当連結会計年度におけるわが国経済は、内外需とも牽引役不在の中、停滞感の強い状況となりました。
個人消費は原油安による家計の実質購買力の改善があるものの名目賃金の伸び悩みで低迷が続き、新興国景気の減速の影響で輸出の回復ペースが鈍く、停滞局面が続きました。
当社グループの位置する建設業界におきましては、省エネ住宅ポイント等の市場活性化策に加えて、持家の消費増税の駆け込み反動減からの持ち直し、貸家の相続増税の節税対策による着工増、分譲マンションの建築費上昇による供給減からの持ち直しの動きが見られたものの、住宅需要は本格回復までには至りませんでした。
また、公共事業は減速傾向が持続し、設備投資も更新・合理化投資が下支えしたものの緩慢な回復にとどまり、引き続き厳しい経営環境となりました。
このような環境において、当社グループは、これからの住宅市場においてネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)などの普及により需要増が見込まれる太陽光発電や創エネ・省エネ関連商品、中古住宅の良質なストック維持のためのリフォーム事業、マンションの更新管工事などへの取り組みを強化いたしました。また、需要の掘り起こしと更なる顧客創造に向けて営業力の強化と施工体制の拡充に努めましたが、総体では建設投資の低迷の影響を受けることとなりました。
この結果、当連結会計年度の業績は、公共工事の減少などから売上高は839億6百万円(前年同期比4.7%減)、営業利益は11億48百万円(同5.7%減)、経常利益は12億82百万円(同3.9%減)となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は7億26百万円(同27.4%減)となりましたが、前年同期においては、連結子会社である山光運輸株式会社の完全子会社化などに伴う負ののれん発生益2億35百万円および石油製品事業売却に伴う事業譲渡益68百万円を特別利益に計上したことによるものであります。
セグメントの業績を示すと、次のとおりであります。
建設資材
公共工事の減少などから売上高は530億72百万円(前年同期比6.6%減)となり、競争激化による利益率低下などからセグメント利益は7億80百万円(同23.9%減)となりました。
建設工事
売上高は273億6百万円(同0.1%減)となり、利益率の改善によりセグメント利益は10億11百万円(同9.9%増)となりました。
資材運送
建設資材需要の減少に伴い、売上高は30億99百万円(同12.7%減)となり、セグメント利益は97百万円(同4.2%減)となりました。
その他
売上高は4億27百万円(同7.2%増)、セグメント利益は1億43百万円(同3.8%減)となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は53億62百万円となり、前連結会計年度末と比べ10億71百万円の減少となりました。
営業活動によるキャッシュ・フローは△8億92百万円となり、前連結会計年度と比べ18億10百万円の減少となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは△91百万円となり、前連結会計年度と比べ2億81百万円の減少となりました。
財務活動によるキャッシュ・フローは△93百万円となり、前連結会計年度と比べ2億24百万円の増加となりました。
当連結会計年度における受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 受注高(百万円) | 前年同期比(%) | 受注残高(百万円) | 前年同期比(%) |
建設資材 | ― | ― | ― | ― |
建設工事 | 26,981 | 94.4 | 7,486 | 95.8 |
資材運送 | ― | ― | ― | ― |
その他 | ― | ― | ― | ― |
合計 | 26,981 | 94.4 | 7,486 | 95.8 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。
セグメントの名称 | 販売高(百万円) | 前年同期比(%) |
建設資材 | 53,072 | 93.4 |
建設工事 | 27,306 | 99.9 |
資材運送 | 3,099 | 87.3 |
その他 | 427 | 107.2 |
合計 | 83,906 | 95.3 |
(注) 1 セグメント間取引については、相殺消去しております。
2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
当社グループといたしましては、成長が期待されるリフォーム市場や中古住宅流通市場等のストック需要に引き続き注力いたします。これからの住宅市場においてネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)などの普及により需要増が見込まれる太陽光発電や創エネ・省エネ関連商品への取組みを更に強化し積極的な営業展開に努め、特に関東圏における当社グループのシェア拡大を推進します。また、プライベートブランド商品や鉄鋼販売分野の強化・拡充を図り、営業業務の効率化はもとより、取引先へのサービス向上やロスの削減による利益率の改善を進めます。さらに、グループ経営の効率化に努め、有望な市場が見込まれる部門へ経営資源を集中して、業績の向上に努める所存であります。
