第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。

 

(1) 当社グループの対処すべき課題

当社の経営戦略と対処すべき課題は、新しい事業を加えながら事業のポートフォリオを時代の流れと共に成長していける構造に変えてゆくことであります。

現在の当社グループの事業の多くが、人口が減少したりGDPが低迷したりしている日本国内に集中しており、当社の国内の既存事業の多くは日本の環境に影響を受けます。

投資については、2018年3月期は海外での事業の投資が増えましたが、これまでは日本の既存事業への投資が中心でありました。このままでは事業の成長や伸びがありません。このため、成長する地域や事業に投資することが重要な課題であります。現在、事業に使われている資金(EV:純資産+借入金-現預金)は600億円であります。この600億円の内、海外子会社の各個別決算より単純合計した海外のEVは40億円程度であり、国内事業のEVは560億円程度であります。

投資する地域については、海外では環太平洋地域を中心に、人口やGDPが伸びている東南アジアや北米など、日本では東京のような人口が集中する大都市であります。

投資する事業については、自分たちが事業内容を理解でき、自分たちが運営できそうな事業を投資利回りも考慮しながら決定し投資を行ってゆきます。また、競争する上で優位性を持った事業、業界の勝ち組企業、東京など大都市部でのサービス業、勝ち組コア事業の補強、地元北陸地区での事業、IT関連ではインターネットを使ったサービス事業やパッケージソフトやストックビジネスなどを対象とし投資を行ってゆきます。

投資を実行した後に事業をきちんと運営し成長させるために、現状に満足せず伸びてゆこうとする資質や、リーダーシップ、語学力などを備えたグローバルで活躍する人材と組織を育成し増やします。また、外部から優れた人材もスカウトします。

現在のグローバルでの投資は、2014年3月期にシンガポールでプラスチック製品の販売・加工会社を買収し、2018年3月期はベトナムで香辛料の製造販売会社とシンガポールでガスケットの加工販売会社を買収いたしました。この結果、海外でのEVは40億円程度となり、今後も引き続きグローバルでの投資にも力を入れてゆきます。

建設関連やエネルギー関連などの非差別化事業はシェアとコストを重視し、勝ち組を目指してゆきます。情報システム関連事業では、他社との差別化が図れるパッケージソフトやインターネット関連の事業などの利益率や成長率が高い事業、またSI(システムインテグレーション)、保守サービスなどのストックビジネスにも力を入れてゆきます。

また、差別化が図れるゴンドラ事業やストックビジネスのケーブルテレビ事業などに力を入れてゆきます。

 

 

(2) 株式会社の支配に関する基本方針

(1)基本方針の内容

当社取締役会は、上場会社として当社株式の自由な売買が認められている以上、当社取締役会の賛同を得ずに行われる、いわゆる「敵対的買収」であっても、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであれば、これを一概に否定するものではありません。また、当社の支配権の移転を伴う買付提案に応じるか否かの判断も、最終的には株主全体の意思に基づき行われるべきものと考えています。

しかしながら、株式の大量買付行為((3)において定義されます。)の中には、その目的等から見て企業価値ひいては株主共同の利益に対する明白な侵害をもたらすもの、株主に株式の売却を事実上強要するおそれがあるもの、対象会社の取締役会や株主が株式の大量買付行為の内容等について検討するためあるいは対象会社の取締役会が代替案を提案するために必要かつ十分な時間や情報を提供しないもの、対象会社が買収者の提示した条件よりも有利な条件をもたらすために買収者との交渉を必要とするもの等、対象会社の企業価値ひいては株主共同の利益に資さないものも少なくありません。当社グループが専門商社として業界での確固たる地位を築き、当社グループが構築してきたコーポレートブランド・企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させていくためには、当社の企業価値の源泉である①当社グループの総合力、②優良な顧客資産、③開拓者精神を核心とする企業風土と健全な財務体質を維持することが必要不可欠であり、これらが当社の株式の大量買付行為を行う者により中長期的に確保され、向上させられるのでなければ、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益は毀損されることになります。また、外部者である買収者からの大量買付行為の提案を受けた際には、前記事項のほか、当社グループの有形無形の経営資源、将来を見据えた施策の潜在的効果その他当社グループの企業価値を構成する事項等、さまざまな事項を適切に把握した上で、当該買付が当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益に及ぼす影響を判断する必要があります。

