第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)企業理念・経営ビジョン・行動規範

<企業理念>:「随縁の思想」

当社グループは、企業理念として創業以来「随縁の思想」を掲げております。「随縁」とは、「縁に随(したが)い縁を活かす」ことであり、人と人との出会い、そこから生まれる絆を大切に思い、互いに尊重し合い、助け合い、発展し合う、という思想のことを言い表したものです。

<経営ビジョン>:「三栄コーポレーションは真に優れた生活用品を提供します。『健康と環境』をテーマに健やかで潤いのあるくらしを創造します。」

当社グループはこの経営ビジョンの下、「くらしに、良いものを。」を提供することで、永続的な企業の存続と、ステークホルダーの皆さまを始めとする社会全体の利益となることを経営の基本方針としております。

<行動規範>

1. 私たちは、小さなことを誠実に行います

2. 私たちは、助け合いのこころを大切にします

3. 私たちは、感謝の気持ちを忘れません

4. 私たちは、機を逃しません

5. 私たちは、地球の未来を考え行動します

当社グループの企業活動は、そのいずれもが、互いに尊重し合い、助け合い、発展し合う、三栄のこころである「随縁の思想」にささえられています。行動規範は、この企業理念の下、当社グループ全ての役員・従業員が、常日頃、いかに判断し、行動して行くべきか、と言う基準を示したものです。

(2)中長期的な経営戦略

当社グループは、長期的に安定した収益を確保できる経営基盤の確立が、永続的な企業の存続やステークホルダーの皆さまをはじめとする社会全体の利益に資するとの考えから、7%程度の経常利益率を目標として掲げています。しかしながら新型コロナウイルス感染症の蔓延長期化の影響が大きく、現在もまだ、先行きが不透明な状況が続いております。

このような状況ではありますが、私共といたしましては、健康と環境をテーマとする経営ビジョンの下、「くらしに、良いものを。」を志として、以下の重点施策の実現に向けて引続き、しっかりとしたPDCAの実践を通じて注力してまいります。

(重点施策)

①サプライチェーンの高度化・マーケティング能力向上・プロ集団の育成

②ブランディング実践によるブランド力の強化・新ブランドの市場投入促進

③果敢なチャレンジの継続

④SDGsやESGへの取組強化

⑤投下資本効率重視

⑥人材強化

⑦ローコストオペレーションの推進

⑧グローバル管理態勢の深化によるグループシナジー効果の発揮

⑨攻めと守りのガバナンス推進

(3)経営環境

当社グループは、お客様ブランドの製品にまつわる製造・品質管理・物流まで一貫したサービスとサポートを提供するOEM事業と、OEM事業で培ってきた海外ビジネスに関する知識と経験を活用し、自社ブランドや海外の秀逸なブランドを販売するブランド事業という二つの事業の相乗効果を追求するビジネスモデルを展開しています。

OEM事業では、高い品質が求められる一方で常に厳しい価格競争に晒されており、専門性の一層の向上とともに、消費者ニーズを先取りした緻密なモノづくり戦略が求められます。一方、ブランド事業は、商品がヒットすればするほど市場に競合商品が出回り、価格競争に陥りやすい傾向が有るため、価格以外の面で消費者にとっての魅力を開発し保持する必要があると考えています。また、海外の秀逸なブランドについては、日本での認知度が低いケースも多く、日本市場において一定の成果をあげるために、相応の時間と綿密な販売戦略を講じる必要があります。一方、日本で既に一定の知名度のあるブランドの場合でも、並行輸入品との競合に陥るリスクがあり、有効な並行輸入品対策が求められます。なお、既に十分な知名度とともに当社グループにおいて相応の販売実績を挙げているブランドにつきましては、将来のより安定した収益体質を確保するための施策を講じることが求められます。

今般の新型コロナウイルス感染症蔓延の長期化により、旅行や外出あるいは店舗営業の自粛など、社会的に移動や行動の自粛あるいは制限が長期に亘ったことから、当社グループにおいても、ブランド品の実店舗販売を主軸とするブランド事業は元より、OEM事業においても売上高が大きく落ち込むなど大きな影響がありました。現在、緊急事態宣言および蔓延防止等重点措置はいずれも解除されていますが、変異株により新型コロナウイルス感染症収束の目処は立っておらず、本邦経済がコロナ禍以前の状態を回復するには至っておりません。加えて、ロシアによるウクライナ侵攻以降、先行き不透明感が一段と高まっております。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

(ニューノーマルやサステナビリティなどへの対応)

