第2【事業の状況】

1【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】

(1)企業理念・経営ビジョン・行動規範

<企業理念>:「随縁の思想」

当社グループは、企業理念として創業以来「随縁の思想」を掲げております。「随縁」とは、「縁に随(したが)い縁を活かす」ことであり、人と人との出会い、そこから生まれる絆を大切に思い、互いに尊重し合い、助け合い、発展し合う、という思想のことを言い表したものです。

<経営ビジョン>:「三栄コーポレーションは真に優れた生活用品を提供します。『健康と環境』をテーマに健やかで潤いのあるくらしを創造します。」

当社グループはこの経営ビジョンの下、くらしに良いものを提供することで、永続的な企業の存続と、ステークホルダーの皆さまを始めとする社会全体の利益となることを経営の基本方針としております。

<行動規範>

1. 私たちは、小さなことを誠実に行います

2. 私たちは、助け合いのこころを大切にします

3. 私たちは、感謝の気持ちを忘れません

4. 私たちは、機を逃しません

5. 私たちは、地球の未来を考え行動します

当社グループの企業活動は、そのいずれもが、互いに尊重し合い、助け合い、発展し合う、三栄のこころである「随縁の思想」にささえられています。行動規範は、この企業理念の下、当社グループ全ての役員・従業員が、常日頃、いかに判断し、行動して行くべきか、と言う基準を示したものです。

(2)中長期的な経営戦略

経営ビジョンを追求し、生活用品の分野において強い存在感を確立します。

また、収益向上に注力し、10年後までに、経常利益40億円以上(経常利益率7%以上)の実現を目指します。

 

当社は、以下の中期経営戦略『SANYEI 2025』を策定しました。

期間:2023年度~2025年度

定性目標:「健康と環境」をテーマに、生活用品の取り扱いを通じ、サステナブル社会の実現に貢献する企業として企業価値向上を図り、「三栄コーポレーション(SANYEI)」の新たなブランディングに着手します。

定量目標:本戦略期間最終年度までに、売上高500億円、経常利益20億円(経常利益率4%)を達成します。

1.基本方針

①「健康と環境」を主要テーマに堅持、生活用品を事業ドメインに設定。その上で、モノづくりのプロ集団として、本質において秀逸なものを追求し、サステナブル社会の実現に貢献します。

②従業員の生活者としての立ち位置を確認・強化することで、会社の原動力の基礎とすると同時に、従業員のワークライフバランスの充実につなげます。

③変化、予測不可能な時代にあって、スピード感をもって商品、サービス、販路、市場を開拓します。

④ガバナンス強化を図りながら、一人一人、或いは組織ごとの収益力を着実に向上させます。

2.重点施策

①グループ事業構造、事業ポートフォリオの見直し

*商品事業部制の深化による専門性強化

*販売面、マーケティング面における、グループ内フレキシブルなプロジェクト編成

*低採算事業の整理促進、新規事業の開拓強化

*PDCAサイクルの高度化、ROIC経営を目指す

*グループ内業務標準化の促進

*管理部門機能のグループ内統合の促進

②スピード感のある新規取組の促進

サプライチェーンに立脚し、大きなインフラを保有しない貿易商社ならではの、スピード感を実現します。

*生活者目線での、新規商品、サービス、ブランドの開拓

生活者へのアプローチ手法としてのネット事業の拡大強化

*「健康と環境」ビジネスを収益モデルとして確立・強化

*海外市場を、生産市場、販売市場の両面で強化

 

③ワークライフバランス

*生活者である従業員のライフの充実が、ワークの効率生産性の向上につながる就労環境の実現

*生活者としての従業員の声が、経営に直接つながる体制整備

④ガバナンスの強化

迅速、果敢な意思決定の実現と、意思決定の透明性、公平性を確保する内部統制システムの高度化により、攻めと守りのガバナンス体制を一層強化、サステナブル企業としての位置づけを確立します。

3.サステナブル社会の実現に貢献

「健康と環境」をテーマに、長く愛される生活用品を提供する事業を行っている当社は、このような事業がお客様のサステナブルな生活の実現、ひいては、サステナブルな社会の実現に資するものと考えています。加えて、最近の環境負荷低減に向けた社会的要請の拡大に、具体的に、真摯に対応することで、三栄コーポレーションの企業価値を向上させ、「SANYEI」のブランディングに着手し、より一層、求められる企業となることを目指します。

(3)経営環境

当社グループは、お客様ブランドの製品にまつわる製造・品質管理・物流まで一貫したサービスとサポートを提供するOEM事業と、OEM事業で培ってきた海外ビジネスに関する知識と経験を活用し、自社ブランドや海外の秀逸なブランドを販売するブランド事業という二つの事業の相乗効果を追求するビジネスモデルを展開しています。

OEM事業では、高い品質が求められる一方で常に厳しい価格競争に晒されており、専門性の一層の向上とともに、消費者ニーズを先取りした緻密なモノづくり戦略が求められます。一方、ブランド事業は、商品がヒットすればするほど市場に競合商品が出回り、価格競争に陥りやすい傾向が有るため、価格以外の面で消費者にとっての魅力を開発し保持する必要があると考えています。また、海外の秀逸なブランドについては、日本での認知度が低いケースも多く、日本市場において一定の成果をあげるために、相応の時間と綿密な販売戦略を講じる必要があります。一方、日本で既に一定の知名度のあるブランドの場合でも、並行輸入品との競合に陥るリスクがあり、有効な並行輸入品対策が求められます。なお、既に十分な知名度とともに当社グループにおいて相応の販売実績を挙げているブランドにつきましては、将来のより安定した収益体質を確保するための施策を講じることが求められます。

