第2 【事業の状況】

 

1 【業績等の概要】

(1) 業績

当連結会計年度におけるわが国経済は、原油安や円安により企業収益には回復がみられたものの、中国を始めとする新興国経済の減速や個人消費の弱さを受けて、国内企業の輸出や生産は停滞しており、先行き不透明な状況となっております。
 当社グループに関係の深い化学工業界につきましては、原油安による仕入コストの低下や円安による輸出の持ち直しもあり、企業収益には改善がみられたものの、足下の個人消費の弱さや円高の進行により国内生産は停滞傾向にあります。
 このような状況のもと、当社グループにおきましては、引き続き化学品と機能材の二事業を基軸とする経営を推進するとともに、中国・ASEAN地域における海外取引の拡大、再生可能エネルギー関連資材の販売等、環境関連ビジネスの強化に努めてまいりました。
 この結果、当連結会計年度の業績は、売上高96,323百万円と前連結会計年度に比べ4,533百万円(4.5%)の減収、営業利益は1,291百万円と前連結会計年度に比べ445百万円(25.6%)の減益、経常利益は1,478百万円と前連結会計年度に比べ429百万円(22.5%)の減益、親会社株主に帰属する当期純利益は835百万円と前連結会計年度に比べ285百万円(25.5%)の減益となりました。

 

セグメント別の営業概況は次のとおりであります。

 

化学品事業

無機薬品につきましては、過酸化水素、次亜塩素酸ソーダ、炭酸カルシウムが増収となりました。主力商品のか性ソーダは市況の低迷により、また、炭酸ソーダ及びアルミニウム化合物は需要が振るわず減収となりました。
 有機薬品につきましては、自動車用潤滑剤、製紙用サイズ剤、高分子凝集剤は需要が伸長し増収となりましたが、エチレングリコール、その他の石油系溶剤は減収となりました。
 この結果、化学品事業といたしましては、売上高は前連結会計年度に比べ5.6%減の64,216百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ8.5%減の2,098百万円となりました。

 

 

機能材事業

合成樹脂につきましては、物流容器及び高機能樹脂は増収となりましたが、フッ素樹脂及びポリエチレン樹脂は減収となりました。
 また、フィルム類につきましては、ポリプロピレンフィルム、複合フィルム、ポリエステルフィルムが増収となりました。
 機器類につきましては、塗装工事が増収となりましたが、太陽光パネル等の電気関連機器は減収となりました。
 その他の資材につきましては、キレート剤が物件の増加により増収となりました。
 この結果、機能材事業といたしましては、売上高は前連結会計年度に比べ4.1%減の29,512百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ22.6%減の891百万円となりました。

 

 

その他事業

その他事業につきましては、連結子会社の曹達日化商貿(上海)有限公司の増収や、前第2四半期連結会計期間より株式会社日本包装を、前連結会計年度末よりモリス株式会社を連結の範囲に含めたことなどにより、売上高は前連結会計年度に比べ23.6%増の2,594百万円、セグメント利益(営業利益)は前連結会計年度に比べ219.5%増の160百万円となりました。

 

(2) キャッシュ・フローの状況

当連結会計年度末における連結ベースの現金及び現金同等物(以下「資金」という。)は6,877百万円となり、前連結会計年度末より1,358百万円増加いたしました。
(営業活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度における営業活動による資金の増加は、1,995百万円(前連結会計年度比1,265百万円増)となりました。これは、税金等調整前当期純利益が1,399百万円でありましたが、売上債権の減少が3,223百万円、仕入債務の減少が1,441百万円、法人税等の支払額が874百万円となったこと等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度における投資活動による資金の減少は、253百万円(前連結会計年度比60百万円増)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出215百万円によるものであります。
(財務活動によるキャッシュ・フロー)
 当連結会計年度における財務活動による資金の減少は、261百万円(前連結会計年度比50百万円減)となりました。これは主に、短期借入れによる収入133百万円、配当金の支払額363百万円によるものであります。

 

 

2 【生産、受注及び販売の状況】

(1) 生産実績

当社及び連結子会社は各種物品の販売を行っており、生産実績はありません。

 