当社としては、当社株式に対する大量買付行為が行われた際に、株主の皆様が当該大量買付行為に応じるべきか否かを判断するに際し、必要十分な情報の提供と一定の評価期間が与えられた上で、熟慮に基づいた判断を行うことができるような体制を確保することが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益に資するものと考えております。

当社取締役会は、当社株式に対する大量買付行為が行われた際に、当社取締役会が株主の皆様に当社経営陣の計画や代替案等を提案するために必要な情報や時間を確保した上で、株主の皆様に対し当社経営陣の計画や代替案等を提示すること、あるいは必要に応じ株主の皆様のために買収者と交渉を行うこと等を可能とすることにより、当該大量買付行為に応じるべきか否かを株主の皆様が適切に判断することを可能とするための枠組みが、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益に反する大量買付行為を抑止するために必要不可欠であり、さらには、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なう大量買付行為を行う者は、例外的に当社の財務および事業の方針の決定を支配する者として適当でないと判断し、このような者による大量買付行為に対しては、当社が必要かつ相当な対抗をすることにより、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保する必要があると考えております。

 

(2) 当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社の支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組み

当社は、企業価値をさらに向上させるために、既存の勝ち組事業においても絶え間ないコストダウンを図りながら、同業他社に負けないようトップシェアを目指しております。また、既存の地域や市場に固執せず、「開拓者精神」をいかんなく発揮し、新たな市場や未開拓の地域へ進出することにより、中長期的な企業価値の向上を実現してまいります。

新規事業におきましては、茨城県の洋上風力発電施設15基に続き、青森県で陸上風力発電施設5基が稼働しております。また、太陽光発電事業にも参入し、現在兵庫県でメガソーラー(大規模太陽光発電所)が稼働しております。

需要が増え、経済成長してゆく海外での事業への取組みも進め、グローバル化に対応する所存であります。既にビジュアルシステム部門がシンガポールに子会社を設立して進出しており、傘下に収めたプラスチック製品加工販売会社により事業を展開しております。また、2018年3月期にはベトナムで香辛料の製造販売会社とシンガポールでガスケットの加工販売会社を買収いたしました。今後も引き続きグローバルでの投資にも注力いたします。

基本方針としましては、グループ全体の有形無形の経営資源を分散させず、各事業や各地域にこれらを最適な方法により配分し、無駄のない、コストの低い、効率の良い事業活動を進めてまいります。また、当社は、市場や顧客の変化に迅速に対応し、「お客様第一」をモットーに、お客様に喜ばれるような提案や価格を提供することにより、それぞれの地域や業界においてシェアを高めていきます。このような企業活動により、当社の企業価値および株主共同の利益の向上を図ってまいります。

当社において、コーポレート・ガバナンスの強化としては、これまでに以下の施策を行ってまいりました。

まず、取締役会につきましては、グループの経営方針、戦略の意思決定機関および業務執行の監督機関として位置づけており、取締役を8名体制(内社外取締役2名)で、任期は1年としております。

また、2001年6月27日開催の当社取締役会決議に基づき導入した執行役員制度を業務執行機関として位置づけており、業務執行責任の強化・明確化を図っており、現在11名体制で、任期を1年としております。また経営幹部会を原則として毎週1回開催し、業務執行に関する重要事項の審議等を行っております。

さらに、当社は、内部監査部門として監査室を設置し、コンプライアンスやリスク管理の状況などを定期的に監査しております。これに加え、内部統制の整備・充実に着手しております。

これらの業務執行の迅速性および機動性の強化と経営監視機能の強化により、効率的かつ透明性の高い企業経営を実現していきます。

当社は、コーポレート・ガバナンスとしての内部統制システム等の整備・構築およびコンプライアンス体制の充実にも積極的に取り組んでおり、今後はより一層のガバナンスの強化・充実に取り組んでいく所存であります。

 

(3) 会社の支配に関する基本方針に照らして不適切な者によって当社の財務および事業の方針の決定が支配されることを防止するための取組みの概要

当社は、2017年5月15日開催の当社取締役会および2017年6月15日開催の当社第100回定時株主総会の各決議に基づき、2014年6月13日に導入した「当社株式の大量買付行為への対応策」(買収防衛策)の内容を一部改定した上で更新いたしました。(以下、改定後の買収防衛策を「本プラン」といいます。)