一方、当社グループを取巻く経済社会環境については、「コロナ」との共生に向けた出口戦略への取組みが進む一方、ロシアによるウクライナ侵攻の長期化、原材料・資源価格の上昇、サプライチェーンの混乱、大幅な為替相場の変動、さらには、これらをきっかけとした広範囲かつ大幅な物価上昇など、引続き先行き不透明感が漂っており、当社グループの抜本的な業績回復に向けて、思い切った収益基盤の改善・強化が必要と判断しております。

(4)優先的に対処すべき事業上及び財務上の課題

黒字体質の回復、維持向上のため、当社グループの事業構造や組織体制を抜本的に見直しすることで、収益基盤や事業基盤の改善・強化を目指します。具体的な課題としては、次のとおりです。

①グループ事業構造の見直し

本社及び内外関係会社それぞれの事業遂行上の役割を見直し、相互の関係強化と事業部制を強化する各種社内横断組織の確立を図り、収益基盤や事業基盤の改善・強化を目指します。

②事業ポートフォリオの見直し

採算性を見極める判断指標としてROICや在庫効率等をさらに重視し、事業の選択と集中を推し進めます。また、環境関連案件を始め今後成長が期待できる案件についても、PDCAサイクルの徹底により収益性を見極めること、さらに、新たなビジネスチャンスへの積極的な取組みにより、足元は元より将来も見据えた収益基盤の改善・強化を図ります。

③コスト構造の見直し

グローバルサプライチェーンの最適化による販管費の低減に加えて、グループ内業務の標準化と集約による効率化(コモンキッチン化)により、当社グループ全体のコスト低減を目指すことで、収益基盤の改善・強化に努めます。

④人的資本経営の推進

当社は、貿易を祖業とし、世界の様々な国に拠点を構えて事業を展開しており、これまでも、多様な価値観を理解・尊重し、認め合い、協力し合うことで、グループ全体の総合人材力を最大限に引き出して、企業価値を高めることに努めてきていますが、改めて、人材を利益を生む力と捉え、経営戦略に呼応した人材の採用や育成などを推し進めることで、事業基盤の改善・強化を目指します。

⑤働き方改革を推進する為の社内環境の整備

ワークライフバランスの推進など、従業員一人ひとりが活き活きとその能力を最大限に発揮できる安全で健康的な就労環境を確保し、心身ともに社員の健康増進を図ることができれば、自ずと企業の生産性向上に繋がるものと考えており、従来以上に、柔軟な働き方の整備を推進すると共に、待遇・福利厚生の充実や、グループ内人事交流の活性化などを通じて、事業基盤の改善・強化に努めます。

 

⑥内部管理体制の高度化

より迅速かつ果断な意思決定を可能とする決裁権限体系の見直しや権限委譲をさらに推し進め、攻めのガバナンス体制の強化を行うとともに、内部統制システムの高度化を図ることにより守りのガバナンス体制を強化することで、事業基盤の改善・強化に努めます。

 

 なお、本項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

2【サステナビリティに関する考え方及び取組】

当社は、当社グループの持続的な企業価値の向上と事業と通じた社会課題の解決に取り組むため、取締役会決議により、以下のサステナビリティ基本方針を策定しました。

サステナビリティ基本方針

私たちは、経営ビジョンの実践を通じて、サステナブルな社会や環境づくりに貢献します

 

三栄コーポレーション・グループは、人と人との繋がりを大切にする「随縁の思想」を企業理念とし、「健康と環境」をテーマに、真に優れた生活用品の提供を通じて、健やかで潤いのある暮らしを創造すること、「くらしに、良いものを。」を経営ビジョンとしています。

日々の暮らしに喜びや楽しさをもたらしてくれる「良いもの」を提供すること、そのための努力を積み重ね、三栄コーポレーション・グループ行動規範を心構えとして、私たちらしくサステナブルな社会や環境づくりに貢献することを目指します。

 

(1)サステナビリティ全般に関する取り組み

①ガバナンス

当社は、サステナビリティに関わるリスクを、当社グループの経営成績や財政状態に大きく影響を及ぼす可能性のある特定のリスクと判断し、取締役会決議により、リスクマネジメント委員会傘下の特定リスク小委員会の1つとして、2022年4月にサステナビリティ小委員会を発足しています。当社では、効率的な業務活動と意思決定のため、3本部体制を敷いていますが、当小委員会は、営業本部長を委員長、管理本部長及び総務・人事本部長を副委員長に任命し、社内横断的にメンバーを招集して、経営ならびに執行の全方位からサステナビリティに関する課題に取り組む体制としています。代表取締役も参画しており、重要項目については、リスクマネジメント委員会を経由して、取締役会に諮ることになります。

 

2022年度における当小委員会の主な活動としては、これまでの当社グループの事業活動をサステナビリティの観点からレビューすることを通じて、サステナビリティ基本方針を立案し、さらに、当社グループが持続的成長を成し遂げるために必要な重要課題である8つのマテリアリティを特定したことであり、いずれも取締役会に提言し、慎重に審議を重ねた結果、取締役会の決議承認を得ています。

 

マテリアリティ

事業を通じた社会的価値の創出

■「健康と環境」をテーマに、本質において秀逸な生活用品を追究
■持続可能なサプライチェーンの構築
■世の中の変化以上のスピード感を持った新しい事業/取り組みへの挑戦
■ステークホルダーとの価値の共有、信頼関係の強化