今般の新型コロナウイルス感染症蔓延に伴う社会的な移動や行動の自粛あるいは制限により、当社グループは、ブランド事業のみならずOEM事業においても大きな影響を受けました。しかしながら、コロナ禍は、テレワークなどニューノーマル(新常態)と言われる働き方改革を促したとともに巣籠り需要などの新たなビジネスチャンスをもたらしていることも事実であり、企業にとっては、SDGsやESGへの取組強化と併せて、経営の舵取りの巧拙が問われる正念場とも言える時代に直面していると考えられます。当社グループとしては、これまでの長い歴史の中で、幾多の難局を乗り越えてきたように、今後も柔軟な発想や高度な専門性および行動力を武器に、当社グループ一丸となって、目の前の難局を一つ一つ乗り切り、力強い回復と持続的な成長を目指してまいります。

(営業面の強化に関わる課題)

①OEM事業の対処すべき課題

OEM事業では、お客様のブランド製品を、当社グループが有する世界規模のサプライチェーンを駆使して適切な価格でタイムリーにお届けしていますが、近年のご要望の多様化・高度化や、今後のwithコロナ時代に対応すべく、中国とマレーシアの自社工場を含め、当社グループのサプライチェーンの精度・効率を一層進化させることが課題となります。さらに、マーチャンダイザー(商品企画営業担当者)の専門性やマーケティング能力を向上させ、単にお客様の設計や仕様に沿うだけではなく、健やかで潤いのあるくらしを創造する製品となるよう、企画立案からパッケージング、ロジスティックサポートに至るまで、積極的に関わることができるプロ集団となることを心掛けております。そしてこれこそが「健康と環境」をテーマに真に優れた生活用品を提供する当社グループの経営ビジョンに通じていくものと考えております。

②ブランド事業の対処すべき課題

ブランド事業では、「健康と環境」をテーマとした、当社グループ独自のブランドあるいは海外の秀逸なブランドを主に日本市場において展開しております。ブランドが市場に受け入れられ、さらに浸透するには長い年月を経て共感とご満足をいただく必要があります。そのため、緻密な市場分析や消費動向分析、的確なセグメンテーション、効果的な販売促進や広報活動など、一貫したブランディングの実践によりお客様満足度を向上させ、事業の安定化を盤石にしていくことが最重要課題となります。

また、コロナ禍を受けて、消費者の世界観と価値観が大きく変化してきているとはいえ、「くらしに、良いものを。」という消費者の希求の本質に変化はないものと思われ、当社としては、従来以上に、一時の流行に流されにくく本質にこだわった秀逸なブランドの展開に努めることが重要な課題と考えます。ブランド店舗運営に当たっても、引続き安定的な収益基盤の確立を目的として、市場動向に見合った店舗戦略を推進するとともに経費支出の適正化に努めるなど、採算性の向上に取り組んでまいります。また、ニューノーマルへの対応を含めて、ECビジネスの強化にも積極的に努めてまいります。

③新規事業へのチャレンジ

当社グループは、長年に亘り様々な外部環境の変化に巧みに順応し、事業内容を柔軟に変化・対応させていくことで、幾多の困難も克服してまいりました。これからも激しく変動する外部環境に対処・順応して持続的に成長するため、果敢なチャレンジを継続することも重要課題となります。

④安定的な収益基盤の強化

今般の新型コロナウイルス感染症蔓延に伴う社会的な移動や行動の自粛あるいは制限が長期に亘ったことから、当社グループは、単体・連結ともに売り上げを大きく落とし、大変遺憾ながら、2期連続の赤字決算を余儀なくされました。そのため、今後、安定した収益基盤を確立するためには、採算性を重視した事業を追求することが重要課題と改めて認識しております。OEM事業・ブランド事業を問わず、サプライチェーンの見直しによる物流コストの低減を始めとして、コスト構造の抜本的見直しによる損益分岐点引下げと、収益性及び将来性を軸とした事業の選択と集中に注力してまいります。

(管理面の強化に関わる課題)

①個人のパフォーマンスを最大化するマネジメント

企業理念として掲げた「随縁の思想」の下、当社は人材を重要な資産と捉えています。今後とも、優秀な人材の安定的な確保に努めるとともに、教育・研修制度を充実させて社員教育・研修機会の創出・拡大を図ることで、経営環境の変化にも柔軟に対応できる次世代リーダーの人材育成に積極的に取り組んでまいります。また、withコロナ・新常態に適応した「働き方改革」の推進と「人事制度」の整備(就業規則・評価制度の見直しなど)等に取り組んでおり、在宅勤務制度を導入いたしました。

 

