第2【事業の状況】

1【業績等の概要】

(1)業績

 当連結会計年度におけるわが国経済は、企業収益や雇用情勢に改善が見られるなど、緩やかな回復基調が続いておりますが、中国や新興国経済の景気減速懸念に加え、年明けから急速に円高・株安が進むなど、景気の先行きについては依然として不透明な状況にあります。

 このような事業環境のもと、当社は、100%出資する株式会社吉利事業譲受準備会社を設立し、平成27年8月20日付で株式会社吉利より和装小物卸売事業を譲受後、商号を「株式会社吉利」へ変更し連結子会社としております。 これにより当社グループは、これまで事業の方向性として掲げてきた「卸から顧客創造」戦略を加速すべく、きものから和装小物までの商品供給力を一体化し、お客様への販売力と取引先様に対する提案力の強化に努めてまいりました。

 これらの結果、売上高74億51百万円(前年同期比7.8%増)、営業利益は81百万円(前年同期は営業損失1億92百万円)、経常利益は77百万円(前年同期は経常損失1億66百万円)、親会社株主に帰属する当期純利益は40百万円(前年同期比409.5%増)となりました。

 セグメントの状況は次のとおりであります。

 和装事業は、事業譲受した株式会社吉利が寄与し売上高は大きく伸びました。営業利益は、催事効率の改善と販売費の抑制により黒字転換を果たしました。この結果、売上高21億59百万円(前年同期比32.1%増)、営業利益は49百万円(前年同期は営業損失5百万円)となりました。

 寝装事業は、通販取引先のマットレス受注やギフト部門での返礼品受注が伸びたことから、売上高は増加しました。営業利益は、利益率の改善により増益となりました。この結果、売上高6億78百万円(前年同期比3.2%増)、営業利益は29百万円(前年同期比15.1%増)となりました。

 洋装事業は、専門店、量販店取引のホームファッション及びベビー子供服の売上は伸びましたが、婦人洋品卸と百貨店取引における高級婦人服は売上が落ち込みました。営業利益は、粗利率の改善は進みましたが、売上の落ち込みが影響し減収減益となりました。この結果、売上高26億86百万円(前年同期比8.8%減)、営業損失は18百万円(前年同期は営業損失11百万円)となりました。

 意匠撚糸事業は、中国市場は既存得意先との取引増大により、日本国内ではストレッチ素材を中心とした高付加価値商材の販売が順調に推移し、増収増益となりました。この結果、売上高19億22百万円(前年同期比15.0%増)、営業利益は1億9百万円(前年同期比39.1%増)となりました。

 

 

(2)キャッシュ・フローの状況

 当連結会計年度における連結ベースの現金及び現金同等物(以下、資金という)は、事業譲受による支出や貸付金の回収等により当連結会計年度末には8億15百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億70百万円減少いたしました。

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

 営業活動の結果、増加した資金は、89百万円(前年同期は1億44百万円の減少)となりました。

 これは主に税金等調整前当期純利益81百万円、売上債権の減少1億17百万円、仕入債務の減少1億16百万円によるものであります。

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

 投資活動の結果、減少した資金は、1億72百万円(前年同期は7億12百万円の増加)となりました。

 これは主に営業譲受による支出2億円、貸付金の回収24百万円によるものであります。

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

  財務活動の結果、減少した資金は、84百万円(前年同期は79百万円の減少)となりました。

  これは主に配当金の支払い91百万円によるものであります。

 

 

2【生産、受注及び販売の状況】

(1)生産実績

 当連結会計年度の生産実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

洋装事業

106,289

63.5

意匠撚糸事業

724,805

110.8

合計

831,095

101.1

(注)1.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

2.和装事業及び寝装事業については生産活動を伴わないため記載しておりません。

 

(2)仕入実績

 当連結会計年度の仕入実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

和装事業

1,194,632

132.4

寝装事業

493,571

104.7

洋装事業

1,654,868

87.5

意匠撚糸事業

845,501

116.7

合計

4,188,574

105.0

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

  (3)受注状況

     当社グループは主として見込生産を行っているため、該当事項はありません。

(4)販売実績

 当連結会計年度の商品販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(千円)

前年同期比(%)

和装事業

2,159,221

132.1

寝装事業

678,653

103.2

洋装事業

2,686,818

91.2

意匠撚糸事業

1,922,087

115.0

その他

4,999

97.1

合計

7,451,779

107.8

(注)上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

3【対処すべき課題】

 当社グループの対処すべき課題といたしましては、安定的・継続的に利益を確保できる体制の構築とM&Aの推進であると考えております。

 安定的・継続的に利益を確保する体制の構築としては、生産性の向上を目指し、在庫管理並びに費用対効果の管理の徹底を柱とした収益力強化に取り組んでまいります。

 また、財務体質の強化として、在庫及び売掛金の圧縮を図り、資金効率を高めることによりM&Aや新規事業投資など進め、経営基盤の安定に向けて鋭意努力してまいる所存でおります。

 

 

4【事業等のリスク】

 有価証券報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資家の判断に重要な影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。
 なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。
 当社グループは、持続的な成長と継続配当を行うために現在中期3ヶ年計画を推進しております。