持続的成長を支える基盤の整備

■生活用品を事業ドメインとする専門性のある組織の更なる進化・発展
■他社との協働を通じて価値を創造する人材の確保、教育、ならびに活躍の場の提供
■従業員がワークライフバランスを実感し生活者視点を常に意識することができる働き甲斐のある環境の整備
■迅速・果敢な意思決定の実現と内部統制システムの高度化による、攻めと守りのガバナンス体制の強化

 

②リスク管理

サステナビリティ小委員会では、マテリアリティの課題を一歩ずつ推進するため、各マテリアリティの“リスクと機会”を特定し、中期経営戦略とも連動させ、各組織の施策をモニタリングすることでリスク管理を図って参ります。

具体的なリスクの一例としては、学校教育の中でSDGsに関するテーマを学ぶ機会が確実に増えていることや、気候変動による環境意識の高まりによりエシカル消費機運が高まっていることから、商品やサービスが消費者行動の変化に追いつけないリスクがあげられます。当社では、エシカル消費を促すブランドを積極的に扱っており、東京都の推進する「東京エシカル」等持続可能性プログラムとも連携するなどしていますが、「健康と環境」をテーマに掲げる経営ビジョンの下、事業・組織運営に努め、サステナブルな社会の一助となる企業経営と利益創出の両立を目指していきます。

 

③戦略

サステナビリティの課題の中でも、気候変動は、政策・法規制リスク、炭素税の導入や調達コストの増加、物流網の分断・停滞など、中長期的に当社グループの事業に大きな影響を及ぼすリスクがあり、気候変動への対応を重要な経営課題の一つと捉えております。今後、中長期的な温室効果ガス(GHG)排出量の目標値を策定の上、製造工程の省エネルギー化の推進、再生可能エネルギー由来電力の導入、営業車両の低燃費車化等を通じてGHG排出量の少ない事業活動を推進し、再生可能エネルギーの活用や環境配慮型製品の開発などを積極的に進めていきます。

④指標及び目標

当社は、気候変動への対応として、まずはGHG排出量の把握をすべく現在算定に努めております。指標及び目標は、GHG排出量を基準とする方向で、過去の推移を含めて現状把握の後に策定する予定です。

 

(2)人的資本・多様性に関する取り組み

①戦略

当社は、貿易を祖業とし、世界の様々な国に拠点を構えて事業を展開しており、これまでも企業理念である「随縁の思想」の下、多様な価値観を理解・尊重し、認め合い、協力し合うことで、グループ全体の総合力を最大限に引き出して、企業価値を高めることに努めてきておりますが、改めて人材を利益を生む力と捉え、更なる人的資本経営を推し進めることで、企業基盤の強化を図ります。斯かる戦略のもと、当社では、以下の人材育成方針を定めています。

 

人材育成方針

「健康と環境」をテーマとする当社の社員には、その一人ひとりが生活者としての立ち位置を大切にし、生活用品の分野で専門性を高めることが求められます。その上で、多彩な価値観をも理解・尊重し、相互に協力しあうことが、グループ全体の総合人材力を一層引出すと考えます。こうした考えに基づき、当社グループの持続的成長と中長期的な企業価値向上の原動力となる人材を育成してまいります。

 

 

当社は、多様な人が集まり、お互いに助け合い、自由闊達な企業風土を醸成するとともに、個性を尊重し合い、社員一人ひとりが活き活きとその能力を最大限に発揮できる安全で健康的な就労環境を目指して、職場の安全の確保と社員の健康増進、生産性の向上、柔軟な働き方の整備を推進するため、社内環境整備方針を定めています。

 

社内環境整備方針

当社グループは、多様な人が集まり、お互いに助け合い、自由闊達な企業風土を醸成するとともに、個性を尊重し合い、社員一人ひとりが活き活きとその能力を最大限に発揮できる安全で健康的な職場環境を目指して、職場の安全の確保と社員の健康増進、生産性の向上、柔軟な働き方の整備を推進します。

 

 

②指標及び目標

当社では、上記において記載した、人材育成方針や社内環境整備方針について、次の指標を用いております。当該指標に関する実績及び目標は、次のとおりであります。

指標

実績(2023年3月期末)

目標(2026年3月期末)

女性取締役(※)

0人

1人

女性管理職比率

10.0%

15%-30%程度

外国人管理職比率

2.5%

5%-10%程度

中途採用者管理職比率

55.0%

40%-60%程度

男性従業員の育児休業取得率

0.0%

50%(2026年3月期までの年度平均)

(※)当社は、第74回定時株主総会において、社外取締役(監査等委員)として、女性取締役を1名選任しています。

 

なお、本項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

 

3【事業等のリスク】

当社グループは、日本国内および海外において、生活用品を中心に多岐に亘る商品を提供するOEM事業と、自社ブランドあるいは本質にこだわった海外の秀逸なブランドの卸売および小売を行うブランド事業を展開しております。

こうした事業活動の性質上、先行き予測が困難で不確実性の高い様々なリスクが内在しており、世界の政治経済情勢の変化や大規模な自然災害の発生、感染症の世界的な蔓延、国家間紛争、為替の変動等に起因して、これらのリスクが顕在化した場合には、将来の当社グループの事業活動や経営成績、財政状態などに大きく影響を及ぼす可能性があります。このようなリスクを完全に排除することは困難ですが、当社グループではリスクマネジメント規程に基づき設立された組織横断的な各種の特定リスク小委員会を定期的に開催、リスクの適切な認識、迅速な対応を図ることで、リスクの極小化を図っています。