②グローバル管理態勢の深化

グローバルベースでのグループシナジー効果を最大限発揮し、経営効率を高めるため、レポート・決裁ラインの明確化、適切な権限委譲、適材適所の実現のほか、本社管理部門のコモンキッチン化による国内外関係会社管理業務の効率化および経費抑制の追求、基幹システムの活用による各種経営情報・指標を容易に捕捉できる体制の構築などに引続き取り組んでまいります。

③攻めと守りのガバナンス推進

持続的な成長と中長期的な企業価値の向上を目指し、取締役会の議論活性化を図るために導入した「審議」事項を活用し、高度化・複雑化した経営課題に迅速・果断に取り組んでおります。また、具体的な攻めのガバナンス体制の強化策として、グループ全体の決裁権限体系の見直しと決裁権限委譲の推進に取り組むことで、取締役会の監督機能の強化と業務執行に係る意思決定の迅速化を図るとともに、守りのガバナンス体制整備の一環として、ガバナンス体制構築の基本となる当社の内部統制システムやリスクマネジメント体制等のレビューをかねて、全てのCGコードに対する当社の取組姿勢や現況を取りまとめた「CGコード・ガイドライン」を策定・公表したほか、社長直属機関である内部監査室の監査報告書を社長および取締役会宛とするデュアルレポート化も実施しています。

 

 なお、本項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

2【事業等のリスク】

当社グループは、日本国内および海外において、生活用品を中心に多岐に亘る商品を提供するOEM事業と、自社ブランドあるいは本質にこだわった海外の秀逸なブランドの卸売および小売を行うブランド事業を展開しております。

こうした事業活動の性質上、先行き予測が困難で不確実性の高い様々なリスクが内在しており、世界の政治経済情勢の変化や大規模な自然災害の発生、感染症の世界的な蔓延、国家間紛争等に起因して、これらのリスクが顕在化した場合には、将来の当社グループの事業活動や経営成績、財政状態などに大きく影響を及ぼす可能性があります。

こうしたリスクを完全に排除することは困難ですが、当社グループではリスクマネジメント規程を制定し、それに基づき設立された組織横断的な各種の特定リスク小委員会を定期的に開催、リスクの適切な認識、迅速な対応を図ることで、リスクの極小化を図っています。

①事業継続リスクについて

当社グループは、わが国だけでなく世界各地で事業活動を営んでいるため、大規模自然災害や感染症の世界的な蔓延、国家間紛争など、様々なリスクに晒されております。事業活動地域において重大なリスクが顕在化した場合は、当社グループの事業活動、ひいては事業継続に重大な影響を与える可能性があります。

こうしたリスクを回避・低減するため、当社では、危機管理基本マニュアルおよび事業継続計画(BCP)を整備し、リスクマネジメント委員会傘下の危機対策本部を常設して、危機発生時における連絡先リストの更新等の定期レビューや潜在リスクに関する情報収集、あるいはリスクが顕在化した際の対応策を予め検討するなど平常時対応をルール化するとともに、リスク顕在化の際の即応体制を構築しています。

②海外ブランド品の取扱いに関するリスクについて

当社グループでは、正規の販売代理店契約に基づいて、本質にこだわった海外の秀逸なブランドの卸売および小売を行うブランド事業を展開しております。海外ブランドの取扱いにあたっては、正規の販売代理店契約の条件内容の変化や、同契約を継続することに懸念が生じた場合、あるいは、新規に取り扱うこととなったブランドが様々な理由から計画通り進まなかった場合は、当該ブランドの事業活動は元より、当社グループの経営成績に多大な影響を与える可能性があります。このリスクを回避するため、日本におけるブランド力の強化はもとより、精緻な販売計画の策定及びその計画の達成、ブランドホルダーとの良好な関係の維持に努めています。

 また、海外ブランド品は、受注や販売の見込みに基づき一定時期にまとめて海外メーカーに発注し、一定量を在庫として保有する必要がありますが、実際の受注や販売が見込みどおりとならないことがあるため、在庫として保有する棚卸資産が過剰在庫となる可能性があります。こうしたリスクの抑制策として、当社および当社グループ各社は、各ブランド商品に見合った棚卸資産の評価基準を「経理規則」において定め、本リスクに粛々と対処してきています。

③サプライチェーンに関するリスクについて

当社グループは、世界各地で製造した生活用品を様々な国や地域で販売しているため、原料・資材の調達から輸出入通関手続を含めたロジスティックまで複雑かつ長大なサプライチェーンを構築しています。これは、当社グループが最も得意とするところではありますが、大規模自然災害や感染症の世界的な蔓延、国家間紛争など事前に想定しにくい事態が発生した場合にサプライチェーンが滞り、また、原材料の高騰や世界的なコンテナ不足による輸送の遅延と運賃高騰など様々な要因で売上高に相応な影響を与える可能性があります。

