文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。
当社グループは「全ては健康を願う人々のために」をコーポレートスローガンとして掲げ、「わたしたちは社会・顧客と共生し、独創的なサービスの提供を通じて新しい価値を共創し、世界の人々の医療と健康に貢献します。」との経営理念のもと、常に患者様を第一に考え、その満足度を高めるべく顧客価値の創造に取り組むことで、持続的な成長による中長期的な企業価値の向上とコーポレートブランドの確立を目指しております。
我が国においては現在、国民の健康寿命の延伸と超高齢社会、総人口の減少における持続可能な社会保障制度の構築・維持を目的に医療費抑制のための施策が推進されております。2018年4月には薬価制度の抜本改革が行われ、毎年薬価調査・毎年薬価改定が実施されることとなりました。一方で、2018年には、「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」、「医薬品の適正流通(GDP)ガイドライン」が発出され、さらに、2019年12月には、改正医薬品医療機器等法が公布され今後3年間で段階的に施行されることとなり、これらのガイドラインや制度改正の趣旨を踏まえた対応が求められております。
このように医療ならびに医薬品業界の環境変化がますます加速しているなか、当社グループは医療・健康・介護分野に携わる企業集団として、かかる急速な環境の変化や課題を先取りし、迅速かつ的確に対応することで、国民の健康寿命の延伸と持続可能な社会保障制度の構築・維持に貢献してまいります。
中期的な収益性向上のための施策として、医薬品卸売事業については、患者様、医療機関、さらには在宅医療・介護に携わる専門職等の課題を解決する顧客支援システムの開発・提案に積極的に取り組んでまいります。また、ジェネリック医薬品の数量シェアが80%を超える時代を見据え、独自の検証により品質を担保したジェネリック医薬品を安定供給することにより、患者様や医療機関の皆様の課題を解決するとともに、当社グループの収益性向上に寄与させてまいります。調剤薬局事業については、各薬局が調剤報酬改定に対応した機能を構築するための施策を推進してまいります。また、地域医療に密着したサービスの提供と、高度な薬学管理知識を有する薬剤師の育成により、それぞれ地域連携薬局と専門医療機関連携薬局としての機能を果たすことで調剤薬局事業の高付加価値化を推進してまいります。一方で、グループ全体で業務の集約化と標準化、人員の適正化を進めることで生産性の向上を図り、安定的な収益の確保と収益性の向上を目指してまいります。
また、持続可能な社会の実現を目指し、配送回数の適正化などの事業活動を通じて環境負荷の低減に取り組むとともに、性別、国籍等を問わない幅広い人材活用により、多様な事業風土を醸成してまいります。さらに、医療および健康関連企業としての公共性と社会インフラとしての使命を認識し、各機能を事業継続の観点から見直し、震災・パンデミック対策など医薬品の安定供給に必要な投資を各ステークホルダーからの信頼と共感をベースに進めることで、安心・安全の医薬品供給を追求してまいります。
国内外の経済への大きな影響が避けられない新型コロナウイルスの感染拡大につきましては、当社の医薬品卸売事業、調剤薬局事業におきましても営業活動の停滞や感染リスクを警戒した患者の受診抑制等による業績への影響など様々な影響が想定されます。
当社における新型コロナウイルス感染症への取り組みにつきましては、3月に当社グループのパート・派遣・外注社員を含む全従業員13,960名に対して、7月上旬までの必要枚数に相当するサージカルマスクを配布し感染予防に努めました。また、接触機会を削減するために、テレワークや時差出退勤を実施するとともに、医療提供体制の維持に努めるべく物流・営業担当者の業務体制を交代制とすることで供給体制を整えております。
このような取り組みを推進することで、患者様、顧客、地域社会、株主、社員など全てのステークホルダーから必要とされ、継続して支持される企業集団を目指してまいります。
当社及び当社グループの事業その他に関する主なリスクは以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、当社及び当社グループの事業その他に関する全てのリスクを網羅したものではありません。
(1) 法的規制等について
当社グループの主な事業、取り扱い品目は、医薬品医療機器等法および関連法規等の規定により、必要な許可、登録、指定及び免許を受け、販売活動を行っております。これらの規定から逸脱し監督官庁による指導・処分の対象となる事例が確認された場合や、許認可の状況により当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
当社では当該規定等の遵守を徹底するため、2020年5月1日付で当社グループの薬事機能の組織再編を行い、医薬品卸売事業子会社の東邦薬品株式会社にあった薬事部(薬事情報部に名称変更)に加え、当社に当社グループの薬事機能を統括する薬事統括部を新設し、ガバナンスを一層強化しました。
(2) 薬価基準改定および医療保険制度改革の影響について
当社グループの主要取扱商品である医療用医薬品は、薬価基準に収載されております。薬価基準は医療保険で使用できる医薬品の範囲と医療機関が使用した医薬当該品等の請求価格を定めたものであり、販売価格の上限として機能しております。
