第2 【事業の状況】

 

1 【事業等のリスク】

当第1四半期連結累計期間において、当四半期報告書に記載した事業の状況、経理の状況等に関する事項のうち、投資者の判断に重要な影響を及ぼす可能性のある事項の発生又は前事業年度の有価証券報告書に記載した「事業等のリスク」についての重要な変更はありません。

 

継続企業の前提に関する重要事象等

当社グループでは、前連結会計年度において、7期連続してマイナスの営業キャッシュ・フローを計上しており、当四半期連結累計期間において、1億33百万円の営業損失及び1億10百万円の親会社株主に帰属する四半期純損失を計上しております。

当該状況により、継続企業の前提に重要な疑義を生じさせるような事象又は状況が存在しております。

当社グループは、以下の対応策を着実に実行することで、当該状況を早期に解消し、業績及び財務体質の改善を目指してまいります。

 

1.収益改善に向けた対応策

現下、国内経済の先行きは極めて不透明な状況にありますが、当社グループはこのような状況下にあっても利益を出せる体質へ変革し、徹底して体質強化を図るべく、損益分岐点の大幅な引き下げとより実現可能性の高い売上強化策を実行していくとともに、キャッシュ・フローの大幅改善、黒字化を目指してまいります。

(1)損益分岐点の引下げ

粗利率改善

2020年秋物よりブランドの統廃合、型数の絞込みを実施し、高コスト要因の排除と生産ロットの増加を図るとともに、現在進行している生産拠点シフトをさらに加速させ大幅な原価低減を図ってまいります。

②経費削減

店舗経費や配送料等の諸経費の削減に取り組み、上記の原価低減とともに変動費比率の引き下げを図ります。同時に、ブランドの統廃合による諸経費削減、本社人員配置の見直し等により、さらなる固定費削減に取り組んでいきます。

③店舗再構築

店舗のスクラップ&ビルドを加速させ、不採算要素を排除するとともに、単店舗当たりの顧客層の拡大等の取り組みにより店舗効率の向上を図り、業態としての収益性の改善につなげてまいります。

 

(2)売上強化策の精度向上

①ブランド戦略

ブランド統廃合による効率化・コスト低減とともに、各ブランドのポジショニングの最適化を図るとともに、ブランディングの強化、商品企画の精度向上につなげてまいります。

さらに、昨年実施した新ブランド「n.o.u.s」の開発、「愛情設計」のリニュアルに一定の成果が見られたことを踏まえ、今後、乳児ブランドのリニュアル、既存ベビー・トドラーブランドの刷新に取り組み、顧客ニーズへの対応力を一層強化してまいります。

②店舗再構築

Baby Plazaにおいては、店舗立地、ロケーションに応じて取り扱いサイズの見直し・拡充を実施し、顧客数拡大による売上拡大を目指してまいります。

BOBSONショップにおいては、n.o.u.sBiquette Clubなどの異なるテイストのブランド投入によりターゲット顧客層の拡大、女児向けの品揃えの強化を図り売上増につなげてまいります。

③EC強化

リアル店舗とECの会員一元化を図り、顧客との接点を増やし購買機会の拡大につなげてまいります。

2020年度においては、ECサイトの機能強化に取り組み、顧客の買いまわり易さ、利便性の向上を図り、購買率の向上に努めてまいります。

 

さらに、SNSの活用やコンテンツの充実等、デジタル・マーケティングの強化にも努め、新規客の獲得と顧客の囲い込みを図ってまいります。

 

2.財務体質の改善

(1)在庫の削減とキャッシュ・フローの確保

前記の損益分岐点の大幅な引き下げ等の施策により、売上強化の精度向上、売上目標の実現可能性を高め、過去において目標と実績の乖離が在庫増を生み出した状況を解消し、営業キャッシュ・フローの黒字化を目指してまいります。

(2)運転資金確保

当社グループは、これまで、取引金融機関との緊密な関係維持に努めてまいりました。定期的に業績改善に向けた取組み状況等に関する協議を継続しており、今後も、必要な運転資金について取引金融機関より継続的な支援が得られるものと考えております。

 

しかしながら、これらの対応策は実施途上であり、現時点では継続企業の前提に関する重要な不確実性が認められます。

 

2 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

文中の将来に関する事項は、当四半期連結会計期間の末日現在において判断したものであります。

(1) 財政状態及び経営成績の状況

経営成績

当第1四半期連結累計期間(2020年4月1日から2020年6月30日まで)におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響を受けて、消費活動の停滞や輸出の大幅な減少等により、景気の悪化が急速に進みました。足元では国内感染者数の拡大が続いており、経済活動への影響は長期化することが避けられず、景気の先行きは極めて不透明な状況となっております。

アパレル業界においても、緊急事態宣言以降、大型商業施設の休業や外出自粛要請により店舗への来店客数は大幅に減少し、極めて厳しい状況で推移しました。

当社グループが全国に展開する店舗につきましては、総合スーパーのベビー・子供服売場内のインショップが大半であるため、休業となった店舗は限定的でしたが(2020年4月30日時点で 250 店舗中 28 店舗が休業)、4月の緊急事態宣言発出後の消費者の外出自粛による客数の大幅な減少と、従業員の安全確保のための時間短縮勤務の実施により店頭での販売は大きく影響を受けました。