①事業継続リスクについて

当社グループは、わが国だけでなく世界各地で事業活動を営んでいるため、大規模自然災害や感染症の世界的な蔓延、国家間紛争など、様々なリスクに晒されております。事業活動地域において重大なリスクが顕在化した場合は、当社グループの事業活動、ひいては事業継続に重大な影響を与える可能性があります。

こうしたリスクを回避・低減するため、当社では、危機管理基本マニュアルおよび事業継続計画(BCP)を整備し、リスクマネジメント委員会傘下の危機対策本部を常設して、危機発生時における連絡先リストの更新等の定期レビューや潜在リスクに関する情報収集、あるいはリスクが顕在化した際の対応策を予め検討するなど平常時対応をルール化するとともに、リスク顕在化の際の即応体制を構築しています。

②海外ブランド品の取扱いに関するリスクについて

当社グループでは、正規の販売代理店契約に基づいて、本質にこだわった海外の秀逸なブランドの卸売および小売を行うブランド事業を展開しております。海外ブランドの取扱いにあたっては、正規の販売代理店契約の条件内容の変化や、同契約を継続することに懸念が生じた場合、あるいは、新規に取り扱うこととなったブランドが様々な理由から計画通り進まなかった場合は、当該ブランドの事業活動は元より、当社グループの経営成績に多大な影響を与える可能性があります。このリスクを回避するため、日本におけるブランド力の強化はもとより、精緻な販売計画の策定及びその計画の達成、ブランドホルダーとの良好な関係の維持に努めています。

また、海外ブランド品は、受注や販売の見込みに基づき一定時期にまとめて海外メーカーに発注し、一定量を在庫として保有する必要がありますが、実際の受注や販売が見込みどおりとならないことがあるため、在庫として保有する棚卸資産が過剰在庫となる可能性があります。こうしたリスクの抑制策として、当社および当社グループ各社は、各ブランド商品に見合った棚卸資産の評価基準を「経理規則」において定め、本リスクに粛々と対処してきています。

③サステナビリティに関するリスクについて

地球温暖化が環境に及ぼす影響への懸念が強まる状況下、企業としては、競争に生き残るだけではなく、中長期的な持続的成長を目指す上でも、サステナブルな社会の実現に貢献するSDGs経営に積極的に取り組むことが求められています。当社としては、リスクマネジメント規程に基づき、気候変動リスクを始め、サステナビリティに関するリスクを当社の事業運営全般に関わる特定のリスクと指定して、サステナビリティ小委員会を設置し、全社横断的な監視体制を運用しています。

なお、サステナビリティに関するリスクについては、新たなビジネスチャンスと表裏一体と捉えており、サステナビリティ小委員会としては、取締役会における方針決定等の大局的な審議に資する情報収集やたたき台を検討することも重要な任務となります。

④サプライチェーンに関するリスクについて

当社グループは、世界各地で製造した生活用品を様々な国や地域で販売しているため、原料・資材の調達から輸出入通関手続を含めたロジスティックまで複雑かつ長大なサプライチェーンを構築しています。これは、当社グループが創業以来、最も得意とするところではありますが、大規模自然災害や感染症の世界的な蔓延、国家間紛争など事前に想定しにくい事態が発生した場合にサプライチェーンが滞り、また、原材料の高騰や世界的なコンテナ不足による輸送の遅延と運賃高騰など様々な要因で売上高に相応な影響を与える可能性があります。

このリスクを回避・低減するため、平時から製品の調達側、販売側双方の分散化を進めるとともに、万が一、リスク事象が顕在化したときには、リスクマネジメント委員会と営業本部が共同して、世界各地の拠点と連携してリスク事象の対応を行う体制を運用しています。

⑤商品の品質問題に関するリスクについて

当社グループは、提供している生活用品を中心とした商品の品質管理を徹底しております。しかしながら、万が一、重大な製造物賠償責任が発生した場合は、信用、ブランド・イメージが大幅に低下する可能性があり、さらに、賠償金支払義務が発生した場合には、当社グループの事業活動や経営成績、財政状態などに大きく影響を及ぼす可能性があります。

このリスクを回避するため、製造販売部門に専門の知識経験を有する品質管理担当(QA)を配置して品質管理を徹底することはもちろんのこと、万が一に備えて製造物賠償責任保険(PL保険)を付保してリスク移転措置を講じております。また、リスクマネジメント規程に基づく商品リスク小委員会において、発覚した当社の取扱商品に関する様々なトラブルの発生原因や対応策に関する情報の管理・共有を図るとともに、蓄積した知見を活用できる仕組みを構築しています。

⑥市場リスクについて

(為替変動リスク)

当社グループは、輸出入取引に付随し様々な為替相場の変動リスクに晒されており、円相場の大幅な変動により輸入商品の価格競争力が大幅に失われた場合には、当社グループの経営成績に大きな影響を与える可能性があります。

こうしたリスクを回避・低減するため、定期的に開催される市場リスク小委員会が為替相場の変動状況をチェックしています。なお、輸入には必要に応じて為替予約によるリスクヘッジを行っています。

(金利変動リスク)

当社グループは、おもに運転資金に充当するため、円建ておよび米ドル建ての借入が発生します。いずれも金利変動リスクに晒されており、特に短期市場金利が急騰した場合は、金利負担の急増により、当社グループの経営成績や財政状態に大きく影響を与える可能性があります。