本プランは、当社グループの企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させることを目的として、当社の株券等の大量買付行為が行われる場合に、大量買付行為を行おうとする者(以下「大量買付者」といいます。)に対し、(i)事前に当該大量買付行為に関する必要かつ十分な情報の提供を求め、(ii)当社が当該大量買付行為についての情報収集・検討等を行う時間を確保した上で、(iii)株主の皆様に対し当社経営陣の計画や代替案等を提示すること、あるいは大量買付者との交渉を行っていくための手続を定めています。かかる大量買付行為についての必要かつ十分な情報の収集・検討等を行う時間を確保するため、大量買付者には、取締役会評価期間が経過し、かつ当社取締役会または株主総会が対抗措置としての新株予約権無償割当ての実施の可否について決議を行うまで大量買付行為の開始をお待ちいただくことを要請するものです。

当社取締役会は、大量買付者が本プランに定められた手続を遵守したか否か、大量買付者が本プランに定められた手続を遵守した場合であってもその大量買付行為が当社の企業価値ひいては株主共同の利益を著しく損なうものとして対抗措置として新株予約権無償割当てを実施するか否か、および、対抗措置として新株予約権無償割当てを実施するか否かについて株主総会に諮るか否かの判断については、その客観性、公正性および合理性を担保するため、当社は、当社取締役会から独立した組織として独立委員会を設置し、独立委員会に必ず諮問することとします。

本プランは、以下の①ないし③のいずれかに該当しまたはその可能性がある行為がなされ、またはなされようとする場合(以下「大量買付行為」といいます。)を適用対象とします。

① 当社が発行者である株券等に関する大量買付者の株券等保有割合が20%

以上となる当該株券等の買付その他の取得

② 当社が発行者である株券等に関する大量買付者の株券等所有割合とその

特別関係者の株券等所有割合との合計が20%以上となる当該株券等の買

付その他の取得

③ 当社が発行者である株券等に関する大量買付者が、当社の他の株主との

間で当該他の株主が当該大量買付者の共同保有者に該当することとなる

行為を行うことにより、当該大量買付者の株券等保有割合が20%以上と

なるような行為

 

大量買付行為を行う大量買付者には、大量買付行為の実行に先立ち、本プランに定める手続を遵守する旨の誓約文言を含む書面(「意向表明書」といいます。)を当社に対して提出していただきます。当社は、意向表明書を受領した日から10営業日以内に、買付説明書の様式を大量買付者に対して交付いたします。大量買付者は、当社が交付した書式に従い、当社株主の皆様の判断および当社取締役会としての意見形成のために必要かつ十分な情報(以下「本必要情報」といいます。)等を記載した書面(「買付説明書」といいます。)を、当社に提出していただきます。

次に、大量買付者より本必要情報の提供が十分になされたと認めた場合、当社取締役会は、大量買付行為の内容の評価、検討、協議、交渉、代替案作成のための期間として、60日間(対価を現金(円貨)のみとする公開買付けによる当社全株式の買付けの場合)または90日間(その他の大量買付行為の場合)の取締役会評価期間を設定します。当社取締役会は、当該期間内に、当社経営陣から独立した外部専門家等の助言を受けることができます。当社取締役会は、その判断の透明性を高めるため、大量買付行為の内容に対する当社取締役会の意見、当社取締役会が代替案を作成した場合にはその概要、その他当社取締役会が適切と判断する事項について、営業秘密等開示に不適切と当社取締役会が判断した情報を除き、情報開示を行います。

独立委員会は、大量買付者および当社取締役会から提供された情報に基づき、必要に応じて外部専門家等の助言を得て大量買付行為の内容の評価・検討等を行い、取締役会評価期間内に対抗措置としての新株予約権の無償割当ての実施もしくは不実施または新株予約権の無償割当ての実施の可否につき株主総会に諮るべきである旨を当社取締役会に勧告を行います。独立委員会は、その判断の透明性を高めるため、大量買付者から提供された本必要情報、大量買付行為の内容に対する当社取締役会の意見、当社取締役会から提出された代替案の概要その他独立委員会が適切と判断する事項について、営業秘密等開示に不適切と独立委員会が判断した情報を除き、取締役会を通じて情報開示を行います。