この薬価基準については、厚生労働省が市場における医療用医薬品の実勢価格調査(以下「薬価調査」といいます。)を行い、その結果を薬価基準に反映させるために2年毎に改定が行われております。2018年4月の薬価制度の抜本改革により2021年4月より中間年においても薬価調査・薬価改定の導入が予定されております。今後の薬価基準改定および医療保険制度の改正の内容によっては売上への影響に加え、医療機関への納入価格やメーカーの仕切価格や割戻金、販売報奨金にも影響し、その結果、利益にも影響を与えるなど、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(3) 特有の商慣習について
当社グループが主に事業展開する医療用医薬品卸売業界においては、医薬品が生命関連商品であり納入停滞が許されないという性質上、医薬品を価格未決定のまま医療機関・調剤薬局に納入し、その後に価格交渉を始めるという特異な取引形態が旧来より続いております。官民挙げてかかる流通慣行の改善に継続して取り組んでいるところではありますが、交渉が難航した場合に当社グループでは合理的な見積もりにより決定予想価格を算出して売上計上しております。価格交渉に長時間を要する場合や当初予想と異なる価格での決定となる場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(4) 販売中止、製品回収等について
当社グループの取り扱う製品が予期せぬ副作用や異物混入等により販売中止または製品回収等の事態となった場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(5) 調剤薬局事業について
医療用医薬品の性格上調剤過誤が生じた場合、人体に損害を生じさせる可能性があります。人的過失等の事由により調剤過誤が発生したときは、多額の賠償金の請求を受けるだけではなく、既存顧客の信用および社会的信用の低下を招くおそれがあります。その場合、その内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、厚生労働省令によって薬局への薬剤師の配置に人数を厳しく規制されており、薬剤師の必要人数が確保されない場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
さらに調剤薬局事業は薬価基準に基づく医療用医薬品販売収入ならびに健康保険法に定められた調剤報酬点数に基づく調剤料および薬学管理料等が主要な収入となります。従って、薬価改定や調剤報酬改定の内容や医療保険制度改革による制度改正の内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(6) 消費税について
調剤薬局事業者が患者に販売する医療用医薬品は、消費税法により非課税商品となっておりますが、調剤薬局事業者が卸売事業者から購入する医療用医薬品には同法により消費税等が課税されております。そのため、調剤薬局事業では、消費税等の最終負担者として費用計上しております。従って、将来消費税が改定されたときに薬価基準がその変動率に応じて改定されなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(7) 減損損失について
固定資産の減損会計は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として当期の損失とすることとされております。このため、保有する固定資産の収益性の低下や市場価値が著しく下落した場合など、固定資産の減損会計の適用により特別損失の計上が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
また、時価のない投資有価証券は、1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産額が50%を下回り、合理的期間内に取得価額まで回復可能性があると判断できない場合には、当該減少額を投資有価証券評価損等として当期の損失とすることとされております。このため、市場環境や商品・製品開発の状況、競合他社の状況の変化等により、保有する株式発行会社の事業計画等が達成されず、1株当たり純資産の回復可能性が見込まれないと判断された場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
(8) システムトラブルについて
当社グループは、その事業運営をコンピュータシステム及びそのネットワークに依拠しております。基幹システムおよび周辺システムの完全二重化によるバックアップ体制を構築しておりますが、大規模なシステムトラブルが発生した場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
(9) 自然災害・パンデミックについて
当社グループは、自然災害やパンデミック等に備え、危機管理体制の構築や基幹システムおよび周辺システムの完全二重化、物流センターの自動化等を実施しておりますが、想定外の大規模災害やパンデミックが発生し事業所や物流センター、店舗の閉鎖など、事業活動に支障をきたした場合、売上高の低下、復旧にともなう期間や費用の状況によって、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。特に、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響につきましては、感染リスクを警戒した患者の受診抑制による処方箋枚数の減少が足元で見られており、また、販売・物流機能への影響も考えられます。なお、感染の収束時期も含め現時点で予測を立てることは困難であり、そのため、当社グループの営業活動や業績に大きな影響を与える可能性があります。
(10) 個人情報の管理について