このリスクを回避・低減するため、円建て借入については、CMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を利用したグループベースでの借入金残高の圧縮や、長期固定金利借入や実需の範囲内で金利スワップなどのリスクヘッジ手段を適宜導入することにより、金利変動リスクの抑制を図っております。

(流動性リスク)

当社グループは、仕掛品や製品在庫、設備投資などの運転資金ニーズに加え、危機管理下における事業継続のための資金繰りを支える流動性の確保も必要と考えています。事業継続等の観点から急激な増加資金需要にも耐えうる安定的なキャッシュ・フローを確保するため、取引金融機関との関係強化や資金調達手法の多様化に取り組んでいます。外貨流動性については、主取引銀行との間で多通貨コミットメントラインを設定することにより、日本国内における米ドル資金調達時の流動性リスクをヘッジしています。

⑦信用リスクについて

当社グループでは、国内外の取引先に対し、必要に応じて、売掛金、前渡金、保証等の信用供与を行っております。こうした信用リスクに対しては、売掛債権を補償する取引先信用保険の付保や、過去の実績を基にした引当金の設定を行っておりますが、取引先の財政状態の悪化などにより、回収遅延や債務不履行が発生した場合には、結果として、想定以上の金銭的損失が発生する可能性があります。

このリスクを回避・低減するため、グローバルベースで、与信管理規程に基づいた適切な与信限度額の設定、定期的な与信限度額見直しの体制を運用するとともに、与信リスク小委員会において与信状況を定期的に監督しています。また、リスク低減には、販売市場の分散にも取り組む必要があると考えています。なお、万が一に備えて取引信用保険や輸出保険の付保により、リスク移転措置も講じております。

⑧コンプライアンス(法令遵守)に関するリスクについて

当社グループは、生活用品を中心に多岐に亘る商品を国内外で提供しており、わが国を含む世界各国で制定、施行されている各種法令および規制などを遵守することに努めております。しかしながら、複数の当事者を介して行う取引も多く、予防的措置を講じているにも関わらず、結果として法令や規制などに違反する事態に至るなど、場合によっては、当社グループの経営成績に影響を与える可能性があります。また、これからの法令や規制などが大きく変更された場合には、取引の継続が困難となる可能性や必要な対策に多額の費用を要する可能性があります。また、近年、当社グループはEコマースを積極的に推進している関係上、顧客情報の漏えいにより損害賠償責任を求められる可能性があります。

こうしたリスクを回避するため、法務リスク小委員会において法改正情報の入手や法令遵守の状況を監督しています。個人情報については、情報管理委員会小委員会を定期開催し、個人情報の管理体制を監督する体制を整備し、個人情報については万が一に備えてサイバーセキュリティ保険の付保により、リスク移転措置も講じております。当社グループの事業に密接に関係がある法律ごとにコンプライアンス・プログラム(CP)を策定・運用し、定期的に法令の趣旨や規制内容を社員にリマインドさせることにより、関係する法令の理解と法令遵守意識の定着化を図る仕組みを整備しています。

 

 なお、本項には将来に関する事項が含まれておりますが、当該事項は有価証券報告書提出日現在において判断したものであります。

4【経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析】

当連結会計年度における当社グループの財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の概況ならびに経営者の視点による当社グループの経営成績等の状況に関する認識及び分析・検討内容は次のとおりであります。

なお、文中の将来に関する事項は、当連結会計年度末現在において判断したものであります。

 

(1)経営成績

[内外環境]

当連結会計年度におけるわが国経済は、長引くコロナ禍からWithコロナの新たな段階への移行が進む中、徐々に正常化に向かいました。年度後半にはインバウンド需要も戻りはじめ、個人消費は緩やかな回復基調を維持しました。一方で、長期化するウクライナ情勢、原材料・資源価格の上昇、為替相場の大幅な変動や、これらに端を発した世界的な物価高など、当社を取巻く内外環境には、依然として、様々なリスク要因が残っており、本格的な景気回復にはいまだ道半ばの状況となっています。

 

[主要施策]

当社グループは、人々のくらしに寄り添う商品をラインアップし、複数の生活用品カテゴリーによる事業ポートフォリオの最適化に取り組んでいますが、長期に亘るコロナ禍が当社にもたらしたものは、2期連続赤字という重大な経営課題でした。

このため、足元の赤字縮減・脱却を図るべく、Withコロナの状況においても着実に利益を上げられる事業構造への見直し・強化策として、OEM事業においては、サプライチェーン全般におけるローコスト・オペレーションを積極的に推し進め、ブランド事業においても、市場動向・規模に合わせた店舗網にダウンサイズを図るなど、コスト構造の抜本的な見直しによる採算性向上に注力し、一定の成果を出しつつあります。

また、持続的・安定的な成長を取り戻すために、不採算事業の見直しを推し進め、業績回復が見込めない事業については、事業の統廃合を含む抜本的な構造改革に注力してまいりました。

コロナ禍を経て見えてきた、以下の5つの成長ドライバーについては、引き続き中長期的な注力分野として取り組んでまいります。

①EC事業の更なる強化

②海外現地拠点を活用した海外ビジネスの一層の拡大発展

③サプライチェーンコントロールの重要性

④新規ブランド開拓による取扱い商品カテゴリーの拡充

⑤サステナビリティへの取り組み

 

[連結業績]