このリスクを回避・低減するため、平時から製品の調達側、販売側双方の分散化を進めるとともに、万が一、リスク事象が顕在化したときには、リスクマネジメント委員会傘下のカントリーリスク小委員会が営業本部と共同して、世界各地の拠点と連携してリスク事象の対応を行う体制を運用しています。

④商品の品質問題に関するリスクについて

当社グループは、提供している生活用品を中心とした商品の品質管理を徹底しております。しかしながら、万が一、重大な製造物賠償責任が発生した場合は、信用、ブランド・イメージが大幅に低下する可能性があり、さらに、賠償金支払義務が発生した場合には、当社グループの事業活動や経営成績、財政状態などに大きく影響を及ぼす可能性があります。

このリスクを回避するため、製造販売部門に専門の知識経験を有する品質管理担当(QA)を配置して品質管理を徹底することはもちろんのこと、万が一に備えて製造物賠償責任保険(PL保険)を付保してリスク移転措置を講じております。また、リスクマネジメント規程に基づく商品リスク小委員会において、発覚した当社の取扱商品に関する様々なトラブルの発生原因や対応策に関する情報の管理・共有を図るとともに、蓄積した知見を活用できる仕組みを構築しています。

⑤市場リスクについて

(為替変動リスク)

当社グループは、輸出入取引に付随し様々な為替相場の変動リスクに晒されており、円相場の大幅な変動により輸入商品の価格競争力が大幅に失われた場合には、当社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。

こうしたリスクを回避・低減するため、定期的に開催される市場リスク小委員会が為替相場の変動状況をチェックしています。なお、輸入には必要に応じて為替予約によるリスクヘッジを行っています。

(金利変動リスク)

当社グループは、おもに運転資金に充当するため、円建ておよび米ドル建ての借入が発生します。いずれも金利変動リスクに晒されており、特に短期市場金利が急騰した場合は、金利負担の急増により、当社グループの経営成績や財政状態に大きく影響を与える可能性があります。

このリスクを回避・低減するため、円建て借入については、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を利用したグループベースでの借入金残高の圧縮や、長期固定金利借入や実需の範囲内で金利スワップなどのリスクヘッジ手段を適宜導入することにより、金利変動リスクの抑制を図っております。

(流動性リスク)

当社グループは、仕掛品や製品在庫、設備投資などの運転資金ニーズに加え、危機管理下における事業継続のための資金繰りを支える流動性の確保も必要と考えています。事業継続等の観点から急激な増加資金需要にも耐えうる安定的なキャッシュ・フローを確保するため、取引金融機関との関係強化や資金調達手法の多様化に取り組んでいます。外貨流動性については、主取引銀行との間で多通貨コミットメントラインを設定することにより、日本国内における米ドル資金調達時の流動性リスクをヘッジしています。

⑥サステナビリティに関するリスクについて

地球温暖化が環境に及ぼす影響への懸念が強まる状況下、世界的にESG投資が注目を集めています。企業としては、競争に生き残るだけではなく、中長期的な持続的成長を目指す上でも、サステナビリティ社会の実現に貢献するSDGs経営に積極的に取り組むことが求められています。当社としては、リスクマネジメント規程に基づき、気候変動リスクを始め、サステナビリティに関するリスクを営業・管理を問わず当社の事業運営全般に関わる特定のリスクと指定して、サステナビリティ小委員会を設置し、全社横断的な監視体制を構築しました。なお、サステナビリティに関するリスクについては、新たなビジネスチャンスと表裏一体と捉えており、サステナビリティ小委員会としては、取締役会における方針決定等の大局的な審議に資する情報収集やたたき台を検討することも重要な任務となります。

⑦信用リスクについて

当社グループでは、国内外の取引先に対し、必要に応じて、売掛金、前渡金、保証等の信用供与を行っております。こうした信用リスクに対しては、売掛債権を補償する取引先信用保険の付保や、過去の実績を基にした引当金の設定を行っておりますが、取引先の財政状態の悪化などにより、回収遅延や債務不履行が発生した場合には、結果として、想定以上の金銭的損失が発生する可能性があります。

このリスクを回避・低減するため、グローバルベースで、与信管理規程に基づいた適切な与信限度額の設定、定期的な与信限度額見直しの体制を運用するとともに、与信リスク小委員会において与信状況を定期的に監督しています。また、リスク低減には、販売市場の分散にも取り組む必要があると考えています。なお、万が一に備えて取引信用保険や輸出保険の付保により、リスク移転措置も講じております。