このような状況の中、当社グループでは長期にわたる景気悪化にも耐えうるコンパクトに力強い企業への変革を目指して、①損益分岐点の大幅な引き下げによる収益構造の変革、②在庫削減・消化率向上による利益率の向上をキャッシュ・フローの改善、③「店舗とECの融合」をテーマとした顧客との関係強化による収益拡大、の3つに取り組むとともに、将来の成長に向けて新規事業の確立を目指してまいりました。

損益分岐点の引き下げとしては、「不採算店舗の閉鎖」、「経費削減」、「粗利率の改善」に取り組んでおります。

不採算店舗については、約40店舗の閉鎖を本年9月末を目途に実施し、収益性の改善につなげてまいります。経費削減については、店舗経費や物流費用等の変動費の削減を図ると同時に、ブランド統廃合等によるさらなる固定費削減にも取り組んでおります。さらに、中国における生産拠点シフトを加速させることにより、大幅な原価低減による粗利率の改善に取り組んでまいりました。

在庫削減・消化率向上につきましては、秋物以降の生産抑制と在庫の適正配置により、在庫の削減と消化率向上という好循環への転換を図り、利益率の向上と営業キャッシュ・フローの改善につなげてまいります。

店舗とECの融合につきましては、店舗・ECにおいてブランド・商品の魅力の訴求力を高め、より良い顧客体験を創造し、キムラタンファンの会員数を増やしていくことを目指しております。

店舗については、不採算店舗の閉鎖を実施する一方で、好立地への出店を推進し、効率・収益性の向上を図ってまいります。さらに、立地に応じて投入ブランド・展開サイズの最適化を図り、ブランド・商品の訴求力の向上とともに、顧客との関係強化、新たな顧客の拡大につなげてまいります。

 

ネット通販については、本年7月を目途に自社サイトの全面リニュアル(スマートフォン向け)を行い、機能性の強化により顧客の利便性向上を図るとともに、SNSの活用やコンテンツの強化により、ブランドのこだわり・価値観の訴求力を高め、ブランド・商品の認知度を向上させることを目指していきます。

さらに、店舗とECの在庫の一元化に取り組み、在庫を機動的に、かつ最適な販売チャネルに配置することにより、販売機会の増加とともにお客様の満足度向上につなげ、収益拡大と消化率の向上を図ってまいります。

新たな取り組みをしては、子供服のオフプライスショップを本年9月に店舗とECで同時にオープンし、今後の収益業態とすべく準備を進めてまいりました。

ウェアラブルIoT事業につきましては、2020年2月に運用を開始し、現在10園で導入済みとなっておりますが、今後は、本年4月に公表いたしましたとおり、保育園向けICT業務支援システムとのシステム連携を推進し、導入園の拡大を図ると同時に、地方自治体へのアプローチにも取り組んでまいります。

保育園事業については、2019年度に新たに4園の運営を受託し5園体制となりました。子育て応援企業としての質の高い保育とウェアラブルIoT事業との連携による安心・安全の保育の実現に注力してまいります。

 

以上のとおり、当2020年度は大幅な赤字縮小を目標としつつ、徹底した体質強化と新規事業の確立を図り、2021年度の黒字化を目指してまいります。

 

当第1四半期連結累計期間の売上高は、前年同期比1.8%減の10億47百万円となりました。アパレル事業では新型コロナウイルスの影響により店舗の売上高が減収となりましたが、ネット通販が大幅増となり、その他事業では保育園運営が5園体制になったことにより増収となりました。

売上総利益率は、店舗での客数が大きく減少する状況下で春物商品の消化を推進するために、値引き幅を拡大したことにより、前年同期と比べ1.3ポイント減の49.5%となり、売上総利益額は前年同期比4.4%減の5億17百万円となりました。

販売費及び一般管理費につきましては、店舗の休業や勤務時間短縮に伴う人件費及び店舗家賃の減少に加え、出張費等の削減に努めた結果、ネット通販の売上伸長に伴う物流費用等の増加、保育園の運営受託増に伴う費用増があったものの、前年同期比4.8%減の6億51百万円となりました。

以上の結果、当第1四半期の営業損失は1億33百万円(前年同期は営業損失1億43百万円)となりました。

営業外損益につきましては、新型コロナウイルス感染症に係る助成金収入36百万円を営業外収益に計上し、他方で、緊急事態宣言に伴う店舗の臨時休業中に発生した固定費(人件費)7百万円を営業外費用に計上したことから、経常損失は1億2百万円(前年同期は経常損失1億44百万円)となり、親会社株主に帰属する四半期純損失は1億10百万円(前年同期は親会社株主に帰属する四半期純損失1億45百万円)となりました。

 

セグメントごとの経営成績は、次のとおりであります。

 