当社グループは医療従事者や患者について、それぞれ多数の個人データを取り扱っております。当社グループは、個人情報保護の重要性に鑑み、「個人情報保護法」およびその他の規範を遵守し、当社が定める「共創未来グループ倫理綱領」および個人情報取扱規程にもとづいて、個人データの管理体制を確立しておりますが、医療従事者および患者に関する個人データは、その資産価値および高秘密性から、その取り扱いに不備があった場合、一般的な個人データの漏洩の場合に比し、より重い社会的信頼の低下や賠償責任が生じる可能性があります。
当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。
当連結会計年度における医療用医薬品市場は、ジェネリック医薬品の使用促進をはじめとする医療費抑制策の推進や、2019年10月に消費税率引き上げに伴う薬価改定により2.40%の薬価基準引き下げが実施されるなど引き続き厳しい環境下で推移しました。当社においてはがん治療薬などの新薬、スペシャリティ医薬品、希少疾病用医薬品の売上の伸長に加えて、初診受付サービスをはじめとする顧客支援システムの契約拡大などにより堅調に推移しました。
当社グループは、医療・健康・介護に携わる企業集団として、患者様や医療機関が抱える課題を解決する顧客支援システムの開発・提案や地域包括ケアシステムの構築に貢献することで幅広い分野で存在価値を発揮する付加価値サービス型ビジネスモデルへの変革をグループ一体となって推進いたしました。また、物流の高機能化、配送回数の最適化、共創未来ファーマ製品によるジェネリック医薬品の集約化など収益性の向上のための施策にも取り組みました。また、2018年9月に発出されました「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」への取り組みとして当社に「グループ・リスクマネジメント室」を設置し、当社連結子会社である東邦薬品株式会社をはじめとする医薬品卸売事業子会社においても「販売情報監督室」を設置するなど環境変化に対応した組織力の強化を図りました。
物流機能につきましては、2020年秋の稼働を目指し東京都大田区の京浜トラックターミナル内に総合物流センター「TBCダイナベース」の建設を進めております。これまでに培ってきた自動化の技術を一層進化させることで更なる生産性の向上を目指すと同時に、災害時にも医薬品を安定的に供給する社会的使命を果たすために万全の体制を構築してまいります。
中長期的な収益性向上のための事業戦略の一つとして2016年11月に発足させた共創未来ファーマ株式会社につきましては、当連結会計年度に3成分8品目を新たに発売し、また、2020年2月に3成分8品目の製造販売承認を取得するなど引き続き製品ラインナップの拡大を図り、当連結会計年度末現在、ジェネリック医薬品の取り扱いは76成分164品目となりました。
当連結会計年度の業績は、売上高は1,263,708百万円(前期比3.4%増)、営業利益は17,590百万円(前期比11.4%増)、経常利益は23,732百万円(前期比10.6%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は16,230百万円(前期比17.1%増)となりました。
なお、当社連結子会社である東邦薬品株式会社は2019年11月27日に、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)を発注者とする医療用医薬品の入札に関し、独占禁止法違反の疑いがあるとして、公正取引委員会による立入検査を受けました。当社は、東邦薬品株式会社とともに、この度の事態を厳粛かつ真摯に受け止め、公正取引委員会の検査に全面的に協力しております。また、今後開示すべき重要事項が発生した場合には、速やかに開示してまいります。
また、新型コロナウイルス感染症の拡大については、2020年3月において感染リスクを警戒した患者の受診抑制等の影響がありましたが、一方で長期処方の増加もあり、当連結会計年度の業績への影響は限定的でした。
セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。
医薬品卸売事業においては、2018年1月に厚生労働省より発出された「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」に基づき、個々の製品価値に見合った単品単価交渉に努めました。医療機関の課題を解決する当社独自の顧客支援システムにつきましては、2019年6月に携帯回線(LTE)を内蔵した医薬品発注・情報端末「Future ENIF(フューチャー・エニフ)」を新たにリリースしたほか、初診受付サービスや、ENIFvoice SP+A、ENIFvoice Core、Core-POSなどの普及促進に取り組みました。また、自動発注機能を搭載した薬局本部システム『ミザル』の提案を通じて、当社・顧客双方の大きな業務負担となっている急配・頻回配送を改善し、最適な配送回数を実現するための施策を推進しました。その結果、当連結会計年度の業績は、売上高1,214,030百万円(前期比3.3%増)、セグメント利益(営業利益)は18,011百万円(前期比12.0%増)となりました。上述の通り、がん治療薬などの新薬、スペシャリティ医薬品、希少疾病用医薬品の売上の伸長などが増収に貢献しました。また、個々の製品価値に見合った単品単価交渉に努めたこと、初診受付サービスをはじめとする顧客支援システムの契約拡大に努めたことなどが増益に貢献しました。