⑧コンプライアンス(法令遵守)に関するリスクについて

当社グループは、生活用品を中心に多岐に亘る商品を国内外で提供しており、わが国を含む世界各国で制定、施行されている各種法令および規制などを遵守することに努めております。しかしながら、複数の当事者を介して行う取引も多く、予防的措置を講じているにも関わらず、結果として法令や規制などに違反する事態に至るなど、場合によっては、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。また、これからの法令や規制などが大きく変更された場合には、取引の継続が困難となる可能性や必要な対策に多額の費用を要する可能性があります。また、近年、当社グループはECビジネスを積極的に推進している関係上、顧客情報の漏えいにより損害賠償責任を求められる可能性があります。

こうしたリスクを回避するため、法務リスク小委員会において法改正情報の入手や法令遵守の状況を監督しています。個人情報については、情報管理委員会小委員会を定期開催し、個人情報の管理体制を監督する体制を整備し、個人情報については万が一に備えてサイバーセキュリティ保険の付保により、リスク移転措置も講じております。当社グループの事業に密接に関係がある法律ごとにコンプライアンス・プログラム(CP)を策定・運用し、定期的に法令の趣旨や規制内容を社員にリマインドさせることにより、関係する法令の理解と法令遵守意識の定着化を図る仕組みを整備しています。

 

 なお、本項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

3【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

当連結会計年度より、「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を適用しております。当連結会計年度に与える影響は軽微であります。

詳細は、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 (1) 連結財務諸表 注記事項(会計方針の変更)」に記載のとおりであります。

 

(1)経営成績

[内外環境]

当連結会計年度におけるわが国経済は、ワクチン接種の進展とともに、政策の焦点が新型コロナウイルス感染症の防疫一辺倒から経済活動との両立に徐々にシフトし、デルタ株への感染が鎮静化した年末にかけて、個人消費に回復の兆しが見られました。しかしながら、年明け以降、オミクロン変異株への感染が急拡大すると、再び個人消費が低迷するなど、内需については、年度を通じて、新型コロナウイルス感染症による不冴えな状況が継続しました。外需については、本邦に先駆けて経済活動の正常化が進む先進国を中心とした旺盛な海外需要を背景に、比較的堅調に推移しました。しかしながら、経済の再開が進んだことで需給が逼迫し原材料や資源価格が上昇したほか、コロナ禍による人手不足やコンテナ不足がサプライチェーンそのものに混乱をきたし物流コストも上昇するなど、世界的にもコロナ禍の影響を拭いきれない一年となりました。年度末にかけては、ロシアがウクライナに侵攻し、それに伴ってエネルギー価格の高騰に拍車がかかるなど、先行き不透明感が一段と高まりました。

 

[主要施策]

当社グループでは、「くらしに、良いものを。」をテーマに、暮らしに寄り添う生活用品の取扱いを事業の主軸に置き、「OEM事業」と「ブランド事業」という二つのビジネスモデルを展開しております。当社グループとしては、Withコロナ・Afterコロナを見据え、OEM事業においては、調達力・販売力・価格競争力の強化を目的とした営業体制の整備やローコストオペレーションの推進、ブランド事業においては、不採算店の削減など市場動向に見合う店舗戦略の推進により損益分岐点の引き下げを図るなど、採算性向上や経営体質強化に関わる施策の実践に注力してまいりました。また、WEBマーケティングの強化、本質において秀逸なブランドのラインナップ拡充などの施策にも努めてまいりました。

 

[連結業績]

当連結会計年度は、緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が発令されていない期間においても、外出自粛傾向が継続するなど、消費活動は期を通して足取りが重い展開となりました。こうした状況下、OEM事業における売上高は、コロナ禍の巣ごもり需要を背景として、家具家庭用品事業セグメントの売り上げが増加したことを主因に、前期比増加しました。ブランド事業においては、OEM事業と同様に、家具家庭用品事業セグメントの売り上げは増加したものの、実店舗を販路の主軸とする服飾雑貨事業セグメントの減少を主因に、売上高は減少となりました。

この結果、当連結会計年度の売上高につきましては、前期比2.8%増加の339億7千6百万円となりました。利益面につきましては、原材料や資源価格の高騰に加えて、物流コストが上昇したことを主因に、売上総利益は前期比7億4千万円減少の82億4千1百万円となりました。店舗戦略見直しによるブランド事業の経費削減効果等により、販管費は前期比で5億3千7百万円削減しましたが、売上総利益減少の影響が大きく、営業利益、経常利益につきましては、前期比でそれぞれ2億2百万円、2億1千万円の減少の9億1千2百万円の損失、6億5千7百万円の損失となりました。親会社株主に帰属する当期純利益につきましては、前期比2億2千7百万円減少の9億4千5百万円の損失となりました。