当連結会計年度のOEM事業における売上高は、服飾雑貨事業セグメントの大幅回復を筆頭に、すべての報告セグメントで前期比増加となりました。ブランド事業においても、巣ごもり需要の減退により売り上げが減少した家具家庭用品事業セグメントのネットショップ事業を除いて、前期を上回る売上高となりました。

この結果、当連結会計年度の売上高につきましては、前期比13.8%増加の386億5千4百万円となりました。利益面につきましては、売上高の増加を主因に、売上総利益は前期比11億8千4百万円増加の94億2千5百万円となりました。営業利益につきましては、売上総利益の増加に加えて、ブランド事業での店舗戦略見直しによる経費削減等により販管費が前期比3千3百万円の増加に抑えられたことから、前期比で11億5千万円増加し、2億3千8百万円の黒字に転じました。経常利益につきましても、急激な円安進行による為替差損の計上があったものの、営業損益の黒字化を主因に、前期比9億1千6百万円増加の2億5千8百万円の黒字となりました。親会社株主に帰属する当期純利益は、家電事業セグメントにおける固定資産の減損損失を計上したことなどから、1億5千8百万円の最終損失となりましたが、前期比では7億8千7百万円の改善となりました。

 

[セグメント別業績]

(家具家庭用品事業)

当報告セグメントの売上高は、前期比5.1%増加の220億7千4百万円となりました。OEM事業では、国内外での消費活動の回復を受けて、受注状況が大きく改善し、前期比増加しました。ブランド事業においては、ドイツのテーブルウェアブランド「Villeroy & Boch(ビレロイアンドボッホ)」等を取扱う(株)エッセンコーポレーションの売り上げが前期比増加しましたが、巣ごもり需要の減退により「MINT(ミント)」などの家具・インテリアのネットショップの売り上げが、前期比減少しました。

セグメント利益については、原材料・資源価格上昇等のコスト高の影響があったものの、受注状況改善による売上高の増加を主因として、前期比1億1千5百万円増加の8億6千5百万円となりました。

 

(服飾雑貨事業)

当報告セグメントの売上高は、前期比42.4%増加の110億1千6百万円となりました。Withコロナの定着で移動・行動制限の緩和が世界的に大きく進み、インバウンド需要も年度後半から堅調に戻り始めたことから、OEM事業・ブランド事業ともに、外出やトラベル関連の商材の売り上げが大幅に回復しており、前期比増加しました。ブランド事業の内訳としては、ドイツのコンフォートシューズブランド「BIRKENSTOCK(ビルケンシュトック)」等を販売する(株)ベネクシーおよびベルギーのプレミアム・カジュアルバッグブランド「Kipling(キプリング)」を販売する(株) L&Sコーポレーションの売り上げが、消費活動の回復や店舗集約による販売力向上等の効果もあり、前期比で大きく増加しました。

セグメント利益については、売上高の増加およびブランド事業における採算性の向上や在庫水準の適正化を主因に、前期比11億8千4百万円増加と大きく改善し、4億6千万円の黒字回復となりました。

 

(家電事業)

当報告セグメントの売上高は、前期比5.3%増加の38億7千万円となりました。OEM事業では、受注が伸び悩み、前期比同水準となりました。ブランド事業においては、理美容家電・調理家電などを取扱う(株)ゼリックコーポレーションの売り上げが、巣ごもり需要の減退や開発遅延により調理家電が苦戦を強いられましたが、ヘアドライヤーを中心に理美容家電の国内向けが伸長したことを主因として、前期比増加しました。

セグメント利益については、原材料価格の高騰や受注減にともなう原価率の上昇もあり、前期比1億1千8百万円減少の3億7千6百万円の損失となりました。

 

生産、受注及び販売の実績は、次のとおりであります。

 

①生産実績

 当連結会計年度におけるセグメントごとの生産実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2022年4月1日

至 2023年3月31日

生産実績(千円)

前期比(%)

家具家庭用品事業

420,799

15.6

家電事業

921,379

△10.2

合計

1,342,178

△3.5

 

 

②受注実績

 当連結会計年度におけるセグメントごとの受注状況は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2022年4月1日

至 2023年3月31日

受注高(千円)

前期比(%)

受注残高(千円)

前期比(%)

家具家庭用品事業

21,869,930

7.0

4,693,662

△4.1

服飾雑貨事業

12,271,866

64.1

2,092,577

150.0

家電事業

4,045,615

12.1

793,780

28.3

  報告セグメント計

38,187,412

21.1

7,580,021

19.3

その他

1,870,275

13.1

275,722

180.9

合計

40,057,688

20.7

7,855,744

21.8

 (注) 金額は販売価格によっており、セグメント間の取引については相殺消去しております。

 

③販売実績

 当連結会計年度におけるセグメントごとの販売実績は、次のとおりであります。

セグメントの名称

当連結会計年度

自 2022年4月1日

至 2023年3月31日

販売高(千円)

前期比(%)

家具家庭用品事業

22,074,557

5.1

服飾雑貨事業

11,016,409

42.4

家電事業

3,870,537

5.3

  報告セグメント計

36,961,503

14.0

その他

1,692,710

8.4

合計

38,654,214

13.8

 (注)1 セグメント間の取引については相殺消去しております。

2 主な相手先別の販売実績及び当該販売実績の総販売実績に対する割合は、次のとおりであります。

相手先

前連結会計年度

自 2021年4月1日

至 2022年3月31日

当連結会計年度

自 2022年4月1日

至 2023年3月31日

販売高(千円)

