第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

 

文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において、当社グループが判断したものであります。 

 

当社グループは、「全ては健康を願う人々のために」をコーポレートスローガンとして掲げ、「わたしたちは社会・顧客と共生し、独創的なサービスの提供を通じて新しい価値を共創し、世界の人々の医療と健康に貢献します。」との経営理念のもと、常に患者様を第一に考え、その満足度を高めるべく顧客価値の創造に取り組むことで、持続的な成長による中長期的な企業価値の向上とコーポレートブランドの確立を目指しております。
 我が国においては現在、国民の健康寿命の延伸と超高齢社会、総人口の減少における持続可能な社会保障制度の構築・維持を目的に、中間年の薬価改定の導入を始めとする医療費抑制のための様々な施策が推進されております。また、「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」、「医療用医薬品の販売情報提供活動に関するガイドライン」等が発出され、さらに、改正医薬品医療機器等法が段階的に施行されることとなり、これらのガイドラインや制度改正の趣旨を踏まえた対応が求められております。
 また、新型コロナウイルス感染症の急速な拡大は、人々の生活様式を一変させ、「新たな日常」に対応した医療提供体制の再構築が喫緊の課題となっております。
  このように医療ならびに医薬品業界の環境変化がますます加速しているなか、当社グループは医療・健康・介護分野に携わる企業集団として、かかる急速な環境の変化や課題を先取りし、迅速かつ的確に対応することで、国民の健康寿命の延伸と持続可能な社会保障制度の構築・維持に貢献してまいります。
 中期的な収益性向上のための施策として、医薬品卸売事業につきましては、デジタル社会を見据え、患者様、医療機関、在宅医療・介護に携わる専門職等の利便性を向上させる顧客支援システムの開発・提案に一層取り組んでまいります。また、20,000軒以上の調剤薬局が参画する薬局共創未来との連携強化を図るとともに、TBCダイナベースを起点としたバイオ医薬品・再生医療等製品の治験物流など新たなビジネスにも挑戦してまいります。
 調剤薬局事業につきましては、オンライン服薬指導の体制強化やSNSの積極的な活用による服薬フォローなど、患者サービスを拡充するとともに、物販の拡充など健康サポート薬局としての機能強化と新たな収益源の確保を図ってまいります。また、各薬局において調剤報酬改定に対応した機能を構築し、地域医療に密着したサービスの提供と、高度な薬学管理知識を有する薬剤師の育成により、それぞれ地域連携薬局と専門医療機関連携薬局としての機能を果たすことで調剤薬局事業の高付加価値化を推進してまいります。
 医薬品製造販売事業におきましては、自社ブランドでの新たな製品を発売するなど引き続き製品ラインナップの拡大を図ってまいります。ジェネリック医薬品業界の品質等の問題が相次ぐなか、独自の検証により品質を担保したジェネリック医薬品を安定的に提供することで、患者様や医療機関の信頼に応えてまいります。
 また、持続可能な社会の実現を目指し、配送回数の適正化や共同物流などの事業活動を通じて環境負荷の低減に取り組むとともに、性別、国籍等を問わない幅広い人材活用により、多様な事業風土を醸成してまいります。さらに、関連法規を遵守し健全な事業活動を行うべくガバナンスの一層の強化をはかるなどESG経営を推進してまいります。加えて、医療および健康関連企業としての公共性と社会インフラとしての使命を認識し、各機能を事業継続の観点から見直し、震災・パンデミック対策など医薬品の安定供給に必要な投資を各ステークホルダーからの信頼と共感をベースに進めることで、安心・安全の医薬品供給を追求してまいります。
 このような取り組みを推進することで、患者様、顧客、地域社会、株主、社員など全てのステークホルダーから必要とされ、継続して支持される企業集団を目指してまいります。

 

 

2 【事業等のリスク】

 