 

[セグメント別業績]

(家具家庭用品事業)

当報告セグメントの売上高は、前期比18.6%増加の210億2百万円となりました。OEM事業では、海外経済の早期回復と国内の底堅い巣ごもり需要を背景に、前期比で伸長しました。ブランド事業においても、巣ごもり需要を背景として、「MINT(ミント)」などの家具・インテリアのネットショップの売り上げが堅調に推移し前期比増加となったほか、ドイツのテーブルウェアブランド「Villeroy&Boch(ビレロイアンドボッホ)」等を取扱う(株)エッセンコーポレーションの売り上げも前期を上回りました。

セグメント利益については、原材料価格や物流コスト上昇の影響を徐々に受ける形となり、前期比1億1千2百万円減少の7億5千万円となりました。

(服飾雑貨事業)

当報告セグメントの売上高は、前期比11.3%減少の77億3千8百万円となりました。OEM事業では、トラベル商材の需要回復が遅れていることを主因に、前期比減少となりました。ブランド事業においては、コロナ禍による消費者の外出自粛傾向が長期に亘り継続したことを主因に、実店舗を販路の主軸とするベルギーのプレミアム・カジュアルバッグブランド「Kipling(キプリング)」を販売する(株) L&Sコーポレーションおよびドイツのコンフォートシューズブランド「BIRKENSTOCK(ビルケンシュトック)」等を販売する(株)ベネクシーの売り上げが前期比減少となりました。

セグメント利益については、ブランド事業において、店舗集約等の経費削減施策が奏功し、前期比4億1千万円改善し、7億2千4百万円の損失となりました。

 

(家電事業)

当報告セグメントの売上高は、前期比22.6%減少の36億7千3百万円となりました。OEM事業の売り上げは、世界的なコンテナ不足や中国を中心とした製造現場での物流停止期間が長期にわたるなど、出荷量が減少したことで前期比減少となりました。ブランド事業においては、理美容家電・調理家電などを取扱う(株)ゼリックコーポレーションの売り上げが、海外向けは伸長したものの、国内向けが落ち込んだことから、前期比同水準に留まりました。

セグメント利益については、売上高減少に加えて原材料価格の高騰により、前期比4億4千5百万円減少し、2億5千7百万円の損失となりました。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 

①生産実績

 当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

生産実績(千円)

前期比(%)

家具家庭用品事業

364,041

64.8

家電事業

1,026,138

△25.2

合計

1,390,180

△12.7

 

②受注実績

 当連結会計年度におけるセグメントごとの受注状況は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

家具家庭用品事業

20,435,280

3.9

4,898,289

△10.4

服飾雑貨事業

7,478,397

△5.8

837,120

△23.7

家電事業

3,608,472

△24.7

618,702

△9.6

  報告セグメント計

31,522,150

△2.7

6,354,112

△12.3

その他

1,653,379

21.6

98,157

合計

33,175,529

△1.7

6,452,270

△11.0

 (注)1 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 その他のセグメントの受注残高の前期比は1,000%を超えるため「-」と記載しております。

 

③販売実績

 当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

販売高(千円)

前期比(%)

家具家庭用品事業

21,002,082

18.6

服飾雑貨事業

7,738,911

△11.3

家電事業

3,673,987

△22.6

  報告セグメント計

32,414,981

4.0

その他

1,561,094

△16.6

合計

33,976,075

2.8

 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

自 2020年4月1日

至 2021年3月31日

当連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

㈱良品計画

13,273,866

40.2

14,008,974

41.2

 (注) 上記販売額には、㈱良品計画ならびに同社の子会社への売上高を記載しております。

 

次期連結会計年度の見通し

 

2022年初のオミクロン株への感染急拡大がピークアウトしたことに伴い、政策の焦点が防疫一辺倒から経済活動との両立にシフトしつつあるものの、新型コロナウイルスの感染者数は引き続き高い水準で推移しており、収束時期の見極めは未だ難しい状況にある中、消費活動の自粛ムードの完全払拭には、今暫く時間がかかるものと思われます。

一方、原材料や資源価格の高騰、サプライチェーンの混乱とそれに伴う物流コストの上昇は、ロシアによるウクライナ侵攻により拍車が掛かっています。加えて、内外金利差の拡大による円相場の大幅下落など、2022年度の内外環境は引続き先行きが読みづらく厳しいものが予想されます。