割合(%)

販売高(千円)

割合(%)

㈱良品計画

14,008,974

41.2

15,689,220

40.6

 (注) 上記販売額には、㈱良品計画ならびに同社の子会社への売上高を記載しております。

 

次期連結会計年度の見通し

 

わが国経済は、長引くコロナ禍から正常化への回復途上にありますが、わが国を取巻く環境には、[内外環境]に記載したとおり、依然として、様々なリスク要因が残っています。

こうした状況下、当社グループは、2023年度を、黒字体質回復に向けた基礎固めの年度と位置付け、引き続き事業の棚卸やコスト構造の見直しなどの体質改善策に注力します。たとえば、2023年4月1日付で関係会社の㈱ゼリックコーポレーションを当社に統合しましたが、これは、人的資産を含むオペレーションの合理化・効率化、ならびに開発力・営業ノウハウ・チャネル等の営業資産の集約化による家電事業の総合力向上を目的としたものです。また、各事業領域でこれまで実施してきた抜本的なコスト構造の見直しも最終局面にあります。個人消費の回復基調が顕著となりつつある好機を逃すことなく、各種施策をタイムリーに打ち出して収益基盤強化に努める所存です。

その結果、次期の連結業績としては、売上高360億円(前期比6.9%減少)、営業利益1億2千万円(前期比約1億2千万円減少)、経常利益2億円(前期比約6千万円減少)、親会社株主に帰属する当期純利益3千万円(前期比約1億8千万円改善)となる見込みです。売上高は前期比減少するものの、収益面では黒字を確保できる筋肉質な経営体質への強化を図ってまいります。

 

なお、通期の業績見通しの前提となる為替レートは1米ドル135.00円としております。

 

(業績予想に関する留意事項)

本資料における業績予想および将来の予測等に関する記述は、当連結会計年度末現在で入手した情報に基づき判断した予想であり、潜在的なリスクや不確実性が含まれております。

従いまして、実際の業績は様々な要因により、これらの業績予想とは異なることがありますことをご承知おきください。

 

(2)財政状態

①流動資産

「売掛金」などが増加しましたが、主に「商品及び製品」が7億5千万円減少したことにより、当連結会計年度末の流動資産は前連結会計年度末と比べて7億5百万円減少の150億1百万円となりました。

②固定資産

「有形固定資産」「無形固定資産」が減少したことにより、当連結会計年度末の固定資産は前連結会計年度末と比べて4億2千4百万円減少の46億5千1百万円となりました。「投資有価証券」は1億2千4百万円増加しましたが、これは主に、政策保有株式の時価評価が上昇したことによるものです。

③流動負債

主に「短期借入金」の減少により、当連結会計年度末の流動負債は前連結会計年度末と比べて11億4千5百万円減少の55億4千万円となりました。「短期借入金」は11億3千1百万円の減少となりましたが、これは主に運転資金の減少によるものです。

④固定負債

「リース債務」「資産除去債務」「繰延税金負債」が減少したことにより、当連結会計年度末の固定負債は前連結会計年度末と比べて7千8百万円減少の39億1千4百万円となりました。

⑤純資産

当連結会計年度末の純資産は前連結会計年度末と比べて9千3百万円増加の101億9千7百万円となりました。これは、「利益剰余金」「繰延ヘッジ損益」がそれぞれ2億5百万円、1億9百万円減少したものの、「為替換算調整勘定」が3億6百万円増加したことによるものです。

 

この結果、自己資本比率は51.3%、1株当たり純資産は4,217円42銭となりました。

 

(3)キャッシュ・フローの概況

当連結会計年度末における現金及び現金同等物(以下「資金」という)は、前連結会計年度末に比べて1億5千4百万円減少の44億4千4百万円となりました。

 

(営業活動によるキャッシュ・フロー)

営業活動により得られた資金は、9億7千3百万円(前期は7億5千5百万円のキャッシュアウト)となりました。

税金等調整前当期純利益は、営業損益の黒字化を主因に、前期比8億4千3百万円増加の1億2千万円となりました。

非資金費用である減価償却費は、前期比3千8百万円減少しました。また、減損損失は、採算性が悪化している子会社工場の固定資産等の減損処理により、前期比1億6百万円増加の1億7千1百万円となりました。

棚卸資産は、ブランド子会社での仕入低減施策等や売上高の増加により、7億9千1百万円減少しました。

法人税等の支払額は、前期比2億8千5百万円減少の2億1千6百万円の支出となりました。

 

(投資活動によるキャッシュ・フロー)

投資活動により使用した資金は、1億1千5百万円(前期は8千3百万円のキャッシュアウト)となりました。これは主に、投資有価証券の売却で4千2百万円の収入があった一方、店舗の設備投資や新商品の金型投資など有形固定資産の取得として1億5千3百万円を支出したためです。

 

(財務活動によるキャッシュ・フロー)

財務活動により使用した資金は、12億4千万円(前期は10億8千4百万円のキャッシュアウト)となりました。

短期借入金が11億4千万円減少しましたが、これは、主に運転資金の返済によるものです。

また、配当金の支払額は4千7百万円となりました。

 

(参考)キャッシュ・フロー関連指標の推移

 

2019年3月期

2020年3月期

2021年3月期

2022年3月期

2023年3月期

自己資本比率(%)

48.9

51.0

46.7

48.1

51.3

時価ベースの自己資本比率(%)