(2) 受注実績

当連結会計年度における工事関係の受注実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

セグメントの名称

受注高(百万円)

前年同期比(%)

受注残高(百万円)

前年同期比(%)

化学品事業

機能材事業

996

41.8

704

860.5

その他事業

合計

996

41.8

704

860.5

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

(3) 販売実績

 当連結会計年度における販売実績をセグメントごとに示すと、次のとおりであります。

 

セグメントの名称

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

化学品事業

64,216

△5.6

機能材事業

29,512

△4.1

その他事業

2,594

23.6

合計

96,323

△4.5

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

品目別販売実績

 

商品別

当連結会計年度

(自 平成27年4月1日

至 平成28年3月31日)

金額(百万円)

前年同期比(%)

ソーダ製品

16,271

△12.6

ソーダ二次製品

9,132

△3.4

その他無機薬品

22,546

△2.1

無機薬品計

47,950

△6.1

有機薬品

15,303

△3.4

合成樹脂

17,185

△3.2

機器・材料

8,598

△10.3

資源リサイクル・処理剤

3,856

9.3

その他

3,429

11.9

合計

96,323

△4.5

 

(注) 上記金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

3 【対処すべき課題】

当社を取り巻くビジネス環境は刻一刻と変化しております。そこで変革に向けて踏み出すことが急務だと考え、10年後の目指す将来像を描いた長期ビジョン「Go forward」を策定しました。その第一歩として2016―2018年度に中期経営計画「Go forward STAGE 1」をスタートさせます。概要につきましては、当社ホームページをご覧ください。
 一方、引き続きコンプライアンスや環境貢献活動を経営の最重要課題の一つと認識し、企業の社会的責任(CSR)を果たしてまいります。また、コーポレートガバナナンスの充実などステークホルダーの信頼に応えるとともに、人材育成や財務体質の強化に努め企業価値の向上を図ってまいります。

 

4 【事業等のリスク】

当社グループの経営成績、財務状況等に影響を及ぼす可能性があるリスクには以下のようなものがありますが、これらリスク発生の可能性を認識した上で、発生の回避及び発生した場合の対応に努める所存であります。

なお、記載しているリスクは、当社が現状で認識しているものに限られており、すべてのリスク要因が網羅されているわけではありません。

 

(1) 関連市場の急激な変動(経済動向)について

当社グループの大部分は、基礎素材である各種商品・加工品等の売買を主体としております。これら商品の用途は工業用、民生用と多岐に亘り、販売先・納入先はあらゆる業種に関わっております。従って、当社グループが事業を遂行する限りにおいては、同業他社及び他業種企業と同様に、世界及び各地域、特に日本における経済環境に急激な変化が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(2) 取扱商品の価格変動について

当社グループの大部分は、取扱商品の価格が変動した時には、適正に価格転嫁を行うよう努めております。また、価格変動は商品在庫の評価にも影響してきますので、受発注管理の徹底により極力商品在庫を持たないよう留意するとともに商品在庫の滞留化を抑えることによって価格変動リスクを回避すべく努力しております。しかしながら、価格転嫁が予定した通り十分に実行できる保証はなく、不充分な状況が数多く多額に発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(3) 物流基地(薬品貯蔵タンク、倉庫)における災害等について

当社グループは、地域ユーザーへの木目細かいサービスの提供、取扱商品の安定供給等の視点にたって北海道(釧路)、仙台、静岡、広島の各地に各種薬品タンクや倉庫を備えたストックポイント(基地)を設置しております。各々の基地での取扱商品は毒物・劇物などの危険物が大半であり、その取扱及び管理については万全を期すため定期的な災害防止安全対策会議や設備点検などを行っております。しかしながら、これら地域で発生する地震等その他の災害による事故等を完全に防止できる保証はなく、いったんこうした事象が大規模に発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(4) 取扱商品のクレームについて

