第2 【事業の状況】

 

1 【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1) 会社の経営の基本方針

①企業理念

 世界のネットワークを通じて環境にやさしく、安全と豊かなカーライフを創造して、社会に貢献する。

②基本方針

 1.お客さまの潜在ニーズを読み、期待を上回る新しい商品・サービスの開発を通じて需要を創造します。

2.全てのお客さま・お取引先さまへの感謝の念を忘れず、徹底したサービス体制を通じて、信頼とお役に立つ企業グループを目指します。

 3.人材の能力開発と生活向上を通じて、社会的責任を果たす開発型企業を目指します。

③基本戦略

 1. 常に技術革新を追求し、お客さまに感動頂けるオンリーワンの「開発型企業」を目指します。

2. 経営資源を当社グループの強みの部門と、新しい事業開発に投下し、将来の礎を築くと共に、開発型企業の基盤を強化いたします。

 3. 徹底した現場訪問と情報収集の強化をはかり潜在ニーズの先取りをいたします。

 4. 教育体制の充実と共に役員・社員は自己成長に努めます。

 

(2)目標とする経営指標

 当社グループの企業価値を高め、株主の皆さまのご期待にお応えするための経営指標として

①売上高営業利益率及びROE(自己資本当期純利益率)とも10%以上を目標にしております。

②株主への配当政策を経営上の重要課題と位置づけ、安定かつ高配当を目指しており、配当性向は30%以上を目標にしております。

 

(3)経営環境及び対処すべき課題

今後のわが国経済は、今秋予定される消費税率の引き上げの影響や米中貿易摩擦、英国のEU離脱問題等不透明要因は多く存在するものの、オリンピック関連投資等による底堅い景気の推移が見込まれるなど、景気の拡大は緩やかながら継続すると予測されます。
 こうした状況下、当社グループは、研究開発施設の設備増強を図り、優良取引先の新規開拓、協力企業とのコラボレーションや産学連携による研究成果を活かし、潜在需要を見込んだ新商品の開発や、異業種分野も視野に入れた新規素材の開発に継続挑戦するとともに、新たなビジネス領域にも積極的に取り組んでまいります。 
 最重点課題の人材育成に関しては、長期的視野に立った社員の教育体制の充実と働き方改革への対応を図りながら、現場の実践経験をベースとした社員力の向上により、新しい需要を創造し、社会に貢献できる開発型企業を目指してまいります。

 

2 【事業等のリスク】

当社グループの事業展開、経営成績及び財政状態等に影響が及ぶ可能性があるリスクには、以下のようなものがあります。なお、文中における将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において当社グループが判断したものであります。

 

(1) 政治・経済情勢

当社は、世界約60カ国に自動車部品等を供給しており、当該国の政治並びに経済情勢の変化や為替変動による影響を受けます。

一方、国内の自動車業界も大変革を迎えるなか、少子高齢化や若年層の車離れによる市場環境の激変、消費税率の引き上げによる影響及び大規模自然災害の発生等による自動車の生産停滞により、当社グループの事業展開や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(2) マーケットの環境変化

当社は、開発型企業として、営業活動の現場やコールセンターの情報をもとに潜在需要を調査し商品開発を行なっておりますが、その商品が必ずしも収益に貢献するとは限りません。また、開発商品は特定のマーケット・チャネルを対象としており、市場の変化にスピーディに対応できず、新たな基幹商品の開発や新規顧客の開拓が遅れた場合は、当社グループの事業展開や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(3) 新たな法改正等への対応

当社は、法改正等への対応については、新商品開発において社内外の関係機関との連携により、対応に努めておりますが、近時の消費者保護又は、環境、安全に向けた新たな法改正に伴う重要な訴訟の発生や個人情報保護法、不正競争防止法及び消費生活用製品安全法等への対応如何によりましては、当社グループの事業展開や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

(4) 海外での販売活動

当社は、海外での販売活動においては、大規模な自然災害や政治不安、テロ行為、金融危機によるカントリーリスク及び新興国からの廉価商品との競争激化により、当社グループの事業展開や経営成績に影響が及ぶ可能性があります。

 

3 【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループ(当社、連結子会社及び持分法適用会社)の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フロー(以下、「経営成績等」という。)の状況の概要並びに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1) 経営成績

当連結会計年度のわが国経済は、着実な成長が続く海外経済を背景に輸出・生産・設備投資がともに伸長し、個人消費も力強さに欠けるものの底堅く推移いたしました。雇用環境は一部業種で人手不足が顕在化するなど実質的に完全雇用に近い水準にあり、景気は緩やかながら拡大基調を持続しました。
 このような景況下、国内の新車総販売台数(軽を含む)は、前年比1.2%増の約525万台と3年連続で500万台を超えました。内訳は、登録車が前年比横ばいの約333万台、好調な軽自動車は同3.4%増の約192万台と2年連続の増加となりました。
 当社グループの国内部門では、自動車業界が大変革を迎えるなか、大きく変わる市場環境に対応すべく、地域密着型営業によるサービス体制の強化を図りながら、取引先との関係を一層密にするとともに、新規取引先の開拓をはじめ付加価値の高いオリジナル商材の提案を通じて更なるシェア拡大と、異業種を含めた新しいビジネスモデルの構築に取り組みました。また、研究開発施設「中之島R&Dセンター」では、新たに研究スタッフの増員を図り、環境の変化に対応する開発型企業として体制強化と品質向上に鋭意努めております。さらに、連結子会社のセントラル自動車工業株式会社は、当社の主力商品であるCPCブランド商材を順調に生産し、新規開発商材の量産化にも迅速に対応しております。
 海外部門では、マレーシア及びベトナムに現地法人を新設するとともに、今期より米国現地法人のCAPCO USA, INC.を当社グループの連結範囲に加え、現地密着営業の強化に向けた体制作りに努めました。
 これにより、当社グループの売上高は217億70百万円(前年比108%)、営業利益は43億39百万円(同127%)、経常利益は47億58百万円(同124%)、親会社株主に帰属する当期純利益は33億92百万円(同124%)となり、増収増益となるとともに過去最高益を更新いたしました。