(1)売上高について
 当社グループの売上高については、景気、消費性向及び商品トレンドの変化により減少するリスクがあります。また、原油の高騰、台風や冷夏、暖冬などの天候不順及び震災等による自然災害により、今後の景気後退や需要の縮小が考えられ、本来大きな売上を見込んでいる時期の業績が伸び悩み、当社グループの業績が影響を受ける可能性があります。

(2)人材の確保及び育成について
 当社グループでは、人材戦略を事業における重要課題のひとつとして捉えており、今後の事業拡大には既存の従業員に加えて、各分野で十分な知識と組織管理等に精通した人材の確保・育成が不可欠であるという認識をもっております。
 当社グループとしては、業界、経験を問わない即戦力化のための中途採用や組織活性化のための新卒採用を積極的に実施していく方針であります。いずれも継続的な人材の確保を保証するものでなく、適格な人材を十分確保できなくなった場合には、当社グループの経営成績および今後の事業展開等に影響を及ぼす可能性があります。

(3)海外での事業展開について
 当社グループにおける意匠撚糸の経営環境は、現状低価格競争の激化・アパレル製造業の海外(中国)移転・輸入ニット製品の増勢に伴う国内生産シェアの縮小等極めて厳しい状況にあり、意匠撚糸の国内販売を拡大することが困難な状況にあります。このような状況を踏まえ、中国に中国現地法人、堀田(上海)貿易有限公司を設立し、同社を中心に意匠撚糸の製造・販売一貫体制を確立し、中国における事業の拡大を推進中であります。このため、今後、当社グループが海外の事業を拡大するうえで為替リスク及び現地の法的規制を受ける可能性があります。

(4)顧客情報の管理について
 当社グループは販売の特性上、顧客情報を取り扱っております。当社グループといたしましては、社内教育を行うなど顧客情報管理の徹底に努めておりますが、顧客情報の流出により問題が発生した場合、将来的な事業展開、経営成績及び財政状況等に影響を及ぼす可能性があります。

(5)債権回収リスクについて

 当社グループにおきましては、売上債権の縮小を目的に売掛金年齢管理や決算期での残高確認を行い貸倒れ等の防止に努めております。しかし、当社の事業を取巻く市場環境は依然として厳しい状況が続いていることもあり、債権回収リスクが顕在化することにより当社グループの経営成績に悪影響を及ぼす可能性があります。

(6)企業買収・戦略的提携について
 当社グループは、既存の事業基盤を拡大するため、あるいは新たな事業における進出、補強等のために、事業戦略の一環として、企業買収や資本提携を含む戦略的提携を行う可能性があります。
 企業買収や戦略的提携に際しては十分な検討を行っておりますが、買収・提携後の事業計画が当初通りに進捗しない場合には、業績に影響を与える可能性があります。

 

(7)債権管理について
 当社グループは、債権の管理につきまして取引先別に信用状態を継続的に把握するなど、不良債権の発生が極力少なくなるよう努めております。また、不測の事態に備え、過去の実績率や個別の回収可能性等の見積もりに基づき貸倒引当金を計上しておりますが、実際に回収不能となった債権額がこれを超過した場合には、当社グループの業績及び財務状況等に影響を及ぼす可能性があります。

(8)在庫について
 当社グループは、品揃えを確保し商社機能を果たすため一定の在庫水準を維持する必要があります。このため、当社グループが商品の需要予測を誤った場合、在庫不足による販売機会の喪失、過剰在庫の処分のための値引き販売、場合によっては商品評価損または廃棄損の計上を余儀なくされ、当社グループの業績に影響を及ぼす可能性があります。

5【経営上の重要な契約等】

  該当事項はありません。

 

6【研究開発活動】

 該当事項はありません。

 

7【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

(1)財政状態の分析

 当連結会計年度末における資産合計は50億1百万円で前連結会計年度末と比べ1億21百万円減少しております。この主な要因は、株式会社吉利の事業譲受により資産は増加したものの、現金及び預金が減少したことによるものであります。

(流動資産)

当連結会計年度末における流動資産は、39億55百万円(前連結会計年度末は40億34百万円)となり、78百万円減少いたしました。これは主に、電子記録債権が98百万円増加し、現金及び預金が1億70百万円減少したことによるものであります。

(固定資産)

当連結会計年度末における固定資産は、10億45百万円(前連結会計年度末は10億88百万円)となり、42百万円減少いたしました。これは主に有形固定資産10百万円、無形固定資産10百万円、長期貸付金22百万円が減少したことによるものであります。

(流動負債)

当連結会計年度末における流動負債は、18億24百万円(前連結会計年度末は18億34百万円)となり、10百万円減少いたしました。これは主に、短期借入金が63百万円増加し、支払手形及び買掛金が74百万円減少したことによるものであります。

(固定負債)

当連結会計年度末における固定負債は、1億35百万円(前連結会計年度末は1億90百万円)となり、55百万円減少いたしました。これは主に、長期借入金が46百万円減少したことによるものであります。

(純資産)

当連結会計年度末における純資産は、30億41百万円(前連結会計年度末は30億97百万円)となり、55百万円減少いたしました。これは主に、親会社株主に帰属する当期純利益40百万円及び剰余金の配当91百万円によるものであります。

(2)キャッシュ・フローの分析

 「第2事業の状況 1.業績等の概要、(2)キャッシュ・フローの状況」を参照。

(3)経営成績の分析

 「第2事業の状況 1.業績等の概要、(1)業績」を参照。