第2【事業の状況】

1【事業等のリスク】

 当第3四半期連結累計期間において、新たな事業等のリスクの発生、または、前事業年度の有価証券報告書に記載した事業等のリスクについての重要な変更はありません。

 なお、今般の新型コロナウイルス感染症の流行拡大は、世界的な規模で経済活動に影響を及ぼしております。当該影響により、被害の発生地域では消費の低迷による売上等の減少や、当社社員に感染者が発生した場合には一部事業の停止など、円滑な事業推進を行うことが困難となり、当社グループの業績及び事業展開に影響を与える可能性があります。

 

2【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

 文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績の状況

当第3四半期連結累計期間(2020年4月1日~2020年12月31日)における世界経済は、新型コロナウイルス感染症による生産活動・消費行動停滞の影響を受けました。各国で導入されていた新型コロナウイルス感染症拡大対策の移動制限等が緩和されたことに伴い、企業活動や経済活動に持ち直しの動きが見られていましたが、直近では欧米諸国を中心に感染が再拡大していることを受け、一部の国では再度移動制限が導入される等、世界経済は先行き不透明感が急速に高まっております。

わが国経済におきましても、緊急事態宣言の解除を受け、企業活動や経済活動に持ち直しの動きが見られていましたが、足元での新型コロナウイルス感染症再拡大への懸念が高まっており、未だ収束の見通しがつかない事から厳しい状況が続いております。

このような事業環境のもと、当社グループは、EC事業の立ち上げや新規商品の展開、メディアに向けた情報発信の強化、営業強化による新規取引先の拡大、組織再編による体制強化など、業績回復に向けた取り組みを実施しております。またコスト削減や在庫の適正化、人員の適正化などにより損益分岐点の改善を進めているものの、新型コロナウイルス感染症の拡大により、主要取引先である百貨店や専門店の営業時間短縮や集客の低下、店舗撤退、催事販売会の中止などが続いたこともあり、大幅な売上減少となりました。

以上の結果、売上高29億3百万円(前年同四半期比34.1%減)、営業損失は3億13百万円(前年同四半期は営業利益0百万円)、経常損失は3億18百万円(前年同四半期は経常利益0百万円)、また、雇用調整助成金等を「助成金収入」として特別利益へ、コロナウイルス感染症の影響により発生した固定費(人件費等)を「感染症関連損失」として特別損失に計上したことにより、親会社株主に帰属する四半期純損失は3億37百万円(前年同四半期は親会社株主に帰属する四半期純利益61百万円)と減収減益となりました。

 

 セグメントの経営成績は次のとおりであります。

(和装事業)

和装事業は、新商品の販売や取引先拡大への営業強化、組織を横断した商品の展開などを進めた事で業績の回復は見られたものの、新型コロナウイルスの感染拡大の影響に伴い、主要取引先である百貨店や専門店の営業時間短縮・臨時休業や催事販売会などの中止の影響を受け大幅な売上減少となりました。連結子会社(株)吉利においても主要取引先の売上減少が影響し、売上が大幅に減少しました。この結果、売上高5億25百万円(前年同四半期比42.9%減)、営業損失は95百万円(前年同四半期は営業損失19百万円)となりました。

 

(寝装事業)

寝装事業は、ギフト販売部で東北地区における新規得意先の拡大及び調達先の開拓を推進したことにより受注が増加となりました。ソフラン販売部に関しては、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、量販店・専門店取引において営業時間短縮の影響や消費者の購買チャネルが店頭からネット通販へ移行したことにより、マットレス・寝装品の売上は減少しましたが、粗利率の改善、販管費の削減を進めました。その結果、売上高3億64百万円(前年同四半期比13.1%減)、営業利益は21百万円(前年同四半期比12.4%減)となりました。

 

(洋装事業)

洋装事業は、アパレル販売部においてBtoB及びBtoC向けのEC展開を始め、マスクなどの新商品の展開、新規取引先の拡大など、業績回復に向けた取り組みを強化しましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が続き主要取引先である婦人専門店からの受注減、百貨店の催事が縮小や中止により売上減少となりました。また、九州を拠点とする丸福販売部は、婦人洋品事業は熊本における集中豪雨や九州を中心とした台風の影響、新型コロナウイルスの感染拡大が続き主要取引先である百貨店の催事が縮小や中止により売上減少となりました。馬里邑販売部は、事業撤退決定後、馬里邑バザールの開催や店舗でのセールによる在庫の販売を促進していることにより、当第3四半期連結会計期間での売上は順調に推移しましたが、在庫処分による粗利低下の影響を受け大幅な営業赤字となりました。この結果、洋装事業全体では売上高11億75百万円(前年同四半期比30.7%減)、営業損失は95百万円(前年同四半期は営業利益79百万円)となりました。

 

(意匠撚糸事業)

意匠撚糸事業は、営業強化による新規取引先の拡大、組織再編による体制強化など、経費の大幅な削減や在庫の適正化を遂行しましたが、国内においての新型コロナウイルスの感染拡大により、主要取引先の店舗縮小なども影響し大幅な受注の減少となりました。海外事業の堀田上海においては、中国での新型コロナウイルスの感染収束により中国国内向けの販売受注は増加しましたが、一方で日本向けの受注が大幅に減少しました。イエリ販売部におけるOEM事業においては、展示会開催やリモートでの商談を実施することで商談回数は増加しましたが、主要国内アパレル各社からの大幅な受注減が続き、売上減少となりました。この結果、売上高8億37百万円(前年同四半期比39.0%減)、営業損失は3百万円(前年同四半期は営業利益86百万円)となりました。