当社グループの経営成績は、今後起こりうる様々な要因により大きな影響を受ける可能性があります。
事業展開においてリスク要因と考えられる主要な事項は、以下のとおりであります。
なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末(平成28年3月31日)現在において、当社グループが判断したものでありますが、これらのリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避または発生した場合の対応について全力を傾注する所存であります。
(1) 業種的リスク
当社グループの経営成績は、新設住宅着工戸数や公共工事の増減により大きな影響を受ける可能性があります。この影響を回避するため、営業基盤の地域的拡大や取扱い分野の拡大等に努めておりますが、建築需要の減少や財政事情による公共工事の削減などの影響を受けることによる売上高減少のリスクがあります。
当社グループの主要取引先は建設関連業者であります。このため、建設需要の動向次第では、売上高の減少、不良債権の発生、取引金融機関の対応変化などにより、取引先に対して貸倒れリスクを負う可能性があります。
建設工事事業においては、施工の不具合や施工後の異常等により、長期にわたるクレームリスクが発生する可能性があります。
(2) 建築関連の法令による規制強化、税制、金利動向に伴うリスク
過年度の改正建築基準法の施行による新設住宅着工戸数の減少のように、法令による規制強化によって、売上高の増減や経営成績に大きな影響を与えるリスクがあります。
また、住宅関連税制や土地税制の動向、消費税率の引上げおよび住宅ローンの金利変動により、市場環境が想定外の変化に見舞われる可能性があり、売上高の増減等により経営成績に大きな影響を与えるリスクがあります。
(3) 災害等のリスク
地震または火災等により、当社グループの事業拠点等が重大な損害を受ける可能性があります。その場合、当社グループの業務処理の停滞・遅延が発生し、当社グループの業績、その他に影響を及ぼす可能性があります。
(4) 従業員退職給付制度に関するリスク
当社グループの退職給付制度として、確定給付型の確定給付企業年金制度および退職一時金制度を採用しております。退職給付費用および退職給付債務は、数理計算上設定した退職給付債務の割引率および年金資産の期待運用収益率といった前提条件に基づいて算出しております。しかし、実際の結果が前提条件と異なる場合には、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
また、当社グループの一部子会社は総合設立方式の厚生年金基金制度および企業年金基金制度を採用しておりますが、運用環境、基金制度や給付制度の変更等により、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。
(1) 当社は、平成27年7月14日開催の当社取締役会において、当社を存続会社として、当社の連結子会社である株式会社建材社(以下、「建材社」といいます。)を吸収合併することを決議し、同日付で合併契約を締結いたしました。
合併契約の概要は、次のとおりであります。
① 合併の目的
当社は、経営資源を建設資材・工事関連事業に集中し、持続的成長と収益力向上を図るべく、事業の選択と集中を進めております。
当社および建材社が経営統合することで、グループ全体の機動性を高め、意思決定の迅速化・経営管理の効率化をより強化し、グループ全体でのコスト低減に伴う競争力強化と連結収益の拡大を図ります。
② 合併の方法
当社を存続会社とする吸収合併方式で、建材社は解散いたします。
③ 合併の期日
平成28年4月1日
④ 合併に際して発行する株式および割当て
当社は建材社の発行済株式の全てを所有しておりますので、本合併による新株式の発行およびその他の対価の交付は行いません。
⑤ 引継資産・負債の状況
当社は、合併の効力発生日において、建材社の資産、負債およびその他一切の権利義務を引継ぎいたします。
⑥ 吸収合併存続会社となる会社の概要
商号 | 株式会社クワザワ |
資本金 | 417百万円 |
事業の内容 | 建設資材の卸売業・建設工事業 |
(2) 当社は、平成28年3月11日開催の取締役会において、原木屋産業株式会社および原木屋セーフティーステップ株式会社の発行済株式のすべてを取得し完全子会社化することを決議し、平成28年3月15日付で株式譲渡契約書を締結いたしました。
詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載しております。
該当事項はありません。
当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。