当社及び当社グループの事業その他に関する主なリスクは以下のとおりであります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社が判断したものであり、当社及び当社グループの事業その他に関する全てのリスクを網羅したものではありません。
 
(1) 法的規制等について
 当社グループの主な事業、取り扱い品目は、医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律(医薬品医療機器等法)および関連法規等の規定により、必要な許可、登録、指定または免許を受け、販売活動を行っております。当社グループでは、当該規定等を遵守するため2003年に役職員が遵守すべき規範として倫理綱領を制定しております。そして、2017年には同倫理綱領を改定し、独占禁止法および医薬品医療機器等法を遵守すべき重要関連法規と位置づけ、全社員に規範の実践を周知徹底しております。さらに、2020年5月1日付で当社グループの薬事機能の組織再編を行い、医薬品卸売事業子会社の東邦薬品株式会社にあった薬事部(薬事情報部に名称変更)に加え、当社に当社グループの薬事機能を統括する薬事統括部を新設し、ガバナンスの一層の強化を図っております。
 しかしながら、当社連結子会社である東邦薬品株式会社が、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)を発注者とする2016年および2018年の医療用医薬品の入札に関し、2020年12月9日に独占禁止法違反容疑で公正取引委員会から刑事告発され、東京地方検察庁により起訴されました。これにともない、今後、罰金、課徴金および違約金の支払いが生じる可能性があり、今後発生しうる損失額を見積もり独占禁止法関連損失として引き当てております。また、上述した起訴、今後の判決および行政処分等の結果を踏まえ、自治体等の顧客から東邦薬品株式会社との取引を一定期間制限され、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

 
(2) 薬価基準改定および医療保険制度改革の影響について
 当社グループの主要取扱商品である医療用医薬品は、薬価基準に収載されております。薬価基準は医療保険で使用できる医薬品の範囲と医療機関が使用した医薬品等の請求価格を定めたものであり、販売価格の上限として機能しております。
 この薬価基準については、厚生労働省が市場における医療用医薬品の実勢価格調査(以下「薬価調査」といいます。)を行い、その結果を薬価基準に反映させるために2年毎に改定が行われております。また、2018年4月の薬価制度の抜本改革により2021年4月より中間年における薬価調査・薬価改定が導入されております。今後の薬価基準改定および医療保険制度の改正の内容によっては売上への影響に加え、医療機関への納入価格やメーカーの仕切価格や割戻金、販売報奨金にも影響し、その結果、利益にも影響を与えるなど、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
 (3) 特有の商慣習について
 当社グループが主に事業展開する医療用医薬品卸売業界においては、医薬品が生命関連商品であり納入停滞が許されないという性質上、医薬品を価格未決定のまま医療機関・調剤薬局に納入し、その後に価格交渉を始めるという特異な取引形態が旧来より続いております。官民挙げてかかる流通慣行の改善に継続して取り組んでいるところではありますが、交渉が難航した場合に当社グループでは合理的な見積もりにより決定予想価格を算出して売上計上しております。価格交渉に長時間を要する場合や当初予想と異なる価格での決定となる場合には、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(4) 販売中止、製品回収等について
 当社グループの取り扱う製品が予期せぬ副作用や異物混入等により販売中止または製品回収等の事態となった場
合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(5) 調剤薬局事業について
 医療用医薬品の性格上調剤過誤が生じた場合、人体に損害を生じさせる可能性があります。人的過失等の事由により調剤過誤が発生したときは、多額の賠償金の請求を受けるだけではなく、既存顧客の信用および社会的信用の低下を招くおそれがあります。その場合、その内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。また、厚生労働省令によって薬局への薬剤師の配置に人数を厳しく規制されており、薬剤師の必要人数が確保されない場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 さらに調剤薬局事業は薬価基準に基づく医療用医薬品販売収入ならびに健康保険法に定められた調剤報酬点数に基づく調剤料および薬学管理料等が主要な収入となります。従って、薬価改定や調剤報酬改定の内容や医療保険制度改革による制度改正の内容によっては当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(6) 消費税について
 調剤薬局事業において、調剤売上は消費税法により非課税となる一方で、医薬品等の仕入は同法により課税されております。そのため、調剤薬局事業では、消費税等の最終負担者として費用計上しております。従って、将来消費税が改定されたときに薬価基準がその変動率に応じて改定されなかった場合、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。