 

(2)財務状態の状況

(資産)

 当第3四半期連結会計期間末における流動資産は44億30百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億22百万円減少いたしました。これは主に商品及び製品が2億32百万円、現金及び預金が1億43百万円減少したことによるものであります。固定資産は2億40百万円となり、前連結会計年度末に比べ13百万円減少いたしました。これは主に無形資産が6百万円減少したことによるものであります。

 この結果、総資産は46億70百万円となり、前連結会計年度末に比べ4億36百万円減少いたしました。

(負債)

 当第3四半期連結会計期間末における流動負債は8億96百万円となり、前連結会計年度末に比べ88百万円減少いたしました。これは主に支払手形及び買掛金が72百万円、賞与引当金が20百万円減少したことによるものであります。固定負債は33百万円となり、前連結会計年度末に比べ11百万円減少いたしました。これは主に資産除去債務が11百万円減少したことによるものであります。

 この結果、負債合計は9億29百万円となり、前連結会計年度末に比べ1億円減少いたしました。

(純資産)

 当第3四半期連結会計期間末における純資産合計は37億41百万円となり、前連結会計年度末に比べ3億36百万円減少いたしました。これは主に親会社株主に帰属する四半期純損失計上による利益剰余金3億37百万円の減少によるものであります。

 この結果、自己資本比率は80.1%(前連結会計年度末は79.8%)となりました。

 

(3)経営方針・経営戦略等

 当社グループは、当第3四半期連結累計期間において新経営体制に移行したことに伴い、経営方針・経営戦略等の見直しを行っております。

 当社は、1894年の創業以来、常に繊維をフィールドに時代の変化に応じて事業領域を拡大し、意匠撚糸の製造卸から、婦人服、呉服、寝装品等を取り扱う繊維の専門卸売商社として発展してまいりました。創業159年を迎えた本年、2020年2月以降に発生した新型コロナウイルス感染症の影響により厳しい事業環境に直面しておりますが、この難局を乗り切り持続的成長を実現するため新たな経営体制に移行しております。また、当社グループ内の様々な事業部門、部署間における相乗効果を発揮するために事業部の統廃合を実施し、成長戦略推進のための基盤づくりを進めております。

 この新体制の下、当社グループの持続的成長に向けて『成長への土台を構築する』を方針として①成長分野への経営資源の集中、②新たな収益源の創出、③不採算事業の撤退などの構造改革を実行いたします。

 

①成長分野への経営資源の集中

 当社グループの競争力強化と持続的成長のため、当社グループの収益を牽引してきたコア事業である意匠撚糸事業および高収益部門への経営資源の集中を加速させてまいります。具体的には、新規の糸・素材の企画開発およびグローバル展開による販売機会の拡大加速、堀田(上海)貿易有限公司を拠点とし、中国を中心としたアジアなど海外での販売拡大を行ってまいります。また、東北地区を中心に展開してきたギフト事業の拡大、当社が培ってきたBtoB営業の強みを活かした新規取引先の拡大により、高い収益性を確保できる経営基盤の強化を図ってまいります。

②新たな収益源の創出

 当社グループの収益機会の最大化のため、当社の商品力を活かした新規事業への取組みを強化し、新たな収益源の創出を進めてまいります。具体的には、EC事業の立上げによるBtoCビジネスの構築・強化、意匠撚糸の特性を応用したインテリア雑貨および和装事業における着物や帯などの生地を活用した生活雑貨などの新商品の開発、和装小物ブランドの強化などにより、新たな販売機会の獲得を推進してまいります。またRIZAPグループ各社との取引拡大によるグループ横断的なシナジーも実現してまいります。同時にコストの削減及び人員の適正化を進め収益の拡大を目指します。

③不採算事業の撤退

 当社グループの収益基盤の改善のため、短期的な収益改善が難しい馬里邑ブランドを扱う馬里邑事業の撤退を今期中に完了させ、当社の経営資源を前述の成長事業に集中させ、来期以降の早期黒字化を目指してまいります。

 

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

 当社グループは、当第3四半期連結累計期間において新経営体制に移行したことに伴い、優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題の見直しを行っております。

 当社グループの対処すべき課題といたしましては、抜本的な構造改革を遂行し、成長に向けての土台作りを実現するとともに、成長戦略の構築と基盤作り及び体質強化を実現いたします。その上で成長路線への転換をはかることと考えております。

継続的・安定的に利益を創造する体制の構築としては、

① 構造改革の実施:「成長分野への経営資源の集中」「新たな収入源の創出」「不採算事業の撤退」

② 体制の再構築による事業部の強化と相乗効果を実現いたします。

③ 持続的成長のための、事業領域の拡大及び事業ポートフォリオの再編の経営戦略を実行し、経営基盤の更なる安定をはかります。

 

(5)会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

 前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(6)研究開発活動

 該当事項はありません。

 

(7)生産、受注及び販売の実績

 当第3四半期連結累計期間における販売実績は、新型コロナウイルス感染症の影響により、「(1)経営成績の状況」に記載のとおり、著しく減少しております。

 

 

 

 

3【経営上の重要な契約等】

 当第3四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。