この連結財務諸表の作成にあたりましては、決算日における資産・負債の報告数値、報告期間における収入・費用の報告数値に影響を与える見積りは、主に販売用不動産、貸倒引当金、賞与引当金、役員賞与引当金、完成工事補償引当金、厚生年金基金解散損失引当金、退職給付に係る資産、退職給付に係る負債および法人税等であり、継続して評価を行っております。
なお、見積りおよび判断・評価につきましては、過去の実績や状況に応じて合理的と考えられる要因等に基づき行っておりますが、見積り特有の不確実性があるため、実際の結果は異なる場合があります。
当社グループは、適切な流動性の維持、事業活動のための資金確保、および健全なバランスシートの維持を財務方針としております。
当連結会計年度末における総資産は、前連結会計年度末比9億76百万円減少して365億30百万円(前年同期比97.4%)となりました。流動資産は同7億11百万円減少の284億72百万円(同97.6%)、固定資産は同2億65百万円減少の80億58百万円(同96.8%)となりました。
流動資産の減少の主なものは、現金及び預金の減少によるものであります。
固定資産のうち有形固定資産は、同2億54百万円増加の54億33百万円(同104.9%)となりました。この増加の主なものは、リース資産の増加によるものであります。
無形固定資産は、同21百万円減少の73百万円(同77.4%)となりました。この減少の主なものは、リース資産の減少によるものであります。
投資その他の資産は、同4億98百万円減少の25億51百万円(同83.7%)となりました。この減少の主なものは、長期貸付金の減少によるものであります。
当連結会計年度末における負債の合計は、前連結会計年度末比14億29百万円減少して250億45百万円(同94.6%)となりました。流動負債は、同11億22百万円減少して228億84百万円(同95.3%)、固定負債は同3億6百万円減少して21億60百万円(同87.6%)となりました。
流動負債の減少の主なものは、支払手形及び買掛金の減少によるものであります。
固定負債の減少の主なものは、長期借入金の減少によるものであります。
当連結会計年度末における純資産は、前連結会計年度末比4億53百万円増加して114億85百万円(同104.1%)となりました。この増加の主なものは、利益剰余金の増加によるものであります。
この結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の29.1%から31.1%となりました。
当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末と比べ10億71百万円減少し、当連結会計年度末には53億62百万円(前年同期比83.4%)となりました。当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりです。
営業活動の結果、減少した資金は8億92百万円となりました。
前連結会計年度に比べ18億10百万円の減少となった主な要因は、売上債権の増減額の増加などによるものであります。
投資活動の結果、減少した資金は91百万円となりました。
前連結会計年度に比べ2億81百万円の減少となった主な要因は、事業譲渡による収入の減少などによるものであります。
財務活動の結果、減少した資金は93百万円となりました。
前連結会計年度に比べ2億24百万円の増加となった主な要因は、長期借入金の返済による支出の減少などによるものであります。
当社グループの当連結会計年度の売上高は、前連結会計年度と比較して4.7%減少の839億6百万円となりました。
売上原価は、前連結会計年度と比較して5.5%減少の759億40百万円、販売費及び一般管理費は4.4%増加の68億17百万円となりました。
営業利益は、前連結会計年度と比較して5.7%減少の11億48百万円となりました。
営業外収益は、前連結会計年度と比較して27.4%減少の2億51百万円となりました。この主な要因は厚生年金基金解散損失引当金戻入額の減少によるものであります。営業外費用は、前連結会計年度と比較して48.8%減少の1億17百万円となりました。この主な要因は不正関連損失の減少によるものであります。
経常利益は、前連結会計年度と比較して3.9%減少の12億82百万円となりました。
特別利益は、前連結会計年度と比較して93.4%減少の22百万円となりました。この主な要因は負ののれん発生益の減少によるものであります。特別損失は、前連結会計年度と比較して189.2%増加の1億28百万円となりました。この主な要因は減損損失によるものであります。
税金等調整前当期純利益は、前連結会計年度と比較して27.7%減少の11億76百万円となりました。
法人税等は、前連結会計年度と比較して23.7%減少の4億49百万円となりました。このうち法人税、住民税及び事業税は3億99百万円、法人税等調整額は49百万円となりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度と比較して27.4%減少の7億26百万円となりました。