 

(7) 医薬品製造販売事業について
 医薬品製造販売事業ではジェネリック医薬品の製造及び販売ならびに注射用医薬品の受託製造を行っています。調達する原料・資材から生産の各工程、出荷に至る過程において、独自の検証システムに基づき製品の品質を厳格に監視しておりますが、予期せぬ副作用の発生や調達・製造プロセスにおいて品質や安全性の問題が生じたことより販売中止や製造中止等の事態となった場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 また、製造または原材料について特定の取引先に供給を依存している品目があり、調達・製造プロセスにおいて停滞・遅延が発生した場合にはその影響を受ける可能性があります。

 
(8) 減損損失について
 固定資産の減損会計は、固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減額し、当該減少額を減損損失として当期の損失とすることとされております。このため、保有する固定資産の収益性の低下や市場価値が著しく下落した場合など、固定資産の減損会計の適用により特別損失の計上が必要となり、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
 また、時価のない投資有価証券は、1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産額が50%を下回り、合理的期間内に取得価額まで回復可能性があると判断できない場合には、当該減少額を投資有価証券評価損等として当期の損失とすることとされております。なお、将来の超過収益力等を反映した価額を実質価額とすることが合理的と判断される場合には、当該金額を純資産額に代えて減損処理の要否を検討しております。このため、市場環境や商品・製品開発の状況、競合他社の状況の変化等により、保有する株式発行会社の事業計画等が達成されず、実質価額の回復可能性が見込まれないと判断された場合は、当社グループの業績及び財政状態に影響を与える可能性があります。
 
(9) システムトラブルについて
 当社グループは、その事業運営をコンピュータシステム及びそのネットワークに依拠しております。基幹システムおよび周辺システムの完全二重化によるバックアップ体制を構築しておりますが、大規模なシステムトラブルが発生した場合には当社グループの業績に影響を与える可能性があります。
 
(10) 自然災害・パンデミックについて
 当社グループは、自然災害やパンデミック等に備え、危機管理体制の構築や基幹システムおよび周辺システムの完全二重化、物流センターの自動化等を実施しております。また、気候変動等におけるリスクをエリアごとに明確化し課題と対策をまとめた災害対策計画書を策定しておりますが、想定外の大規模災害やパンデミックが発生し事業所や物流センター、店舗の閉鎖など、事業活動に支障をきたした場合、売上高の低下、復旧にともなう期間や費用の状況によって、当社グループの業績に影響を与える可能性があります。特に、新型コロナウイルス感染症の拡大による影響につきましては、感染リスクを警戒した患者の受診抑制による処方箋枚数の減少が足元で見られており、また、販売・物流機能への影響も考えられます。なお、感染の収束時期も含め現時点で予測を立てることは困難であり、そのため、当社グループの営業活動や業績に大きな影響を与える可能性があります。

 
(11) 個人情報の管理について
 当社グループは医療従事者や患者について、それぞれ多数の個人データを取り扱っております。当社グループは、個人情報保護の重要性に鑑み、「個人情報保護法」およびその他の規範を遵守し、当社が定める「共創未来グループ倫理綱領」および個人情報取扱規程にもとづいて、個人データの管理体制を確立しておりますが、医療従事者および患者に関する個人データは、その資産価値および高秘密性から、その取り扱いに不備があった場合、一般的な個人データの漏洩の場合に比し、より重い社会的信頼の低下や賠償責任が生じる可能性があります。

 
 