当社取締役会は、独立委員会の前述の勧告を最大限尊重し、取締役会評価期間内に新株予約権無償割当ての実施もしくは不実施に関する会社法上の機関としての決議または株主総会招集の決議その他必要な決議を遅滞なく行います。新株予約権無償割当て実施の可否につき株主総会において株主の皆様にお諮りする場合には、株主総会招集の決議の日より最長60日以内に株主総会を開催することとします。対抗措置としての新株予約権無償割当てを実施する場合には、新株予約権者は、当社取締役会が定めた1円以上の額を払い込むことにより新株予約権を行使し、当社普通株式を取得することができるものとし、当該新株予約権には、大量買付者等による権利行使が認められないという行使条件や当社が大量買付者等以外の者から当社株式と引換えに新株予約権を取得することができる旨の取得条項等を付すことがあるものとします。なお、取得条項等において、大量買付者等が有する新株予約権の取得の対価として、金銭等の経済的な利益の交付は行う旨の条項等は設けないこととします。

また、当社取締役会は、当社取締役会または株主総会が新株予約権無償割当てを実施することを決定した後も、新株予約権無償割当ての実施が適切でないと判断した場合には、独立委員会の勧告を最大限尊重した上で、新株予約権無償割当ての中止または変更を行うことがあります。当社取締役会は、前述の決議を行った場合は、適時適切に情報開示を行います。

本プランの有効期間は、2017年6月15日開催の定時株主総会においてその更新が承認されたことから、当該定時株主総会の日から3年内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時株主総会終結の時までとします。なお、本プランの有効期間中であっても、企業価値ひいては株主共同の利益の確保・向上の観点から、独立委員会の承認を得た上で、本プランの内容を変更する場合があります。

なお、本プランの詳細については、インターネット上の当社ウェブサイト

(http://www.mitani-corp.co.jp/ir/library/0515press.pdf)
(http://www.mitani-corp.co.jp/ir/library/170523.pdf)で公表している2017年5月15日付プレスリリース「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)の更新について」および2017年5月23日付プレスリリース「(変更)「当社株式の大量買付行為への対応策(買収防衛策)の更新について」の一部変更のお知らせ」をご参照ください。

 

(4) 具体的取組みに対する当社取締役会の判断およびその理由

(2)に記載した当社の財産の有効な活用、適切な企業集団の形成その他の会社支配に関する基本方針の実現に資する特別な取組みは、(2)に記載した通り、当社の企業価値ひいては株主共同の利益を向上させるための具体的方策であり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿うものです。

また、(3)に記載した本プランも、(3)に記載した通り、企業価値ひいては株主共同の利益を確保・向上させるために導入されたものであり、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではなく、当社の基本方針に沿うものです。特に、本プランは、当社取締役会から独立した組織として独立委員会を設置し、新株予約権無償割当ての実施もしくは不実施または株主総会招集の判断の際には取締役会はこれに必ず諮問することとなっていること、独立委員会は当社の費用で独立した第三者である外部専門家等を利用することができるとされていること、本プランの有効期間は3年であり、その継続については株主の皆様のご承認をいただくこととなっていること等その内容において公正性・客観性が担保される工夫がなされている点において、企業価値ひいては株主共同の利益に資するものであって、当社の会社役員の地位の維持を目的とするものではありません。

 

 

2 【事業等のリスク】

有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項には、以下のようなものがあります。

なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

(1)国内経済環境の変化のリスク

当社グループの事業の多くが、人口が減少したりGDPが低迷したりしている日本国内に集中しており、当社の国内の既存事業の多くは日本の環境に影響を受けます。特に主力商品であるセメントや石油製品は、需要の減少が続いており今後想定以上のスピードで需要が落ち込んだ場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(2)信用リスク

当社グループの取引先に対する売上債権については、貸倒れによる損失に備えて一定基準により貸倒引当金を計上しております。また、取引先毎に取引限度額を定めるなど与信管理も十分行っておりますが、取引先の信用悪化や経営破綻等により債権の回収が困難となるリスクがあります。特に建設業関連の売上債権が多いことから、建設不況となれば取引先の信用悪化や経営破綻等により多額の貸倒費用が発生する可能性があり、その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(3)事業投資リスク

当社グループは、M&Aを通して既存事業の拡大や強化を図り、また新規事業や海外事業への進出を目指しております。企業買収や事業譲受けを判断するに当たり、十分なデューデリジェンス等を実施しておりますが、想定外の要因により買収先の業績や財政状態が急激に悪化したり、期待する利益が上がらなかったり、また当該事業から撤退を余儀なくされるリスクがあります。その場合には当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(4)製品の品質に関するリスク