29.5

30.1

21.1

18.7

19.7

キャッシュ・フロー対有利子負債比率(年)

11.6

1.8

△9.3

△8.0

5.0

インタレスト・カバレッジ・レシオ(倍)

15.0

71.2

△22.4

△19.0

26.2

 

 (注)1 各項目における算出式は、以下のとおりであります。

       自己資本比率:自己資本/総資産

       時価ベースの自己資本比率:株式時価総額/総資産

       キャッシュ・フロー対有利子負債比率:有利子負債/キャッシュ・フロー

       インタレスト・カバレッジ・レシオ:キャッシュ・フロー/利払い

    2 いずれも連結ベースの財務数値により計算しております。

    3 株式時価総額は自己株式を除く発行済株式数をベースに計算しております。

    4 キャッシュ・フローは、営業キャッシュ・フローを利用しております。

    5 有利子負債は連結貸借対照表に計上されている負債のうち利子を支払っている全ての負債を対象としてお

       ります。

    6 利払いは、連結キャッシュ・フロー計算書の利息の支払額を使用しております。

 

資金需要

当社グループの主要な資金需要は、棚卸資産の購入のほか、人件費、販売費及び一般管理費等の費用ならびに当社グループの設備の新設および改修等に係る投資となります。また、今後、当社グループの新たな収益源となり、企業価値向上に資するとの判断から、M&Aを含む新規事業への投資も資金需要の対象となります。

財務政策

資金需要の財源といたしましては、営業活動によるキャッシュ・フローおよび自己資金のほか、主要取引銀行から供与された円資金借入枠に基づく借入金となります。なお、当社および国内関係会社との間でCMS(キャッシュ・マネジメント・サービス)を導入しており、これにより、各社における余剰資金を当社へ集中し一元管理することで、資金効率の向上に努めています。また、「流動性の確保」「金利上昇リスクのヘッジ」等を目的に社債の発行および長期借入金の実行もしております。

一方、当社では、為替相場変動リスクのヘッジ方法の一貫として、国内OEM取引先との間で商品代金等の決済を米ドル建てで行う契約を締結しています。このため、短期のつなぎ資金として米ドル資金が必要となりますが、その調達源として、当社では、主要取引銀行との間で中長期多通貨コミットメントラインを締結しております。これにより、今後、本邦において米ドル資金調達リスクが想定外に顕在化した場合でも、米ドル資金の流動性を確保することができます。

 

(4)重要な会計方針及び見積り

当社グループの連結財務諸表は、わが国において一般に公正妥当と認められている会計基準に基づき作成されております。この連結財務諸表の作成に当たり、以下の重要な会計方針が、当社の連結財務諸表の作成において使用される当社の重要な判断と見積りに大きな影響を及ぼすものと考えております。

 

①貸倒引当金

当社グループは、顧客の支払不能時に発生する損失として過去の貸倒実績率により、貸倒引当金を見積り計上しております。顧客の財政状態が悪化し、その支払能力が低下した場合、追加引当が必要になる可能性があります。

また、当社においては子会社への貸付金等債権があり、子会社の支払能力について毎期検討をしております。支払能力が低いと判断した場合には追加引当が必要な可能性があります。

当該見積りのうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

②投資の減損

当社グループは、特定の顧客および金融機関に対する株式を所有しております。これらの株式には価格変動性が高い公開会社の株式と株価の決定が困難である非公開会社の株式が含まれます。当社グループは投資価値の下落が一時的ではないと判断した場合、一定の基準に基づいて投資の減損処理をしております。将来の市況悪化または投資先の業績不振により現在の帳簿価額に反映されていない損失または帳簿価額の回収不能が発生した場合は、評価損の計上が必要になる可能性があります。

また、当社においても子会社への投資について、1株当たり純資産額と取得価額とを比較して1株当たり純資産が取得価額の50%以下となる場合は減損処理の要否を検討し回収不能と判定した場合は評価損の計上が必要になる可能性があります。

当該見積りのうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

③繰延税金資産

当社グループは、繰延税金資産を計上する場合に将来の課税所得を合理的な予想に基づき回収可能性を検討しておりますが、繰延税金資産の一部を将来回収できないと判断した場合、当該判断を行った期間に繰延税金資産の一部を費用として計上する可能性があります。

④固定資産の減損損失について

当社グループは、経営環境の変化や収益性の低下等により、事業等に供する土地、建物や小売店内装等の投資額の回収が見込めなくなった場合には、固定資産の減損損失の追加計上が必要になる可能性があります。

当該見積りのうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

 

⑤棚卸資産の評価について

当社グループが取り扱う商品は特性上、陳腐化など発生しにくいものとなりますが、顧客需要の減少などによる過剰在庫の発生に備え、一定のルールで過剰割合を算出し、一定の割合で簿価切り下げを行っておりますが、見込みを超える経済環境の変化等が発生した場合は、評価損の追加計上が必要になる可能性があります。

当該見積りのうち、重要なものについては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等(1)連結財務諸表 注記事項(重要な会計上の見積り)」に記載のとおりです。

 

5【経営上の重要な契約等】

当社は、2023年2月3日開催の取締役会において、2023年4月1日を効力発生日として、当社連結子会社である株式会社ゼリックコーポレーションを吸収合併(簡易合併・略式合併)することを決議し、同日付で合併が完了しております。

詳細は「第5 経理の状況 2 財務諸表等(1)財務諸表 注記事項(重要な後発事象)」に記載のとおりです。

 

6【研究開発活動】

特記事項はありません。