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度における医療用医薬品市場は、2020年4月の薬価改定やジェネリック医薬品使用促進をはじめとする医療費抑制策の影響に加えて、国内外の経済活動の停滞を余儀なくされた新型コロナウイルスの感染拡大に伴う患者様の受診抑制の影響や緊急事態宣言下での営業活動自粛の影響を受け、厳しい環境下で推移しました。このような状況において、当社グループは、医療・健康・介護に携わる企業集団として、「非常時においても医薬品等を安定供給する」という当社グループの社会的使命の下、医療提供体制を維持すべく医薬品等の安定供給を最優先とした活動に努めました。また、当社グループの従業員とその家族・お得意先を始めとする関係者の皆様の安全と感染拡大防止のため、時差出勤やテレワークの励行などワークスタイルの変革を図るとともに、パート・派遣社員を含む全従業員に対して当事業年度に必要な枚数のサージカルマスクを配布し、医療関係者・お取引先等に対しても2,500万枚のサージカルマスクを提供するなどの取り組みを行いました。
 感染リスクを警戒した受診抑制の拡大が医療機関の経営に影響を与える中、オンライン診療・服薬指導システム「KAITOS(カイトス)」のサービスを開始いたしました。オンラインという安心、安全な環境を提供し、診療を希望する患者様と医療機関をつなぐことで、患者様の健康維持とQOL向上に貢献すべくグループ一体となって取り組んでおります。

物流機能につきましては、東京都が指定する災害時広域輸送基地「京浜トラックターミナル」内に東京都内唯一の医療用医薬品物流センターとして、2020年9月に総合物流センター「TBCダイナベース」(東京都大田区)が稼働いたしました。世界最高水準の自動化技術を導入し、災害時の医薬品配送拠点としての役割も果たすと同時に、コスト効率の改善に寄与する共同物流を国内で初めて実現したセンターとなっております。さらに、医療用医薬品物流センターであった「TBC東京」(東京都品川区)を改築した上で、検査薬を取り扱う「WILL平和島」(東京都大田区)を移管し、2021年3月より「TBC WILL品川」として再稼働させるなど、物流体制の再構築にも取り組みました。
 また、このような当社グループの高機能な物流体制、緊急時への対応とこれまでの受託実績を評価いただき、2020年12月10日よりシンバイオ製薬株式会社の抗悪性腫瘍剤トレアキシン®の流通業務を受託しております。更に、金沢大学発の医療系ベンチャー企業である株式会社キュービクスと独占的販売に関する資本業務提携を行い、2020年12月21日より同社の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)検出キットを独占的に販売しております。
 当連結会計年度の業績は、売上高1,210,274百万円(前期比4.2%減)、営業利益4,303百万円(前期比75.5%減)、経常利益10,289百万円(前期比56.6%減)、親会社株主に帰属する当期純利益4,989百万円(前期比69.3%減)となりました。
 なお、独立行政法人地域医療機能推進機構(JCHO)を発注者とする医療用医薬品の入札に関し、2020年12月9日に当社連結子会社の東邦薬品株式会社及び当社社員1名が独占禁止法違反容疑で公正取引委員会から刑事告発され、東京地方検察庁により起訴されました。当社グループはこのたびの事態を厳粛に受けとめ、コンプライアンスの再徹底を図り再発防止に全力で努めております。信頼回復に向けて健全かつ透明性の高い事業活動をグループ一体となって推進してまいります。
 
 セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。なお、当連結会計年度より共創未来ファーマ株式会社を新たに連結子会社としたことに伴い、セグメント区分に医薬品製造販売事業を追加しております。
 医薬品卸売事業においては、「医療用医薬品の流通改善に向けて流通関係者が遵守すべきガイドライン」に基づき、個々の製品価値に見合った単品単価交渉に努めました。また、エンタッチ株式会社との協業によるリモートディテーリングサービスをはじめ、オンライン診療・服薬指導システム「KAITOS」、初診受付サービス、診療予約システムといった接触機会の低減に貢献する顧客支援システム・サービスの提案活動に努めたほか、薬局本部システム「ミザル」を活用した配送回数の最適化や、納品時に検品を行わない「ノー検品」の推進など、お得意先・当社グループ双方の業務効率化に貢献する配送ビジネスモデルの推進に取り組みました。一方で、卸間の価格競争や、新型コロナウイルスへの感染を警戒した患者様の受診抑制の影響を大きく受け、当連結会計年度の業績は、売上高1,162,256百万円(前期比4.3%減)、セグメント利益(営業利益)3,970百万円(前期比78.0%減)となりました。
 調剤薬局事業においては、店舗における感染症対策に徹底して取り組み、安全で質の高い医療サービスの提供を行うべく、かかりつけ薬剤師の育成や物販の充実に積極的に取り組みました。また、調剤報酬改定への対応を進めるとともに、薬局本部システム「ミザル」などの顧客支援システムの活用による在庫の適正化や店舗業務の標準化・効率化と経費の全面的な見直しによる収益性の改善に取り組みました。一方で、患者様の受診抑制に伴う処方箋応需枚数の減少もあり、売上高91,098百万円(前期比5.2%減)、セグメント利益(営業利益)2,688百万円(前期比0.4%減)となりました。
 医薬品製造販売事業においては、自社で構築した独自の検証システムに基づき製品の品質を厳しく監視することで、高品質・高付加価値な医薬品の安定供給に取り組みました。また、当連結会計年度にジェネリック医薬品12成分36品目を新たに発売し、2021年2月に2成分5品目の製造販売承認を取得するなど引き続き製品ラインナップの拡充を図り、2021年3月末時点での販売製品は83成分202品目となりました。この結果、売上高8,090百万円、セグメント利益(営業利益)729百万円となりました。
 治験施設支援事業においては、売上高235百万円(前期比8.2%減)、セグメント損失(営業損失)140百万円、情報機器販売事業においては、売上高790百万円(前期比45.3%減)、セグメント損失(営業損失)540百万円となりました。

 

(注)1.TBCはToho Butsuryu Center(東邦物流センター)の略称であります。

2.セグメントの売上高には、セグメント間の内部売上高を含んでおります。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 ①  生産実績及び受注実績

当社グループの生産実績及び受注実績は、金額的重要性が乏しいため、記載を省略しております。

 

 ②  仕入実績

当連結会計年度における仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

医薬品卸売事業(百万円)

1,089,355

96.4

調剤薬局事業(百万円)

12,934

88.2

医薬品製造販売事業(百万円)

5,521

情報機器販売事業(百万円)

891

120.4

合計(百万円)

1,108,704

96.8

 

(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

     2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

 ③  販売実績

当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 2020年4月1日

至 2021年3月31日)

前年同期比(%)

医薬品卸売事業(百万円)

1,116,229

95.7

調剤薬局事業(百万円)

91,089

95.0

医薬品製造販売事業(百万円)

2,250

治験施設支援事業(百万円)

235

91.8

情報機器販売事業(百万円)

469

41.4

合計(百万円)

1,210,274

95.8

 

(注) 1.セグメント間の取引については、相殺消去しております。

     2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3.前連結会計年度及び当連結会計年度における「主な相手先別販売実績」については、販売実績の総販売実績に対する割合が100分の10以上の相手先はありませんので記載を省略しております。

 

(2) 財政状態

  ①  総資産

当連結会計年度末における当社グループの総資産は、前連結会計年度末に比べて12,354百万円増加し、683,181百万円となりました。

流動資産は、前連結会計年度末に比べて8,953百万円増加し、486,911百万円となりました。これは、現金及び預金が8,866百万円増加したこと等によります。
 固定資産は、前連結会計年度末に比べて3,400百万円増加し、196,269百万円となりました。これは、有形固定資産が新規連結等もあり1,438百万円、投資有価証券が政策保有株式の売却があったものの時価上昇等により2,198百万円それぞれ増加したこと等によります。

