しております。

 

②キャッシュ・フロー

 当連結会計年度のキャッシュ・フローの分析については、「第2 事業の状況 1 業績等の概要 (2)キャッシュ・フロー」に記載のとおりであります。