こうした状況下、当社グループとしては、2022年度を抜本的な体質改善の年度と位置付け、以下に掲げるような全社的な事業の棚卸やコスト構造の見直しなどに鋭意取り組む所存ですが、その成果が表れるのは早くても下半期以降と見込んでおり、次期の連結業績としては、売上高360億円(前期比6.0%増加)、営業損失7億円(前期比約2億円改善)、経常損失6億円(前期比約5千万円改善)、親会社株主に帰属する当期純損失7億円(前期比約2億円改善)と引続き厳しい水準となることを予想しております。

体質改善の具体的施策は、次の通りです。

2022年度上半期は、これまでの検証作業により特定した赤字原因の止血策をしっかりと講じるとともに、厳しいビジネス環境が継続する中、当社として考えられる施策を全て実行することで体質改善を図ってまいります。下半期においては、上半期に実施した各種施策の検証を進め、厳しいマクロ環境にも適応し、業績回復の足取りを盤石なものとする施策の効果を見極めた上で深掘りを進めます。

OEM事業においては、業績回復が見込めない事業には、より大胆なリストラや事業統合も含めた抜本的な構造改革を進めることを検討します。また、台湾やベトナムに設立した現地法人機能を活かし、現地に根差したOEMビジネスの開拓を積極的に推進し、海外ビジネスの一層の拡大発展も図ります。

ブランド事業においては、店舗集約等の経費削減施策や百貨店等店舗戦略の大胆な見直しによる収益性の改善、店舗の自社運営化や要員ローテーションの最適化による販売コスト低減施策等を継続・加速し、筋肉質な体質への改善を図ります。また、生活用品では、品揃えの豊富さは重要であり、新規ブランドの開拓によるラインアップ拡充を推し進めます。さらに、今後の成長戦略を考える上で、ECビジネスの更なる深化は必須であり、社内組織の強化や要員配置の見直し、取扱い商品カテゴリーの拡充を目指します。

 

なお、通期の業績見通しの前提となる為替レートは1米ドル125.00円としております。

 

(業績予想に関する留意事項)

本資料における業績予想および将来の予測等に関する記述は、当連結会計年度末現在で入手した情報に基づき判断した予想であり、潜在的なリスクや不確実性が含まれております。

従いまして、実際の業績は様々な要因により、これらの業績予想とは異なることがありますことをご承知おきください。

 

(2)財政状態

①流動資産

「売掛金」などが増加しましたが、主に「現金及び預金」が16億4千6百万円減少したことにより、当連結会計年度末の流動資産は前連結会計年度末と比べて19億9千9百万円減少の157億7百万円となりました。

②固定資産

「有形固定資産」「無形固定資産」「投資有価証券」が減少したことにより、当連結会計年度末の固定資産は前連結会計年度末と比べて12億7千3百万円減少の50億7千5百万円となりました。「投資有価証券」は9億7千6百万円減少しましたが、これは主に、政策保有株式の時価評価が下落したことによるものです。

③流動負債

「短期借入金」や「支払手形及び買掛金」などの減少により、当連結会計年度末の流動負債は前連結会計年度末と比べて19億5千1百万円減少の66億8千6百万円となりました。「短期借入金」は10億2千6百万円の減少となりましたが、これは主に運転資金の減少によるものです。

 

④固定負債

「長期借入金」が「1年内返済予定の長期借入金」からの振り戻しにより増加しましたが、主に「繰延税金負債」が減少したことにより、当連結会計年度末の固定負債は前連結会計年度末と比べて7千5百万円減少の39億9千2百万円となりました。「繰延税金負債」は2億6千6百万円の減少となりましたが、これは「投資有価証券」の時価評価が下落したことに伴うものです。

⑤純資産

当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末と比べて12億4千6百万円減少の101億4百万円となりました。これは、「利益剰余金」が9億9千3百万円減少したことと、「投資有価証券」の時価評価が下落したことに伴い「その他有価証券評価差額金」が6億2千5百万円減少したことによるものです。

 

この結果、自己資本比率は48.1%、1株当たり純資産は4,202円56銭となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの概況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて16億4千6百万円減少の45億9千9百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により使用した資金は、7億5千5百万円(前期は7億6千3百万円のキャッシュアウト)となりました。

税金等調整前当期純損失は、二期連続の経常損失となったことや、前期に計上した固定資産売却益が当期はなかったことなどから、前期比4億2千7百万円減少の7億2千3百万円となりました。

非資金費用である減価償却費は、前期比5千2百万円減少しました。また、子会社小売店舗の固定資産についての減損損失は、前期比4千万円減少の6千4百万円となりました。

棚卸資産は、ブランド子会社での仕入低減施策等により、前連結会計年度末に比べて7億1千7百万円減少しました。

法人税等の支払額は、前期比7千7百万円減少の5億2百万円の支出となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、8千3百万円(前期は1億8千7百万円のキャッシュイン)となりました。これは主に、投資有価証券の売却で1億円の収入があった一方、新商品の金型投資など有形固定資産の取得として1億3千3百万円を支出したためです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、10億8千4百万円(前期は18億4千6百万円のキャッシュイン)となりました。