 

セグメントごとの資産は、次のとおりであります。

医薬品卸売事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて3,013百万円減少し、511,291百万円となりました。これは、受取手形及び売掛金が増加し、現金及び預金、CMS預け金、商品及び製品がそれぞれ減少したこと等によります。

調剤薬局事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて2,150百万円増加し、53,169百万円となりました。これは、CMS預け金が増加したこと等によります。

医薬品製造販売事業のセグメント資産は、新規連結により5,357百万円となりました。

治験施設支援事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて153百万円減少し、521百万円となりました。情報機器販売事業のセグメント資産は、前連結会計年度末に比べて683百万円減少し、1,615百万円となりました。

 

  ②  負債

当連結会計年度末における負債は、前連結会計年度末に比べて5,957百万円増加し、445,775百万円となりました。

流動負債は、前連結会計年度末に比べて1,283百万円減少し、376,717百万円となりました。これは、支払手形及び買掛金が1,828百万円増加し、未払法人税等が3,231百万円減少したこと等によります。
 固定負債は、前連結会計年度末に比べて7,240百万円増加し、69,058百万円となりました。これは、資産除去債務が1,568百万円、繰延税金負債が1,812百万円、独占禁止法関連損失引当金が4,213百万円それぞれ増加したこと等によります。

  ③  純資産

当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末に比べて6,396百万円増加し、237,405百万円となりました。これは、利益剰余金が3,126百万円、その他有価証券評価差額金が3,037百万円それぞれ増加したこと等によります。

 

(3) キャッシュ・フロー

当連結会計年度における現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は、前連結会計年度末と比較し8,869百万円増加しました。その結果、当連結会計年度末の資金残高は88,882百万円となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。

  ①  営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動の結果獲得した資金は、8,768百万円(営業活動によるキャッシュ・フローが前期比2,047百万円減少)となりました。これは資金増加要因として、税金等調整前当期純利益10,273百万円を計上、減価償却費6,424百万円、売上債権の減少額1,023百万円、たな卸資産の減少額1,143百万円がありましたが、資金減少要因として、未払消費税等の減少額2,479百万円、法人税等の支払額6,731百万円があったこと等によるものであります。

  ②  投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動の結果獲得した資金は、680百万円(投資活動によるキャッシュ・フローが前期比16,345百万円増加)となりました。これは資金増加要因として、投資有価証券の売却及び償還による収入7,424百万円がありましたが、資金減少要因として、有形固定資産の取得による支出4,141百万円、無形固定資産の取得による支出1,583百万円があったこと等によるものであります。

  ③  財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動の結果支出した資金は、680百万円(財務活動によるキャッシュ・フローが前期比10,160百万円減少)となりました。これは資金増加要因として、長期借入れによる収入2,800百万円がありましたが、資金減少要因として、長期借入金の返済による支出1,724百万円、配当金の支払額2,468百万円があったこと等によるものであります。

 

当社グループの資本の財源及び資金の流動性について

当社グループの主要な資金需要は、商品の仕入、販売費及び一般管理費等の営業費用並びに当社グループの設備新設、改修等に係る投資であります。これらの資金需要につきましては、営業活動によるキャッシュ・フロー及び自己資金のほか、必要に応じて金融機関からの借入及び社債発行等による資金調達にて対応していくこととしております。

手許の運転資金につきましては、当社及び一部の連結子会社等においてCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入することにより、各社における余剰資金を当社に集中し、一元管理を行うことで、資金効率の向上を図っております。また、突発的な資金需要に対しては、迅速かつ確実に資金を調達できるようコミットメントライン契約を締結しております。

 

(4) 重要な会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成しております。この連結財務諸表を作成するにあたって、資産、負債、収益及び費用の報告額に影響を及ぼす見積り及び仮定を用いておりますが、これらの見積り及び仮定に基づく数値は実際の結果と異なる可能性があります。