 

目標とする経営指標に対する達成状況につきましては、次のとおりであります。
①売上高営業利益率
 当社グループの売上高は217億70百万円(前年比108%)、営業利益は43億39百万円(同127%)となり、売上高営業利益率は前連結会計年度を2.9ポイント上回る19.9%となりました。これは主に、国内部門にて地域密着型営業と付加価値の高いオリジナル商品の販売増によるものです。今後とも増収を目指し、国内部門・海外部門ともに新規取引先の開拓と付加価値の高いオリジナル商品の販売を強化してまいります。
 
②ROE(自己資本当期純利益率)
 当社グループの自己資本は248億88百万円(前年比110%)、親会社株主に帰属する当期純利益は33億92百万円(同124%)となり、ROEは前連結会計年度を1.7ポイント上回る14.3%となりました。当社はROEの向上のためには親会社株主に帰属する当期純利益を増加させることを最も重視しており、今後とも継続した増益を目指していきます。
 
③配当性向
 配当性向における達成状況につきましては、「第4〔提出会社の状況〕 3 〔配当政策〕」に記載のとおりであります。
 

(注) 上記中の金額には消費税等は含まれておりません。

 

仕入及び販売の実績は、次のとおりであります。

  ①仕入実績

  当連結会計年度の仕入実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

仕入高(千円)

前期比(%)

自動車関連事業

12,764,067

106.9

 

         (注) 1 上記の金額は、仕入価格で表示しております。

         2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

  ②販売実績

  当連結会計年度の販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

販売高(千円)

前期比(%)

自動車関連事業

21,770,526

108.0

 

         (注) 1 上記の金額は、販売価格で表示しております。

         2 上記の金額には、消費税等は含まれておりません。

 

 

(2) 財政状態

当連結会計年度末の財政状態を分析しますと、

①  総資産合計は300億50百万円と前連結会計年度末に比べて24億43百万円増加しております。 

増加の主なものは、現金及び預金が11億19百万円、長期貸付金が6億59百万円、土地が5億円であります。

減少の主なものは、有価証券が5億円であります。 

②  負債合計は51億61百万円と前連結会計年度末に比べて2億69百万円増加しております。

増加の主なものは、未払法人税等が1億37百万円であります。

③  純資産合計は248億88百万円と前連結会計年度末に比べて21億73百万円増加しております。

増加の主なものは、親会社株主に帰属する当期純利益が33億92百万円であります。

減少の主なものは、配当金の支払いにより利益剰余金が7億97百万円であります。

これにより自己資本比率は、82.3%から82.8%となりました。

 

(3)キャッシュ・フロー

① 営業活動によるキャッシュ・フロー

営業活動によるキャッシュ・フローは31億16百万円の資金の増加(前期比1億49百万円の資金の増加)となりました。
 増加の主なものは、税金等調整前当期純利益が47億58百万円によるものであります。
 減少の主なものは、法人税等の支払額12億81百万円、仕入債務の減少額1億84百万円及びたな卸資産の増加額1億57百万円によるものであります。

② 投資活動によるキャッシュ・フロー

投資活動によるキャッシュ・フローは11億96百万円の資金の減少(前期比9億20百万円の資金の減少)となりました。
 減少の主なものは、貸付けによる支出6億59百万円及び有形固定資産の取得による支出5億38百万円であります。

③ 財務活動によるキャッシュ・フロー

財務活動によるキャッシュ・フローは8億39百万円の資金の減少(前期比1億53百万円の資金の減少)となりました。
 減少の主なものは、配当金の支払いによる支出7億96百万円であります。
 この結果、当期末の現金及び現金同等物の期末残高は103億73百万円(前期末に比べて11億19百万円の資金の増加)となりました。

 

 当社グループの資本の財源及び資金の流動性につきましては、次のとおりであります。

当社グループは、事業運営上必要な流動性と資金の源泉を安定的に確保することを基本方針としております。

資金需要のうち主なものは、M&Aや研究開発のための設備投資、新商品の開発費用等にかかわるものであります。短期運転資金は自己資金を基本としており、十分な手元流動性を有しております。
 なお、当連結会計年度における現金及び現金同等物の期末残高は103億73百万円であります。 
 永続的な企業存続のために、財務基盤を強化するとともに、必要な投資資金の確保を実現するために、保有する現預金は十分な水準であるべきと考えております。急激な環境の変化や多様化する顧客ニーズに迅速に対応するためには、自己資金を基本としながらも状況に応じて金融機関からの借入を行います。

 

4 【経営上の重要な契約等】

 該当事項はありません。

 

 

 

5 【研究開発活動】

当社グループの研究活動は、中之島R&Dセンターを研究開発の拠点とし、研究開発グループが中心となって、当社経営理念である「環境、健康、安全」をテーマとしたオリジナル製品の研究開発を行っております。

また、産学連携や協力企業とのコラボレーションにより、異業種に向けた新規製品の販売や新規ルートの開拓を業務とする営業開発部との連携のもと、自動車用コーティング剤の海外展開に向けた製品開発や、自動車用途以外のコーティング剤の開発にも研究開発領域を広げております。

当連結会計年度における当社グループが支出した研究開発費の総額は367百万円であります。