短期借入金が10億3千4百万円減少しましたが、これは、主に運転資金の返済によるものです。

また、配当金の支払額は4千7百万円となりました。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2018年3月期

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

自己資本比率(%)

51.6

48.9

51.0

46.7

48.1

時価ベースの自己資本比率(%)

35.7

29.5

30.1

21.1

18.7

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

6.5

11.6

1.8

△9.3

△8.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

28.7

15.0

71.2

△22.4

△19.0

 

 (注)1 各項目における算出式は、以下のとおりであります。

       自己資本比率:自己資本/総資産

       時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

       キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

       インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

    2 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

    3 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

    4 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

    5 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としてお

       ります。

    6 利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

資金需要

当社グループの主要な資金需要は、棚卸資産の購入のほか、人件費、販売費及び一般管理費等の費用ならびに当社グループの設備の新設および改修等に係る投資となります。また、今後、当社グループの新たな収益源となり、企業価値向上に資するとの判断から、M&Aを含む新規事業への投資も資金需要の対象となります。

財務政策

資金需要の財源といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、主要取引銀行から供与された円資金借入枠に基づく借入金となります。なお、当社および国内関係会社との間でCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入しており、これにより、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理することで、資金効率の向上に努めています。また、「流動性の確保」「金利上昇リスクのヘッジ」等を目的に社債の発行および長期借入金の実行もしております。

一方、当社では、為替相場変動リスクのヘッジ方法の一貫として、国内OEM取引先との間で商品代金等の決済を米ドル建てで行う契約を締結しています。このため、短期のつなぎ資金として米ドル資金が必要となりますが、その調達源として、当社では、主要取引銀行との間で中長期多通貨コミットメントラインを締結しております。これにより、今後、本邦において米ドル資金調達リスクが想定外に顕在化した場合でも、米ドル資金の流動性を確保することができます。

 

(4)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすものと考えております。

当該判断や見積りにおいては、従来の方法に加えて、新型コロナウイルス感染症の今後の影響を考慮する必要がありますが、「第5 経理の状況」の(追加情報)に記載のとおり、新型コロナウイルス感染症の収束時期等を合理的に見通すことは困難な状況にありますが、当社グループでは足元の状況を踏まえ、当連結会計年度以後においても影響は一定期間継続すると仮定して、各種判断や見積りを行っております。

なお、当該見積りは、新型コロナウイルス感染症の収束時期および経済環境への影響が変化した場合には、当該見積りの結果に影響し、翌連結会計年度以降の財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況に影響を及ぼす可能性があります。

 

①貸倒引当金

当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失として過去の貸倒実績率により、貸倒引当金を見積り計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要になる可能性があります。

また、当社においては子会社への貸付金等債権があり、子会社の支払能力について毎期検討をしております。支払能力が低いと判断した場合には追加引当が必要な可能性があります。

当該見積りのうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

②投資の減損

当社グループは、特定の顧客および金融機関に対する株式を所有しております。これらの株式には価格変動性が高い公開会社の株式と株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当社グループは投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、一定の基準に基づいて投資の減損処理をしております。将来の市況悪化または投資先の業績不振により現在の帳簿価額に反映されていない損失または帳簿価額の回収不能が発生した場合は、評価損の計上が必要になる可能性があります。

また、当社においても子会社への投資について、1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産が取得価額の50%以下となる場合は減損処理の要否を検討し回収不能と判定した場合は評価損の計上が必要になる可能性があります。

当該見積りのうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

③繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産を計上する場合に将来の課税所得を合理的な予想に基づき回収可能性を検討しておりますが、繰延税金資産の一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の一部を費用として計上する可能性があります。

④固定資産の減損損失について

当社グループは、経営環境の変化や収益性の低下等により、事業等に供する土地、建物や小売店内装等の投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損損失の追加計上が必要になる可能性があります。

当該見積りのうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

⑤棚卸資産の評価について

当社グループが取り扱う商品は特性上、陳腐化など発生しにくいものとなりますが、顧客需要の減少などによる過剰在庫の発生に備え、一定のルールで過剰割合を算出し、一定の割合で簿価切り下げを行っておりますが、見込みを超える経済環境の変化等が発生した場合は、評価損の追加計上が必要になる可能性があります。

当該見積りのうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

4【経営上の重要な契約等】

特記事項はありません。

5【研究開発活動】

特記事項はありません。