当社グループが製造したり販売したりする生コンクリートの品質につきましては、JIS規格に対応し十分な品質管理体制をとっております。しかしながら、生コンクリートは半製品でありその強度は打設したあと4週間後の強度試験の結果が基準となることから、万一人為的ミスや想定外の要因により製品に欠陥があれば、使用した建物に強度不足やひび割れが発生し、多額の損害賠償を求められるリスクがあります。想定を超える損害賠償費用が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(5)減損リスク

当社グループは、生コンクリート工場やガソリンスタンド等の事業用固定資産を保有しており、これらの事業の収益性の低下により投資した固定資産の回収ができない場合には、減損処理を行うことがあります。また、M&A等により取得した株式やのれん等の価値が下落し投資が回収できない場合にも、減損処理を行うことがあります。これらの減損損失が多額に発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(6)土壌汚染に関するリスク

当社グループが運営するガソリンスタンドや油槽所につきましては、定期的に設備の点検や補修等を実施しており、石油製品の漏洩による土壌汚染の防止に努めております。しかしながら、予測できない要因によって石油製品が漏洩したことにより、汚染の除去費用や拡散防止費用、また住民に対する損害賠償費用等が発生した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(7)自然災害等によるリスク

当社グループが行なう風力発電事業は、地震や落雷等により風力発電所が被害を受けるリスクがあります。損害保険により不測の事態への対応を講じておりますが、保険でカバーされない損失が発生するリスクがあります。

また、異常気象や温暖化など地球規模での環境の変動が起こり、風向きや風量が想定外に変化し発電量が減少した場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(8)技術革新によるリスク

当社グループが行なう情報システム事業やケーブルテレビ事業は、技術革新のスピードが極めて速く、その対応が遅れたことにより、顧客からの注文の減少や商品・設備の陳腐化等が発生するリスクがあります。その場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

(9)コンプライアンスに関するリスク

当社グループは、事業を行う上で必要な許認可や建設業法、揮発油業法、ガス保安法、消防法、放送法等の法令や規制の適用を受けております。しかしながら、これらの法規制に適切な対応ができなかった場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

また、従業員に対するコンプライアンス教育は適時実施しており、法令や社内規程の遵守を徹底するよう指導しておりますが、万一従業員による不正行為があった場合には、その内容次第では当社の業績や社会的な信用に影響を及ぼす可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)経営成績等の状況の概要

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要は次のとおりであります。

 

① 財政状態及び経営成績の状況

当連結会計年度の業績につきましては、売上高は3,800億34百万円(前期比5.2%増)となりました。売上高につきましては、建設資材の販売数量が増加したことや石油製品価格が上昇したことなどにより売上高は増収となりました。

営業利益につきましては、165億77百万円(前期比0.6%増)となり、経常利益につきましては175億61百万円(前期比1.0%減)となりました。ゴンドラ事業と情報システム関連事業の利益が増えたことや、退職給付費用も前期と比べて減少しましたが、建設関連やカーディーラ事業の利益が減少したことなどにより営業利益や経常利益は前期並みとなりました。

この結果、税金等調整前当期純利益は172億19百万円(前期比0.5%減)となり、親会社株主に帰属する当期純利益は99億7百万円(前期比5.3%減)となりました。

なお、当事業年度におきまして、市場買付により自己株式を475,711株(取得価額総額20億99百万円)取得いたしました。

 

セグメントの経営成績は、次のとおりであります。

 

<情報システム関連事業>

情報システム関連事業におきましては、売上高は231億96百万円(前期比2.0%減)となり、営業利益は24億54百万円(前期比7.2%増)となりました。

売上高につきましては、各部門とも前期並みとなりました。営業利益につきましては、学校関連部門とパッケージソフトの販売が好調であったことや、買収した会社の利益が加わったこと、また退職給付費用が前期と比べて減少したことなどにより営業利益は増益となりました。

 

<企業サプライ関連事業>

企業サプライ関連事業におきましては、売上高は2,462億59百万円(前期比6.1%増)となり、営業利益は130億52百万円(前期比1.8%減)となりました。

売上高につきましては、建設資材の販売数量の増加や石油製品価格の上昇などにより売上高は増収となりました。営業利益につきましては、ゴンドラ事業の利益は増えましたが、建設資材部門やエネルギー関連部門の販売競争が激しくなったりコストが上昇したりしたことなどにより営業利益は減益となりました。

 