連結財務諸表の作成にあたって用いた会計上の見積り及び仮定のうち、重要なものは以下のとおりであります。

 

 ① 時価のないその他有価証券の評価

当社グループは、時価のないその他有価証券は移動平均法による原価法を採用し、その評価は1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産額が50%を下回っている場合に減損処理の要否を検討しております。減損処理の要否を検討するに当たっては、投資先から事業計画等を入手し、これまでの実績等を勘案してその実質価額が合理的な期間内に回復可能であるか判断しております。

なお、将来の超過収益力等を反映した価額を実質価額とすることが合理的と判断される場合には、当該金額を純資産額に代えて減損処理の要否を検討しております。減損処理の要否を検討するに当たっては、投資先から事業計画等を入手し、これまでの実績等を勘案して、超過収益力等の毀損が生じていないか、または当社グループの投資価値回復計画を作成し、実質価額が取得価額に比して50%超下回るものの、実行可能で合理的な投資価値回復計画があり回復可能性が十分な証拠によって裏付けられるかにより判断しております。

従って、事業計画等が達成されない場合、投資有価証券の減損処理を実施し当社グループの業績を悪化させる可能性があります。

時価のないその他有価証券の評価のうち、時価のない非連結子会社株式及び関連会社株式の評価は、「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

  ② 独占禁止法関連損失引当金

「第5 経理の状況 1連結財務諸表等 (1)連結財務諸表 注記事項 (重要な会計上の見積り)」に記載しております。

  ③  繰延税金資産の回収可能性の判断

当社グループは、繰延税金資産について四半期毎に回収可能性を検討し、回収可能性がないと考えられる金額に対しては評価性引当額を計上しております。回収可能性の判断は、業績を踏まえた将来の課税所得見込額と実行可能なタックス・プランニングを考慮して、将来の税金負担額を軽減する効果を有すると考えられる範囲で繰延税金資産を計上しております。「繰延税金資産の回収可能性に関する適用指針」の企業分類が分類2、分類3に該当する会社は、繰延税金資産の回収可能性を判断する際に、課税所得見込額やタックス・プランニングは予測不能な前提条件の変化など見積り特有な不確実性があるため、見積可能期間は3年でスケジューリングを行っております。

将来の課税所得見込額は業績等により変動するため、課税所得の見積りに影響を与える要因が発生した場合は、繰延税金資産の見直しを行うため法人税等調整額の金額に影響を与える可能性があります。

 ④ 固定資産の減損

当社グループは、固定資産の評価にあたり、各社ごとに資産のグルーピングを行い、収益性が著しく低下した資産グループについて固定資産の帳簿価額を回収可能価額まで減損処理を実施することとしております。回収可能価額の算定において用いられる資産グループごとの割引前将来キャッシュ・フローは事業計画に基づいて見積りを実施しており、当該事業計画は予測不能な前提条件の変化など見積り特有な不確実性があるため長期的な売上成長率を見込まずに作成しております。固定資産の回収可能価額の評価にあたっては、見積った将来キャッシュ・フローに貨幣の時間価値等を考慮した割引率を用いて算出した割引後将来キャッシュフローもしくは正味売却価額を用いております。

これらの主要な仮定について、市場環境の変化等により見直しが必要となる場合、固定資産の減損が発生し、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。

 ⑤ 貸倒引当金の見積り

当社グループは、債権の貸倒損失に備えるため、一般債権については過去3年間の貸倒実績率により、貸倒懸念債権等特定の債権については、個別に回収可能性を勘案し、回収不能見込額を計上しております。

相手先の財政状態が悪化しその支払能力が低下した場合、追加引当処理が必要となり、当社グループの業績を悪化させる可能性があります。

 

4 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

5 【研究開発活動】

該当事項はありません。