調剤薬局事業においては、調剤報酬改定への対応を進めるとともに、ENIFvoice SP+AやENIFvoice Core、薬局本部システム『ミザル』などの顧客支援システムの活用による店舗業務の効率化や標準化による収益性の改善に取り組みました。また、薬局の機能変化に向けた施策として病院研修をはじめとする研修制度のさらなる充実も図りました。その結果、当連結会計年度の業績は、売上高96,124百万円(前期比3.1%増)、セグメント利益(営業利益)は2,700百万円(前期比89.5%増)となりました。上述の通り、2018年4月の調剤報酬改定への対応が進んだことで技術料が前期より増加し、薬剤料も新薬の伸長などにより前期より増加したことなどが増収、大幅増益に貢献しました。
治験施設支援事業では、売上高256百万円(前期比8.7%減)、セグメント損失(営業損失)は126百万円、情報機器販売事業では、売上高1,445百万円(前期比4.3%増)、セグメント利益(営業利益)は29百万円(前期比18.9%減)となりました。
(注)1.TBCはToho Butsuryu Center(東邦物流センター)の略称であります。
2.ENIFvoice SP+Aは自動音声認識・電子薬歴一体型システム、ENIFvoice Coreは自動音声認識・電子薬歴一体型レセプトコンピュータ、Core-POSはレセコン連動型POSシステムの名称であります。
3.セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高を含んでおります。
仕入及び販売の実績は、次のとおりであります。
① 仕入実績
当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.前連結会計年度及び当連結会計年度における「主な相手先別販売実績」については、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先はありませんので記載を省略しております。
① 総資産
当連結会計年度末における当社グループの総資産は、前連結会計年度末に比べて7,100百万円増加し、670,827百万円となりました。
流動資産は、前連結会計年度末に比べて1,469百万円減少し、477,958百万円となりました。これは、現金及び預金が4,612百万円増加し、受取手形及び売掛金が1,657百万円、商品及び製品が2,910百万円、仕入割戻未収入金が770百万円それぞれ減少したこと等によります。
固定資産は、前連結会計年度末に比べて8,569百万円増加し、192,869百万円となりました。これは、総合物流センター「ТBCダイナベース」の新築および物流設備等により有形固定資産が7,304百万円増加したこと等によります。
セグメントごとの資産は、次のとおりであります。
医薬品卸売事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて3,837百万円増加し、514,304百万円となりました。これは、CMS預け金、有形固定資産がそれぞれ増加し、現金及び預金、受取手形及び売掛金、商品及び製品がそれぞれ減少したこと等によります。
調剤薬局事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて4,956百万円増加し、51,019百万円となりました。これは、CMS預け金が増加したこと等によります。
治験施設支援事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて223百万円減少し、674百万円となりました。
情報機器販売事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて79百万円増加し、2,298百万円となりました。
② 負債
当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて10,059百万円減少し、439,818百万円となりました。
流動負債は、前連結会計年度末に比べて22,264百万円減少し、378,000百万円となりました。これは、未払消費税等が2,423百万円増加し、前期末休日による買掛金の当期首支払額が20,191百万円あったこと等により支払手形及び買掛金が19,182百万円減少し、1年内償還予定の社債が7,950百万円転換したこと等によります。
固定負債は、前連結会計年度末に比べて12,205百万円増加し、61,817百万円となりました。これは、長期借入金が13,629百万円増加したこと等によります。
③ 純資産
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて17,160百万円増加し、231,009百万円となりました。これは、利益剰余金が親会社株主に帰属する当期純利益等により13,802百万円増加し、自己株式が4,471百万円減少(1年内償還予定の社債転換による譲渡等7,294百万円とTosTNet-3等による買付け等△2,822百万円)した一方、その他有価証券評価差額金が1,816百万円減少したこと等によります。
当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較し4,630百万円増加しました。その結果、当連結会計年度末の資金残高は80,013百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。
① 営業活動によるキャッシュ・フロー
営業活動の結果獲得した資金は、10,815百万円(営業活動によるキャッシュ・フローが前期比2,612百万円減少)となりました。これは資金増加要因として、税金等調整前当期純利益24,246百万円を計上、減価償却費5,198百万円、売上債権の減少額1,696百万円、たな卸資産の減少額2,910百万円、未払消費税等の増加額2,425百万円がありましたが、資金減少要因として、前期末休日による買掛金の当期首支払額が20,191百万円あったこと等により仕入債務の減少額19,196百万円、法人税等の支払額7,152百万円があったこと等によるものであります。