<生活・地域サービス関連事業>

生活・地域サービス関連事業におきましては、売上高は1,105億78百万円(前期比4.7%増)となり、営業利益は32億41百万円(前期比0.3%増)となりました。

売上高につきましては、石油製品価格の上昇などにより増収となりました。営業利益につきましてはカーディーラ事業の利益が減少しましたが、全体としては前期並みとなりました。

 

当連結会計年度末における資産合計は2,253億43百万円となり、前連結会計年度末と比べ229億44百万円増加いたしました。

流動資産は1,750億62百万円となり、前連結会計年度末と比べて200億36百万円増加いたしました。これは当期末が休日のため月末の支払いが翌月初となり現金及び預金が前連結会計年度末と比べて106億36百万円増加したことなどによるものであります。 

固定資産は502億81百万円となり、前連結会計年度末と比べて29億7百万円増加いたしました。

負債合計は978億62百万円となり、前連結会計年度末と比べて142億14百万円増加いたしました。これは当期末が休日のため月末の支払が翌月初となり支払手形及び買掛金が前連結会計年度末と比べて123億13百万円増加したことなどによるものであります。

純資産合計は1,274億81百万円となり、前連結会計年度と比べて87億29百万円増加いたしました。これは利益剰余金が87億47百万円増加したことなどによるものであります。

 

②キャッシュ・フローの状況

営業活動によるキャッシュ・フローは、263億48百万円となり前連結会計年度に比べ125億63百万円増加いたしました。これは、主に当連結会計年度末が休日により、月末支払が翌月初となったことによるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは△107億95百万円となりました。これは、レンタル用のゴンドラやケーブルテレビ事業の光伝送路などの設備投資と、ベトナムの香辛料製造販売会社やシンガポールのガスケット加工販売会社を買収したことなどが主な支出の内容であります。

財務活動によるキャッシュ・フローは△47億73百万円となりました。これは、主に自己株式の取得と長期借入金の返済などによる支出であります。当連結会計年度末における現金及び現金同等物の期末残高は773億55百万円となり、前連結会計年度末に比べ106億58百万円増加いたしました。

 

③生産、受注及び販売の実績

a.生産実績

当連結会計年度における生産実績をセグメントごとに示すと、次の通りです。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期増減比(%)

情報システム関連事業

2,394

0.2

企業サプライ関連事業

2,786

10.1

生活・地域サービス関連事業

33,785

△0.9

合計

38,966

△0.1

 

(注) 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

b.販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次の通りです。

 

セグメントの名称

金額(百万円)

前期増減比(%)

情報システム関連事業

23,196

△2.0

企業サプライ関連事業

246,259

6.1

生活・地域サービス関連事業

110,578

4.7

合計

380,034

5.2

 

(注) 1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2)経営者の視点による経営成績等の状況に関する分析・検討内容 

経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

①重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に構成妥当と認められる企業会計の基準に基づいて作成されております。この連結財務諸表の作成にあたっては、当連結会計年度における財務状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を与えるような見積り、予測を必要としております。当社グループは、過去の実績や状況を踏まえ合理的と判断される前提に基づき、継続的に見積り、予測を行っております。そのため実際の結果は、見積り特有の不確実性があるため、これらの見積りと異なる場合があります。

 

②当連結会計年度の経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容 

a.財政状態の分析 

財政状態の分析については、3「経営者による財政状態、経営成績等及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

 

b.経営成績の分析

経営成績の分析については、3「経営者による財政状態、経営成績等及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

 

c.キャッシュ・フローの分析

キャッシュ・フローの分析については、3「経営者による財政状態、経営成績等及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

 

d.経営成績に重要な影響を与える要因について

 経営成績に重要な影響を与える要因については、2「事業等のリスク」をご参照ください。

 

e.資本の財源及び資金の流動性について

当社グループは、運転資金及び設備資金につきましては、主として内部資金により充当することとしております。当連結会計年度末における現金及び現金同等物の残高は773億55百万円であります。資金の流動性については、3「経営者による財政状態、経営成績等及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

 

セグメントごとの財政状態及び経営成績の状況に関する認識及び分析・検討内容につきましては、3「経営者による財政状態、経営成績等及びキャッシュ・フローの状況の分析」をご参照ください。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

当連結会計年度の研究開発活動は、企業サプライ関連事業におけるワインダー及び安全装置に係わる基礎研究と要素開発と商品開発(新商品の開発・既存商品の改良)、有人ゴンドラ及び自動機ゴンドラの研究開発、外壁リニューアル工事における調査診断手法及び改修技術の研究開発を行っており、総額は110百万円であります。