アパレル事業

当四半期における既存店ベースの売上高は、Baby Plazaで前年同期比18.0%減、BOBSONショップでは同30.6%減となりました。緊急事態宣言が発出された4月度における既存店売上高は約半減となり、非常に厳しい状況にありましたが、緊急事態宣言の解除後はお客様の来店が増加し、6月には気温上昇による夏物需要の高まり、新学期のずれ込み等が重なったことにより、夏物や雑貨類の販売が好調に推移し、前年実績を上回る状況となりました。

テナントショップでは、インショップ業態と比べ出店先のショッピングモールが臨時休業となった店舗数が多く、既存店売上高は、前年同期比47.9%減と一段と厳しい結果となりました。

当第1四半期における出退店については、Baby Plaza1店舗、BOBSONショップ1店舗の新規出店と、Baby Plaza1店舗の退店を実施し、当四半期末の店舗数は250店舗となりました。

以上の結果、Baby PlazaBOBSONショップ及びテナントショップの店舗3業態の売上高は、前年同期比25.9%減の4億85百万円となりました。

ネット通販では、大型商業施設の休業や外出自粛要請により、多数のお客様が店舗でのお買い物を控える一方、ネット通販の利用は増加傾向にありましたが、さらに幅広くお客様にお買い物を楽しんでいただくために送料無料キャンペーンを実施したことが集客増に寄与するところとなり、当四半期の売上高は、前年同期比69.2%増の3億15百万円となりました。

 

卸業態については、ブランド統廃合による専門店向けブランドの廃止決定により専門店向けの卸販売は大幅に減少しました。子会社中西株式会社においては、新型コロナウィルスの影響による客数減が響き、総合スーパー向け販売は低調な推移となりましたが、量販専門店への卸販売は堅調に推移しました。結果、当四半期の売上高は前年同期比16.8%減の1億79百万円となりました。

以上のとおり、当第1四半期におけるアパレル事業の売上高は、前年同期比7.0%減の9億83百万円となりました。

 

その他事業

当社は、子育て応援企業としての事業領域の拡大と本業アパレル事業とのシナジー創出による企業価値の向上を目指して、保育園事業とウェアラブルIoT事業を推進しております。

保育園事業においては、前期において4園の保育園の運営を受託し、5園体制での運営となりました。当四半期のおいては、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、安全確保のために家庭内保育の協力要請を行うと同時に、保育を必要とする方を対象に特別保育を実施いたしました。保育の実施においては新型コロナウイルスの感染予防に細心の注意を払い、安心・安全の保育の提供に努めてまいりました。

ウェアラブルIoT事業においては、社内体制の強化や国内トップシェアの保育園向けICT業務支援システムとの連携推進等、販路拡大に向けた体制強化を図ってまいりました。新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴い、保育施設に向けた営業活動は一時自粛せざるを得ない状況となりましたが、緊急事態宣言解除後は、段階的に電話やオンラインによるアプローチを進め、導入園の拡大に向け取り組んでまいりました。

以上の結果、当四半期におけるその他事業の売上高は、保育事業の収入増により64百万円(前年同期は9百万円)となりました。

 

以上のとおり、当第1四半期は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による緊急事態宣言の発出という異例の事態となりましたが、お客様と従業員の安全確保を前提としつつ、商品の提供とサービスの向上に努めてまいりました。

今後も、アパレル業界を取り巻く環境は厳しいもの予想されますが、そのような状況下においても、確実に業績改善を果たし、次期の黒字化への道筋を確かなものとするべく全社で邁進してまいります。

 

財政状態

当第1四半期連結会計期間末の総資産は、前連結会計年度末と比べ、1億96百万円減少し26億9百万円となりました。主な減少は、現金及び預金40百万円、受取手形及び売掛金1億31百万円、商品及び製品87百万円であり、その他流動資産(前渡金、未収入金)が65百万円増加しました。

 負債は、前連結会計年度末と比べ、1億32百万円減少し1885百万円となりました。主として支払手形及び買掛金が2億39百万円減少し、借入金が92百万円増加しました。

 純資産は、前連結会計年度末と比べ、64百万円減少し7億23百万円となりました。主に、201911月に発行した第15回新株予約権の行使による資本金及び資本準備金の増加47百万円と、親会社株主に帰属する四半期純損失1億10百円の減少要因によるものです。

以上の結果、自己資本比率は、前連結会計年度末の27.4%から27.0%となりました。

 

(2) 会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定

当第1四半期連結累計期間において、前事業年度の有価証券報告書に記載した「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析」中の会計上の見積り及び当該見積りに用いた仮定の記載について重要な変更はありません。

 

(3) 経営方針・経営戦略等

当第1四半期連結累計期間において、当社グループの経営方針・経営戦略等について重要な変更はありません。

 

 

(4) 優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題

当第1四半期連結累計期間において、当社グループが優先的に対処すべき事業上及び財務上の対処すべき課題について重要な変更はありません。

 

(5) 研究開発活動

当第1四半期連結累計期間において、特記すべき事項はありません。

 

3 【経営上の重要な契約等】

当第1四半期連結会計期間において、経営上の重要な契約等の決定又は締結等はありません。