② 投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動の結果支出した資金は、15,664百万円(投資活動によるキャッシュ・フローが前期比8,015百万円減少)となりました。これは資金増加要因として、政策保有株式等、投資有価証券の売却及び償還による収入2,318百万円がありましたが、資金減少要因として、総合物流センター「ТBCダイナベース」の新築および物流設備等により有形固定資産の取得による支出11,887百万円、無形固定資産の取得による支出1,983百万円、投資有価証券の取得による支出3,539百万円があったこと等によるものであります。
③ 財務活動によるキャッシュ・フロー
財務活動の結果獲得した資金は、9,479百万円(財務活動によるキャッシュ・フローが前期比4,150百万円増加)となりました。これは資金増加要因として、長期借入れによる収入15,000百万円がありましたが、資金減少要因として、自己株式の取得による支出2,822百万円、配当金の支払額2,427百万円があったこと等によるものであります。
当社グループの資本の財源及び資金の流動性について
当社グループの主要な資金需要は、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。
手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社等においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社に集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようコミットメントライン契約を締結しております。
(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づいて作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、期末時点の状況をもとに連結財務諸表に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。
連結財務諸表に特に重要な影響を与える会計上の見積り及び仮定は以下のとおりであります。
① 繰延税金資産の回収可能性の判断
当社グループは、繰延税金資産について四半期毎に回収可能性を検討し、回収可能性がないと考えられる金額に対しては評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断は、業績を踏まえた将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」の企業分類が分類2、分類3に該当する会社は、繰延税金資産の回収可能性を判断する際に、見積り特有な不確実性があるため見積可能期間は3年でスケジューリングを行っております。
将来の課税所得見込額は業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、繰延税金資産の見直しを行うため法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。
② 時価のないその他有価証券の評価
当社グループは、時価のないその他有価証券は移動平均法による原価法を採用し、その評価は1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産額が50%を下回っている場合に減損処理の要否を検討しております。減損処理の要否を検討するに当たっては、投資先から事業計画等を入手し、これまでの実績等を勘案してその実質価額が合理的な期間内に回復可能であるか判断しております。
従って、事業計画等が達成されない場合、投資有価証券の減損処理を実施し当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
③ 固定資産の減損
当社グループは、固定資産の評価にあたり、各社ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損処理を実施することとしております。回収可能価額の算定において用いられる資産グループごとの将来キャッシュ・フローは事業計画に基づいて見積りを実施しており、当該事業計画は見積り特有な不確実性があるため長期的な売上成長率を見込まずに作成しております。固定資産の回収可能価額の評価にあたっては、見積った将来キャッシュ・フローに貨幣の時間価値等を考慮した割引率を用いて算出した割引後将来キャッシュフローもしくは正味売却価額を用いております。
これらの主要な仮定について、市場環境の変化等により見直しが必要となる場合、固定資産の減損が発生し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
④ 貸倒引当金の見積り
当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過去3年間の貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。
相手先の財政状態が悪化しその支払能力が低下した場合、追加引当処理が必要となり、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。
会計上の見積りを行う上での新型コロナウイルス感染症の影響は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (追加情報)」をご参照ください。
該当事項はありません。
該当事項はありません。