当社グループは、優良メーカーが製造・製作した各種商品・加工品等を仕入れ、需要家からの仕様書に基づいて綿密なチェックの下に円滑な受発注業務(デリバリー)を行い販売しております。通常では納入先からのクレームはあり得ませんが、関係当事者間における錯誤によるデリバリーが皆無という保証はなく、何らかの錯誤が生じたときには、相手先に対し迷惑をかけクレームの原因となり、その修復に多大な費用が発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

(5) 売上債権等の回収について

当社グループにおける売掛金等の債権については、将来の貸倒れに備えて一定の見積り額を貸倒引当金として計上しておりますが、債権等に対する与信管理については、定期的または随時に取引先の業態調査等を実施するなど日常的に充分な注意をもって取組んでおります。また、取引先の業態急変・悪化等により予期せぬ貸倒れが発生したときには、損害額を最小限に止めるべく努力をしております。しかしながら、債権等に対して担保等の保全措置を百パーセント講じているわけではなく十分回収出来ないこともあり、このような事態が多額に発生した場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(6) 保有有価証券の時価評価について

当社グループは、取引先や銀行との間で良好な関係を構築し、または維持するための政策上の投資として有価証券を保有しております。これら有価証券については適正に評価・計上を行っておりますが、株価の大幅な下落、または投資先の財政状態の悪化や倒産等により保有有価証券の価額が著しく低下し、しかも回復が見込まれないときなどは、減損または評価損処理を余儀なくされますので、その金額が多額に発生する場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

(7) 情報の管理について

当社グループが保有する顧客情報やその他機密情報等の管理については、社内規程を策定し従業員に対する情報管理の重要性の周知徹底を図り、また、コンピュータシステム上においても様々なセキュリティ対策を講じております。しかしながら、不測の事故等によって重要情報の外部漏洩やシステム障害等が発生し多大な信用失墜あるいはその回復に膨大な費用・日時を要することになった場合には、業績に影響を及ぼす可能性があります。

 

 

5 【経営上の重要な契約等】

該当事項はありません。

 

6 【研究開発活動】

該当事項はありません。

 

7 【財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析は、次のとおりであります。

 

(1)財政状態の分析

①資産合計は、52,258百万円(前連結会計年度末比2,215百万円減)となりました。内容は次のとおりであります。

<流動資産>

流動資産は、40,887百万円(同1,465百万円減)となりました。

現金及び預金の増加(5,524百万円から6,883百万円へ1,358百万円増)、受取手形及び売掛金の減少(34,349百万円から30,952百万円へ3,397百万円減)及びその他に含まれております前渡金の増加(161百万円から677百万円へ515百万円増)が主な要因であります。

 

<固定資産>

固定資産合計は、11,370百万円(同750百万円減)となりました。

投資有価証券の減少(9,658百万円から8,897百万円へ760百万円減)が主な要因であります。

 

②負債合計は、31,784百万円(同2,154百万円減)となりました。内容は次のとおりであります。

<流動負債>

流動負債合計は、29,204百万円(同2,019百万円減)となりました。

支払手形及び買掛金の減少(24,731百万円から22,882百万円へ1,849百万円減)と未払法人税等の減少(527百万円から184百万円へ343百万円減)が主な要因であります。

 

<固定負債>

固定負債合計は、2,580百万円(同135百万円減)となりました。

繰延税金負債の減少(1,170百万円から859百万円へ311百万円減)と退職給付に係る負債の増加(806百万円から970百万円へ163百万円増)が主な要因であります。

 

③純資産合計は、20,473百万円(同60百万円減)となりました。

利益剰余金の増加(10,227百万円から10,709百万円へ481百万円増)、その他有価証券評価差額金の減少(3,175百万円から2,757百万円へ418百万円減)、退職給付に係る調整累計額の減少(△1百万円から△80百万円へ78百万円減)及び為替換算調整勘定の減少(158百万円から120百万円へ37百万円減)が主な要因であります。

この結果、1株当たり純資産額は、820.83円(同2.42円減)、自己資本比率は、37.7%から39.2%となりました。

 

 

(2)経営成績の分析

①売上高

売上高につきましては、96,323百万円(前連結会計年度比△4,533百万円、△4.5%)となりましたが、その内訳は、化学品事業が64,216百万円(同△3,775百万円、△5.6%)、機能材事業が29,512百万円(同△1,254百万円、△4.1%)、その他事業が2,594百万円(同+495百万円、+23.6%)であります。

 

②販売費及び一般管理費

販売費及び一般管理費につきましては、運賃及び諸掛が増加したこと等から5,228百万円(同+139百万円、+2.7%)となりました。

 

③営業利益

営業利益につきましては、1,291百万円(同△445百万円、△25.6%)となりました。

 

④営業外損益

営業外損益のうち、営業外収益につきましては、受取配当金が26百万円増加したこと等から、272百万円(同+33百万円、+13.9%)となりました。また、営業外費用につきましては、支払利息が6百万円増加したこと等から、85百万円(同+17百万円、+26.5%)となりました。

 

⑤経常利益

経常利益につきましては、1,478百万円(同△429百万円、△22.5%)となりました。

 

⑥親会社株主に帰属する当期純利益

税金等調整前当期純利益につきましては、1,399百万円(同△509百万円、△26.68%)、親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、835百万円(同△285百万円、△25.5%)となりました。

 

 

(3)キャッシュ・フローに関する分析

当社グループの営業活動によるキャッシュ・フローの変動要因は、主に税金等調整前当期純利益及び売上債権、たな卸資産、仕入債務の増減によるものであります。

 

①営業キャッシュ・フローの区分別内訳

  (単位:百万円)

区  分

平成24年3月期

平成25年3月期

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

税金等調整前当期純利益

1,343

1,260

1,564

1,908

1,399

減価償却費

161

158

170

178

186

貸倒引当金の増減額(△は減少)

185

△25

△139

△34

△26

退職給付引当金の増減額(△は減少)

8

△1

△534

退職給付に係る負債の増減額(△は減少)

559

37

50

売上債権の増減額(△は増加)

△1,142

1,855

293

△530

3,223

たな卸資産の増減額(△は増加)

△4,612

703

3,289

△806

△35

仕入債務の増減額(△は減少)

1,872

△2,213

△2,146

803

△1,441

法人税等の支払額

△851

△502

△530

△536

△874

その他

△152

506

△254

△289

△486

営業活動によるキャッシュ・フロー

△3,188

1,740

2,271

730

1,995

 

 

②キャッシュ・フロー指標のトレンド

 

平成24年3月期

平成25年3月期

平成26年3月期

平成27年3月期

平成28年3月期

自己資本比率(%)

30.1

32.8

36.4

37.7

39.2

時価ベースの自己資本比率(%)

16.7

19.3

22.0

25.5

22.1

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

3.8

2.5

7.9

2.9

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

21.3

30.7

16.4

38.4

 

(注) 自己資本比率:純資産額/総資産額

時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

 

※各指標は、いずれも連結ベースの財務諸表により算出しております。

※株式時価総額は、自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

※キャッシュ・フローは営業キャッシュ・フローを利用しております。

※有利子負債は、連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っているすべての負債を対象としております。

※平成24年3月期は、営業キャッシュ・フローがマイナスのため、キャッシュ・フロー対有利子負債比率及びインタレスト・カバレッジ・レシオは記載しておりません。

 

 

③資本の財源及び資金の流動性についての分析

営業活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ1,265百万円増加し1,995百万円の収入となりました。前連結会計年度との差額は、主に仕入債務の増減額△2,245百万円、売上債権の増減額3,754百万円によるものであります。

投資活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ60百万円増加し253百万円の支出となりました。前連結会計年度との差額は、有形固定資産の取得による支出が135百万円増加、投資有価証券の取得による支出が214百万円減少したこと等によるものであります。

財務活動によるキャッシュ・フローは、前連結会計年度に比べ50百万円減少し261百万円の支出となりました。前連結会計年度との差額は、短期借入金の返済による支出が53百万円増加したこと等によるものであります。

これらの活動の結果、現金及び現金同等物の当連結会計年度末残高は、前連結会計年度末に比べ1,358百万円増加し、6,877百万円となりました。

 

 

④当期業績の分析については、「1 業績等の概要、(1)業績」をご参照ください。